JP5110587B2 - ユニットフロア工法 - Google Patents

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Description

この発明は、床材にダクトや配管などの設備機器を予め組み付けて据え付けるユニットフロア工法に関する。
建築工事において、工程短縮や、品質の安定、安全性の向上などを図るために、建物の床を構成する床材にダクトや配管などの設備機器を予め組み付けたフロアユニットを、揚重して据え付けるユニットフロア工法(ユニットスラブ工法)が知られている。このユニットフロア工法では、全体の床面積が大きい場合には、全体の床を分割した複数のフロアユニットを据え付けることになり、隣接するユニット間のダクトや配管を接合する必要が生じる。また、コンクリート製の天井スラブとその下に位置する天井ボードとの間の空間(天井空間)の高さが、設備機器を配設するのに十分な高さを有さない場合には、ダクトや配管などを梁に貫通させる必要が生じる。
ところで、梁と設備機器などとの干渉を防ぐために、梁を自由に配設できるようにした技術(例えば、特許文献1参照。)や、梁の仮支持および梁と柱との継手を兼ねたサポートを設けた技術(例えば、特許文献2参照。)が知られている。しかし、これらの技術では、施工が大掛かりとなり、また、床の下にダクトなどを吊り下げ、設置後にコンクリートを打設するタイプのフロアユニットには適用できない。このため、梁にダクトなどを貫通させる開口を形成して実管スリーブを取り付け、この実管スリーブにダクトなどを接続する方法が考えられていた。
特開平07−076943号公報 特開平11−200633号公報
しかしながら、実管スリーブとダクトとの軸心を一致させて、かつ接するほどに近接させて実管スリーブとダクトとをそれぞれ配設することは困難で、両者間に位置ずれや隙間が生じてしまう。このため、現場にて短管(調整管)を製作し、実管スリーブとダクトとを短管を介して接続する必要が生じる。さらに、梁に開口を形成すると、建築構造の強度に影響を与えるため、開口作業や開口後の補強は慎重に行う必要がある。また、通常のユニットフロア工法では、設置する床以外の躯体が形成される必要があり、工程が天候に大きく左右されていた。
さらに、ユニットフロア工法では、フロアユニットの設置によりダクトや配管などの設置が終了するが、ダクトの給気源である空調機は、重量機器であるため床置きとならざるを得ない。このため、空調機をフロアユニットに組み込むことはできず、空調機の施工をダクトの設置と同時期に行うことができない。これに対し、空調機の給気ダクトと設置が完了したフロアユニットのダクトとの接続を、フロアユニット間のダクト同士の接続工程や、フロアユニットのダクトと梁のスリーブとの接続工程と同時に行えるようになれば、施工性は従来に比べて格段に良好となる。
そこでこの発明は、ダクトとスリーブとの接続などを容易に行うことが可能なユニットフロア工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、地上でフロアプレートの下にダクトを配設してフロアユニットとし、柱と梁を形成した後に前記フロアユニットを揚重して据え付けるユニットフロア工法であって、前記梁に開口を形成してスリーブを取り付け、ダクトの軸心が接続予定のスリーブの軸心と一致するように、前記ダクトを前記フロアプレートに配設し、前記ダクトおよびスリーブの開口端部の少なくとも一方に、この開口端部に嵌合して軸方向にスライド自在なスライド継手を設け、前記フロアユニットを据え付けた後に、前記スライド継手を対向する開口端部側にスライドさせて前記ダクトとスリーブとを接続する、ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、地上でフロアプレートの下にダクトを配設してフロアユニットとし、柱と梁を形成した後に前記フロアユニットを揚重して据え付けるユニットフロア工法であって、前記梁に開口を形成してスリーブを取り付け、ダクトの軸方向が接続予定のスリーブの軸方向と一致するように、前記ダクトを前記フロアプレートに配設し、かつ、前記ダクトの開口端部にフレキシブル継手を配設し、前記フロアユニットを据え付けた後に、前記フレキシブル継手の端部を前