JP5105270B2 - ミキシングエレメントおよびそれを使用した静止型流体混合器 - Google Patents

ミキシングエレメントおよびそれを使用した静止型流体混合器 Download PDF

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Description

本発明は1種類又は2種類以上の流体(液体,気体,固体及び又はこれらの混合物)を機械的可動部分を有しないで混合する静止型流体混合器に使用されるミキシングエレメントおよびそれを使用した静止型流体混合器の改良に関する。
この種の静止型流体混合器は、混合,攪拌,抽出,蒸留,ガス吸収,溶解,放散,乳化,熱交換,分散,粉粒体混合等で使用されている。
また、静止型流体混合器は、化学工業,紙パルプ工業,石油化学工業,製薬工業,半導体工業,光ファイバー製造工業,エネルギー産業,環境関連産業等の多くの分野で使用されている。
例えば、排ガス中のHCl,NH,NOx,SOx,SiCl,SiHCl,SiF,CO,Hg,ダイオキシンなどの有害物質の気液接触による吸収塔方式の排ガス処理装置及び排ガス中のSiO,媒塵などの微粒子や粉塵を捕集・回収する除塵装置,及び蒸留装置の充填物として使用されている。その他、排水の放散処理による有機塩素系化合物,アンモニア(NH )等の除去・回収装置及び曝気処理装置として使用されている。
従来のミキシングエレメント及びそれを使用した静止型流体混合器は、本発明者によって出願されているが、通路管内に2枚ないし4枚の右捻り又は左捻りの螺旋状の羽根体で構成されている。そして、この静止型流体混合器は中心部に開口部を有し、右捻り羽根体と左捻りの羽根体との端縁同士がスペース部を介して直交して交互に配置されている。この羽根体の捻り角度は、90°,180°,270°である。更に、この静止型流体混合器の製造方法は、通路管の長手方向を複数個に分割し、この分割した通路管の内壁部に2枚ないし4枚の羽根体を接合する工程と、この通路管の分割面同士を接合する工程を含んでいる。(例えば、特開平5−168882号公報を参照)。
次に、筒状の通路管の内側に配設されて複数個の流体通路を形成する羽根体を有し、流体通路同士は開口部を介して連通している従来ミキシングエレメントの製造方法について説明する。このミキシングエレメントは、通路管と羽根体は別体で製造され、各々が接合されて製造される。ミキシングエレメントの捻り角度は90°,180°,270°,360°である(例えば、特開平7−284642号公報を参照。)。又、従来ミキシングエレメントは、通路管内に配設された螺旋状の複数個の羽根体から形成され、羽根体は通路管の中心部で欠落し、この欠落部に機械的強度を強くするために間欠的に内筒管を設置している。羽根体の回転角度は、90°,180°,又は30°,45°,135°で構成されている。(例えば、特開2001−170476号公報を参照。)
更に、ミキシングエレメントには、外筒管とこの外筒管内に設けられた羽根とこの羽根を外筒管に配設するために間欠的に内筒管が設けられている(例えば、特開2001−187313号公報を参照。)。
更に又、主管内部の混合部に同心円状に複数個の円環状スリーブと複数種類の同一長さの撹拌翼を配置した混合流体用管路がある。(例えば、特開平11−304067号および特開平10−339396号公報を参照。)この混合流体用管路は、右及び左方向の回転,合流,反転,分割作用による静止型流体混合器としての基本混合原理の範疇に入らない技術であり、ガス流速20〜34(m/秒)下での撹拌翼による乱流の発生による、気体同士の混合に利用される技術である。又、短管の内部に配置された、単に捻られた複数個の撹拌翼は、隣接する撹拌翼同士が同一間隔で等配に配置されていない為に、流体は偏流となり、均質な混合流体を製造することは困難であり、品質の均一性および反応の均質性に問題が生じる欠点を有している。更に、捻りを有する撹拌翼の製作は、特に金属製の場合、加工上の理由から鋳造法しか採用できない。この為に、製作費は高価になる。また、撹拌翼の肉厚は厚くなる。更に、安価な製造方法のひとつである鍛造法による撹拌翼の捻り加工は、金属製材料の板材に亀裂が発生して、撹拌翼の製作は困難であり、特に大口径(直径1m以上)の製作は板材の伸縮による亀裂が発生して不可能である。
又、静止型混合器を利用した排気除害システム(例えば、特開平7−88319号公報を参照。)が報告されている。
従来のミキシングエレメントは、流体が通流する通路管の直径が大きくなるにつれて、製作上の困難性から、通路管の直径に比例して開口部(中心部)の断面積つまり直径を拡大させる必要がある。そのために、充填密度は低くなり、又流体が開口部を直接に通流して、つまり短絡して、混合・攪拌効果が低下する欠点がある。又、混合・攪拌効果の低下を補うために、ミキシングエレメントを長手軸心方向に多数個配置する必要があり、設備費が高価となり、圧力損失も高くなる。
更に、例えば回転角度180°の大口径(直径1m以上)のミキシングエレメントを鍛造法で製作する場合、板材に亀裂が発生して、製作は不可能となる。また金型費も高価となる。又、混合・攪拌効率は、開口部の直径が拡大することで、その開口部を流体が短絡して大巾に低下する欠点がある。更に又、従来技術の蒸留塔内にミキシングエレメントを充填物として使用することは、ミキシングエレメントの部材が大きいために作業者が出入りするマンホールの大きさに制約されて交換作業及び配設が不可能である。
更に又、小さな回転角度(たとえば約10°)で本発明のミキシングエレメントを製作して、それを使用することで従来技術の蒸留塔内に充填物として配置、使用することが可能となり、充填密度の向上により、高性能化とともに生産能力が容易に大きく向上する。
特開昭58−128134号公報 特開平5−168882号公報 特開平7−80279号公報 特開平7−284642号公報 特開2001−170476号公報 特開2001−187313号公報 特開平11−304067号公報 特開平10−339396号公報 特開平7−88319号公報 欧州特許0678329号 米国特許5,605,400号 米国特許6,431,528号 S.J.チェン,他「スタティック・ミキシング・ハンドブック」総合化学研究所,1973年6月発行 松村輝一郎,森島 泰,他「静止型混合器−基礎と応用−」日刊工業新聞社,1981年9月30日発行
