JP5113552B2 - 水質浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、河川、池、湖沼、汽水域や海など、閉鎖水域や開放水域の水質を浄化する装置に関するものである。
上記のような水域の水質を浄化するために、水域の水中の溶存酸素量を増加させることが行なわれている。水中の溶存酸素量を増加させることによって、水域の水を好気性の生物で浄化することができるものである。
例えば特許文献1では、空気を圧縮空気として貯蔵し、通気性フィルムに圧縮空気を透過させて微細な気泡を含有する微細気泡含有水を生成させ、水域の水底に配置された送水管の吐出孔からこの微細気泡含有水を水中に放出させることによって、水域の溶存酸素量を増加させるようにしている。
特開2007−330906号公報
上記の特許文献1のものでは、水底に配置された送水管の吐出孔から微細気泡含有水を水中に放出することによって、微細気泡含有水に含有される気泡を水圧で水中に溶解させて、溶存酸素量を増加させるようにしているものであるが、この水圧は水域の水深に依存するので、水深により酸素溶解量は変わることになる。例えば水深が10m以下であると水圧は0.1MPa以下であるので、気泡は容易に水中に溶解せずに水面まで浮上することになり、溶存酸素量の大きな増加を期待することはできない。従って、特許文献1のものは、水域の水深によっては水質浄化の効果を十分に得ることができないという問題を有するものであった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、水域の水深に関係なく、水域の水の溶存酸素量を増加して水質浄化することができる水質浄化装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る水質浄化装置は、水域Aの水質を浄化する装置であって、水域Aから汲み上げられた水を圧送する加圧部1と、水に酸素を注入する酸素注入部2と、酸素を注入された水が加圧部1で圧送されることによる加圧で水に酸素を溶解させる加圧溶解部3と、加圧溶解部3で酸素を溶解させた酸素溶解水の圧力を、酸素溶解水の流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧する減圧部4とを備え、減圧部4は、加圧溶解部3から酸素溶解水を送り出す内径2〜50mmの流路6に設けられ酸素溶解水の圧力を大気圧にまで段階的に減圧する複数の圧力調整弁7で構成されており、加圧溶解部3から酸素溶解水を送り出す流路6の圧力損失とこの流路6に付加した延長流路8の圧力損失の和が、加圧部1で圧送される水と酸素の押し込み圧によって加圧溶解部3内で水と酸素を加圧するのに必要な圧力となるように、減圧部4に設けられた流路6の加圧溶解部3とは反対側の端部に延長流路8が付加され、加圧部1、酸素注入部2、加圧溶解部3の各部を連続的に運転させて、減圧部4に酸素溶解水を臨界レイノルズ数(Re=2320)より小さなレイノルズ数の層流状態で連続的に供給し、減圧部4の流出側から気泡の発生のない酸素溶解水を連続的に吐出させて水域Aに返送するようにして成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、加圧部1による加圧によって水に酸素を溶解させるため、酸素を水に高濃度に溶解させることができるものであり、また酸素を高濃度で溶解した酸素溶解水の圧力を、減圧部4で流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧するものであるため、酸素溶解水に気泡が発生することを防止して、高濃度で酸素が溶解した酸素溶解水をそのまま水域Aに返送することができるものであり、酸素溶解水中に高濃度で溶解した酸素を水域Aの水中に供給することができ、水域の水深に関係なく水域Aの水の溶存酸素量を増加して水質浄化することができるものである。また、圧力調整弁7による圧力調整で酸素溶解水の圧力を下げることができ、加圧溶解部3における圧力に応じて圧力調整弁7で減圧調整することによって、酸素溶解水に気泡が発生することを安定して防ぐことができるものである。また、流路6に延長流路8を付加することによって、絞り弁を用いる必要なく、加圧部1からの押し込み圧で加圧溶解部3内の圧力を確保することができ、この圧力で水に酸素を溶解させることができるものである。
