JP5097293B2 - 超音波式メータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測定流路を流れるガスなどの流体中の超音波の伝搬時間を計測し、当該伝搬時間から流体の流速や流量等の当該流速に関する流速値を導出する超音波式メータ装置に関する。
従来、この種の超音波式メータ装置は、流体が流れる測定流路の上流側と下流側とに相互に超音波を送受信可能な一対の超音波送受信器を設置し、その一対の超音波送受信器のうちの一方側から送信した超音波を他方側で受信して一対の超音波送受信器間の超音波の伝播時間を計測する伝播時間計測手段と、その伝播時間計測手段の計測結果に基づいて上記流速値を導出する流速値演算手段とを備えて構成されている(例えば、特許文献1を参照。)。
具体的に、伝播時間計測手段は、流体の流れ方向に沿った順方向で超音波が一対の超音波送受信器間を伝播する順方向伝播時間t1と、その順方向とは逆の逆方向で超音波が一対の超音波送受信器間を伝播する逆方向伝播時間t2とを計測する。このように計測した順方向伝播時間t1と逆方向伝播時間t2とは、測定流路における超音波送受信器間の対向方向に沿った流体の瞬時流速をv’とし、測定流路における流体中の音速をCとし、超音波送受信器間の距離をLとしたときに、次式に示すようになる。
t1=L/(C+v’)
t2=L/(C−v’)
そして、上記流速v’は、音速Cに関係なく、次式で求めることができる。
v’=L・(1/t1−1/t2)/2
よって、流速値演算手段は、上式により求められる流速v’を用いて、測定流路における流体の流速、又は、その流速に測定流路の流路断面積を乗じて求められる流量を、流速値として導出することができる。
また、従来の超音波式メータ装置では、超音波を受信した超音波送受信器の受信信号は、設定電圧を最大とするものに増幅しても、振幅が次第に増大した後に減衰するような波形を有するので、その受信信号が受信された直後の時点は振幅が非常に小さく、その受信時点を正確に認識することは困難である。尚、本願において、受信信号の波形とは、受信信号全体の最大電圧に対する各波の最大電圧の比率を示す。
そこで、上記伝搬時間計測手段は、超音波送受信器の超音波の受信時点を、受信信号の振幅が正確に認識可能な程度に大きくなった時点を基準として判定する形態で、当該超音波送受信器の受信信号と基準電圧との比較により判定するように構成されている。
例えば、上記伝搬時間計測手段は、受信信号が基準電圧に到達した時点の直後に受信信号がゼロレベルとなった時点(以下、「ゼロクロス点」と呼ぶ。)を求める。このように求めたゼロクロス点は、受信信号の波形が一定であると仮定すると、受信時点から特定番目の波(以下、「ターゲット波」と呼ぶ。)のゼロクロス点と一致することから、受信時点からゼロクロス点までの遅れ時間が、受信信号の周期の一定倍の値として予め認識可能となる。
よって、上記伝搬時間計測手段は、上記のように求めたゼロクロス点から上記遅れ時間分前の時点を、上記受信時点として正確に判定することができる。
しかし、受信信号の波形が変化すると、例えば、基準電圧を越える受信信号の波が上記ターゲット波ではなく、その前後の波となってしまい、上記受信時点を正確に判定できなくなる場合がある。
そこで、従来の超音波式メータ装置では、基準電圧を変化させながら、逐次、一対の超音波送受信器間の超音波の伝搬時間や、受信信号が基準電圧に到達した時点からゼロクロス点までの時間差を求めることで、その伝搬時間や時間差の変化状態から、ターゲット波のゼロクロス点を検知するための最適な基準電圧を検出するという最適基準電圧検出処理を実行する。
そして、基準電圧を上記最適基準電圧検出処理で検出した最適なものに設定して計測した超音波の伝搬時間から、流速値を導出するように構成されている。
そして、この種の超音波式メータ装置では、上記受信信号が変化した場合でも、上記最適基準電圧検出処理を実行することにより、ターゲット波のゼロクロス点を検知するための最適な基準電圧を検出して、正確な流速値を導出することができる。
特開2003−106882号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の超音波式メータ装置では、上述したように最適基準電圧検出処理を実行する必要があるので、装置構成の煩雑化及び高コスト化を招き、更には、流速値を導出するまでの時間が長くなるという問題があった。
