JP5101186B2 - 車両固縛金物およびその取り付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カーフェリー、自動車運搬船等の自動車搭載床面に取り付けられる車両固縛金物およびその取り付け方法に関する。
従来、カーフェリー、自動車運搬船等の自動車搭載床面には、搭載した車両を固縛するための固縛フックを引掛けるため、引掛け部を有する車両固縛金物が多数取り付けられている。
車両固縛金物には多くの形態があるが、その一つとして図4のカーフェリー、自動車運搬船等の自動車搭載床面の略図に示すように、船長方向に伸びるように直列にM本、船幅方向にN列並べられた角棒状の平鋼材によるラッシングレール1がある。Mの数、Nの数は、個々のラッシングレール1の長さ、船舶10の自動車搭載床面11の大きさ、位置によって多様だが、一本のラッシングレール1の長さが約3mであれば、Mは長く配列する位置では約50本、大型の自動車運搬船ではNは多い部分で約30列以上に達する。したがって、一床面で1〜2千本、船全体では数千〜数万本のラッシングレールを取り付けなければならない。
図1を用いて本発明に係る車両固縛金物である一般的なラッシングレールを説明する。図1(b)はラッシングレールの立面図であり自動車搭載床面に取り付けた状態を示し、(a)は(b)中のX−X矢視図である。
図示のようにラッシングレール1は長さLで、厚さb、高さhの矩形断面を有する平鋼材からなる角棒状の部材であり、通常その中間下辺に等ピッチpで半径rの半円の切欠き部2を予め加工しておき、自動車搭載床面(以下、単に「床面」という)11に取り付けた状態で床面11との間に、上記の搭載した車両を固縛するための固縛フックを引掛ける引掛け部3を形成する。
切欠き部2のピッチpは種々設定され得るが、固縛位置の自由度から例えばp=150mmとすれば、L=約3mの場合1本のラッシングレール1あたり20個の切欠き部が設けられることになる。
一方、ラッシングレール1は耐久性等から床面11に溶接で固定されるが、車両によって持ち込まれた水分、デッキ洗浄水、雪解け水等がラッシングレール1と床面11との間に入って腐食を誘起することを避けるため、通常フル溶接が求められる。
従って、図1に示すラッシングレール1の場合、溶接箇所は第1端面(一方の端面)1aの下部B、第1端部両側面下部A、切欠き部2の間の両側面下部C、切欠き部2内の両下端部D、第2端部両側面下部A′、第2端面(他方の端面)1bの下部B′があり、前記の20個の切欠き部を設けたラッシングレール1の場合溶接箇所は、1本当たり、B:1、A:2、C:(20−1)×2=38、D:20×2=40、A′:2、B′:1、計84箇所にも上り、連続して接地している長さが短いため、従来はこの多様な溶接箇所を全て手溶接で溶接していた。そのため1本当たりの溶接取り付けに数10分要し、工程上の負担が多大であることが問題であった。
そこで、例えば特開昭60−166174号公報に記載されるような、移動速度制御とタイマー等による自動間欠溶接を採用すれば、例えば両端面1a、1bの下部B、B′、両端部両側面A、A′等を仮溶接した後、少なくとも等ピッチの溶接箇所の側面下部Cについては作業現場でのタイマー等による簡易な装置で自動溶接化の可能性がある。
しかしながら、従来のラッシングレール1は、切欠き部2が単に固縛フックを引掛ける引掛け部3として機能するためのものであるため、切欠き部2の位置についての寸法公差管理は十分になされていなかった。したがって、切欠き部2の中心位置の罫書きは、1ピッチ毎のスケールで、例えば第1端面1a側から第2端面1b側へと適宜順次行なわれていたので、1ピッチpの寸法公差は一定内に収めていたとしても、全ピッチの寸法公差が一方に偏って集積すれば、最終位置(第1端面1aから最も遠い位置)の切欠き部2′はその中心位置が大きくずれ、例えばその直径2r以上ずれてしまうこともあり得た。
そうなると、ラッシングレール1の第1端面1a側からタイマー等による自動間欠溶接を行った場合、切欠き部2′に側面溶接Cを行なってしまう恐れがあり、採用が困難であった。
切欠き部2の位置を個々に自動検知して溶接制御を行なわせるものや、ラッシングレール1の個々の切欠き部位置を予め実測してインプットし、個々の溶接開始、停止位置を設定するものの採用も考えられるが、現場での溶接装置としては複雑過ぎるものとなり、工程上、コスト上の新たな問題を惹起する恐れがあった。
