JP5137460B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電解質の両側に一対の電極が設けられた電解質・電極構造体とセパレータとが積層されるとともに、前記電解質・電極構造体と前記セパレータとの間には、前記電極の面方向に沿って反応ガスを供給する反応ガス流路が形成される燃料電池に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータによって挟持している。この種の燃料電池は、通常、所定の数の燃料電池を積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
上記の燃料電池では、アノード側電極の面方向に沿って燃料ガスを供給するための燃料ガス流路(反応ガス流路)と、カソード側電極の面方向に沿って酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路(反応ガス流路)とが、それぞれ電解質膜・電極構造体を挟持する一対のセパレータに形成されている。その際、燃料電池の発電性能を上げるためには、反応ガス流路長を長く設定する必要があり、例えば、蛇行するサーペンタイン流路や、各流路幅を狭小にして多数の流路溝を設ける直線状流路等が採用されている。
サーペンタイン流路としては、例えば、特許文献1に開示されている技術が知られている。この特許文献1では、図7に示すように、セパレータ1の端部に複数の供給マニホールド2が形成されており、前記供給マニホールド2がそれぞれ導入レッグ3a、3bを介して第1蛇行流路4a及び第2蛇行流路4bの入口側に連通している。
図示していないが、供給マニホールド2には、複数組の第1蛇行流路4a及び第2蛇行流路4bとが連通するとともに、前記第1蛇行流路4aと前記第2蛇行流路4bの出口側は、導出レッグを介して排出マニホールドに連通している。
第1蛇行流路4aと第2蛇行流路4bとは、対称構造に設定されており、前記第1蛇行流路4aは、矢印H方向に蛇行しながら矢印V1方向に反応ガスを流す一方、前記第2蛇行流路4bは、矢印H方向に蛇行しながら矢印V1方向とは逆の矢印V2方向に反応ガスを供給している。このため、導入レッグ3a、3bでは、反応ガスが略同一の流体圧で供給され、前記反応ガスのショートカットが防止される、としている。
また、直線流路として、例えば、特許文献2に開示されている技術が知られている。この特許文献2では、図8に示すように、セパレータ6を備えており、このセパレータ6は、外壁6a及び内壁6bを有するとともに、前記外壁6aには、流入開口7a及び排出開口7bが形成されている。内壁6bは、複数の折り返し壁6cと、複数の主壁6dと、複数の突出壁6eとを有している。
各主壁6dの一方の側には、第1溝8aが形成されるとともに、他方の側には、第2溝8bが形成されている。第1溝8aと第2溝8bとは、主壁6dを挟んで1つずつ交互に設けられている。第1溝8aと第2溝8bとが内壁6bによって仕切られているため、前記第1溝8aと前記第2溝8bとの間では、ガスが直接移動することがない。
従って、流入開口7aから供給された燃料ガスは、各第1溝8aを介してアノード拡散層(図示せず)に供給されるとともに、前記アノード拡散層を流れる排ガスは、各第2溝8bを介して排出開口7bに排出されている。すなわち、燃料ガスは、第1溝8aから第2溝8bに向かって、アノード拡散層の主壁6dの下方部分を介して流れている。
米国特許第6,099,984号公報 特開2006−331916号公報
しかしながら、上記の特許文献1では、図7に示すように、第1及び第2蛇行流路4a、4bにおいて、例えば、反応ガスが流路溝5aに沿って矢印H1方向に流れた後、折り返して流路溝5bに沿って矢印H2方向(矢印H1方向とは逆方向)に流れている。このため、流路溝5a、5b間に反応ガスの流体圧力差が生じてしまい、この反応ガスが前記流路溝5a、5b間を跨ぐようにして、すなわち、アノード側電極及びカソード側電極を構成するガス拡散層を通ってショートカットする場合がある。特に、運転条件によって反応ガス圧力が上昇したり、ガス流量が増加したりした際には、上記の反応ガスのショートカットが顕著なものとなってしまう。
これにより、発電面全面に対して反応ガスを均一に供給することができず、電流密度分布に偏りが生じて発電性能が低下するという問題が指摘されている。
しかも、MEAでは、第1及び第2蛇行流路4a、4bの折り返し部分以外において、流路溝5a、5b間に対応する領域に反応ガスが供給されていない。従って、この領域では、電流密度が殆ど上がらないため、MEAの耐久劣化に偏りが生じ易くなるという問題がある。
