この加湿装置は、微細なミストを発生させ加湿を行うことは可能であるが、回転板への水の供給に関しては、給水管の回転による水の吸上げによる給水であるので、回転数を変化させれば給水量を変更することはできるが、この構成上、同時に回転板の回転数も変ってしまうので、給水量を細かに調整することは難しく加湿量を調整することは難しいという課題があった。
また、給水管の下端が常に貯水槽内の水に挿入されていることになり、回転板の回転と給水は常に同時になされるので、加湿運転停止時に回転板、給水管が濡れた状態になり、雑菌の繁殖やスケール成分の析出などが起こりやすくなり清掃などのメンテナンスを頻繁に行う必要があるいう課題があった。
また、貯水槽の水は満水状態から加湿が進むと水位が減少してくるため、運転時間により水面と回転板との高さが変動することになり回転板への水の供給量も不安定となるため、加湿量も不安定になるという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、水の供給量を調整可能としミスト発生量が調整可能で加湿量を調整可能であり、回転板が濡れたまま停止することにより繁殖する雑菌やスケール付着を抑制し清掃、メンテナンスの回数を減少することができ貯水槽の水位の変動を少なくし水の安定供給を行い加湿を安定して行うことができる加湿装置を提供すること目的としている。
上記目的を達成するために本発明が講じた第1の課題解決手段は、遠心力によって水を放散する回転板を有し、回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板の下部に設置した貯水槽と、回転板から貯水槽に伸び貯水槽に下端を挿入し回転により水を吸上げる給水管を備え、回転板への給水量を調整する給水量調整手段を備え、貯水槽の水面から回転板までの高さを変更する水位変更手段を備え、貯水槽の水が溜まる部分の容積を調整する容積調整手段を備え、容積を縮小することにより貯水槽の水位を上げ回転板までの高さを低くさせ、容積を拡大することにより貯水槽の水位を下げ前記回転板までの高さを高くさせるものである。
また、第2の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段において、所定の容積を持った調整容器を備え、調整容器を貯水槽に沈めることにより貯水槽の水位を上昇させ、調整容器を貯水槽から引き上げることにより水位を低下させるものである。
また、第3の課題解決手段は、上記第1乃至2のいずれかの課題解決手段において、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、貯水槽の水位を低下させる時、貯水タンクから貯水槽への水の供給を停止する供給調整手段を備えるものである。
また、第4の課題解決手段は、上記第2または3のいずれかの課題解決手段において、貯水タンクは下部に給水弁を備え、給水弁は開口部と開口部を閉塞し貯水タンクを密閉する閉塞弁と閉塞弁を通常状態では開口部に押し付けるバネと給水タンク下方からの押圧により閉塞弁を押し上げ開口部を開口する押圧棒とにより構成され、調整容器の浮沈と押圧棒の押圧の有無を連動するものである。
また、第5の課題解決手段は、上記第4の課題解決手段において、貯水槽から調整容器を引き上げ、貯水槽の水位を低下させる時、押圧棒の押圧を停止し、貯水タンクからの給水を停止するものである。
また、第6の課題解決手段は、上記第1乃至3のいずれかの課題解決手段において、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、貯水タンクは下部に給水弁を備え、水位変更手段による貯水槽の水位の変動に合わせて給水弁の上下方向の位置が変動するように、貯水タンクの配置高さを変動させるものである。
また、第7の課題解決手段は、上記第6の課題解決手段において、水位変更手段により貯水槽の水位を変更させた時、給水弁の開口部の上下方向の位置が貯水槽の水位と同じになるように貯水タンクの配置高さを調整するものである。
また、第8の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段において、回転板の高さを調整するものである。
また、第9の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段において、遠心力によって水を放散する回転板を有し、回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板に付着した水滴を脱水する脱水運転モードを備えるものである。
また、第10の課題解決手段は、上記第1乃至8のいずれかの課題解決手段において、遠心力によって水を放散する回転板を有し、回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板に付着した水滴を脱水する脱水運転モードを備えるものである。
また、第11の課題解決手段は、上記第10の課題解決手段において、脱水運転モードの時、回転板への水の供給を停止するとともに回転板を駆動するものである。
また、第12の課題解決手段は、上記第11の課題解決手段において、脱水運転モードの時、貯水槽の水面から回転板までの高さを増やし、水面を給水管の下端より低くするものである。
また、第13の課題解決手段は、上記第9乃至12のいずれかの課題解決手段において、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、脱水運転モードの時、貯水タンクから貯水槽への水の供給を停止する供給調整手段を備えるものである。
また、第14の課題解決手段は、上記第9乃至13のいずれかの課題解決手段において、発生したミストを空気とともに搬送する送風手段を備え、脱水運転モードの時、送風手段を駆動するものである。
また、第15の課題解決手段は、上記第9乃至14のいずれかの課題解決手段において、加湿を補助する加熱手段を備え、脱水運転モードの時、加熱手段を運転するものである。
本発明によれば、水の供給量を調整可能としミスト発生量が調整可能で加湿量を調整可能な加湿装置を提供することができる。
また、回転板が濡れたまま停止することにより繁殖する雑菌やスケール付着を抑制し清掃、メンテナンスの回数を減少することができる加湿装置を提供することができる。
また、貯水槽の水位の変動を少なくし水の安定供給を行い加湿を安定して行うことができる加湿装置を提供することができる。
