JP5109809B2 - 機械加工検証支援方法および装置、機械加工検証支援用プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents

機械加工検証支援方法および装置、機械加工検証支援用プログラムおよび記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、製品の3次元の設計データと、中心軸回りに回転しながら上記製品を加工する工具の形状データとに基づいて、上記製品の機械加工に関する検証を支援する方法および装置、その他プログラム等に関する。
従来、下記特許文献1に示されるように、CAMシステム(コンピュータ支援加工システム)で製品を段階的に仕上げる場合に用いられるNCデータ(数値制御データ)作成装置において、素材の3次元形状を表す素材形状ビットマップと、工具の3次元形状を表す工具形状ビットマップと、所定の工具軌跡に沿って移動する上記工具形状ビットマップと上記素材形状ビットマップとの重複部分を上記素材形状ビットマップから削除して得られる加工形状ビットマップと、上記製品の3次元形状を所定仕上げ代分オフセットしたオフセット形状とをそれぞれ作成するとともに、このようにして得られた各種形状に基づいて、上記製品の3次元形状から上記仕上げ代分以上突出している削り残し領域(削り残し部位)を抽出し、この削り残し領域の閉じた輪郭線の内側の閉領域を切削するための工具軌跡を規定するNCデータを作成することが行われている。
この特許文献1に開示されたNCデータ作成装置によれば、削り残し領域を切削するためのNCデータ(例えば使用する工具をより工具径の小さいものに変更したデータ)を自動的に作成することができるため、削り残し領域の有無のチェックや当該部を切削するためのNCデータの作成に従来要していた工数を削減できるという利点がある。
特開平11−134014号公報
ところで、上記特許文献1の構成において、上記のような削り残し領域を除去するために、例えば使用する工具をより工具径の小さいものに変更したNCデータを作成したとしても、製品の形状によっては、上記工具が製品の一部と干渉してしまい、加工できない部分が残ってしまうおそれがある。そこで、このような工具の干渉を回避しつつ上記削り残し領域を除去するには、製品の形状を見直す等の設計変更を行う必要があるが、上記特許文献1の構成では、上記のような工具の干渉が起きる場合について想定されていないため、設計者は、どの程度の干渉量が存在するのかを把握することができず、製品の設計変更を容易に検討することができないという問題があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、削り残し領域を除去するために必要な製品の設計変更をより適正に行えるように設計者を効果的に支援することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本願の請求項1にかかる発明は、製品の3次元の設計データと、中心軸回りに回転しながら上記製品を加工する工具の形状データとに基づいて、上記製品の機械加工に関する検証を支援する方法であって、上記3次元の設計データに基づき生成された製品のモデル情報に対し、所定の移動経路に沿って上記工具を移動させる加工シミュレーションを行い、上記工具と製品の一部との干渉に起因して上記工具による加工ができない削り残し領域を算出するステップと、このステップで削り残し領域が算出された場合に、当該削り残し領域を上記工具の半径の分だけ平面的に膨張させ、その少なくとも一部を工具配置範囲として算出するステップと、上記工具配置範囲を格子状に分割し、その各格子点に中心が配置された工具により加工される上記削り残し領域の加工除去量と、上記工具と被干渉物との干渉量とを各格子点ごとに算出するステップと、上記各格子点のうち、上記加工除去量が大きくかつ干渉量が小さい最適格子点を求めるとともに、この最適格子点に工具中心を配置して得られる工具配置モデル情報に基づいて、上記被干渉物に生じる削り込み領域を算出するステップとを含むことを特徴とするものである。
この請求項1の発明によれば、製品の加工シミュレーションの結果として削り残し領域が算出された場合に、この削り残し領域を加工するための工具の配置範囲を算出するとともに、この工具配置範囲を格子状に分割して得られる各格子点のうち、上記削り残し領域の加工除去量が大きくかつ被干渉物への干渉量が小さい最適格子点を求めるようにしたため、この最適格子点に中心が配置された工具により上記削り残し領域を効率よく加工除去しつつ、上記被干渉物に生じる削り込み領域をできるだけ小さい範囲に抑えることができる。そして、このようにして算出された削り込み領域の存在を知った設計者は、上記被干渉物の位置を上記削り込み領域の分だけずらす等により、最小限の設計変更で上記削り込み領域の発生を解消することができるため、必要な設計変更を容易かつ適正に行うことができる。
本発明において、上記工具配置範囲は、上記削り残し領域を上記工具の半径の分だけ平面的に膨張させた領域から、設計変更が不可能な部位への工具の干渉が起きる領域を除いた範囲に設定されることが好ましい(請求項2)。
この構成によれば、設計変更が不可能な部位が工具と干渉して切削されるのを確実に防止することができ、上記工具による製品の加工をより適正に実施できるという利点がある。
本発明の検証支援の対象となる製品の種類等は特に問わないが、本発明は、例えば、上記製品が、プレス成形用金型部品を保持するための金型ホルダであり、上記工具による加工の対象に、上記プレス成形用金型部品の取付座となる座面加工部が含まれるような場合に、好適に適用することができる(請求項3)。
すなわち、この構成によれば、金型部品を強固に保持するために特に平面度が要求される座面加工部に上記削り残し領域が生じるのを効果的に防止できるため、この平滑な座面加工部からなる取付座を利用して上記金型部品を適正に保持できるという利点がある。
