JP5151852B2 - 補正情報作成方法、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

補正情報作成方法、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、補正情報作成方法、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法に係り、特に、半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程で用いられる露光装置のウエハステージなどの移動体の位置計測誤差を補正する補正情報の作成に好適な補正情報作成方法、該補正情報を用いて物体を保持する移動体を走査駆動して、物体にパターンを形成する露光方法及び露光装置、並びに前記露光方法を用いるデバイス製造方法に関する。
従来、半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、あるいはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが、主として用いられている。
この種の露光装置では、ウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、ウエハと総称する)上の複数のショット領域にレチクル(又はマスク)のパターンを転写するために、ウエハを保持するウエハステージが、例えばリニアモータ等により2次元方向に駆動される。ウエハステージの位置は、一般的に、長期に渡って高い安定性を有するレーザ干渉計を用いて、計測されていた。
しかし、近年の半導体素子の高集積化に伴うパターンの微細化により、さらに高精度なウエハステージの位置制御性能が要求されるようになった。そのため、レーザ干渉計のビーム路上の雰囲気の温度変化や温度勾配の影響で発生する空気揺らぎに起因する計測値の短期的な変動が、無視できなくなった。そこで、発明者は、レーザ干渉計と同程度以上の計測分解能を有するエンコーダと面位置計測センサが採用された露光装置に関する発明を先に提案した(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載される露光装置で採用されたエンコーダシステム及び面位置計測システムでは、ウエハステージに設けられた計測面(を構成する反射型回折格子)に計測ビームを照射し、その反射光を検出することによって、計側面(すなわちウエハステージ)の回折格子の周期方向に関する変位又は面位置を計測する。ここで、計測面を構成する反射型回折格子のすべての格子線に歪みはが無く、反射面を兼ねるその表面には凹凸は無く、かつ格子線のピッチが完全に一様である理想的な回折格子を作製することは、実際問題、非常に困難である。そこで、発明者は、かかる点に鑑み、回折格子の歪み、表面の凹凸、ピッチの非一様性等に起因する計測誤差を補正するための補正データを予め作成し、その補正データを用いて、エンコーダシステム(及び面位置計測システム)の計測結果を補正する発明をも先に提案した(例えば、特許文献2参照)。
しかし、そのような計測システムの運用方法を採用しても、次世代の露光装置で要求されるウエハステージの位置の計測精度(及び制御精度)を達成することは、困難であることが、最近になって判明した。
国際公開第2007/097379号パンフレット 国際公開第2008/026739号パンフレット
本発明は、上述の事情の下でなされたもので、第1の観点からすると、所定平面内で移動する移動体の位置計測誤差を補正する補正情報を作成するための補正情報作成方法であって、前記移動体と該移動体の外部との一方に設けられた複数のヘッドを用いて、前記移動体と該移動体の外部との他方に設けられた計測面に計測光を照射し、前記計測面からの光を受光して、前記移動体の第1位置情報を計測するとともに、前記複数のヘッドと独立の干渉計システムを用いて前記移動体の第2位置情報を計測し、前記第1及び第2位置情報のいずれかに従って前記所定平面内で所定方向に伸びる少なくとも1つの直線区間を含む移動経路に沿って前記移動体を駆動する工程と;前記第1位置情報に含まれる前記計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために予め作成された第1補正情報を用いて前記第1位置情報を補正し、補正された該第1位置情報と前記第2位置情報との差から、前記第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するための第2補正情報を、前記移動経路に対応付けて作成する工程と;を含む補正情報作成方法である。
これによれば、複数のヘッドを用いて、移動体の第1位置情報を計測するとともに、干渉計システムを用いて前記移動体の第2位置情報を計測し、第1及び第2位置情報のいずれかに従って所定平面内で所定方向に伸びる少なくとも1つの直線区間を含む移動経路に沿って移動体を駆動する。そして、予め作成された第1補正情報を用いて第1位置情報に含まれる計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正し、補正された第1位置情報と第2位置情報との差から第2補正情報を、移動経路に対応付けて作成する作成する。第2補正情報は、第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く第1位置情報に含まれる誤差(残留誤差)のうち、の少なくとも一部を補正するための情報である。従って、第2補正情報を用いることにより、第1補正情報を用いて補正される第1位置情報を、さらに補正して、その補正後の位置情報に基づいて、精度良く移動体を駆動することが可能になる。また、第2補正情報は、少なくとも1つの直線区間を含む移動経路に対応づけて作成されるので、移動体の移動範囲の全域について第2補正情報を作成する場合と異なり、簡便にかつ短時間で第2補正情報を作成することが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、物体にエネルギビームを照射しつつ、前記物体を保持して所定平面内で移動可能な移動体を前記所定平面内の走査方向に駆動して、前記物体にパターンを形成する露光方法であって、前記移動体と該移動体の外部との一方に設けられた複数のヘッドを用いて、前記移動体と該移動体の外部との他方に設けられた計測面に計測光を照射し、前記計測面からの光を受光して、前記移動体の第1位置情報を計測するとともに、前記第1位置情報と、該第1位置情報に含まれる前記計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、本発明の補正情報作成方法を用いて作成された第2補正情報と、を用いて前記移動体を駆動する工程を含む露光方法である。
これによれば、計測面に計測光を照射し、その計測面からの光を受光する複数のヘッドを用いて、移動体の第1位置情報を計測するとともに、第1及び第2位置情報と、第1位置情報に含まれる計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、本発明の補正情報作成方法を用いて作成された第2補正情報と、を用いて移動体を駆動する。この場合、移動体の位置に応じた補正量を第2補正情報から引き出し、その補正量を用いることにより、第1補正情報を用いて補正される第1位置情報を、さらに補正して、その補正後の位置情報に基づいて、精度良く移動体を駆動することが可能になる。
本発明は、第3の観点からすると、物体にエネルギビームを照射しつつ、前記物体を保持して所定平面内で移動可能な移動体を前記所定平面内の走査方向に駆動する走査露光により、前記物体上にパターンを形成する露光方法であって、前記移動体と該移動体の外部との一方に設けられた複数のヘッドを用いて、前記移動体と該移動体の外部との他方に設けられた計測面に計測光を照射し、前記計測面からの光を受光して、前記移動体の第1位置情報を計測するとともに、前記第1位置情報と、該第1位置情報に含まれる前記計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、該第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するために、前記移動体が等速駆動される等速区間を含む移動経路に対応付けて作成された第2補正情報と、を用いて前記移動体を駆動する工程を含む露光方法である。
これによれば、計測面に計測光を照射し、その計測面からの光を受光する複数のヘッドを用いて、移動体の第1位置情報を計測するとともに、第1位置情報と、該第1位置情報に含まれる計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、該第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するために、移動体が等速駆動される等速区間を含む移動経路に対応付けて作成された第2補正情報第2補正情報と、を用いて移動体を駆動する。従って、移動体が等速駆動される等速区間を含む移動経路において、例えば走査露光区間において高精度な移動体の駆動が可能となり、ひいては走査露光方式による高精度な物体上へのパターンの形成が可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、本発明の第1又は第2の露光方法を用いて、物体上にパターンを形成する工程と;前記パターンが形成された前記物体に処理を施す工程と;を含むデバイス製造方法である。
本発明は、第5の観点からすると、物体にエネルギビームを照射しつつ該物体を前記所定平面内の走査方向に駆動する走査露光により、前記物体に上にパターンを形成する露光装置であって、前記物体を保持して前記所定平面内で移動可能な移動体と;前記移動体と該移動体の外部との一方に設けられた複数のヘッドを有し、該複数のヘッドを用いて、前記移動体と該移動体の外部との他方に設けられた計測面に計測光を照射し、前記計測面からの光を受光して、前記移動体の第1位置情報を計測する位置計測系と;前記第1位置情報と、前記第1位置情報に含まれる前記計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、該第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するために、前記移動体が等速駆動される等速区間を含む移動経路に対応付けて作成された第2補正情報と、を用いて前記移動体を駆動する駆動システムと;を備える露光装置である。
これによれば、駆動システムにより、位置計測系により計測される移動体の第1位置情報と、第1位置情報に含まれる計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、該第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するために、移動体が等速駆動される等速区間を含む移動経路に対応付けて作成された第2補正情報と、を用いて移動体が駆動される。従って、移動体が等速駆動される等速区間を含む移動経路において、例えば走査露光区間において高精度な移動体の駆動が可能となり、ひいては走査露光方式による高精度な物体上へのパターンの形成が可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図14(C)に基づいて説明する。
図1には、一実施形態の露光装置100の構成が概略的に示されている。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。後述するように、本実施形態では投影光学系PLとプライマリアライメント系AL1(図4、図5等参照)が設けられている。以下においては、投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内で光軸AXとプライマリアライメント系AL1の検出中心を結ぶ直線と平行な方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
露光装置100は、照明系10、レチクルステージRST、投影ユニットPU、ウエハステージWSTを有するステージ装置50、及びこれらの制御系等を備えている。図1では、ウエハステージWST上にウエハWが載置されている。
照明系10は、レチクルブラインド(マスキングシステムとも呼ばれる)で規定されたレチクルR上のスリット状の照明領域IARを、照明光(露光光)ILによりほぼ均一な照度で照明する。照明系10の構成は、例えば米国特許出願公開第2003/025890号明細書などに開示されている。ここで、照明光ILとして、一例として、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。
レチクルステージRST上には、そのパターン面(図1における下面)に回路パターンなどが形成されたレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系11(図1では不図示、図7参照)によって、XY平面内で微小駆動可能であるとともに、走査方向(図1における紙面内左右方向であるY軸方向)に所定の走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)116によって、移動鏡15(又はレチクルステージRSTの端面に形成された反射面)を介して、例えば0.25nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計116の計測値は、主制御装置20(図1では不図示、図7参照)に送られる。
