JP5096358B2 - プロセス工場向け自己診断プロセス制御ループ - Google Patents

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Description

本開示は、概してプロセス工場内のプロセス制御システムに関し、より具体的にはプロセス環境における適応可能プロセス制御ループのための診断に関する。
本特許は、2005年12月5日に出願された米国仮出願第60/742,320号からの優先権を主張する。なお、米国仮出願第60/742,320号の内容は、参照することにより、あらゆる目的に対してその全体が本稿にて明示的に援用されるものとする。
プロセス制御システムは、(例えば、化学薬品の製造や発電所の制御など、)商品の製造又はプロセスの制御を行う工場且つ又は工場設備において幅広く使用されている。また、プロセス制御システムは、例えば石油・ガス掘削および貯蔵工程をはじめとする天然資源などの採掘にも使用されている。現に、一つ又は複数のプロセス制御システムを利用することにより、実質的にいかなる製造工程および資源採掘工程を自動化できる。将来的には農業用途でも同様に又はより広範囲にわたり、プロセス制御システムが使用されるようになるであろうと考えられている。
化学薬品の処理工程、石油精製工程又はその他の処理工程に使用されるようなプロセス制御システムは通常、アナログ、デジタル又はアナログ・デジタル混在バスを介して、少なくとも一つのホスト又はオペレーター・ワークステーションおよび一つ又は複数のフィールド装置などをはじめとするプロセス制御・計装装置に通信可能に連結される一つ又は複数の集中型又は分散型プロセスコントローラを含んでいる。例えば、バルブ、バルブ・ポジショナ、スイッチ、トランスミッタ、およびセンサ(例えば、温度、圧力および流量センサ)などのフィールド装置は、バルブの開閉や工程パラメータの測定などプロセス制御システム内の機能を行う。プロセスコントローラは、プロセスの動作を制御するために、フィールド装置により生成された(且つ又はそれに関連する)プロセス計測やプロセス変数、且つ又はフィールド装置に関する他の情報を示す信号を受信し、この情報を使用して制御ルーチンを実施してから、一つ又は複数のバスを通じてフィールド装置に送信される制御信号を生成する。一般に、フィールド装置およびコントローラからの情報はオペレーター・ワークステーションにて実行される一つ又は複数のアプリケーションで利用できるようになっており、それによりオペレータが、工程の現状表示や工程の動作の修正変更など、工程に関する所望の機能を実行できるようになる。
プロセス工場内の様々な装置は、制御ループなどの論理的プロセスを生成すべく、物理的な且つ又は論理的なグループ内で相互接続されうる。同様に、制御ループを別の制御ループ且つ又は装置に相互接続させてサブユニットを作成しえる。サブユニットを他のサブユニットと相互接続して一ユニットを作成し、次にそれを相互接続して一領域を作成しえる。プロセス工場は一般的に相互接続する領域を含み、事業組織体は一般的に相互接続するプロセス工場を含んでいる。結果として、一プロセス工場には相互接続される様々な資産を有する多くの階層レベルが含まれ、一企業体には相互に接続する複数のプロセス工場が含まれうる。言い換えると、プロセス工場に関係する資産、又はプロセス工場自体をグループ化してより高度なレベルの資産を形成しえる。
適応可能プロセス制御ループは、自己調節コントローラをプロセス制御システムに適応させて設計するために開発された。一般的に、適応可能プロセス制御ループはモデルパラメータ補間に基づく。モデルパラメータ補間に従って、候補プロセスモデルを事前定義された一式のモデルにより定義しうる。各々のモデルは、複数のパラメータにより、および各モデルに対して特徴づけられうる。またここで、各々のパラメータは、パラメータに対応する事前定義された一式の初期化値から選択されためいめいの値を有する。各モデルの賦値は、モデル二乗誤差の計算および、モデルに対して計算されたモデル二乗誤差から派生するノルムの演算を含みうる。ノルム値は、評価走査において表わされるモデルにおいて表わされた各々すべてのパラメータ値に割り当てられる。モデルの評価が繰り返し行われるにつれて、累積ノルムが各パラメータ値に対して計算される。該累積ノルムとは、モデル評価が続く中でパラメータ値に割り当てられたすべてのノルムの合計である。次に、適応可能パラメータ値が、プロセス制御ループの各パラメータに対して計算される。適応可能パラメータ値は、めいめいのパラメータに割り当てられた初期設定値の加重平均でありうる。一式の適応可能プロセスパラメータ値はその後、適応可能プロセス制御ループ(そして特に適応可能プロセス制御ループコントローラ)の再設計に使用される。
プロセス制御担当者にとって、プロセス制御ループにおける効率低下(degradation)の可能原因に関するプロセス制御ループ性能測定および診断は共通の課題とされている。一般的に、プロセス制御ループ診断には、例えばプロセス制御ループにおける各変数の変動性や制御ブロックのモードおよび、プロセス制御ループの入力および出力状態などの測定を行いその情報をオペレータに提示する監視システムが関与してくる。プロセス制御ループ診断は、性能が不十分なプロセス制御ループや、モード不良を伴うプロセス制御ループおよび状態不良を伴うプロセス制御ループを同定するのに役立つ。しかるべく、問題となっているプロセス制御ループを同定することができ、該同定されたプロセス制御ループに伴う問題を同定することができる。但し、該同定された問題の原因の同定には一般的に別の診断手順が必要とされる。
プロセス制御ループの監視および診断手順の一例では、プロセス制御ループ振動の原因が、プロセス制御ループ振動を検出後に同定される。プロセス制御ループ振動の可能原因は、例えばプロセス制御ループ装置問題(例えば、バルブ問題)又は同調(チューニング)問題などとしてなど、外部外乱として同定又は分類される。但し、大抵の場合、プロセス制御ループ診断には、かなりのプロセス制御ループ操作が必要とされる。例えば、プロセス制御ループは、プロセス制御ループをマニュアルに切り替えることによる操作、又はプロセス制御ループとプロセスコントローラの同調を変更することによる操作を必要としうる。さらにまた、プロセス制御ループ診断は、大抵の場合、プロセス制御オペレータ又はその他要員による監視の下に実行されるべきものである。
プロセス制御バルブの挙動が望ましくないと、その影響でプロセス制御ループの性能不良およびプロセス動作の不安定化につながることがよくある。バルブ診断は、手動モードにおけるプロセス制御ループの特別な試験によりしばしば実行され、該試験結果はバルブ分解能および不動帯の計算に使用される。より包括的な診断法には、バックラッシュ、不動時間および応答時間などをはじめとするいくつかのバルブパラメータを測定することが関与する。但し、これらの診断法には、特別な試験手順の適用および、通常のプロセス制御ループで利用できるものよりも多くのバルブ操作パラメータ(ポジショナー圧を含む)の測定が必要とされる。
バルブ診断法のなかには、バルブ分解能、不動帯およびヒステリシスを検出するように開発されているものもいくつかある。自動バルブ診断のための技法の一例は、プロセス変数の相互相関関数および、自己調節制御過程に向けてのプロセス制御ループコントローラ出力を開発することに基づく。該機能の逆位相シフトはスティクション(吸着)を示さないが、正位相シフトはバルブのスティクションを示す。
別の実施例において、積分過程のスティクションは、プロセス出力値の第2の微分係数のヒストグラム状態の適用により同定される。ヒストグラムの中心にある単一のピークはスティクションを示す一方、真中にくぼみを挟んで両側に見られる二つのピークはバルブのスティクションを示さない。但し、結果は質的であり、プロセス制御ループコントローラの同調にかなり依存する。
さらなる別の技法は、プロセス制御ループコントローラ出力が変更する間にバルブ位置が変更しない時間の割合を概算し、プロセス変数およびコントローラ出力のプロット形態を利用する、且つ又は発振制御ループにおけるバルブ・スティクションを検出するための曲線当嵌法を利用する。自己調節制御過程用コントローラ出力曲線又は積分過程用プロセス変数曲線が正弦波状よりも密接に三角形状に対応する場合にスティクションが示される。曲線形状はスティクション値により判定される。スティクションは、その値が0以上0.4以下である場合にバルブに存在しないとされ、該値が0.4を超え0.6未満である場合には未定義とされ、そして該値が0.6以上および1以下である場合にはバルブに存在するとされる。さらにまた別の技法は、線形プロセスモデルおよび非線形バルブモデルを前提にし、試験データを使用して両モデルを同定する。同定されたバルブモデルは、バルブのヒステリシスを提供する(但し、不動帯と分解能の区別は行われない)。
上記技法の到来にもかかわらず、それほど複雑でない技法、および不動帯および分解能を診断する技法に対する必要性がなおも存在する。このような必要性への需要を動機として、著者は、簡単で実用的な診断の概念を既存のアプローチに追加することを主な課題とした。さらに、プロセス制御ループ診断は、適応可能プロセス制御ループにとって特に重要である。例えば、適応可能プロセス制御ループを適応することによって不安定性が生じうる。この場合、該不安定性は、該適応が不適切に行われたことが原因で生じるのではなく、むしろプロセス制御ループ装置問題(例えば、バルブの張り付き)又は計測不具合によって生じるものである。但し、マニュアル又は半マニュアルによる診断手順は、監視を伴わずに動作するようなことが頻繁にあるような適応可能プロセス制御ループでの使用に適していない。
プロセス制御ループがオンラインに接続している間にプロセス制御ループ、特に適応可能プロセス制御ループを自己診断するためのシステムと方法を提示する。
プロセス制御ループがオンラインに接続している間にプロセス制御ループ、特に適応可能プロセス制御ループを自己診断するためのシステムと方法を提示する。プロセス制御ループの基本的な構成部分の各々(プロセス制御ループ性能、プロセス制御ループ装置、適応されたモデルの質、およびプロセス制御ループの安定度)が、プロセス制御ループの通常動作中に非同期に診断される。診断指標は各構成部分に対して生成される。プロセス制御ループ診断は、診断指標を利用してプロセス制御ループの状態を評価する。
このように、プロセス制御ループ診断は、プロセス制御ループ全体とプロセス制御ループ内にある各プロセス制御ループ装置との両者の性能を示すパラメータを開発および利用する。また、適応されたプロセスモデルの質は、プロセス制御ループ診断の指針として利用される。
プロセス制御ループ診断とは、逆算信号などのフィードバック信号を伴うプロセス制御ループ装置や、適応可能プロセス制御ループおよびプロセスモデル又はフィードバック信号を伴わないプロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置を含むプロセス制御ループ装置に対して異なるレベルで適用できるものである。
一実施例では、適応可能プロセス制御ループのバルブ診断を提供しうる。バルブ分解能および不動帯は、特別な試験手順を利用するのではなくプロセス制御ループの通常動作中に診断される。バルブ診断は、プロセスモデルに基づき、モデルを基盤とした適応制御の機能性を利用する。プロセスモデルを使用しないさらに別の技法も、バルブ・ステム(弁棒)の位置などに関するフィードバック信号を計算フィードバックとしてプロセス制御ループコントローラに提供するプロセス制御ループ用に開発されている。