また、本願の請求項4にかかる発明は、製品の機械加工に関する検証を行うための演算を、上記製品の3次元の設計データと、中心軸回りに回転しながら上記製品を加工する工具の形状データとに基づいてコンピュータに実行させる機械加工検証支援用プログラムであって、上記3次元の設計データに基づき生成された製品のモデル情報に対し、所定の移動経路に沿って上記工具を移動させる加工シミュレーションを行い、上記工具と製品の一部との干渉に起因して上記工具による加工ができない削り残し領域を算出するステップと、このステップで削り残し領域が算出された場合に、当該削り残し領域を上記工具の半径の分だけ平面的に膨張させ、その少なくとも一部を工具配置範囲として算出するステップと、上記工具配置範囲を格子状に分割し、その各格子点に中心が配置された工具により加工される上記削り残し領域の加工除去量と、上記工具と被干渉物との干渉量とを各格子点ごとに算出するステップと、上記各格子点のうち、上記加工除去量が大きくかつ干渉量が小さい最適格子点を求めるとともに、この最適格子点に工具中心を配置して得られる工具配置モデル情報に基づいて、上記被干渉物に生じる削り込み領域を算出するステップとを含むことを特徴とするものである。
また、請求項5にかかる発明は、上記請求項4に記載の機械加工検証支援用プログラムを記憶していることを特徴とする記憶媒体である。
さらにまた、請求項6にかかる発明は、上記請求項5に記載の記憶媒体と、この記憶媒体に記憶された機械加工検証支援用プログラムに従って演算を行う演算手段と、この演算手段により算出された上記削り込み領域を画像表示する表示手段とを備えたことを特徴とする機械加工検証支援装置である。
これら請求項4〜6にかかる発明によれば、上記請求項1に記載の発明と同様に、削り残し領域を除去するために必要な製品の設計変更をより適正に行えるように設計者を効果的に支援できるという利点がある。
上記請求項6の発明において、上記表示手段は、上記削り込み領域を、上記製品の設計データとは異なる色に着色して表示することが好ましい(請求項7)。
この構成によれば、削り込み領域の存在を容易に識別することができるため、上記削り込み領域を解消するために必要な設計変更を容易に検討できるという利点がある。
以上説明したように、本発明によれば、削り残し領域を除去するために必要な製品の設計変更をより適正に行えるように設計者を効果的に支援することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる機械加工検証支援装置1の概略構成を示すブロック図である。本図に示される機械加工検証支援装置1は、操作者の入力操作を受け付けるキーボードやマウス等からなる入力手段2と、3次元CAD等によりあらかじめ作成された製品の3次元の設計データや、この製品の加工に用いられる工具の形状データ等を記憶するHDD(ハードディスク)等からなる記憶手段3(本発明にかかる記憶媒体に相当)と、上記製品の設計データおよび工具の形状データ等に基づいて、上記製品の機械加工時における削り残し領域(詳細は後述する)を算出するCPU等からなる演算手段4と、この演算手段4により算出された削り残し領域を、上記記憶手段3から読み出された製品の設計データと合わせて画像表示する液晶ディスプレイまたはCRT等からなる表示手段5とを備えている。上記記憶手段3には、上記演算手段4において実行される演算の内容を規定する演算プログラムが記憶されており、上記演算手段4は、この記憶手段3に記憶された演算プログラムに従って演算を実行することにより、上記削り残し領域を算出する。
すなわち、上記構成において、入力手段2に対し操作者が所定の入力操作を行うと、当該入力操作により指定された製品の設計データ、およびその製品の加工に用いられる工具の形状データが、上記記憶手段3から読み出されて上記演算手段4に入力され、この演算手段4において、上記製品の設計データおよび工具の形状データに基づいた所定の演算処理が実行されるとともに、その演算により算出された削り残し領域が、上記製品の設計データと合わせて表示手段5に表示されるようになっている。
図2は、上記工具の一例としてのエンドミル10の形状を示す図である。本図に示すように、エンドミル10は、先端部12aおよび外周部12bに切刃を有した略円筒状の本体部12と、この本体部12を図外の工作機械にチャック(保持)するためのホルダ部13とを有しており、上記工作機械に備わる所定の駆動機構により中心軸(Z軸)回りに回転駆動されながら被加工物を切削加工するように構成されている。なお、以下の説明では、エンドミル10の回転中心となるZ軸が上下軸(鉛直軸)であるものとし、エンドミル10はその先端部12aを鉛直下向きにした姿勢で使用されるものとする。
上記機械加工検証支援装置1の検証対象となる製品の種類は特に問わないが、当実施形態では、上記製品が、プレス成形用金型もしくはその周辺部品(以下、これらを総称してプレス成形用金型部品と称する)を保持するための鋳物製の金型ホルダ20であり、この金型ホルダ20を上記エンドミル10により加工するケースについて検証を行うものとする。図3は、この金型ホルダ20の一部を上記表示手段5に3次元的に表示させた状態を示している。本図に示される金型ホルダ20は、上記エンドミル10により加工される機械加工部として、上記プレス成形用金型部品を保持する際に当該金型部品の取付座となる座面加工部22や、上記金型の各部の側面に当接してその位置決め等を行うための側面加工部24等を各所に有している。また、これら座面加工部22や側面加工部24等の各機械加工部以外の箇所には、上記エンドミル10による加工が施されない(つまり鋳放しの)鋳物部26が形成されている。なお、当実施形態において、上記機械加工部(座面加工部22や側面加工部24等)は、その識別を容易にするため、鋳物部26とは異なる色に着色された状態で表示手段5に表示される。
上記金型ホルダ20は、その座面加工部22の面がエンドミル10の回転軸(Z軸)と直交する姿勢(つまり座面加工部22が水平向きになる姿勢)に保持された状態でエンドミル10により加工される。すなわち、金型ホルダ20の機械加工時には、その座面加工部22がエンドミル10の先端部12aにより切削される一方、側面加工部24がエンドミル10の外周部12bにより切削されることになる。
次に、上記演算手段4において実行される演算処理の内容を、図4〜図8に示されるフローチャートに基づき説明する。
入力手段2に対する所定の入力操作に応じ上記演算手段4による演算開始が指示されて図4のフローチャートがスタートすると、演算手段4は、上記記憶手段3から必要な演算プログラムを読み込むとともに(ステップS1)、同じく記憶手段3に記憶された上記金型ホルダ20に関する複数の設計データの中から、上記入力操作により指定された特定の設計データを読み込む処理を実行する(ステップS3)。