記スリーブの開口端部に接続して、前記ダクトとスリーブとを接続する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のユニットフロア工法において、前記梁を構成する鋼材に予め地上で前記開口を形成して前記スリーブを取り付け、この梁を前記柱に設置して、前記フロアユニットを前記梁上に据え付ける、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、地上でフロアプレートの下にダクトを配設し梁と一体化してフロアユニットとし、柱を形成した後に前記フロアユニットを揚重して据え付けるユニットフロア工法であって、前記梁に開口を形成してスリーブを取り付け、ダクトの軸心が接続予定のスリーブの軸心と一致するように、前記ダクトを前記フロアプレートに配設し、前記ダクトおよびスリーブの開口端部の少なくとも一方に、この開口端部に嵌合して軸方向にスライド自在なスライド継手を設け、前記フロアユニットを据え付けた後に、前記スライド継手を対向する開口端部側にスライドさせて前記ダクトとスリーブとを接続する、ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、地上でフロアプレートの下にダクトを配設し梁と一体化してフロアユニットとし、柱を形成した後に前記フロアユニットを揚重して据え付けるユニットフロア工法であって、前記梁に開口を形成してスリーブを取り付け、ダクトの軸方向が接続予定のスリーブの軸方向と一致するように、前記ダクトを前記フロアプレートに配設し、かつ、前記ダクトの開口端部にフレキシブル継手を配設し、前記フロアユニットを据え付けた後に、前記フレキシブル継手の端部を前記スリーブの開口端部に接続して、前記ダクトとスリーブとを接続する、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5に記載のユニットフロア工法において、前記フロアユニットの製作は構築途上の建物内で行い、保管に際しては、前記フロアユニットのダクトを下側に向けた状態で鋼材フレームの上に前記フロアユニットを載置する、ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6に記載のユニットフロア工法において、空調機を収容する機械室側から前記フロアユニット側に向けて、前記空調機のダクトを突出させ、前記空調機を外部から仕切りダクト貫通口が形成された間仕切りを、前記ダクト貫通口に前記空調機のダクトを貫通させて建て込み、前記フロアユニットのダクトと前記空調機のダクトとを接続する、ことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1から6に記載のユニットフロア工法において、空調機を機械室に据え付ける前に、前記空調機に接続されるべき空調機のダクトを前記フロアユニット側に向けて前記機械室に吊り込むステップと、前記空調機を外部から仕切りダクト貫通口が形成された間仕切りを、前記ダクト貫通口に前記空調機のダクトを貫通させて建て込むステップと、前記空調機と空調機のダクトとを接続するステップと、前記フロアユニットのダクトと前記空調機のダクトとを接続するステップと、を有する、ことを特徴とする。
請求項1および4に記載の発明によれば、フロアユニットを据え付けた際に、ダクトとスリーブとの間に隙間が生じていても、スライド継手を対向する開口端部側にスライドさせることで、スライド継手を介してダクトとスリーブとが接続される。このため、隙間が生じていても、現場にて短管を製作することなく、ダクトとスリーブとの接続を容易に行うことができる。
請求項2および5に記載の発明によれば、フロアユニットを据え付けた際に、ダクトとスリーブとにずれが生じていても(双方の軸心が一致していなくても)、フレキシブル継手をずれに合わせて曲げながらスリーブに接続することで、フレキシブル継手を介してダクトとスリーブとが接続される。このため、ずれが生じていても、現場にて短管を製作することなく、ダクトとスリーブとの接続を容易に行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、予め地上で梁(鋼材)にスリーブを取り付けるため、柱に設置した後に取り付ける場合に比べて、その取り付け作業を容易、安全に、かつ精度高く行うことができる。さらに、梁(建築構造)の強度に影響を与え、慎重を要する開口の開口作業や開口後の補強を、安定して行うことができる。