投影ユニットPUは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置されている。投影ユニットPUは、鏡筒40と、鏡筒40内に保持された投影光学系PLと、を含む。投影光学系PLとしては、例えば、Z軸方向と平行な光軸AXに沿って配列される複数の光学素子(レンズエレメント)から成る屈折光学系が用いられる。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで、所定の投影倍率(例えば1/4倍、1/5倍又は1/8倍など)を有する。このため、照明系10によってレチクルR上の照明領域IARが照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PL(投影ユニットPU)を介してその照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、投影光学系PLの第2面(像面)側に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域IARに共役な領域(以下、露光領域とも呼ぶ)IAに形成される。そして、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとの同期駆動によって、照明領域IAR(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域IA(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動させることで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルのパターンが転写される。すなわち、本実施形態では照明系10、レチクルR及び投影光学系PLによってウエハW上にパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層(レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。
ステージ装置50は、図1に示されるように、ベース盤12上に配置されたウエハステージWST、ウエハステージWSTの位置情報を計測する計測システム200(図7参照)、及びウエハステージWSTを駆動するステージ駆動系124(図7参照)等を備えている。計測システム200は、図7に示されるように、干渉計システム118、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180などを含む。
ウエハステージWSTは、不図示の非接触軸受、例えばエアベアリングなどにより、数μm程度のクリアランスを介して、ベース盤12の上方に支持されている。また、ウエハステージWSTは、リニアモータ等を含むステージ駆動系124(図7参照)によって、X軸方向及びY軸方向に所定ストロークで駆動可能である。
ウエハステージWSTは、ステージ本体91と、該ステージ本体91上に搭載されたウエハテーブルWTBとを含む。このウエハテーブルWTB及びステージ本体91は、リニアモータ及びZ・レベリング機構(ボイスコイルモータなどを含む)を含む駆動系によって、ベース盤12に対し、6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)に駆動可能に構成されている。
ウエハテーブルWTBの上面の中央には、ウエハWを真空吸着等によって保持するウエハホルダ(不図示)が設けられている。図2に示されるように、ウエハテーブルWTB上面のウエハホルダ(ウエハW)の+Y側には、計測プレート30が設けられている。この計測プレート30には、中央に基準マークFMが設けられ、基準マークFMのX軸方向の両側に一対の空間像計測スリットパターン(スリット状の計測用パターン)SLが、設けられている。そして、各空間像計測スリットパターンSLに対応して、ウエハテーブルWTBの内部には、光学系及び受光素子などが配置されている。すなわち、ウエハテーブルWTB上には、空間像計測スリットパターンSLを含む一対の空間像計測装置45A,45B(図7参照)が設けられている。
また、ウエハテーブルWTB上面には、後述するエンコーダシステムで用いられるスケールが形成されている。詳述すると、ウエハテーブルWTB上面のX軸方向(図2における紙面内左右方向)の一側と他側の領域には、それぞれYスケール39Y1,39Y2が形成されている。Yスケール39Y1,39Y2は、例えば、X軸方向を長手方向とする格子線38が所定ピッチでY軸方向に配列された、Y軸方向を周期方向とする反射型の格子(例えば回折格子)によって構成されている。
同様に、ウエハテーブルWTB上面のY軸方向(図2における紙面内上下方向)の一側と他側の領域には、Yスケール39Y1及び39Y2に挟まれた状態で、Xスケール39X1,39X2がそれぞれ形成されている。Xスケール39X1,39X2は、例えば、Y軸方向を長手方向とする格子線37が所定ピッチでX軸方向に配列された、X軸方向を周期方向とする反射型の格子(例えば回折格子)によって構成されている。
なお、格子線37,38のピッチは、例えば1μmと設定される。図2及びその他の図においては、図示の便宜上から、格子のピッチは実際のピッチよりも大きく図示されている。
また、回折格子を保護するために、低熱膨張率のガラス板でカバーすることも有効である。ここで、ガラス板としては、厚さがウエハと同程度、例えば厚さ1mmのものを用いることができ、そのガラス板の表面がウエハの表面と同じ高さ(同一面)になるよう、ウエハテーブルWST上面に設置される。
また、ウエハテーブルWTBの−Y端面,−X端面には、図2に示されるように、後述する干渉計システムで用いられる反射面17a,反射面17bが形成されている。
また、ウエハテーブルWTBの+Y側の面には、図2に示されるように、国際公開第2007/097379号パンフレットに開示されるCDバーと同様の、X軸方向に延びるフィデューシャルバー(以下、「FDバー」と略述する)46が取り付けられている。FDバー46の長手方向の一側と他側の端部近傍には、センターラインLLに関して対称な配置で、Y軸方向を周期方向とする基準格子(例えば回折格子)52がそれぞれ形成されている。また、FDバー46の上面には、複数の基準マークMが形成されている。各基準マークMとしては、後述するアライメント系によって検出可能な寸法の2次元マークが用いられている。
本実施形態の露光装置100では、図4及び図5に示されるように、投影光学系PLの光軸AXとプライマリアライメント系AL1の検出中心を結ぶY軸に平行な直線(以下、基準軸と呼ぶ)LV上で、光軸AXから−Y側に所定距離隔てた位置に検出中心を有するプライマリアライメント系AL1が配置されている。プライマリアライメント系AL1は、不図示のメインフレームの下面に固定されている。図5に示されるように、プライマリアライメント系AL1を挟んで、X軸方向の一側と他側には、基準軸LVに関してほぼ対称に検出中心が配置されるセカンダリアライメント系AL21,AL22と、AL23,AL24とがそれぞれ設けられている。セカンダリアライメント系AL21〜AL24は、可動式の支持部材を介してメインフレーム(不図示)の下面に固定されており、駆動機構601〜604(図7参照)により、X軸方向に関してそれらの検出領域の相対位置が調整可能となっている。
本実施形態では、アライメント系AL1,AL21〜AL24のそれぞれとして、例えば画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。アライメント系AL1,AL21〜AL24のそれぞれからの撮像信号は、不図示の信号処理系を介して主制御装置20に供給される。
干渉計システム118は、図3に示されるように、反射面17a又は17bにそれぞれ干渉計ビーム(測長ビーム)を照射し、その反射光を受光して、ウエハステージWSTのXY平面内の位置を計測するY干渉計16と、3つのX干渉計126〜128と、一対のZ干渉計43A,43Bとを備えている。詳述すると、Y干渉計16は、基準軸LVに関して対称な一対の測長ビームB41,B42を含む少なくとも3つのY軸に平行な測長ビームを反射面17a、及び後述する移動鏡41に照射する。また、X干渉計126は、図3に示されるように、光軸AXと基準軸LVとに直交するX軸に平行な直線(以下、基準軸と呼ぶ)LHに関して対称な一対の測長ビームB51,B52を含む少なくとも3つのX軸に平行な測長ビームを反射面17bに照射する。また、X干渉計127は、アライメント系AL1の検出中心にて基準軸LVと直交するX軸に平行な直線(以下、基準軸と呼ぶ)LAを測長軸とする測長ビームB6を含む少なくとも2つのY軸に平行な測長ビームを反射面17bに照射する。また、X干渉計128は、Y軸に平行な測長ビームB7を反射面17bに照射する。
干渉計システム118の上記各干渉計からの位置情報は、主制御装置20に供給される。主制御装置20は、Y干渉計16及びX干渉計126又は127の計測結果に基づいて、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)のX,Y位置に加え、θx方向の回転(すなわちピッチング)、θy方向の回転(すなわちローリング)、及びθz方向の回転(すなわちヨーイング)も算出することができる。
また、図1に示されるように、ステージ本体91の−Y側の側面に、凹形状の反射面を有する移動鏡41が取り付けられている。移動鏡41は、図2からわかるように、X軸方向の長さがウエハテーブルWTBの反射面17aよりも長い。
移動鏡41に対向して、干渉計システム118(図7参照)の一部を構成する一対のZ干渉計43A,43Bが設けられている(図1及び図3参照)。Z干渉計43A,43Bは、それぞれ2つのY軸に平行な測長ビームB1,B2を移動鏡41に照射し、該移動鏡41を介して測長ビームB1,B2のそれぞれを、例えば投影ユニットPUを支持するフレーム(不図示)に固定された固定鏡47A,47Bに照射する。そして、それぞれの反射光を受光して、測長ビームB1,B2の光路長を計測する。その結果より、主制御装置20は、ウエハステージWSTの4自由度(Y,Z,θy,θz)方向の位置を算出する。
本実施形態の露光装置100には、干渉計システム118とは独立に、ウエハステージWSTのXY平面内での位置(X,Y,θz)を計測するために、エンコーダシステム150を構成する複数のヘッドユニットが設けられている。
図4に示されるように、投影ユニットPUの+X側、+Y側、−X側、及びプライマリアライメント系AL1の−Y側に、4つのヘッドユニット62A、62B、62C、及び62Dが、それぞれ配置されている。また、アライメント系AL1、AL21〜AL24のX軸方向の両外側にヘッドユニット62E、62Fが、それぞれ設けられている。ヘッドユニット62A〜62Fは、支持部材を介して、投影ユニットPUを保持するメインフレーム(不図示)に吊り下げ状態で固定されている。なお、図4において、符号UPは、ウエハステージWST上にあるウエハのアンロードが行われるアンローディングポジションを示し、符号LPは、ウエハステージWST上への新たなウエハのロードが行われるローディングポジションを示す。
ヘッドユニット62A、62Cは、図5に示されるように、前述の基準軸LH上に間隔WDで配置された複数(ここでは5個)のYヘッド651〜655、Yヘッド641〜645を、それぞれ備えている。以下では、必要に応じて、Yヘッド651〜655及びYヘッド641〜645を、それぞれ、Yヘッド65及びYヘッド64とも記述する。
ヘッドユニット62A,62Cは、Yスケール39Y1,39Y2を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のY軸方向の位置(Y位置)を計測する多眼のYリニアエンコーダ70A,70C(図7参照)を構成する。なお、以下では、Yリニアエンコーダを、適宜、「Yエンコーダ」又は「エンコーダ」と略述する。
ヘッドユニット62Bは、図5に示されるように、投影ユニットPUの+Y側に配置され、基準軸LV上に間隔WDで配置された複数(ここでは4個)のXヘッド665〜668を備えている。また、ヘッドユニット62Dは、プライマリアライメント系AL1の−Y側に配置され、基準軸LV上に間隔WDで配置された複数(ここでは4個)のXヘッド661〜664を備えている。以下では、必要に応じて、Xヘッド665〜668及びXヘッド661〜664をXヘッド66とも記述する。
ヘッドユニット62B,62Dは、Xスケール39X1,39X2を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のX軸方向の位置(X位置)を計測する多眼のXリニアエンコーダ70B,70D(図7参照)を構成する。なお、以下では、Xリニアエンコーダを、適宜、「Xエンコーダ」又は「エンコーダ」と略述する。
ここで、ヘッドユニット62A,62Cがそれぞれ備える5個のYヘッド65,64(より正確には、Yヘッド65,64が発する計測ビームのスケール上の照射点)のX軸方向の間隔WDは、露光の際などに、少なくとも1つのヘッドが、常に、対応するYスケール39Y1,39Y2に対向する(計測ビームを照射する)ように定められている。同様に、ヘッドユニット62B,62Dがそれぞれ備える隣接するXヘッド66(より正確には、Xヘッド66が発する計測ビームのスケール上の照射点)のY軸方向の間隔WDは、露光の際などに、少なくとも1つのヘッドが、常に、対応するXスケール39X1又は39X2に対向する(計測ビームを照射する)ように定められている。そのため、例えば図8(A)に示される露光動作中の一状態では、Yヘッド65,64がそれぞれYスケール39Y1,39Y2に、Xヘッド66がXスケール39X1に対向している(計測ビームを照射している)。
なお、ヘッドユニット62Bの最も−Y側のXヘッド665とヘッドユニット62Dの最も+Y側のXヘッド664との間隔は、ウエハステージWSTのY軸方向の移動により、その2つのXヘッド間で切り換え(つなぎ)が可能となるように、ウエハテーブルWTBのY軸方向の幅よりも狭く設定されている。
ヘッドユニット62Eは、図5に示されるように、複数(ここでは4個)のYヘッド671〜674を備えている。