次いで、演算手段4は、上記記憶手段3から読み出した金型ホルダ20の3次元の設計データに基づき、この金型ホルダ20の形状を多面体化した多面体モデル情報を生成する処理を実行する(ステップS5)。すなわち、図9に示すように、金型ホルダ20が有する3次元形状の表面(図9では金型ホルダ20の局所的な曲面形状部分の表面が表わされている。)を、平面要素としてのポリゴン30,30…の集合体に置き換える多面体化処理を行い、このような処理を経て生成された形状情報を、上記多面体モデル情報として取得する。なお、図例では、ポリゴン30として三角形のポリゴンを用いたが、四角形等の他の形状のポリゴンを用いることも当然に可能である。
次いで、演算手段4は、図4のステップS7に移行して、上記金型ホルダ20の多面体モデル情報に鋳造時の形状誤差(鋳造誤差)を付加して誤差含有モデル情報を生成する処理を実行する。図6は、上記ステップS7で実行される誤差含有モデル情報生成処理の具体的内容を示すサブルーチンである。本図に示すように、このサブルーチンがスタートすると、演算手段4は、まず、上記金型ホルダ20の多面体モデル情報を利用して、当該モデル情報のうちの鋳物部26の形状を、あらかじめ設定された上記鋳造誤差の分だけ拡張(膨張)する処理を実行する(ステップS41)。
上記ステップS41での処理を、鋳物部26が図10に示すような形状を有する場合について説明する。この図10の例では、上記鋳物部26が、略垂直に交差する2つの平面26a,26bを有しているものとする。そして、上記鋳造誤差の上限値をε(例えば10mm程度)とすると、上記のような形状の鋳物部26に対し上記ステップS41の処理が施されることにより、図中の2点鎖線に示すように、鋳物部26の外形が上記鋳造誤差εの分だけひとまわり大きく拡張される。なお、図10では、鋳物部26に隣接して座面加工部22が配置されているが、この座面加工部22等の機械加工部を拡張(膨張)する処理については、後で説明する。
具体的に、鋳物部26の形状を上記鋳造誤差εの分だけ拡張するには、上記鋳物部26の多面体モデル情報を利用して、図11および図12に示すように、上記鋳物部26を構成する複数のポリゴン30の頂点および辺のうち、上記各平面26a,26bの周囲部にあたる頂点および辺に、上記鋳造誤差εの半径をもった円筒および球を配置するとともに、これら各球および円筒に囲まれた領域に、上記鋳造誤差εの2倍の厚みをもった多角形の厚板を配置する。これにより、上記鋳物部26の形状情報が上記鋳造誤差εの分だけ立体的に拡張され、この鋳造誤差εを含んだひとまわり大きな形状に変換される。そして、このような処理が、上記金型ホルダ20における他の全ての鋳物部26に対し同様に行われる。
次いで、演算手段4は、図6のステップS43に移行して、上記金型ホルダ20の座面加工部22や側面加工部24等からなる機械加工部の形状を、上記鋳造誤差εの分だけ拡張する処理を実行する。
上記ステップS43での処理を、図13に示すような形状の座面加工部22に適用した場合について説明する。この座面加工部22の形状を上記鋳造誤差εの分だけ拡張するには、図13の2点鎖線に示すように、上記座面加工部22を構成する複数のポリゴン30の頂点および辺のうち、座面加工部22の周囲部にあたる頂点および辺に、上記鋳造誤差εの半径をもった円(扇形)と、幅がεの長方形とをそれぞれ配置する。これにより、上記座面加工部22の形状情報が上記鋳造誤差εの分だけ平面的に拡張され、この鋳造誤差εを含んだひとまわり大きな形状に変換される。そして、このような処理が、上記金型ホルダ20における他の全ての座面加工部22に対し同様に行われる。なお、図13では、座面加工部22に対し上記のような拡張処理を行った場合について説明したが、側面加工部24等の他の機械加工部に対しても、上記と同様の手順により拡張処理を行うことが可能である。
また、図13では、座面加工部22等の機械加工部が平坦面である場合に実行される拡張処理について説明したが、機械加工部が曲面である場合でも、あらかじめ多面体(平面の集合体)に変換された図9に示すような形状情報を利用して機械加工部を拡張することにより、基本的には上記と同様の手順により拡張処理を行うことが可能である。
このようにして各部の拡張処理が終了すると、次に、演算手段4は、図6のステップS45に移行して、上記鋳物部26の拡張処理後の形状情報と、上記機械加工部(座面加工部22や側面加工部24等)の拡張処理後の形状情報とを合成する処理を実行する。
例えば、図14に示されるような角柱形状モデルの上面が座面加工部22で、その他の四方の側面が鋳物部26である場合に、鋳物部26の拡張処理後の形状情報(同図(a)の2点鎖線参照)と、座面加工部22の拡張処理後の形状情報(同図(b)の2点鎖線参照)とを合成すると、上記鋳物部26の拡張領域のうち座面加工部22よりも上側に突出する部分が除去され、その結果、同図(c)の2点鎖線に示すような形状情報が生成される。
次いで、演算手段4は、図6のステップS47に移行して、上記座面加工部22や側面加工部24等の各機械加工部につき、拡張処理後の形状情報どうしを合成する処理を実行する。
例えば、図15に示されるような角柱形状モデルの上面が座面加工部22で、四方の側面のうちの一つが側面加工部24である場合に、座面加工部22の拡張処理後の形状情報(同図(a)の2点鎖線参照)と、側面加工部24の拡張処理後の形状情報(同図(b)の2点鎖線参照)とを合成すると、座面加工部22の拡張領域のうち側面加工部24よりも側方に突出する部分(A部)が除去されるとともに、側面加工部24の拡張領域のうち座面加工部22よりも上方に突出する部分(B部)が除去され、その結果、同図(c)の2点鎖線に示すような形状情報が生成されることになる。
以上のようなステップS41〜S47の処理を経ることにより、誤差含有モデル情報の生成(図4のステップS7)が完了すると、演算手段4は、次のステップS9に移行して、検証工具の選択処理を実行する。すなわち、演算手段4は、上記記憶手段3(図1)に記憶されている複数の工具の中から、あらかじめ定めされた所定の優先順位に従って、今回の加工に用いるべき工具の種類を決定する処理を実行する。