そして、本発明の請求項1記載の発明によれば、遠心力によって水を放散する回転板を有し、前記回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板の下部に設置した貯水槽と、回転板から貯水槽に伸び貯水槽に下端を挿入し回転により水を吸上げる給水管を備え、回転板への給水量を調整する給水量調整手段を備えることにより、回転板への給水量を調整できるので、回転板への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板への給水量を減少した場合には水破砕を減少させることができ、加湿量を調整可能な使い勝手のよい加湿装置を提供することができ、さらに、貯水槽の水面から回転板までの高さを変更する水位変更手段を備えることにより、貯水槽の水面から回転板までの揚程を変更することになり、揚程が下がれば回転板への給水量を増加し、揚程が上がれば回転板への給水量を減少するので給水量を調整できることになり、回転板への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板への給水量を減少した場合には水破砕を減少させ、また給水管より水位が下がれば回転板への給水を止めるので、加湿量を調整可能で、しかも加湿なしも選べる、使い勝手のよい加湿装置を提供することができ、さらに、貯水槽の水が溜まる部分の容積を調整する容積調整手段を備え、容積を縮小することにより貯水槽の水位を上げ回転板までの高さを低くさせ、容積を拡大することにより貯水槽の水位を下げ回転板までの高さを高くさせることにより、貯水槽への水の量を増減することなく、簡単な構成で貯水槽の水位を増減させるので、安価の構成で回転板への給水量を調整できることになり、回転板への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板への給水量を減少した場合には水破砕を減少させることができ、給水管より水位を下げた場合には給水をなくし水破砕をなくすことができ、加湿量を調整可能で、加湿なしも選べる、使い勝手のよい加湿装置を提供することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、所定の容積を持った調整容器を備え、調整容器を貯水槽に沈めることにより貯水槽の水位を上昇させ、調整容器を貯水槽から引き上げることにより水位を低下させることにより、調整容器だけで貯水槽の水が溜まる部分の容積を増減させ水位を上下させることができ、調整容器の容積を調整することにより水位の高さを任意に設定でき、また、貯水槽への沈める高さによっても水位の高さを調整可能となるので、簡単で安価の構成で、給水揚程を調整でき、回転板への給水量を調整できることになり、回転板への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板への給水量を減少した場合には水破砕を減少させることができ、加湿量を調整可能な使い勝手のよい加湿装置を提供することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、貯水槽の水位を低下させる時、貯水タンクから貯水槽への水の供給を停止する供給調整手段を備えることにより、水位低下により貯水タンクから水が供給され、推移が上昇するのを抑制し、回転板との揚程を所定高さに安定させ、回転板への給水量を安定させるので、簡単で安価の構成で、給水揚程を調整でき、回転板への給水量を調整できることになり、回転板への給水量を減少した場合に水破砕を確実に減少させ、水位を給水管より低い位置に設定した場合には、確実に水を吸上げなくすることができる加湿装置を提供することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、貯水タンクは下部に給水弁を備え、給水弁は開口部と開口部を閉塞し貯水タンクを密閉する閉塞弁と閉塞弁を通常状態では開口部に押し付けるバネと給水タンク下方からの押圧により閉塞弁を押し上げ開口部を開口する押圧棒とにより構成され、調整容器の浮沈と押圧棒の押圧の有無を連動することにより、水位変更手段により水位が低くされた時には、押圧棒の押圧を無くし、貯水タンクの開口部を閉じ給水を停止し、低い水位を維持し、水位が高くされた場合には、押圧棒を押し水の供給を行うので、貯水槽の水位を所定の高さで安定させ、回転板への給水量を安定させ、所定の加湿量に安定させることができる加湿装置を提供することができる。
また、請求項5記載の発明によれば、貯水槽から調整容器を引き上げ、貯水槽の水位を低下させる時、押圧棒の押圧を停止し、貯水タンクからの給水を停止することにより、貯水槽の水位を給水管より低い位置に設定した場合、貯水タンクからの給水がなくなり、低い水位を維持できるので給水管が水を吸上げることがなく、確実に加湿なしの運転を行うことができる加湿装置を提供することができる。
また、請求項6記載の発明によれば、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、貯水タンクは下部に給水弁を備え、水位変更手段による貯水槽の水位の変動に合わせて給水弁の上下方向の位置が変動するように、貯水タンクの配置高さを変動させることにより、通常、給水弁の高さにより水位が決定しているが、水位変更手段により水位が変更された時、給水弁が水面より高くなり貯水タンクから給水され水位が上がってしまうことがなく、水位が不安定になるのを抑制するので、給水を止めたいときには確実に停止でき、また給水量を調整したい時には、安定して給水でき、給水量を調整可能で加湿量を調整可能な加湿装置を提供することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、水位変更手段により貯水槽の水位を変更させた時、給水弁の開口部の上下方向の位置が貯水槽の水位と同じになるように貯水タンクの配置高さを調整することにより、給水弁の開口部が塞がるまで貯水槽の水位が上がることになるので、加湿により貯水槽の水が減少した時、開口部高さ、つまり水位変更手段により変更させた水位まで、貯水タンクから逐次水が供給され、所定の水位が維持されるので、貯水槽の水位の変動がなく、水位が不安定になることを抑制するので、給水を止めたいときには確実に停止でき、また給水量を調整したい時には、安定して給水でき、給水量を調整可能で加湿量を調整可能な加湿装置を提供することができる。
