JP5139680B2 - 光ディスク装置およびその駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転している円盤状の情報担体(以下、「光ディスク」と称する。)に対するデータの記録、および光ディスクに記録されたデータの再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置に関する。特に本発明は、規格の異なる複数種類の光ディスクから選択された光ディスクの種別を的確に判別することのできる光ディスク装置に関している。
光ディスクに記録されているデータは、比較的弱い一定の光量の光ビームを回転する光ディスクに照射し、光ディスクによって変調された反射光を検出することによって再生される。
再生専用の光ディスクには、光ディスクの製造段階でピットによる情報が予めスパイラル状に記録されている。これに対して、書き換え可能な光ディスクでは、スパイラル状のランドまたはグルーブを有するトラックが形成された基材表面に、光学的にデータの記録/再生が可能な記録材料膜が蒸着等の方法によって堆積されている。書き換え可能な光ディスクにデータを記録する場合は、記録すべきデータに応じて光量を変調した光ビームを光ディスクに照射し、それによって記録材料膜の特性を局所的に変化させることによってデータの書き込みを行う。
なお、ピットの深さ、トラックの深さ、および記録材料膜の厚さは、光ディスク基材の厚さに比べて小さい。このため、光ディスクにおいてデータが記録されている部分は、2次元的な面を構成しており、「情報記録面」と称される場合がある。本明細書では、このような情報記録面が深さ方向にも物理的な大きさを有していることを考慮し、「情報記録面」の語句を用いる代わりに、「情報記録層」の語句を用いることとする。光ディスクは、このような情報記録層を少なくとも1つ有している。なお、1つの情報記録層が、現実には、相変化材料層や反射層などの複数の層を含んでいてもよい。
記録可能な光ディスクにデータを記録するとき、または、このような光ディスクに記録されているデータを再生するとき、光ビームが情報記録層における目標トラック上で常に所定の集束状態となる必要がある。このためには、「フォーカス制御」および「トラッキング制御」が必要となる。「フォーカス制御」は、光ビームの焦点の位置が常に情報記録層上に位置するように対物レンズの位置を情報記録面の法線方向(以下、「基板の深さ方向」と称する。)に制御することである。一方、トラッキング制御とは、光ビームのスポットが所定のトラック上に位置するように対物レンズの位置を光ディスクの半径方向(以下、「ディスク径方向」と称する。)に制御することである。
従来、高密度・大容量の光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM,DVD−RAM,DVD−RW,DVD−R,DVD+RW,DVD+R等の光ディスクが実用化されてきた。また、CD(Compact Disc)は今も普及している。現在は、これらの光ディスクよりもさらに高密度化・大容量化されたブルーレイディスク(Blu-ray Disc;BD)などの次世代光ディスクの開発・実用化が進められつつある。
これらの光ディスクは、その種類に応じて異なる多様な断面構造を有している。例えば、トラックの物理的構造、トラックピッチ、情報記録層の深さ(光ディスクの光入射側表面から情報記録層までの距離)などが異なるものがある。このように物理的な構造の異なる複数種類の光ディスクから適切にデータを読み出し、あるいは、データを書き込むためには、光ディスクの種別に応じた開口度(NA)を有する光学系を用いて適切な波長の光ビームを光ディスクの情報記録層に照射する必要がある。
図1は、光ディスク200を模式的に示す斜視図である。参考のため、図1には、対物レンズ(集束レンズ)20と、この対物レンズ20によって集束された光ビーム22が示されている。光ビーム22は、光ディスク200の光入射面から情報記録層を照射し、情報記録層上に光ビームスポットを形成する。
図2(a)、(b)、および(c)は、それぞれ、CD、DVD、およびBDの断面の概略を模式的に示している。図2に示される各光ディスクは、表面(光入射側表面)200aおよび裏面(レーベル面)200bを有し、それらの間に少なくとも1つの情報記録層14を有している。光ディスクの裏面200bには、タイトルやグラフィックスのプリントを含むレーベル層18が設けられている。いずれの光ディスクも全体の厚さは1.2mmであり、直径は12cmである。簡単のため、図面中にはピットやグルーブなどの凹凸構造は記載していないし、反射層などの記載も省略している。
図2(a)に示されるように、CDの情報記録層14は、表面200aから約1.1mmの深さに位置している。CDの情報記録層14からデータを読み出すには、近赤外レーザ(波長:785nm)を集束し、その焦点が情報記録層14上に位置するように制御する必要がある。光ビームの集束に用いる対物レンズの開口度(NA)は、約0.5である。
図2(b)に示されるように、DVDの情報記録層14は、表面200aから約0.6mmの深さに位置している。現実のDVDでは、約0.6mmの厚さを有する2枚の基板が接着層を介して張り合わせられている。2層の情報記録層14を有する光ディスクの場合、表面200aから情報記録層14までの距離は、それぞれ、約0.57mmおよび約0.63mm程度であり、近接している。このため、情報記録層14の数によらず、図面では1層の情報記録層14のみを記載している。DVDの情報記録層14からデータを読み出し、データを書き込むには、赤色レーザ(波長:660nm)を集束し、その焦点が情報記録層14上に位置するように制御する必要がある。光ビームの集束に用いる対物レンズの開口度(NA)は、約0.6である。
図2(c)に示されるように、BDは、表面200aの側に厚さ100μmの薄いカバー層(透明層)が設けられており、情報記録層14は表面200aから約0.1mmの深さに位置している。BDの情報記録層14からデータを読み出すには、青紫レーザ(波長:405nm)を集束し、その焦点が情報記録層14上に位置するように制御する必要がある。光ビームの集束に用いる対物レンズの開口度(NA)は、0.85である。
このように多様な光ディスクが流通している状況においては、1つの光ディスク装置によって多くの種類の光ディスクの記録/再生が可能なことが求められている。これを実現するには、光ディスク装置が複数種類の光ディスクに対応可能な光源および光学系を備えるとともに、光ディスク装置に装填された光ディスクの種別を適切に判別することが必要になる。
特許文献1に記載の光ディスク装置は、光ディスク装置に装填された光ディスクの情報記録層の深さを光学的に検出することにより、光ディスクの種類を判別する。図3(a)は、光ディスク200の表面200aと対物レンズ20との間隔が徐々に小さくなる様子を模式的に示している。この光ディスク200は、光ビームに対して透明な基板本体12と、基板本体12上に形成された情報記録層14と、情報記録層14を覆う保護層(カバー層)16とを備えている。図示されている光ディスク200はBDに相当し、カバー層16の厚さは約0.1mmである。光ディスクの裏面200bには、画像や文字がプリントされたレーベル層18が存在する。なお、レーベル層18の厚さは誇張して大きく描かれている。
図3(a)では、光ビーム22の焦点位置が光ディスクの表面200a上に位置する場合と、情報記録層14上に位置する場合と、基板本体12の内部に位置する場合とが同時に示されている。図3(b)は、光ビーム22の焦点位置が時間的に変化するときに得られるフォーカスエラー(FE)信号を模式的に示している。FE信号は、光ビーム22の焦点が光ディスク200の表面200aを通過するときに小さなS字状カーブを示すように変化する。これに対して、光ビーム22の焦点が光ディスク200の情報記録層14を通過するときは、FE信号が大きなS字状カーブを示すように変化する。図3(c)は、光ビーム22の焦点位置が時間的に変化するときに得られる再生(RF)信号の振幅を模式的に示している。RF信号の振幅がゼロではない有意の値を示し、かつ、FE信号がゼロとなるとき、光ビーム22の焦点が情報記録層14上に位置していると判断することができる。このような時にフォーカスサーボがオン状態にはいると、常にFE信号がゼロとなるように対物レンズの位置が制御される。このように、情報記録面を求めてフォーカスサーチを行い、FE信号のS字カーブを検出したとき、その中央付近(FE信号のゼロクロスポイント付近)でフォーカスサーボをON状態にセットする動作を「フォーカス引き込み」と称することとする。