ヘッドユニット62Fは、複数(ここでは4個)のYヘッド681〜684を備えている。Yヘッド681〜684は、基準軸LVに関して、Yヘッド674〜671と対称な位置に配置されている。以下では、必要に応じて、Yヘッド674〜671及びYヘッド681〜684を、それぞれYヘッド67及びYヘッド68とも記述する。
アライメント計測の際には、少なくとも各1つのYヘッド67,68が、それぞれYスケール39Y2,39Y1に対向する。例えば図8(B)に示されるアライメント計測中の一状態では、Yヘッド67,68がそれぞれYスケール39Y2,39Y1に対向している。Yヘッド67,68(すなわち、Yヘッド67,68によって構成されるYエンコーダ70E,70F(図7参照))によってウエハステージWSTのY位置(及びθz回転)が計測される。
また、本実施形態では、セカンダリアライメント系のベースライン計測時などに、セカンダリアライメント系AL21,AL24にX軸方向で隣接するYヘッド673,682が、FDバー46の一対の基準格子52とそれぞれ対向し、その一対の基準格子52と対向するYヘッド673,682によって、FDバー46のY位置が、それぞれの基準格子52の位置で計測される。以下では、一対の基準格子52にそれぞれ対向するYヘッド673,682によって構成されるエンコーダをYリニアエンコーダ70E2,70F2と呼ぶ。また、識別のため、Yスケール39Y2,39Y1に対向するYヘッド67,68によって構成されるYエンコーダを、Yエンコーダ70E1,70F1と呼ぶ。
ここで、各エンコーダヘッド(Yヘッド、Xヘッド)として、例えば、国際公開第2007/097379号パンフレットに開示されている干渉型のエンコーダヘッドを用いることができる。この種のエンコーダヘッドでは、2つの計測ビームを対応するスケールに照射し、それぞれの戻り光を1つの干渉光に合成して受光し、その干渉光の強度を光検出器を用いて計測する。その干渉光の強度変化より、スケールの計測方向(回折格子の周期方向)への変位を計測する。
上述したエンコーダ70A〜70Fの計測値は、主制御装置20に供給される。主制御装置20は、エンコーダ70A〜70Dのうちの3つ、又はエンコーダ70E1,70F1,70B及び70Dのうちの3つの計測値に基づいて、ウエハステージWSTのXY平面内での位置(X,Y,θz)を算出する。また、主制御装置20は、リニアエンコーダ70E2,70F2の計測値に基づいて、FDバー46(ウエハステージWST)のθz方向の回転を制御する。なお、エンコーダ70A〜70Fの計測値に基づく、ウエハステージWSTの位置の算出方法などについては、後述する。
さらに、本実施形態の露光装置100では、図4及び図6に示されるように、照射系90a及び受光系90bから成る多点焦点位置検出系(以下、「多点AF系」と略述する)が設けられている。多点AF系としては、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示されるものと同様の構成の斜入射方式を採用している。本実施形態では、一例として、前述のヘッドユニット62Eの−X端部の+Y側に照射系90aが配置され、これに対峙する状態で、前述のヘッドユニット62Fの+X端部の+Y側に受光系90bが配置されている。なお、多点AF系(90a,90b)は、投影ユニットPUを保持するメインフレームの下面に固定されている。
図4及び図6では、それぞれ検出ビームが照射される複数の検出点が、個別に図示されず、照射系90a及び受光系90bの間でX軸方向に延びる細長い検出領域(ビーム領域)AFとして示されている。検出領域AFは、X軸方向の長さがウエハWの直径と同程度に設定されているので、ウエハWをY軸方向に1回スキャンするだけで、ウエハWのほぼ全面でZ軸方向の位置情報(面位置情報)を計測できる。
図6に示されるように、多点AF系(90a,90b)の検出領域AFの両端部近傍に、基準軸LVに関して対称な配置で、面位置計測システム180の一部を構成する各一対のZ位置計測用のヘッド(以下、「Zヘッド」と略述する)72a,72b、及び72c,72dが設けられている。これらのZヘッド72a〜72dは、不図示のメインフレームの下面に固定されている。
Zヘッド72a〜72dとしては、例えば、CDドライブ装置などで用いられる光ピックアップと同様の光学式変位センサのヘッドが用いられる。Zヘッド72a〜72dは、ウエハテーブルWTBに対し上方から計測ビームを照射し、その反射光を受光して、照射点におけるウエハテーブルWTBの面位置を計測する。なお、本実施形態では、Zヘッドの計測ビームは、前述のYスケール39Y1,39Y2を構成する反射型回折格子の面によって反射される構成を採用している。
さらに、前述のヘッドユニット62A,62Cは、図6に示されるように、それぞれが備える5つのYヘッド65j,64i(i,j=1〜5)と同じX位置に、ただしY位置をずらして、それぞれ5つのZヘッド76j,74i(i,j=1〜5)を備えている。そして、ヘッドユニット62A,62Cのそれぞれに属する5つのZヘッド76j,74iは、互いに基準軸LVに関して対称に配置されている。なお、各Zヘッド76j,74iとしては、前述のZヘッド72a〜72dと同様の光学式変位センサのヘッドが採用される。
上述したZヘッド72a〜72d,741〜745,761〜765は、図7に示されるように、信号処理・選択装置170を介して主制御装置20に接続されており、主制御装置20は、信号処理・選択装置170を介してZヘッド72a〜72d,741〜745,761〜765の中から任意のZヘッドを選択して作動状態とし、その作動状態としたZヘッドで検出した面位置情報を信号処理・選択装置170を介して受け取る。本実施形態では、Zヘッド72a〜72d,741〜745,761〜765と、信号処理・選択装置170とを含んでウエハステージWSTのZ軸方向及びXY平面に対する傾斜方向の位置情報を計測する面位置計測システム180が構成されている。
本実施形態では、主制御装置20は、面位置計測システム180(図7参照)を用いて、ウエハステージWSTの有効ストローク領域、すなわち露光及びアライメント計測のためにウエハステージWSTが移動する領域において、その2自由度方向(Z,θy)の位置座標を計測する。なお、面位置計測システム180の計測値に基づく、ウエハステージWSTの位置の算出方法などについては、後述する。
図7には、露光装置100の制御系の主要な構成が示されている。この制御系は、装置全体を統括的に制御するマイクロコンピュータ(又はワークステーション)から成る主制御装置20を中心として構成されている。
上述のようにして構成された本実施形態の露光装置100では、例えば国際公開第2007/097379号パンフレットの実施形態中に開示されている手順と同様の手順に従って、アンローディングポジションUP(図4参照)でのウエハWのアンロード、ローディングポジションLP(図4参照)での新たなウエハWのウエハテーブルWTB上へのロード、計測プレート30の基準マークFMとプライマリアライメント系AL1とを用いたプライマリアライメント系AL1のベースラインチェック前半の処理、エンコーダシステム及び干渉計システムの原点の再設定(リセット)、アライメント系AL1,AL21〜AL24を用いたウエハWのアライメント計測、これと並行したフォーカスマッピング、空間像計測器45A,45Bを用いたプライマリアライメント系AL1のベースラインチェック後半の処理、並びにアライメント計測の結果求められるウエハ上の各ショット領域の位置情報と、最新のアライメント系のベースラインとに基づく、ステップ・アンド・スキャン方式でのウエハW上の複数のショット領域の露光などの、ウエハステージWSTを用いた一連の処理が、主制御装置20によって実行される。なお、詳細説明については省略する。
なお、セカンダリアライメント系AL21〜AL24のベースライン計測は、適宜なタイミングで、国際公開第2007/097379号パンフレットに開示される方法と同様に、前述のエンコーダ70E2,70F2の計測値に基づいて、FDバー46(ウエハステージWST)のθz回転を調整した状態で、アライメント系AL1、AL21〜AL24を用いて、それぞれの視野内にあるFDバー46上の基準マークMを同時に計測することで行われる。
本実施形態では、前述の如く、主制御装置20は、エンコーダ70A〜70Dのうちの3つ(すなわち、Xヘッド66,Yヘッド65,64)、又はエンコーダ70E1,7F1,70B及び70Dのうちの3つ(すなわち、Xヘッド66,Yヘッド68,67)の計測値に基づいて、ウエハステージWSTのXY平面内での位置(X,Y,θz)を算出する。ここで、Xヘッド66,Yヘッド65,64(又は68,67)の計測値(それぞれCX,CY1,CY2と表記する)は、ウエハステージWSTの位置(X,Y,θz)に対して、次のように依存する。
= (p−X)cosθz+(q−Y)sinθz …(1a)
Y1=−(pY1−X)sinθz+(qY1−Y)cosθz …(1b)
Y2=−(pY2−X)sinθz+(qY2−Y)cosθz …(1c)
ただし、(p,q),(pY1,qY1),(pY2,qY2)は、それぞれXヘッド66,Yヘッド65(又は68),Yヘッド64(又は67)のX,Y設置位置(より正確には計測ビームの照射点のX,Y位置)である。そこで、主制御装置20は、3つのヘッドの計測値CX,CY1,CY2を連立方程式(1a)〜(1c)に代入し、それらを解くことにより、ウエハステージWSTのXY平面内での位置(X,Y,θz)を算出する。そして、主制御装置20は、この算出結果に従って、ウエハステージWSTを駆動制御する。
また、主制御装置20は、リニアエンコーダ70E2,70F2の計測値に基づいて、FDバー46(ウエハステージWST)のθz方向の回転を制御する。ここで、リニアエンコーダ70E2,70F2の計測値(それぞれCY1,CY2と表記する)は、FDバー46の(X,Y,θz)位置に対し、式(1b)、(1c)のように依存する。従って、FDバー46のθz位置は、計測値CY1,CY2より、次のように求められる。
sinθz=−(CY1−CY2)/(pY1−pY2) …(2)
ただし、簡単のため、qY1=qY2を仮定した。
また、本実施形態では、主制御装置20は、面位置計測システム180を用いて、ウエハステージWSTの有効ストローク領域、すなわち露光及びアライメント計測のためにウエハステージWSTが移動する領域において、その2自由度方向(Z,θy)の位置座標を計測する。
詳述すると、主制御装置20は、露光時には、少なくとも各1つのZヘッド76j,74i(j,iは1〜5のいずれか)の計測値を用いて、ウエハテーブルWTBの上面上の基準点(ウエハテーブルWTBの上面と光軸AXとの交点)における、ウエハステージWSTの高さZとローリングθyを算出する。図8(A)に示される露光動作中の一状態では、Yスケール39Y1,39Y2にそれぞれ対向しているZヘッド76,74の計測値を用いる。ここで、Zヘッド76j,74i(j,iは1〜5のいずれか)の計測値(それぞれZ1,Z2と表記する)は、ウエハステージWSTの(Z0,θx,θy)位置に対して、次のように依存する。
1=−tanθy・p1+tanθx・q1+Z0 …(3a)
2=−tanθy・p2+tanθx・q2+Z0 …(3b)
ただし、スケール表面を含めウエハテーブルWTBの上面は、理想的な平面であるものとする。なお、(p1,q1),(p2,q2)は、それぞれZヘッド76j,74iのX,Y設置位置(より正確には計測ビームの照射点のX,Y位置)である。式(3a)、(3b)より、次式(4a)、(4b)が導かれる。
0=〔Z1+Z2−tanθx・(q1+q2)〕/2 …(4a)
tanθy=〔Z1−Z2−tanθx・(q1−q2)〕/(p1−p2)…(4b)
従って、主制御装置20は、Zヘッド76j,74iの計測値Z1,Z2を用いて、式(4a)、(4b)より、ウエハステージWSTの高さZとローリングθyを算出する。ただし、ピッチングθxは、別のセンサシステム(本実施形態では干渉計システム118)の計測結果を用いる。
主制御装置20は、図9に示されるフォーカスキャリブレーションとフォーカスマッピング時には、Yスケール39Y1,39Y2に対向する4つのZヘッド72a〜72dの計測値(それぞれZa,Zb,Zc,Zdと表記する)を用いて、多点AF系(90a,90b)の複数の検出点の中心(X,Y)=(Ox’,Oy’)におけるウエハテーブルWTBの高さZとローリングθyを、次のように算出する。
=(Za+Zb+Zc+Zd)/4 …(5a)
tanθy=−(Za+Zb−Zc−Zd)/(pa+pb−pc−pd)…(5b)
ここで、(p,q),(p,q),(p,q),(p,q)はそれぞれZヘッド72a〜72dのX,Y設置位置(より正確には計測ビームの照射点のX,Y位置)である。ただし、pa=pb,pc=pd,qa=qc,qb=qd,(pa+pc)/2=(pb+pd)/2=Ox’,(qa+qb)/2=(qc+qd)/2=Oy’とする。なお、先と同様に、ピッチングθxは、別のセンサシステム(本実施形態では干渉計システム118)の計測結果を用いる。
次に、本実施形態の露光装置における、エンコーダシステム150と面位置計測システム180の運用方法などについて説明する。
前述のように、本実施形態のエンコーダシステム150を構成するエンコーダヘッド(以下、適宜、ヘッドとも呼ぶ)64〜68は、計測ビームをウエハテーブルWTB上に設けられた対象スケール(Yスケール39Y1,39Y2及びXスケール39X1,39X2のいずれか)に照射し、その対象スケールを構成する反射型回折格子から発生する回折ビームを受光することによって、ウエハテーブルWTB(ウエハステージWST)のXY平面内の位置情報を計測する。また、面位置計測システム180を構成するZヘッド72a〜72d,741〜745,761〜765も、エンコーダヘッドと同様に、計測ビームを計測対象であるYスケール39Y1又は39Y2に照射し、その反射ビームを受光することによって、ウエハステージWSTのZ軸方向に関する位置情報(Z位置情報)、すなわちウエハテーブルWTB上面の面位置情報(Z位置情報)を計測する。