請求項4および5に記載の発明によれば、クレーン等による吊り上げ(揚重)の機会が少なくなるため、強風や降雨の日を避けて揚重作業を行うことがし易くなる。また、梁やダクトなどの吊り上げ資材がフロアプレートの下に保持(配設)されるため、その保護・保管や管理などが容易となる。
請求項6に記載の発明によれば、フロアユニットの製作を構築途上の建物内で行い、その保管を鋼材フレームの上に載置して行うため、建築現場での作業スペースが整然とし、また、フロアユニットの吊り上げ工程を標準化することが可能となる。
請求項7、8に記載の発明によれば、間仕切りを建て込んで空調機を外部から仕切った状態では、間仕切りのダクト貫通口から空調機のダクトが貫通(突出)した状態となる。このため、その後、フロアユニットのダクトと空調機のダクトとの接続を、フロアユニットのダクトと梁のスリーブとの接続などと同時に行うことが可能となり、施工性が向上する。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、この実施の形態に係るフロアユニット1を示す見上げ図(下からフロアユニット1を見上げた図)である。このフロアユニット1は、建物の床を構成するユニットで、この実施の形態では、対象建物の南側の一角に配置され、その左右に同様なゾーン(フロアユニット)が配置される。このようなゾーンが、建物の中央に配設された機械室やエレベータホールなどの共用ゾーンをとりまく形で、対称に配置されている。
フロアユニット1は、フロアプレートとしてのデッキプレート(鋼製床型枠)2の下面側(図1の表面側)に、角ダクトや丸ダクトのスパイラルダクト(以下、単に「ダクト」という)3、31、33や、可変風量装置4、風量調整ダンパ5などが吊ボルトで吊られている。具体的には、図中の上方(北側)が後述する空調機7側で、2つの主ダクト3で分流され、この主ダクト3から複数の分岐ダクト31が分岐されている。なお、図1の左側の主ダクト3は還元ダクトであり、右側の主ダクト3は給気ダクトである。各分岐ダクト31は図中水平方向に直線状に延び、その軸心は、接続予定のスリーブ、つまり後述する大梁(梁)6の各スリーブ61の軸心と一致するように配設されている。
さらに、各分岐ダクト31の開口端部には、図2(a)に示すように、開口端部の内面に嵌合して軸方向にスライド自在なスライド継手32が装着されている。このスライド継手32の先端側(スリーブ61側)には、凸状で周方向に沿って延びるストッパ32aが形成され、スライド継手32が分岐ダクト31内に埋もれないようになっている。そして、図2(b)に示すように、スライド継手32を引き出すことで、その先端部がスリーブ61内に嵌合するようになっている。
また、図1中符号33は、例えば内径が200mm以下の小径ダクトで、その開口端部が、天井ボードに取り付けられる吹出口と連通するようになっている。さらに、図1中符号8は、デッキプレート2の下面に取り付けられた小梁であり、図中水平方向に延び、デッキプレート2の大きさや必要強度などに応じて複数配設されている。
このようなフロアユニット1の製作(地組作業)は、地上で行い、つまり構築途上の建物内で行い、屋外のストックヤードに保管し、建築の進捗に伴って後述するようにタワークレーンなどで揚重する。ここで、保管に際しては、図3に示すように、フロアユニット1を積み重ねてもよい。すなわち、鋼材フレーム101を床の両側に配置し、フロアユニット1のダクト3などを下側に向けた状態で、小梁8を鋼材フレーム101間に架設、載置する。同様にして、このフロアユニット1のデッキプレート2の上に鋼材フレーム101を載置し、この鋼材フレーム101の上に次のフロアユニット1を載置する。
次に、このようなフロアユニット1を用いたユニットフロア工法について説明する。