FE信号におけるS字状カーブが検出された時点における対物レンズの位置は、対物レンズの位置を制御するアクチュエータに供給する電気信号から求めることができる。これにより、情報記録層14の深さを検出できるため、情報記録層14の深さから光ディスクの種類を判別することが可能になる。
特開2004−111028号公報
図4(a)および(b)は、それぞれ、正しく装填されたBDおよびCDの情報記録層14上に光ビームの焦点が位置する状態を示している。一方、図5(a)は、誤って上下が反転した状態で装填されたBD(以下、「逆装填BD」と称する。)の情報記録層14上に光ビームの焦点が位置する状態を示しており、図5(b)は、正しく装填されたCDの情報記録層14上に光ビームの焦点が位置する状態を示している。
これらの図からわかるように、逆装填BDにおける情報記録層14の深さは、CDの情報記録層14の深さに近い大きさを有している。レーベル層18は、光ビーム22を透過し得るため、逆装填BDからFE信号を検知することが可能な場合がある。そのため、FE信号に基づいて情報記録層14の深さを検知する前述の方法によれば、逆装填BDを誤ってCDであると判定する可能性がある。
光ディスク装置が、逆装填されているBDをCDであると誤って判定すると、この光ディスク装置は、CDに対する再生動作を開始する。具体的には、CD用の対物レンズを用いて逆装填BDの情報記録層14に対するフォーカス引き込みを行った後、不図示のスピンドルモータが逆装填BDの回転を開始し、対物レンズをディスク径方向に移動させようとする。
しかしながら、逆装填BDの対物レンズ側(光ピックアップ側)にはレーベル層18が存在している。レーベル層18は、データの書き込み/読み出しのための光ビームが透過することを前提に設計されていないため、描かれる模様や文字により光透過率が位置に応じて大きく異なる可能性がある。また平坦性にも劣る。CDの再生に用いられる赤外光ビームは、レーベル層18の大部分を透過すると考えられるが、レーベル層18の一部に赤外光ビームを透過しない材料で模様や文字が形成されている可能性がある。このようなレーベル層18が光ピックアップに対向していると、逆装填BDが回転しだしたとき、フォーカス制御が正常に動作せず、対物レンズが回転する逆装填BDに衝突する場合がある。特に、CD用の対物レンズに隣接してBD用の対物レンズが配置されている場合は、BD用の対物レンズがCD用対物レンズよりも光ディスクに近い位置に突出しているため、BD用の対物レンズが逆装填BDのレーベル層18に衝突しやすいという問題がある。
同様の問題は、正しく装填されたBDと逆装填CDとの間や、正しく装填されたDVDと逆装填されたDVDとの間でも発生し得る。
本発明の目的は、光ディスクの装填状態の正逆を判別し、光ディスクとレンズとの衝突を適切に回避できる光ディスク装置を提供することにある。
本発明の光ディスク装置は、表面および裏面と、前記表面および裏面の間に設けられた少なくとも1つの情報記録層とを備える複数種類の光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置であって、前記複数種類の光ディスクから選択された光ディスクが装填され、前記光ディスクを回転させる駆動機構と、前記駆動機構に装填された光ディスクに対して集束された光ビームを照射し、前記光ディスクから反射された光に基づいて電気信号を生成する光ピックアップと、前記駆動機構および光ピックアップの動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記光ピックアップが生成する前記電気信号に基づいて、前記駆動機構に装填された光ディスクの裏面が前記光ピックアップに対向しているか否かを判別する正逆装填判別部を備えている、光ディスク装置。
好ましい実施形態において、前記制御部は、前記光ディスクの最内周領域において、前記光ピックアップによって集束された光ビームの焦点位置を光ディスクの深さ方向に変化させる。
好ましい実施形態において、前記光ディスクの最内周領域は、前記光ディスクのディスク中心から21mmの位置と前記ディスク中心から26mmの位置との間の領域である。
好ましい実施形態において、前記制御部は、前記光ピックアップによって集束された光ビームの焦点が前記光ディスクにおける前記情報記録層上に位置するように前記光ピックアップのフォーカシング動作を制御し、前記正逆装填判別部は、前記集束された光ビームの焦点が前記光ディスクにおける前記情報記録層上に位置するようにフォーカスサーボが実行された後、判別を実行する。
好ましい実施形態において、前記正逆装填判別部は、BD用の光ビームを前記光ディスクに照射し、前記フォーカスサーボが実行された状態で前記光ピックアップの位置をディスク径方向に移動させ、フォーカス外れが生じるか否かに応じて、正しく装填されたBDと逆に装填されたCDとの間での判別を行う。
好ましい実施形態において、前記正逆装填判別部は、BD用の光ビームを前記光ディスクに照射し、バーストカッティングエリアを検知することにより、正しく装填されたBDと逆に装填されたCDとの間での判別を行う。
好ましい実施形態において、前記正逆装填判別部は、CD用の光ビームを前記光ディスクに照射することによって得られるトラッキングエラー信号またはフォーカスエラー信号に基づいて、正しく装填されたCDと逆に装填されたBDとの間での判別を行う。
好ましい実施形態において、前記正逆装填判別部は、CD用の光ビームを前記光ディスクに照射してバーストカッティングエリアを検知することにより、正しく装填されたCDと逆に装填されたBDとの間での判別を行う。
好ましい実施形態において、前記光ディスクが正しく装填されたCDであると判別された後、前記光ビームの焦点を前記光ディスクの奥に移動させることにより、デュアルタイプの光ディスクからデータを再生する。
好ましい実施形態において、前記正逆装填判別部は、DVD用の光ビームを前記光ディスクに照射し、前記フォーカスサーボが実行された状態で前記光ピックアップの位置をディスク径方向に移動させ、フォーカスエラー信号またはトラッキングエラー信号に基づいて、正しく装填されたDVDと逆に装填されたDVDとの間での判別を行う。
好ましい実施形態において、前記正逆装填判別部は、DVD用の光ビームを前記光ディスクに照射し、前記フォーカスサーボが実行された状態で前記光ピックアップの位置をディスク径方向に移動させ、前記光ディスクのユーザ領域からアドレスを読み出せるか否かに応じて、正しく装填されたDVDと逆に装填されたDVDとの間での判別を行う。
本発明の光ディスク装置の駆動方法は、表面および裏面と、前記表面および裏面の間に設けられた少なくとも1つの情報記録層とを備える複数種類の光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置の駆動方法であって、装填された光ディスクの情報記録層を検出するための動作を実行するステップ(A)と、光ビームの焦点を前記情報記録層上に位置するようにフォーカスサーボ制御を実行するステップ(B)と、装填された光ディスクが逆装填状態にあるか否かを判定するステップ(C)とを包含する。
好ましい実施形態において、前記ステップ(A)は、前記光ディスクのディスク中心から21mmの位置と前記ディスク中心から26mmの位置との間の領域に光ビームの焦点を配置した状態で実行する。
好ましい実施形態において、前記ステップ(B)は、前記光ディスクのディスク中心から21mmの位置と前記ディスク中心から26mmの位置との間の領域に光ビームの焦点を配置した状態で実行する。
好ましい実施形態において、前記ステップ(C)は、前記光ビームの焦点をディスク径方向に移動させて実行する。