また更なる発明は、加圧溶解部3で水に溶解しない余剰酸素を排出する余剰酸素排出部5を備えて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、水に溶解しない余剰酸素を加圧溶解部3から排出することによって、余剰酸素が残留することによる加圧溶解部3内の酸素と水の比率を安定させて圧力変動を防ぐことができ、酸素の溶解効率を高く維持することができるものである。
また更なる発明は、上記の減圧部4は、一つの流路で形成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、複数の流路を設けて減圧部4を形成する場合のような、装置構成が複雑になることがないものである。
本発明によれば、加圧部1による加圧によって水に酸素を溶解させるようにしたので、酸素を水に高濃度に溶解させることができるものであり、また酸素を高濃度で溶解した酸素溶解水の圧力を、減圧部4で流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧するようにしたので、酸素溶解水に気泡が発生することを防止して、高濃度で酸素が溶解した酸素溶解水をそのまま水域Aに返送することができるものであり、酸素溶解水中に高濃度で溶解した酸素を水域Aの水中に供給することができ、水域の水深に関係なく水域Aの水の溶存酸素量を増加して水質浄化することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、加圧溶解部3の流出側と流入側にそれぞれ配管で形成される流路15,6が接続してある。流入側の流路15は一端を加圧溶解部3に接続し、他端の導入口30を水域Aの水中に配置してある。この水域Aは特定のものに限定されないものであり、河川、池、湖沼、汽水域や海など、閉鎖水域や開放水域の総てを含むものである。また流路15の途中には加圧部1が設けてある。加圧部1は、例えば、水域Aの水を吸い上げて加圧溶解部3に圧送するポンプ18などで形成されるものである。
またこの流入側の流路15に酸素注入部2が接続してある。酸素注入部2は酸素を流路15に供給して注入するためのものである。酸素注入部2から注入される酸素としては、純酸素であってもよいが、空気など酸素を含むガス中の酸素であればよい。例えば空気中の酸素を供給して注入する場合には、一端を大気中に開放させた管体の他端を流路15に接続して酸素注入部2を形成することができる。また純酸素を供給して注入する場合には、酸素を封入したボンベなどを流路15に接続して酸素注入部2を形成することができる。流路15への酸素注入部2の接続位置は、加圧溶解部3より上流側の位置であればよく、図1のように加圧部1より上流側の流路15に接続するようにしても、あるいは加圧部1より下流側の流路15に接続するようにしてもいずれでもよい。
一方、流出側の流路6は一端を加圧溶解部3に接続し、他端の吐出口31は水域Aの水底に配置してあり、この流路6には減圧部4が設けてある。また加圧溶解部3には余剰酸素排出部5が設けてある。余剰酸素排出部5は、例えば、一端を大気に開放した管体を、加圧溶解部3内の気圧が所定の圧力以上になると開口するガス抜き弁などを介して加圧溶解部3に接続することによって形成してある。
