JP5134570B2 - タービンの冷却構造およびガスタービン - Google Patents
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Description
そのため、タービン静翼およびタービン動翼における耐熱性を確保することを目的として、空気や蒸気などの冷却媒体がタービン静翼およびタービン動翼の内部の冷却流路に供給されている。
本発明のタービンの冷却構造は、外周部に複数の動翼が周方向に並んで取り付けられるとともに、軸線まわりに回転自在に支持されたタービンディスクと、該タービンディスクの内部を内側から外側に向かって延びるとともに周方向に並んで配置され、前記動翼内部の冷却流路に冷却媒体を供給する複数の冷却孔と、外部から前記冷却媒体が供給される第1入口空間、および、前記複数の冷却孔と連通された第2入口空間を分割する仕切り部と、該仕切り部の内部を前記第1入口空間から前記第2入口空間に向かって、前記タービンディスクの回転方向に傾斜して延びる流路を有するノズル部と、前記タービンディスクに対して前記軸線方向に隣接し、前記複数の動翼を内部に収納するケーシングの内周面に、前記軸線方向に沿って前記複数の動翼と交互に並んで取り付けられる静翼および前記動翼の隙間と連通されるリムシール空間と、前記仕切り部の内部を、前記ノズル部を迂回して前記第1入口空間と前記第2入口空間とを繋ぐ迂回空間から、前記リムシール空間に向かって延びる連通流路と、が設けられていることを特徴とする。
図1は、本実施形態に係るガスタービンの構成を説明する模式図である。
本実施形態では、本願のガスタービン1を、発電機を駆動する用途に用いられるものに適用して説明するが、他の用途に用いるものであってもよく、特に限定するものではない。
ガスタービン1には、圧縮機(圧縮部)2と、燃焼器(燃焼部)3と、タービン部4と、回転軸5と、が主に設けられている。
なお、圧縮機2としては、公知の構成を用いることができ、特にその構成を限定するものではない。
なお、燃焼器3としては、公知の構成を用いることができ、特にその構成を限定するものではない。
1段静翼11Sは、円筒状に形成されたケーシング13Sから、回転軸5を中心とした径方向内側(図2の下側)、言い換えると、燃焼ガスが流れる流路側に延びて配置されるとともに、周方向に等間隔に並んで配置された翼である。
さらに、1段静翼11Sは、1段動翼21Rよりも燃焼器3側(図2の左側)、言い換えると、燃焼ガス流れの上流側に配置されている。
内側シュラウド12Sは、1段静翼11Sの端部から周方向に延びる板状の部材であり、燃焼ガスが流れる流路の一部を形成するものである。さらに、内側シュラウド12Sは、外側隔壁部51Sに固定されている。
1段動翼21Rは、円板状に形成された1段タービンディスク31Rにおける外周面から、径方向外側(図2の上側)、言い換えると、燃焼ガスが流れる流路側に延びて配置されるとともに、周方向に等間隔に並んで配置された翼である。
さらに、1段動翼21Rは、1段静翼11Sよりも燃焼ガス流れの下流側(図2の右側)に配置されている。
その一方で、翼取付部24Rにおける径方向内側の端部は、後述する軸方向連通路36Rの壁面の一部を構成している。
なお、翼部22Rの内部における冷却流路25Rの構成は、公知の構成を用いることができ、特に限定するものではない。
その一方で、1段タービンディスク31Rは、外側隔壁部51Sおよび内側隔壁部61Sとともにリムシールキャビティ43Cの壁面の一部を構成するものでもある。
さらに、嵌合溝32Rは、1段タービンディスク31Rの外周面に等間隔に並んで形成されているとともに、回転軸5に沿って延びるように形成されている。
その一方で、嵌合溝32Rにおける径方向内側の端部は、軸方向連通路36Rを構成する溝と繋がっている。
第1冷却孔33Rは、1段タービンディスク31Rの内部を径方向に沿って延びる孔であって、1段動翼21Rと同様に、周方向に等間隔に配置されている。言い換えると、第1冷却孔33Rは、周方向において、1段動翼21Rと同じ位置に配置されている。
さらに、第1冷却孔33Rにおける一方の端部は、1段タービンディスク31Rにおける出口キャビティ42Cの壁面を構成する面に開口され、他方の端部は、1段タービンディスク31Rにおける軸方向連通路36Rの壁面を構成する面に開口されている。
第2冷却孔34Rは、1段タービンディスク31Rの内部を径方向に沿って延びる孔であって、第1冷却孔33Rの間に配置されている。