好ましい実施形態において、前記ステップ(C)は、前記光ビームの焦点を前記領域内で移動させ、フォーカスサーボ制御に異常がないか否かを判断し、異常がない場合に前記光ビームの焦点を前記領域の外側に移動させる。
本発明の光ディスク装置は、光ピックアップが生成する電気信号に基づいて、駆動機構に装填された光ディスクの裏面が光ピックアップに対向しているか否かを判別する正逆装填判別部を備えている。このため、誤って表裏を反対にした状態で装填された光ディスクに光ピックアップが衝突して光ディスクや光ピックアップに損傷を与えるという問題を回避することができる。
このような問題は、BDおよびCDのように情報記録層の位置が深さ方向に略対称となる光ディスクが出現することによって顕著になるため、本発明は、BDおよびCDを含む多様な光ディスクに対応可能な光ピックアップを備える光ディスク装置に適用して顕著な効果を発揮することになる。
本発明の光ディスク装置は、構成の異なる複数種類の光ディスクからデータを読み出すことができる。これらの光ディスクは、いずれも、表面および裏面と、表面および裏面の間に設けられた少なくとも1つの情報記録層とを備えている。複数種類の光ディスクは、典型的には、CD、DVD、BDであるが、CD/BDハイブリッド型ディスクやBD/DVDハイブリッド型ディスクや他のタイプの光ディスクを含んでいても良い。
これらの光ディスクは、光ディスクの表面側から光ビームの照射を受け、データの記録および/または再生が可能となる構造を有している。このため、光ディスクの裏面は、レーベル面として機能し、通常、視覚によって直接認識される文字や画像がプリントされている。本願明細書では、光ディスクの裏面側において文字や画像がプリントされている部分をその厚さにかかわらず「レーベル層」と称することとする。
本発明の光ディスク装置は、公知のDVDプレーヤなどの光ディスク装置と同様に、装填された光ディスクを回転させるスピンドルモータなどの駆動機構を備えている。上記した複数種類の光ディスクのうちからユーザが任意に選択した1つの光ディスクを駆動機構に装填すると、後述する動作が実行され、光ディスクの判別が行われる。
本発明の光ディスク装置は、ピックアップと、駆動機構および光ピックアップの動作を制御する制御部とを備えている。光ピックアップは、駆動機構に装填された光ディスクに対し、集束された光ビームを照射し、光ディスクから反射された光に基づいて電気信号を生成する。制御部は、駆動機構に装填された光ディスク(以下、「装填光ディスク」と称する場合がある。)の裏面が光ピックアップに対向しているか否かを判別する正逆装填判別部を備えている。なお、装填光ディスクの裏面が光ピックアップに対向している状態とは、いわゆる「逆装填状態」であり、正常な記録再生動作を実行することができない。
本発明に用いることのできる光ピックアップは、公知の構成を有するものでよい。より詳細には、光ビームを発する半導体レーザと、光ビームを集束させるレンズと、レンズの位置を制御するアクチュエータと、光ディスクから反射された光ビームを受け取り各種の電気信号を生成する受光素子とを備えている。光ピックアップで生成された電気信号に基づいて、フォーカスエラー(FE)信号、トラッキングエラー(TE)信号、再生(RF)信号が形成されることになる。
(実施形態)
図6Aおよび図6Bを参照しながら、本実施形態の光ディスク装置が実行する初期基本動作の概略を説明する。図6Aは、異なる3つの深さに位置する情報記録層を模式的に示している。図6Bは、初期基本動作の概略を示すフローチャートである。なお、図6Aは1つの光ディスクの断面構成を示すものではなく、種類の異なる光ディスクにおける情報記録層の相対的な位置関係(各光ディスクにおける光入射面からの深さの関係)を1つにまとめて記載したものである。本実施形態の光ディスク装置は、CD、BD、およびDVDのいずれについてもデータの再生が可能な構成を有している。
光ディスクを光ディスク装置にロードした後(起動後)、図6Bに示すように、まずはBD用ビームを選択し、光ディスクの「最内周領域」に収束させる。「最内周領域」で判別動作を実行する理由については、後に詳しく説明する。
本実施形態では、図6BのステップS1で、装填されている光ディスクが「BD/逆装填CD」であるか否かを判定する。具体的には、図6Aの左側に示すようにBD用レンズ62を用いて、波長405nm程度の青紫光ビーム64を光ディスクに照射する。青紫光ビーム64が光ディスクの光入射面から0.1mm程度の位置に焦点を結ぶときに、前述したフォーカス引き込みが実現すると、装填光ディスクが光入射面から浅い位置に情報記録層を有していることがわかる。このため、装填光ディスクは、正装填されたBDか逆装填されたCDのいずれかであることになる。この場合は、図6Bに示すようにステップS2に進み、装填光ディスクが、正装填されたBDおよび逆装填されたCDのいずれであるかを判定する動作(逆装填判別I)を実行する。この動作については、後述する。
次に、光ディスクの最内周領域および深さ(約0.1mm)でフォーカス引き込みが実現できなかった場合、すなわち図6BのステップS1で「NO」の結果が出た場合を考える。この場合、装填光ディスクは、正装填されたBDでもないし、逆装填されたCDでもない。すなわち、装填光ディスクは、正装填されたDVD、逆装填されたDVD、正装填されたCD、および逆装填されたBDのいずれかである。
装填光ディスクが正装填されたCDまたは逆装填されたBDであれば、光入射面から相対的に深い(深さ1.1mm程度)位置に情報記録層が存在する。一方、装填光ディスクがDVDであれば、その装填の正逆によらず、光入射面からの深さが0.6mm程度の位置に情報記録層が存在する。
そこで、本実施形態では、図6Bに示すように、ステップS3においてBD用ビームからCD用ビームに変更し、光入射面から深い位置に情報記録層が存在するか否かを探索する。すなわち、図6Aに示すBD用レンズ62から焦点の長いCD用レンズ66に切り替え、近赤外レーザ68の収束点を装填光ディスクの光入射面から相対的に深い位置に形成する。
次に、図6BのステップS4に進み、光入射面から1.1mm程度の位置でフォーカス引き込みにトライする。ここで、フォーカス引き込みが達成された場合(YESの場合)は、装填光ディスクが正装填されたCDまたは逆装填されたBDであると判定できる。ただし、装填光ディスクが正装填されたCDであるか、あるいは逆装填されたBDであるかを判定するには、ステップS5に進み、後に詳述する動作(逆装填判別II)を実行することになる。
フォーカス引き込みが光入射面から1.1mm程度の深さ位置では達成されず、0.6mm程度の深さ位置で達成されたならば、装填光ディスクがDVDであると判定できる。その場合、ステップS6に進み、CD用ビームからDVD用ビームに変更した後、ステップS7において、装填の正逆の判定を後に詳述する動作(逆装填判別III)を行うことになる。
上記の一連の動作は、情報記録層の深さを検知することにより装填光ディスクを大まかに判別するために行われる。本実施形態では、光ディスクが逆装填されている可能性を考慮し、レーベル層の存在が問題にならない領域(光ディスクの最内周領域)で上記一連の判別動作を実行している。以下、光ディスクの「最内周領域」で、フォーカス引き込み動作を実行する理由を説明する。
一般の光ディスクは、中心部にホール(半径:約18mm)が設けられており、ホールの外縁に近い位置から、リードインエリア、データゾーン、リードアウトエリアに同心円を境界としてリング状に分かれている。BDの場合は、リードインエリアよりも内周側にBCA(バーストカッティングエリア)が設けられている、BCAは、著作権保護に必要な暗号キーなどの情報を光ディスクに記録するために設けられるバーコード状の構造物であり、CDには設けられていない。
図7は、BDにおけるディスク中心からの距離と記録領域との関係を模式的に示している。図7からわかるように、ディスク中心から21mmの位置とディスク中心からdzi/2の位置との間の領域にBCAおよびリードインエリアが配置される。dziは、47.8mmよりも大きく48.0mmよりも小さい。dzi=48mmのとき、リードインエリアとデータゾーンとの境界は、ディスク中心から24mmの位置にある。なお、CDの場合、リードインエリアとデータゾーンとの境界は、ディスク中心から25mmの位置にある。