前述の如く、スケール39Y1,39Y2,39X1,39X2を構成する反射型回折格子は、Y軸方向又はX軸方向に沿って所定のピッチ(前述の通り、例えば、1μm)で配列された格子線38,37を有しているとともに、反射型回折格子の表面は、Zヘッドの計測面である反射面を兼ねている。しかるに、すべての格子線に歪みがなく、反射面を兼ねるその表面に凹凸がなく、しかも格子線のピッチが完全に一様である理想的な反射型回折格子を製作する(形成する)ことは、実際には、非常に困難である。また、仮に理想的な回折格子を製作することができたとしても、時間の経過と共に熱膨張その他の原因により回折格子が変形し、あるいは格子のピッチが変化する。また、回折格子を保護するために設けられるカバーガラスの厚さも、必ずしも、一様ではない。そこで、本実施形態の露光装置100では、主制御装置20が、通常の稼働(ウエハの露光を行うための一連の動作)を行うのに先立って、回折格子の歪み、その表面の凹凸、及び格子ピッチの非一様性、並びにカバーガラスの厚さの非一様性等に起因する計測誤差を補正するための補正データを作成する。そして、露光装置100の稼働中は、主制御装置20が、その補正データを用いて、常時、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測結果を補正する。これにより、両システム150,180の計測精度が保障される。
本実施形態では、スケール(及び計測面)に起因する両システム150,180の経時的に変動し得る計測誤差(計測誤差の低次成分)を補正する第1補正データと、該第1補正データを用いても補正しきれない、経時的には殆ど変動しない計測誤差(計測誤差の高次成分)を補正する第2補正データとが用いられる。
ここで、一例として、回折格子の歪み(ピッチの非一様性を含む)に起因するエンコーダシステム150の計測誤差、及び回折格子の表面(反射面)の凹凸に起因する面位置計測システム180の計測誤差を取り上げて、第1補正データの作成手順について説明する。これらの計測誤差の補正データの作成に際して、主制御装置20は、一例として、Yヘッド65,64及びZヘッド76,74を用いて、Yスケール39Y1,39Y2の回折格子の歪み、及び該回折格子表面の凹凸を計測する(図10参照)。
具体的には、次の通りである。
a. 主制御装置20は、干渉計システム118を用いてウエハステージWSTの位置情報を監視しつつ、ステージ駆動系124を介して、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)を基準姿勢(所定のZ位置Z及びθx=θy=θz=0)に位置決めする。
b. 次に、主制御装置20は、ウエハステージWSTをXY平面内で駆動して、Yヘッド65,64及びZヘッド76,74を、Yスケール39Y1,39Y2の長手方向の一端部、例えば−Y端部にそれぞれ対向させる。この場合、Yヘッド65,64のそれぞれとZヘッド76,74とはX軸方向に関して同じ位置に配置されているので、通常(特別の場合を除き)、Yヘッド65,64のみを、Yスケール39Y1,39Y2にそれぞれ対向させるのみで、Zヘッド76,74も同時にYスケール39Y1,39Y2にそれぞれ対向する。図10には、Yヘッド65及びZヘッド76(の計測ビームの照射点)がYスケール39Y1上のx位置x13に、Yヘッド64及びZヘッド74(の計測ビームの照射点)がYスケール39Y2上のx位置x22に、それぞれ位置決めされた状態が示されている。
c. 次に、主制御装置20は、干渉計システム118の計測結果に従ってステージ駆動系124を制御して、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)を、基準姿勢を維持したまま、Y軸方向の一方の方向、例えば−Y方向(図10中の白抜き矢印の方向)に移動させる。そして、主制御装置20は、ウエハステージWSTが−Y方向に所定距離移動する毎に、Yヘッド65,64を用いて、それぞれ、Yスケール39Y1,39Y2のY位置Y1,Yを、Zヘッド76,74を用いて、それぞれ、計測ビームの照射点におけるYスケール39Y1,39Y2の面位置(Z軸方向の位置)Z1,Z2を、計測する。
d. さらに、主制御装置20は、干渉計システム118の計測結果を用いて、各ヘッドの計測値(Y1,Y2,Z1,Z2)を予測する。以下では、予測された計測値(予測値)を、それぞれ、Y1’,Y2’,Z1’,Z2’と表記するものとする。
そして、主制御装置20は、Yヘッドの計測値と対応する予測値との差からYスケール39Y1,39Y2の歪みΔY1(y)=Y1’−Y1,ΔY2(y)=Y2’−Y2を、各Yスケール上での計測ビームの照射点のy位置の関数として求める。同様に、主制御装置20は、Zヘッドの計測値と対応する予測値との差からYスケール39Y1,39Y2の反射面の凹凸ΔZ1(y)=Z1’−Z1,ΔZ2(y)=Z2’−Z2を、それぞれ、各Yスケール上での計測ビームの照射点のy位置の関数として求める。
e. 主制御装置20は、上記a.〜d.の処理を、Yヘッド65及びZヘッド76の計測ビームの照射点を、逐次、Yスケール39Y1上のx位置x1i(i=1〜4)に、同時に、Yヘッド64及びZヘッド74の計測ビームの照射点をYスケール39Y2上のx位置x2i(i=1〜4)に、位置決めして、繰り返し行う。これにより、各Yスケール上での計測ビームの照射点のx,y位置についての2次元関数として、Yスケール39Y1,39Y2の回折格子の歪みΔY1(x,y),ΔY2(x,y)及び回折格子表面の凹凸ΔZ1(x,y),ΔZ2(x,y)が求まる。
ここで、干渉計システム118の各干渉計を用いたウエハステージWSTの位置計測では、測長ビームのビーム路上の雰囲気の温度変化と温度勾配とによって発生する空気揺らぎ(空気の温度揺らぎ)により、計測誤差が発生し得る。そこで、上の位置計測では、空気揺らぎによる計測誤差が発生しないように十分低速度でウエハステージWSTを駆動することが望ましい。また、主制御装置20は、平均化効果により、干渉計の揺らぎ誤差を緩和するため、各Yスケールについて、回折格子の歪み及び回折格子表面の凹凸の計測を複数回行い、複数回について得られた結果を平均して歪みと凹凸を求めることが望ましい。
なお、上記の計測処理では、関数ΔY1(x,y),ΔY2(x,y),ΔZ1(x,y),ΔZ2(x,y)は、x,y座標上の有限個の離散点について求められる。そこで、主制御装置20は、適当な試行関数を用いて補完し、得られる連続関数をエンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測誤差を補正する第1補正データとして使用する。
主制御装置20は、上記と同様にして、Xヘッド66を用いてXスケール39X1,39X2の回折格子の歪みを計測し、該歪みに起因する計測誤差を補正する第1補正データΔX1(x,y),ΔX2(x,y)を作成する。
主制御装置20は、以上の処理を、露光装置100の起動時、アイドル中、所定の単位枚数のウエハ交換時などに実行して、第1補正データΔX1(x,y),ΔX2(x,y),ΔY1(x,y),ΔY2(x,y),ΔZ1(x,y),ΔZ2(x,y)を作成する。
なお、上記では、一例として、エンコーダシステム150について、回折格子の歪み(原理上、ピッチの非一様性を含む)に起因する計測誤差を取り上げ、面位置計測システム180について、回折格子の表面(反射面)の凹凸に起因する計測誤差を取り上げ、それらの計測誤差の補正データを作成する場合について説明した。しかし、エンコーダシステム150と面位置計測システム180の運用上、これら(回折格子の歪みに起因する計測誤差、回折格子の表面(反射面)の凹凸に起因する計測誤差)に代えて、あるいはこれらに加えて、ヘッドの設置位置のずれ、回折格子(反射面)の損傷等に起因する誤差を扱っても良い。また、補正データの作成コスト(補正データの量、作成時間等)を抑えるために、スケール上での計測ビームの照射点のx,y位置のみに依存する誤差を扱うと良い。なお、スケールに起因する誤差は、通常、スケール上での計測ビームの照射点のx,y位置のみに依存する。また、短期変動し得る誤差を扱うと良い。そして、例えば、所定数のウエハの露光が終了し、最後のウエハを交換する毎に、上述の手順に従って補正データを適宜、更新する。なお、所定数として、例えば1、あるいは25(1ロットの枚数)と定める。この取り扱いにより、エンコーダシステム150と面位置計測システム180の計測誤差、さらに短期変動する計測誤差でさえも低減し、あるいはゼロにすることができる。
次に、第2補正データの作成方法について説明するが、ここでは、作成方法の説明に先だって、第2補正データについて簡単に説明する。
上述したエンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測誤差の第1補正データのみでは、特に、ウエハステージWSTの位置が異なることによる、露光中、あるいはウエハアライメント中などの誤差には、対応することが困難である。これは、上記の第1補正データは、ウエハステージWSTがどこにいるかを考慮することなく、スケールの格子の変形又はスケールの凹凸などによる計測誤差を補正するものであるため、ヘッドが異なることに起因する、装置固有の高次誤差成分などの様々な要因の誤差に対応しきれないからである。
そこで、第1補正データを用いても取り切れなかった誤差成分を低減させるため、その誤差を補正する必要がある。しかし、補正データの作成に膨大な時間をかけたのでは、スループットの低下を招き、好ましくない。
そこで、本実施形態では、第1補正データを用いた補正のみでは除去できない残留誤差を補正するための第2補正データを、後述するような簡易な手法により作成する。
前提として、第2補正データの作成に先立って、前述の手順によって、回折格子の歪み及びその表面の凹凸に起因する誤差のような主要な誤差(低次成分)を補正するための第1補正データが作成されているものとする。
ここで、第2補正データの作成の基本的考え方について説明する。第2補正データは6次元関数であるため、仮に、ウエハステージWSTの駆動可能範囲の全域で第2補正データを作成する場合、膨大な作成コスト(データ量及び作成時間等)が掛かる。そこで、作成コストを現実的な程度まで低減させるために、主制御装置20は、ウエハステージWSTの移動可能範囲の全域についてではなく、ステップ・アンド・スキャン方式の露光を行う際ウエハステージWSTの移動経路(以下、露光時移動経路と呼ぶ)、特にウエハ上の各ショット領域の走査露光時及びその前後のウエハステージWSTが等速で駆動される等速区間について、第2補正データを作成する。これにより、第2補正データのXY位置(2自由度)についての依存性が、移動経路上のY位置(1自由度)についての依存性に、縮減される。
ウエハステージWSTの露光時移動経路は、露光対象のウエハWのショットマップ(ショット領域のサイズ及び配置)に応じて一意に定められている。図11(A)には、一例として、26個のショット領域S(i=1〜26)を有するウエハWに対する露光時移動経路BEが示されている。なお、現在、主として用いられている8インチウエハなどでは、ショット領域の数は、26個より多いが、ここでは、図示及び説明の便宜上から、26個のショット領域を有するウエハを取り上げている。また、この図11(A)では、固定のウエハWに対して、露光中心(投影光学系PLの光軸AX、すなわち露光領域IAの中心)が露光時移動経路BEに沿って移動するかのように、図示されているが、実際には、露光時移動経路BEと反対向きの経路に沿ってウエハステージWSTが移動する。その移動の際に、露光中心がウエハWに対して相対移動する移動軌跡が、露光時移動経路BEに他ならない。以下においては、説明をわかりやすくするため、適宜、露光中心がウエハW上を移動するものとして説明を行うものとする。
ステップ・アンド・スキャン方式の露光時において、露光中心は、図11(A)中に示される開始位置Bから移動を開始して、終了位置Eまで、停止することなく、一筆書きの露光時移動経路BEに沿って移動する。
露光時移動経路BEには、2つの区間が含まれる。1つは、図11(A)中に実線で示されるY軸に平行な直線区間U(i=1〜n(=26))であり、もう1つは、図11(A)中に破線で示される、2つの直線区間U,Uj+1を繋ぐ曲線区間Aj,j+1である。
図11(A)では、図面の錯綜を避ける観点から、走査方向(Y軸方向)に並ぶ直線区間(例えばU10,U11,U22)が、非走査方向(X軸方向)に僅かに位置をずらして、互いに重ならないように図示されている。これらの直線区間Uは、ショット領域Sに対して走査露光を行う際の露光中心の移動経路で、それぞれ、ショット領域SのX軸方向の中心位置でY軸方向に縦断している。これらの区間Uでは、ウエハステージWSTは等速で駆動される。
また、曲線区間Aj,j+1は、あるショット領域Sに対する走査露光が終了し、次のショット領域Sj+1に対する走査露光を開始する点へ、ウエハステージWSTが非走査方向(X軸方向)に移動する、ショット間ステッピング区間に対応する。このショット間ステッピング区間Aj,j+1では、ウエハステージWSTは、非走査方向へのステッピングと並行して、走査方向に関しては、速度ゼロまで減速後逆向きに加速される。なお、一部の曲線区間、例えばA4,5には直線区間が含まれるが、図11(A)中に破線で示される区間では、走査露光は行われない。
ウエハステージWSTの駆動制御において、露光時移動経路BEに含まれる2つの区間のうちの直線区間Uでは、特に高い駆動精度(位置、速度制御精度)が要求される。このため、本実施形態では、主制御装置20が、直線区間Uについてのみ第2補正データを作成することとしている。
ここで、直線区間Uは、図11(A)に示されるように、露光時移動経路BE中に断続的に複数(ショット領域の数26)含まれている。複数の直線区間Uには、例えば区間U10,U11,U22のように、Y軸方向に接続可能な一群の区間が含まれている。そこで、主制御装置20は、図11(B)に示されるように、一群の区間を接続して複数のショット領域をY軸方向に縦断する直線区間L(k=1〜m)を設定する。例えば区間U10,U11,U22を接続することにより、区間Lが得られる。これにより、非走査方向に位置の異なる複数の直線区間、図11(B)の例では6つの直線区間L〜L、が得られる。これらの直線区間L〜Lに対して、第2補正データを作成する。