また、請求項8記載の発明によれば、回転板の高さを調整することにより、貯水槽の水面から回転板までの高さを調整し、給水管の揚程を変更するとともに、給水管を水面より高くすることもできるので、回転板への給水量が調整可能、あるいは給水無しを選択でき、加湿量を調整可能な加湿装置を提供することができる。
また、請求項9記載の発明によれば、遠心力によって水を放散する回転板を有し、回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板に付着した水滴を脱水する脱水運転モードを備えることにより、運転停止時に脱水運転を行い、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができる。
また、請求項10記載の発明によれば、遠心力によって水を放散する回転板を有し、回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板に付着した水滴を脱水する脱水運転モードを備えることにより、運転停止時に脱水運転を行い、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができる。
また、請求項11記載の発明によれば、脱水運転モードの時、回転板への水の供給を停止するとともに回転板を駆動することにより、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるので、運転停止時に脱水運転を行い、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができる。
また、請求項12記載の発明によれば、脱水運転モードの時、貯水槽の水面から回転板までの高さを増やし、水面を給水管の下端より低くすることにより、給水管が水を吸上げることがなくなり、回転板への給水が停止され、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるので、運転停止時に脱水運転を行い、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができる。
また、請求項13記載の発明によれば、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、脱水運転モードの時、貯水タンクから前記貯水槽への水の供給を停止する供給調整手段を備えることにより、貯水槽への水の供給も停止されるので、水位が上昇し給水管の下端が水に浸かり、水を吸上げることがなく、回転板への給水を確実に停止することになり、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるので、運転停止時に脱水運転を行い、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができる。
また、請求項14記載の発明によれば、発生したミストを空気とともに搬送する送風手段を備え、脱水運転モードの時、送風手段を駆動することにより、送風による乾燥効果が加わり、回転板の脱水を促進するので、脱水時間を短縮でき、回転板に付着した水分をいちはやく乾燥させ、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができる。
また、請求項15記載の発明によれば、加湿を補助する加熱手段を備え、脱水運転モードの時、加熱手段を運転することにより、加熱手段の昇温効果により水分の乾燥効果が加わり、更に回転板の脱水が促進されるので、脱水時間を短縮でき、回転板に付着した水分をいちはやく乾燥させ、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができる。
本発明の請求項1記載の発明は、遠心力によって水を放散する回転板を有し、回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板の下部に設置した貯水槽と、回転板から貯水槽に伸び貯水槽に下端を挿入し回転により水を吸上げる給水管を備え、回転板への給水量を調整する給水量調整手段を備えることにより、回転板への給水量を調整できるので、回転板への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板への給水量を減少した場合には水破砕を減少させるという作用を有し、さらに、貯水槽の水面から回転板までの高さを変更する水位変更手段を備えることにより、貯水槽の水面から回転板までの揚程を変更することになり、揚程が下がれば回転板への給水量を増加し、揚程が上がれば回転板への給水量を減少するので給水量を調整できることになり、回転板への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板への給水量を減少した場合には水破砕を減少させ、また給水管より水位が下がれば、回転板への給水を止めるという作用を有し、さらに、貯水槽の水が溜まる部分の容積を調整する容積調整手段を備え、容積を縮小することにより貯水槽の水位を上げ回転板までの高さを低くさせ、容積を拡大することにより貯水槽の水位を下げ回転板までの高さを高くさせることにより、貯水槽への水の量を増減することなく、簡単な構成で貯水槽の水位を増減させるという作用を有する。
また、請求項2記載の発明は、所定の容積を持った調整容器を備え、調整容器を貯水槽に沈めることにより貯水槽の水位を上昇させ、調整容器を貯水槽から引き上げることにより水位を低下させることにより、調整容器だけで貯水槽の水が溜まる部分の容積を増減させ水位を上下させることができ、調整容器の容積を調整することにより水位の高さを任意に設定でき、また、貯水槽への沈める高さによっても水位の高さを調整可能となるという作用を有する。
また、請求項3記載の発明は、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、貯水槽の水位を低下させる時、貯水タンクから貯水槽への水の供給を停止する供給調整手段を備えることにより、水位低下により貯水タンクから水が供給され、推移が上昇するのを抑制し、回転板との揚程を所定高さに安定させ、回転板への給水量を安定させるという作用を有する。