従来のミキシングエレメント及びそれを使用した静止型流体混合器は、安価な製造方法による羽根体の製作上の理由からミキシングエレメントの直径の拡大と共に軸心部の直径も比例して大きくなる。その為に充填密度の低下による混合・攪拌効率が低下するために、流体同士の混合・攪拌時間を多くする必要がある。そのために、吸収塔,蒸留塔などの設備費が高価になる。又、大口径になるにつれて製作・組立が難しくなり、金型費も高価になる。更に、従来技術の蒸留塔内に従来のミキシングエレメントを充填物として使用することはそのミキシングエレメントを形成する通路管及び羽根体などの部材の大きさと性能面から不可能であった。又、大風量処理の従来技術の吸収塔内に従来のミキシングエレメントを充填物として使用は前記同様に不可能であった。
更に、従来技術の充填物を使用した蒸留塔においては、大きな気液接触界面積,高性能な液分配機能,低い圧力損失下での広い運転操作範囲が要求されている(例えば、特開平7−080279号公報を参照。)。更に又、焼却炉,船舶,発電所,回転窯(rotary kiln)等から発生する排ガスの処理風量の大容量化にともない、排ガス処理装置に使用される吸収塔の高性能化,省スペース化,省エネルギー化,低価格化が要望されている。
上記の課題を解決するための本発明のミキシングエレメントは、流体が通流する筒状の通路管と、前記通路管内に右回転(時計方向)又は左回転(反時計方向)の螺旋状の第1羽根体を内設し、前記第1羽根体の軸心部に第1内筒管を配置し、前記第1内筒管内に右回転又は左回転の螺旋状の第2羽根体を内設し、前記第2羽根体の軸心部に第2内筒管を配置し、前記通路管の長手軸心方向の長さは第1羽根体と等しいかやや長く形成され、前記第2羽根体の長手軸心方向の長さは第1羽根体の長手軸心方向の長さとほぼ等しいかまたは短く形成され、前記第1内筒管および第2内筒管は多孔体で形成されていることを特徴とする。本発明によれば混合効率の高性能化と製造の簡易性の向上と製造費の低価格なミキシングエレメントを提供する。また、大口径(1m以上)の蒸留塔方式および吸収塔方式の気液接触装置に適用できるミキシングエレメントを提供する。
本発明のミキシングエレメントによれば、充填密度(m/m)の向上により混合・攪拌効率は向上して気液接触時間は短縮される。また、製造は容易になることで製造費も低減される。さらに、大口径の蒸留塔、吸収塔の製作は簡易になる。更に又、既存の従来技術による蒸留塔、吸収塔内で使用されている充填物との交換による高性能化,省エネルギー化などによる生産コストの低減化が達成される。なお、ここで使用している充填密度(以下同様。)とは、ミキシングエレメントの単位容積(m)当りの羽根体の全表面積(m)を示している。詳しくは、通路管内の単位容積(m)当りの第1羽根体及び第2羽根体の全表面積(m)を示している。
以下、本発明の実施例について、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例に係る90°右回転型ミキシングエレメントの斜視図,図2は第1実施例に係る90°右回転型ミキシングエレメントの底面図,図3は第2実施例に係る90°右回転型ミキシングエレメントの部分拡大斜視図,図4は本発明の第3の実施例に係る右回転型の第1羽根体と左回転型第2羽根体から成るミキシングエレメントの斜視図,図5は同様に第4の実施例に係る左回転型のミキシングエレメントの斜視図,図6は同様に第5の実施例に係る左回転型の第1羽根体と右回転型第2羽根体から成るミキシングエレメントの斜視図,図7は本発明の第1実施例に係る右回転型ミキシングエレメントの直径方向の断面を示す説明図,図8は同様に第6の実施例に係る15°右回転型ミキシングエレメントの斜視図,図9は本発明の第6実施例の15°右回転型ミキシングエレメントを4段配置したミキシングエレメントの斜視図,図10は同様に第7実施例の30°右回転型ミキシングエレメントを3段配置したミキシングエレメントの斜視図,図11は同様に第8実施例の60°右回転型ミキシングエレメントを3段配置したミキシングエレメントの斜視図,図12は同様に第9実施例の90°右回転型ミキシングエレメントを3段配置したミキシングエレメントの斜視図,図13は本発明のミキシングエレメントを使用した第1実施例に係る静止型流体混合器の概略側断面図,図14は本発明のミキシングエレメントを使用した第2実施例に係る静止型流体混合器の概略側部分断面図,図15は同様に第3実施例に係る静止型流体混合器の概略側部分断面図,図16は図13で示した本発明の実施例に係る静止型流体混合器の概略縦断面斜視図,図17は本発明のミキシングエレメントを蒸留塔方式気液接触装置に適用した場合の応用例を示す概略部分縦断面図,図18は同様に吸収塔方式気液接触装置に適用した場合の応用例を示す概略部分側断面図である。
図1は本発明に係る第1実施例を示す90°右回転型(時計方向)ミキシングエレメントの斜視図,図2はこのミキシングエレメントの底面図である。ミキシングエレメント1は円筒状の通路管2と、この通路管2内に内設された螺旋状の複数個の右回転型第1羽根体3を有している。この第1羽根体3は多数の穿設孔4を有する多孔体で形成されている。この第1羽根体3の内側に円筒状の第1内筒管5が配置されている。この第1内筒管5は第1羽根体3の接続部に軸心方向(長手軸心方向)における必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。この第1内筒管5内に螺旋状の複数個の右回転型第2羽根体6を有し、この羽根体6は多数の穿設孔7を有する多孔体で形成されている。この第2羽根体6の内側に筒状の第2内筒管8を配置し、開口部9を形成している。この第2内筒管8は第2羽根体6の捩り応力に対して機械的強度を強くするために設置されている。この第2内筒管8は必要に応じて第2羽根体6の接続部に必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。第1羽根体3は第1内筒管5の外周面に一端部が接続され、通路管2の内周面に向かうにつれて、時計方向(右回転)に螺旋状に捩られて他端部が通路管2の内周面に接続されている。通路管2の長手軸心方向の長さは第1羽根体3と等しいかやや長く形成されている。