また、上記の特許文献2では、図8に示すように、各第1溝8aが流れ方向先端部を折り返し壁6c及び突出壁6eにより閉塞されている。従って、各第1溝8aを矢印方向に沿って流れる燃料ガスは、流れ方向先端側で流速が低下してしまう。このため、第1溝8aの流れ方向先端側に結露が発生し易くなるとともに、液滴や液柱の排出が困難になるという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、電極面内に反応ガスを均一且つ良好に供給することができ、コンパクトな構成で、発電性能を向上させることが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、電解質の両側に一対の電極が設けられた電解質・電極構造体とセパレータとが積層されるとともに、前記電解質・電極構造体と前記セパレータとの間には、前記電極の面方向に沿って反応ガスを供給する反応ガス流路が形成される燃料電池に関するものである。
反応ガス流路は、連続する波形状に形成された複数の独立した流路溝を有し、隣接する前記流路溝は、互いに対向する各波形状凸部の方向変化角度又は曲率半径の少なくともいずれかが、異なる値に設定されることにより、互いに独立した前記流路溝間に圧力差を発生させ、相互にショートカットを惹起させている。
また、流路溝は、曲線のみ又は曲線と直線とで形成されるとともに、前記曲線は、少なくとも2種類以上の異なる曲線を有することが好ましい。
さらに、電解質・電極構造体は、電解質である固体高分子電解質膜を備えるとともに、電極は、ガス拡散層を有することが好ましい。
本発明によれば、反応ガス流路を形成する複数の流路溝は、互いに対向する各波形状凸部の方向変化角度又は曲率半径の少なくともいずれかが、異なる値に設定されている。このため、隣接する流路溝間に圧力差が発生し、この圧力差を介して一方の流路溝から他方の流路溝に反応ガスのショートカットが惹起される。
従って、反応ガスのショートカット流量及びショートカット位置を設定することにより、所望の流路溝間に対応して所定流量の反応ガスを確実に流すことができる。これにより、コンパクトな構成で、発電面積を有効に拡大することが可能になるとともに、電流密度分布の偏りが発生することを阻止し、発電性能の向上を図ることができる。
しかも、各流路溝を流れる反応ガス流量は、所望の流量を確保することが可能になり、反応ガス流速が低下することを阻止することができる。このため、流路溝内での凝縮水の滞留や、ガス拡散性の低下等を有効に防止することが可能になる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10の要部分解斜視説明図であり、図2は、前記燃料電池10の、図1中、II−II線断面説明図である。
図1に示すように、燃料電池10は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)12をアノード側金属セパレータ14とカソード側金属セパレータ16とで挟持して構成される。アノード側金属セパレータ14及びカソード側金属セパレータ16は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板により構成されている。
燃料電池10の長辺方向(図1中、矢印B方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔18aと、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔20bとが設けられる。
燃料電池10の長辺方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔20aと、酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔18bとが設けられる。
燃料電池10の上端縁部には、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔22a、22aが設けられるとともに、前記燃料電池10の下端縁部には、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔22b、22bが設けられる。
電解質膜・電極構造体12は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜24と、前記固体高分子電解質膜24を挟持するアノード側電極26及びカソード側電極28とを備える。アノード側電極26は、カソード側電極28よりも小さな表面積を有している(図1及び図2参照)。
図2に示すように、アノード側電極26及びカソード側電極28は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層26a、28aと、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層26a、28aの表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層26b、28bとを有する。電極触媒層26b、28bは、固体高分子電解質膜24の両面に形成される。