特開昭60−166174号公報
本発明は、タイマー等による簡易な自動溶接装置で少なくともラッシングレール(車両固縛金物)の切欠き部間の側面下部溶接箇所を自動間欠溶接可能なように切欠き部の位置の寸法公差を管理したラッシングレールを提供し、またそのラッシングレールによってその溶接取り付け工程の負担を大幅に低減するラッシングレールの取り付け方法を提供することを課題とするものである。
本発明は、上記の課題を解決するためになされ、下記の(1)から(3)の手段を提供するものであり、以下、特許請求の範囲に記載の順に説明する。
(1)その第1の手段として、平鋼材からなり矩形断面を有する長さLの角棒状の車両固縛金物であって、船舶の床面上に溶接で取り付けられる側に等ピッチpで複数の切欠き部が予め加工され、前記床面に取り付けられた状態で前記切欠き部が同床面との間に、搭載した車両を固縛するための固縛フックを引掛ける引掛け部を形成する車両固縛金物において、前記複数の切欠き部は、前記車両固縛金物の一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離a、隣り合う前記切欠き部の位置の各ピッチp、及び前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置までの距離L1のそれぞれを所定の寸法公差に収めて印した標準スケールを用いて、前記車両固縛金物の加工位置を位置決めすることにより加工されてなることを特徴とする車両固縛金物を提供する。
(2)第2の手段としては、第1の手段の車両固縛金物において、前記車両固縛金物の前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置から同車両固縛金物の他方の端面までの距離(L−L1)=a′と前記一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離aの和が、前記ピッチpより小さいことを特徴とする車両固縛金物を提供する。
(3)また、第3の手段として、第2の手段の車両固縛金物の取り付け方法であって、溶接可能な材質で長さsが、前記一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離aと前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置から同車両固縛金物の他方の端面までの距離(L−L1)=a′の和と、前記ピッチpとの差(p−a−a′)に等しいスペーサーを、一つの車両固縛金物の前記一方の端面と、隣り合う他の車両固縛金物の他方の端面との間に挟んで、同車両固縛金物を複数直列に配置し、同車両固縛金物と前記スペーサーとを前記床面に溶接で取り付けることを特徴とする車両固縛金物の取り付け方法を提供する。
(1)特許請求の範囲に記載の請求項1の発明によれば、車両固縛金物を上記第1の手段のように構成したので、車両固縛金物は、その切欠き部の各ピッチが所定の寸法公差内に収まるだけでなく、自動溶接開始側となる一方の端面に最も近い切欠き部の位置、及び最も遠い切欠き部の位置が所定の寸法公差内に収まり、等間隔間欠溶接を自動的に行う場合に問題となる切欠き部の位置ずれが解消し、移動速度制御とタイマー等による等間隔間欠溶接を行う簡易な自動溶接機によっても側面下部溶接を自動的に行なえる。したがって、取り付け工程の大部分を占める両側面下部溶接と非溶接箇所のスキップ移動を自動的に行なえるので、溶接取り付け時間を大幅に短縮することができる。
(2)請求項2の発明によれば、車両固縛金物を上記第2の手段のように構成したので、請求項1の発明の効果に加え、車両固縛金物に効率的に切欠き部を設けることができ、直列配置の複数の車両固縛金物に対して等間隔間欠溶接で連続的に側面下部溶接を行なうことができるものとなる。
(3)請求項3の発明によれば、車両固縛金物の取り付け方法を、上記第3の手段のように構成したので、一つの車両固縛金物の一方の端面に最も近い切欠き部の位置と、隣り合う他の車両固縛金物の他方の端面に最も近い切欠き部の位置との間隔p′が、切欠き部のピッチpに等しくなるので、移動速度制御とタイマー等による等間隔間欠溶接を行う簡易な自動溶接機によっても、直列一列に並んだ複数の車両固縛金物の全ての側面下部溶接を連続的に自動的に行なえる。したがって、取り付け工程の大部分を占める両側面下部溶接と非溶接箇所のスキップ移動を自動的に行なえるので、複数の車両固縛金物の溶接取り付け時間を大幅に短縮することができる。