第2羽根体6は第2内筒管8の外周面に一端部が接続され、第1内筒管5の内周面に向かうにつれて、時計方向(右回転)に螺旋状に捩られて他端部が第1内筒管5の内周面に接続されている。第2内筒管8は中心部が開口されているので、第2羽根体6は第2内筒管8の軸心部に存在せず、この部分が欠落している。これにより図1および図2に示すように、第2内筒管8の軸心部に羽根体6が存在しない開口部9が形成されている。なお、第2羽根体6の長手軸心方向の長さは第1羽根体3の同様の長さとほぼ等しいかまたは短く形成されている。好ましくは第1羽根体3の軸心方向の長さの約10〜約60%の範囲である。
羽根体3および6の回転角度(捩り角度)は90°に限定されることなくミキシングエレメント1の内径に応じて約5°〜270°の範囲が好ましく、より好ましくには約10°〜180°である。また、羽根体3および6の軸心方向の長さは、通路管2および内筒管5の直径に対して2.5〜100%の範囲が好ましく、より好ましくは2.5〜50%の範囲である。また、内筒管の配置個数は開口部9の直径が最小径、たとえば50mm以下になるようにミキシングエレメント1の内径に応じて第3,第4,第5,第n内筒管のように少なくとも1つ以上を適宜増減させて使用できる。また、羽根体3および6の内設個数(枚数)は12枚および6枚に限定されることなく適宜増減させて使用できる。第2羽根体6の内設個数は回転角度を例えば30°以下で使用することにより、第2羽根体6の個数を容易に増設できて、混合効率は向上する。また羽根体6の製造も容易に板材を螺旋状に加工できる。更に、羽根体3および6の径方向における配置位置は通路管2および内筒管5内にほぼ等間隔で等配に配置して、接合されている。これにより、流体混合の均質化が達成される。なお、充填密度(m/m)は、例えば羽根体3および6の孔の開口率10%の場合で、10〜100m/mの範囲が好ましく、より好ましくは20〜60m/mの範囲である。但し、この範囲に限定されることなく、流体の密度,粘度,界面張力,拡散係数,流量,レイノルズ数および流体の種類などに応じて、適宜選択使用される。
図3は本発明に係る第2実施例を示す90°右回転型ミキシングエレメントの部分拡大斜視図である。
図1および図2に示したミキシングエレメント1同様に、ミキシングエレメント10は円筒状の通路管11と、この通路管11内に内設された螺旋状の複数個の右回転型第1羽根体12を有している。この羽根体12は多数の穿設孔13を有する多孔体で形成されている。この羽根体12の内側に円筒状の第1内筒管14が配置され、この内筒管14の外周部に羽根体12の一端部が接続されている。この内筒管14は多数の穿設孔15を有する多孔体で形成されている。この内筒管14内に螺旋状の複数個の右回転型第2羽根体16を有し、この羽根体16は多数の穿設孔17を有する多孔体で形成されている。この羽根体16の内側に円筒状の第2内筒管18が配置されている。この内筒管18は多数の穿設孔19を有する多孔体で形成されている。通路管11の長手軸心方向の長さは第1羽根体12と等しいかやや長く形成されている。
第1内筒管14および第2内筒管18を多数の穿設孔15および19を有する多孔体で形成することで、ミキシングエレメント10内の軸心方向(長手軸心方向)を通流する流体の混合効果及び均質化がより向上する。孔15および19の形状は三角状,四角状,楕円状,スリット状など必要に応じ適宜選択使用される。この孔15および19の開口率は約5%〜95%の範囲で使用条件に応じて適宜選択使用される。なお、羽根体12および16の径方向における配置位置は、前記ミキシングエレメント1と同様に、ほぼ等間隔で等配に配置して通路管11および内筒管14に接合されている。
図4は本発明に係る第3実施例を示すミキシングエレメントの斜視図である。ミキシングエレメント20は円筒状の通路管21と、この通路管21内に内設された螺旋状の複数個の右回転型第1羽根体22を有している。この羽根体22は多数の穿設孔23を有する多孔体で形成されている。この羽根体22の内側に円筒状の第1内筒管24が配置されている。この内筒管24内に螺旋状の複数個の左回転型第2羽根体25を有し、この羽根体25は多数の穿設孔26を有する多孔体で形成されている。この羽根体25の内側に円筒状の第2内筒管27を配置し、開口部28を形成している。通路管21の長手軸心方向の長さは第1羽根体22と等しいかやや長く形成されている。
ミキシングエレメント20は通路管21内に右回転(時計方向)の第1羽根体22と左回転(反時計方向)の第2羽根体25とを内設している。これにより、ミキシングエレメント20内を通流する右回転および左回転の流体はミキシングエレメント20内の径方向における相反する渦流により強力なせん断応力が発生して、例えばガス流速1〜15m/sの範囲でも、混合効率はより向上する。なお、内筒管24および内筒管27を多孔体で形成することで混合効率および均質化はさらに向上する。
図5は本発明に係る第4実施例を示す90°左回転型(反時計方向)ミキシングエレメントの斜視図である。ミキシングエレメント29は円筒状の通路管30と、この通路管30内に内設された螺旋状の複数個の左回転型第1羽根体31を有している。この第1羽根体31は多数の穿設孔32を有する多孔体で形成されている。この第1羽根体31の内側に円筒状の第1内筒管33が配置されている。この第1内筒管33は第1羽根体31の接続部に軸心方向(長手軸心方向)における必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。この第1内筒管33内に螺旋状の複数個の左回転型第2羽根体34を有し、この羽根体34は多数の穿設孔35を有する多孔体で形成されている。この第2羽根体34の内側に円筒状の第2内筒管36を配置し、開口部37を形成している。前記同様に、この第2内筒管36は第2羽根体34の捩り応力に対して機械的強度を強くするために設置されている。この第2内筒管36は必要に応じて第2羽根体34の接続部に必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。第1羽根体31は第1内筒管33の外周面に一端部が接続され、通路管30の内周面に向かうにつれて、反時計方向(左回転)に螺旋状に捩られて他端部が通路管30の内周面に接続されている。通路管30の長手軸心方向の長さは第1羽根体31と等しいかやや長く形成されている。