まず、予め地上にて、図4に示すように、大梁6を構成するにI型鋼(鋼材)に、開口6aを形成してスリーブ61を取り付ける。すなわち、スリーブ61に第1の耐火被覆材62を巻いた状態の外形に相当する開口6aを、I型鋼のウェブ部6bに形成する(図4(a)参照)。そして、鉄筒からなるスリーブ61に第1の耐火被覆材62を巻いて開口6aに挿入する。スリーブ61の支持は、例えば、穴あきアングルをウェブ部6bにボルト接続し、Uバンドで固定する(図4(b)参照)。こうすることで、分岐ダクト31側での吊支持の仕様を低減できるものである。また、別の方式として、ウェブ部6bに近いスリーブ61の部位に、第1の耐火被覆材62を被覆しないで金具を取り付け、ウェブ部6bに予め形成した***に金具を差し込んで、スリーブ61を大梁6に固定してもよい。さらに、スリーブ61の周辺には、開口6aを補強するためのブレース(筋かい)などを取り付ける。このようなスリーブ61の取り付けは、フロアユニット1の製作と並行して行ってもよい。なお、スリーブ61を固定した後に、後述するように第2の耐火被覆材63を大梁6に巻き付けるため、その内部は耐火空間となり、第1の耐火被覆材62が容易には脱落しない。
ここで、第1の耐火被覆材62は必要に応じてスリーブ61に巻けばよい。また、例えば特許第4082687号(図2(b)参照)に示されるように、I型鋼の両フランジ部6cに沿って第2の耐火被覆材63を大梁6に巻き付けることもできる。このとき、予め第2の耐火被覆材63に開口を形成し、開口にスリーブ61の両開口端部を挿入して、両開口端部を第2の耐火被覆材63から突出させる。このような第2の耐火被覆材63の取り付けは、後述するようにして大梁6を柱に設置した後に行ってもよい。
次に、以上のようにして必要な位置にスリーブ61を取り付けた大梁6を、タワークレーンなどで揚重して、図5に示すように、柱(図示せず)に固定、据え付ける。続いて、フロアユニット1をタワークレーンなどで揚重し、図6に示すように、大梁6の上に架設して、大梁6に固定、配設する。このとき、図2(a)に示すように、スライド継手32を分岐ダクト31側に収容した状態で配設し、スライド継手32とスリーブ61との間には、隙間が形成される。
続いて、スライド継手32を対向する開口端部側、つまりスリーブ61の開口端部側にスライドさせ(引き出し)、図2(b)に示すように、スライド継手32の先端部をスリーブ61内に嵌合させる。そして、スライド継手32とスリーブ61とをビス止めして、分岐ダクト31とスリーブ61とを接続する。さらに、後工程で、防露のためのグラスウールなどの断熱材を、ビス止め部を含むスライド継手32や分岐ダクト31に巻き付ける。なお、上記のように、スリーブ61は第1の耐火被覆材62によって耐火処理が施され、大梁6への耐火処理とともに延焼対策が講じられている。このようにして複数のフロアユニット1を配設し、それぞれの分岐ダクト31とスリーブ61とを接続することで、分岐ダクト31がスリーブ61を介して隣接するゾーン(フロアユニット)のダクトと接続(連通)される。
次に、主ダクト3と空調機7とを接続する。まず、次のようにして空調機7を設置する。最初に、空調機7をタワークレーンなどで揚重して、図7に示すように、機械室R内に搬入し、設置予定位置の近くまでキャスタ移動する。また、シャフトユニット71を揚重して機械室Rに据え付ける。
続いて、機械室R側からフロアユニット1が配設される室内側(図中左右側)に向けて、空調機のダクトを突出させる。すなわち、図8に示すように、消音チャンバ72に短管(空調機のダクト)73を取り付けて一体とし、消音チャンバ72に第3の耐火被覆材72Aを巻き付け、短管73の間仕切り貫通予定部位、つまり後述する間仕切りとしてのLGS(Light Gauge Steel)壁76を貫通する部位に、第4の耐火被覆材73Aを巻き付ける。そして、このような一体物を、短管73が室内側に向くように、吊りボルト74で機械室Rの天井スラブR1から共吊りする。
次に、空調機7を設置予定位置、つまり消音チャンバ72の真下までキャスタ移動して床に据え付け、図9に示すように、接続ダクト75を介して空調機7と消音チャンバ72とを接続する。さらに、計装配線や熱源水配管の施工など、空調機廻りの工事を行う。