上記のように形成される水質浄化装置にあって、ポンプ18で形成される加圧部1を作動させると、流路15の端部の導入口30から水域Aの水が吸い上げられ、流路15を通して加圧溶解部3へこの水が圧送して供給される。このように流路15内を水が流れる際に、酸素注入部2から酸素が流路15内に吸引されて水に酸素が注入される。そしてこのように酸素が注入された水を加圧部1で加圧溶解部3へ圧送して送り込むことによって、この圧送による押し込み力で加圧溶解部3内において水と酸素に圧力が加わって高圧になる。このように加圧溶解部3内で水と酸素を加圧することによって、水に酸素を効率高く飽和量以上に溶解させることができ、水に酸素が高濃度で溶解した酸素溶解水を得ることができるものである。
このように加圧溶解部3内において水と酸素を加圧して強制的に効率良く溶解させ、高濃度で酸素が溶解した酸素溶解水を短時間で生成することができるため、加圧溶解部3内で生成された酸素溶解水を流路6を通して送り出しながら、加圧溶解部3内で水に酸素を溶解させるようにすることができるものである。従って、加圧溶解部3をタンクのような容積の大きなもので形成する必要がなくなるものであり、装置規模を小さくして装置のコストを低減することが可能になるものである。
ここで、酸素注入部2から注入される酸素の全量が水に溶解しないと、加圧溶解部3内で水に溶解しない余剰酸素が生じるが、加圧溶解部3に余剰酸素排出部5を設け、酸素の溶解飽和量以上の溶解できない余剰酸素を加圧溶解部3から排出することによって、余剰酸素が残留することによる加圧溶解部3内の酸素と水の比率を安定させて圧力変動を防ぐことができ、酸素の溶解効率を高く維持することができるものである。
そして、上記のように加圧溶解部3で生成された酸素溶解水は、流路6を通して送り出されるが、加圧溶解部3内で酸素溶解水は高圧に加圧された状態にあるので、そのまま水域Aに返送されると、急激な圧力低下によって、酸素溶解水中に気泡が発生するおそれがあり、酸素溶解量が減少し、またキャビテーションが発生することがある。このために本発明では、流路6に減圧部4を設け、加圧溶解部3内で加圧された状態の酸素溶解水を流路6を通して送り出す際に、減圧部4で大気圧まで気泡を発生させることなく減圧をした後に吐出するようにしてある。
ここで、加圧溶解部3内で生成されるのと同じ濃度の酸素溶解水について、加圧溶解部3内で加圧されている圧力と同じ圧力から大気圧まで減圧する際に、気泡が発生しない減圧度を、予め計算や測定で求めておき、減圧部4をこの予め求めた減圧度で、酸素溶解水が流入側する側から流出側に向かって、酸素溶解水の圧力を段階的に、あるいは連続的に、徐々に大気圧まで減圧できるように設定してある。従って、加圧溶解部3内で加圧された酸素溶解水を、減圧部4において気泡が発生しない減圧度で徐々に大気圧まで減圧した後に、流路6の先端から吐出することによって、酸素溶解水に気泡が発生することなく酸素溶解水を吐出することができるものであり、加圧溶解部3で飽和量以上に酸素が溶解された酸素溶解水を、安定した高濃度の状態のまま送り出して利用することが可能になるものである。
図2は、減圧部4の具体的な実施の形態の一例を示すものであり、加圧溶解部3に接続される流路6に、水の流れ方向に沿って複数の圧力調整弁7(7a,7b,7c)を設けることによって、減圧部4を形成するようにしてある。このように減圧部4を複数の圧力調整弁7を備えて形成することによって、気泡が発生しない減圧度で酸素溶解水の圧力を段階的に徐々に下げることができるものである。
各圧力調整弁7a,7b,7cは、酸素溶解水に気泡発生が生じない減圧度で減圧するように設定されているものであり、この減圧度は予め計算や測定で求めた数値に設定されるものである。例えば、加圧溶解部3から流路6に送り出された酸素溶解水の加圧圧力が0.5MPaであるとき、気泡が発生しない減圧量が0.12MPaであると測定によって判明しているとすると、圧力調整弁7aで酸素溶解水の圧力を0.12MPa減圧して、0.38MPaに落とす。また酸素溶解水の加圧圧力が0.38MPaであるとき、気泡が発生しない減圧量が0.16MPaであると測定によって判明しているとすると、次の圧力調整弁7bで酸素溶解水の圧力を0.16MPa減圧して、0.22MPaに落とす。さらに酸素溶解水の加圧圧力が0.22MPaであるとき、気泡が発生しない減圧量が0.22MPa以上であると測定によって判明しているとすると、次の圧力調整弁7cで酸素溶解水の圧力を0.22MPa減圧して、加圧圧力を0MPaに落とし、大気圧まで減圧することができるものである。尚、圧力調整弁7による減圧量は、水温、酸素の溶解濃度、加圧溶解部3内の圧力、流路6の径などに応じて変動するものであり、装置毎に、計算や測定をして、適宜設定されるものである。