データゾーンは、ディスク中心からdzi/2の位置とディスク中心からdz0/2の位置との間の領域である。dz0は、116.2以下である。リードアウトエリアは、ディスク中心からdz0/2の位置とディスク中心から58.5mmの位置との間の領域である。
本発明の好ましい実施形態において、フォーカス引き込み動作を実行する領域は、ディスク中心から21mmの位置とディスク中心から26mmの位置との間のリング状領域である。この領域を本願明細書では「光ディスクの最内周領域」と称することにする。なお、「ディスク中心」とは、光ディスク装置内で回転している光ディスクの回転中心ではなく、停止した光ディスクの中心を意味する。光ディスク装置の駆動機構が光ディスクをクランプする際、通常、ディスク中心と回転軸とは厳密には一致せず、回転中心とディスク中心との間にズレが発生する。本発明では、上述のように光ディスクの「ディスク中心」からの距離によって最内周領域が規定されている。
このような光ディスクの最内周領域においてフォーカス引き込み動作を実行する理由は、光ディスクが逆装填された状態でも、光ディスクのレーベル層が光ビームの照射に悪い影響を与えないようにするためである。図7に示されるように、BCAやリードインエリアは光ディスクの「最内周領域」内に含まれる。従来、フォーカス引き込みは、データゾーン上で実行されてきた。なお、光の透過に影響を及ぼすレーベル層は、通常、データソーンに対応する領域に存在している。
光ディスクの最内周領域でフォーカス引き込み動作を実行するには、光ピックアップを最内周領域に移動させる必要がある。具体的には、光ピックアップをディスクモータの回転軸中心に近づけるためのトラバース動作を実行するとき、光ピックアップを可動限界まで移動させる。なお、光ディスク装置のディスクモータには、光ピックアップや移送台との衝突を防止するため、樹脂またはゴムなどによって成形された内周ストッパが設けられている場合がある。そのような場合には、光ピックアップなどの可動部分が内周ストッパに当接するまでトラバース動作を実行する。また、光ディスク装置には、光ピックアップなどの可動部分がディスクモータの回転軸中心に最も近づいたときに、これらの可動部分と当接して機械的にON状態になる「内周スイッチ」が搭載されている場合もある。この場合は、内周スイッチがON状態になるまでトラバース動作を実行する。
本実施形態では、光ピックアップが内周ストッパまたは内周スイッチに当接するまでトラバース動作を継続することにより、レーベル層の影響が最も少ない領域(最内周領域)に光ビームを照射し、その位置でフォーカス引き込みを実行することが可能になる。
なお、光ピックアップが内周ストッパまたは内周スイッチに当接するまでトラバース動作を継続した後、光ピックアップの位置をディスク外周側に移動させても良い。ディスクモータに載せられた光ディスクの中心とディスクモータの回転中心とは厳密には一致しないため、光ピックアップが内周ストッパまたは内周スイッチに当接した位置では、光ビームが光ディスクの「最内周領域」からディスクホールに近い側に外れてしまう場合が生じ得る。このため、光ピックアップのディスク径方向位置を調整し、光ビームが確実に「最内周領域」内に位置するようにすることが好ましい。例えば、光ディスクの中心から22.6mmの位置を目標に光ビームを照射しようとしても、ディスクの偏心や光ピックアップのトラバースにおける送り誤差等により、光ビームは「最内周領域」よりもディスク中心側の領域を照射する場合がある。このため、本実施形態では、ディスク中心から22〜24mm内の所定位置を光ビーム照射の目標として光ピックアップの位置を制御している。本実施形態では、光ピックアップが内周スイッチに当接する状態で上記の判別動作を開始する。このとき、光ビームは光ディスクの回転中心から22.6mmの位置を目標として照射することになる。
次に逆装填判別I〜IIIの各動作を説明する前に、まず本実施形態の光ディスク装置の構成を説明することにする。
[光ディスク装置の構成]
以下、図8を参照しつつ、本発明による光ディスク装置の実施形態を詳細に説明する。図8は、本実施形態における光ディスク装置100の基本的な構成の一例を示している。
図示されている光ディスク装置100の基本的な構成は、光ピックアップ30と、駆動部40と、光ディスクコントローラ(ODC)50と、ディスクモータ120に大別される。本実施形態の光ディスク装置では、ODC50が、光ピックアップ30から出力される電気信号に基づいて光ディスクの装填状態の正逆を判別する正逆装填判別部として機能する。
光ピックアップ30は、装填された光ディスク102の情報記録層(図8において不図示)に光ビームを照射する光学系である。光ピックアップ30は、駆動部40からの駆動信号に基づいて光学系を調整し、光ディスク102で反射された光ビームを所定の受光領域において受光し、各受光領域の受光量に応じた信号を出力する。
ODC50は、光ディスク装置100の主要な動作を制御する。ODC50は、光ピックアップ30から出力された信号等に基づいて制御信号を生成し、光ディスク102の情報記録層に光ビームの焦点を移動させるとともに、フォーカス制御およびトラッキング制御等を行う。また、ODC50は、光ディスク102からデータを読み出してエラー訂正等の処理を行い、再生信号として出力する。
駆動部40は、ODC50からの制御信号に基づいて駆動信号を生成し、光ピックアップ30に供給する。ディスクモータ120は、光ディスク102を所定の回転数で回転させる。
以下、これらの構成要素をさらに具体的に説明する。
光ピックアップ30は、光源122と、カップリングレンズ123と、フォーカスアクチュエータ124と、対物レンズ126と、トラッキングアクチュエータ128と、偏光ビームスプリッタ130と、集光レンズ132と、光検出器134と、加算器136、138、140、142、181とを有している。
光源122は、光ビームを放射する半導体レーザである。簡単のため、図8には単一の光源122が示されているが、実際の光源は、異なる波長の光ビームを放射する例えば3つの半導体レーザチップから構成される。具体的には、1つの光ピックアップがCD、DVD、およびBD用に異なる波長の光ビームを放射する3つの半導体レーザを備えるが、図8では、簡単のため、1つの光源122として記載している。
図12(a)は、発振波長の異なる3つのレーザチップ(不図示)を備え、3つの対物レンズ150−1〜150−3を切り換えて使用することのできる光ピックアップの一例を示している。図12(b)は、図12(a)に示す光ピックアップの上面図である。
図12に示される光ピックアップは、ホルダ234と、複数の対物レンズ150−1〜150−3と、軸231と、ヨーク232と、フォーカスコイル230と、トラッキングコイル236とを備えている。ホルダ234は、軸231を中心に回転自在に設けられている。対物レンズ150−1〜150−3は、ホルダ234にセットされており、ホルダ234が所定の角度だけ回転することにより、使用する対物レンズを切り換えることができる。対物レンズ150−1〜150−3の数は、特に限定されず、2つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
ホルダ234の開口部内およびホルダ234の外側にはヨーク232が配置される。外側のヨーク232の内側には、同極が対抗するように磁石233が配置される。ホルダ234の下部には、フォーカスコイル230が巻装され、また、扁平形状のトラッキングコイル236が配置される。フォーカスコイル230、トラッキングコイル236、磁石233およびヨーク232によって構成される磁気回路によって、対物レンズ150−1〜150−3は、光ディスクに対して垂直方向および水平方向に移動する。この磁気回路により、ホルダ234を所定の角度だけ回転させることができる。
本実施形態で使用可能な光ピックアップは、図12に示す構成を有するものに限定されず、他のタイプの構成を採用しても良い。
再び図8を参照する。