また、請求項4記載の発明は、貯水タンクは下部に給水弁を備え、給水弁は開口部と開口部を閉塞し貯水タンクを密閉する閉塞弁と閉塞弁を通常状態では開口部に押し付けるバネと給水タンク下方からの押圧により閉塞弁を押し上げ開口部を開口する押圧棒とにより構成され、調整容器の浮沈と押圧棒の押圧の有無を連動することにより、水位変更手段により水位が低くされた時には、押圧棒の押圧を無くし、貯水タンクの開口部を閉じ給水を停止し、低い水位を維持し、水位が高くされた場合には、押圧棒を押し水の供給を行うという作用を有する。
また、請求項5記載の発明は、貯水槽から調整容器を引き上げ、貯水槽の水位を低下させる時、押圧棒の押圧を停止し、貯水タンクからの給水を停止することにより、貯水槽の水位を給水管より低い位置に設定した場合、貯水タンクからの給水がなくなり、低い水位を維持できるという作用を有する。
また、請求項6記載の発明は、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、貯水タンクは下部に給水弁を備え、水位変更手段による貯水槽の水位の変動に合わせて給水弁の上下方向の位置が変動するように、貯水タンクの配置高さを変動させることにより、通常、給水弁の高さにより水位が決定しているが、水位変更手段により水位が変更された時、給水弁が水面より高くなり貯水タンクから給水され水位が上がってしまうことがなく、水位が不安定になるのを抑制するという作用を有する。
また、請求項7記載の発明は、水位変更手段により貯水槽の水位を変更させた時、給水弁の開口部の上下方向の位置が貯水槽の水位と同じになるように貯水タンクの配置高さを調整することにより、給水弁の開口部が塞がるまで貯水槽の水位が上がることになるので、加湿により貯水槽の水が減少した時、開口部高さ、つまり水位変更手段により変更させた水位まで、貯水タンクから逐次水が供給され、所定の水位が維持されるという作用を有する。
また、請求項8記載の発明は、回転板の高さを調整することにより、貯水槽の水面から回転板までの高さを調整し、給水管の揚程を変更するとともに、給水管を水面より高くすることもできるという作用を有する。
また、請求項9記載の発明は、遠心力によって水を放散する回転板を有し、回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板に付着した水滴を脱水する脱水運転モードを備えることにより、運転停止時に脱水運転を行い、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するという作用を有する。
また、請求項10記載の発明は、遠心力によって水を放散する回転板を有し、回転板で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板に付着した水滴を脱水する脱水運転モードを備えることにより、運転停止時に脱水運転を行い、回転板が乾いた状態で運転停止することになり、回転板への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するという作用を有する。
また、請求項11記載の発明は、脱水運転モードの時、回転板への水の供給を停止するとともに回転板を駆動することにより、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるという作用を有する。
また、請求項12記載の発明は、脱水運転モードの時、貯水槽の水面から回転板までの高さを増やし、水面を給水管の下端より低くすることにより、給水管が水を吸上げることがなくなり、回転板への給水が停止され、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるという作用を有する。
また、請求項13記載の発明は、貯水槽に供給する水をためる貯水タンクを備え、脱水運転モードの時、貯水タンクから貯水槽への水の供給を停止する供給調整手段を備えることにより、貯水槽への水の供給も停止されるので、水位が上昇し給水管の下端が水に浸かり、水を吸上げることがなく、回転板への給水を確実に停止することになり、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるという作用を有する。
また、請求項14記載の発明は、発生したミストを空気とともに搬送する送風手段を備え、脱水運転モードの時、送風手段を駆動することにより、送風による乾燥効果が加わり、回転板の脱水を促進するという作用を有する。
また、請求項15記載の発明は、加湿を補助する加熱手段を備え、脱水運転モードの時、加熱手段を運転することにより、加熱手段の昇温効果により水分の乾燥効果が加わり、更に回転板の脱水が促進されるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の加湿装置の構成を示す概略断面図である。図1に示すように、本体101には室内空気を吸引する吸込口1と加湿空気を室内に供給する吹出口2が開口され、ミストを搬送するためのミスト発生風路3が備えられている。ミスト発生風路3は例えば中空で円筒形状をなしている。ミスト発生風路3の内部には、駆動装置としてその回転面がミスト発生風路3の半径方向に平行となるように配設されたモーター4と、モーター4から鉛直下向きに設けられた駆動軸5を介して接続され、モーター4の駆動とともに回転する回転板104が配設されている。そして、ミスト発生風路3の回転板104と対向する部分には、破砕部6が形設されている。破細部6は、回転板104により放散された水滴が衝突、破砕する部分であり、図示しないが、例えば回転板104から放出される水滴が垂直に衝突するように設置された複数のリブから構成されている。
また、本体101の上面側から収脱自在に貯水タンク7が配設されている。この貯水タンク7は、収納状態において底部に設けられた給水弁8から給水可能なように構成されており、給水された水は本体101の下部に備えられた貯水槽102に導かれる。
貯水槽102は貯水タンク7および回転板104の下方となるように配置されている。給水弁8は水が流通する開口部9と、貯水タンク7内側から開口部9を閉塞する閉塞弁10と一方の端部を閉塞弁10に接続し、もう一方の端部を押すことで閉塞弁10と開口部9の位置関係を規定する押圧棒11と押圧棒11を中心に挿入し通常状態で押圧棒11に圧力をかけ押圧棒11に接続された閉塞弁10を開口部9に密着させるバネ12により構成されている。