第2羽根体34は第2内筒管36の外周面に一端部が接続され、第1内筒管33の内周面に向かうにつれて、反時計方向(左回転)に螺旋状に捩られて他端部が第1内筒管33の内周面に接続されている。第2内筒管36は中心部が開口されているので、第2羽根体34は第2内筒管36の軸心部に存在せず、この部分が欠落している。
前記同様に、羽根体31および34の回転角度(捩り角度)は90°に限定されることなくミキシングエレメント29の内径に応じて約5°〜270°の範囲が好ましく、より好ましくには約10°〜180°の範囲である。また、内筒管の配置個数はミキシングエレメント29の内径に応じて、少なくとも1つ以上で適宜増減させて使用できる。また、羽根体31および34の内設個数は12枚および6枚に限定されることなく、必要な充填密度に応じて、製作可能な範囲で適宜増減させて使用される。
図6は本発明に係る第5実施例を示すミキシングエレメントの斜視図である。ミキシングエレメント38は円筒状の通路管39とこの通路管39内に内設された螺旋状の複数個の左回転型第1羽根体40を有している。この羽根体40は多数の穿設孔41を有する多孔体で形成されている。この羽根体40の内側に円筒状の第1内筒管42が配置されている。この内筒管42内に螺旋状の複数個の右回転型第2羽根体43を有し、多数の穿設孔44を有する多孔体で形成されている。この羽根体43の内側に円筒状の第2内筒管45を配置し、開口部46を形成している。通路管39の長手軸心方向の長さは第1羽根体40と等しいかやや長く形成されている。
ミキシングエレメント38は通路管39内に左回転(反時計方向)の羽根体40と右回転(時計方向)の羽根体43とを内設している。これにより、ミキシングエレメント38内を通流する右回転および左回転の流体はミキシングエレメント38内の径方向における相反する渦流により強力なせん断応力が発生して、混合効率はより向上する。なお、内筒管42および内筒管45を多孔体で形成することで混合効率はさらに向上する。
図7は、本発明に係るミキシングエレメントにおける通路管と内筒管との直径における寸法(長さ)に関する説明図である。ミキシングエレメント47は、前記図1,2,3で説明したごとく、通路管48,第1羽根体49,第1内筒管50,第2羽根体51,第2内筒管52で構成され、開口部53を形成している。ミキシングエレメント47における通路管と内筒管との直径の寸法比率は、通路管48の直径をφD,内筒管50の直径をφdとすると、φdはφDの約5%〜95%の範囲が好ましい。より好ましくは10%〜60%の範囲である。また、開口部53の直径は小口径たとえば50mm以下が好ましく、第1内筒管50の直径φdの約5%〜50%の範囲である。より好ましくは約10%〜30%の範囲である。なお、通路管と内筒管との寸法比率は通路管の寸法および製作の容易性,混合の効率性に応じて適宜選択使用される。また、第1内筒管,第2内筒管に限定されることなく、内筒管は、例えば第3,第4,第5内筒管そして第n内筒管と順次通路管の中心部に向けて配置し、同様に順次複数個の羽根体を各々の内筒管に配置して適宜選択使用される。なお、第2羽根体51の回転角度は第1羽根体49の回転角度とほぼ等しいか又は小さい回転角度で形成されている。これにより、製作も容易になり、また充填密度が向上して混合効率もより向上する。
図8は本発明に係る第6実施例を示す15°右回転型(時計方向)ミキシングエレメントの斜視図である。ミキシングエレメント54aは筒状の通路管55と、この通路管55内に内設された螺旋状の複数個の右回転型第1羽根体56を有している。この羽根体56は多数の穿設孔57を有する多孔体で形成されている。この羽根体56の内側に筒状の第1内筒管58が配置されている。この内筒管58は第1羽根体56の接続部に軸心方向(長手軸心方向)における必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。この内筒管58内に螺旋状の複数個の右回転型第2羽根体59を有し多数の穿設孔60を有する多孔体で形成されている。この羽根体59の内側に筒状の第2内筒管61を配置し、開口部62を形成している。この内筒管61は羽根体59の捩り応力に対して機械的強度を強くするために設置されている。この第2内筒管61は必要に応じて第2羽根体59の接続部に必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。第1羽根体56は第1内筒管58の外周面に一端部が接続され、通路管55の内周面に向かうにつれて、約15°時計方向(右回転)に螺旋状に捩られて他端部が通路管55の内周面に接続されている。通路管55の長手軸心方向の長さは第1羽根体56と等しいかやや長く形成されている。
第2羽根体59は第2内筒管61の外周面に一端部が接続され、第1内筒管58の内周面に向かうにつれて、時計方向(右回転)に螺旋状に捩られて他端部が第1内筒管58の内周面に接続されている。第2内筒管61は中心部が開口されているので、第2羽根体59は第2内筒管61の軸心部に存在せず、この部分が欠落している。これにより、第2内筒管61の軸心部に羽根体が存在しない開口部62が形成されている。ミキシングエレメント54b,54c,54dは、ミキシングエレメント54aと前記同様に形成されている。
ミキシングエレメント54は、第1羽根体56および第2羽根体59の回転角度を約15°にすることで、羽根体56および59の製作は簡易になり、羽根体56および59の設置個数を容易に増設することが可能となり、充填密度の増加により混合効率はより向上する。また、大口径(直径1000mm以上)の製作が簡易になり、金型費の低減および製作の容易性により製造費も安価になる。さらに、既存技術の蒸留塔,吸収塔内で使用されている充填物との交換が可能となり、現場およびこれら塔内でのミキシングエレメント54の組立、据付工事が容易にできるようになる。ミキシングエレメント54の製造方法は通路管55,羽根体56および59,内筒管58および61は各々別体で製造される。また、通路管55および内筒管58,61は長手軸心方向で少なくとも2つ以上に分割した複数の部材で製作して、この分割した複数の部材を接続させて筒状の通路管55および内筒管58,61を形成してもよい。同様に羽根体56,59を長手軸心方向又は径方向で少なくとも2つ以上に分割し、この分割した複数の部材を接続させて螺旋状の羽根体56,59を形成してもよい。なお、通路管55,内筒管58,61および羽根体56,59は、各々溶接,接着および溶着,係止などの手段により接続されることで容易にミキシングエレメント54が製造される。