アノード側金属セパレータ14の電解質膜・電極構造体12に向かう面14aには、燃料ガス入口連通孔20aと燃料ガス出口連通孔20bとに連通する燃料ガス流路(反応ガス流路)30が形成される。この燃料ガス流路30は、図1に示すように、連続する波形状に形成されて矢印B方向に延在する複数の流路溝32a、32bと、前記流路溝32a、32bの矢印B方向両端に位置して設けられる複数の入口エンボス部34a及び出口エンボス部34bとを有する。
流路溝32a、32bは、矢印C方向に沿って交互に設けられる。図3に示すように、流路溝32aは、下方側に突出する第1凸部(波形状凸部)36aと、上方向に突出する第2凸部(波形状凸部)38aと、前記第1凸部36a及び前記第2凸部38a間を滑らかに連結するための曲線部40aとを有する単位流路溝部42aを設ける。この単位流路溝部42aを周期的に構成することにより、連続する波形状を有する流路溝32aが形成される。
第1凸部36aは、方向変化角度(ベント角)θ1で、且つ曲率半径R1に設定される。第2凸部38aは、方向変化角度θ2(<θ1)で、且つ曲率半径R2(<R1)に設定される。
流路溝32bは、上方に突出する第1凸部(波形状凸部)36bと、下方に突出する第2凸部(波形状凸部)38bと、前記第1凸部36b及び前記第2凸部38b間を滑らかに連結するための曲線部40bとを有する単位流路溝部42bを設ける。この単位流路溝部42bを周期的に構成することにより、連続する波形状を有する流路溝32bが形成される。
第1凸部36bは、矢印C方向に隣り合う第2凸部38aに対向して配置されるとともに、第2凸部38bは、矢印C方向に隣り合う第1凸部36aに対向して配置される。第1凸部36bは、例えば、第1凸部36aと同様に、方向変化角度θ1で、且つ曲率半径R1に設定される一方、第2凸部38bは、第2凸部38aと同様に、方向変化角度θ2で、且つ曲率半径R2に設定される。方向変化角度θ1、θ2及び曲率半径R1、R2の基準値は、流路溝32a、32bの中心に設定される。
図2に示すように、流路溝32a、32bの高さh、前記流路溝32a、32bの幅s、前記流路溝32a、32b間の距離r及びガス拡散層26aの厚さtが設定される。
図1に示すように、カソード側金属セパレータ16の電解質膜・電極構造体12に向かう面16aには、酸化剤ガス流路44が設けられるとともに、この酸化剤ガス流路44は、酸化剤ガス入口連通孔18aと酸化剤ガス出口連通孔18bとに連通する。
酸化剤ガス流路44は、上記の燃料ガス流路30と同様に、矢印B方向に延在する複数の流路溝46a、46bと、前記流路溝46a、46bの矢印B方向両端部に設けられる複数の入口エンボス部48a及び出口エンボス部48bとを有する。流路溝46a、46bは、上記の流路溝32a、32bと同様に構成されており、その詳細な説明は省略する。
図4に示すように、アノード側金属セパレータ14の面14bには、冷却媒体入口連通孔22aと冷却媒体出口連通孔22bとに連通する冷却媒体流路50が形成される。この冷却媒体流路50は、燃料ガス流路30と酸化剤ガス流路44とが重なり合うことによって、矢印C方向に延在して形成される。
図1及び図4に示すように、アノード側金属セパレータ14には、燃料ガス入口連通孔20a及び燃料ガス出口連通孔20bに近接して複数の供給孔部52a及び排出孔部52bが貫通形成される。
アノード側金属セパレータ14の面14a、14bには、このアノード側金属セパレータ14の外周端縁部を周回して、第1弾性シール54が一体化される。カソード側金属セパレータ16の面16a、16bには、このカソード側金属セパレータ16の外周端縁部を周回して、第2弾性シール56が一体化される。
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔18aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔20aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔22aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔18aからカソード側金属セパレータ16の酸化剤ガス流路44に導入され、矢印B方向に移動して電解質膜・電極構造体12のカソード側電極28に供給される。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔20aから供給孔部52aを通ってアノード側金属セパレータ14の燃料ガス流路30に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路30に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体12のアノード側電極26に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体12では、カソード側電極28に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極26に供給される燃料ガスとが、電極触媒層26b、28b内で電気化学反応により消費されて発電が行われる(図2参照)。