また、閉塞弁10は弾性体で構成され、開口部9に押し付けられることにより開口部9に密着し貯水タンク7を密閉する。バネ12は弾性がある部材であれば良い。貯水タンク7が本体101に収容された状態で、貯水槽102内に設置されている押圧凸部13が押圧棒11を押すように押圧凸部13が形設され、貯水タンク7は本体101に収容された際、給水弁8では押圧棒11がおされ閉塞弁10が開口部9を開口する方向に動作するので、給水弁8が開かれ貯水槽102への水の供給がなされる。
そして、貯水槽102の水面が給水弁8の開口部9まで上昇してきた時、水面により貯水タンク7が密閉されることになり、その水位以上水が供給されることがなく、水位を保つことになる。さらに、加湿が進み貯水タンク7の水位が下がってきた場合には、水面による貯水タンク7の密閉がなくなり、再度、水位が開口部9を密閉するまで給水が行われることになる。
回転板104には、給水管103が下端を貯水槽102の水に挿入するように形設されている。給水管103は円錐状で中空の筒であり、円錐の底面が回転板104に接続し開口し、頂点方向が貯水槽102の水に挿入し開口している。給水管103は回転板104とともに回転することにより、遠心力により貯水槽102の水を給水管103内壁に沿って吸上げる構成となっている。
ミスト発生風路3の底部には、給水管103が回転自在に挿入される挿入口14を開口し、挿入口14の下部には貯水槽102が配設されている。また、ミスト発生風路3下部に室内空気を送風するように、送風手段としてファンモータ15を接続している。さらにファンモータ15の吹出部には空気を加熱する加熱手段としてヒータ16が配置されている。なお、ヒータ16は空気を加熱できればよく、ニクロムヒータ、セラミックヒータ、ハロゲンヒータ、カーボンヒータ、などを使用することができる。
また、貯水槽102の中には、貯水槽102の貯水容積を調整する容積調整手段として所定の容積を持った調整容器17を備えている。調整容器17は、例えば、中空状に成形された樹脂部品で構成され、所謂フロートの形状を成している。そして、図示していないが外部からの動力により貯水槽102内で上下できる構成となっており、貯水槽102の水に沈めると貯水槽102の容積を減らし、水から引き上げると貯水槽102の容積を増加させるように動作し、貯水槽102の容積を調整することができる。
そして、貯水槽102の水面から回転板104までの高さを変更する水位変更手段として、容積調整手段は動作する。すなわち、貯水槽102の容積を減らした場合、水位を上昇させ、貯水槽102の容積を増加させた場合、水位を低下させるよう作用し、容積調整手段が水位変更手段として動作することになる。水位の上昇高さは、調整容器17の容積により決定でき、任意の高さに調整可能となる。
そして、回転板104への給水量を調整する給水量調整手段として水位変更手段は作用する。すなわち、貯水槽102の貯水水位から回転板104までの高さが高くなると給水の揚程が増加し、回転板104への給水量を下げることができ、貯水水位から回転板104までの高さが低くなると給水の揚程が減少し、回転板104への給水量を増やすことができる。
以上より、調整容器17は容積調整手段として作用し、容積調整手段は水位変更手段として作用し、水位変更手段は給水量調整手段として作用することになる。
また、貯水タンク7から貯水槽102への水の供給量を調整する供給調整手段として作用するように調整容器17は前述の押圧凸部13と連動して動作するよう配置している。例えば、連接棒18を介して接続され、調整容器17が貯水槽102の水から引き上げられ水位が下がった時に、押圧凸部13が下方に下がり、貯水タンク7を密閉するように動作する。すなわち、貯水槽102の水位を低下させるために調整容器17を水から引き上げた時、水位が下がることにより貯水タンク7の開口部9が開口し、貯水タンク7から貯水槽102に水が流入しようとするが、押圧凸部13が下方に下がり貯水タンク7を密閉するので、水が流入することがなく、速やかに水位を下げることができる。
図2は、加湿運転と脱水運転の各部品の動作状況を示した図である。上記構成において、加湿運転が開始されると図2に示すように、水を回転板104に供給するとともに、回転板104を回転させ、送風手段であるファンモータ15を駆動し、加熱手段であるヒータ16に通電する。すなわち、調整容器17が貯水槽102の水の中に沈み水位を上昇させるとともに、貯水タンク7の給水弁8を開口し、給水可能な状態にする。この時、貯水槽102の水位は、給水管103の下端が水に浸かる位置まで上昇してくる。そしてモーター4とファンモータ15が駆動され、モーター4に接続された回転板104が回転し、同時に給水管103も回転する。
給水管103は円錐の頂点を下に向け、下端を貯水槽102の水に浸かるように設置されているので、回転することで給水管103内部の水に遠心力を与え、遠心力を与えられた水は、給水管103内部壁面に沿いながら上昇し回転板104まで給水される。このようにして、回転板104への水の給水がなされる。回転板104に供給された水は回転板104により外周方向に放散され、回転板104から外周に向かって飛び出していく。そして、水滴は破砕部6に衝突し、微細なミストが生成される。ミストはファンモータ15からの送風により本体101外に搬送され、室内を加湿する。
さらに、水滴が細かく破砕される際に同時にマイナスイオンが発生する。このマイナスイオンをファンモータ15により本体101外に供給することによりリラクゼーション効果も得られる。また、ファンモータ15の吹出部ではヒータ16による加熱により空気の温度を上昇させ相対湿度を低下させているので、水滴は気化しやすくなり、加湿をより促進させている。また、破砕部6での衝突により破砕しきらなかった水滴はミスト発生風路3の内壁を伝わりながら流れ落ち、再び貯水槽102に回収される。
次に脱水運転モードについて説明する。図2に示すように、脱水運転モードが開始されると、回転板104への給水が停止されるとともに、回転板104は回転を続け、ファンモータ15を駆動し、ヒータ16に通電する。
すなわち、容積調整手段である調整容器17が貯水槽102の水から引き上げられ貯水容積を増加させることにより、水位変更手段として貯水槽102の水位を下げるとともに、貯水タンク7の給水弁8が供給調整手段として作用し貯水タンク7を密閉し貯水タンク7から貯水槽102への給水を停止する。この時、貯水槽102の水面が低下し、給水管103の下端は水面より上部に位置することになる。このため、回転板104が回転し同時に給水管103が回転しても水を吸上げることがなく、回転板104への給水を停止することができる。