上述のように、流速値を導出するまでの時間が長くなると、当該時間が経過する間に流体の流速が大幅に変化する場合があり、上記最適基準電圧検出処理で検出した基準電圧が、次に流速値を導出するために最適なものではなくなって、正確な流速値を導出できなくなるという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、測定流路を流れるガスなどの流体中の超音波の伝搬時間を計測し、当該伝搬時間から流体の流速や流量等の当該流速に関する流速値を導出する超音波式メータ装置において、簡素化且つ低廉化が可能で、迅速且つ正確に流速値を導出することができる技術を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る超音波式メータ装置は、流体が流れる測定流路の上流側と下流側とに相互に超音波を送受信可能な一対の超音波送受信器を設置し、前記一対の超音波送受信器のうちの一方側から送信した超音波を他方側で受信して当該一対の超音波送受信器間の超音波の伝播時間を計測する伝播時間計測手段と、前記伝播時間計測手段の計測結果に基づいて前記測定流路を流れる流体の流速に関する流速値を導出する流速値演算手段とを備え、前記伝播時間計測手段が、前記超音波送受信器の超音波の受信時点を、当該超音波送受信器の受信信号と基準電圧との比較により判定するように構成された超音波式メータ装置であって、その第1特徴構成は、前記超音波送受信器の使用時間を導出する使用時間導出手段と、
前記使用時間導出手段の導出結果に基づいて前記基準電圧を設定する基準電圧設定手段を備えた点にある。
本願発明者らは、鋭意研究した結果、測定流路を流れるガスなどの流体中の超音波の伝搬時間を計測するにあたり、超音波の送受信時での、超音波送受信器の使用時間(超音波送受信器の使用を開始してからの使用時間の累積値)の変化が、超音波送受信器の受信信号の波形が変化する主な要因であることを見出した。更に、使用時間の変化と、受信信号の波形の変化との間には、一定の相関関係が存在し、その相関関係を予め実験などにより求めて、上記使用時間を取得することができれば、その取得した使用時間と予め求めた相関関係とで、計測時における受信信号の波形を推定し得ることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、上記第1特徴構成によれば、上記使用時間導出手段を備えるという簡素化且つ低廉化が可能な構成により、超音波送受信器での超音波の送受信時の超音波送受信器の使用時間を導出することができる。更に、上記基準電圧設定手段により、それら導出手段の導出結果、即ち超音波送受信器の使用時間に基づいて、上記伝搬時間計測手段で受信信号における受信時点を判定するのに使用される基準電圧を、受信信号の波形に合った最適なものに迅速に設定することができる。
よって、上記伝搬時間計測手段により、超音波送受信器の超音波の受信時点を、超音波送受信器の受信信号と、上記基準電圧設定手段で設定した最適な基準電圧との比較により判定するにあたり、受信信号において最初に上記基準電圧を超える波を、略確実に受信時点から特定番目のターゲット波とすることができるので、そのターゲット波における受信信号が基準電圧に到達した時点を基準に、受信時点を正確に判定し、正確な伝搬時間を計測することができる。
従って、簡素化且つ低廉化が可能な構成により迅速に最適な基準電圧を設定して、測定流路を流れるガスなどの流体中の超音波の伝搬時間を正確に計測し、更に、その正確な伝搬時間に基づいて、測定流路を流れる流体の流速に関する流速値を高精度に導出する超音波式メータ装置を実現することができる。
また、本発明に係る超音波式メータ装置の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記超音波送受信器の受信信号を、設定電圧を最大とするものに増幅させる増幅手段を備え、前記基準電圧設定手段が、前記超音波送受信器の使用時間が長いほど、前記基準電圧を高い側に設定する点にある。