図3は、減圧部4の具体的な実施の形態の他の一例を示すものであり、加圧溶解部3に接続される流路6を流路断面積が異なる複数の管体20a,20b,20cを備えて形成し、この流路断面積の異なる複数の管体20a,20b,20cで減圧部4が形成されるようにしてある。
図3(a)の実施の形態では、流路断面積が異なる、つまり内径の異なる複数の管体20a,20b,20cを一体に連ねるようにしてあり、酸素溶解水の流れの上流側から下流側へと、徐々に管体20a,20b,20cの径が小さくなるようにしてある。また図3(b)の実施の形態では、内径の異なる複数の管体20a,20b,20cをレジューサ21を介して接続して連ねるようにしてあり、酸素溶解水の流れの上流側から下流側へと、徐々に管体20a,20b,20cの径が小さくなるようにしてある。さらに図3(c)の実施の形態では、酸素溶解水の流れの上流側から下流側へと連続的に径が小さくなる管体20a,20b,20cを一体に連ねるようにしてある。
この図3のものにあって、各管体20a,20b,20cの内径はφd>φd>φdであるので、各管体20a,20b,20c内の酸素溶解水の流速はV<V<Vとなり、各管体20a,20b,20c内の酸素溶解水の圧力はP>P>Pとなる。従って、加圧溶解部3から送り出される酸素溶解水の圧力Pを気泡が発生しない減圧度で、図3(a)(b)のものでは段階的に減圧して、また図3(c)のものでは連続的に減圧して、Pの大気圧まで徐々に下げることができるものである。
図4は、減圧部4の具体的な実施の形態の他の一例を示すものであり、加圧溶解部3に接続される流路6を通して酸素溶解水を排出する際に、流路6内を酸素溶解水が流れる際の圧力損失によって、酸素溶解水に気泡が発生しない減圧速度で酸素溶解水の圧力を徐々に連続的に低下させ、酸素溶解水の圧力を大気圧にまで低下させるようにしてある。従って図4(a)の実施の形態では、加圧溶解部3内での圧力がPの酸素溶解水を、流路6内を通過させる際にP〜Pn−1へと、酸素溶解水に気泡が発生しない減圧速度で徐々に連続的に圧力を低下させ(P>P>Pn−1)、流路6の終端では酸素溶解水の圧力Pが大気圧にまで低下するように、流路6の流路断面積と管路長さLを設定するようにしてあり、このような流路断面積と管路長さLを有する流路6によって減圧部4が形成されるものである。
この管路長さLは、次の式から設定することができる。すなわち、
流体の関係式P=λ・(L/d)・(v/2g)
[Pは加圧溶解部3内の圧力、λは管摩擦係数、dは内径、vは流速、gは加速度]
から、L=(P・d・2g)/(λ・v)を導くことができ、この式から計算して流路6の管路長さLを求めることができるものである。このように、流路6の管路長さLを所定長さに形成するだけで減圧部4を形成することができるものであり、装置の構造をより簡単なものに形成することができるものである。このような管路長さLが長い流路6で形成される減圧部4は、例えば図4(b)のような長いホース4aで形成することができる。
上記のように本発明では加圧部1によって水と酸素を加圧溶解部3に圧送し、この際の押し込み圧によって加圧溶解部3内で水と酸素を加圧して酸素を溶解させるようにしているが、この押し込み圧を受けて加圧溶解部3内に必要な圧力が発生するようにする必要がある。このように加圧部1からの押し込み圧を受ける圧力を確保するために、加圧溶解部3の流出側の流路6に絞り弁などの絞り部を設けることが考えられるが、このように絞り部を流路6に設けると、加圧溶解部3で生成された酸素溶解水を流路6に送り出して排出する際に、絞り部の前後で大きな圧力差が生じ、酸素溶解水が急激に減圧されることになり、酸素溶解水に気泡が発生するおそれがある。