ここで図1を参照すると、プロセス工場10は、一つ又は複数の通信ネットワークにより複数の制御および保守保全用システムと相互接続された複数のビジネスシスムおよびその他コンピュータシステムを含んでいる。プロセス工場10は一つ又は複数のプロセス制御システム12および14を含んでいる。プロセス制御システム12は、PROVOX又はRS3システムなどの従来のプロセス制御システムでありえ、もしくは、コントローラ12Bおよび入出力(I/O)カード12Cに連結されるオペレータ・インタフェース12Aを含んでいるDCSなどその他の従来のプロセス制御システムでもありうる。(なお、該入出力(I/O)カード12Cは、これによりアナログおよびHART〈Highway Addressable Remote Transmitter〉フィールド装置15などの様々なフィールド装置に連結される。)DeltaV(登録商標)などの分散型プロセス制御システムでありうるプロセス制御システム14には、イーサネット(登録商標)バスなどのバスを介して一つ又は複数の分散型コントローラ14Bに連結された一つ又は複数のオペレータ・インタフェース14Aが含まれている。コントローラ14Bは、例えばフィッシャー−ローズマウントシステムズ株式会社(テキサス州オースティン市内、Fisher−Rosemount Systems Inc.)が販売しているDeltaV(登録商標)コントローラ、またはその他所望するタイプのコントローラでありえる。コントローラ14Bは、ワイヤレス接続およびI/O装置を含むI/O装置を介して、例えばHART(登録商標)又はファンデーションフィールドバス(登録商標)フィールド装置や、あるいは例えばPROFIBUS(登録商標)、WORLDFIP(登録商標)、Device Net(登録商標)、AS−Interface(登録商標)およびCAN(登録商標)プロトコルのいかなるものを使用するものを含むその他のスマート又は非スマート・フィールド装置などの一つ又は複数のフィールド装置16に接続されている。周知の如く、フィールド装置16は、プロセス変数ならびにその他の装置情報と関係するコントローラ14Bにアナログ又はデジタル情報を提供しうる。オペレータ・インタフェース14Aは、プロセス制御オペレータがプロセスの動作を制御するために利用できるツール(例えば制御オプティマイザ、診断エキスパート、ニューラルネット、同調器など)を格納および実行しうる。
さらにまた、フィッシャー−ローズマウントシステムズ株式会社により販売されるAMSデバイス・マネージャなどをはじめとするアセット管理システム(AMS)アプリケーションまたはその他の装置監視および通信アプリケーションを実行するコンピューターなどの保守保全用システムを、プロセス制御システム12および14またはそれの中の個々の装置に接続して、保守保全および監視作業を行うようにしてもよい。例えば、保守保全用コンピュータ18は、(無線又は携帯装置ネットワークを含む)あらゆる所望の通信回線又はネットワークを介してコントローラ12B且つ又は装置15に接続され、装置15と通信、また場合によっては装置15で行われる他の保守保全作業を再構成又は実行しえる。同様に、AMSアプリケーションなどの保守保全アプリケーション17および19は、装置16の稼動状態に関するデータの収集を含む保守保全および監視機能を実行するために分散型プロセス制御システム14に関連付けられたユーザーインタフェース14Aの一つ又は複数にインストールし且つそれにより実行しうる。
例えば、何らかの永久通信リンク又は臨時的通信リンク(バス、ワイヤレス通信システム又は、設備20に接続し測定値を読み取った後に取り外せるようになっているハンドヘルド型装置など)を介して保守保全用コンピュータ22に接続されているタービン、モーターなど様々な回転機器20もプロセス工場10には含まれている。例えば、テネシー州ノックスヴィル市のCSiシステムズ社により販売されるRBMware(登録商標)やフィッシャー−ローズマウント・システムズ株式会社により販売されるAMSマシナリーマネージャ、又は回転機器20の作動状態を診断、監視、かつ最適化するために使用されるその他いかなる周知のアプリケーションなど、周知の監視および診断のアプリケーション23を、保守保全用コンピュータ22は格納および実行しうる。通常、保全要員は、工場施設10における回転機器20の性能を維持管理したり監視したりするため、回転機器20に関する問題を究明するため、および回転機器20の修理又は交換が必要な場合にそれをいつ行うべきかを決定するためにアプリケーション23を使用する。
同様に、工場施設10と関連する発電・電力配分設備25を備える発電・電力配分システム24は、工場施設10内の発電・電力配分設備25の動作を実行および監視する別のコンピュータ26に、例えばバスを介して接続されている。コンピュータ26は、発電・電力配分設備25を制御し維持管理するために、例えばリーバート(Liebert )やASCO又はその他の会社により提供されるものなど、概知の電源制御・診断アプリケーション27を実行しうる。
プロセス制御機能12および14や、保守保全機能(コンピュータ18、14A、22および26にて実施されるものなど)、およびビジネス機能を含む工場10内の様々な機能システムに関連付けられているコンピュータ又はインターフェースに通信可能に接続された状態でコンピュータシステム30が備えられている。より具体的に、コンピュータシステム30は、すべてバス32を介して、従来の処理工程制御システム12およびその制御システムに関連した維持管理インターフェース18と通信可能に接続され、分散型処理工程制御システム14のプロセス制御且つ又は維持管理インターフェース14Aに接続され、回転機器保守保全用コンピュータ22および発電・電力配分コンピュータ26に接続される。バス32としては、通信を可能にするいかなる所望の又は適したローカル・エリア・ネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)プロトコルを使用しうる。図1に示されるように、コンピュータ30も、同じ又は異なるネットワーク・バス32を介して、ビジネスシステム・コンピュータ、保守保全計画用コンピュータ35および36に接続される。また、例えばバス32を介して、工場全体をめぐるLAN37、会社全体のWAN38、ならびに遠隔位置から工場10の遠隔モニタリング又はそれとの通信を可能にするコンピュータシステム40にもコンピュータ30を接続しても良い。その代わりとして、又はそれに加えて、コンピュータシステム30、処理工程制御システム12、分散型処理工程制御システム14、維持管理インターフェース18、プロセス制御および(又は)維持管理インターフェース14A、回転機器保全管理用コンピュータ22、および(又は)発電・電力配分コンピュータ26を、インターネットを介して相互接続し、インターネット対応プロトコルを介して通信しえる。しかるべく、工場10内の様々なシステム、コンピュータおよびルーチンを表示且つ制御する一つ又は複数の遠隔施設を介して、工場10に表示機能と制御機能を備えうる。
これに加え、さらなる分析および診断用リソースへのアクセスを提供すべく、インターネットを介して遠隔モニタリング施設を工場10に通信可能に連結しうる。一実施例では、臨界データを提供すべく様々な工場資産の分析を行って工場又は工場内のシステムにとっての重要度に従って各資産の優先度を指定することにより臨界データを提供する機能を含む故障防御計画システムを、工場10に連結しうる。
図2を参照すると、プロセス100を制御するために適応可能プロセス制御ループ内で使用される適応可能フィードバック/フィードフォワード(FB/FC)PIDコントローラの一実施例が示されている。一実施例では、図2の適応可能フィードバック/フィードフォワード(FB/FC)PIDコントローラを、コントローラ12B(上記説明された14B)として使用しうる。以下、適応可能フィードバック/フィードフォワード(FB/FC)PIDコントローラの一実施例を説明するが、より詳細にわたるコントローラの実施例については、2000年6月20日に出願された「適応可能フィードバック/フィードフォワードPIDコントローラ」と題される米国特許第6,577,908号を参照されたし。なお、該米国特許第6,577,908号の内容はその全体にわたり、ここで参照することにより本稿にて明示的に援用されるものとする。
該システムは、FBC(フィードバック・コントローラ)入力ノード410、FBC出力ノード420、プロセス入力ノード430、プロセス出力ノード440、FFC(フィードフォワード・コントローラ)入力ノード460およびエラーノード450に関連して説明しうる。プロセス設定信号(SP)は、入力ノード410の第1の入力に適用される。入力ノード410の出力412は、PIDコントローラ200の入力210に連結される。PIDコントローラ200の出力220は、FBC出力ノード420の第1の入力421に連結される。ノード420の出力422は、プロセス入力ノード430の第1の入力431に連結される。ノード430の出力432は、プロセス100の第1の入力110に連結される。プロセス100の出力120は、プロセス出力ノード440の入力441に連結される。ノード440の第1の出力442は、入力ノード410の第2の入力413にフィードバックされる。ノード420の第2の出力444は、エラーノード450の第1の入力451に連結される。図2に見られるように、プロセス100への入力信号はu(t)と呼ばれ、プロセス100の出力信号はy(t)と呼ばれる。また、外乱信号(d)は、FFC入力ノード460の461の入力に見られる。外乱信号dは、ノード460の第1の出力462からFFC300の入力310に連結され、ノード450の第2の出力454からプロセス100に伝播する。
モデルセット構成部分510は、信号入力511および513を有する外乱信号dとプロセス入力信号u(t)に(ここに記載される順で)夫々連結された状態で図2に示されている。モデルセット構成部分510の構成要素はプロセス100の数学的モデル一式からなる。構成部分510の出力512は、エラーノード450の入力453に連結される。ノード450の出力452は、モデル評価構成部分520の入力521に連結される。モデル評価構成部分520は、モデルセット構成部分510により配信されたプロセスパラメータ値により定義されるようにプロセス100のシミュレーションを行うシミュレータを含んでいる。モデル評価構成部分520の出力522は、パラメータ補間回路構成部分550の入力551およびスーパバイザ(監督・監視機構)構成部分530の入力531に連結される。パラメータ補間回路550の出力552はモデルセット構成部分510の入力515に連結され、パラメータ補間回路550の出力554はコントローラ再設計構成部分540の入力541に連結される。コントローラ再設計構成部分540は、FBC200の入力230に連結された第1の出力542、および、FFC300の入力330に連結された第2の出力544を有する。
適応可能フィードバック/フィードフォワードPIDコントローラにより制御されるプロセスは、モデルセット510によって数学的に示される。モデルセット510に含まれる各モデルは所定パラメータにより定義され、該モデルの各々は、プロセス100を複製することを目的として備えられている。一般に、該モデルの各々は複数のパラメータ(m)により定義されうる、且つ、該パラメータの各々には複数の値(n)を割り当てうる。N=mnの場合、セット510におけるモデルの総数はNに等しい。
モデル評価走査の開始時又は開始前に、パラメータ補間回路550はモデルセット構成部分510に一式の事前定義された初期設定パラメータ値を提供する。一般に、適応サイクルの初期にモデルセット510に書き込まれたパラメータ値は、直近の適応サイクル過程中に計算された適応可能パラメータ値に基づく。モデル評価走査過程中に、スーパバイザ530はモデルModiを順次に選択しアクティブ化するだろう。このとき、モデルセットの入力511に見られるプロセス入力u(t)は、アクティブ化されたモデルの入力に適用されることになる。その後、結果として得られたModiの出力がモデルセット出力512に見られることになる。