そして、回転板104は回転し、回転板104表面に付着した水滴を吹き飛ばし脱水動作が行われる。さらに、ファンモータ15による送風およびヒータ16による加熱が行われるので、乾燥効果が加わり、より回転板104の脱水が促進される。
なお、脱水運転モード時にヒータ16の通電を停止した場合でも、回転板104の回転および送風のみでも脱水することができ、この場合より低消費電力で脱水することができる。
さらに、脱水運転モードの時にファンモータ15を停止しても、回転板104の回転のみでも脱水することができ、送風を停止した場合には、脱水運転モード中に本体101からの送風されることがなくよりドラフト感などの不快感のない脱水運転を行うことができる。
加湿運転から運転を停止する場合に、この脱水運転モードを行うことにより、回転板104やミスト発生風路3に付着した水滴を除去してから運転を停止することができるようになり、水滴が付着したままになることにより発生する雑菌の繁殖や、水道水のスケール成分析出などの不具合を抑制することができ、清潔な加湿装置とすることができる。また、清掃などのメンテナンスの回数を減少させることができ、使い勝手の良い加湿装置とすることができる。
なお、本実施例ではミスト発生風路3に対して下から上に向かって送風する構成としたが、上から下に向かって流れるように構成しても良い。この場合、大粒の水滴がその自重により下方に落ちる作用を有効に利用することができ、本体101外に大粒の水滴が飛散することを抑制することができる。
(実施の形態2)
図3(a)および図3(b)は、本発明の実施の形態2における貯水タンク7および調整容器17の動作状態を示した概略図である。なお、上記した実施の形態1と同一部分は同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、容積調整手段である調整容器17の上下の動作に連動して、貯水タンク7を上下に動作させることで、貯水タンク7から貯水槽102への水の供給を調整する供給調整手段を構成している。つまり、調整容器17が貯水槽102内の水の中に沈みこみ、水位が上昇する際には、貯水タンク7の位置は上方向に移動させる。貯水槽102内の水位は、最終的には、貯水タンク7の給水弁8の開口部9の位置に落ち着くので、調整容器17を貯水槽102に沈み込ませ水位を上げる際には、貯水タンク7の位置を上に位置させることにより、貯水槽102内の水位が高い位置で保持できるようにしている(図3(a)参照)。
一方、調整容器17が貯水槽102の水から引き上げられ水位が下降する際には、貯水タンク7の位置は下方向に移動し、貯水槽102内の水位が低い位置で保持できるようにしている(図3(b)参照)。
そして、図3(a)に示すように、調整容器17が貯水槽102の水の中に沈みこんだ状態では貯水槽102の水位が高くなり、回転板104までの揚程が低い状態となる。すなわち、給水管103により、より多くの水が回転板104に供給される状態となっている。この状態では、回転板104にて破砕される水の量が増えることになり、微細なミストがより多く生成され、加湿が促進される状態となっている。
また、図3(b)に示すように調整容器17が貯水槽102の水の中から引き上げられた状態では貯水槽102の水位が低くなり、回転板104までの揚程が高い状態となる。すなわち、給水管103により、より少ない水が回転板に供給される状態となっている。この状態では、回転板104に供給される水の量が減少することになり、微細なミストの生成が抑えられ、緩やかな加湿状態となることになる。このように、貯水槽102の水位を調整することにより加湿量の調整が可能となる。
さらに、容積調整手段である調整容器17の容積および調整容器17の貯水槽102からの引き上げ具合を細かに調整することにより、水面と回転板104の揚程を細かに設定、調整することができるので、水の供給量を調整する給水量調整手段として動作させることができる。そして、水の供給量が多いほど回転板104から放散される水の量が増加するのでミスト発生量が多くなり、水の供給量を調整することによりきめ細かに加湿量を調整することが可能となる。
また、調整容器17が貯水槽102の水から引き上げられた際、水面が給水管103より下方となるように調整容器17の容量や引き上げ量を調整することで、実施の形態1で記載した脱水運転をすることも可能となる。
調整容器17と貯水タンク7の動作を連動させる方法は、図示していないが、例えば、調整容器17から貯水タンク7を結ぶリンク機構を利用して、連動させる方法や、調整容器17の位置を検出するセンサーを備え、その信号により貯水タンク7を駆動手段を使って上下させる方法などが考えられる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3における貯水槽102、貯水タンク7および回転板104、給水管103の位置関係を示した概略図である。なお、上記した実施の形態1および実施の形態2と同一部分は同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、貯水槽102の水面から回転板104までの高さを調整する水位変更手段として、回転板104および給水管103が上下方向に動作可能な構成としている。図示していないが、回転板104および給水管103を上下方向に動作させる駆動手段を備えている。
図4中点線で示された位置まで回転板104および給水管103が下方向に移動してきた場合、貯水槽102の水面に給水管103の先端が到達し、回転板104が回転することにより給水管103が回転し水を回転板104に給水することが可能となる。
一方、回転板104および給水管103が図4中実線の位置まで上方向に移動してきた場合、貯水槽102の水面から給水管103の先端が離れ、給水が停止される。すなわち、加湿運転を行う場合には、回転板104および給水管103を下降させ、給水管103の先端を貯水槽102の水の中に沈めることにより、給水が開始され加湿が行われる。
また、回転板104および給水管103を上昇させ、給水管103の先端が貯水槽102の水面より上方に位置するようにすることにより、給水を停止した状態で回転板104を回すことができるので、実施の形態1で示した脱水運転を行うことが可能となる。