そこで図5の実施の形態では、流路6の圧力損失を利用して、流路6に絞り部を設ける必要なく、押し込み圧を受ける圧力を確保するようにしている。このとき、上記各実施形態の流路6の長さでは、流路6の圧力損失で押し込み圧を受ける圧力を確保することは難しいので、流路6の加圧溶解部3と反対側の端部に延長流路8を付加するようにしてある。すなわち、流路6の減圧部4も含めた全体の圧力損失を算出し、加圧部1からの押し込み圧によって加圧溶解部3内で水と酸素を加圧するのに必要な圧力と、この流路6の圧力損失との差を算出し、さらにこの差の圧力損失が生じる管路の長さを上記の式から算出して、この管路長さの延長流路8を流路6に付加するようにしてある。このように、流路6の圧力損失と延長流路8の圧力損失の和が、加圧部1で圧送される酸素と水の押し込み圧によって加圧溶解部3内で水と酸素を加圧するのに必要な圧力となるように、流路6に延長流路8を付加することによって、絞り弁などの絞り部を用いる必要なく、加圧部1からの押し込み圧で加圧溶解部3内の加圧力を確保して、水に酸素を溶解させることができるものである。
図6は水質浄化装置の具体的な一例を示すものであり、水域Aの水は流路15に導入口30から導入される。流路15には酸素が導入される酸素注入部2が接続してあり、酸素が注入された水はポンプで形成される加圧部1によって、小容量のタンクで形成される加圧溶解部3に圧送される。このように酸素が注入された水が加圧溶解部3に圧送されることによって、加圧溶解部3内で水に酸素が溶解された酸素溶解水が生成される。そしてこの酸素溶解水は加圧溶解部3から流路6に送り出され、流路6の先端の吐出口31から送り出される。この流路6には減圧部4が設けてあり、加圧溶解部3から送り出された酸素溶解水は大気圧まで減圧された後に流路6の端部の吐出口31から吐出され、気泡が発生しない状態で酸素溶解水を送り出すことができる。図6の実施の形態では、減圧部4は、図3(a)の内径が異なる管体20a,20b,20cを連ねたもので形成してある。
この装置にあって、ポンプで形成される加圧部1を連続運転することによって、酸素注入部2、加圧溶解部3を連続的に運転させて、減圧部4に酸素溶解水を連続的に供給するようにすることができるものであり、減圧部4の流出側である吐出口31から気泡の発生のない酸素溶解水を連続的に吐出させることができるものである。また、減圧部4は加圧溶解部3から酸素溶解水を送り出す流路6の一部として設けられており、そしてこの減圧部4は酸素溶解水の圧力を流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧するものであるため、減圧部4を例えば内径2〜50mm程度の比較的大きい流路として形成することができるものであり、異物が混入しても減圧部4内が詰まるようなことがないものである。さらにこのような構成の減圧部4を設けることによって、減圧部4を流れる酸素溶解水のレイノルズ数が臨界レイノルズ数(Re=2320)より小さなレイノズル数である層流状態だけではなく、臨界レイノルズ数より大きなレイノルズ数である乱流状態でも対応することが可能になるものである。さらに、減圧部4をこのように内径の大きな流路として形成することによって、酸素溶解水の供給量を多くすることができ、減圧部4を一つの流路のみで形成することが可能になるものであり、装置構成を簡単なものに形成することができるものである。
そして上記のように加圧部1で気泡を発生することなく大気圧にまで減圧された酸素溶解水は、水域Aの水底に配置された流路6の吐出口31から水域A内に返送されるものである。酸素溶解水は高濃度で水が溶解しているので、この酸素溶解水が水域Aの水中に返送されると、酸素溶解水が水域Aの水中に拡散するに従って、酸素溶解水に溶解した酸素も水域Aの水中に拡散して溶解し、水域Aの溶存酸素量を増大させることができるものである。ここで、本発明において得られる酸素溶解水は、特許文献1の場合のように微細気泡を含有させるようにしたものではなく、上記のように加圧部1による加圧によって加圧溶解部3で水に酸素を高濃度に溶解させるようにしたものであるため、水域Aの水深に関係なく、酸素溶解水に溶解した酸素を水中に直接的に供給して溶存酸素量を増大させることができるものである。そしてこのように水域Aの溶存酸素量を増大させることによって、水域Aを好気性雰囲気にして好気性細菌による浄化作用で、水や汚泥を浄化することができるものである。