なお、アライメント計測時においても、ウエハステージWSTの高い駆動精度が要求される。そこで、図11(B)内に示されているアライメント計測時における移動経路Lに対しても、第2補正データを作成する。なお、移動経路Lは、ウエハアライメント時におけるプライマリアライメント系AL1の検出中心のウエハWに対する移動軌跡を示すものである。
また、主制御装置20は、作成コストを現実的な程度まで低減させるために、ウエハステージWSTのZ,θx,θy,θz方向についての位置に対し、これらの1次依存性のみを考慮し、これらの高次依存性(複合自由度についての依存性を含む)は、考慮しない。これにより、第2補正データのZ,θx,θy,θz位置(4自由度)についての依存性が、実質的に、1自由度についての依存性に縮減される。
次に、第2補正データの作成手順について説明する。前提として、第2補正データの作成に先立って、前述の手順によって、回折格子の歪み及びその表面の凹凸に起因する誤差のような主要な誤差(低次成分)を補正するための第1補正データ(ΔX1(x,y),ΔX2(x,y)、ΔY1(x,y),ΔY2(x,y)、及びΔZ1(x,y),ΔZ2(x,y))が作成されているものとする。
以下の第2補正データの作成では、主制御装置20により、第1補正データを用いてエンコーダシステム150及び面位置計測システム180の位置の計測結果が補正されているものとする。
すなわち、主制御装置20は、例えば干渉計システム118の計測結果から求められるウエハステージWSTのX,Y位置より、各スケール上における各ヘッドの計測ビームの照射点のx,y位置を求める。そして、補正データΔX1(x,y),ΔX2(x,y)からXヘッド66(66〜66及び66〜66)の計測結果に対する補正量ΔX1,ΔX2を、補正データΔY1(x,y),ΔY2(x,y)からYヘッド65,64(又は68,67)の計測結果に対する補正量ΔY1,ΔY2を、補正データΔZ1(x,y),ΔZ2(x,y)からZヘッド76,74の計測結果に対する補正量ΔZ1,ΔZ2を、引き出す。これらの補正量(例えばΔY1)を、各ヘッドの計測値(Y1(=CY1))に加えて補正する(すなわち〈Y1〉=Y1+ΔY1)。
以下、第2補正データの作成手順について、詳細に説明する。
まず、主制御装置20は、干渉計システム118を用いてウエハステージWSTの位置情報を監視しつつステージ駆動系124を制御して、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)を基準姿勢(所定のZ位置Z及びθx=θy=θz=0)に位置決めする。
次に、主制御装置20は、ウエハステージWSTをXY平面内で駆動して、図12に示されるように、ウエハW上の直線区間Lの始点B(図11(B)参照)を投影光学系PLの光軸(露光中心)AX上に位置決めする。
次に、主制御装置20は、干渉計システム118(又はエンコーダシステム150)の計測結果に基づいてステージ駆動系124を制御して、ウエハステージWSTを−Y方向(図12中の白抜きの矢印方向)に等速駆動する。この時、露光中心は、図11(B)に示されるウエハW上の直線区間Lに沿って、その始点Bから終点Eに向かって+Y方向に移動する。
図12に示されるように、等速駆動開始直後の状態では、Xヘッド66、Yヘッド65,64が、それぞれ、Xスケール39X1、Yスケール39Y1,39Y2に対向し(計測ビームを照射し)、ウエハステージWSTのX,Y,θz位置を計測している。また、Zヘッド76,74が、Yスケール39Y1,39Y2に対向し(計測ビームを照射し)、ウエハステージWSTのZ,θy位置を計測している。
なお、図12において、ウエハステージWSTが−Y方向に移動するとともに(すなわち図11(B)において、露光中心がウエハW上の直線区間L上を+Y方向に移動するとともに)、Xスケール39X1又は39X2に対向するXヘッドが、順に、Xヘッド66,66,66,66に入れ替わる。一方、Yヘッド65,64は他のYヘッドと入れ替わることなく、Yスケール39Y1,39Y2に対向し続ける。また、Zヘッド76,74も他のZヘッドと入れ替わることなく、Yスケール39Y1,39Y2に対向し続ける。従って、主制御装置20は、ウエハステージWSTがウエハW上の直線区間Lに対応する区間を移動する間(露光中心が直線区間Lを移動する間)、Xヘッド66〜66、Yヘッド65,64、Zヘッド76,74を用いてウエハステージWSTのX,Y,θz,Z,θy位置を計測する。
表1に、ウエハステージWSTが直線区間L(及びL〜L,L)に対応する区間を移動する際に、対応するスケールに対向するXヘッド、Yヘッド、Zヘッドが示されている。
Figure 0005151852
そして、主制御装置20は、ウエハステージWSTが直線区間Lに対応する区間上を移動する間(露光中心が直線区間L上を移動する間)、Xヘッド66〜66、Yヘッド65,64、Zヘッド76,74の計測結果(第1補正データを用いて補正済みの計測結果)〈X〉,〈Y1〉,〈Y2〉,〈Z1〉,〈Z2〉から、式(1a)〜(1c)及び式(4a)及び(4b)を介して、ウエハステージWSTの位置(〈X〉,〈Y〉,〈θz〉,〈Z〉,〈θy〉)を求める。ここで、ウエハステージWSTの位置(X,Y,θz,Z,θy)が、第1補正データを用いて補正済みであることをわかりやすくするため、これらが括弧〈 〉で囲んで表記されている。
そして、主制御装置20は、エンコーダシステム150と面位置計測システム180の計測結果(ベクトルP≡(〈X〉,〈Y〉,〈θz〉,〈Z〉,〈θy〉)を用いて表記する)と、対応する干渉計システム118の計測結果(ベクトルP’≡(X’,Y’,θz’,Z’,θy’)を用いて表記する)と、の差ΔP=P’−Pを、ウエハステージWSTの−Y方向への移動に伴い、露光中心が直線区間L上を所定距離移動する毎に、ウエハステージWSTのY位置に対応付けて、すなわちY位置の関数ΔP(Y)として、求める。ただし、この場合、関数ΔP(Y)におけるY位置は、実測値ではなく、サーボ目標値としてのY位置が用いられている。
ウエハステージWSTの−Y方向への移動に伴い、露光中心が直線区間Lの終点E(図11(B)参照)に対応する点に到達し、上記の差ΔP=P’−Pが作成されると、関数ΔP(Y)の作成が終了する。
主制御装置20は、直線区間Lと同様に、残りの直線区間L(k=2〜6,A)に対して関数ΔPk(Y)を作成する。この場合、主制御装置20は、ウエハステージWSTの移動により露光中心が例えば直線区間Lk−1の終点Ek−1に到達後、ウエハステージWSTを、停止させることなく、駆動し、露光中心を次の直線区間Lの始点Bに移動させる。そして、主制御装置20は、露光中心が終点Eに向かって直線区間L上を移動するように、ウエハステージWSTを、基準姿勢に位置決めしたまま、+Y方向又は−Y方向に等速駆動する。最短の経路に沿ってすべての直線区間L〜L,L上を露光中心を移動させるため、主制御装置20は、露光中心を区間L〜L,L,L〜Lの順に、従ってこの反対の順にウエハステージWSTを、移動させる。そのため、直線区間Lに対する始点Bと終点Eとを、図11(B)に示されるように選んでいる。
また、直線区間Lk(k=2〜6,A)に対して関数ΔPk(Y)を作成する際に、ウエハステージWSTのX,Y,θz,Z,θy位置を計測するために用いられるXヘッド、Yヘッド、Zヘッドは、表1に示されているとおりである。例えば、直線区間Lに対する関数ΔP4(Y)を作成する際には、Xヘッド66〜66、Yヘッド65,64、Zヘッド76,74が用いられる。
主制御装置20は、ウエハステージWSTの位置(Z,θx,θy,θz)を変えて、関数ΔPk(Y)(k=1〜6,A)を作成する。まず、主制御装置20は、ウエハステージWSTのZ位置を基準位置Zを含む複数の位置に順次変え、ただし他のθx,θy,θz位置を基準位置(θx,θy,θz)に維持して、上と同様の手順に従ってΔPk(Y)を作成する。次に、主制御装置20は、ウエハステージWSTのθz位置を基準位置θzを含む複数の位置に順次変え、ただし他のZ,θx,θy位置を基準位置(Z,θx,θy)に維持して、ΔPk(Y)を作成する。同様に、主制御装置20は、ウエハステージWSTのθy位置を基準位置θyを含む複数の位置に順次変え、ただし他のZ,θx,θz位置を基準位置(Z,θx,θz)に維持して、ΔPk(Y)を作成する。また、主制御装置20は、ウエハステージWSTのθx位置を基準位置θxを含む複数の位置に順次変え、ただし他のZ,θy,θz位置を基準位置(Z,θx,θz)に維持して、ΔPk(Y)を作成する。勿論、これら4つの処理は順不同に行っても良い。このようにして、Y,Z,θx,θy,θzの関数ΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)が作成される。なお、以下では、特に区別する必要がない限り、ΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)を、簡単に、ΔPkとも表記する。
この場合も、前述の第1補正データの作成の場合と同様の理由により、関数ΔPkの作成では、空気揺らぎによる干渉計システム118の計測誤差が発生しないように十分低速度でウエハステージWSTを駆動することが望ましい。また、前述と同様、平均化効果により、干渉計の揺らぎ誤差が緩和するため、関数ΔPkの作成を複数回行い、複数回について得られた結果を平均して関数ΔPkを求めることが望ましい。
なお、上の処理では、関数ΔPkは、有限個のY,Z,θx,θy,θz座標上の離散点について求められる。そこで、主制御装置20は、適当な試行関数を用いて補完し、得られる連続関数をエンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測誤差を補正する第2補正データとして使用する。
また、直線区間Lkは、露光動作中及びアライメント計測中のウエハステージWSTの移動経路に基づいて、特に高い駆動制御が要求される区間に基づいて、定められている。従って、必要に応じて、Y,Z,θx,θy,θz座標上の離散点の間隔を定めることができる。
また、前述の通り、露光時移動経路(ステップ・アンド・スキャン方式の露光を行う際ウエハステージWSTの移動経路)は、露光対象のウエハWのショットマップに応じて一意に定められている。従って、露光対象のウエハWのショットマップ毎に、第2補正データを作成しなければならない(ウエハ毎に作成する必要はない)。そこで、主制御装置20は、新しいウエハWがウエハステージWST上に載置された際に、そのウエハWのショットマップに対する第2補正データが作成されていない場合、アライメント計測及び露光動作に先立って、上述の手順に従って第2補正データを作成する。一方、対応する第2補正データが作成されている場合は、主制御装置20は、第2補正データを新たに作成せず、その作成済みの第2補正データを用いる。
主制御装置20は、露光装置の稼働中、ウエハステージWSTのX位置の干渉計システム118の計測結果(又は目標値のデータ)に基づき、ウエハステージWSTが直線区間L(k=1〜6,A)のうちのいずれかの上に位置していることを確認すると、直線区間Lkに対応する第2補正データΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)を用いて、第1補正データを用いて補正済みのエンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測結果(便宜上Pと表記する)をさらに補正する。すなわち、主制御装置20は、例えば干渉計システム118の計測結果を用いて第2補正データΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)から補正量ΔPkを引き出し、それを計測結果Pkに加えて補正する(すなわち、《Pk》=Pk+ΔPk)。そして、主制御装置20は、補正された計測結果《Pk》=(《X》,《Y》,《θz》,《Z》,《θy》)及び干渉計システム118のθx位置の計測結果に従って、ウエハステージWSTを駆動制御する。ここで、計測結果Pkに対し、第2補正データを用いて補正済みであることをわかりやすくするために、計測結果が、括弧《 》で囲んで表記されている。
上述のように、第2補正データを用いることで、第1補正データを用いて補正されたエンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測結果に含まれる残留誤差を、干渉計システム118の計測精度の程度まで補正することが可能になっている。従って、特に走査露光の際、及びウエハアライメント計測の際に、ウエハステージWSTの位置(及び速度)の高精度なサーボ制御が可能となる。
なお、第2補正データΔPkは、前述した例では、X位置の異なる7つの直線区間Lk(k=1〜6,A)に対して作成されている(図11(B)参照)。従って、ウエハステージWSTのX位置より、使用する直線区間Lkが一意に定まる。そこで、主制御装置20は、定められた直線区間Lkに対応する第2補正データΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)から、ウエハステージWSTのX位置を除く、Y,Z,θx,θy,θz位置を用いて、補正量を引き出す。
また、第2補正データΔPkは、X軸方向について幅を持たない直線区間Lkに沿って作成されている。そこで、主制御装置20は、ウエハステージWSTが、図13(A)に示されるように、直線区間LkからX軸方向について所定距離ΔLk/2内(直線区間Lkをその中央に含むハッチングを付した領域Ek内)に位置する際には、直線区間Lk上に位置しているとみなし、対応する第2補正データΔPkを用いて、エンコーダシステム150及び干渉計システム180の計測結果Pを補正する。例えば、ΔLk=0.1mmとする。