モデルセット510の出力512は、エラー生成機構ノード450の入力451に連結される。
セット510の出力信号は、図2では変数Yにより同定される。同時に、プロセス100の出力(y)は、エラージェネレータ(エラー生成機構)モード450の第2の入力453に連結される。ノード450の出力452(エラー信号E)は、モデル評価構成部分520の入力521に連結される。エラー信号Ei(t)は、時間tでのモデルModiの出力とプロセス出力y(t)の間の差異である。一実施例において、モデル評価構成部分520は、各モデルModiに対応するモデル二乗誤差を計算し、Modiにおいて表わされたパラメータ値に対して該モデル二乗誤差を割り当てる。モデル・エバリュエータ(モデル評価機構)520の出力522は、パラメータ補間回路550の入力551に適用される。パラメータ補間回路550は、モデルにおいて表わされたパラメータ用の適応可能パラメータ値を計算する。パラメータ補間回路550の出力552はモデルセット510に連結され、パラメータ補間回路550の出力553はコントローラ再設計構成部分540の入力541に連結される。出力544は、PIDコントローラ200およびフィードフォワード・コントローラ300への出力542に適用される。コントローラ再設計構成部分540は、適応サイクルの結論が得られた時点で適応可能パラメータ値を当該のコントローラに与える。
スーパバイザ構成部分530は、プロセス入力信号uに、プロセス出力信号yに、そして外乱信号dに(ここに記載される順で)夫々連結された信号入力533、535、537を有する。スーパバイザ構成部分530はまた、モデル評価構成部分520の出力に連結された入力534を有する。スーパバイザ530は、モデル補間回路構成部分550に連結された第1の制御出力535と、モデル評価構成部分520に連結された第2の制御出力と、コントローラ再設計構成部分540に連結された第3の制御出力とを有する。スーパバイザ構成部分53は、プロセス出力yの変化、PIDコントローラ200からのプロセス入力uの変化および外乱(フィードフォワード)入力dの変化を検出する。これら信号のいかなるもののレベルの変化が所定最小値またはしきい値を越えた場合にスーパバイザ530が適応サイクルを開始する。モデル評価には次のものが含まれうる:
(1)モデル始動、およびモデル出力の現プロセス出力への調整、
(2)u且つ又はd信号における仕様に基づいたモデルの増分更新、および
(3)モデル二乗誤差の演算。
具体的には、フィードバック/フィードフォワードPIDを適応するプロセスは、モデル二乗誤差技法の概念に基づきうるところの、モデルパラメータ値への補間技法の適用に基づく。モデル二乗誤差技法は、走査中に各モデルに対するモデル二乗誤差Ei(t)を定義する。モデル二乗誤差Ei(t)は、パラメータ値が評価されたModiにおいて表わされることを条件としてモデルModiの各々すべてのパラメータ値に割り当てられる。次に、Modi+1が評価され、再びモデル二乗誤差がそのモデルに対して計算される。Ei(t)が各モデル評価中に計算され、めいめいのモデルにおいて表わされたパラメータ値に割り当てられるにつれて、割り当てられたモデル二乗誤差の累計が各パラメータ値用に維持管理される。該プロセスは、全てのモデルi=1, ...,Nが評価されるまで継続する。モデルModiがそれぞれ一回評価され且つ、対応するモデル二乗誤差Ei(t)は計算されるる完全なシーケンスは、モデル走査と呼ばれる。この評価シーケンス(またはモデル走査)の結果、各パラメータ値は、この特定のパラメータ値が使用される全モデルからの二乗誤差の合計を割り当て終える。この手順の結果、各々すべてのパラメータ値pklは、蓄積された方程式1のノルム値を割り当て終える。
Figure 0005096358
上記方程式1において、Epkl(t)は、走査tの結果としてパラメータ値pklに割り当てられたノルムであり、Nはモデルの総数であり、そして、パラメータ値pklがModiにおいて使用される場合は、Xkl=1であり、パラメータ値pklがModiにおいて使用されない場合は、Xkl=0である。
当該プロセスは次スキャンにおいて繰り返えされ、当該走査中に割り当てられた二乗誤差の合計から得られるノルムが、前回の走査(複数可)中に計算されたノルムに追加される。連続して行われる一式のモデル走査は適応サイクルと呼ばれ、所定数の走査が完了するまで、又はプロセス入力で適度な数の励起が発生するまでスーパバイザ530の制御下に継続する。この手順の結果、各々すべてのパラメータ値pklは、適応サイクル中に決定されたノルムの蓄積値を割り当て終える。適応可能パラメータ値pk(a)は、パラメータのすべての値の加重平均である各パラメータpkに対して計算される。適応可能パラメータ値は新しいモデルセットを定義する。
各々すべてのモデル出力を現プロセス出力と比較した後、二乗誤差の合計の表が作られる。適応サイクルが完了した後、各パラメータ毎に対して適応可能パラメータ値が計算される。一旦モデル適応サイクルが完了し、上記に準じて適応可能パラメータ値が確立されると、コントローラ再設計構成部分540の動作を通じてコントローラ再設計が達成される。根本的には、コントローラ再設計構成部分は単に新たに計算された適応可能プロセスパラメータ値を、該パラメータのために再設計された値に対してマップする。
図3を参照すると、プロセス制御ループ用の、特に適応可能プロセス制御ループ用の診断システム600の一実施例が描かれている。本稿では、適応可能プロセス制御ループの簡素例として、メモリおよびプロセッサ、さらにはコントローラやバルブをはじめとする複数のプロセス制御装置を含む制御ループが参考例として挙げられる。但し、当然のことながら、プロセス制御ループは、より複雑でありうるし、数十(またはそれ以上の数)の装置をその中に含みうる。さらに、後述される実施例にはプロセス制御ループ装置としてある値への参照を述べるものが含まれているが、当然のことながら、それに関連して記載される概念は、フィールド装置15、16、回転機器20、発電・電力配分設備25などを含むがこれに限定されるものではないプロセス制御ループにおけるその他の装置にも適用されうる。以下、診断システム600を適応可能プロセス制御ループ内で実施した場合が説明されているが、当然のことながら、診断システム600(またはそれの特定要素)は、適応可能プロセス制御ループの外部でも実施しうる。
診断システム600は、プロセス制御ループのメモリおよびプロセッサなど、メモリに格納されプロセッサにより実行されうるソフトウェア・ルーチンとして実施されうる主要診断構成部分602を含んでいる。プロセス制御ループがオンライン中に、プロセス制御ループ信号データが生成され測定される。被測定プロセス制御ループデータは、バルブ、コントローラ、それのセンサなどを含むプロセス制御ループ内のいかなる又はすべてのプロセス制御ループ装置から収集されうる。また、被測定プロセス制御ループデータは、モデル評価構成部分520などの適応可能プロセス制御ループコントローラの適応されたモデルおよび構成部分からも収集されうる。また、全体としてプロセス制御ループに関係する被測定プロセス制御ループデータは、振動計測などにより収集されうる。よって、被測定プロセス制御信号データは、外成の信号から結果的に得られるデータとは対照的にプロセス制御ループの通常動作の結果である。(ちなみに、該外成信号は、それ以外の場合プロセス制御ループ、プロセス制御ループなどの手動制御の結果として生成されたデータの通常動作を妨害しうる。)
主要診断構成部分602は、プロセス制御ループがオンライン中にプロセス制御ループの状態を評価するべく、適応可能プロセス制御ループに対していくつかの診断ツールから診断指標を受け取る。診断ツールの各々は、ループの通常動作中に開発され即時利用できるようになっているパラメータを利用する。プロセス制御ループ用診断ツールの例としては、プロセス制御ループ性能ツール604、プロセス制御ループ装置ツール606、被適応モデル品質ツール608およびプロセス制御ループ安定度ツール610が挙げられ、これらは各々、診断指標を生成するために計測データ、位置データ、プロセス制御信号データ、被適応モデルデータ、フィードバック・データなどのプロセス制御ループ信号データを利用する。以下、めいめいの診断指標を生成するためにプロセス制御ループ信号データを利用するところの対応する診断ツールを参照して、プロセス制御ループ信号データの実施例を説明する。
各診断ツールは異なる診断の指標を生成しうる。各診断指標は、プロセス制御ループ性能および状態構成部分、プロセス制御ループ装置構成部分、適応モデル品質構成部分およびプロセス制御ループ安定度構成部分など、異なるプロセス制御ループ構成部分に対応しうる。例えば、性能指標はプロセス制御ループ性能および状態構成部分に対してプロセス制御ループ性能ツール604により生成されうるし、プロセス制御ループ装置診断指標はプロセス制御ループ装置構成部分に対してプロセス制御ループ装置ツール606により生成されうるし、モデル品質指標は、被適応モデル品質構成部分に対して被適応モデル品質ツール608により生成されうるし、そしてプロセス制御ループ安定度指標は、プロセス制御ループ安定度構成部分に対してプロセス制御ループ安定度ツール610により生成されうる。当然のことながら、その中のプロセス制御ループおよび装置のためのその他の計測および診断ツールは、主要診断構成部分602による使用に向けて診断指標を生成するためにも利用されうる。構成部分の各々は、プロセス制御ループがオンライン中である間に行われるプロセス制御ループの通常動作中に、めいめいの診断ツール602、604、606、608によって非同期的に診断されうる。例えば、指標生成ルーチンについては、2002年2月28日に出願された「プロセス工場内における指標の生成と表示」と題される米国特許第6,813,532号に記載されている。なお、該米国特許第6,813,532号の内容はその全体が、ここで参照することにより本稿にて明示的に援用されるものとする。
主要診断構成部分602は、診断ツールのうちの一つ又は複数からの診断指標を利用する。このように、各プロセス制御ループ構成部分がプロセス制御ループの診断において考慮されうる。そして、主要診断構成部分602は、プロセス制御ループの通常動作中に開発され即時利用できるパラメータを利用しながらプロセス制御ループの状態を評価する。特に、各プロセス制御ループ構成部分に対して個々の診断指標を定義かつ計算することから、プロセス制御ループ診断は透過的かつ有効なものであるといえる。非同期的に個々独立して動作する個別の分散型診断ツールは、全体的なプロセス制御ループ診断機能の漸進的実施および局部的動作を可能にする。さらに、各診断指標は各プロセス制御ループ構成部分に対して非同期的に生成されるので、主要診断構成部分602がループ性能不良の原因を識別することができる。
診断ツール604、606、608、610に加えて備えられている報告ツール612は、メイン診断ルーチン602に応答して機能を始動且つ又は実行する。プロセスコントローラの評価状態に基づいて生成されうる機能の例としてはこれらに限定されないがアラーム、メッセージおよび是正処置が挙げられる。
上記の如く、生成されうる診断指標の一つはプロセス制御ループ性能指標である。プロセス制御ループ性能指標は、プロセス制御ループ全体の性能の指標を提供しうる。プロセスコントローラ性能指標は、変動性指標又は全プロセス変数標準偏差として表わされうる。また、その各々は、プロセス制御ループの性能を示す。能力標準偏差は、プロセス制御ループにおけるノイズの反映にも役立ちうる。