図9に示すミキシングエレメント63は前記15°右回転型ミキシングエレメント54a,54b,54c,54dを4段配置して、つまりミキシングエレメント54a,54b,54c,54dを4個直列に配置して、羽根体56の回転角度(捩り角度)が総和で約60°に成るように接続されている。即ち隣接する第1羽根体56の端縁同士を接続することで、15°+15°+15°+15°=60°になる羽根体を有するミキシングエレメント63が形成される。つまり、回転角度60°を有するミキシングエレメント63が容易に形成される。
このようにミキシングエレメント54を必要段数配置することで約180°,約270°,約360°など任意の回転角度を有するミキシングエレメントを容易に製造できる。
なお、隣接する羽根体56の端縁同士を所定位置で接続することに限定されることなく任意の位置に配置して使用してもよい。また、ミキシングエレメントは右回転型羽根体のみに限定されることなく、図3,図4,図5,図6で示したミキシングエレメント10,20,29,38を形成する羽根体の回転方向の組合せは必要に応じて適宜選択使用される。
図10は本発明に係る第7実施例を示す30°右回転型(時計方向)ミキシングエレメントの斜視図である。図8で示したミキシングエレメント同様に、ミキシングエレメント64は筒状の通路管65と、この通路管65内に内設された螺旋状の複数個の右回転型第1羽根体66を有している。この第1羽根体66は多数の穿設孔67を有する多孔体で形成されている。この第1羽根体66の内側に筒状の第1内筒管68が配置されている。この内筒管68は羽根体66の接続部に長手軸心方向における必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。この内筒管68内に螺旋状の複数個の右回転型第2羽根体69を有し多数の穿設孔70を有する多孔体で形成されている。この羽根体69の内側に筒状の第2内筒管71を配置し、開口部72を形成している。この内筒管71は羽根体69の捩り応力に対して機械的強度を強くするために設置されている。この内筒管71は必要に応じて羽根体69の接続部に必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。
以下は図8で示したミキシングエレメントと同様であるので詳細な説明は省略する。
図10に示すミキシングエレメント64は約30°右回転型ミキシングエレメント64a,64b,64cを3段配置して羽根体66の回転角度が総和で約90°に成るように接続されている。図9に示すミキシングエレメント63同様に30°+30°+30°=90°に成る羽根体を有するミキシングエレメント64が容易に形成される。
図11は本発明に係る第8実施例を示す60°右回転型(時計方向)ミキシングエレメントの斜視図である。ミキシングエレメント73は筒状の通路管74と、この通路管74内に内設された螺旋状の複数個の右回転型第1羽根体75を有している。この羽根体75は多数の穿設孔76を有する多孔体で形成されている。この羽根体75の内側に筒状の第1内筒管77が配置されている。この内筒管77は羽根体75の接続部に軸心方向(長手軸心方向)における必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。この内筒管77内に螺旋状の複数個の右回転型第2羽根体78を有し多数の穿設孔79を有する多孔体で形成されている。この羽根体78の内側に筒状の第2内筒管80を配置し、開口部81を形成している。この内筒管80は羽根体78の捩り応力に対して機械的強度を強くするために設置されている。この内筒管80は必要に応じて第2羽根体78の接続部に必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。なお、第2羽根体78の長手軸心方向の長さは第1羽根体75の長手軸心方向の長さとほぼ等しいか又は50%以下が好ましい。つまり、第2羽根体78は1個の第1羽根体75に対して少なくとも2個から形成することが好ましい。
以下は図8で示したミキシングエレメントと同様であるので詳細な説明は省略する。
図11に示すミキシングエレメント73は約60°右回転型ミキシングエレメント73a,73b,73cを3段配置して羽根体75の回転角度が総和で約180°に成るように接続されている。図9に示すミキシングエレメント63同様に60°+60°+60°=180°に成る羽根体を有するミキシングエレメント73が容易に形成される。
図12は本発明に係る第9実施例を示す90°右回転型(時計方向)ミキシングエレメントの斜視図である。ミキシングエレメント82は筒状の通路管83と、この通路管83内に内設された螺旋状の複数個の右回転型第1羽根体84を有している。この羽根体84は多数の穿設孔85を有する多孔体で形成されている。この羽根体84の内側に筒状の第1内筒管86が配置されている。この内筒管86は羽根体84の接続部に軸心方向(長手軸方向)における必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。この内筒管86内に螺旋状の複数個の右回転型第2羽根体87を有し多数の穿設孔88を有する多孔体で形成されている。この羽根体87の内側に筒状の第2内筒管89を配置し、開口部90を形成している。この内筒管89は羽根体87の捩り応力に対して機械的強度を強くするために設置されている。この内筒管89は必要に応じて羽根体87の接続部に必要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置されていない。なお、前記第8実施例同様に、第2羽根体87は1個の第1羽根体84に対して少なくとも2個から形成することが好ましい。