即ち、上記第2特徴構成によれば、超音波送受信器の受信信号が全体的に弱い場合、言い換えれば超音波送受信器の受信信号の電圧が全体的に小さい場合でも、当該受信信号を上記増幅手段により増幅させることで、増幅後の受信信号の全体的な強さをある程度安定させることができる。よって、超音波送受信器における超音波の受信時点を、増幅された受信信号と基準電圧との比較により、より正確に判定することができる。
また、前記超音波送受信器の使用時間が長いほど、超音波送受信器の受信信号は全体的に弱くなるが、逆に、その受信信号を上記増幅手段により上記設定電圧を最大とするものに増幅させると、ターゲット波直前の波の最大電圧が上昇してしまう。よって、上記基準電圧設定手段により、その受信信号におけるターゲット波直前の波の最大電圧の上昇に合わせて、基準電圧を高い側に設定することにより、その設定された基準電圧を、受信信号においてターゲット波が略確実に最初に越える最適なものとして、測定流路を流れる流体の流速に関する流速値を高精度に導出す
ることができる。
また、本発明に係る超音波式メータ装置の第3特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記基準電圧設定手段が、前記基準電圧を前記超音波送受信器の受信信号のピーク電圧に対する所定比率の電圧に設定し、且つ、前記超音波送受信器の使用時間が長いほど、前記基準電圧の前記ピーク電圧に対する比率を大きくする点にある。
即ち、上記第3特徴構成によれば、超音波送受信器の受信信号の強度が全体的に変動する場合でも、基準電圧を当該受信信号のピーク電圧に対する所定比率の電圧に設定することで、受信信号の全体的な強度に対する基準電圧の相対的な高さをある程度安定させることができる。よって、超音波送受信器における超音波の受信時点を、受信信号と基準電圧との比較により、より正確に判定することができる。
また、前記超音波送受信器の使用時間が長いほど、超音波送受信器の受信信号は全体的に弱くなるが、逆に、ターゲット波直前の波の最大電圧のピーク電圧に対する比率は増加してしまう。よって、上記基準電圧設定手段により、そのピーク電圧に対するターゲット波直前の波の最大電圧の比率の増加に合わせて、同ピーク電圧に対する基準電圧の比率を大きくすることにより、そのピーク電圧に対する比率で設定された基準電圧を、受信信号においてターゲット波が略確実に最初に越える最適なものとして、測定流路を流れる流体の流速に関する流速値を高精度に導出することができる。
実施形態の超音波式メータ装置の概略構成図 受信信号の状態を示す図 超音波送受信器の温度に対する設定基準電圧の関係を示すグラフ図 超音波送受信器の使用時間に対する設定基準電圧の関係を示すグラフ図 超音波送受信器の使用時間の分類毎の超音波送受信器の温度に対する設定基準電圧の関係を示すグラフ図 超音波送受信器の温度の分類毎の超音波送受信器の使用時間に対する設定基準電圧の関係を示すグラフ図 別実施形態の超音波式メータ装置の概略構成図
本発明に係る超音波式メータ装置の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の超音波式メータ装置(以下、「本装置」と略称する。)1により測定流路2を流れるガスg(流体の一例)の流速や流量等の当該流速に関する流速値の導出を実施している状態における本装置の側断面図である。
尚、図1において、測定流路2でのガスgの流れ方向は、左から右に向かう方向とされている。
先ず、本装置の基本構成について説明する。
本装置は、図1及び図2に示すように、上記測定流路2を上流側と下流側との間で斜めに横断する方向の両端部に配置されて相互に当該横断方向に沿って超音波を送受信可能な一対の超音波送受信器(以下、「送受信器」と略称する。)6と、その一対の送受信器6により計測した測定流路2における超音波の伝搬状態により測定流路2を流通するガスgの流速値を導出するように構成された制御装置50を備える。
測定流路2の上流側に設置された送受信器6aと、測定流路2の下流側に設置された送受信器6bとは、距離Lを隔てた位置に互いに対向して設置され、それら一対の送受信器6の対向方向と測定流路2を流通するガスgの流れ方向(測定流路2の中心軸に沿った方向)とが角度θをなす。