変動指標はプロセス制御ループ同調状態且つ又はバルブ状態などのプロセス制御ループ装置の状態を示しうる。一例として、変動指標は以下の方程式2の計算により得られる割合(%)として定義されうる。
Figure 0005096358
lqは、フィードバック制御(例えば、プロセス制御を改善すべく、ある装置からプロセス制御ループコントローラへと提供されるフィードバック信号)により達成可能な最低標準偏差などの最低標準偏差である。Stotは実測標準偏差である。なお、計算を安定させるために、s=感度因子となっている。外感度因子(s)は、可変尺度の0.1%のデフォルト値により定義されうる。また、実測値標準偏差は、全標準偏差であり、プロセス制御ループ同調状態又はバルブ状態などプロセス制御ループ装置の状態を示しうる。
フィードバック制御により達成可能な最低標準偏差(Slq)は、以下方程式3の計算により定義されうる。
Figure 0005096358
capは、概算能力標準偏差(つまり、プロセスの理想的動作での標準偏差 ― 第一次的高周波数プロセス変化)である。能力標準偏差はノイズ又は高周波数外乱を示すものである。
変動指標、全標準偏差又は能力標準偏差は、ループにおけるプロセス変数(PV)フィルタのプロセス制御ループ自己調整用に使用されうる。適応中(特にコントローラ微分動作が存在する場合)ノイズがモデル同定に影響するかもしれないので、プロセス変数フィルタリングによってモデル同定が改善されうる。このように、プロセス変数フィルタリングは、適応可能プロセス制御ループのためのモデル同定、且つ又はプロセス制御ループの制御に使用されるデータに適用されうる。
プロセス制御ループ装置診断指標は、プロセス制御ループにおいて、バルブの状態などの装置に関する診断を示しうる。プロセス制御ループ装置診断指標は、プロセス制御ループ装置の分解能、不動帯およびヒステリシスに関する指標を含みうる。プロセス制御ループ装置の分解能とは、プロセス制御装置からの応答を生成するために最低限必要とされるプロセス制御信号の量を指す。プロセス制御ループ装置の不動帯とは、プロセス制御信号に応答してプロセス制御ループ装置内の観察可能な応答を始動せずに入力が変化されうる範囲の大きさを指す。ヒステリシスとは、プロセス制御ループ装置への入力および該入力に対する応答を示すプロセス制御ループ装置からの出力(フィードバック信号など)に基づいたプロセス制御ループ装置の変位を指す。
一実施例として、バルブ診断は、分解能(時には分解能の効果である張り付き、スティックスリップ又はスティクションとして参照される)や、不動帯(時にはバックラッシュと呼ばれる)、およびヒステリシスに関する指標を提供する。該指標は、プロセス制御ループコントローラの出力(OUT)およびバルブ位置を示す最終要素からのフィードバック信号(BKCAL_IN)を使用することによりプロセス制御ループにおいて計算されうる。分解能および不動帯を示すバルブ動作の一実施例を図4に示す。図4を参照すると、バルブ分解能はバルブの運動をもたらすのに最低限必要とされるプロセスコントローラ出力ステップの変化である。バルブ不動帯は、アクチュエータの運動方向が変わる時に失われる運動として現れる。図5中に示される如く、分解能および不動帯は、アクチュエータの特徴の著しい変化を効果的にもたらす。
分解能をオンライン上で概算する方法の一実施例としては、各評価走査毎にプロセス制御ループコントローラ出力(OUT)とプロセス制御ループ装置応答の違い(例えば、アクチュエータ/バルブ位置)を計算することによるものがある。特に、該差異は、プロセス制御ループ装置により提供される逆算シグナル(BKCAL_IN)により定義されうる。
Figure 0005096358
特定の期間を通じて平均されたΔi(t)の最も高い値の選択は、アクチュエータ不動帯および分解能の概算値と見なされうる。ヒステリシスは、分解能および不動帯の機能として、さらには選択された最大値の機能として計算されうる。
Figure 0005096358
なお、方程式5において、bはプロセス制御ループ装置(例えば、バルブの)不動帯であり、δはプロセス制御ループ装置分解能であり、最大Δiは逆算信号の最大値であり、そして、iは、(モジュールはループ制御を定義するソフトウェア機能ユニットである場合における)適応可能プロセス制御ループのモジュール走査における逆算信号遅延である。一例として、逆算信号遅延(i)には、応答のバルブ速度(例えば、速度限界)を考慮しうる。
プロセス制御ループコントローラ出力と逆算信号間の差異(Δi)の計算一回にかかる時間は、数周期の振動周期でありえる。計算サイクルの概算は、PIDコントローラ積分時間の約数百時間分におよびうる。不動帯については、所定数の評価走査後にプロセス制御ループ装置出力変化に対するプロセス制御ループコントローラ出力変化の効果をさらに考慮しながら方程式5から直接計算することができる。別の言い方をすると、もし
Figure 0005096358
であるならば、
Figure 0005096358
となり、この場合は次のような方程式が成り立つ。
Figure 0005096358
OUT(t-i)は、プロセス制御ループコントローラからバルブなどのプロセス制御ループ装置に送られるプロセス制御信号である。そして、BKCAL_IN(t)は、それに応答して送られるプロセス制御ループ装置からの逆算信号である。
その後、プロセス制御ループ装置の分解能は次の方程式10のようになりうる。
Figure 0005096358
上記実施例は、逆算信号を提供するプロセス制御ループ装置を考慮したものである。一般的に、逆算信号を使用する上記のアプローチは、その他のアプローチを上回る簡素性と精度を提供する。但し、逆算信号を提供しないアクチュエータのためのバルブ診断など、逆算信号を提供しないプロセス制御ループ装置については、分解能、不動帯およびヒステリシスがなおも決定されうる。なおも十分な精度を提供できる分解能・不動帯およびヒステリシスのロバスト同定手順の一例としては、プロセス制御ループコントローラ入力Ampl(PV)上の発振振幅を定義することと、プロセス制御ループコントローラ出力Ampl(OUT)中の発振振幅を定義することとが挙げられる。その後ヒステリシスを次のように計算しうる。
Figure 0005096358
プロセス制御ループゲイン(Kp)が分かっている場合、バルブ分解能などプロセス制御ループ装置の分解能を次のように計算しうる。
Figure 0005096358
方程式10をもとに、バルブ不動帯などプロセス制御ループ装置の不動帯を次のように計算しうる。
Figure 0005096358
プロセス制御ループコントローラ入力および出力の両方に対して、直接に検出できる信号の最大値と最小値の間の違いの半分として発振振幅が定義される。あるいは、所定の時間間隔を通じてサンプルを積分してから一振動を通じての平均値に相対する平均サンプルエリアを計算することにより発振振幅を得ることの可能である。プロセス制御ループコントローラ出力については鋸歯状(例えば、三角形)、プロセス変数(PV)については階段状又は矩形を仮定すると、サンプルエリアから発振振幅を計算しうる。
上記実施例は、プロセス制御ループゲイン(Kp)が分かっている状況(適応可能プロセス制御に特に当てはまる)を念頭に置いたものである。但し、プロセス制御ループゲインが不明の場合、およそのヒューリスティック(発見的)方式が適用されうる。特に、振動期間からの分解能は以下の方程式から計算しうる。
Figure 0005096358
この場合、上記方程式14においてAおよびBは自己調節制御過程に向けて概算されたヒューリスティック(発見的)パラメータ値であり、Tiはプロセス制御ループコントローラ積分時間であり、そして、Kcはプロセス制御ループコントローラ・ゲインである。AはBより大きく、Aは6にほぼ等しく、Bは2.5にほぼ等しい。プロセス制御ループコントローラ出力からのヒステリシスを定義し、且つ、周知のプロセス制御ループコントローラ・ゲイン(Kc)とリセット(Ti)を使用することにより、方程式14から分解能(δ)を概算することが可能になる。
多くのバルブ診断技法でも、分解能および不動帯に関する(定量的情報ではなくむしろ)間接的、定性的情報を提供するいろいろな指標を計算するものが開発されている。これは、上記のような場合に、定性的情報は適応可能プロセス制御ループの診断に有用である一方、定量的情報は適応可能プロセス制御ループの診断に有用ではない(あるいは定性的情報ほど有用ではない)場合があるからである。
モデルを基盤とした適応を伴うプロセス制御ループに適しているバルブ診断の概念を以下提示する。バルブ診断は、1)利用可能な逆算されたバルブの位置を伴うバルブ用診断、2)適応されたプロセスモデルを伴うプロセス制御ループにおいて作用するバルブ用診断、そして3)適応されたプロセスモデルを伴わず、逆算されたバルブの位置を伴わない、プロセス制御ループにおけるバルブ診断の三レベルで開発される。
バルブ状態を同定する主な2つのバルブ診断パラメータは、バルブ分解能とバルブ不動帯である。上記されるように、分解能は、入力の反転が生じないときに出力において検出可能な変化を生成するために必要とされる入力の最小変化である。図4を再び参照すると、バルブ動作は、入力スパンの1パーセントとして表わされた分解能を発揮する。
図5を再び参照すると、バルブ分解能の低下は、スティクション、スティックスリップ又は張り付きとして認められる摩擦の増大によりもたらされる。また、バルブ不動帯も図5に示す。上記のように、不動帯は、バルブの位置の観察可能な変化を生じることなく方向反転時にバルブ入力信号が変化しうる範囲とされうる。バルブにおいて、アクチュエータの運動方向が変更すると、不動帯は失われた運動として現されうる。分解能および不動帯は、(図5中の図示される如く)アクチュエータの特徴の著しい変化を効果的にもたらす。不動帯および分解能の複合効果は、バルブ入‐出力プロットの変位又はヒステリシスを生成する。
自動のバルブ診断は、PIDブロック内の不動帯および分解能の計算を可能にするところの、バルブ位置を示す最終要素からのフィードバック信号(BKCAL_IN)を適応(accommodate)させる。特に、前回のプロセス制御ループコントローラ出力OUT(t-i)とフィードバック信号BKCAL_IN(t)の間の差異はプロセス制御ループのために活用される。(この場合、典型的な場合にはi=1だが常にそうであるとは限らない。)
図6を参照すると、基づいてプロセス制御ループコントローラ出力とフィードバック信号(例えば、逆算信号)間の違いを活用することに基づいて、バルブのヒステリシス、分解能および不動帯を計算するためのルーチン700の一実施例が示されている。ブロック702で開始されたのち、該ルーチンは、計算サイクルを初期化し、計算サイクルタイム(Tcalc)を設定する。例えば、計算サイクルタイム(Tcalc)は、被制御プロセスの定常状態(Tss)に達する時間の約30倍の時間に等しい(つまり、Tcalc=30Tss)。定常状態(Tss)に達するまでの時間は次のように計算しうる。
Figure 0005096358
上記方程式15において、τcはプロセス優性時間定数であり、τdはプロセス不動時間である。代替的な実施例では、計算サイクルタイム(Tcalc)が、プロセス制御ループコントローラ積分時間(Ti)の約100倍に等しいものであってもよい(つまり、Tcalc=100Ti)。
ブロック704においては、バルブ方向が初期化に向けてNONEに設定される。その後、ブロック706、708および710の機能が、適応可能プロセス制御ループにおいて各モデル評価走査のために実行される。特に、ブロック706では、制御ループコントローラ出力の変化OUT(t-i)およびフィードバック信号の変化BKCAL_IN(t)が、上記方程式8および方程式9によって計算される。なお、この場合、iはデフォルト値として1に設定される(が、それ以外の場合は調節可能である)。
