JP5096424B2 - Ｌｅｄ照明装置及びその放熱防水カバー - Google Patents

Description

本発明は発光ダイオード（ＬＥＤ）照明装置に関し、特に、放熱及び防水機能を備えたＬＥＤ照明装置及びその放熱防水カバーに関する。

数十年来の努力を経て、発光ダイオード（ＬＥＤ）光源は体積が小さい、発熱量が低い、消費電力量が小さい、寿命が長い、耐振動性がある等の利点を備えていることが証明されており、日常生活におけるさまざまなディスプレイアプリケーションに使用されている。近年の石油価格高騰に鑑み、ＬＥＤは従来の照明装置に比べて非常に優れた省エネ効果があるため、将来ＬＥＤ街路灯が従来の照明装置に取って代わり、照明の主流となるであろう。

発光ダイオード照明は、従来の白熱灯と同じ照度下で比較したとき、ＬＥＤ照明は約４０％以上の電力を節約する効果があり、またこのため、各国の省エネ対策にはＬＥＤの各種照明分野への導入が含まれている。

しかしながら、照明用の高出力ＬＥＤ照明装置は高熱を発するため、熱を迅速に逃がすことができなければ、ＬＥＤの発光効率が低下するだけでなく、ＬＥＤの使用寿命にも影響する。

現在、ＬＥＤの照明応用において、よく見受けられる問題には、（１）照明装置が熱い空気を照明装置内部の放熱ルートに沿って下から上へ通過させることができない、（２）照明装置の防水カバーが照明装置全体を被覆し、熱対流が側辺のみによって冷めた空気と交換され、熱対流の垂直交換特性に極めて不利である、（３）放熱効果が悪く、照明装置の中心部に側縁部よりも熱が蓄積する、（４）照明装置が排水導流の機能を提供できない、（５）照明装置の側辺の放熱口を大きくすれば放熱能力を向上できるが、防水能力が低下する、（６）防水メカニズムと熱プロセスを結合させる必要があり、コストが高く、応用上の自由度に欠ける。（７）照明装置において放熱を行う水平フィンの熱対流効率が悪い、（８）防水チャンバに封鎖された放熱フィンが外界の冷めた空気と対流できない、等の問題が含まれる。

ＬＥＤ照明装置の放熱と防水機能をいかに両立させるかは、現在のＬＥＤ応用において克服しなければならない問題であり、一定の技術的障害を打破する必要がある。

本発明の目的は、極めて優れた防雨・防水と熱対流のメカニズムを備え、同時に放熱と防水の機能要求を満たすことができる、ＬＥＤ照明装置及びその放熱防水カバーを提供することにある。

本発明のＬＥＤ照明装置は、照明構造体と放熱防水カバーを含み、前記照明構造体はＬＥＤモジュールを含み、そのうち前記放熱防水カバーが前記ＬＥＤモジュールを覆う。前記放熱防水カバーは複数の第１排水片を含み、かつ相隣する前記第１排水片の間に空隙が形成され、空気の対流を利用してＬＥＤモジュールの放熱効率を増進する。相隣する前記第１排水片には重なり合う部分があり、雨水などの浸入を防ぐことができる。

一実施例において、各第１排水片は排水面と前記排水面の一側に連接された溝部から形成され、前記排水面は前記溝部の方向に傾斜しており、前記排水面上の水を前記溝部中に導引するために用いられる。

一実施例において、前記放熱防水カバーはさらに第２排水部材を含むことができ、前記第２排水部材は前記第１排水部材と組み合わせて前記ＬＥＤモジュールを覆う。前記第２排水部材は中央に設置され、前記第１排水部材は前記第２排水部材の両側に対称を成して配列される。両側の前記第１排水部材の排水面が前記第２排水部材の方向に傾斜される。

本発明のＬＥＤ照明装置及びその放熱防水カバーは、空気の熱対流の通路を提供し、ＬＥＤモジュールの放熱効率を効果的に増進すると共に、主要な水流を阻むメカニズムを提供し、敏感な機構本体に対して更なる気密防湿処理をするだけで、屋外の耐気候・防雨の目的を達することができる。

本発明の一実施例のＬＥＤ照明装置の照明構造体を示す立体図である。 図１Ａの上下を裏返した後の俯瞰図である。 本発明の実施例のＬＥＤ照明装置の立体図である。 本発明の実施例のＬＥＤ照明装置の俯瞰図である。 本発明の実施例のＬＥＤ照明装置の側面図である。 本発明の別の実施例のＬＥＤ照明装置の側面図である。 本発明の別の実施例のＬＥＤ照明装置の排水部材の立体図である。 図３の１-１線に沿った断面図である。 本発明のＬＥＤ照明装置の応用を示す立体図である。