カップリングレンズ123は、光源122からの光ビームを平行光にする。偏光ビームスプリッタ130は、カップリングレンズ123からの平行光を反射する。半導体レーザチップの位置や放射される光ビームの波長が異なるため、その位置や波長に応じて最適な光学系の構成は異なる。このため、実際の光ピックアップ30の構成は、図示されているものに比べて複雑である。このこと自体は公知であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
フォーカスアクチュエータ124は、対物レンズ126の位置を光ディスク102の情報記録層に対して略垂直な方向に変化させ、トラッキングアクチュエータ128は、対物レンズ126の位置を光ディスク102の情報記録層と略平行な方向に変化させる。
対物レンズ126は、偏光ビームスプリッタ130で反射された光ビームを集束し、光ディスク102の情報記録層上に焦点を位置させる。このとき情報記録層上には光ビームスポットが形成される。光ディスク102で反射された光ビームは、対物レンズ126および偏光ビームスプリッタ130を通過する。
集光レンズ132は、対物レンズ126および偏光ビームスプリッタ130を通過してきた、光ディスク102からの反射光を光検出器134上に集束させる。光検出器134は、集光レンズ132を通過した光を受け、その光信号を電気信号(電流信号)に変換する。光検出器134は、例えば4分割の受光領域を有している。
ODC50は、差動増幅器158、160と、ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)162と、ゲイン切換回路164、166と、アナログ・ディジタル(AD)変換器168、170とを有する。
差動増幅器158は、加算器136、138からの出力を受け取り、FE信号を出力する。FE信号は、光ビームが光ディスク102の情報記録層上で所定の集束状態になるように制御するための信号である。FE信号の検出法は特に限定されず、非点収差法を用いたものでもよいし、ナイフエッジ法を用いたものであってもよいし、SSD(スポット・サイズド・ディテクション)法を用いたものであってもよい。検出法に応じて回路構成を適宜変更してもよい。
差動増幅器160は、加算器140、142からの出力を受け取り、TE信号を出力する。TE信号は、光ビームが光ディスク102のトラック上を正しく走査するように制御するための信号である。TE信号の検出法は特に限定されず、位相差法を用いたものでもよいし、プッシュプル法を用いたものであってもよいし、3ビーム法を用いたものであってもよい。検出法に応じて回路構成を適宜変更してもよい。
DSP162は、TE信号等に応じて駆動回路150にトラッキング制御用の制御信号を印加する。また、DSP162は、FE信号等に応じて駆動回路148にフォーカス制御用の制御信号を印加する。本発明の主要な特徴に関連するDSP162の動作は後に詳述する。
ゲイン切換回路164は、FE信号を所定の振幅(ゲイン)に調整する。AD変換器168は、ゲイン切換回路164からの信号をディジタル信号に変換してDSP162に出力する。一方、ゲイン切換回路166は、TE信号を所定の振幅(ゲイン)に調整する。AD変換器170は、ゲイン切換回路166からの信号をディジタル信号に変換してDSP162に出力する。
駆動部40は、駆動回路148、150を有している。駆動回路148は、DSP162から制御信号を受け取り、制御信号に応じた駆動信号をフォーカスアクチュエータ124に印加して駆動する。駆動回路150は、DSP162から制御信号を受け取り、制御信号に応じた駆動信号をトラッキングアクチュエータ128に印加して駆動する。
光検出器134の出力は、加算器181にも入力され、ハイパスフィルタ182、イコライザ(EQ)183、二値化部184、ECC/復調部185を経てRF信号が生成される。RF信号は、光ディスク102の情報記録面の反射率の局所的変化に対応した信号であり、アドレス情報やユーザデータの再生に用いられる。
前述したように、本実施形態の光ディスク装置では、ODC50が正逆装填判別部として機能する。光ディスク装置内のメモリには、後述する一連の動作を光ディスク装置の各部に実行させるためのプログラムが格納されており、そのプログラムに従ってODC50が光ディスク装置の各部の動作を制御する。
[装填の正逆判別]
次に、本実施形態による装填ディスクの正逆判別のための一連の動作を説明する。
(逆装填CD/正装填BD)
図6Aおよび図6Bを参照しながら説明した方法により、装填された光ディスクが、正装填されたBDであるか、逆装填されたCDであるかのいずれかであることがわかった場合を考える。この場合、以下に説明する動作が実行される。この動作は、図6Bに示すステップS2の逆装填判別Iの動作に相当する。
図9Aを参照する。まず、BD用光源を用い、装填された光ディスクの最内周領域において、光ビームの焦点を光ディスクの表面から深さ約0.1mmの位置に形成し、フォーカス引き込み動作を実行する(ステップS31)。光ディスクの最内周側の領域には、通常、レーベル層が形成されていないため、光ディスクが逆装填された状態であっても、レーベル層に阻害されることなく、フォーカスサーボの制御状態を維持することができる。フォーカス引き込みが行われた場合、ステップS32に進み、最内周領域内において、ビームスポットを光ディスクの径方向外側に移動させる。次に、ステップS33で、フォーカス飛びまたはフォーカス外れが生じるか否かを判断する。フォーカス飛びやフォーカス外れが発生した場合(YES)、光ディスクは逆装填CDであると判定される。BD用の光学系を用いて逆装填CDに光ビームを照射する場合、収差が大きくなるため、CDが逆装填されているときはフォーカス飛びやフォーカス外れが発生しやすく、逆装填CDを容易に検知できる。
図9Bは、BD用の光ビームで正装填BDと逆装填CDの記録層を照射したときに得られるフォーカスエラー信号の波形を示すグラフである。図9Bからわかるように、正装填BDでは、大きなS字カーブが観察されるが、逆装填CDでは、S字カーブは観察されず、フォーカスエラー信号の波形は大きく歪んでいる。これは、BD用の光学系が正装填BDの記録層(深さ100μm程度;表面から記録層までの距離)に対して最も収差が小さくなるように設計されているため、逆装填CDの記録層(深さ20〜40μm:CDの裏面から記録層までの距離)に対しては収差が大きくなりすぎ、正常なフォーカスエラー信号が生成されなくなるからである。フォーカスエラー信号にS字カーブが観察されないと、フォーカスサーボを実行することはできず、フォーカス引き込みに失敗するか、仮に成功したとしてしても、フォーカス飛びやフォーカス外れが発生しやすくなる。
このように、正装填BDと逆装填CDとの間には、光ディスクの光入射面から記録層までの距離が比較的近い値を示すとは言え、BD用に最適化された光学系で逆装填CDの記録層に光ビームを集束すると、大きな収差が発生してしまう。その結果、逆装填CDでは、フォーカス飛びやフォーカス外れが発生しやすくなる。したがって、BD用光学系を用いれば、フォーカス飛びやフォーカス外れが発生した場合、図9AのステップS33で「YES」の結果を得て、光ディスクが逆装填CDであると判定することができる。
一方、ステップS33において、フォーカス飛びやフォーカス外れが発生せず、フォーカスサーボに異常が生じなければ(NO)、ステップS34に進む。ここで、光ディスクは正装填BDであると決定してもよいが、本実施形態では、確認のため、ステップS34に進み、ステップS34において、RF信号からBCAの有無を検知する。BCAが検出されれば、正装填BDであると確定でき、BCAが検知されなければ、逆装填CDであると判定できる。
次に、ステップS31においてフォーカス引き込みが行われなかった場合を説明する。光ディスクの最内周領域でフォーカス引き込みに所定回数以上失敗したときは、光ビームスポットの位置を光ディスクの最内周領域内においてディスク径方向に移動させる(ステップS35)。ここで、フォーカス引き込み動作を再度トライする(ステップS36)。本実施形態では、ここで3回トライし、それでもフォーカス引き込みが実現できなかった場合は、CDが逆装填された状態にあると判定する。一方、フォーカス引き込みが実現できた場合は、ステップS34に進み、BCAの有無を検知することにより、正装填BDか逆装填CDかを判定することができる。