ブロック708においては、コントローラループ・コントローラ出力およびフィードバック信号の間の違いに基づいてバルブ方向が設定される。例えば、次のような場合にバルブ方向はUPに設定される。
Figure 0005096358
そして次のような場合には、バルブ方向はDOWNに設定される。
Figure 0005096358
方程式16と方程式17のいずれもが真ではない場合、前回のバルブ方向が維持される。
ブロック710において、以下の方程式で表されるものが成り立つ場合に、モデル評価走査に関する残りの計算が飛ばされる。
Figure 0005096358
この場合、ζはデフォルト値として3%に設定されうる。さらなる条件として、バルブ方向がNONEに設定されている場合には。モデル評価走査のための残りの計算を飛ばしうる。
計算を飛ばさない場合は、ブロック712で、バルブのヒステリシスおよび不動帯の計算が更新される。特に、バルブ方向がUPに設定されており、また次の方程式20が成立する場合、
Figure 0005096358
コントローラ出力(OUT)がバルブを開くときに(すなわち、OUT>BKCAL_INのときに)「ヒステリシス・アップ」(Δh+)が計算される。「ヒステリシス・アップ」(Δh+)は次の方程式:
Figure 0005096358
で計算でき、また、
Figure 0005096358
は、j 計算の最大値である。
さらに、バルブ方向がUP(上へ)に設定され、方程式20が真であり、
Figure 0005096358
が成立する場合に、「不動帯アップ」(Δb+)を次の方程式で計算しうる。
Figure 0005096358
また、
Figure 0005096358
は、j 計算の最大値である。
あるいは、バルブ方向がDOWN(下へ)に設定されており、また次の方程式26:
Figure 0005096358
が成立する場合に、コントローラ出力(OUT)がバルブを閉じるときに(すなわち、OUT<BKCAL_INのときに)「ヒステリシス・ダウン」(Δh−)が計算される。「ヒステリシス・ダウン」(Δh−)を次の方程式で計算しうる。
Figure 0005096358
また、
Figure 0005096358
は、j 計算の最大値である。
さらに、バルブ方向がDOWNに設定され、方程式26が真の場合、また次の方程式29が成立する場合に、
Figure 0005096358
「不動帯ダウン」(Δb-)を次の方程式:
Figure 0005096358
で計算でき、また、
Figure 0005096358
は、j 計算の最大値である。
計算サイクルタイム(Tcalc)後に、ブロック714でヒステリシス(h)、不動帯(b)および分解能(δ)を次の方程式で計算しうる。
Figure 0005096358
ブロック716では状態が更新される(又は設定される)。例えば、結果がゼロで、前回の結果が非ゼロである場合、バルブ診断状態は「不明」に設定される。分解能が負の場合にはバルブ診断状態が「不良」に設定され、分解能が負でない場合にはバルブ診断状態が「良好」に設定される。ブロック718では、ルーチン100が新規計算サイクルにて再開される。
上述に開示される如く、分解能、不動帯およびヒステリシスは、逆算信号を提供しないプロセス制御ループ装置に対しても決定されうる。例えば、逆算信号のないアクチュエータのためのバルブ診断は、プロセスモデルに基づいており、適応制御ループ又は自動的に同調されるループに最も適したモデルである。上記の如く、プロセス変数PVからのプロセスコントローラ入力信号上の発振振幅Ampl(PV)およびプロセス制御ループコントローラ出力OUT上の発振振幅Ampl(OUT)が定義され、ヒステリシスが方程式11に従って計算される。以下の実施例において、形状係数により定義される振動形状はバルブによりもたらされた振動の同定に使用される。ノイズは次のものにより考慮される。
Figure 0005096358
なお、上記方程式35では、γ<2であり、ゲインがプロセス制御ループコントローラ比例ゲインである。振動形状は形状係数を適用することにより考慮される。
Figure 0005096358
なお、上記方程式36では、0≦因子(形状)≦1−αであり、形状係数が、プロセス変数(PV)、コントローラ出力(OUT)、および振動形状係数から定義される。振動信号PV、OUT又はo(k)の形状係数は次の通りである。
Figure 0005096358
なお、上記方程式37では、oscil=o(k)=OUT又はPVである。
鋸歯状振動形状などの典型的な形状については係数が2である。正弦波振動形状については、係数がπ/2である。上述のように、発振振幅は、計算サイクルを通じて、信号の最大値と最小値の差異の半分として定義される。振動調和関数(harmonics)の平均値は次の通りである。
Figure 0005096358
なお、上記方程式38における発振信号の平均値(O)は次の通りである。
Figure 0005096358
自己調節制御過程の場合、因数(形状)=尺度(形状(OUT)−形状(PV))である。積分過程の場合、因子i=−因子(形状)である。形状係数である因子(形状)は、出力発振の形状係数とプロセス変数振動の形状係数との違いである。形状係数は、最小値0および最大値1−αのを有するように増減される。比較的わずかなノイズを有するバルブ不動帯および分解能によりもたらされる典型的な振動を示して、コントローラ出力(OUT)およびほぼ矩形のプロセス変数(PV)パルス上に鋸歯状信号が存在する場合に最大値が生じる。PVおよびOUTの信号が不規則信号形状に類似した(又はそれに近い)場合(分解能および不動帯がノイズレベルと同等の場合に生じうる)に、形状係数が最小のゼロに近い値になる。
分解能(δ)および不動帯(b)は、方程式12および方程式13に従って(ここに記載される順で)夫々計算されうる。ノイズおよび振動形状を考慮してから、分解能を次のように計算しうる。
Figure 0005096358
但し、上記の如く、プロセス・ゲイン(Kp)が利用可能でない場合には、コントローラ・ゲイン(Gain)を使用して分解能を概算することができる。
Figure 0005096358
モデルに基づいた診断のための計算サイクルの期間は、逆算されたバルブの位置を伴う診断の場合とほぼ同じである。安定した結果を達成するためにフィルタリング又は平均算出を使用しても良い。これによって診断速度が遅くなるかもしれないが、診断はオンライン上で継続的に実行されるのでこのような制限はあまり重要なものではない。
バルブ分解能と不動帯の診断計算は、工業用DCS構造の一部として適応可能PID機能ブロックにおいて実施した。該DCSは、線形および非線形プロセスの動的特性に関する簡単でフレキシブルな(柔軟・融通性のある)シミュレーションを可能にする。付属書類に示されるようなバルブのモデルは、二次遅れ+不動時間制御プロセスと共に使用された。モデルはバルブ定常特性および動的応答を再作成する。
上記バルブ診断の一実施例として、ステム位置フィードバックを伴うバルブを、表1に示されるパラメータの以下の範囲についてテストした。
Figure 0005096358
該適用されたランダムノイズは、0.5%以下の分解能に対して0.25%だった。また、それ以上の分解能に対して適用されたランダムノイズは0.5%および1.00%だった。診断結果は間欠型計算サイクルの場合以外は、すべての場合おいて小数二桁までは正確であった。結果はノイズの影響を受けなかった。
適用されるプロセスモデルによる、ステム位置フィードバックを伴わないバルブ分解能および不動帯診断を、同じループにおいてテストした。但し、診断には適応可能プロセスモデルを使用した。代表的な試験結果を表2に示す。
Figure 0005096358
適用されるランダムノイズレベルは前のテストにおけるものの通りである。診断された分解能と不動帯の精度は、適応可能プロセスモデルに依存していた。但し、診断されたバルブのヒステリシスは、被適応モデルによってではなくむしろプロセスのノイズおよび外乱による影響を受けた。真のプロセス・ゲインに対して低めのモデル・ゲインが、診断された真の分解能よりも高い分解能に寄与した。同様に、高めのプロセスモデル・ゲインが診断された低めのバルブ分解能に寄与した。
モデル品質指標は、プロセス制御ループのための被適応モデルの品質を示しうる。この場合の被適応モデルは、プロセス制御ループのための適応サイクル中に定義される(当該実施例は上記に提示される通りである)。モデル品質はいろいろな方法で計算しうる。一実施例において、モデル品質は、モデル同定中に(例えば、モデル評価走査中に)定義される。モデル品質の不具合は、バルブや測定ノイズ、同調又は不適当な適応設定を含むループの状態問題を示す。最後のモデル出力を実際のプロセス変数(PV)と比較することによりモデル検証を行いうる。評価走査当たりの二乗誤差は、プロセス制御ループブロックに関する属性である。モデルを受入れる際には、適応に向けてデータが収集された後に以下の判定基準が適用される。
Figure 0005096358
この場合は次のような方程式が成り立つ。
Figure 0005096358
二乗誤差SqError(k)は、プロセス制御ループ、適応制御コントローラブロック属性の前回の適応サイクルからの誤差である。Emaxは被適応モデルの最大許容誤差である。Rは現在の被適応モデルの受入れを認証する比率である。パラメータ補間を伴う適応モデルに使用されるヒューリスティック(発見的)値は約10である。
適応工程にいくつかのモデルを比較することが関与する場合、また、最も優れたモデルおよび最も優れたものに最も近いものの誤差率は、モデルの品質を示し、且つモデルの検証に考慮されうる。一般的に、新規適応されたモデルに同調されるループの不安定性を防止するために当該検証が行われる。被適応モデルは「良好」、「不明」、「不良」のいずれかに定義される。この定義状態はその後、診断工程においてプロセス制御ループ同調に使用されうる。
別の実施例では、適応可能プロセス制御ループにおけるモデル品質が、適応数、平均フィルタ係数、およびモデル主要パラメータ(ゲイン)の平均値、当該パラメータの最終適応数(n)の変動性などの因子に基づく評価の結果を示しうる。特にフィルタ係数(FF)については、適応されたパラメータすべてに対して計算されうる。フィルタ係数の計算に使用された判定基準には、最大残差 対. 最低残差(RE)の比率、および中央値のパラメータ値を有するモデルが最小残差を有するか決定するためのテスト、などが含まれうる。該比率が小さい場合、それは、ノイズレベルが高いこと、又は真のモデル値からかなりの離れていることを意味する。該比率が高い場合、それは、ノイズレベルが低いこと、且つ又はモデルパラメータの高速収束を示す。テスト判定基準が満たされる場合、それは、真のモデル値がパラメータの低値範囲と高値範囲の間にあり、補間パラメータ値が真の値に近いはずであることを示す。
モデルパラメータに対するフィルタ係数(FF)は、次のように計算しうる。
Figure 0005096358
ここで、kをモデル数とした場合にk=1、2、3、…であり、nをサンプル数とした場合にi=1、…nであり、sは倍率であり、AとBは、中央値のパラメータ値を有するモデルが最小残差を有するか決定するためのテストから定義された調節可能なヒューリスティック(発見的)定数である。テストが満たされた(つまり、Emin=ε2 2)の場合には、例えばA=0.1およびB=0.5となるテストが満たされない場合は、A=0.05およびB=0.25となる(但し、AとBの値は実験的に調整されうる)。倍率sについては、自己調節制御過程においてはs=0.33、積分過程においてはs=0.4となる。