また、回転板104および給水管103の上下方向の位置を細かく調整することにより、貯水槽102の水面から回転板104までの揚程を細かく調整することができる。すなわち回転板104への給水量を細かに調整することが可能となり、破砕される水量が調整できるので、給水量調整手段として動作し、ミストの発生量を調整でき、加湿量を細かく調整することができることになる。
以上、実施の形態1から3にて説明してきた構成および動作からもわかるように本発明の加湿装置は、遠心力によって水を放散する回転板104を有し、回転板104で放散させた水の衝突によりミストを発生させる加湿装置であって、回転板104の下部に設置した貯水槽102と、回転板104から貯水槽102に伸び貯水槽102に下端を挿入し回転により水を吸上げる給水管103を備え、回転板104への給水量を調整する給水量調整手段を備えることにより、回転板104への給水量を調整できるので、回転板への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板104への給水量を減少した場合には水破砕を減少させることができ、加湿量を調整可能な使い勝手のよい加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、貯水槽102の水面から回転板104までの高さを変更する水位変更手段を備えることにより、貯水槽102の水面から回転板104までの揚程を変更することになり、揚程が下がれば回転板104への給水量を増加し、揚程が上がれば回転板104への給水量を減少するので給水量を調整できることになり、回転板104への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板104への給水量を減少した場合には水破砕を減少させ、また給水管103より水位が下がれば回転板104への給水を止めるので、加湿量を調整可能で、しかも加湿なしも選べる、使い勝手のよい加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、貯水槽102の水が溜まる部分の容積を調整する容積調整手段を備え、容積を縮小することにより貯水槽102の水位を上げ回転板104までの高さを低くさせ、容積を拡大することにより貯水槽102の水位を下げ回転板104までの高さを高くさせることにより、貯水槽102への水の量を増減することなく、簡単な構成で貯水槽102の水位を増減させるので、安価の構成で回転板への給水量を調整できることになり、回転板104への給水量を増加した場合には水破砕を増加させ、回転板104への給水量を減少した場合には水破砕を減少させることができ、給水管103より水位を下げた場合には給水をなくし水破砕をなくすことができ、加湿量を調整可能で、加湿なしも選べる、使い勝手のよい加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、所定の容積を持った調整容器17を備え、調整容器17を貯水槽102に沈めることにより貯水槽102の水位を上昇させ、調整容器17を貯水槽102から引き上げることにより水位を低下させることにより、調整容器17だけで貯水槽102の水が溜まる部分の容積を増減させ水位を上下させることができ、調整容器17の容積を調整することにより水位の高さを任意に設定でき、また、貯水槽102への沈める高さによっても水位の高さを調整可能となるので、簡単で安価の構成で、給水揚程を調整でき、回転板104への給水量を調整できることになり、回転板104への給水量を増加した場合には、回転板104で放散される水の量を増やし水破砕を増加し加湿量が増え、回転板104への給水量を減少した場合には回転板104で放散される水の量を減少し水破砕を減少し加湿量が減るので、加湿量を調整可能な使い勝手のよい加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、貯水槽102に供給する水をためる貯水タンク7を備え、貯水槽102の水位を低下させる時、貯水タンク7から貯水槽102への水の供給を停止する供給調整手段を備えることにより、水位低下により貯水タンク7から水が供給され、水位が上昇するのを抑制し、回転板104との揚程を所定高さに安定させ、回転板104への給水量を安定させるので、簡単で安価の構成で、給水揚程を調整でき、回転板104への給水量を調整できることになり、回転板104への給水量を減少した場合に水破砕を確実に減少させ、水位を給水管103より低い位置に設定した場合には、確実に水を吸上げなくすることができる加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、貯水タンク7は下部に給水弁8を備え、給水弁8は開口部9と開口部9を閉塞し貯水タンク7を密閉する閉塞弁10と閉塞弁10を通常状態では開口部9に押し付けるバネ12と給水タンク7下方からの押圧により閉塞弁10を押し上げ開口部9を開口する押圧棒11とにより構成され、調整容器17の浮沈と押圧棒11の押圧の有無を連動することにより、水位変更手段により水位が低くされた時には、押圧棒11の押圧を無くし、貯水タンク7の開口部9を閉じ給水を停止し、低い水位を維持し、水位が高くされた場合には、押圧棒11を押し水の供給を行うので、貯水槽102の水位を所定の高さで安定させ、回転板104への給水量を安定させ、所定の加湿量に安定させることができる加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、貯水槽102から調整容器17を引き上げ、貯水槽102の水位を低下させる時、押圧棒11の押圧を停止し、貯水タンク7からの給水を停止することにより、貯水槽102の水位を給水管103より低い位置に設定した場合、貯水タンク7からの給水がなくなり、低い水位を維持できるので給水管103が水を吸上げることがなく、確実に加湿なしの運転を行うことができる加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、貯水槽102に供給する水をためる貯水タンク7を備え、貯水タンク7は下部に給水弁8を備え、水位変更手段による貯水槽102の水位の変動に合わせて給水弁8の上下方向の位置が変動するように、貯水タンク7の配置高さを変動させることにより、通常、給水弁8の高さにより水位が決定しているが、水位変更手段(