次いで、カソード側電極28に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔18bに沿って矢印A方向に排出される(図1参照)。同様に、アノード側電極26に供給されて消費された燃料ガスは、排出孔部52bを通り燃料ガス出口連通孔20bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔22aに供給された冷却媒体は、アノード側金属セパレータ14とカソード側金属セパレータ16との間に形成される冷却媒体流路50に導入された後、矢印C方向に流通する(図4参照)。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体12を冷却した後、冷却媒体出口連通孔22bから排出される。
ところで、例えば、燃料ガス流路30は、連続する波形状に形成された複数の流路溝32a、32bを有しており、前記流路溝32a、32bに対向するガス拡散層26aでは、Darcyの法則により、ガス流量と圧損とが線形の関係を有している。
すなわち、Q=A×k×ΔP/ΔLの関係式が得られる。ここで、Qはガス流量、Aは透過断面積、kは透過係数、ΔPは圧損、ΔLは透過長さを示しており、この透過長さΔLは、実際上、流路溝32a、32b間の距離r(図2参照)と等しい値である。
そこで、流路溝32a、32bの断面形状を円形状とみなすことにより、配管における圧損のモデルより、ΔP=ζ×ρ×v2/2の関係式が得られる。ここで、ζは損失係数であり、この損失係数ζは、方向変化角度θ、曲率半径R、レイノルズ数及び管摩擦係数等に対応して(比例して)設定される。ρはガス密度(kg/m3)であり、vはガス流速(m/s)である。
上記の配管における圧損のモデルから、定格流量における圧損ΔPが求められた後、燃料ガス流路30におけるショートカット流量が算出される(なお、酸化剤ガス流路44でも同様に行われるが、その詳細な説明は省略する。)。
この場合、第1の実施形態では、図5に示すように、隣り合う流路溝32a、32bは、実質的に互いに位相をずらして設定されており、前記流路溝32aと前記流路溝32bとの間に発生する最大の周期的圧力差ΔPmが得られる。従って、1本の流路溝32a、32bから隣接する流路溝32b、32aの総ショートカット流量は、Qs=A×k×ΔP/ΔLの関係式から得られる。
ここで、A=2×t×X/2、ΔP≒ΔPm/2、ΔL≒rである。また、Qsは総ショートカットガス流量、Aは透過断面積、kは試験により求められた透過係数、ΔPは圧損、ΔLは透過長さ、tは拡散層厚さ、Xは1本の流路溝32a、32bの全長である。これにより、Qs=t×X×k×ΔPm/2/rの関係式が得られる。
なお、総ショートカットガス流量Qsを設定する際、目標流量Qsoを考慮することが好ましい。すなわち、1本の流路溝32a(又は、32b)におけるショートカットがない場合の流量をQとしたとき、Qso=Q×r/(r+s)の関係を有するとともに、Qs≦Qsoで、且つ、Qs≦0.3の条件を満たす総ショートカットガス流量Qsを設定することが好ましい。
上記の目標流量Qsoは、流路溝32a、32b間で反応に必要な燃料ガスショートカット流量を確保する一方、各流路溝32a、32bからガス拡散層26aに直接供給される燃料ガス流量を確保するために設定される。酸素分圧の低下や凝縮水の滞留を阻止し、効率的な発電性能を確保するためである。
このように、第1の実施形態では、図3に示すように、燃料ガス流路30を構成する流路溝32a、32bにおいて、第1凸部36aと第2凸部38b及び第2凸部38aと第1凸部36bが、互いに対向して配置されている。その際、第1凸部36a、36bは、比較的大きい方向変化角度θ1で、且つ比較的大きな曲率半径R1に設定される一方、第2凸部38a、38bは、比較的小さな方向変化角度θ2で、且つ小さな曲率半径R2に設定されている。
従って、互いに隣り合う流路溝32a、32bには、最大の周期的圧力差ΔPmが発生し(図5参照)、この圧力差ΔPmに比例する総ショートカットガス流路Qsの燃料ガスが、流路溝32aから流路溝32bに及び前記流路溝32bから前記流路溝32aにショートカットしている。ここで、総ショートカットガス流量Qsは、方向変化角度θ1、θ2及び曲率半径R1、R2の値に基づいて所望の流量に設定可能であり、流路溝32a、32b間に所望の燃料ガスショートカット流量を流すことができる。
これにより、燃料電池10は、コンパクトな構成で、発電面積を有効に拡大することが可能になるとともに、電流密度分布の偏りが発生することを阻止し、発電性能の向上を図ることができるという効果が得られる。