具体的に、上記記憶手段3には、複数のエンドミル10の形状データが、それを使用することが可能な機械加工部の種類(座面、側面、穴、溝等)ごとに分類されて記憶されており、これらの各データには、あらかじめ定められた所定の基準に基づき優先順位が付けられている。そして、演算手段4は、今回の処理フローで検証対象となっているモデルの機械加工部に対し使用可能なエンドミル10の中から、上記優先順位に従ってできるだけ順位の高いエンドミル10を、使用すべき工具として決定する。なお、上記優先順位は、例えばエンドミル10の直径等に基づいて決定することが可能である。すなわち、同一箇所を加工する場合でも、できるだけ直径が大きく剛性が高いエンドミル10を用いた方が、加工スピードや精度の点で有利であるため、直径の大きい順に上記優先順位を付けることで、上記のような点を考慮した工具の選択を行うことができる。
このようにして工具の選択処理が終了すると、次に、演算手段4は、上記ステップS7で得られた誤差含有モデル情報、および上記ステップS9で選択されたエンドミル10の形状情報に基づき、当該エンドミル10を用いて加工を行った場合に切削できない領域として残存する削り残し領域を算出する処理を実行する(ステップS11)。
図7は、上記ステップS11で実行される削り残し領域算出処理の具体的内容を示すサブルーチンである。本図に示すように、このサブルーチンがスタートすると、演算手段4は、まず、上記ステップS7で得られた誤差含有モデル情報の表面に沿って、選択されたエンドミル10の逆形状を移動させてその掃引形状を求める処理を実行する(ステップS51)。
上記ステップS51の処理を、上記誤差含有モデル情報が、図16の符号20Aで示されるような断面形状モデル、すなわち、上方(+Z方向)に突出した鋳物部26と、これより一段下がった高さに位置する座面加工部22とを有するモデルからなり、当該モデルの座面加工部22をエンドミル10で切削加工したときに生じ得る削り残し領域を算出する場合を例にとって説明する。この場合、演算手段4は、エンドミル10の先端部12a(図2)の中心が、誤差含有モデル情報20Aの表面に位置するように維持しつつ、上記エンドミル10の逆形状(Z軸を反転させたもの)を、鋳物部26および座面加工部22の表面に沿って移動させることにより、図17に示すように、上記エンドミル10の逆形状をその移動軌跡に沿って3次元的に集積してなる掃引形状Sを求める。
次いで、演算手段4は、図7のステップS53に移行して、上記ステップS51で得られた掃引形状Sに対し逆オフセット処理を施すことにより、図18に示されるようなZマップモデル形式の工具移動経路面Rを生成する処理を実行する。
具体的に、Zマップモデル形式の工具移動経路面Rを生成する逆オフセット処理とは、次のようなものである。すなわち、まず、XY平面上に十分に細かい直交格子を用意して、その各格子点からZ軸方向に平行な直線を伸ばし、この直線と、上記ステップS51で得られた掃引形状Sの上面との交点を算出することにより、上記掃引形状Sの上面を覆う緻密な点群を得る。そして、上記点群の隙間を多角形で補間することにより、上記点群を頂点とした多角形の集合体からなるZマップモデル形式の工具移動経路面Rを生成する。なお、図19には、参考用として、上面が上側に凸の曲面を呈する掃引形状に対し上記逆オフセット処理を行った場合に得られるZマップモデル形式の工具移動経路面R’を示している。
次いで、演算手段4は、上記ステップS53で得られた工具移動経路面Rに沿ってエンドミル10を正規姿勢(先端部12aを下向きにした姿勢)で移動させる加工シミュレーション処理を実行する(ステップS55)。具体的には、上記工具移動経路面R上の点群をX軸やY軸方向に順に(折れ線状に)辿ることで工具の移動経路を設定し、この移動経路に沿ってエンドミル10を移動させる。これにより、図20に示すように、誤差含有モデル情報20Aの外形と干渉しない範囲でエンドミル10を移動させながら座面加工部22を加工した場合に得られるエンドミル10の移動軌跡が求められる。
このようにしてエンドミル10の移動軌跡が求められると、演算手段4は、次に、上記移動軌跡上に位置するエンドミル10の先端部12aのZ値(Z軸方向の座標値)と、上記座面加工部22のZ値との差に基づいて、上記エンドミル10により加工されずに残存する領域としての削り残し領域W(図20)を算出する処理を実行する(ステップS57)。すなわち、機械加工後の座面からなる座面加工部22の上には所定厚みの削り代が存在するため、上記移動軌跡上に位置するエンドミル10の先端部12aと、上記座面加工部22との間にZ軸方向の隙間が存在すると、その隙間の分だけ上記削り代の部分が切削されずに残存し、その残存領域が上記削り残し領域Wとして算出されることになる。なお、図例では、エンドミル10のホルダ部13と鋳物部26との干渉に起因して、座面加工部22の上面部のうち鋳物部26に近接する側の縁部に、エンドミル10の先端部12aを到達させることができない領域が存在しており、この領域が上記削り残し領域Wとして算出される。一方、図20において、座面加工部22が図示の位置よりも鋳物部26から離間する方向にずれているか、または、ホルダ部13を含むエンドミル10の直径が図示のものより小さい等により、上記のようなエンドミル10の干渉が起きない場合には、削り残し領域Wが発生することはない。
以上のようなステップS51〜S57の処理を経ることにより、削り残し領域Wの算出(図4のステップS11)が完了すると、演算手段4は、次に、削り残し領域Wが存在するか否かを判定する処理を実行する(ステップS13)。そして、ここでYESと判定されて削り残し領域Wが存在することが確認された場合には、次のステップS15に移行して、上記削り残し領域Wを、金型ホルダ20の設計データと合わせて表示手段5(図1)に表示する処理を実行する。図21は、金型ホルダ20の設計データと削り残し領域Wとが実際に表示手段5に表示された状態を示している。本図に示すように、削り残し領域Wは、その識別を容易にするため、座面加工部22や鋳物部26等を含む金型ホルダ20の表示色とは異なる色に着色された状態で表示される。