本発明を実施するための最良の形態として、以下に実施例1、実施例2を説明する。
本発明の一実施例としてのラッシングレール(本発明の「車両固縛金物」)を図1に、本実施例のラッシングレールを製作するのに用いる標準スケールのコンセプト説明図を図2に示す。なお、図1(b)は本実施例のラッシングレールの立面図であり自動車搭載床面に取り付けた状態を示し、(a)は(b)中のX−X矢視図である。
図示の本実施例のラッシングレール1は、長さL=2980mmで、適宜な厚さb、高さhの矩形断面を有する平鋼材からなる角棒状の部材であり、通常その中間下辺、船舶の自動車搭載床面11に取り付けられる側に第1端面(一方の端面)1aから距離a=65mmの位置に第1端面1aに最も近い切欠き部2の中心を位置させ、それから半径r=18mmの半円の切欠き部2の中心位置を等ピッチp=150mmで20箇所予め加工し、第1端面1aに最も遠い(すなわち、第2端面1bに最も近い)切欠き部2の中心位置から第2端面(他方の端面)1bまでの距離a′=65mmの長さとしている。切欠き部2は前述のように床面11に取り付けた状態で床面11との間に、搭載した車両を固縛するための固縛フックを引掛ける引掛け部3を形成する。
ここでラッシングレール製作に際し、従来のように第1端面1aに最も近い側の切欠き部2の位置から1ピッチp=150mmのスケールで順次切欠き部2の中心位置の罫書きを行なうと、仮に1ピッチp当たり2mmの最大公差があってすべて同じ側に偏って集積すれば、計(20箇所−1)×2mm=38mmの誤差が生じ、切欠き部2の全長分2r=36mmを超えるずれとなり、第1端面1aから最も遠い位置の切欠き部2′は所期の位置と略完全にずれてしまって側面溶接をされてしまうことになり、前述のように自動溶接の採用を困難としている。
本実施例のラッシングレール1は、図2にコンセプトを示す標準スケール100を用いてラッシングレール1の切欠き部2の中心位置の罫書きを行なって、切欠き部2を加工して製作される。
本実施例の標準スケール100は、図2に示すように、ラッシングレール1の第1端面1aから最も近い切欠き部2の中心位置までの距離a、それから隣り合う切欠き部2の中心位置の各ピッチp、第1端面1aから最も遠い切欠き部2′の中心位置までの距離L1を印しており、上記第1端部側の距離aは所定の寸法公差δ1内に、各ピッチpは所定の寸法公差δ2以内に収めるとともに、第1端面1aから最も遠い切欠き部2′の中心位置までの距離L1=(a+n×p)も所定の寸法公差δ3内に収めて印したものとなっている。なお、本実施例の場合、n=20−1=19である。
したがって、標準スケール100を用いて切欠き部2の中心位置の罫書きを全て行なうことにより加工されたラッシングレール1は、各ピッチpが所定の寸法公差δ2内に収まるだけでなく、自動溶接開始側となる第1端面1aに最も近い切欠き部2の中心位置は所定の寸法公差δ1内に、最も遠い切欠き部2′の中心位置も所定の寸法公差δ3内に収まり、等間隔間欠溶接を自動的に行う場合に問題となる切欠き部2の位置ずれが解消する。
なお、ラッシングレール1の基材は製作する際に大型機械で大量に製作されるので、その全長Lは正確に一定の寸法公差内に収まっているから、最も遠い切欠き部2′の中心位置から第2端面1bまでの距離a′=L−L1も所定の寸法公差内に収まる。
従って、以上のような標準スケール100で位置決めされた本実施例のラッシングレール1によれば、溶接箇所B、B′、A、A′を仮溶接した後、移動速度制御とタイマー等による等間隔間欠溶接を行う簡易な自動溶接機によって、図1に示すように、第1端面1aから距離(a−r)+2r=a+rの位置(本実施例では、65+18=83mm)からp−2rの距離(本実施例では、150−36=114mm)を移動しながら側面下部溶接Cを行い、切欠き部2の距離2r(本実施例では、36mm)の非溶接箇所Eは溶接を止めてスキップ移動し、それを繰り返して、片面計n回(本実施例では、19回)の側面下部溶接Cを行なって、最後の切欠き部2′までの側面下部溶接Cを自動的に行なえる。また、折り返して同様に反対側の側面下部溶接Cを自動的に行なう。なお、両側面を同時に溶接する自動溶接機ならば、折り返しは不要となる。
その後、切欠き部2内の両下端部Dを手溶接して、ラッシングレール1の床面11への溶接取り付けを終了する。