なお、ステップS35における光ビームスポットの移動先は、最内周領域内である必要はなく、ユーザ領域に達していても良い。逆装填の場合、光ビームスポットをユーザ領域内まで移動させると、光ビームがレーベル層を横切ることになるため、フォーカス引き込みが阻害される。このため、ステップS35における光ビームスポットの移動先をユーザ領域内に設定することにより、CDの逆装填かBDの正装填かを確実に判別することが可能になる。
ただし、上述したように、BD用の光学系を用いて逆装填CDに光ビームを照射する場合は収差が大きくなるため、CDが逆装填されているときは、レーベル層が存在しない領域でもフォーカス引き込みに成功する可能性は極めて低い。したがって、最内周領域の異なる位置において、複数回(例えば3回)、フォーカス引き込みに失敗したときは、逆装填CDであると判定することが可能であり、ステップS35における光ビームスポットの移動先をユーザ領域内に設定する必要はない。
上述のように、図9Aを参照して説明した例では、ステップS34でBCAの有無を検知しているが、このステップS34は不可欠ではない。図9Cに示すように、BCA検知のためのステップS34を行う代わりに、前述したステップS32、S33に相当するステップS37、S38を行っても良い。この場合、ステップS37において、再度、径方向に光ビームスポットを移動させた後、ステップS38において、フォーカス飛びまたはフォーカス外れが発生するか否かを判断することになる。フォーカス飛びまたはフォーカス外れが発生すれば、CDが逆装填された状態にあると判定でき、フォーカスに異常がなれば、正装填されたBDと判定できる。
このように逆装填CDの場合は、フォーカス異常が極めて高い確率で発生する。この理由は、光ビームスポットを移動させるとき、光ビームスポットがトラック溝を横切る度にフォーカスエラー信号が大きく変動し、また、光ピックアップの加速・減速に起因して対物レンズに揺れが生じるため、フォーカス制御を正常に実行できなくなるからである。このため、逆装填CDか否かを判別するために、あえてBCAを検知するための動作を実行する必要性は低い。
(逆装填BD/正装填CD)
次に、図6Aおよび図6Bを参照しながら説明した方法により、装填された光ディスクが、正装填されたCDであるか、逆装填されたBDであるかのいずれかであることがわかった場合を考える。この場合、以下に説明する動作が実行される。この動作は、図6Bに示すステップS5の逆装填判別IIの動作に相当する。
図10Aを参照する。まず、装填された光ディスクの最内周領域にCD用の光ビームを収束させる。光ビームの焦点を光ディスクの表面から深さ約1.1mmの位置に形成し、フォーカス引き込み動作を実行する(ステップS11)。
上述したように、光ディスクの最内周側の領域には、通常、レーベル層が形成されていないため、光ディスクが逆装填された状態であっても、レーベル層に阻害されることなく、フォーカスサーボの制御状態を維持することができる。フォーカス引き込みが行われた場合(YES)は、ステップS12に進む。ステップS12では、最内周領域以内において、ビームスポットを光ディスクの径方向外側に移動させる。光ディスクの最内周領域には、通常、トラックが存在しているが、光ディスクが偏心している場合、フォーカス引き込みを行った位置にトラックが存在していない可能性がある。このため、ステップS12では、最内周領域内でビームスポットを移動させることにより、TE信号を得やすい状況を形成する。
次に、光ディスクを回転させ、TE信号の再生を行う。ステップS13で、フォーカス飛びまたはフォーカス外れが生じるか否かを判断する。フォーカス飛びやフォーカス外れが発生した場合(YES)、光ディスクは逆装填BDであると判定される。
前述したように、BD用の光ビームで逆装填CDを照射する場合、フォーカスエラー信号のS字カーブの振幅が小さくなるため、フォーカス外れが生じやすく、それによって、逆装填CDであることを検出することが容易である。同様のことが、本発明者の実験によると、CD用の光ビームで逆装填BDを照射する場合にも生じることがわかった。すなわち、通常のCDでは、記録層の深さ(光入射側表面から距離)が約1.2mmであるのに対して、逆装填BDでは、記録層の深さ(光入射側表面からの距離)は役1.1mmであり、差がある。このため、CD用の光ビームで逆装填BDを照射すると、微小な収差が発生し、フォーカスエラー信号のS字カーブが歪む。また、記録層の反射率も波長依存性を有しているため、フォーカスエラー信号の振幅も小さくなる。これらの理由により、CD用の光ビームで逆装填BDを照射する場合は、フォーカス外れが生じやすくなる。したがって、BDが逆装填されている場合は、ステップS13において高い確率でフォーカス飛びやフォーカス外れが発生するため、逆装填BDであることを速やかに判定することができる。
フォーカス飛びやフォーカス外れが発生せず、フォーカスサーボに異常が生じなければ(NO)、ステップS16に進み、ビームスポットを光ディスクの最内周領域の外側にまで移動させる。そして、ステップS17でTE信号またはフォーカスサーボに異常がないかを判断する。
装填されている光ディスクがCDであれば、TE信号が適切に生成される。CD用のビームを用いた場合に光ディスクの情報記録層に形成されるビームスポット径は相対的に大きく、1.6μmのピッチで配列された個々のトラックから適切な信号を再生することができる大きさに設定されている。しかしながら、BDのトラックピッチは0.32μmであり、CDのトラックピッチ(1.6μm)よりも格段に小さい。このため、装填されている光ディスクが逆装填BDであれば、情報記録層に形成される光ビームのスポットが大き過ぎるため、複数のトラックを跨いでしまい、適正なTE信号は再生されない。
したがって、TE信号などに異常がない場合(NO)には、CDが正しく装填されている状態にあると判定できるし、逆にTE信号が生成されないなどの異常があれば、BDが逆装填されている状態にあると判定できる。光ディスクが逆装填状態にあると判定された場合は、光ディスクの回転を停止する。
なお、TE信号に異常があるか否かの判断は、例えばTE信号の振幅が予め設定された値よりも大きいか否か、あるいは、TE信号の対称性を評価することなどによって決定することができる。また、ビームスポットの位置をディスク径方向に移動させるときに、TE信号に少なくとも1つのトラックに相当する部分の欠落があれば、その原因がレーベル層に起因すると考えられるため、BDが逆装填された状態にあると判定しても良い。
正装填CDか逆装填BDかの判別は、TE信号に基づいて行う代わりに、RF信号からBCAの有無を検知することによって行っても良い。BCAは、前述のように、CDには設けられていないため、BCAを検知すれば、逆装填BDであると判定できる。BCAは、例えば金属膜に複数のスリットを形成した構成を有しており、RF信号に大きな振幅の変調として現れるため、逆装填されている場合でも検出が容易である。また、BCAの検知は、CD用の光ビームのようにビームスポット径が大きくとも容易に行える。
このように光ディスクの最内周領域でフォーカス引き込みが行われたときは、TE信号およびRF信号の少なくとも一方に基づいて、正装填CDか逆装填BDかを適切に判別することができる。
次に、ステップS11でフォーカス引き込みが行われなかった場合を説明する。光ディスクの最内周領域でフォーカス引き込みに所定の回数以上失敗したときは、ステップS14に進み、光ビームスポットの位置を光ディスクの最内周領域内でディスク径方向に移動させる。ここで、フォーカス引き込み動作を再度トライする(ステップS15)。所定回数のトライを行ってもフォーカス引き込みを実現できなかった場合は、BDが逆装填された状態にあると判定する。一方、フォーカス引き込みを実現できた場合は、ステップS16に進み、TE信号またはRF信号により、前述した方法で正装填CDか逆装填BDかを判定することができる。
次に、一枚の光ディスク装置がDVD用記録層とCD用記録層とを備えるデュアルタイプの光ディスクと、BDとの間の判別を説明する。