定義されるフィルタ係数は、ノイズレベルおよび励振信号レベルを自動的に考慮して誤差率を使用する。ノイズレベルが増大するにつれて、又は励振信号レベルが低下するにつれて、様々なパラメータに対するモデリング誤差の率が低下する。適応されたパラメータの各々すべてに対して順次にフィルタ係数が計算され、その後、自己調節制御過程のモデルに対するフィルタ係数が次のように計算される。
Figure 0005096358
積分過程については、モデルに対するフィルタ係数が次のように計算される。
Figure 0005096358
モデル品質の計算は、最後に適応されたパラメータ数nの散布度(最小および最大)を計算することにより計算されうる。
この場合、nは調節可能でありうるが、以下の例ではn=5である。
Figure 0005096358
ここで、kを現在の適応数とした場合にi≧k−5であり、およびj≧k−5である。この際、次の方程式が成り立つ。
Figure 0005096358
ここでavgGainは最後にフィルタされたゲインである。また、モデル数が5個未満(k<5)の場合には、次の方程式が成り立つ。
Figure 0005096358
ここでiはモデルの数である。rを考慮したモデル品質(MQ)は次の通りである。
Figure 0005096358
なお、ここでは、A=0.5である。方程式57を修正変更して正弦計算をなくすことも可能であり、それによって次の方程式が成り立つようになる。
Figure 0005096358
係数の値は特定の実施形態の要求条件を満たすように調整しうる。
モデル検証および励起のレベルを含む様々なレベルでノイズを考慮しうる。モデル検証には、上述の如く、ノイズ依存フィルタ係数(FF)を開発することによりノイズが考慮される。ノイズが高くなるほど、又は励起が小さくなるほど、FFが小さくなる。励起レベルはノイズ/外乱のレベルに対してテストされる。以下のノイズ保護を適用しうる。
Figure 0005096358
ここで、stdevおよびstdev_capは、全標準偏差および能力標準偏差といったPIDコントローラパラメータである。
適応に対するトリガーイベントは、min Delta SP>5*NOL、 min Delta OUT>5*NOL*gain(PID)、およびmin PULSE ampl.>7*NOL*gain(PID)として検証されうる。
さらに、次のノイズ依存性因子により定常状態に至る時間(Tss)を調整することによってもノイズを考慮しうる。
Figure 0005096358
振動の指標は、プロセス制御ループの安定性を示しうる。特に、振動指標はプロセス制御ループ全体の優先順位識別子であり、その値は不安定なプロセス制御ループに即時対応すべきとの旨をオペレータに警告する際に使用されうる。発振振幅および振動期間を得るのに適した多種多様な方法によって、プロセス制御ループにおける振動の検出および評価を行うことができる。
その後、振動無し(例えば、「良好」)、最低許容振幅を越えた振動有り(例えば、「不明」)、最大許容振幅を越えている振動有り(例えば、「不良」)、などに応じて振動状態が定義される。
主要診断ルーチン600は、プロセス制御ループ構成部分の状態(例えば、プロセス制御ループの性能、プロセス制御ループの装置、被適応モデルの品質およびプロセス制御ループの安定度)に基づいてループ状態を評価し、その評価の結果として是正処置の開始又はアラームの設定などの機能を実行する。例えば、振動過程制御ループに対して、ならびに概算バルブ・ヒステリシスが過度に高い場合および分解能が低い場合に対して、アラーム警報状態が設定される。
プロセス制御ループ内における是正処置の一例としては、モデル受入れ中に診断された状態を考慮することが挙げられる。是正処置の別の実施例としては、次のモデル同定の改善を意図して制御および識別に使用されたデータをフィルタすることが挙げられる。適応されたモデルが「不良」である場合、モデルの結果が拒絶され、「不明」である場合、モデルが部分的に受け入れられる。言いかえれば、実際のプロセス制御ループモデルのパラメータは、適応され実際に使用されたモデルの加重平均として計算される。モデルの品質指標はプロセス変数フィルタ計算において使用される。
制御用のプロセス変数フィルタリングは、自動的に且つ非同期的に適応可能手順に適応するように調整される。フィルタ値は、モデル同定状態および、プロセス制御ループパラメータ(例えば、能力標準偏差および全標準偏差)により定義されるプロセスモデルの不動時間、時間定数およびノイズレベルの現在値に基づいて設定される。定常状態に至るまでの所要時間(Tss)中に多くとも一回の頻度で定期的にフィルタが調整される。フィルタ時間定数の計算には、次のヒューリスティック(発見的)方程式を使用しうる。
Figure 0005096358
ここで、τdはプロセスモデル不動時間であり、τはプロセスモデル時間定数であり、そしてoは最後に適応されたモデルの品質である。また、STDEVは全標準偏差であり、STDEV_CAPは能力標準偏差である。最後に適応されたモデルの品質(o)は、該最後のモデル状態が「良好」である場合には0に等しく、該最後のモデル状態が「不明」である場合には1に等しく、そして該最後のモデル状態が「不良」の場合には2に等しい。フィルタの大幅な変化を防止するために。実効フィルタ値を次のように適用しうる。
Figure 0005096358
モデル同定および制御の両方に対してプロセス変数フィルタを適用すると、どうしても同定後にモデルを補正しなければならなくなるであろう。プロセス変数(PV)とコントローラ出力(OUT)の両方に対するプロセス変数フィルタを同定にのみ使用すれば、プロセス変数とプロセス制御ループコントローラ出力フィルタの両方が同じになり、上記提示される手順の適用により選択される。プロセスの入力および出力データの両方が同じ値で遅延するのでモデル補正は必要ないという考え方もある。
上記において本発明による異なる実施形態が数多く記述されているが、当然のことながら、本発明の範囲は、本特許の請求項に記載される言語により定義されるものである。上記詳細な説明は、代表的なものとしてのみ解釈されるべきものであり、また、考えうるすべての実施形態を記載することは(不可能でないとすれば)現実的でないことから、考えうるすべての実施形態の説明を含んでいない。現存する技術又は、(なおも本発明を定義する特許請求の範囲に含まれる)本特許出願後に開発される技術のいずれかを用いて、別の実施形態をその他数多く実施することが可能である。
診断システムおよび方法、およびその他の要素をソフトウェアにおいて実施しうる間、ハードウェアやファームウェアなどにおいても実施しても良く、また、その他のプロセッサによって実施しても良い。よって、ここに記載される要素は、希望に応じて、標準の多目的用途CPUにおいて、又は特定用途向け集積回路(ASIC)などの特別設計ハードウェア又はファームウェア、又はその他の配線式装置上で実施しうる。ソフトウェアで実施した場合には、磁気ディスク、レーザーディスク又はその他の記憶媒体などのいかなるコンピュータ可読メモリ、そしてコンピュータ又はプロセッサのRAM又はROMやいかなるデータベースなどにソフトウェア・ルーチンを格納しうる。さらに、例えば、コンピュータ可読ディスク又はその他の可搬コンピュータ記憶機構に保存して、或いは、(可搬型記憶媒体を介して該ソフトウェアを提供するのと同じ又は類似的な意味を持つと見なされる)電話回線、インターネット、ワイヤレス通信などの通信チャンネルを通してなど、いかなる周知又は所望の配送方法を介して、ユーザ又はプロセス工場にこのソフトウェアを提供しうる。
したがって、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、ここに記載される技法と構造により多種多様の改造および変形が可能である。よって、当然のことながら、ここに記載される方法と装置は実施例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
処理工場において実施される設備および指示の階層構造の実施例を表示する処理工場の概略図である。 プロセスモデルパラメータの補間に基づいた、適応可能プロセス制御ループおよびプロセス制御ループコントローラの一実施例を示す概略図である。 プロセス制御ループのためのプロセス制御ループ診断システムの一実施例を示すブロック図である。 プロセス制御ループコントローラ出力に応答してプロセス制御ループ装置の分解能を示す、プロセス制御ループ装置の一実施例のチャートである。 プロセス制御ループコントローラ出力に応答してプロセス制御ループ装置の分解能および不動帯を示す、プロセス制御ループ装置の一実施例のチャートである。 不動帯、分解能およびヒステリシスを決定するためにバルブ診断の一部として実行されうるルーチンの一実施例のフローチャートである。

Claims (76)

  1. 適応可能プロセス制御ループがプロセス制御環境内でオンラインに接続されているときに適応可能プロセス制御ループ内における一つ又は複数のプロセス制御装置の通常動作の結果として生成されたプロセス制御ループ信号データを測定することと、
    前記プロセス制御ループ信号データから前記適応可能プロセス制御ループの各コンポーネントを非同期的に診断すること、
    プロセスループ信号データから前記適応可能プロセス制御ループの各コンポーネントのためのプロセス制御ループパラメータに関連する複数の診断指標を生成することと、
    複数の診断指標の一つ又は複数から適応可能プロセス制御ループの状態を評価すること、を含む適応可能プロセス制御ループを診断する方法。
  2. 前記プロセスループ信号データから複数のプロセス制御ループパラメータを生成することには、適応可能プロセス制御ループの各構成部分に対してプロセス制御ループパラメータを個々独立して生成することが含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記適応可能プロセス制御ループの構成部分には、プロセス制御ループ性能構成部分、プロセス制御ループ装置構成部分、適応モデル品質構成部分およびプロセス制御ループ安定度構成部分からなるグループが一つ又は複数含まれることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 記複数の診断指標を生成することには、
    適応可能プロセス制御ループ内の一つ又は複数のプロセス制御装置の各々の状態を表わす診断指標を生成することと、