図7(a)は、本発明の装置において加圧溶解部3で水に酸素を溶解し、酸素溶解水を減圧部4で大気圧にまで減圧したときの、水温と酸素濃度の関係を示すものである。例えば水域Aの水の温度が25℃であると、40mg/L以上の高い濃度で酸素が溶解しており、この酸素溶解水を水域Aに返送することによって、水域Aの水中の溶存酸素濃度を容易に高めることができることがわかる。また図7(b)は、本発明の装置において加圧溶解部3で10℃の水に酸素を溶解し、酸素溶解水を減圧部4で大気圧にまで減圧した後に、25℃で放置したときの、溶存酸素濃度と経過時間との関係を示すものである。700時間を経過しても、30mg/L程度の高い溶存酸素濃度を維持しており、この酸素溶解水を水系Aに返送することによって、水域Aの水中の溶存酸素濃度を長期に亘って高く維持できることがわかる。
本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 同上の一部の一例を示す概略図である。 同上の一部の他の一例を示すものであり、(a)(b)(c)はそれぞれ概略図である。 同上の一部の他の一例を示すものであり、(a)は概略図、(b)は斜視図である。 同上の一部の他の一例を示す概略図である。 (a)(b)は本発明の実施の形態の一例を示す斜視図である。 (a)は酸素溶解水の酸素濃度と温度との関係を示すグラフ、(b)は酸素溶解水の酸素濃度と経過時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 加圧部
2 酸素注入部
3 加圧溶解部
4 減圧部
5 余剰酸素排出部
6 流路
7 圧力調整弁
8 延長流路

Claims (3)

  1. 水域の水質を浄化する装置であって、水域から汲み上げられた水を圧送する加圧部と、水に酸素を注入する酸素注入部と、酸素を注入された水が加圧部で圧送されることによる加圧で水に酸素を溶解させる加圧溶解部と、加圧溶解部で酸素を溶解させた酸素溶解水の圧力を、酸素溶解水の流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧する減圧部とを備え、減圧部は、加圧溶解部から酸素溶解水を送り出す内径2〜50mmの流路に設けられ酸素溶解水の圧力を大気圧にまで段階的に減圧する複数の圧力調整弁で構成されており
    加圧溶解部から酸素溶解水を送り出す流路の圧力損失とこの流路に付加した延長流路の圧力損失の和が、加圧部で圧送される水と酸素の押し込み圧によって加圧溶解部内で水と酸素を加圧するのに必要な圧力となるように、減圧部に設けられた流路の加圧溶解部とは反対側の端部に延長流路が付加され、
    加圧部、酸素注入部、加圧溶解部の各部を連続的に運転させて、減圧部に酸素溶解水を臨界レイノルズ数(Re=2320)より小さなレイノルズ数の層流状態で連続的に供給し、減圧部の流出側から気泡の発生のない酸素溶解水を連続的に吐出させて水域に返送するようにして成ることを特徴とする水質浄化装置。
  2. 加圧溶解部で水に溶解しない余剰酸素を排出する余剰酸素排出部を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の水質浄化装置。
  3. 減圧部は、一つの流路で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の水質浄化装置。
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