以上のように、本実施例のラッシングレール1は、床面11への溶接取り付けにあたって、仮溶接B、B′、A、A′と切欠き部2内溶接Dに一部手溶接を残すが、取り付け工程の大部分を占める両側面下部の溶接Cと非溶接箇所Eのスキップ移動は、位置ずれの問題がないため自動的に行なえるので、溶接取り付け時間は大幅に短縮し、従来の数分の1〜10分の1近くに低減することができる。
なお、上述の本実施例の標準スケール100は、図2において物差し状のものを示し、それによる切欠き部2の中心位置の罫書きによってラッシングレール1の加工位置を出すことを説明したが、図2は本発明に係る標準スケール100の態様を限定するものではなく、標準スケール100のコンセプトを示すものであり、また、上記説明は切欠き部2の加工位置の位置出し方法を限定するものではない。
すなわち、本発明に係る標準スケール100は、工作機械内に設置されたスケールであっても、工作機械を制御するソフトウエアを含むスケールであってもよく、また、切欠き部2の位置出しは、罫書きによらず工作機械の位置設定機構で行なわれてもよく、指標となる位置も切欠き部2の中心位置に限定されず、切欠き加工始端位置などであっても好い。要するに、上記のように本実施例のラッシングレール1は、個々の加工位置のピッチのみでなく、加工開始位置と加工位置全体の寸法も同時に所定の寸法公差に収める標準スケール100を用いて加工位置を出して、切欠き部2の加工を行ったものであることが肝要である。
また、上記実施例1で示した各部の具体的寸法は、具体的説明の為の一例であって、その寸法を限定するものではない。
寸法aとa′は本実施例では同寸法を示したが、異なっていてもよい。もっとも、同寸法の方が、前後対称で部材として取り扱い易く好ましい。なお、(a+a′)はpより小さく設定することが、ラッシングレール1に効率的に切欠き部2を設けるために好ましく、後述の実施例2において説明するように、直列複数のラッシングレール1に対して等間隔間欠溶接で連続的に側面下部溶接Cを行なうためには、(a+a′)<pとする。
ラッシングレール1は、図4により前述したように、カーフェリー、自動車運搬船等の船舶10の自動車搭載床面11に多数本(M本)が直列に配置されて取り付けられるが、実施例1のラッシングレール1を用いれば、直列配置M本のラッシングレール1を連続して側面溶接Cすることが可能になる。以下、そのラッシングレール1の取り付け方法を説明する。
図3(a)はM本のラッシングレール1が床面11上に直列に配置された状態の立面図であり、(b)は(a)中Yで示すラッシングレールの接続部の拡大立面図である。
図3(a)に示すように、M本が直列に一列に配置されたラッシングレール1(本発明の「車両固縛金物」)は、本実施例においては図3(b)に示すように配置されて溶接固定される。
すなわち、図1に示した実施例1のラッシングレール1の第1端面(一方の端面)1aを、図3(b)に示す接続部においては、直列に隣り合う他のラッシングレール1′の第2端面(他方の端面)1bと向き合って配置し、その間に、長さsが、第1端面1aから最も近い切欠き部の位置までの距離aと第1端面1aに最も遠い切欠き部2′の位置から第2端面1bまでの距離(L−L1)=a′の和と、ピッチpとの差(p−a−a′)に等しいs=p−a−a′(本実施例で、150−65−65=20mm)の溶接可能な部材(好ましくはラッシングレール1と同材質)によるスペーサー5を挟んでいる。そのようにスペーサー5を挟むためには、上述のように(a+a′)<pという関係が必要である。なお、スペーサー5の高さ、幅はそれぞれラッシングレール1の高さh、幅b以下とすることが好ましい。
従って、図3(b)に示すように、上記ラッシングレール1の第1端面1aに最も近い切欠き部2の中心位置と、他のラッシングレール1′の第1端面1aから最も遠い(すなわち、第2端面1bに最も近い)切欠き部2′の中心位置との間隔p′は、スペーサー5を挟んだので、p′=(a+s+a′)であり、sは上記寸法なので、結局p′=〔a+(p−a−a′)+a′〕=pとなる。
しかも、実施例1のラッシングレール1は、上記のように単に各ピッチpを所定の寸法公差内に収めるだけでなく第1端面1aから最も遠い切欠き部2′の中心位置までの距離L1=a+n×p(本実施例で、65+19×150=2915mm)も所定の寸法公差内に収める標準スケール100を用いて製作されているので、第1端面1aに最も遠い切欠き部2′の中心位置から第2端面1bまでの距離a′=L−L1(本実施例で、2980−2915=65mm)も所定の寸法公差内に収まる。