例えば貯水槽102内の調整容器17の浮沈など)により水位が変更された時、給水弁8が水面より高くなり貯水タンク7から給水され水位が上がってしまうことがなく、水位が不安定になるのを抑制するので、給水を止めたいときには確実に停止でき、また給水量を調整したい時には、安定して給水でき、給水量を調整可能で加湿量を調整可能な加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、水位変更手段により貯水槽102の水位を変更させた時、給水弁8の開口部9の上下方向の位置が貯水槽102の水位と同じになるように貯水タンク7の配置高さを調整することにより、給水弁8の開口部9が塞がるまで貯水槽102の水位が上がることになるので、加湿により貯水槽102の水が減少した時、開口部9高さ、つまり水位変更手段により変更させた水位まで、貯水タンク7から逐次水が供給され、所定の水位が維持されるので、貯水槽102の水位の変動がなく、水位が不安定になることを抑制するので、給水を止めたいときには確実に停止でき、また給水量を調整したい時には、安定して給水でき、給水量を調整可能で加湿量を調整可能な加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、回転板104の高さを調整することにより、貯水槽102の水面から回転板104までの高さを調整し、給水管103の揚程を変更するとともに、給水管103を水面より高くすることもできるので、回転板104への給水量が調整可能、あるいは給水無しを選択でき、加湿量を調整可能な加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、回転板104に付着した水滴を脱水する脱水運転モードを備えることにより、運転停止時に脱水運転を行い、回転板104が乾いた状態で運転停止することになり、回転板104への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板104の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、脱水運転モードの時、回転板104への水の供給を停止するとともに回転板104を駆動することにより、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板104に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるので、運転停止時に脱水運転を行い、回転板104が乾いた状態で運転停止することになり、回転板104への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、脱水運転モードの時、貯水槽102の水面から回転板104までの高さを増やし、水面を給水管103の下端より低くすることにより、給水管103が水を吸上げることがなくなり、回転板104への給水が停止され、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板104に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるので、運転停止時に脱水運転を行い、回転板104が乾いた状態で運転停止することになり、回転板104への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板104の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、脱水運転モードの時、貯水タンク7から貯水槽102への水の供給を停止する供給調整手段を備えることにより、貯水槽102への水の供給も停止されるので、水位が上昇し給水管103の下端が水に浸かり、水を吸上げることがなく、回転板104への給水を確実に停止することになり、脱水運転モード中は水が供給されず、回転板104に付着した水分を確実に吹き飛ばすことができるので、運転停止時に脱水運転を行い、回転板104が乾いた状態で運転停止することになり、回転板104への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板104の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、発生したミストを空気とともに搬送する送風手段を備え、脱水運転モードの時、送風手段を駆動することにより、送風による乾燥効果が加わり、回転板104の脱水を促進するので、脱水時間を短縮でき、回転板104に付着した水分をいちはやく乾燥させ、回転板104が乾いた状態で運転停止することになり、回転板104への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板104の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
また、加湿を補助する加熱手段を備え、脱水運転モードの時、加熱手段を運転することにより、加熱手段の昇温効果により水分の乾燥効果が加わり、更に回転板104の脱水が促進されるので、脱水時間を短縮でき、回転板104に付着した水分をいちはやく乾燥させ、回転板104が乾いた状態で運転停止することになり、回転板104への雑菌の繁殖や、スケールの付着を抑制するので、菌やスケールの飛散を抑制するとともに、回転板104の清掃やメンテナンスの回数を減らすことができる使い勝手の良い加湿装置を提供することができるという効果を奏する。
そして、発生したミストをファンモータ15により送風される空気に混合して対象空間に拡散することにより対象空間を満遍なく加湿することができるものである。さらに供給湯水が破砕する際に発生したマイナスイオンも空気に混合して対象空間に供給することができ、所謂リラクゼーション効果を得ることができるものである。
以上説明した内容は、発明を実施するための一形態についてのみ説明したものであり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
なお、空気清浄機、除湿機と組み合わせて使用するときに、モーター4を送風手段と共用で使用したときでも、水を供給しないモードが作れるので、空気清浄と加湿の同時運転、あるいは、加湿運転を止めての空気清浄運転など、自由に運転モードを選択可能な機器を供給することができる。