    完全な適応可能プロセス制御ループの状態を表わす診断指標を生成することと、が含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 記複数の診断指標を生成することには、適応可能プロセス制御ループの性能を示す一つ又は複数の使用指標を生成することが含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 記複数の診断指標を生成することには、変動指標、標準偏差および能力標準偏差から成るグループの一つ又は複数を生成することが含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記変動指標の生成には、プロセス制御ループ同調状態を示す変動指標およびプロセス制御ループ装置状態を示す変動指標から成るグループの一つ又は複数を生成することが含まれることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記標準偏差の生成には、プロセス制御ループ同調状態を示す全プロセス変数標準偏差、およびプロセス制御ループ装置の状態を示す全プロセス変数標準偏差から成るグループの一つ又は複数を生成することが含まれることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 記複数の診断指標を生成することには、適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御装置の診断を示す一つ又は複数の使用指標を生成することが含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 記複数の診断指標を生成することには、適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の分解能と、適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の不動帯と、適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置のヒステリシスとから成る一つ又は複数のグループのための指標生成することが含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記適応可能プロセス制御ループにおけるプロセス制御ループ装置の分解能のための指標を生成することには、プロセス制御ループ装置における応答をもたらすために最低限必要とされるプロセス制御信号の量を示す分解能のための指標を生成することが含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記適応可能プロセス制御ループにおけるプロセス制御ループ装置の分解能のための指標を生成することには、プロセス制御ループ装置のヒステリシスとプロセス制御ループ装置の不動帯との間の差異を計算することが含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の不動帯のための指標を生成することには、プロセス制御信号に応答して、プロセス制御ループ装置にける観察可能な応答なしに入力が変化できる範囲の大きさを示す不動帯を生成することが含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  14. 前記適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の不動帯のための指標を生成することには、プロセス制御ループ装置のヒステリシスとプロセス制御ループ装置の分解能との間の差異を計算することが含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  15. 前記適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置のヒステリシスのための指標を生成することには、プロセス制御ループ装置への入力およびプロセス制御ループ装置の出力に基づいてプロセス制御ループ装置の変位を測定することが含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  16. 前記適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置のヒステリシスのための指標を生成することには、プロセス制御ループ装置の不動帯およびプロセス制御ループ装置の分解能の合計を計算することが含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  17. 前記適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置のヒステリシスのための指標を生成することには、プロセス制御ループ装置へのプロセス制御入力信号と、プロセス制御入力信号に応答してプロセス制御ループ装置の状態を示す応答信号との間の極大差の平均を計算することが含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  18. 記複数の診断指標を生成することには、
    プロセス制御出力信号上の発振振幅を決定することと、
    プロセス制御入力信号上の発振振幅を決定することと、が含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  19. 前記適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置のヒステリシスのための指標を生成することには、プロセス制御出力信号上の発振振幅および定数値の生成物としてプロセス制御装置のヒステリシスを計算することが含まれることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の分解能のための指標を生成することには、プロセス制御ループ装置の分解能を、プロセス・ゲインへのプロセス制御入力信号上の発振振幅の率として計算することが含まれ、該率は定数値に増減されることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  21. 前記適応可能プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の不動帯のための指標を生成することには、プロセス制御ループ装置のヒステリシスおよびプロセス制御ループ装置の分解能の間の差異を計算することが含まれることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  22. 記複数の診断指標を生成することには、適応可能プロセス制御ループの適応サイクル中に定義される適応可能プロセス制御ループのモデルの品質を示す指標を生成することが含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  23. 前記適応可能プロセス制御ループの被適応モデルの品質を示す指標を生成することには、最終モデル出力を適応可能プロセス制御ループの実際のプロセス変数と比較することすることが含まれることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記適応可能プロセス制御ループの被適応モデルの品質を示す指標を生成することには、適応可能プロセス制御ループの最も優れたモデルの、適応可能プロセス制御ループにおける次の最も優れたモデルに対する誤差率を計算することが含まれることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  25. 前記適応可能プロセス制御ループの被適応モデルの品質を示す指標を生成することには、適応可能プロセス制御ループにおける前回の適応サイクルからの誤差を示す適応可能プロセス制御ループの被適応モデルの二乗誤差を計算することが含まれることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  26. 記複数の診断指標を生成することには、適応可能プロセス制御ループの安定度を示す指標を生成することが含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  27. 適応可能プロセス制御ループの評価状態に基づいて機能を実行することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  28. 前記プロセス制御ループの評価状態に基づいた機能の実行にはアラームを設定することが含まれることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記アラームを設定することには、適応可能プロセス制御ループに振動が伴う場合、プロセス制御ループ装置ヒステリシスが高い場合およびプロセス制御ループ装置の分解能値が高い場合から成るグループの少なくとも一つに対してアラームを設定することが含まれることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 前記プロセス制御ループの評価状態に基づいた機能の実行には、適応可能プロセス制御ループ内において是正処置を実行することが含まれることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  31. 前記是正処置の実行には、プロセス変数フィルタを自動的に調整することが含まれることを特徴とする請求項30に記載の方法。
  32. 複数のプロセス制御ループ装置と、
    プロセス制御ループがプロセス制御環境内でオンライン接続されているときに信号データがプロセス制御ループ内における複数のプロセス制御装置の通常動作の結果として生成されることを特徴とし、プロセス制御ループからの信号データを格納するように適応されたメモリと、
    プロセス制御ループの各構成部分のためのおよびプロセス制御ループ全体のためのプロセス制御ループパラメータに関する診断指標を受け取るように適応された診断ツールであり、各診断指標が、対応する指標演算ツールにより信号データから生成されることを特徴とし、且つ該診断ツールがさらに診断指標の一つ又は複数からプロセス制御ループの状態を評価するように適応されことを特徴とした診断ツールとを備える、
    プロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  33. 前記プロセス制御ループの構成部分には、プロセス制御ループ性能構成部分、プロセス制御ループ装置構成部分、適応モデル品質構成部分およびプロセス制御ループ安定度構成部分から成るグループの一つ又は複数が含まれることを特徴とする請求項32に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  34. 前記診断ツールが、プロセス制御ループの性能に関する診断指標を受け取るように適応されることを特徴とする請求項32に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  35. 前記プロセス制御ループの性能に関する診断指標には、プロセス制御ループ同調状態を示す変動指標が含まれることを特徴とする請求項34に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  36. 前記プロセス制御ループの性能に関する診断指標には、プロセス制御ループ装置の状態を示す変動指標が含まれることを特徴とする請求項34に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  37. 前記プロセス制御ループの性能に関する診断指標には、プロセス制御ループ同調状態を示す全プロセス制御ループ標準偏差が含まれることを特徴とする請求項34に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  38. 前記プロセス制御ループの性能に関する診断指標には、プロセス制御ループ装置の状態を示す全プロセス制御ループ標準偏差が含まれることを特徴とする請求項34に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  39. 前記プロセス制御ループの性能に関する診断指標には、能力標準偏差が含まれることを特徴とする請求項34に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  40. 前記診断ツールが、プロセス制御ループ内におけるプロセス制御装置の診断に関する診断指標を受け取るように適応されることを特徴とする請求項32に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  41. 