以下は図8で示したミキシングエレメントと同様であるので詳細な説明は省略する。
図12に示すミキシングエレメント82は約90°右回転型ミキシングエレメント82a,82b,82cを3段配置して羽根体84の回転角度が総和で約270°に成るように接続されている。図9に示すミキシングエレメント63同様に90°+90°+90°=270°に成る羽根体を有するミキシングエレメント82が容易に形成される。
図13は本発明のミキシングエレメントを使用した第1実施例に係る右回転型ミキシングエレメントと第4実施例に係る左回転型ミキシングエレメントを、スペーサを介して縦列に接続した静止型流体混合器の概略側断面図である。円筒状の静止型流体混合器91は円筒状のケーシング92内に右回転型ミキシングエレメント93および左回転型ミキシングエレメント94を、ミキシングエレメント93,94の直径と同径のスペーサ95を介して交互に配置して形成されている。また、右回転型第2羽根体98は右回転型第1羽根体96の全長に亘って2個配置されている。更に、ミキシングエレメント93および94は図1および図5に示した第1内筒管97および第2内筒管99を各々配置して形成されている。複数個の内筒管および羽根体を配置して、開口部100は小口径(直径50mm以下)に形成することが好ましい。なお、この円筒状のスペーサ95を配置しないでミキシングエレメント93,94を交互にケーシング92内に配置して静止型流体混合器を形成してもよい。また、ミキシングエレメント93,94の端縁同士を接合して静止型流体混合器を形成してもよい。なお、第2羽根体98の長手軸心方向の長さは、第1羽根体96のほぼ半分である。また、第2羽根体98は所定の回転角度を有し、第1羽根体96の回転角度よりも小さい回転角度で形成されている。例えば、第1羽根体96の回転角度約90°に対して第2羽根体98の回転角度は約45°に形成されている。
前記の如く構成された静止型流体混合器91内を2種の流体FA,FBが通流する間に流体の一部は螺旋状に羽根体の回転角度に沿って回転し、時計方向の旋回流となり、一部は羽根体の穿設孔を通流して剪断され、また一部は内筒管の穿設孔を通流して剪断され、これらの流体は合流し、さらに反転、分割される。このように回転、通過、剪断、合流、反転、分割が連続的に繰り返されて、2種類の流体FA,FBが均質に混合される。
図14は本発明のミキシングエレメントを使用した図3に示す第2実施例に係る右回転型ミキシングエレメントを少なくとも1個を配置した静止型流体混合器の概略側部分断面図である。円筒状の静止型流体混合器101は円筒状のケーシング102内に右回転型ミキシングエレメント103およびミキシングエレメント103と同一直径を有する筒状のスペーサ110を配置して形成されている。このミキシングエレメント103内に内設されている右回転型第1羽根体104は図13に示したミキシングエレメント93と同様であるが、右回転型第2羽根体106は第1内筒管105の軸心方向(長手軸心方向)の長さの必要な部分に空間部109を介して2個を配置し、第2内筒管107および開口部108を有してミキシングエレメント103を形成している。このように第1内筒管105内に第2羽根体106が欠落した空間部109を形成することで、径方向での流体の合流の効果により、混合効率がより向上する。なお、第2羽根体106は右回転型のみでなくして、右及び左回転型を交互に配置して静止型流体混合器101を形成してもよい。
図15は、本発明のミキシングエレメントを使用した図4に示す第3実施例に係る右回転型ミキシングエレメントを少なくとも1個を配置した静止型流体混合器の概略側部分断面図である。円筒状の静止型流体混合器111は円筒状のケーシング112内に右回転型ミキシングエレメント113およびミキシングエレメント113と同一直径を有する円筒状のスペーサ120を配置して形成されている。このミキシングエレメント113内に内設されている右回転型第1羽根体114は図13に示したミキシングエレメント93と同様であるが、第1内筒管115内に内設されている第2羽根体116は左回転型で形成されている。また、図14に示したミキシングエレメント103と同様に左回転型第2羽根体116は空間部119を介して2個を配置してミキシングエレメント113を形成している。更に、図13同様に第2内筒管117、開口部118を有してミキシングエレメント113を形成している。なお、第2羽根体116の回転角度は第1羽根体114の回転角度より小さい回転角度で形成されている。
このように構成された静止型流体混合器111は右回転および左回転の相反する旋回流の発生により混合効率は更に向上する。なお、第2羽根体116は左回転型のみでなくして、左及び右回転型を交互に配置して静止型流体混合器111を形成してもよい。
図16は、図13で示した本発明の実施例に係る静止型流体混合器の軸心方向(長手軸心方向)の概略縦断面斜視図である。円筒状の静止型流体混合器121は円筒状の右回転型ミキシングエレメント122と円筒状の左回転型ミキシングエレメント123とは円筒状のスペーサ124を介して交互に配置して形成されている。
右回転型ミキシングエレメント122は円筒状の通路管125と、この通路管125内に内設された螺旋状の複数個の右回転型第1羽根体126を有している。この羽根体126は多数の穿設孔127を有する多孔体で形成されている。この羽根体126の内側(中心部)に穿設孔を有する円筒状の第1内筒管128が第1羽根体126の全長に亘って配置されている。この内筒管128内に螺旋状の複数個の右回転型第2羽根体129を有し、多数の穿設孔130を有する多孔体で形成されている。この所定回転角度を有する羽根体129の内側(中心部)に円筒状の第2内筒管131を配置し、開口部133を形成している。この内筒管131は第1内筒管128同様に多数の穿設孔132を有して形成されている。ミキシングエレメント122と同一直径を有する筒状のスペーサ124の一端部はミキシングエレメント122の端縁部と接合されている。このスペーサ124の軸心方向(長手軸心方向)での長さは、ミキシングエレメント122の全長に対して0.1倍から10倍の範囲が好ましい。より好ましくは0.2倍から5倍の範囲である。なお、スペーサ124の軸心方向における断面積の形状は同一径の円筒状に限定されることなく、異型の円錐状でもよい。これにより通路管125の内壁部を通流する流体は中心部に移動される。