第2補正データΔPkは、直線区間Lk外では作成されていない。ここで、直線区間Lkは、露光装置100が正常に稼動している際に、ウエハステージWSTに対して特に高い駆動精度(位置及び速度制御精度)が要求される、走査露光中及びアライメント計測中のウエハステージWSTの移動経路に基づいて定められている。すなわち、直線区間Lk外では、直線区間Lk程の高いウエハステージWSTの駆動精度は要求されない。そこで、主制御装置20は、直線区間Lk外にウエハステージWSTが位置する場合には、第2補正データを用いることなく、第1補正データのみを用いて補正されたエンコーダシステム150及び干渉計システム180の計測結果に従って、ウエハステージWSTを駆動制御する。
ただし、異常等の発生により、図13(A)に示されるように、ウエハステージWSTが直線区間Lk上から、点E、さらに点E’(直線区間Lkから+X方向に所定距離ΔLk/2離れた点)を経て外れる場合、点E’にて区間Lk上から外れると、瞬時に、第2補正データΔPkを用いた位置計測結果の補正が中断される。換言すれば、第2補正データΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)より引き出される補正量ΔPk(図13(B)における縦軸で示される)が、図13(B)中の矢印1で示されるように、ウエハステージWSTの移動軌跡L(図13(B)における横軸で示される)上の点E’にて、有限値から零に変化する。そのため、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180によるウエハステージWSTの位置の計測結果が不連続になる。これは、ウエハステージWSTの駆動制御上、好ましくない。
そこで、主制御装置20は、ウエハステージWSTが直線区間Lkから外れる場合、図13(B)中の矢印2で示されるように、補正量を、ウエハステージWSTが点E’から離れるにつれて、点E’における補正量ΔPk(E’)から連続的に零に減衰させる。かかる処理により、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180によるウエハステージWSTの位置計測結果の連続性が保障される。
逆に、図13(A)に示されるように、ウエハステージWSTが領域Ek外から点B’及びBを経て直線区間Lk上に入る場合、点B’にて領域Ekに入ると瞬時に、第2補正データΔPkを用いた位置計測結果の補正が開始される。ここで、点B’は、直線区間Lkから−X方向に所定距離ΔLk/2離れている。換言すれば、第2補正データΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)より引き出される補正量ΔPk(図13(C)における縦軸で示される)が、図13(C)中の矢印1で示されるように、ウエハステージWSTの移動軌跡L(図13(C)における横軸で示される)上の点B’にて、零から有限値に変化する。そのため、ウエハステージWSTの位置計測結果が不連続になる。このことも、ウエハステージWSTの駆動制御上、好ましくない。
そこで、ウエハステージWSTが直線区間Lk上に入る場合、図13(C)中の矢印2で示されるように、補正量を連続的に増大して、点B’にて第2補正データΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)から引き出される補正量ΔPk(B’)に一致させる。かかる処理により、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180によるウエハステージWSTの位置計測結果の連続性が保障される。
なお、関数ΔPkに替えて、関数ΔPkと図13(D)に示される重み関数wk(X−Xk)との積を用いて、補正量を定めることとしても良い。重み関数wk(X−Xk)は、対応する直線区間LkのX位置Xkから所定距離ΔLk/2内の領域(領域Ek)内にて最大値1をとり、領域Ekから外れるとともに減衰し、X位置Xkから距離ΔLk’/2外にて零になる関数である。重み関数wk(X−Xk)を用いることにより、上述の補正量ΔPkの連続性を保障する処理を容易に実行することができる。例えば、ΔLk=0.1mmに対して、ΔLk’=1mmとする。
また、図14(A)に示されるように、ウエハW上のショット領域Sの走査露光が終了し次のショット領域Si+1の走査露光を開始する際、ウエハステージWSTは、露光中心が、等速区間Uが属する直線区間Lkから、等速区間Uの終点Eと等速区間Uj+1の始点Bj+1を繋ぐショット間ステッピング区間Aj,j1を経て、等速区間Uj+1が属する直線区間Lk+1に移動するように、−X方向にステッピングする。この時、先と同様に、ショット間ステッピング区間Aj,j+1では第2補正データΔPkを用いての位置計測結果の補正が中断される。換言すれば、第2補正データΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)より引き出される補正量ΔPk(図14(B)における縦軸で示される)が、図14(B)中の矢印1で示されるように、ウエハステージWSTの移動軌跡L(図14(B)の横軸で示される)上の点E’にて有限値から零に、点Bi+1’にて零から有限値に不連続に変化する。そのため、ウエハステージWSTの位置計測結果が不連続になる。このことも、ウエハステージWSTの駆動制御上、好ましくない。
そこで、主制御装置20は、ウエハステージWSTがショット間ステッピング区間を介して2つの直線区間を移動し、これに伴い、露光中心が、例えばショット間ステッピング区間Ai,i+1を介して2つの直線区間Lk,Lk+1を移動する場合、図14(B)中の矢印2で示されるように、補正量ΔPkを、直線区間Lkに属する等速区間Uの終点E(正確には終点Eから+X方向に所定距離ΔLk/2離間する点E’)に対応する点(図14(B)中では、便宜上符号E’を用いて示されている)にて第2補正データから引き出される補正量ΔPk(E’)から、直線区間Lk+1に属する等速区間Uj+1の始点Bj+1(正確には始点Bj+1から−X方向に所定距離ΔLk/2離間する点Bj+1’)に対応する点(図14(B)中では、便宜上符号Bj+1’を用いて示されている)にて第2補正データから引き出される補正量ΔPk+1(Bj+1’)に、連続的に変化させる。あるいは、前述のように、関数ΔPkに替えて、関数ΔPkと重み関数wk(X−Xk)の積を用いて、補正量を定めても良い。この場合、図14(C)に示されるように、補正量(図14(C)における縦軸で示される)は、点E’にてΔPk(E’)から連続的に零に減衰し、そして零から連続的に増大して点Bj+1’にてΔPk+1(Bj+1’)に変化する。かかる処理により、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180によるウエハステージWSTの位置計測結果の連続性が保障される。
なお、本実施形態では、露光動作中及びアライメント計測中のウエハステージWSTの移動経路のうち、特に高い駆動制御が要求される区間から、第2補正データを作成する直線区間Lkを定めた。しかし、直線区間Lkのみに限らず、補正データの作成コストに応じて、高い駆動制御が要求される区間をさらに取り込んでも良い。
以上詳細に説明したように、本実施形態の露光装置100では、主制御装置20は、補正情報(第2補正データ)の作成に際し、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180を用いて、ウエハステージWSTの第1位置情報を計測するとともに、干渉計システム118を用いてウエハステージWSTの第2位置情報を計測し、第1及び第2位置情報のいずれかに従ってY軸方向に伸びる複数の直線区間を含む移動経路に沿ってウエハステージWSTを駆動する。そして、予め作成された第1補正データ(ΔX1(x,y),ΔX2(x,y)、ΔY1(x,y),ΔY2(x,y)、ΔZ1(x,y),ΔZ2(x,y))を用いて第1位置情報に含まれるスケールの回折格子の表面(計測面)に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正し、補正された第1位置情報と第2位置情報との差から第2補正データ(関数ΔPk(Y,Z,θx,θy,θz))を、移動経路(L又はBE)に対応付けて作成する。第2補正データは、第1補正データを用いて補正される一部の誤差を除く第1位置情報に含まれる誤差(残留誤差)のうち、の少なくとも一部を補正するためのデータである。従って、第2補正データを用いることにより、第1補正データを用いて補正される第1位置情報を、さらに補正して、その補正後の位置情報に基づいて、精度良くウエハステージWSTを駆動することが可能になる。また、第2補正データは、複数の直線区間(L)を含む移動経路に対応づけて作成されるので、ウエハステージWSTの移動範囲の全域について第2補正情報を作成する場合と異なり、簡便にかつ短時間で第2補正データを作成することが可能となる。
また、本実施形態の露光装置100及びその露光方法によると、主制御装置20により、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180によって計測されるウエハステージWSTの第1位置情報と、第1位置情報に含まれるスケールの回折格子の表面(計測面)に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正データと、該第1補正データを用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差(残留誤差)のうちの少なくとも一部を補正するために、ウエハステージWSTが走査露光時に等速駆動される複数の等速区間(U〜U)を含む移動経路に対応付けて作成された第2補正データと、を用いてウエハステージWSTが駆動される。従って、ウエハステージWSTが等速駆動される等速区間(U〜U)を含む移動経路において、例えば走査露光区間において高精度なウエハステージWSTの駆動が可能となり、ひいては走査露光方式による高精度なパターンのウエハW上への転写(形成)が可能となる。
ここで、第2補正データとしては、本実施形態中で説明した方法により作成した関数ΔPを用いても良いし、その他の方法により作成されたデータを用いても良い。第2補正データとしては、第1補正データを用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するために、ウエハステージWSTが走査露光時に等速駆動される複数の等速区間(U〜U)を含む移動経路に対応付けて作成されたデータであれば、足りる。
なお、上記実施形態では、主制御装置20が、例えば干渉計システム118の計測結果を用いて第2補正データΔPk(Y,Z,θx,θy,θz)から補正量ΔPkを引き出し、それを計測結果Pkに加えて補正する(すなわち、《Pk》=Pk+ΔPk)ものとしたが、本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測結果(第1補正データを用いて補正が行われていてもいなくても良い)を用いて第2補正データから補正量を引き出すような手法を採用することも可能である。同様に、上記実施形態では、主制御装置20が、例えば干渉計システム118の計測結果から求められるウエハステージWSTのX,Y位置より、各スケール上における各ヘッドの計測ビームの照射点のx,y位置を求め、この求めた結果に基づいて、第1補正データから補正量を引き出すものとしたが、本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測結果を用いて第1補正データから補正量を引き出すような手法を採用することも可能である。第1、第2の補正データから補正量を引き出す際に、干渉計システムを用いない場合には、露光の際又はウエハアライメント計測の際などの、ウエハステージのWSTの駆動に際し、干渉計システム118を用いる必要がない(ただし、θx位置を計測するY干渉計は除く)。
なお、上記実施形態では、第2補正データΔPkを、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測結果(〈X〉,〈Y〉,〈θz〉,〈Z〉,〈θy〉)を補正するための補正データとして作成した。しかし、これに限らず、第2補正データΔPkを、両システム150,180を構成する複数のヘッドのそれぞれの計測結果を補正するための補正データとして作成しても良い。前述した表1に示されるように、Xヘッドを除いて、直線区間Lk(k=1〜6,A)のそれぞれに対し、使用するヘッド(Yスケール39Y1,39Y2に対向する2つのYヘッドと2つ((又は4つ)のZヘッド)が一意に定められている。この場合、主制御装置20は、表1に示される直線区間Lk(k=1〜6,A)に対応する1つのXヘッド、2つのYヘッド、2つのZヘッドの(第1補正データを用いて補正済みの)計測結果〈X〉,〈Y1〉,〈Y2〉,〈Z1〉,〈Z2〉と、干渉計システム118の計測結果を用いて得られるそれらの予測値X’,Y1’,Y2’,Z1’,Z2’と、の差ΔX(2) k=X’−〈X〉,ΔY(2) k1=Y1’−〈Y1〉,ΔY(2) k2=Y2’−〈Y2〉,ΔZ(2) k1=Z1’−〈Z1〉,ΔZ(2) k2=Z2’−〈Z2〉を、先と同様に、ウエハステージWSTのY位置及び(Z,θx,θy,θz)の関数として、求めることとしても良い。また、この場合、主制御装置20は、表1に示される直線区間Lk(k=1〜6,A)に対応する1つのXヘッド、2つのYヘッド、2つのZヘッドの(第1補正データを用いて補正済みの)計測結果〈X〉,〈Y1〉,〈Y2〉,〈Z1〉,〈Z2〉に、それぞれ、第2補正データより引き出される補正量を加えて、補正する。例えば、Yスケール39Y1に対向するYヘッドの計測結果〈Y1〉に対し、《Y1》=〈Y1〉+ΔY(2) k1と補正する。主制御装置20は、補正された5つのヘッドの計測結果から、式(1a)〜(1c)及び式(4a)及び(4b)を介して、ウエハステージWSTの《X》,《Y》,《θz》,《Z》,《θy》位置を求め、求めた位置に従って、ウエハステージWSTを駆動制御すれば良い。