次に、金型ホルダ20の別の部分に対し削り残し領域Wの算出を行った例について、図22〜図24を用いて説明する。図22は、上記金型ホルダ20のうち、図16〜図21に示した部分とは別の部分を表示手段5に表示させた状態を示している。本図に示される部分の金型ホルダ20は、平面状の下段部40と、この下段部40から上方に***する上段部42と、上記底面部40上に突設された円形状の突起部44とを有している。上記上段部42には、その側壁の一部からなる側面加工部24と、この側面加工部24の下端部に位置する座面加工部22とが形成されており、これら座面加工部22および側面加工部24が、上記エンドミル10の先端部12aおよび外周部12b(図2)によってそれぞれ切削加工されるようになっている。なお、表示手段5の表示領域内において、上記各加工部22,24以外の面は、全て鋳放しの鋳物部26であるものとする。
図23は、先の図22に示した金型ホルダ20に対応する誤差含有モデル情報20Aを示している。この図23の例では、エンドミル10の先端部12aで座面加工部22を加工しようとすると、上記エンドミル10が突起部44と干渉してしまうことが分かる。このため、エンドミル10の先端部12aを座面加工部22の高さ位置まで到達させることができず、これらエンドミル10と座面加工部22との間に、上記エンドミル10により切削できない領域としての削り残し領域Wが発生することになる。
図24は、上記のようにして算出された削り残し領域Wを表示手段5に表示させた状態を示している。本図に示すように、上記削り残し領域Wは、座面加工部22の上側において異なる色に着色された状態で表示される。なお、図24に示される2点鎖線の円は、上記突起部44の外形に干渉する直前まで接近させたときのエンドミル10の先端部12aを示している。すなわち、このような位置関係によれば、座面加工部22のうち、2点鎖線の円内に位置する領域を含んだ所定範囲については、上記エンドミル10の先端部12aによる切削が可能であるものの、これ以外の領域については、上記突起部44の位置を変更するか、またはより細径のエンドミル10を使用する等の所定の措置をとらない限り、上記エンドミル10による切削を行うことが不可能であり、当該領域に対応した削り残し領域Wの発生を回避できないということが分かる。
再び図4のフローチャートに戻って上記演算手段4による処理の続きを説明する。上記ステップS15で削り残し領域Wを表示手段5に表示する処理が完了すると、演算手段4は、上記削り残し領域Wが生じた部分を設計変更することが可能か否かを確認するよう設計者に促すべく、所定の確認メッセージを表示手段5に表示する処理を実行する(ステップS17)。すなわち、上記削り残し領域Wが生じた上段部42の座面加工部22(もしくは上段部42全体)について、その位置や形状を変更しても金型ホルダ20の機能等に特に影響を及ぼさないような場合には、当該部の設計変更によって上記削り残し領域Wの発生を回避できるため、このような措置が可能か否かを設計者に確認する。
次いで、演算手段4は、上記削り残し領域Wが生じた部分の設計変更が可能か否かを、設計者による入力操作の結果に応じて判定し(ステップS19)、ここでYESと判定されて設計変更が可能であることが確認された場合には、その後設計者による設計データの修正作業が行われるのを待ってから、修正された金型ホルダ20の設計データを読み込む処理を実行する(ステップS20)。そして、このように設計変更された金型ホルダ20に対し、上記ステップS5以降の処理、すなわち、多面体モデル情報や誤差含有モデル情報を生成してそれに基づき削り残し領域Wを算出する処理を、上記と同様の手順により実行する。
一方、上記ステップS19でNOと判定されて上記削り残し領域Wが生じた部分の設計変更が不可能であることが確認された場合、演算手段4は、図5のステップS21に移行して、上記削り残し領域Wをエンドミル10で加工した場合にこのエンドミル10の干渉によって生じる削り込み領域を算出する処理を実行する。以下では、このような処理を、図22〜図24で示したような形状の金型ホルダ20に対し実行する場合を例に挙げて説明する。
図8は、上記ステップS21で実行される削り込み領域算出処理の具体的内容を示すサブルーチンである。本図に示すように、このサブルーチンがスタートすると、演算手段4は、まず、図25に示される最大工具配置範囲Taを算出する処理を実行する(ステップS61)。具体的に、この最大工具配置範囲Taは、エンドミル10の先端部12aに相当する円を、上記削り残し領域Wの輪郭線上に中心が一致する状態で配置し、当該輪郭線上を一周させるように上記エンドミル10を移動させたときの軌跡(領域)として求められる。すなわち、上記削り残し領域Wの輪郭線を加工するには、当該輪郭線から工具半径r以内の領域(つまり削り残し領域Wをエンドミル10の半径rの分だけ平面的に膨張させた領域)に上記エンドミル10の中心が存在すればよいため、上記のような手順で最大工具配置範囲Taを算出することにより、上記削り残し領域Wを一部でも加工することが可能なエンドミル10の配置範囲を求めることができる。
次いで、演算手段4は、図26に示すように、上記削り残し領域Wの周囲の側壁から工具半径r以内の領域を、上記最大工具配置範囲Taから除去し、これによって得られる領域を工具配置範囲Tとして算出する処理を実行する(ステップS63)。すなわち、先にも述べた通り、図8のサブルーチン(削り込み領域算出処理)が行われる前提条件として、削り残し領域Wが生じた部分(つまり上段部42の座面加工部22やその周囲部)の設計変更が不可能であるという条件が存在することから、上記削り残し領域Wをエンドミル10で加工除去する際に、上記上段部42の側面加工部24等にエンドミル10が干渉することは許されない。そこで、上記側面加工部24等の上段部42の側壁から工具半径r以内の領域を、上記最大工具配置範囲Taから除去することにより、上記のように設計変更できない部位へのエンドミル10の干渉を回避し得る工具配置範囲Tを求めるようにする。なお、上記削り残し領域の周囲に設計変更が不可能な部位が存在しない場合には、最大工具配置範囲Taがそのまま工具配置範囲Tとして算出されることになる。