左回転型ミキシングエレメント123の一端部はスペーサ124の他端部に接合されている。この左回転型ミキシングエレメント123は、前記右回転型ミキシングエレメント122同様に、詳細な説明は省略するが、円筒状の通路管134と、この通路管134内に内設された螺旋状の複数個の左回転型第1羽根体135を有している。この羽根体135は多数の穿設孔136を有する多孔体で形成されている。この所定回転角度を有する羽根体135の内側(中心部)に図3同様に穿設孔を有する円筒状の第1内筒管137が第1羽根体135の全長に亘って配置されている。この内筒管137内に螺旋状の複数個の左回転型第2羽根体138を有し、多数の穿設孔を有する多孔体で形成されている。この羽根体138の内側(中心部)に円筒状の第2内筒管を配置し開口部133を形成している。この内筒管は第1内筒管137同様に多数の穿設孔を有して形成されている。この左回転型ミキシングエレメント123の他端部は前記同様のスペーサ124を接合し、さらに、このスペーサ124を介して前記同様の右回転型ミキシングエレメント122を接合して、静止型流体混合器121を形成している。この静止型流体混合器121は2個の右回転型ミキシングエレメント122と1個の左回転型ミキシングエレメント123で構成されているが、これに限定されることなく、少なくとも1個以上の前記ミキシングエレメントを使用して静止型流体混合器を形成してもよい。前記ミキシングエレメントの配置個数、回転角度、回転方向および羽根体の配置個数などは用途及び使用条件に応じて適宜選択使用される。
応用例1
図17は本発明の実施例に係るミキシングエレメントを蒸留塔方式気液接触装置に適用した場合の応用例を示す概略部分縦断面図である。蒸留塔139は筒状のケーシング140と、このケーシング140内に右回転型ミキシングエレメント141a,141b,141c,141dを4段配置して形成されている。このミキシングエレメント141a,141b,141c,141dはケーシング140内に内設されたミキシングエレメント支持具142により、所定位置に係止されている。マンホール143はケーシング140内にミキシングエレメント141の部材および作業者の搬出入が可能な構造および寸法で形成されている。なお、右回転型ミキシングエレメントおよび左回転型ミキシングエレメントを交互に縦列に配置して(不図示。)、高効率の蒸留塔139を形成してもよい。また、少なくとも1個以上の右回転型又は左回転型ミキシングエレメントを交互に配置して蒸留塔139を形成してもよい。
このように構成された蒸留塔139においては蒸留塔139内を上昇する気体(FA)と下降する液体(FB)とは、ミキシングエレメント141内を向流で通流して、気体と液体とが攪拌混合され、気液が十分に接触する。偏流を防止して液再分配器を必要としないこの蒸留塔139をフラッシュ蒸留および水蒸気蒸留などに適用することで、液体中の異種物質の分離,精製および回収操作などができる。
本発明によるミキシングエレメントを蒸留塔内の充填物として適用することで、蒸留塔内のガス速度は従来技術の蒸留塔に対して1.5〜5倍の範囲での処理が可能となり、塔径は小さくなり、設備費は安価になる。また、充填密度の向上により気液有効接触面積は向上し、塔高は低くなり、低い圧力損失での運転が可能となり、供給スチーム量、ガス量なども低減する。さらに、液ガス比の変動に対して運転操作範囲は広く、運転管理は容易になる。さらにまた、従来技術の蒸留塔に使用されている充填物を本発明のミキシングエレメントと交換することにより、生産能力および保守管理が容易に向上する。本発明のミキシングエレメントとの交換工事および設置工事も既設の蒸留塔のマンホールを介して容易に作業可能となる。さらに、従来の静止型混合器を使用した蒸留塔と比較して、本発明のミキシングエレメントの開口部の直径を最小(たとえば50mm以下)にすることが可能となり、充填密度は向上し、流体の短絡が減少して気液接触効率がより向上する。また羽根体の回転角度を小さくすることで(例えば15°以下。)、本発明のミキシングエレメントの製造は容易になり、狭い蒸留塔内での本発明のミキシングエレメントの設置および据付作業が可能となる。さらに、大口径(直径1m以上)の蒸留塔の製作が容易になり、大容量の処理が可能となる。さらに又、生成固型物の付着成長などによる目詰まりを防止して保守管理費も低減される。
応用例2
図18は本発明の実施例に係るミキシングエレメントを吸収塔方式気液接触装置に適用した場合の応用例を示す概略部分縦断面図である。吸収塔144は筒状のケーシング145と、このケーシング145内に右回転型ミキシングエレメント146a,146b,146c,146dを4段配置して形成されている。このミキシングエレメント146a,146b,146c,146dはケーシング145内に内設されたミキシングエレメント支持具147により、所定位置に係止されている。マンホール148はケーシング145内にミキシングエレメント146の部材の搬出入および作業者の出入が可能な構造および寸法で形成されている。前記蒸留塔と同様に、右回転型ミキシングエレメントおよび左回転型ミキシングエレメントを交互に縦列に配置して(不図示。)、吸収塔144を形成してもよい。また、少なくとも1個以上の右回転型又は左回転型ミキシングエレメントを交互に配置して吸収塔144を形成してもよい。
このように構成された吸収塔144においては吸収塔144内を下降する気体(FA)と液体(FB)とは、ミキシングエレメント146内を並流で通流して、気体と液体とが攪拌混合され、気液が十分に接触する。この吸収塔144をガス吸収,ガス冷却,除塵操作などに適用することで、気体中の異種物質の分離,精製,回収および除害処理などに適用できる。