以下、図面を参照して本発明のＬＥＤ照明装置及びその放熱防水カバーについて詳細に説明する。

図１Ａに本発明の照明構造体１１の立体図、図１Ｂに図１Ａの上下を裏返した後の俯瞰図をそれぞれ示す。複数の細長い形状のＬＥＤモジュール１４（本実施例では５本）がハウジング１３上方（図１Ａで見たとき）に設置され、各ＬＥＤモジュール１４に複数のＬＥＤ素子１５が搭載され、照明光を発する。ＬＥＤモジュール１４のＬＥＤ素子１５が設置された側に相対する他方の一側に複数のフィン１２が設置される。フィン１２はハウジング１３内に含まれ、ＬＥＤ素子の放熱に用いられる。本実施例において、フィン１２は片状であり、かつＬＥＤモジュール１４の縦方向に沿って順に配列され、かつ各フィン１２は横向きに設置される。前記ハウジング１３の別の一側に連結座体１６が設置され、連結支持具と電源（図示しない）として用いられる。

一般の屋外照明装置は、その照射光が下向きに設置されるため、従来ハウジング１３上に遮蔽カバーを設置して防水に用いる。しかしながら、遮蔽カバーを設置するとフィン１２がハウジング１３内に密封されたり、完全に密封されなくても、やはり放熱性に優れない状況が発生したりするため、ＬＥＤ素子１５の発光効率が損なわれ、その使用寿命が短くなってしまう。

これに鑑みて、本発明は照明構造体１１の上方に放熱防水カバーを提供し、良好な熱対流を提供して放熱効果を高めると同時に、防水、排水機能を兼ね備え、屋外照明に応用することができる。

図２Ａに本発明の実施例のＬＥＤ照明装置１０の立体図を示す。そのうち、図１に示された照明構造体１１を含むほか、照明構造体１１の上方に放熱防水カバー２０が設置される。

図２Ｂに前記放熱防水カバー２０の俯瞰図を示す。図２Ｃにその下方に対応するフィン１２の側面図を示す。実施例に基づくと、放熱防水カバー２０は複数の排水部材２１を含み、各列のＬＥＤモジュール１４のフィン１２を覆って両側対称に設置される。排水部材２１は排水面３０と溝部３２を含む。前記排水面３０は水（例：雨水）を導引し、前記溝部３２に流入させることができる。前記排水部材２１の排水面３０の設置は、その相隣する排水部材２１の溝部３２上方まで若干延伸させる必要があり、即ち、両者が垂直方向において重なり合う部分があり、雨水の浸入を防ぐことができる。放熱防水カバー２０はさらに排水部材２２を含むことができ、この排水部材２２は中央のＬＥＤモジュール１４のフィン１２の上に設置され、溝部を含まず、両側が若干延伸されて下向きに湾曲され、雨水を導引して相隣する両側の排水部材２１の溝部３２に流入させることができる。

本実施例に基づき、相隣する２つのＬＥＤモジュール１４間に空隙１７が形成され、排水部材２１の排水面３０と相隣する排水部材２１の溝部３２間に空隙１８が形成され、排水部材２２の両側と相隣する排水部材２１の溝部３２間に空隙１９が形成される。つまり、本発明は相隣する２つの排水部材２１または２１と２２の間に空隙１８と１９が形成されるため、非密封性の開放状態が形成される。従って、空隙１７、１８、１９が空気の対流の通路を形成し、熱空気に下から上へ照明装置内部を通過させる放熱ルートを提供し、フィン１２の放熱効果を高めることができる。

図２Ｄに本発明の別の実施例のＬＥＤ照明装置の側面図を示す。そのうち、前記排水部材２１はすべて同一方向に向けて設置される。このように、排水部材は単一設計を採用でき、在庫の問題を簡素化することができる。実際の応用においては、本発明の技術開示に基づき、防水及び対流機能を提供する各種の異なる排水部材（２種類以上を含む）の組み合わせも本発明の範囲に含まれるものとする。