したがって、上記のように予め長さsを決めたスペーサー5を用いたとき、p′=a′+s+a)の内のa′についても寸法公差が保たれるので、実際にp′=pとして取り扱うことが可能となる。
そこで、複数のラッシングレール1をスペーサー5を挟んで直列に配置し、自動間欠溶接で接続部も含め連続して全て同ピッチpの側面溶接Cをし、ラッシングレール1とスペーサ5を床面11に取り付けることができる。
全体的に説明すれば、本実施例の車両固縛金物の取り付け方法においては、先ず、実施例1のラッシングレール1をM本、その第1端面1aの方向を同方向に揃えて床面11上に直列に配置する。
その際、図3(b)に示すように、ラッシングレールの接続部では、ラッシングレール1の第1端面1aに最も近い切欠き部2の中心位置と、他のラッシングレール1′の第2端面1bに最も近い切欠き部2′の中心位置との間隔p′が、切欠き部2のピッチpに等しくなるように、長さs=(p−a−a′)のスペーサー5を挟んで配置する。
そして、M本直列配置したラッシングレール1の列の一方の端(先端)のラッシングレール1の第1端面1a側の溶接箇所B、Aと、他方の端(後端)のラッシングレール1の第2端面1b側の溶接箇所B′、A′と、中間のラッシングレール1とスペーサー5を適宜位置で仮溶接した後、隣り合うラッシングレール1間はスペーサー5を含めて他の側面溶接箇所Cと同様に長さp−2r(本実施例で、150−36=114mm)の側面溶接箇所Cとなるので、移動速度制御とタイマー等による等間隔間欠溶接を行う簡易な自動溶接機によって、切欠き部2間のp−2rの距離を移動しながら側面下部溶接Cを行い、また、切欠き部2の距離2r(本実施例で、36mm)の非溶接箇所Eは溶接を止めてスキップ移動し、それを繰り返して、一列に並んだM本のラッシングレール1を接続部のスペーサー5も含め片側全ての側面下部溶接Cを自動的に行なう。また、折り返して同様に反対側の全ての側面下部溶接Cを自動的に行なう。なお、両側面を同時に溶接する自動溶接機ならば、折り返しは不要となる。
その後、切欠き部2内の両下端部D、スペーサー5周辺部Fを手溶接し、直列配置したM本のラッシングレール1の床面11への溶接取り付けを終了する。
したがって、本実施例のラッシングレール1の取り付け方法によれば、一つのラッシングレール1の第1端面1a側に最も近い切欠き部2の中心位置と、隣り合う他のラッシングレール1′の第2端面1bに最も近い切欠き部2′の中心位置との間隔p′が、切欠き部2のピッチpに等しくなるので、移動速度制御とタイマー等による等間隔間欠溶接を行う簡易な自動溶接機によっても、直列一列に並んだ複数のラッシングレール1の全ての側面下部溶接Cを連続的に自動的に行なえるので、床面11への溶接取り付けにあたって、仮溶接、切欠き部2内溶接、スペーサー5周辺部に一部手溶接を残すが、取り付け工程の大部分を占める両側面下部の溶接Cと非溶接箇所Eのスキップ移動を自動的に行なえるので、複数のラッシングレール1の溶接取り付け時間を大幅に短縮することができる。
以上、本発明を図示の実施例について説明したが、本発明は上記の実施例に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造、構成に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
例えば、切欠き部2は半径rの半円形のものに限られず、引掛け部3として機能し加工上都合の良い別の形のものでもよいことは言うまでもない。
(b)は本発明の実施例1のラッシングレールの立面図であり、自動車搭載床面に取り付けた状態を示し、(a)は(b)中のX−X矢視図である。 実施例1のラッシングレールを製作するのに用いる標準スケールのコンセプト説明図である。 (a)はM本のラッシングレールが床面上に直列に配置された状態の立面図であり、(b)は(a)中Y部(ラッシングレールの接続部)の拡大立面図である。 カーフェリー、自動車運搬船等の自動車搭載床面の略図である。
符号の説明
1、1′ ラッシングレール(車両固縛金物)
1a 第1端面(一方の端面)
1b 第2端面(他方の端面)
2、2′ 切欠き部
3 引掛け部
5 スペーサー
10 船舶
11 自動車搭載床面(床面)
100 標準スケール

Claims (3)