なお、上記実施形態の露光装置100では、ウエハステージWSTのθx位置が干渉計システム118により計測されるので、上述の補正方法の適用対象からθx位置を除外した。しかし、Zヘッドをさらに追加して、2つのZヘッドにより、ウエハステージWSTのθx位置を計測可能な構成を採用する場合には、θx位置に関しても上述の補正方法を適用することができる。
なお、上記実施形態では、計測面(スケール)に起因するエンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測誤差を第1の補正データを用いて補正する第1補正方法と、第1補正方法により補正済みのエンコーダシステム150及び面位置計測システム180の計測結果に対して、第1補正方法では補正できなかった残留誤差を、ウエハステージWSTの位置の計測結果に応じて第2補正データから取り出された補正量を用いて補正する第2補正方法と、を併用する構想を採用している。
ここで、第1補正方法の補正対象である計測面に起因する計測誤差に対しては、予めスケールの回折格子の表面形状等を計測した結果に基づいて第1補正データが作成され、その作成した補正データを用いて、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180によるウエハステージWSTの位置情報の計測結果が補正される。従って、前述のスケールを形成する回折格子の歪み、その反射面の凹凸等、のように、主要且つ計測方法が確立している誤差要因を第1補正方法の対象とすると良い。これに対し、第2補正方法では、第1補正方法を用いて補正できなかった残留誤差を補正するので、多様且つ計測方法が確立していない誤差要因を補正対象とすると良い。また、第2補正方法により、第1補正方法では補正できなかった残留誤差を補正することができるので、この点を考慮して、第1補正データの作成のための計測点の数を少なくしてより短時間に第1補正データの作成に必要なデータをサンプリングしても良い。
また、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180の主要な誤差要因の殆どは短期変動し得るので、適宜、補正データを作成又は更新する必要がある。従って、主要な誤差要因でかつ短期変動し得る要因について、作成コストの小さい計測方法を確立し、第1補正方法の補正対象とすべきである。それに対し、マイナーな誤差要因のほとんどは、短期変動することが殆どない、あるいは変動するが無視できる程度であるので、第2補正方法の対象とする。この場合、第2補正データは、一旦作成すれば、ほぼ半永久的に使用することができる。
なお、主要であっても、短期変動しない誤差要因、及び主要であるが計測方法が十分に確立していない誤差要因(例えば、個々のヘッドに起因する誤差要因)などを、第2補正方法の対象としても良い。
なお、エンコーダシステム150及び面位置計測システム180の様々の誤差要因のそれぞれを第1及び第2補正方法のいずれの対象とするかを、計測面に起因する誤差要因であるか否か、計測方法が確立しているか否か、主要な誤差要因であるか否か、短期変動し得る誤差要因であるか否か、補正データの作成コストの大小、誤差補正の取り扱いコストの大小、その他、適当な指針に従って定めることができる。
なお、上記実施形態で説明したエンコーダシステム及び面位置計測システムの構成は一例に過ぎず、本発明がこれに限定されないことは勿論である。例えば、上記実施形態では、ウエハテーブル(ウエハステージ)上に格子部(Yスケール、Xスケール)を設け、これに対向してYヘッド、Xヘッドをウエハステージの外部に配置する構成のエンコーダシステムを採用した場合について例示したが、これに限らず、例えば米国特許出願公開第2006/0227309号明細書などに開示されているように、ウエハステージにエンコーダヘッドを設け、これに対向してウエハステージの外部に格子部(例えば2次元格子又は2次元に配置された1次元の格子部)を配置する構成のエンコーダシステムを採用しても良い。この場合において、Zヘッドもウエハステージに設け、その格子部の面を、Zヘッドの計測ビームが照射される反射面としても良い。
また、上記実施形態では、例えばヘッドユニット62A,62Cの内部にエンコーダヘッドとZヘッドとが、別々に設けられている場合について説明したが、エンコーダヘッドとZヘッドとの機能を備えた単一のヘッドを、エンコーダヘッドとZヘッドの組に代えて用いても良い。
また、上述の実施形態では、本発明が、液体(水)を介さずにウエハWの露光を行うドライタイプの露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば国際公開第99/49504号パンフレット、欧州特許出願公開第1420298号明細書、国際公開第2004/055803号パンフレット、特開2004−289126号公報(対応米国特許第6,952,253号明細書)などに開示されているように、投影光学系とウエハとの間に照明光の光路を含む液浸空間を形成し、投影光学系及び液浸空間の液体を介して照明光でウエハを露光する露光装置にも本発明を適用することができる。また、例えば国際公開第2007/097379号パンフレット(対応米国特許出願公開第2008/08843号明細書)に開示される、液浸露光装置などにも、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用された場合について説明したが、これに限らず、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置、プロキシミティー方式の露光装置、又はミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明は適用することができる。さらに、例えば米国特許第6,590,634号明細書、米国特許第5,969,441号明細書、米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているように、複数のウエハステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも本発明を適用できる。また、例えば国際公開第2005/074014号パンフレットなどに開示されているように、ウエハステージとは別に、計測部材(例えば、基準マーク、及び/又はセンサなど)を含む計測ステージを備える露光装置にも本発明は適用が可能である。
また、上記実施形態の露光装置における投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。また、前述の照明領域及び露光領域はその形状が矩形であるものとしたが、これに限らず、例えば円弧、台形、あるいは平行四辺形などでも良い。
なお、上記実施形態の露光装置の光源は、ArFエキシマレーザに限らず、KrFエキシマレーザ(出力波長248nm)、F2レーザ(出力波長157nm)、Ar2レーザ(出力波長126nm)、Kr2レーザ(出力波長146nm)などのパルスレーザ光源、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)などの輝線を発する超高圧水銀ランプなどを用いることも可能である。また、YAGレーザの高調波発生装置などを用いることもできる。この他、例えば米国特許7,023,610号明細書に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上記実施形態では、露光装置の照明光ILとしては波長100nm以上の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良いことはいうまでもない。例えば、近年、70nm以下のパターンを露光するために、SORやプラズマレーザを光源として、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を発生させるとともに、その露光波長(例えば13.5nm)の下で設計されたオール反射縮小光学系、及び反射型マスクを用いたEUV露光装置の開発が行われている。この装置においては、円弧照明を用いてマスクとウエハを同期走査してスキャン露光する構成が考えられるので、かかる装置にも本発明を好適に適用することができる。この他、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置にも、本発明は適用できる。
また、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このレチクルに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。
また、例えば干渉縞をウエハ上に形成することによって、ウエハ上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものではなく、ガラスプレート、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。
露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
半導体素子などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置(パターン形成装置)によりマスク(レチクル)のパターンをウエハに転写するリソグラフィステップ、露光されたウエハを現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ウエハ上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
本発明の補正情報作成方法は、半導体素子(集積回路等)等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程で用いられる露光装置のウエハステージなどの移動体の位置計測誤差を補正する補正情報の作成に適している。また、本発明の露光方法及び露光装置は、リソグラフィ工程においてウエハ等の基板上にパターンを形成するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、電子デバイスを製造するのに適している。
一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。 ウエハステージを示す平面図である。 図1のウエハステージとともに干渉計の配置を示す平面図である。 図1の露光装置が備える各種計測装置(エンコーダ、アライメント系、多点AF系、Zヘッドなど)の配置を示す平面図である。 エンコーダヘッド(Xヘッド、Yヘッド)とアライメント系の配置を示す平面図である。 Zヘッドと多点AF系の配置を示す平面図である。 一実施形態に係る露光装置の制御系の主要な構成を示すブロック図である。 図8(A)は露光工程中におけるエンコーダ及びZヘッドを用いたウエハステージの位置計測を説明するための図、図8(B)はアライメント計測中におけるエンコーダを用いたウエハステージの位置計測を説明するための図である。 フォーカスマッピング及びフォーカスキャリブレーション中におけるZヘッドを用いたウエハステージの位置計測を説明するための図である。 Yヘッド及びZヘッドを用いて、スケールの歪みとその表面の凹凸を計測する方法を説明するための図である。 図11(A)はステップ・アンド・スキャン方式の露光の際におけるウエハステージの移動経路に対応する露光中心のウエハに対する移動経路を表し、図11(B)は第2補正データを作成するためのウエハステージの移動経路に対応するウエハ上での露光中心の移動経路を表す。 走査露光時におけるウエハステージの直線移動経路に対して第2補正データを作成する手順を説明するための図である。 図13(A)〜図13(D)は、第2補正データを用いてエンコーダシステム及び面位置計測システムの計測結果を補正する方法を説明するための図である。 図14(A)〜図14(C)は、ウエハステージのステップ駆動時において、第2補正データを用いてエンコーダシステム及び面位置計測システムの計測結果を補正する方法を説明するための図である。
符号の説明
20…主制御装置、39X1,39X2…Xスケール、39Y1,39Y2…Yスケール、50…ステージ装置、62A〜62F…ヘッドユニット、64,65…Yヘッド、66…Xヘッド、67,68…Yヘッド、70A,70C…Yエンコーダ、70B,70D…Xエンコーダ、72a〜72d,74,76…Zヘッド、100…露光装置、118…干渉計システム、124…ステージ駆動系、150…エンコーダシステム、180…面位置計測システム、200…計測システム、PL…投影光学系、PU…投影ユニット、W…ウエハ、WST…ウエハステージ、WTB…ウエハテーブル。

Claims (52)

  1. 所定平面内で移動する移動体の位置計測誤差を補正する補正情報を作成するための補正情報作成方法であって、
    前記移動体と該移動体の外部との一方に設けられた複数のヘッドを用いて、前記移動体と該移動体の外部との他方に設けられた計測面に計測光を照射し、前記計測面からの光を受光して、前記移動体の第1位置情報を計測するとともに、前記複数のヘッドと独立の干渉計システムを用いて前記移動体の第2位置情報を計測し、前記第1及び第2位置情報のいずれかに従って前記所定平面内で所定方向に伸びる少なくとも1つの直線区間を含む移動経路に沿って前記移動体を駆動する工程と;
    前記第1位置情報に含まれる前記計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために予め作成された第1補正情報を用いて前記第1位置情報を補正し、補正された該第1位置情報と前記第2位置情報との差から、前記第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するための第2補正情報を、前記移動経路に対応付けて作成する工程と;