また、この送受信器6は、制御装置50側から電気信号である駆動パルスが入力されると、超音波を他方の送受信器6側に向けて送信し、一方、他方の送受信器6側から送信された超音波を受信すると、電気信号である受信信号を制御装置50側に出力するように構成されている。
制御装置50は、メモリ等からなる記憶媒体、CPU、入出力部等を備えたマイクロコンピュータで構成され、そのコンピュータが所定のプログラムを実行することにより、後述の伝搬時間計測手段10、流速値演算手段20、基準電圧設定手段25、温度導出手段27、使用時間導出手段29等の様々な手段として機能する。以下、各手段の詳細構成について説明を加える。
制御装置50が機能する伝播時間計測手段10は、一対の送受信器6の夫々に対する駆動パルスの送信及び受信信号の受信の状態を切り換える切換部11、上記切換部11を通じて上記送受信器6に超音波を発生させるための駆動パルスを出力する駆動部12、上記切換部11を通じて入力された送受信器6の受信信号を増幅させる増幅部13、上記増幅部13で増幅された受信信号を後述する基準電圧と比較して送受信器6の超音波の受信時点を判定する受信時点判定部14、上記受信時点判定部14の判定結果に基づいて一対の送受信器6間の超音波の伝播時間として計測する計時部15とからなる。
上記切換部11は、一対の送受信器6のうち上流側の送受信器6aに駆動部12から入力された駆動パルスを送信すると共に、下流側の送受信器6bから受信した受信信号を増幅部13に出力する順方向伝播状態と、逆に、一対の送受信器6のうち下流側の送受信器6bに駆動部12から入力された駆動パルスを送信すると共に上流側の送受信器6aから受信した受信信号を増幅部13に出力する逆方向伝播状態とを切り換えるように構成されている。
上記受信時点判定部14は、図2に示すように、増幅部13で増幅された受信信号が、所定の基準電圧に到達した時点の直後にゼロレベルとなったゼロクロス点を求め、そのゼロクロス点から予め設定されている所定の遅れ時間分前の時点を、上記受信時点として判定するように構成されている。
そして、上記計時部15は、タイマ28で計測される時間を参照しながら駆動部12で駆動パルスを出力した送信時点から受信時点判定部14で判定した受信時点までの時間を、一対の送受信器6間の超音波の伝播時間として計測するように構成されている。
そして、制御装置50は、上記切換部11を上記順方向伝搬状態と上記逆方向伝搬状態とを切り換えることで、上記計時部15において、測定流路2を流れるガスgの流れ方向に沿った順方向で超音波が一対の送受信器6間を伝播する順方向伝播時間t1と、測定流路2を流れるガスgの流れ方向に沿った上記順方向とは逆の逆方向で超音波が一対の送受信器6間を伝播する逆方向伝播時間t2とを計測するように構成されている。
制御装置50が機能する流速値演算手段20は、上記伝搬時間計測手段10の計測結果に基づいて、測定流路2を流れるガスgの流速に関する流速値を導出するように構成されており、その流速値の導出方法について、以下に説明を加える。
一対の送受信器6間の対向方向に沿ったガスgの瞬時流速をv’とし、測定流路2の流れ方向に沿った瞬時流速をvとし、これら対向方向と流れ方向とがなす角度をθとし、一対の送受信器6間の距離をLとし、ガスg内の音速をCとすると、上記伝搬時間計測手段10で計測される順方向伝播時間t1と逆方向伝播時間t2とは、次式に示すように表すことができる。
t1=L/(C+v’)=L/(C+v・cosθ)
t2=L/(C−v’)=L/(C−v・cosθ)
そして、これらの式から、瞬時流速vは、次式に示すように、順方向伝播時間t1、逆方向伝播時間t2、距離Lのみで求められる関数となる。
v=L・(1/t1−1/t2)/(2・cosθ)
よって、流速値演算手段20は、伝播時間計測手段10により計測された順方向伝播時間t1と逆方向伝播時間t2とから、上記の関数を用いて、測定流路2を流れるガスgの瞬時流速vを導出し、その瞬時流速v自身、又は、その瞬時流速vに測定流路2の断面積を乗じて求めた瞬時流量、又は、単位時間における瞬時流量を時間積分して求めた単位時間あたりの流量等を、上記流速値として導出する。
また、制御装置50は、このように導出した流速値を表示又は記憶したり、外部に出力することができる。
次に、本装置の特徴構成について説明する。