図10Bの(a)は、デュアルタイプ光ディスクのCD用記録層14bからデータを読み出すとときの装填状態を示す断面図であり、(b)は、デュアルタイプ光ディスクのDVD用記録層14aからデータを読み出すとときの装填状態を示す断面図である。デュアルタイプ光ディスクは、図10Bに示されるように、レーベル層が形成されておらず、DVD用記録層14aからデータを読み出すときと、CD用記録層14bからデータを読み出すときで、光ディスクを反対に装填する必要がある。
デュアルタイプの光ディスクでは、光ピックアップに対向する側の光ディスク表面からCD用記録層14bまでの距離は0.85mm程度であり、通常のCDにおける光ディスク表面から記録層までの距離(1.2mm程度)よりも格段に短い。このように光ディスク表面からCD用記録層14bまでの距離が短いと、CD用記録層14bからデータを再生するとき、通常のCDに比べてフォーカス飛びが発生しやすいという問題がある。
従って、デュアルタイプ光ディスクを本実施形態の光ディスク装置に装填してCD用記録層からデータを再生しようとすると、この光ディスクが正しく装填されていても、フォーカス飛びが生じてしまい、光ディスクは逆装填BDであると誤判定する可能性がある。
このような問題を解決するためには、本実施形態では、フォーカスサーボのゲインを高め、デュアルタイプ光ディスクのCD用情報層14bにフォーカスしているときにフォーカス外れが生じにくいようにしている。そのため、デュアルタイプ光ディスクのCD用記録層14bが光ピックアップに対向している場合において、その光ディスクを「逆装填BD」であると誤判定することを防止することができる。
上述のように、本実施形態では、図10Bの(a)に示すような状態でデュアルタイプ光ディスクが装填されているときでも、「正装填CD」と判定することになる。この場合、通常のCDかデュアルタイプ光ディスクかに応じて、フォーカス位置を変化させることが好ましい。その理由は、前述したように、デュアルタイプ光ディスクでは光ピックアップに対向する側の光ディスク表面からCD用記録層14bまでの距離が通常のCDに比べて短いため、ビーム集束点の位置をCD用記録層14bから少しだけシフトさせたときに最適な信号を得ることができるからである。本実施形態では、以下の動作を実行する。
まず、正装填CDと判定された光ディスクの情報記録層に対して、CD用光ビームを集束させる。TE出力が正常に得られ、かつ、トラッキング制御が開始されたならば、起動を完了する。ここで、TE出力が小さいとき、またはトラッキング制御を開始できないときは、CD用光ビームの集束点を光ディスクの奥に移動させるように対物レンズの位置を制御する。ビーム集束点の移動は、例えば0.0625μm刻みで繰り返し、その都度、TE出力が正常に得られ、かつ、トラッキング制御が開始されるか否かを判定する。そして、これからの条件を満足したとき、起動を完了する。
上記の動作を実行することにより、装填された光ディスクが通常のCDでも、あるいはデュアルタイプの光ディスク(CD側)であっても、品質の良い信号を得ることができる。なお、上記の例では、TE出力に基づいてビーム集束点の位置を調整しているが、RF振幅に基づいても同様の調整が可能である。
(逆装填DVD/正装填DVD)
次に、図6Aおよび図6Bを参照しながら説明した方法により、装填された光ディスクが、正装填されたDVDであるか、逆装填されたDVDであるかのいずれかであることがわかった場合を考える。この場合、以下に説明する動作が実行される。この動作は、図6Bに示すステップS6の逆装填判別IIIの動作に相当する。
図11を参照する。まず、CD用光源からDVD用光源に切り替え、装填された光ディスクの最内周領域において、DVD用光ビームの焦点を光ディスクの表面から深さ約0.6mmの位置に形成し、フォーカス引き込み動作を実行する(ステップS21)。
この場合、装填されている光ディスクはDVDであるため、装填の正逆によらず、TE信号は適切に生成される。TE信号の極性は、装填の正逆によって反転するが、このことに基づいて装填の正逆を判別することは難しい。
そこで、本実施形態では、光ビームスポットの位置を光ディスクの最内周領域からユーザ領域に向けてディスク径方向に移動させる(ステップS22)。光ディスクが逆装填されているとき、ユーザ領域では光ビームがレーベル層を横切ることになる。レーベル層の光透過率または反射率は、位置に応じて異なるため、ビームスポットの位置がディスク径方向に移動するに伴って、FE信号に異常が発生し、フォーカスサーボが外れてしまう。したがって、光ビームスポットを光ディスクの径方向に移動させながらフォーカスに異常が現れないかを判断する(ステップS23)。このとき、フォーカスサーボの外れが検知された場合は、DVDが逆装填された状態にあると判定することができる。逆装填状態にあると判定した場合は、光ディスクの回転を停止する。
ステップS23において、フォーカスサーボが外れなかった場合、ステップS24でアドレス読み取りを行う。ステップS24において、ユーザ領域からアドレスを正常に読み取ることができたか否かを判定し、読み取れた場合は、DVD正装填と判定することができる。一方、アドレスを読み取れなかった場合は、DVDの逆装填と判定する。アドレスではなく、データの読み出しを行えるか否かによって、装填の正逆を判別しても良い。
なお、DVDが逆装填されているときは、ビームスポット位置をディスク径方向に沿って移動させるときにFE信号のみならずTE信号にも異常が生じる。このため、フォーカスサーボが外れない場合、TE信号の異常を検出することにより、逆装填状態にあることを検知することも可能である。
次に、光ディスクの最内周領域でフォーカス引き込みが実行できなかった場合を考える。この場合、光ディスクの最内周領域でフォーカス引き込みに所定の回数以上失敗したときは、ステップS26に進み、光ビームスポットの位置を光ディスクの最内周位置からユーザ領域に向けてディスク径方向に移動させる。光ディスクが逆装填されているとき、ユーザ領域では光ビームがレーベル層を横切ることになる。ここで、フォーカス引き込み動作を再度トライする(ステップS27)。フォーカス引き込みが実現できなかった場合は、DVDが逆装填された状態にあると判定する。一方、フォーカス引き込みが実現できた場合は、ユーザ領域に移動する(ステップS22)。そして、TE信号またはRF信号により、前述した方法で正装填DVDか逆装填DVDかを判定することができる。
以上説明してきたように、本発明の好ましい実施形態では、まず、レーベル層の悪影響を受けにくい光ディスクの最内周領域においてフォーカス引き込み動作を行い、その後、逆装填の有無を検知する動作を実行する。そのため、逆装填された光ディスクに光ピックアップが衝突して損傷を与えてしまう問題を回避できる。
上記の実施形態では、「正逆装填判別部」をソフトウェア的に構成しているが、「正逆装填判別部」は、ハードウェアによって構成しても良いし、ソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせによって構成しても良い。
なお、上記の実施形態では、フォーカス引き込み動作を少なくとも1回行った後、FE信号、TE信号、および/またはRF信号に基づいて光ディスクの逆装填状態を検知しているが、光ディスクの逆装填状態の検知は、他の方法によって行ってもよい。
上記の実施形態では、CD、DVD、およびBDに関する装填の正逆判別を行っているが、他の規格に基づいて作製された光ディスクの判別にも本発明は適用可能である。また、情報記録層の層数や深さも、上記実施形態について説明したものに限定されない。
また、図8に示す光ディスク装置の構成は一例に過ぎず、本発明の光ディスク装置は、他の構成を採用しても実現できる。
本明細書では、光ディスクの最内周領域をディスク中心から21〜26mmの距離で規定される領域と定義し、その領域内でフォーカス引き込みを行っている。前述のように、BDでは、リードインエリアとデータゾーンとの境界がディスク中心から24mmの位置に存在しているため、フォーカス引き込みは、ディスク中心から21〜24mmの領域で行うことが好ましい場合がある。