続いて、図10に示すように、巻き付けた第4の耐火被覆材73Aの外形状に相当するダクト貫通口76aをLGS壁76に形成し、このダクト貫通口76aに短管73を貫通させながら、LGS壁76を空調機7の両側に建て込む。これにより、空調機7が外部から仕切られ、短管73がLGS壁76から突出した状態となる。このように、消音チャンバ72や短管73の取り付け、空調機7との接続などを、LGS壁76を建て込む前に行うことで、狭所での作業が回避され、作業性が向上する。最後に、第4の耐火被覆材73Aとダクト貫通口76aと隙間に、耐火材としてのロックウールを詰め、アルミテープで表面処理する。
このような空調機7の設置は、上記のフロアユニット1の製作やスリーブ61の取り付けなどとは独立して行い、どちらを先に施工しても良いが、壁材の建て込みの作業性を考慮すると、空調機7の設置を先にした方が有利である。
次に、上記のようにして配設したフロアユニット1の主ダクト3と空調機7の短管73とを接続する。このとき、空調機7からの調和空気は大風量であることから、矩形ダクトによる接続となる場合が多く、別途用意した防火ダンパを介して短管接続するものである。
以上のように、このユニットフロア工法によれば、フロアユニット1を配設した際に、分岐ダクト31とスリーブ61との間に隙間が生じていても、スライド継手32をスリーブ61側にスライドさせることで、分岐ダクト31とスリーブ61とが接続される。このため、隙間が生じても現場にて短管を製作することなく、分岐ダクト31とスリーブ61との接続を容易に行うことができる。また、分岐ダクト31をスリーブ61に接するように配設する必要がなく、分岐ダクト31の配設精度を緩めることができる。
一方、予め地上で大梁6にスリーブ61を取り付けるため、柱に設置した後に取り付ける場合に比べて、その取り付け作業を容易、安全に、かつ精度高く行うことができる。また、大梁6の強度に影響を与え、慎重を要する開口6aの開口作業や開口後の補強を、安定して行うことができる。さらに、フロアユニット1の製作を構築途上の建物内で行い、ストックヤードに積み重ねて保管するため、建築現場での作業スペースが整然とし、また、フロアユニット1の揚重工程を標準化することが可能となる。また、空調機7をLGS壁76で仕切り、短管73をLGS壁76から突出させた後に、フロアユニット1の主ダクト3と空調機7の短管73とを接続するため、この接続作業をフロアユニット1の分岐ダクト31とスリーブ61との接続などと同時に行うことができ、施工性が向上する。
(実施の形態2)
この実施の形態では、分岐ダクト31とスリーブ61との接続方法が実施の形態1と異なり、実施の形態1と同等の構成要素については、同一符号を付することで、その説明を省略する。
この実施の形態では、各分岐ダクト31の軸方向が接続予定のスリーブ61の軸方向と一致するように、各分岐ダクト31がデッキプレート2に配設されている。つまり、分岐ダクト31の軸心とスリーブ61の軸心とが一致している必要はなく、図11(a)に示すように、双方の軸方向が一致していれば軸心がずれていてもよい。そして、このような分岐ダクト31が配設されたフロアユニット1を大梁6に据え付けた後に、図11(b)に示すように、分岐ダクト31の開口端部に配設したフレキシブル継手34をずれに合わせて曲げながら、その端部(自由端部)をスリーブ61の開口端部に接続して、分岐ダクト31とスリーブ61とを接続する。ここで、フレキシブル継手34は、可撓性が高いダクトで、フロアユニット1を大梁6に据え付ける前に分岐ダクト31に取り付ける方が、その取付作業性がよいが、フロアユニット1を据え付けた後に取り付けてもよい。
この実施の形態によれば、フレキシブル継手34を介して分岐ダクト31とスリーブ61とを接続するため、分岐ダクト31とスリーブ61とにずれが生じていても、現場で短管を製作することなく、両者の接続を容易に行うことができる。従って、分岐ダクト31の軸心をスリーブ61の軸心に一致させて配設する必要がなく、配設精度を緩めることができる。
(実施の形態3)
この実施の形態では、予めフロアユニット1に大梁6が配設されている点で実施の形態1と異なり、実施の形態1と同等の構成要素については、同一符号を付することで、その説明を省略する。
この実施の形態では、予め地上にて、デッキプレート2の下面に大梁6を組み付けて(大梁6の上端とデッキプレート2の下面とを溶接などで固定して)一体化し、これをフロアユニット1とする。このとき、小梁8を大梁6に組み付けた後に、これらをデッキプレート2の下面に組み付ける。