  1. 平鋼材からなり矩形断面を有する長さLの角棒状の車両固縛金物であって、船舶の床面上に溶接で取り付けられる側に等ピッチpで複数の切欠き部が予め加工され、前記床面に取り付けられた状態で前記切欠き部が同床面との間に、搭載した車両を固縛するための固縛フックを引掛ける引掛け部を形成する複数の車両固縛金物を、間隔を空けて船舶の床面上に直線状に設置し、前記車両固縛金物の相互間にスペーサーを各前記車両固縛金物と連続するように設置し、前記複数の車両固縛金物およびスペーサーの床面側を連続して溶接固定したことを特徴とする車両固縛金物。
  2. 平鋼材からなり矩形断面を有する長さLの角棒状の車両固縛金物であって、船舶の床面上に溶接で取り付けられる側に等ピッチpで複数の切欠き部が予め加工され、前記床面に取り付けられた状態で前記切欠き部が同床面との間に、搭載した車両を固縛するための固縛フックを引掛ける引掛け部を形成する車両固縛金物であって、前記複数の切欠き部は、前記車両固縛金物の一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離a、隣り合う前記切欠き部の位置の各ピッチp、及び前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置までの距離L1のそれぞれを所定の寸法公差に収めて印した標準スケールを用いて、前記車両固縛金物の加工位置を位置決めすることにより加工されてなり、前記車両固縛金物の前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置から同車両固縛金物の他方の端面までの距離(L−L1)=a′と前記一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離aの和が、前記ピッチpより小さい車両用固縛金物において、
    一つの車両固縛金物の前記一方の端面と、隣り合う他の車両固縛金物の他方の端面との間に挟んで、同車両固縛金物を複数直列に配置する態様で、溶接可能な材質で長さsが、前記一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離aと前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置から同車両固縛金物の他方の端面までの距離(L−L1)=a′の和と、前記ピッチpとの差(p−a−a′)に等しいスペーサーを備え、当該スペーサーとともに前記床面に溶接で取り付けられることを特徴とする車両固縛金物。
  3. 平鋼材からなり矩形断面を有する長さLの角棒状の車両固縛金物であって、船舶の床面上に溶接で取り付けられる側に等ピッチpで複数の切欠き部が予め加工され、前記床面に取り付けられた状態で前記切欠き部が同床面との間に、搭載した車両を固縛するための固縛フックを引掛ける引掛け部を形成する車両固縛金物であって、前記複数の切欠き部は、前記車両固縛金物の一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離a、隣り合う前記切欠き部の位置の各ピッチp、及び前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置までの距離L1のそれぞれを所定の寸法公差に収めて印した標準スケールを用いて、前記車両固縛金物の加工位置を位置決めすることにより加工されてなり、前記車両固縛金物の前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置から同車両固縛金物の他方の端面までの距離(L−L1)=a′と前記一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離aの和が、前記ピッチpより小さい車両固縛金物の取り付け方法であって、溶接可能な材質で長さsが、前記一方の端面から最も近い切欠き部の位置までの距離aと前記一方の端面から最も遠い切欠き部の位置から同車両固縛金物の他方の端面までの距離(L−L1)=a′の和と、前記ピッチpとの差(p−a−a′)に等しいスペーサーを、一つの車両固縛金物の前記一方の端面と、隣り合う他の車両固縛金物の他方の端面との間に挟んで、同車両固縛金物を複数直列に配置し、同車両固縛金物と前記スペーサーとを前記床面に溶接で取り付けることを特徴とする車両固縛金物の取り付け方法。
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