次いで、演算手段4は、上記のようにして得られた工具配置範囲Tを、図27に示すような細かな直交格子に分割する処理を実行する(ステップS65)。そして、各格子点にエンドミル10の中心を配置し、そのときの削り残し領域Wの加工除去量J、および、上記エンドミル10とこれと干渉する突起部44(被干渉物)との干渉量Kをそれぞれ算出し、これら各量を上記工具配置範囲T内の各格子点と対応付けて記憶手段3(図1)に記憶させる(ステップS67)。例えば、図27に示される2つの格子点a,bにエンドミル10の中心が配置されている場合、このときの加工除去量Jおよび干渉量Kは、上記各格子点a,bに中心が配置されたときのエンドミル10と削り残し領域Wとの重複部(網掛けハッチングで示す部位)、および、上記エンドミル10と突起部44との重複部(斜線掛けハッチングで示す部位)の面積または体積として算出される。
このようにして各格子点ごとの加工除去量Jおよび干渉量Kが求まると、演算手段4は、次のステップS69に移行して、上記加工除去量Jが大きくかつ干渉量Kが小さくなる格子点を、上記削り残し領域Wの輪郭線上の各点と対応付けて特定する処理を実行する。具体的には、まず、図28に示すように、上記削り残し領域Wの輪郭線上に細かいピッチで多数の点を設定し、このうちの一点(例えば図中の点p)に中心が位置するように上記エンドミル10の先端部12aを配置した上で、このエンドミル10の先端部12aと、上記工具配置範囲Tとの重複部分T’を求める。この重複部分T’内に中心が存在するようにエンドミル10を配置すれば、上記削り残り領域Wの点pは必ず除去できる。そこで、この中でより適正なエンドミル10の配置場所を特定すべく、上記重複部分T’内にある全ての格子点について上記加工除去量Jおよび干渉量Kを記憶手段3から読み出した上で、この中から、できるだけ加工除去量Jが大きくかつ干渉量Kが小さくなる最適格子点(図中opで示す)を特定する。図29には、この最適格子点opにエンドミル10の中心を配置した状態が示されている。このような最適格子点opにエンドミル10の中心を配置することにより、このエンドミル10により加工される削り残し領域Wの加工除去量Jをできるだけ大きくしつつ、上記エンドミル10と突起部44との干渉量Kをより小さい値に抑制することができる。
なお、上記最適格子点opの特定は、まず、加工除去量Jが最大となる格子点と干渉量Kが最小となる格子点とが一致するか否かを判定し、一致する場合には、その格子点を上記最適格子点opとして特定する。一方、両者が一致しない場合には、加工除去量Jおよび干渉量Kのどちらを優先するかに応じて、これら各量J,Kいずれか一方が最大となる格子点を最適格子点opとして特定するか、または、その中間にあたる格子点を最適格子点opとして特定すればよい。その具体的な特定の仕方は、加工除去量Jおよび干渉量Kに対し設計条件等に応じた重み付けを行うことにより、適宜変更することが可能である。
そして、上記のような最適格子点opの特定を、上記削り残し領域Wの輪郭線上の他点(点p以外の点)についても同様に行うことにより、上記輪郭線上の全点に対応した全ての最適格子点opを特定する。
このようにして全ての最適格子点opの特定が完了すると、演算手段4は、上記各最適格子点opの全てにエンドミル10の中心を配置して、配置された各エンドミル10の形状の和集合からなる工具配置モデル情報(つまり削り残し領域Wを解消するのに最適な経路を通ったときのエンドミル10の掃引形状に略同じ)を算出する処理を実行する(ステップS71)。そして、この工具配置モデル情報と、上記誤差含有モデル情報20Aにおける突起部44との重複部分(積集合)を求めることにより、被干渉物としての上記突起部44がエンドミル10によって加工される領域としての削り込み領域Y(図30参照)を算出する処理を実行する(ステップS73)。
以上のようなステップS61〜S73の処理を経ることにより、削り込み領域Yの算出(図5のステップS21)が完了すると、演算手段4は、次のステップS23に移行して、上記削り込み領域Yを、金型ホルダ20の設計データと合わせて表示手段5に表示する処理を実行する。図30は、上記金型ホルダ20の設計データと削り込み領域Yとを実際に表示手段5に表示された状態を示している。本図に示すように、削り込み領域Yは、その識別を容易にするため、周囲の表示色とは異なる色に着色された状態で表示される。また、図30では、加工除去されて削り残しが解消された削り残し領域Wを仮想線で示しているが、これは、削り残しが解消されたことを分かり易く表すため、上記削り残し領域Wが半透明等で表示されていることを示している。
次いで、演算手段4は、上記削り込み領域Yが生じた部分を設計変更することが可能か否かを確認するよう設計者に促すべく、所定の確認メッセージを表示手段5に表示する処理を実行する(ステップS25)。すなわち、上記削り込み領域Yが生じた突起部44の位置や形状を変更することが可能な場合には、この突起部44の設計変更によって上記削り込み領域Yの発生を解消できるため、このような措置が可能か否かを設計者に確認する。
そして、演算手段4は、上記削り込み領域Wが生じた部分(突起部44)の設計変更が可能か否かを、設計者による入力操作の結果に応じて判定し(ステップS27)、ここでYESと判定されて設計変更が可能であることが確認された場合には、その後設計者による設計データの修正作業が行われるのを待ってから、修正された金型ホルダ20の設計データを読み込む処理を実行する(ステップS29)。そして、このように設計変更された金型ホルダ20に対し、図4のステップS5以降の処理、すなわち、多面体モデル情報や誤差含有モデル情報を生成してそれに基づき削り残し領域Wを算出する等の処理を、上記と同様の手順により実行する。
一方、上記ステップS27でNOと判定されて金型ホルダ20の形状が変更不可であることが確認された場合、演算手段4は、次のステップS31に移行して、エンドミル10の種類が変更可能であるか否かを判定する処理を実行する。すなわち、このステップS31では、記憶手段3に記憶されているエンドミル10の各種形状データに照らして、使用可能なエンドミル10が他にもあるか否かが判定される。
そして、上記ステップS31でYESと判定されて使用可能なエンドミル10が他にもあることが確認された場合には、検証対象をそのエンドミル10に変更し(ステップS33)、この新たなエンドミル10の形状データに基づいて、削り残し領域Wを算出する図4のステップS11以降の処理を同様に繰り返す。なお、使用可能なエンドミル10が複数種類ある場合には、優先順位の高いものから順に検証対象が変更される。