一方、デュアルタイプの光ディスクの場合は、光ディスクの両面から対応する情報記録層に対して光ビームを照射する必要があるため、ディスク中心から21mm程度離れた位置から内周側の領域にレーベル層が設けられたり、その領域に光ディスクに記録されているコンテンツのタイトルやアーティスト名などが印刷されることもある。したがって、デュアルタイプの光ディスクに対応する光ディスク装置では、レーベル層に阻害されることなくフォーカス引き込みが行える位置は、ディスク中心から22〜26mmの領域内にある。この場合、光ピックアップが内周スイッチに当接する状態から、例えば1.0mmだけディスク外周側に光ピックアップを移動させた後で、上記の判別動作を開始することが好ましい。このとき、光ビームは光ディスクの回転中心から23.6mmの位置を目標として照射することになる。
多様な規格に基づいて製造された各種光ディスクの記録/再生が可能な光ディスク装置およびその駆動方法が提供される。本発明の光ディスク装置は、特に、BDのように浅い位置に情報記録層を有する光ディスクに対する記録/再生が可能な光ピックアップを備える場合に顕著な効果を発揮するため、次世代光ディスクの普及に大いに寄与する。
光ディスク200を模式的に示す斜視図である。 (a)、(b)、および(c)は、それぞれ、CD、DVD、およびBDの断面の概略を模式的に示す断面図である。 (a)は、光ディスク200の表面200aと対物レンズ20との間隔が徐々に小さくなる様子を模式的に示す図であり、(b)は、光ビーム22の焦点位置が時間的に変化するときに得られるフォーカスエラー(FE)信号を模式的に示す図であり、(c)は、そのときに得られる再生(RF)の振幅を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、それぞれ、正しく装填されたBDおよびCDの情報記録層14上に光ビームの焦点が位置する状態を示す図である。 (a)は、誤って上下が反転した状態で装填されたBDの情報記録層14上に光ビームの焦点が位置する状態を示し、(b)は、正しく装填されたCDの情報記録層14上に光ビームの焦点が位置する状態を示す図である。 異なる3つの深さに位置する情報記録層を模式的に示す図である。 初期の判別動作を示すフローチャートである。 BDのディスク中心からの距離と記録領域との関係を模式的に示す図である。 本発明の実施形態における光ディスク装置の構成例を示す図である。 逆装填CDか正しい装填BDかを判別するための動作を示すフローチャートである。 BD用の光ビームで正装填BDと逆装填CDの記録層を照射したときに得られるフォーカスエラー信号の波形を示すグラフである。 逆装填CDか正しい装填BDかを判別するための他の動作を示すフローチャートである。 逆装填BDか正しい装填CDかを判別するための動作を示すフローチャートである。 (a)は、デュアルタイプ光ディスクのCD用記録層からデータを読み出すときの装填状態を示す断面図であり、(b)は、デュアルタイプ光ディスクのDVD用記録層からデータを読み出すとときの装填状態を示す断面図である。 逆装填DVDか正しい装填DVDかを判別するための動作を示すフローチャートである。 (a)は、光ピックアップの一例を示す斜視図であり、(b)は、その上面図である。
符号の説明
12 基板
14 情報記録面
16 保護層(光透過層)
18 レーベル層
30 光ピックアップ
40 駆動部
50 ODC
100 光ディスク装置
102 光ディスク
120 ディスクモータ
122 光源
123 カップリングレンズ
124 フォーカスアクチュエータ
126 対物レンズ
128 トラッキングアクチュエータ
130 偏光ビームスプリッタ
132 集光レンズ
134 光検出器
136 加算器
138 加算器
140 加算器
142 加算器
158 差動増幅器
160 差動増幅器
162 ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)
164 ゲイン切換回路
166 ゲイン切換回路
168 アナログ・ディジタル(AD)変換器
170 アナログ・ディジタル(AD)変換器
181 加算器
184 情報記録層
200 光ディスク
200a 光ディスクの表面
200b 光ディスクの裏面(レーベル面)

Claims (8)

  1. 表面および裏面と、前記表面および裏面の間に設けられた少なくとも1つの情報記録層とを備える複数種類の光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置であって、
    前記複数種類の光ディスクから選択された光ディスクが装填され、前記光ディスクを回転させる駆動機構と、
    前記駆動機構に装填された光ディスクに対して集束された光ビームを照射し、前記光ディスクから反射された光に基づいて電気信号を生成する光ピックアップと、
    前記駆動機構および光ピックアップの動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記光ピックアップが生成する前記電気信号に基づいて、前記駆動機構に装填された光ディスクの裏面が前記光ピックアップに対向しているか否かを判別する正逆装填判別部を備え、
    前記制御部は、前記光ピックアップによって集束された光ビームの焦点が前記光ディスクにおける前記情報記録層上に位置するように前記光ピックアップのフォーカシング動作を制御し、
    前記正逆装填判別部は、前記集束された光ビームの焦点が前記光ディスクにおける前記情報記録層上に位置するようにフォーカスサーボが実行された後、前記フォーカスサーボが実行された状態で前記光ピックアップの位置をディスク径方向に移動させ、フォーカス飛びまたはフォーカス外れが発生した場合に、光ディスクが逆装填されていると判定する、光ディスク装置。
  2. 前記制御部は、前記光ディスクの最内周領域において、前記光ピックアップによって集束された光ビームの焦点位置を光ディスクの深さ方向に変化させる、請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記光ディスクの最内周領域は、前記光ディスクのディスク中心から21mmの位置と前記ディスク中心から26mmの位置との間の領域である、請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記正逆装填判別部は、BD用の光ビームを前記光ディスクに照射し、前記フォーカスサーボが実行された状態で前記光ピックアップの位置をディスク径方向に移動させ、フォーカス外れが生じるか否かに応じて、正しく装填されたBDと逆に装填されたCDとの間での判別を行う、請求項に記載の光ディスク装置。
  5. 表面および裏面と、前記表面および裏面の間に設けられた少なくとも1つの情報記録層とを備える複数種類の光ディスクからデータを読み出すことのできる光ディスク装置の駆動方法であって、
    装填された光ディスクの情報記録層を検出するための動作を実行するステップ(A)と、
    光ビームの焦点を前記情報記録層上に位置するようにフォーカスサーボ制御を実行するステップ(B)と、
    装填された光ディスクが逆装填状態にあるか否かを判定するステップ(C)と、
    を包含し、
    前記ステップ(C)は、前記フォーカスサーボが実行された状態で前記光ビーム焦点をディスク径方向に移動させ、フォーカス飛びまたはフォーカス外れが発生した場合に、光ディスクか逆装填されていると判定する、光ディスク装置の駆動方法。
  6. 前記ステップ(A)は、前記光ディスクのディスク中心から21mmの位置と前記ディスク中心から26mmの位置との間の領域に光ビームの焦点を配置した状態で実行する、請求項に記載の光ディスク装置の駆動方法。
  7. 前記ステップ(B)は、前記光ディスクのディスク中心から21mmの位置と前記ディスク中心から26mmの位置との間の領域に光ビームの焦点を配置した状態で実行する、請求項に記載の光ディスク装置の駆動方法。
  8. 前記ステップ(C)は、前記光ビームの焦点を前記領域内で移動させ、フォーカスサーボ制御に異常がないか否かを判断し、異常がない場合に前記光ビームの焦点を前記領域の外側に移動させる、請求項に記載の光ディスク装置の駆動方法。
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