図３に排水部材２１の細部構造の立体図、図４に図３の１-１線に沿った断面図をそれぞれ示す。排水部材２１は排水面３０と溝部３２を含む。前記排水面３０の一側が延伸され、下方向に折り曲げられて前記溝部３２に連接される。つまり、前記排水面３０の一側の下方向に折り曲げられた延伸部分３４が溝部３２の一側面を形成する。図４に示すように、前記溝部３２はその縦方向に沿って両側に斜面３５が形成され、かつ各斜面３５が溝部３２の外に延伸されて固定板３６が形成され、ハウジング１３の外枠に固定するために用いられる。斜面３５と溝部の底面３３の角度は約９５-１６０度の間とし、雨水の収集と排出に用いられる。

図５に本発明を街路灯に応用した実施例の立体図を示す。ＬＥＤ照明装置１０が湾曲して延伸されたポール４０の前端に取り付けられ、これによりＬＥＤ照明装置１０全体が傾斜した状態となり、このため溝部３２もその縦方向に沿って傾斜した状態となって、溝部３２内に集められた雨水が斜面３５に沿って円滑に排出される。

街路灯への応用のほか、本発明は住居の屋根の下やバス停の照明等に応用することもできる。まとめると、ＬＥＤ照明装置１０を取り付けた後、前傾または後傾させるだけで、円滑に排水することができ、かつ良好な放熱効果を兼ね備えている。

本発明の技術内容及び技術的特徴を上のように開示したが、関連技術を熟知した人物であれば本発明の開示に基づいてさまざまな本発明の要旨を逸脱しない変更や修飾が可能である。このため、本発明の保護範囲は実施例として開示したものに限定されず、各種本発明を逸脱しない変更や修飾も含まれ、かつ以下の特許請求の範囲に準じるものとする。

１０ ＬＥＤ照明装置
１１ 照明構造体
１２ フィン
１３ ハウジング
１４ ＬＥＤモジュール
１５ ＬＥＤ素子
１６ 連結座体
１７、１８、１９ 空隙
２０ 放熱防水カバー
２１ 排水部材
２２ 排水部材
３０ 防水面
３２ 溝部
３３ 底面
３４ 延伸部分
３５ 斜面
３６ 固定板
４０ ポール

Claims (4)

1. 発光ダイオード（ＬＥＤ）照明装置であって、複数のＬＥＤモジュールを含む照明構造体と、複数の第１排水片を含む放熱防水カバーを含み、そのうち、前記放熱防水カバーが前記ＬＥＤモジュールを覆い、相隣する前記第１排水片の間に第１空隙が形成され、かつ垂直方向に重なり合う部分があり、相隣する前記ＬＥＤモジュールの間に第２空隙が形成され、かつ前記第２空隙と前記第１空隙が空気の対流通路を形成し、かつ前記ＬＥＤモジュールに複数のフィンが設置され、前記ＬＥＤモジュールに対して放熱を行い、そのうち、各前記第１排水片が前記ＬＥＤモジュールの１つの前記複数のフィンを覆うことを特徴とする、ＬＥＤ照明装置。
2. 請求項１に記載のＬＥＤ照明装置であって、そのうち各前記第１排水片が排水面と前記排水面の一側に連接された溝部から形成され、前記排水面が前記溝部の方向に傾斜しており、前記排水面上の水を前記溝部中に導引するために用いられることを特徴とする、ＬＥＤ照明装置。
3. 請求項１に記載のＬＥＤ照明装置であって、そのうち各前記第１排水片が排水面と前記排水面の一側に連接された溝部から形成され、かつ前記溝部が縦方向に沿った両端に斜面を備え、そのうち、前記斜面と前記溝部の底面の角度が９５から１６０度の間であることを特徴とする、ＬＥＤ照明装置。
4. 請求項１に記載のＬＥＤ照明装置であって、そのうち前記放熱防水カバーがさらに第２排水部材を含み、前記第２排水部材が前記第１排水部材と組み合わされて前記ＬＥＤモジュールを覆い、前記第２排水部材が前記放熱防水カバーの中央に設置され、かつ前記第１排水部材が前記第２排水部材の両側に対称に配列して設置され、そのうち、両側の前記第１排水部材の排水面が前記第２排水部材の方向に向かって傾斜しているか、または前記第２排水部材の延伸部分が下方向に湾曲され、前記第２排水部材上の水をその相隣する前記第１排水部材の前記溝部内に導引し、そのうち前記第２排水部材と前記第１排水部材間、または前記第２排水部材と前記第１排水部材間の溝部の間に第３空隙が形成されることを特徴とする、ＬＥＤ照明装置。

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