一方、上記ステップS31でNOと判定されてエンドミル10の種類が変更不可であることか確認された場合、演算手段4は、金型ホルダ20の加工が不可能である旨の何らかのエラーメッセージを表示手段5に表示する処理を実行する(ステップS35)。
なお、図4〜図8に示した上記フローチャートでは、エンドミル10の先端部12aにより切削加工される座面加工部22の削り残し領域Wを算出する手順について説明したが、エンドミル10の外周部12bにより切削加工される側面加工部24や穴等の加工については、例えば、通常の加工シミュレーションを行ってエンドミル10の干渉をチェックすることにより、加工の可否の検証を行うことが可能である。具体的には、側面加工部24等を加工する際にエンドミル10が辿る経路を工具移動経路として設定し、この工具移動経路に沿って移動するエンドミル10と、誤差含有モデル情報20Aとの干渉をチェックすることにより、側面加工部24等の加工の可否を検証する。
以上説明したように、上記実施形態では、金型ホルダ20の3次元の設計データと、中心軸回りに回転しながら上記金型ホルダ20を加工するエンドミル10の形状データとに基づいて、上記金型ホルダ20の機械加工に関する検証を行うのに際し、上記3次元の設計データに基づき生成された金型ホルダ20のモデル情報(当実施形態では誤差含有モデル情報20A)に対し、所定の移動経路に沿って上記エンドミル10を移動させる加工シミュレーションを行い、上記エンドミル10と金型ホルダ20の一部との干渉に起因して上記エンドミル10による加工ができない削り残し領域Wを算出するステップ(S11)と、このステップで削り残し領域Wが算出された場合に、当該削り残し領域Wを上記エンドミル10の半径rの分だけ平面的に膨張させ、その少なくとも一部を工具配置範囲Tとして算出するステップ(S63)と、上記工具配置範囲Tを格子状に分割し、その各格子点に中心が配置されたエンドミル10により加工される上記削り残し領域Wの加工除去量Jと、上記エンドミル10と被干渉物(例えば図22〜図30に示した突起部44)との干渉量Kとを各格子点ごとに算出するステップ(S67)と、上記各格子点のうち、上記加工除去量Jが大きくかつ干渉量Kが小さい最適格子点opを求めるとともに(S69)、この最適格子点opに上記エンドミル10の中心を配置して得られる工具配置モデル情報に基づいて、上記被干渉物に生じる削り込み領域Yを算出するステップ(S73)とを行うようにしたため、削り残し領域Wを除去するために必要な金型ホルダ20の設計変更をより適正に行えるように設計者を効果的に支援できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、金型ホルダ20の加工シミュレーションの結果として削り残し領域Wが算出された場合に、この削り残し領域Wを加工するためのエンドミル10の配置範囲Tを算出するとともに、この工具配置範囲Tを格子状に分割して得られる各格子点のうち、上記削り残し領域Wの加工除去量Jが大きくかつ被干渉物への干渉量Kが小さい最適格子点opを求めるようにしたため、この最適格子点opに中心が配置されたエンドミル10により上記削り残し領域Wを効率よく加工除去しつつ、上記被干渉物に生じる削り込み領域Yをできるだけ小さい範囲に抑えることができる。そして、このようにして算出された削り込み領域Yの存在を知った設計者は、上記被干渉物(突起部44)の位置を上記削り込み領域Yの分だけずらす等により、最小限の設計変更で上記削り込み領域Yの発生を解消することができるため、必要な設計変更を容易かつ適正に行うことができる。
しかも、上記構成によれば、金型ホルダ20のNC加工データ(使用する工具の種類や加工経路等のデータ)を作成する前の段階で上記のような検討作業を実施できるため、設計者は、削り残し領域Wや削り込み領域Y等の機械加工に関する諸問題を考慮に入れながら、効率よく金型ホルダ20の設計を行うことが可能である。
特に、上記実施形態では、削り残し領域Wを上記エンドミル10の半径rの分だけ平面的に膨張させた領域(最大工具配置範囲Ta)から、設計変更が不可能な部位(例えば図26に示す側面加工部24等)へのエンドミル10の干渉が起きる領域を除いた範囲が、上記工具配置範囲Tとして設定されるようになっているため、設計変更が不可能な部位がエンドミル10と干渉して切削されるのを確実に防止することができ、上記エンドミル10による金型ホルダ20の加工をより適正に実施できるという利点がある。
また、上記実施形態に示したように、検証の対象となる製品がプレス成形用金型部品を保持するための金型ホルダ20であって、上記エンドミル10による加工の対象(機械加工部)に、上記プレス成形用金型部品を保持するときの取付座となる座面加工部22が含まれる場合には、上記金型部品を強固に保持するために特に平面度が要求される座面加工部22に上記削り残し領域Wが生じるのを効果的に防止できるため、この平滑な座面加工部22からなる取付座を利用して上記金型部品を適正に保持できるという利点がある。
また、上記実施形態では、削り込み領域Yが、上記金型ホルダ20の設計データとは異なる色に着色された状態で表示手段5に表示されるように構成されているため、設計者は、上記削り込み領域Yの存在を容易に識別することができ、上記削り込み領域Yを解消するために必要な設計変更を容易に検討できるという利点がある。
なお、上記実施形態では、金型ホルダ20の座面加工部22に生じた削り残し領域Wをエンドミル10で加工除去する際に、突起部44等の被干渉物に生じる削り込み領域Yを算出する場合を例に挙げて本発明の構成を説明したが、例えば、中心軸(Z軸)が水平向きとされたエンドミル10の先端部12aによって側面加工部24が加工され、そこに削り残し領域Wが生じるような場合には、この側面加工部24の削り残し領域Wを加工除去ときに生じる削り込み領域Yを算出する際にも、本発明の構成を適用することが可能である。