そして、このようなフロアユニット1をタワークレーンなどで揚重して柱に据え付け、分岐ダクト31とスリーブ61とを接続する。ここで、分岐ダクト31とスリーブ61との接続は、スライド継手32によってもよいし、フレキシブル継手34によってもよい。
また、隣接するゾーンのダクトを同様にしてスリーブ61に接続することで、分岐ダクト31がスリーブ61を介して隣接するゾーンのダクトと接続される。
この実施の形態によれば、予め地上でデッキプレート2に大梁6を組み付けるため、柱に固定された大梁6にフロアユニット1を据え付ける場合に比べて、その作業が容易となり、しかも、分岐ダクト31とスリーブ61との位置合わせを精度高く行うことができる。また、上記のようにフロアユニット1を積み重ねて保管する場合(図3参照)には、フロアユニット1の大梁6を鋼材フレーム101間に架設、載置してもよい。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、消音チャンバ72と短管73とを共吊りする前に短管73に第4の耐火被覆材73Aを巻き付けているが、共吊りした後に巻き付けてもよい。また、空調機7を設置する前に消音チャンバ72と短管73を配設しているが、空調機7を設置した後に消音チャンバ72と短管73を配設してもよい。さらに、フロアユニット1の主ダクト3と空調機7の短管73との接続を、接続ダクト75と空調機7との接続の前に行ってもよいし、並行に行ってもよい。また、実施の形態1では、分岐ダクト31にスライド継手32を装着しているが、スリーブ61に装着してもよく、また、スライド継手32を分岐ダクト31の開口端部の外面に嵌合する(スライド継手32が分岐ダクト31の外周側に位置する)ようにしてもよい。
以上のように、この発明に係るユニットフロア工法は、ダクトとスリーブとの接続や、ダクトと空調機との接続などを容易に行うことができるものとして極めて有用である。
この発明の実施の形態1に係るフロアユニットを示す見上げ図である。 この発明の実施の形態1における分岐ダクトとスリーブとの接続方法を示す正面図であり、(a)は、分岐ダクトとスリーブとの間に隙間がある状態を示し、(b)は、スライド継手をスライドしてスリーブ内に嵌合させた状態を示す。 図1のフロアユニット1を積み重ねた状態を示す正面図である。 この発明の実施の形態1におけるスリーブの取付方法を示す正面図であり、(a)は、大梁に開口を形成した状態を示し、(b)は、スリーブに耐火被覆材を巻いて開口に取り付けた状態を示す。 この発明の実施の形態1において、大梁を柱に据え付けた状態を示す見上げ図である。 図5の大梁に図1のフロアユニットを配設した状態を示す見上げ図である。 この発明の実施の形態1において、空調機を機械室内に搬入した状態を示す正面図である。 図7の後に、消音チャンバと短管とを機械室の天井スラブから共吊りした状態を示す正面図である。 図8の後に、空調機を消音チャンバと接続した状態を示す正面図である。 図9の後に、LGS壁を空調機の両側に建て込んだ状態を示す正面図である。 この発明の実施の形態2における分岐ダクトとスリーブとの接続方法を示す正面図であり、(a)は、分岐ダクトとスリーブとの間に隙間がある状態を示し、(b)は、フレキシブル継手を介して分岐ダクトとスリーブとを接続した状態を示す。
符号の説明
1 フロアユニット
2 デッキプレート(フロアプレート)
3 主ダクト
31 分岐ダクト
32 スライド継手
33 小径ダクト
34 フレキシブル継手
4 可変風量装置
5 風量調整ダンパ
6 大梁(梁)
6a 開口
61 スリーブ
62、63 耐火被覆材
7 空調機
72 消音チャンバ
73 短管(空調機のダクト)
75 接続ダクト
76 LGS壁(間仕切り)
8 小梁
R 機械室

Claims (8)

  1. 地上でフロアプレートの下にダクトを配設してフロアユニットとし、柱と梁を形成した後に前記フロアユニットを揚重して据え付けるユニットフロア工法であって、
    前記梁に開口を形成してスリーブを取り付け、
    ダクトの軸心が接続予定のスリーブの軸心と一致するように、前記ダクトを前記フロアプレートに配設し、前記ダクトおよびスリーブの開口端部の少なくとも一方に、この開口端部に嵌合して軸方向にスライド自在なスライド継手を設け、