しかも、流路溝32a、32bを流れる燃料ガス流量は、所望の流量を確保することが可能になり、燃料ガス流速が低下することを阻止することができる。このため、流路溝32a、32b内での凝縮水の滞留やガス拡散性の低下等を有効に防止することが可能になる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池を構成する燃料ガス流路60の要部拡大説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池10を構成する燃料ガス流路30と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、第2の実施形態では、省略しているが、酸化剤ガス流路も同様に構成されている。
燃料ガス流路60は、連続する波形状に形成されて矢印B方向に延在する複数の流路溝62a、62bを備え、前記流路溝62a、62bは矢印C方向に交互に形成される。流路溝62aは、上方に第1凸部36aが突出するとともに、下方に前記第1凸部36aと第2凸部38aとが交互に突出して設けられる。流路溝62bは、同様に、上方に第1凸部36bが突出するとともに、下方に前記第1凸部36bと第2凸部38bとが交互に突出して設けられる。
流路溝62aの下方に突出する第1凸部36aには、流路溝62bの下方に突出する第2凸部38bが対向し、前記流路溝62aの下方に突出する第2凸部38aには、前記流路溝62bの下方に突出する第1凸部36bが開口する。
このように構成される第2の実施形態では、隣接する流路溝62a、62bにおいて、互いに対向する部分に方向変化角度(θ1、θ2)及び/又は曲率半径(R1、R2)の異なる部位が存在することにより、第1の実施形態と同様に、燃料ガスのショートカットが発生している。従って、電極面内に燃料ガスを均一且つ良好に供給することができ、コンパクトな構成で、発電性能を向上させることが可能になる等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、第1及び第2の実施形態では、流路溝32a、32b、62a及び62b等が、曲線のみで構成されていてもよく、又は、曲線と直線との組み合わせで構成されていてもよい。
また、ショートカットガス流量を増加させる際には、例えば、互いに異なる単位流路溝部の形状を大きく変化させる手法、曲線変化のピッチを小さくする手法、蛇行量を大きくする手法、流路断面の流路高さhを小さくする手法、流路溝幅sを狭める手法、距離rを狭める手法、ガス拡散層内細孔径を大きくする手法、ガス拡散層内空孔率を高くする手法、厚さtを厚くする手法、撥水材の量を減少させる手法、面圧を減少させる手法等が採用可能である。一方、ショートカットガス流量を減少させる際は、上記の手法を逆にすればよい。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の、図1中、II−II線断面説明図である。 前記燃料電池を構成する燃料ガス流路の要部拡大説明図である。 アノード側金属セパレータの反対側の面の説明図である。 前記燃料ガス流路を構成する流路溝間の圧力差の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池を構成する燃料ガス流路の要部拡大説明図である。 特許文献1に開示されているセパレータの説明図である。 特許文献2に開示されているセパレータの説明図である。
符号の説明
10…燃料電池 12…電解質膜・電極構造体
14…アノード側金属セパレータ 16…カソード側金属セパレータ
24…固体高分子電解質膜 26…アノード側電極
28…カソード側電極 26a、28a…ガス拡散層
26b、28b…電極触媒層 30、60…燃料ガス流路
32a、32b、46a、46b、62a、62b…流路溝
36a、36b、38a、38b…凸部
40a、40b…曲線部 42a、42b…単位流路溝部
44…酸化剤ガス流路 50…冷却媒体流路

Claims (3)

  1. 電解質の両側に一対の電極が設けられた電解質・電極構造体とセパレータとが積層されるとともに、前記電解質・電極構造体と前記セパレータとの間には、前記電極の面方向に沿って反応ガスを供給する反応ガス流路が形成される燃料電池であって、
    前記反応ガス流路は、連続する波形状に形成された複数の独立した流路溝を有し、
    隣接する前記流路溝は、互いに対向する各波形状凸部の方向変化角度又は曲率半径の少なくともいずれかが、異なる値に設定されることにより、互いに独立した前記流路溝間に圧力差を発生させ、相互にショートカットを惹起させることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、前記流路溝は、曲線のみ又は曲線と直線とで形成されるとともに、
    前記曲線は、少なくとも2種類以上の異なる曲線を有することを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池において、前記電解質・電極構造体は、前記電解質である固体高分子電解質膜を備えるとともに、
    前記電極は、ガス拡散層を有することを特徴とする燃料電池。
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