本発明によるミキシングエレメントを吸収塔の充填物として適用した場合は、フラッディング(flooding)が発生しないので、吸収塔内のガス速度は従来技術の充填塔方式と比較して5〜15倍の範囲でのガス吸収処理が可能となり、設備費は安価になる。また、充填密度の向上により、気液接触効率は向上し、塔高も10〜50%低くなり、塔径も1/3〜1/2と小さくなり、200〜1000Paの低い圧力損失での運転が可能となる。低い液ガス比(l/m)例えば2〜8l/mの範囲で運転可能となる。また低い塔内ガス流速例えば1〜6m/sの範囲においても高効率でガス吸収が可能となり、省スペースおよび省エネルギーとなる。さらに、処理するガス量およびガス濃度などの変動に対して運転操作範囲が広いので運転管理も容易になる。さらにまた、従来技術の吸収塔に使用されている充填物との交換により、生産能力が容易に向上する。従来技術の充填物との交換工事もマンホールを介して容易に作業可能となる。さらに、従来の静止型混合器を使用した吸収塔と比較して、ミキシングエレメントの開口部つまり内筒管の直径を最小にすることが可能となり、流体の短絡は減少し、気液接触効率がより向上する。また大口径(直径1m以上)のミキシングエレメントの製造が容易になり、大口径(直径1m以上)の吸収塔は容易に製造可能となり、大風量(30000m/h以上)を処理する高効率の吸収塔の製作加工費は安価になる。
本発明の実施例に係る90°右回転型ミキシングエレメントの斜視図である。 同じくミキシングエレメントの底面図である。 同じくミキシングエレメントの部分拡大斜視図である。 本発明の実施例に係る右回転型第1羽根体と左回転型第2羽根体とから成るミキシングエレメントの斜視図である。 本発明の実施例に係る90°左回転型ミキシングエレメントの斜視図である。 同じく左回転型第1羽根体と右回転型第2羽根体とから成るミキシングエレメントの斜視図である。 本発明の実施例に係る右回転型ミキシングエレメントの断面を示す説明図である。 本発明の実施例に係る15°右回転型ミキシングエレメントの斜視図である。 本発明の実施例に係る15°右回転型羽根体から成るミキシングエレメントを4段配置したミキシングエレメントの斜視図である。 同じく30°右回転型ミキシングエレメントを3段配置したミキシングエレメントの斜視図である。 同じく60°右回転型ミキシングエレメントを3段配置したミキシングエレメントの斜視図である。 同じく90°右回転型ミキシングエレメントを3段配置したミキシングエレメントの斜視図である。 本発明の実施例に係るミキシングエレメントを使用した静止型流体混合器の概略側断面図である。 同じく静止型流体混合器の概略側部分断面図である。 同じく静止型流体混合器の概略側部分断面図である。 本発明に係る静止型流体混合器の概略縦断面斜視図である。 本発明に係るミキシングエレメントを蒸留塔方式気液接触装置に適用した場合の応用例を示す概略部分縦断面図である。 同じく吸収塔方式気液接触装置に適用した場合の応用例を示す概略部分縦断面図である。
符号の説明
1,10,20,29,38,47,54a,54b,54c,54d,63,64,64a,64b,64c,73,73a,73b,73c,82,82a,82b,82c,93,94,103,113,122,123,141a,141b,141c,141d,146a,146b,146c,146d : ミキシングエレメント
2,11,21,30,39,48,55,65,74,83,125,134 : 通路管
3,12,22,49,56,66,75,84,96,104,114,126 : 右回転型第1羽根体
6,16,43,51,59,69,78,87,98,106,129 : 右回転型第2羽根体
31,40,135 : 左回転型第1羽根体
25,34,116,138 : 左回転型第2羽根体
5,14,24,33,42,50,58,68,77,86,97,105,115,128,137 : 第1内筒管
8,18,27,36,45,52,61,71,80,89,99,107,117,131 : 第2内筒管
4,7,13,15,17,19,23,26,32,35,41,44,57,60,67,70,76,79,85,88,127,130,132,136 : 孔
9,28,37,46,53,62,72,81,90,100,108,118,133 : 開口部
91,101,111,121 : 静止型流体混合器
92,102,112,140,145 : ケーシング
95,110,120,124 : スペーサ
109,119 : 空間部
139 : 蒸留塔
144 : 吸収塔
142,147 : 支持具
143,148 : マンホール

Claims (4)

  1. 流体が通流する筒状の通路管と、
    前記通路管内に内設された右回転又は左回転の螺旋状の第1羽根体と、
    前記第1羽根体の軸心部に配置された第1内筒管と、
    前記第1内筒管内に内設された右回転又は左回転の螺旋状の第2羽根体と、
    前記第2羽根体の軸心部に配置された第2内筒管とを備え、
    前記第1羽根体及び前記第2羽根体は、多孔体で形成され、
    前記通路管の長手軸心方向の長さは第1羽根体と等しいかやや長く形成され、
    前記第2羽根体の長手軸心方向の長さは第1羽根体の長手軸心方向の長さとほぼ等しいかまたは短く形成され、
    前記第1内筒管および第2内筒管は多孔体で形成されている
    ことを特徴とするミキシングエレメント。
  2. 流体が通流する筒状の通路管と、前記通路管内に内設された右回転又は左回転の螺旋状の第1羽根体と、前記第1羽根体の軸心部に配置された第1内筒管と、前記第1内筒管内に内設された右回転又は左回転の螺旋状の第2羽根体と、前記第2羽根体の軸心部に配置された第2内筒管とを備え、前記第1羽根体及び前記第2羽根体は、多孔体で形成され、前記通路管の長手軸心方向の長さは第1羽根体と等しいかやや長く形成され、前記第2羽根体の長手軸心方向の長さは第1羽根体の長手軸心方向の長さとほぼ等しいかまたは短く形成され、前記第1内筒管および第2内筒管は多孔体で形成されているミキシングエレメントを、少なくとも1つ以上備えることを特徴とする静止型流体混合器。
  3. 請求項第1項記載の前記ミキシングエレメントが、向流で流体が通流する蒸留塔方式気液接触装置内に少なくとも1つ以上配置されていることを特徴とする気液接触装置。
  4. 請求項第1項記載の前記ミキシングエレメントが、並流で流体が通流する吸収塔方式気液接触装置内に少なくとも1つ以上配置されていることを特徴とする気液接触装置。
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