    前記フロアユニットを据え付けた後に、前記スライド継手を対向する開口端部側にスライドさせて前記ダクトとスリーブとを接続する、
    ことを特徴とするユニットフロア工法。
  2. 地上でフロアプレートの下にダクトを配設してフロアユニットとし、柱と梁を形成した後に前記フロアユニットを揚重して据え付けるユニットフロア工法であって、
    前記梁に開口を形成してスリーブを取り付け、
    ダクトの軸方向が接続予定のスリーブの軸方向と一致するように、前記ダクトを前記フロアプレートに配設し、かつ、前記ダクトの開口端部にフレキシブル継手を配設し、
    前記フロアユニットを据え付けた後に、前記フレキシブル継手の端部を前記スリーブの開口端部に接続して、前記ダクトとスリーブとを接続する、
    ことを特徴とするユニットフロア工法。
  3. 前記梁を構成する鋼材に予め地上で前記開口を形成して前記スリーブを取り付け、この梁を前記柱に設置して、前記フロアユニットを前記梁上に据え付ける、
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のユニットフロア工法。
  4. 地上でフロアプレートの下にダクトを配設し梁と一体化してフロアユニットとし、柱を形成した後に前記フロアユニットを揚重して据え付けるユニットフロア工法であって、
    前記梁に開口を形成してスリーブを取り付け、
    ダクトの軸心が接続予定のスリーブの軸心と一致するように、前記ダクトを前記フロアプレートに配設し、前記ダクトおよびスリーブの開口端部の少なくとも一方に、この開口端部に嵌合して軸方向にスライド自在なスライド継手を設け、
    前記フロアユニットを据え付けた後に、前記スライド継手を対向する開口端部側にスライドさせて前記ダクトとスリーブとを接続する、
    ことを特徴とするユニットフロア工法。
  5. 地上でフロアプレートの下にダクトを配設し梁と一体化してフロアユニットとし、柱を形成した後に前記フロアユニットを揚重して据え付けるユニットフロア工法であって、
    前記梁に開口を形成してスリーブを取り付け、
    ダクトの軸方向が接続予定のスリーブの軸方向と一致するように、前記ダクトを前記フロアプレートに配設し、かつ、前記ダクトの開口端部にフレキシブル継手を配設し、
    前記フロアユニットを据え付けた後に、前記フレキシブル継手の端部を前記スリーブの開口端部に接続して、前記ダクトとスリーブとを接続する、
    ことを特徴とするユニットフロア工法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のユニットフロア工法において、
    前記フロアユニットの製作は構築途上の建物内で行い、保管に際しては、前記フロアユニットのダクトを下側に向けた状態で鋼材フレームの上に前記フロアユニットを載置する、
    ことを特徴とするユニットフロア工法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のユニットフロア工法において、
    空調機を収容する機械室側から前記フロアユニット側に向けて、前記空調機のダクトを突出させ、
    前記空調機を外部から仕切りダクト貫通口が形成された間仕切りを、前記ダクト貫通口に前記空調機のダクトを貫通させて建て込み、
    前記フロアユニットのダクトと前記空調機のダクトとを接続する、
    ことを特徴とするユニットフロア工法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のユニットフロア工法において、
    空調機を機械室に据え付ける前に、前記空調機に接続されるべき空調機のダクトを前記フロアユニット側に向けて前記機械室に吊り込むステップと、
    前記空調機を外部から仕切りダクト貫通口が形成された間仕切りを、前記ダクト貫通口に前記空調機のダクトを貫通させて建て込むステップと、
    前記空調機と空調機のダクトとを接続するステップと、
    前記フロアユニットのダクトと前記空調機のダクトとを接続するステップと、を有する、
    ことを特徴とするユニットフロア工法。
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