上記増幅部13は、送受信器の増幅後の受信信号の強さを安定させるために、切換部11を通じて入力された送受信器6の受信信号を、予め設定された設定電圧を最大とするものに増幅させる増幅手段として構成されている。
そして、超音波を受信した送受信器6の受信信号(増幅部13の出力)は、図2に示すように、振幅が次第に増大した後に減衰するような波形を有し、超音波の送受信時での送受信器6の温度の変化、及び、送受信器6の使用時間の変化により、その受信信号の波形が変化するので、上記受信時点判定部14により、送受信器6の超音波の受信時点を、送受信器6の受信信号と基準電圧との比較により判定するにあたり、基準電圧を所定の値とすると、その基準電圧を越える受信信号の波が、所定のターゲット波ではなくなってしまい、結果、上記受信時点を正確に判定できなくなる場合がある。
そこで、本装置は、簡素化且つ低廉化が可能で、迅速且つ正確に流速値を導出するために、図1に示すように、送受信器6の温度を導出する温度導出手段27と、送受信器6の使用時間を導出する使用時間導出手段29と、温度導出手段27と使用時間導出手段29との導出結果に基づいて基準電圧を設定する基準電圧設定手段25とを、制御装置50が機能する形態で備えており、こられの詳細構成について以下に説明する。
増幅手段としての増幅部13に入力された、送受信器6における増幅前の受信信号のピーク電圧を計測するピーク電圧計測手段26を備え、上記温度導出手段27は、そのピーク電圧に基づいて、送受信器6の温度を導出するように構成されている。
即ち、送受信器6の温度が低いほど上記ピーク電圧が小さくなることを利用し、その送受信器6の温度と、送受信器6の受信信号のピーク電圧との相関関係を予め実験等により求めておくことができる。
また、上記ピーク電圧計測手段26は、上記伝播時間計測手段10による伝搬時間の計測に先立って、一方側の送受信器6に駆動部12から入力された駆動パルスを送信して他方側の送受信器6から受信した増幅前の受信信号の最大電圧を上記ピーク電圧として計測する。
そして、上記温度導出手段27は、上記予め求めておいた送受信器6の温度と当該ピーク電圧との相関関係を参照して、上記ピーク電圧計測手段26により導出した受信信号のピーク電圧から、上記送受信器6の温度を導出することができる。
一方、上記使用時間導出手段29は、タイマ28で計測される時間を参照しながら、本装置の使用を開始してから、又は、送受信器6を新品に効果してから、現時点までの使用時間の累積値を、上記送受信器6の使用時間として導出するように構成されている。
そして、基準電圧設定手段25は、上記温度導出手段27と上記使用時間導出手段29との導出結果、即ち送受信器6の温度と送受信器6の使用時間とに基づいて、上記伝搬時間計測手段10の受信時点判定部14で受信信号における受信時点を判定するのに使用される基準電圧を、受信信号の波形に合った最適な設定基準電圧に迅速に設定する。
具体的に、上記基準電圧設定手段25は、例えば送受信器6の使用時間が一定であるとすると、図3に示すように、温度導出手段27で導出される送受信器6の温度Thが低温であるほど、増幅後の受信信号におけるターゲット波直前の波の最大電圧が上昇するので、その上昇に合わせて上記設定基準電圧を高い側に移行させる。
また、上記送受信器6の温度Thが所定温度Th2(例えば20℃)以上である場合には、その受信信号の波形が略一定であることから、上記設定基準電圧を一定値とすることもできる。
一方、上記基準電圧設定手段25は、例えば送受信器6の温度が一定であるとすると、図4に示すように、使用時間導出手段29で導出される送受信器6の使用時間Tiが長いほど、増幅後の受信信号におけるターゲット波直前の波の最大電圧が上昇するので、その上昇に合わせて上記設定基準電圧を高い側に移行させる。
具体的に、図5に示すように、送受信器6の使用時間Tiを複数の範囲(Ti0以上Ti1未満の範囲、Ti1以上Ti2未満の範囲、Ti2以上Ti3未満の範囲、Ti3以上Ti4未満の範囲等)に分類し、その分類毎に、送受信器6の温度Thに対する最適な設定基準電圧の相関関係を、予め実験等により求めておく。