    を含む補正情報作成方法。
  2. 前記移動経路には、前記所定平面内で前記所定方向に垂直な方向に関して位置の異なる複数の前記直線区間が含まれる請求項1に記載の補正情報作成方法。
  3. 前記複数のヘッドには、前記垂直な方向に関して位置の異なるヘッドが含まれる請求項2に記載の補正情報作成方法。
  4. 前記駆動する工程では、前記直線区間に沿って前記移動体を等速で駆動する請求項1〜3のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  5. 前記移動経路には、前記移動体に物体を載置して該物体上にパターンを形成する際に前記移動体が等速で移動する等速区間が含まれる請求項1〜4のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  6. 前記移動経路には、複数の前記等速区間が断続的に含まれ、
    前記直線区間は、前記複数の等速区間のうちの接続可能な一群の等速区間を接続して得られる請求項5に記載の補正情報作成方法。
  7. 前記作成する工程では、前記第2補正情報を、前記直線区間に対応付けて作成する請求項6に記載の補正情報作成方法。
  8. 前記作成する工程では、前記第2補正情報を、前記直線区間上の複数の離散点にて作成する請求項7に記載の補正情報作成方法。
  9. 前記作成する工程では、前記第2補正情報を、前記直線区間上での前記移動体の前記所定平面内で互いに直交する2軸方向、前記所定平面に垂直な方向、前記所定平面に対する2つの傾斜方向、及び前記所定平面内の回転方向についての位置の関数として作成する請求項7又は8に記載の補正情報作成方法。
  10. 前記移動体の前記2軸方向についての位置は、前記駆動する工程において前記移動体を駆動するための目標位置より与えられる請求項9に記載の補正情報作成方法。
  11. 前記駆動する工程では、前記移動体を、前記垂直な方向と前記2つの傾斜方向と前記回転方向とのうちの1方向について基準位置を含む複数の位置の1つに位置決めし、他の3方向について基準位置に位置決めした上で、前記2軸方向に駆動する請求項9又は10に記載の補正情報作成方法。
  12. 前記移動体を、前記複数の位置のそれぞれに順次位置決めする請求項11に記載の補正情報作成方法。
  13. 前記1方向を、前記垂直な方向と前記2つの傾斜方向と前記回転方向とから順次選択する請求項12に記載の補正情報作成方法。
  14. 前記移動経路は、前記パターンが形成される前記物体上の区画領域のサイズ毎に定められ、
    前記作成する工程では、前記第2補正情報を、前記サイズ毎に作成する請求項5〜13のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  15. 前記移動経路には、前記移動体上に物体を載置して該物体上のマークを検出する際に前記移動体が移動する経路が含まれる請求項1〜14のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  16. 前記駆動する工程では、前記移動体を、複数回、前記移動経路に沿って駆動し、
    前記作成する工程では、前記複数回について得られる前記差の平均値から、前記第2補正情報を作成する請求項1〜15のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  17. 前記作成する工程では、前記第2補正情報を、前記複数のヘッドのそれぞれに対して作成する請求項1〜16のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  18. 前記計測面は、前記所定平面内で少なくとも前記所定方向を周期方向とする回折格子を有し、
    前記複数のヘッドには、少なくとも前記所定方向を計測方向とするヘッドが含まれる請求項1〜17のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  19. 前記第1補正情報は、前記複数のヘッドの設置位置のずれ、前記回折格子の歪み、凹凸、損傷、及びピッチの非一様性に起因する誤差のうちの少なくとも1つに対して作成されている請求項18に記載の補正情報作成方法。
  20. 前記複数のヘッドには、前記所定平面に垂直な方向を計測方向とするヘッドが含まれる請求項1〜19のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  21. 前記第1補正情報は、前記計測光の前記計測面上の照射点の位置のみに依存する誤差のうちの少なくとも一部に対して作成されている請求項1〜20のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  22. 前記第1補正情報は、短期変動し得る誤差に対して作成されている請求項1〜21のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  23. 前記駆動する工程に先立って、前記第1補正情報を作成する工程をさらに含む請求項1〜22のいずれか一項に記載の補正情報作成方法。
  24. 物体にエネルギビームを照射しつつ、前記物体を保持して所定平面内で移動可能な移動体を前記所定平面内の走査方向に駆動して、前記物体にパターンを形成する露光方法であって、
    前記移動体と該移動体の外部との一方に設けられた複数のヘッドを用いて、前記移動体と該移動体の外部との他方に設けられた計測面に計測光を照射し、前記計測面からの光を受光して、前記移動体の第1位置情報を計測するとともに、前記第1位置情報と、該第1位置情報に含まれる前記計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、請求項1〜23のいずれか一項に記載の補正情報作成方法を用いて作成された第2補正情報と、を用いて前記移動体を駆動する工程を含む露光方法。
  25. 前記駆動する工程では、前記複数のヘッドと独立の干渉計システムを用いて前記移動体の第2位置情報をさらに計測し、該第2位置情報をさらに用いて前記移動体を駆動する請求項24に記載の露光方法。
  26. 物体にエネルギビームを照射しつつ、前記物体を保持して所定平面内で移動可能な移動体を前記所定平面内の走査方向に駆動する走査露光により、前記物体上にパターンを形成する露光方法であって、
    前記移動体と該移動体の外部との一方に設けられた複数のヘッドを用いて、前記移動体と該移動体の外部との他方に設けられた計測面に計測光を照射し、前記計測面からの光を受光して、前記移動体の第1位置情報を計測するとともに、前記第1位置情報と、該第1位置情報に含まれる前記計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、該第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するために、前記移動体が等速駆動される等速区間を含む移動経路に対応付けて作成された第2補正情報と、を用いて前記移動体を駆動する工程を含む露光方法。
  27. 前記駆動する工程では、前記複数のヘッドと独立の干渉計システムを用いて前記移動体の第2位置情報をさらに計測し、該第2位置情報をさらに用いて前記移動体を駆動する請求項26に記載の露光方法。
  28. 前記駆動する工程では、前記第2位置情報を用いて前記第1及び第2補正情報から補正量を引き出し、該補正量を用いて前記第1位置情報を補正し、該第1補正情報に基づいて前記移動体を駆動する請求項27に記載の露光方法。
  29. 前記等速区間には、前記走査露光時に前記移動体が等速で駆動される区間が含まれる請求項26〜28のいずれか一項に記載の露光方法。
  30. 前記移動経路には、前記物体上のマークを検出する際に前記移動体が移動する経路が含まれる請求項26〜29のいずれか一項に記載の露光方法。
  31. 前記駆動する工程では、前記移動体が前記等速区間から所定の範囲内に位置する際に、前記第2補正情報を用いて前記第1位置情報を補正する請求項26〜30のいずれか一項に記載の露光方法。
  32. 前記第2補正情報は、前記等速区間上の複数の離散点について作成されており、
    前記駆動する工程では、前記第2補正情報を補間して用いる請求項26〜31のいずれか一項に記載の露光方法。
  33. 前記駆動する工程では、前記移動体が前記等速区間から外れる際、前記補正量を連続的に零にする請求項26〜32のいずれか一項に記載の露光方法。
  34. 前記駆動する工程では、前記移動体が前記等速区間に入る際、前記補正量を連続的に増加させる請求項33に記載の露光方法。
  35. 前記駆動する工程では、前記移動体が、該移動体が前記等速状態から減速後に逆向きに加速される減加速区間を介して前記等速区間の1つから他の等速区間に移動する際、前記第2補正情報より、前記減加速区間と前記1つの等速区間との接続点における第1補正量と、前記減加速区間と前記他の等速区間との接続点における第2補正量と、を引き出し、前記第1及び第2補正量を連続的に補間して得られる量を用いて、前記移動体が前記減加速区間上に位置する際の前記第1位置情報を補正する請求項26〜34のいずれか一項に記載の露光方法。
  36. 前記第2補正情報は、前記等速区間上での前記移動体の前記所定平面に垂直な方向、前記所定平面に対する2つの傾斜方向、及び前記所定平面内の回転方向についての複数の位置について作成されており、
    前記駆動する工程では、前記複数の位置についての前記第2補正情報を補間して用いる請求項26〜35のいずれか一項に記載の露光方法。
  37. 前記第2補正情報は、前記パターンが形成される前記物体上の区画領域のサイズ毎に作成されており、
    前記駆動する工程では、前記移動体が保持する前記物体上の区画領域のサイズに対応する前記第2補正情報を用いる請求項26〜36のいずれか一項に記載の露光方法。
  38. 前記第2補正情報は、前記複数のヘッドのそれぞれに対して作成されており、
    前記駆動する工程では、対応する前記第2補正情報を用いる請求項26〜37のいずれか一項に記載の露光方法。
  39. 前記駆動する工程に先立って、前記第2補正情報が未作成若しくは使用不可能である場合に、前記第2補正情報を作成する工程をさらに含む請求項26〜38のいずれか一項に記載の露光方法。
  40. 前記第2補正情報を作成する工程に先立って、前記第1補正情報を作成する工程をさらに含む請求項39に記載の露光方法。
  41. 前記物体が有する感応層にエネルギビームを照射して前記パターンを形成する請求項26〜40のいずれか一項に記載の露光方法。
  42. 請求項26〜41のいずれか一項に記載の露光方法を用いて、物体上にパターンを形成する工程と;
    前記パターンが形成された前記物体に処理を施す工程と;
    を含むデバイス製造方法。
  43. 物体にエネルギビームを照射しつつ該物体を前記所定平面内の走査方向に駆動する走査露光により、前記物体上にパターンを形成する露光装置であって、
    前記物体を保持して前記所定平面内で移動可能な移動体と;
    前記移動体と該移動体の外部との一方に設けられた複数のヘッドを有し、該複数のヘッドを用いて、前記移動体と該移動体の外部との他方に設けられた計測面に計測光を照射し、前記計測面からの光を受光して、前記移動体の第1位置情報を計測する位置計測系と;
    前記第1位置情報と、該第1位置情報に含まれる前記計測面に起因する誤差のうちの少なくとも一部を補正するために作成された第1補正情報と、該第1補正情報を用いて補正される一部の誤差を除く前記第1位置情報に含まれる誤差のうちの少なくとも一部を補正するために、前記移動体が等速駆動される等速区間を含む移動経路に対応付けて作成された第2補正情報と、を用いて前記移動体を駆動する駆動システムと;
    を備える露光装置。
  44. 前記移動体の第2位置情報を計測する、前記位置計測系と独立の干渉計システムをさらに備え、
    前記駆動システムは、前記第2位置情報をさらに用いて前記移動体を駆動する請求項43に記載の露光装置。
  45. 前記駆動システムは、前記第2位置情報を用いて前記第1及び第2補正情報から補正量を引き出し、該補正量を用いて前記第1位置情報を補正し、該第1補正情報に基づいて前記移動体を駆動する請求項44に記載の露光装置。
  46. 前記第2補正情報は、前記パターンが形成される前記物体上の区画領域のサイズ毎に作成されており、
    前記駆動システムは、前記移動体が保持する前記物体上の区画領域のサイズに対応する前記第2補正情報を用いる請求項43〜45のいずれか一項に記載の露光装置。
  47. 前記第2補正情報は、前記複数のヘッドのそれぞれに対して作成されており、
    前記駆動システムは、対応する前記第2補正情報を用いる請求項43〜46のいずれか一項に記載の露光装置。
  48. 前記駆動システムは、前記第2補正情報が未作成若しくは使用不可能である場合に、前記第2補正情報を作成する請求項43〜47のいずれか一項に記載の露光装置。
  49. 前記駆動システムは、前記第2補正情報を作成するに先立って、前記第1補正情報を作成する請求項48に記載の露光装置。
  50. 前記計測面は、前記所定平面内の少なくとも一軸方向を周期方向とする回折格子を有し、
    前記複数のヘッドには、少なくとも前記一軸方向を計測方向とするヘッドが含まれている請求項43〜49のいずれか一項に記載の露光装置。
  51. 前記複数のヘッドには、前記所定平面に垂直な方向を計測方向とするヘッドが含まれている請求項43〜50のいずれか一項に記載の露光装置。
  52. 前記物体が有する感応層にエネルギビームを照射して前記パターンを形成するパターン生成装置をさらに備える請求項43〜51のいずれか一項に記載の露光装置。
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