さらに、第2冷却孔34Rにおける一方の端部は、1段タービンディスク31Rにおける出口キャビティ42Cの壁面を構成する面に開口され、他方の端部は、1段タービンディスク31Rにおける周方向連通路35Rの壁面を構成する面に開口されている。
周方向連通路35Rは、1段タービンディスク31Rにおける径方向外側の位置に、周方向に延びて環状に形成された流路であって、第1冷却孔33Rおよび第2冷却孔34Rを繋ぐ流路である。
軸方向連通路36Rは、1段タービンディスク31Rにおける径方向外側の位置に配置された通路であって、1段タービンディスク31Rに形成された溝部と、1段動翼21Rの翼取付部24Rとに囲まれた通路である。
さらに、シールアーム37Rは、出口キャビティ42Cの壁面の一部を構成するものでもある。
その一方で、入口キャビティ41Cは、冷却空気を供給する供給流路52Sと接続されているとともに、後述するTOBIノズル62Sおよび隔壁流路63Sとも接続されている。
プラグ部65Sには、冷却空気が流れる絞りが形成されており、この絞りによりジャンパチューブ64Sを流れる冷却空気の流量が調整される。
さらに、突出部68Sには、シールアーム37Rとの間にシール構造を形成する第3シール部69Sが設けられている。
なお、回転軸5としては、公知の構成を用いることができ、特にその構成を限定するものではない。
ジャンパチューブ64Sに流入した冷却空気は、プラグ部65Sの絞りを通過してリムシールキャビティ43Cに流入する。
リムシールキャビティ43C内の圧力P4は、燃焼ガスが流れる流路内の圧力P2よりも高いため、その差圧(P4−P2)に応じて、リムシールキャビティ43C内の冷却空気は1段静翼11Sおよび1段動翼21Rの隙間から燃焼ガスの流路に流出する。
そのため、燃焼ガスはリムシールキャビティ43Cの内部に流入することがない。
2 圧縮機(圧縮部)
3 燃焼器(燃焼部)
4 タービン部
11S 1段静翼(静翼)
13S ケーシング
21R 1段動翼(動翼)
25R 冷却流路
31R 1段タービンディスク(タービンディスク)
33R 第1冷却孔(冷却孔)
34R 第2冷却孔(冷却孔)
41C 入口キャビティ(第1入口空間)
42C 出口キャビティ(第2入口空間)
44C 空間(迂回空間)
43C リムシールキャビティ(リムシール空間)
61S 内側隔壁部(仕切り部)
62S TOBIノズル(ノズル部)
64S ジャンパチューブ(連通流路)
65S プラグ部
L 回転軸線(軸線)
Claims (3)
- 外周部に複数の動翼が周方向に並んで取り付けられるとともに、軸線まわりに回転自在に支持されたタービンディスクと、
該タービンディスクの内部を内側から外側に向かって延びるとともに周方向に並んで配置され、前記動翼内部の冷却流路に冷却媒体を供給する複数の冷却孔と、
外部から前記冷却媒体が供給される第1入口空間、および、前記複数の冷却孔と連通された第2入口空間を分割する仕切り部と、
該仕切り部の内部を前記第1入口空間から前記第2入口空間に向かって、前記タービンディスクの回転方向に傾斜して延びる流路を有するノズル部と、
前記タービンディスクに対して前記軸線方向に隣接し、前記複数の動翼を内部に収納するケーシングの内周面に、前記軸線方向に沿って前記複数の動翼と交互に並んで取り付けられる静翼および前記動翼の隙間と連通されるリムシール空間と、
前記仕切り部の内部を、前記ノズル部を迂回して前記第1入口空間と前記第2入口空間とを繋ぐ迂回空間から、前記リムシール空間に向かって延びる連通流路と、
が設けられていることを特徴とするタービンの冷却構造。 - 前記連通流路を流れる前記冷却媒体の流量を調整する絞りを有し、前記連通流路に対して着脱可能に取り付けられるプラグ部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のタービンの冷却構造。
- 空気を吸入して圧縮する圧縮部と、
圧縮された空気および外部から供給された燃料からなる混合気を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼部と、
生成された燃焼ガスから回転駆動力を抽出するタービン部と、
が設けられ、
前記タービン部には請求項1または請求項2に記載のタービンの冷却構造が設けられていることを特徴とするガスタービン。
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