そして、上記基準電圧設定手段25は、上記使用時間導出手段29で導出された送受信器6の使用時間Tiの分類を特定した上で、その分類において上記予め求めておいた相関関係を参照して、上記温度導出手段27で導出された送受信器6の温度から、最適な設定基準電圧を導出し、受信時点判定部14で用いる基準電圧をその設定基準電圧に設定することができる。
よって、上記伝搬時間計測手段10の受信時点判定部14で受信信号における受信時点を判定するために使用される基準電圧が、上記基準電圧設定手段25により上記最適な設定基準電圧に設定されるので、受信信号において最初に上記設定基準電圧を超える波が略確実に受信時点から特定番目のターゲット波となり、そのターゲット波における受信信号が基準電圧に到達した時点を基準に、ゼロクロス点及び受信時点が正確に判定され、正確な伝搬時間が計測されることになる。
また、本実施形態では、送受信器6の温度と送受信器6の使用時間との両方に基づいて基準電圧を設定するので、一方に基づいて設定する場合と比較して、当該基準電圧が、より一層受信信号の波形に合った最適なものとなる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施の形態では、上記基準電圧設定手段25を、図5に示すような送受信器6の使用時間Tiの分類毎の送受信器6の温度Thに対する最適な設定基準電圧の相関関係を利用して、温度導出手段27と使用時間導出手段29との導出結果に基づいて基準電圧を設定するように構成したが、別に、当該基準電圧設定手段25を、以下のように構成することもできる。
即ち、図6に示すように、送受信器6の温度Thを複数の範囲(Th0以上Th1未満の範囲、Th1以上Th2未満の範囲、Th2以上等)に分類し、その分類毎に、送受信器6の使用時間Tiに対する最適な設定基準電圧の相関関係を、予め実験等により求めておく。尚、この実施形態では、上記送受信器6の温度Thの分類において、所定温度Th2以上の設定基準電圧を一定として、当該所定温度Th2以上を一の分類としているが、別に、所定温度Th2以上の範囲において、細かく複数の分類を設定しても構わない。
そして、上記基準電圧設定手段25は、上記温度導出手段27で導出された送受信器6の温度Thの分類を特定した上で、その分類において上記予め求めておいた相関関係を参照して、上記使用時間導出手段29で導出された送受信器6の使用時間Tiから、最適な設定基準電圧を導出し、受信時点判定部14で用いる基準電圧をその設定基準電圧に設定することができる。
尚、送受信器6の温度Th及び送受信器6の使用時間に対する設定基準電圧の相関関係を予め求めておき、基準電圧設定手段25を、その相関関係を参照して、上記温度導出手段27で導出された送受信器6の温度Th及び上記使用時間導出手段20で導出された送受信器6の使用時間Tiとから、最適な設定基準電圧を導出し、受信時点判定部14で用いる基準電圧をその設定基準電圧に設定するように構成することもできる。
(2)上記実施の形態では、上記温度導出手段27を、送受信器6の受信信号のピーク電圧に基づいて送受信器6の温度を導出するように構成したが、別に、以下のように構成することもできる。
即ち、図7に示す本装置は、伝播時間計測手段10の計測結果に基づいて測定流路2における音速を導出する音速演算手段30を備え、制御装置51が機能する温度導出手段31は、その音速に基づいて送受信器6の温度を導出するように構成されている。尚、送受信器6は、測定流路2内に設置されているので、送受信器6の温度は、測定流路2における温度になるとする。
尚、図7に示す本装置の説明において、図1に示す本装置と同様の構成については、同じ符号を付すことで、説明を割愛する。
測定流路における音速Cは、次式に示すように、送受信器6の温度Thの関数となるので、その音速Cを求めれば、送受信器6の温度Thを求めることができる。
C=C1+C2・Th
但し、C1,C2は定数。
そして、上記音速演算手段30は、次式に示すように、例えば直前に上記伝搬時間計測手段10により計測した順方向伝播時間t1と逆方向伝播時間t2とから音速Cを導出することができる。
t1=L/(C+v’)=L/(C+v・cosθ)
t2=L/(C−v’)=L/(C−v・cosθ)
C=L・(1/t1+1/t2)/(2・cosθ)
そして、上記温度導出手段31は、上記音速演算手段30により導出した音速Cを、その音速Cと上記送受信器6の温度Thとの関数に代入して、送受信器6の温度Thを求めることができる。