本発明の一実施形態にかかる機械加工検証支援装置の概略構成を示すブロック図である。 エンドミルの形状を示す図である。 金型ホルダの一部を表示手段に3次元的に表示させた状態を示す図である。 上記機械加工検証支援装置において行われる演算処理の前半部分の内容を示すフローチャートである。 上記演算処理の後半部分の内容を示すフローチャートである。 図4のフローチャートで実行される誤差含有モデル情報生成処理の具体的内容を示すサブルーチンである。 図4のフローチャートで実行される削り残し領域算出処理の具体的内容を示すサブルーチンである。 図5のフローチャートで実行される削り込み領域算出処理の具体的内容を示すサブルーチンである。 多面体化処理された金型ホルダ(多面体モデル情報)を局所的に示す図である。 多面体モデル情報のうちの鋳物部を鋳造誤差の分だけ拡張処理するときの状況を示す図である。 上記鋳物部の拡張処理の具体的内容を示す図である。 図11に示される拡張処理の内容を補足説明するための図である。 多面体モデル情報のうちの機械加工部を鋳造誤差の分だけ拡張処理するときの状況を示す図である。 拡張処理後の鋳物部および機械加工部を合成する手順を説明するための図である。 拡張処理後の機械加工部どうしを合成する手順を説明するための図である。 上記削り残し領域算出処理の対象となる誤差含有モデル情報の断面図である。 エンドミルの逆形状の掃引形状を求める手順を説明するための図である。 Zマップモデル形式の工具移動経路面を生成する手順を説明するための図である。 上記工具移動経路面を生成する手順を補足的に説明するための参考図である。 削り残し領域を算出する手順を説明するための図である。 上記削り残し領域を金型ホルダの設計データとともに表示手段に表示した状態を示す図である。 金型ホルダの他の部分を表示手段に表示した状態を示す図である。 図22の部分に対応する誤差含有モデル情報の断面図である。 算出された削り残し領域を上記金型ホルダの設計データとともに表示手段に表示した状態を示す図である。 図24の削り残し領域に対応した最大工具配置範囲を算出する手順を説明するための図である。 上記最大工具配置範囲から工具配置範囲を抽出する手順を説明するための図である。 上記工具配置範囲を格子状に分割し、その各格子点にエンドミルの中心を配置した状態を示す図である。 上記工具配置範囲のうち、上記削り残し領域の輪郭線上の一点を加工するための最適格子点を特定する手順を説明するための図である。 上記最適格子点にエンドミルの中心を配置した状態を示す図である。 算出された削り込み領域を上記金型ホルダの設計データとともに表示手段に表示した状態を示す図である。
符号の説明
1 機械加工検証支援装置
3 記憶手段(記憶媒体)
4 演算手段
5 表示手段
10 エンドミル(工具)
20 金型ホルダ
20A 誤差含有モデル情報(製品のモデル情報)
22 座面加工部
44 突起部(被干渉物)
J 加工除去量
K 干渉量
T 工具配置範囲
W 削り残し領域
Y 削り込み領域
op 最適格子点
r (工具の)半径

Claims (7)

  1. 製品の3次元の設計データと、中心軸回りに回転しながら上記製品を加工する工具の形状データとに基づいて、上記製品の機械加工に関する検証を支援する方法であって、
    上記3次元の設計データに基づき生成された製品のモデル情報に対し、所定の移動経路に沿って上記工具を移動させる加工シミュレーションを行い、上記工具と製品の一部との干渉に起因して上記工具による加工ができない削り残し領域を算出するステップと、
    このステップで削り残し領域が算出された場合に、当該削り残し領域を上記工具の半径の分だけ平面的に膨張させ、その少なくとも一部を工具配置範囲として算出するステップと、
    上記工具配置範囲を格子状に分割し、その各格子点に中心が配置された工具により加工される上記削り残し領域の加工除去量と、上記工具と被干渉物との干渉量とを各格子点ごとに算出するステップと、
    上記各格子点のうち、上記加工除去量が大きくかつ干渉量が小さい最適格子点を求めるとともに、この最適格子点に工具中心を配置して得られる工具配置モデル情報に基づいて、上記被干渉物に生じる削り込み領域を算出するステップとを含むことを特徴とする機械加工検証支援方法。
  2. 請求項1記載の機械加工検証支援方法において、
    上記工具配置範囲は、上記削り残し領域を上記工具の半径の分だけ平面的に膨張させた領域から、設計変更が不可能な部位への工具の干渉が起きる領域を除いた範囲に設定されることを特徴とする機械加工検証支援方法。
  3. 請求項1または2記載の機械加工検証支援方法において、
    上記製品が、プレス成形用金型部品を保持するための金型ホルダであり、上記工具による加工の対象に、上記プレス成形用金型部品の取付座となる座面加工部が含まれることを特徴とする機械加工検証支援方法。
  4. 製品の機械加工に関する検証を行うための演算を、上記製品の3次元の設計データと、中心軸回りに回転しながら上記製品を加工する工具の形状データとに基づいてコンピュータに実行させる機械加工検証支援用プログラムであって、
    上記3次元の設計データに基づき生成された製品のモデル情報に対し、所定の移動経路に沿って上記工具を移動させる加工シミュレーションを行い、上記工具と製品の一部との干渉に起因して上記工具による加工ができない削り残し領域を算出するステップと、
    このステップで削り残し領域が算出された場合に、当該削り残し領域を上記工具の半径の分だけ平面的に膨張させ、その少なくとも一部を工具配置範囲として算出するステップと、
    上記工具配置範囲を格子状に分割し、その各格子点に中心が配置された工具により加工される上記削り残し領域の加工除去量と、上記工具と被干渉物との干渉量とを各格子点ごとに算出するステップと、
    上記各格子点のうち、上記加工除去量が大きくかつ干渉量が小さい最適格子点を求めるとともに、この最適格子点に工具中心を配置して得られる工具配置モデル情報に基づいて、上記被干渉物に生じる削り込み領域を算出するステップとを含むことを特徴とする機械加工検証支援用プログラム。
  5. 請求項4記載の機械加工検証支援用プログラムを記憶していることを特徴とする記憶媒体。
  6. 請求項5記載の記憶媒体と、
    この記憶媒体に記憶された機械加工検証支援用プログラムに従って演算を行う演算手段と、
    この演算手段により算出された上記削り込み領域を画像表示する表示手段とを備えたことを特徴とする機械加工検証支援装置。
  7. 請求項6記載の機械加工検証支援装置において、
    上記表示手段は、上記削り込み領域を、上記製品の設計データとは異なる色に着色して表示することを特徴とする機械加工検証支援装置。
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