尚、当然、温度導出手段31は、送受信器6近傍に設置した温度センサの出力により直接送受信器6の温度を導出するように構成しても構わない。
(3)上記実施の形態では、受信時点判定部14が、上記増幅部13で増幅された後の受信信号が基準電圧に到達した時点の直後にゼロレベルとなったゼロクロス点から遅れ時間分前の時点を、上記受信時点として判定するように構成したが、例えば、上記受信信号が基準電圧に到達した時点や上記ゼロクロス点自身を上記受信時点として判定するなどのように、別の形態で、受信信号を基準電圧と比較して送受信器6の超音波の受信時点を判定するように構成することもできる。
(4)上記実施形態では、送受信器6の受信信号を、設定電圧を最大とするものに増幅させる増幅部13を設けたが、特に問題がなければ、この増幅部を、受信信号を一定割合で増幅させるものに改変したり、増幅部を省略しても、構わない。
また、このように増幅部を改変又は省略する場合には、基準電圧設定手段が、送受信器の受信信号のピーク電圧に対して所定の比率の電圧を基準電圧として設定するにあたり、基準電圧を受信信号においてターゲット波が略確実に最初に越える最適なものとするために、送受信器6の温度が低温であるほど、又は、送受信器6の使用時間が長いほど、送受信器6の受信信号のピーク電圧に対して設定する基準電圧の比率を小さくして、基準電圧を高い側に設定するように構成しても構わない。
(5)上記実施の形態では、基準電圧設定手段25が、温度導出手段27で導出した送受信器6の温度と、使用時間導出手段29で導出した送受信器6の使用時間との両方に基づいて、基準電圧を設定するように構成したが、別に、上記温度導出手段を省略し、基準電圧設定手段25が、上記送受信器の使用時間に基づいて、基準電圧を設定するように構成しても構わない。
(6)上記実施の形態では、測定流路2を流れる流体をガスgとしたが、当然、別の流体が流れる場合でも本願発明を適用することができる。
本発明に係る超音波式メータ装置は、測定流路を流れるガスなどの流体中の超音波の伝搬時間を計測し、当該伝搬時間から流体の流速や流量等の当該流速に関する流速値を導出する超音波式メータ装置であって、簡素化且つ低廉化が可能で、迅速且つ正確に流速値を導出することができるものとして有効に利用可能である
1:超音波式メータ装置
2:測定流路
6,6a,6b:超音波送受信器
10:伝播時間計測手段
14:受信時点判定部
20:流速値演算手段
25:基準電圧設定手段
26:ピーク電圧計測手段
29:使用時間導出手段
30:音速演算手段
50,51:制御装置
g:ガス(流体)
t1,t2:伝播時間
C:音速

Claims (3)

  1. 流体が流れる測定流路の上流側と下流側とに相互に超音波を送受信可能な一対の超音波送受信器を設置し、前記一対の超音波送受信器のうちの一方側から送信した超音波を他方側で受信して当該一対の超音波送受信器間の超音波の伝播時間を計測する伝播時間計測手段と、前記伝播時間計測手段の計測結果に基づいて前記測定流路を流れる流体の流速に関する流速値を導出する流速値演算手段とを備え、前記伝播時間計測手段が、前記超音波送受信器の超音波の受信時点を、当該超音波送受信器の受信信号と基準電圧との比較により判定するように構成された超音波式メータ装置であって、
    前記超音波送受信器の使用時間を導出する使用時間導出手段と、
    前記使用時間導出手段の導出結果に基づいて前記基準電圧を設定する基準電圧設定手段を備えた超音波式メータ装置。
  2. 前記超音波送受信器の受信信号を、設定電圧を最大とするものに増幅させる増幅手段を備え、
    前記基準電圧設定手段が、前記超音波送受信器の使用時間が長いほど、前記基準電圧を高い側に設定する請求項1に記載の超音波式メータ装置。
  3. 前記基準電圧設定手段が、前記基準電圧を前記超音波送受信器の受信信号のピーク電圧に対する所定比率の電圧に設定し、且つ、前記超音波送受信器の使用時間が長いほど、前記基準電圧の前記ピーク電圧に対する比率を大きくする請求項1に記載の超音波式メータ装置。
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