前記プロセス制御ループ内におけるプロセス制御装置の診断に関する診断指標には、プロセス制御ループ装置における応答をもたらすために最低限必要とされプロセス制御信号を示すプロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の分解能が含まれることを特徴とする請求項40に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  42. 前記プロセス制御ループ内におけるプロセス制御装置の診断に関する診断指標には、プロセス制御信号に応答して、プロセス制御ループ装置における観察可能な応答なしで入力が変化できる範囲の大きさを示すプロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の不動帯が含まれることを特徴とする請求項40に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  43. 前記プロセス制御ループ内におけるプロセス制御装置の診断に関する診断指標には、プロセス制御ループ装置への入力とプロセス制御ループ装置の出力に基づいたプロセス制御ループ装置の変位を示すプロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置のヒステリシスが含まれることを特徴とする請求項40に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  44. 前記診断ツールが、プロセス制御ループ装置からの逆算信号に基づいて、プロセス制御ループ内のプロセス制御装置の診断に関する診断指標を計算するように適応されることを特徴とする請求項40に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  45. 前記診断ツールが、プロセス制御ループの適応サイクル中に定義されるプロセス制御ループの被適応モデルの品質に関する診断指標を受け取るように適応されることを特徴とする請求項32に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  46. 前記診断ツールがさらに、プロセス制御ループの診断の指針として診断指標を利用するように適応されることを特徴とする請求項45に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  47. 前記診断ツールが、プロセス制御ループの安定度に関する診断指標を受け取るように適応されることを特徴とする請求項32に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  48. 前記診断ルーチンがさらに、プロセス制御ループの評価状態に基づいてアラームを設定するように適応されることを特徴とする請求項32に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  49. 前記診断ルーチンが、プロセス制御ループに振動が伴う場合と、プロセス制御ループ装置ヒステリシスが高い場合およびプロセス制御ループ装置分解能値が高い場合とから成るグループの少なくとも一つに対してアラームを設定するように適応されることを特徴とする請求項48に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  50. 前記診断ルーチンがさらに、プロセス制御ループの評価状態に基づいて、プロセス制御ループ内の是正処置を開始するように適応されることを特徴とする請求項32に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  51. 前記診断ルーチンが、プロセス制御ループの被適応モデルを自動的に調整すべく是正処置を開始するように適応されることを特徴とする請求項50に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  52. 前記診断ルーチンが、自動的にプロセス変数フィルタを調整するべく是正処置を開始するように適応されることを特徴とする請求項50に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  53. 前記複数のプロセス制御ループ装置がバルブおよびプロセスコントローラを備えることを特徴とする請求項32に記載のプロセス制御環境内自己診断プロセス制御ループ。
  54. プロセス制御ループを診断する方法であり、
    プロセス制御ループの各パラメータに対してプロセス制御ループの被適応モデルから計算された適応可能プロセスループ・パラメータに基づいてプロセス制御ループが制御されることを特徴とする複数のプロセス制御ループ装置を備え、
    プロセス制御ループの性能を評価することと、
    プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の状態を評価することと、
    プロセス制御ループの被適応モデルの品質を評価することと、
    プロセス制御ループの安定度を評価することと、
    各評価から診断指標を生成することと、
    診断指標の一つ又は複数からプロセス制御ループの状態を評価することと、を含む方法。
  55. 前記各評価から診断指標を生成することには、プロセス制御ループの性能の評価から変動指標を生成することが含まれることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  56. 前記プロセス制御ループの性能の評価から変動指標を生成することには、
    lq=最低標準偏差、
    tot=実測標準偏差、そして
    s=感度因子
    とした場合に、次の方程式:
    Figure 0005096358
    で変動指標を計算することが含まれることを特徴とする請求項55に記載の方法。
  57. 前記各評価から診断指標を生成することには、プロセス制御ループの性能評価から最低標準偏差を生成することが含まれることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  58. 前記プロセス制御ループの性能評価から最低標準偏差を生成することには、
    cap=概算能力標準偏差
    とした場合に次の方程式:
    Figure 0005096358
    で最低標準偏差を計算することが含まれることを特徴とする請求項57に記載の方法。
  59. 前記各評価から診断指標を生成することには、プロセス制御ループ内におけるプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置の不動帯を生成することが含まれることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  60. プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置の不動帯を生成することには、
    Figure 0005096358
    OUT(t)=プロセス制御ループ装置へのプロセス制御信号、
    BKCAL_IN(t)=プロセス制御ループ装置からの逆算信号、
    i=プロセス制御ループ装置からの逆算信号遅延とした場合に、
    もし、
    Figure 0005096358
    ならば、 次の方式:
    Figure 0005096358
    によりプロセス制御ループ装置の不動帯を計算することが含まれることを特徴とする請求項59に記載の方法。
  61. 前記プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置の不動帯を生成することには、
    Ampl(OUT)=プロセス制御ループコントローラ出力(OUT)中の発振振幅、
    Ampl(PV)=プロセス変数からのプロセス制御ループコントローラ入力信号(PV)上の発振振幅、
    p=プロセス・ゲイン
    とした場合に、次の方程式:
    Figure 0005096358
    によりプロセス制御ループ装置の不動帯を計算することが含まれることを特徴とする請求項59に記載の方法。
  62. 前記各評価から診断指標を生成することには、プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置のヒステリシスを生成することが含まれることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  63. 前記プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置のヒステリシスを生成することには、
    b=プロセス制御ループ装置の不動帯、
    δ=プロセス制御ループ装置の分解能、
    i=適応可能プロセス制御ループのプロセス制御ループモジュール走査における逆算信号遅延、
    max Δi=逆算信号の最大値
    とした場合に、次の方程式:
    Figure 0005096358
    によりプロセス制御ループ装置のヒステリシスを計算することが含まれることを特徴とする請求項62に記載の方法。
  64. 前記プロセス制御ループ内のプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置のヒステリシスを生成することには、
    Ampl(OUT)=プロセス制御出力信号上の発振振幅
    とした場合に、次の方程式:
    h=2Ampl(OUT)
    によりプロセス制御ループ装置のヒステリシスを計算することが含まれることを特徴とする請求項62に記載の方法。
  65. 前記各評価から診断指標を生成することには、プロセス制御ループ内におけるプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置の分解能を生成することが含まれることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  66. 前記プロセス制御ループ内におけるプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置の分解能を生成することには、
    b=プロセス制御ループ装置の不動帯、
    h=プロセス制御ループ装置のヒステリシス
    とした場合に、次の方程式:
    δ=h−b
    によりプロセス制御ループ装置の分解能を計算することが含まれることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  67. 前記プロセス制御ループ内におけるプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置の分解能を生成することには、
    Ampl(PV)=プロセス制御入力信号上の発振振幅、
    Kp=プロセス・ゲイン
    とした場合に、次の方程式:
    Figure 0005096358
    によりプロセス制御ループ装置の分解能を計算することが含まれることを特徴とする請求項65に記載の方法。
  68. 前記プロセス制御ループ内におけるプロセス制御ループ装置の状態の評価からプロセス制御ループ装置の分解能を生成することには、プロセス制御ループの振動期間の概算からプロセス制御ループ装置の分解能を計算することが含まれることを特徴とし、且つ
    AおよびB=自己調節制御過程に対して概算されたヒューリスティック(発見的)パラメータ値であり、
    AがBより大きく、
    i=コントローラリセット時間であり、
    Kc=コントローラ・ゲインである
    とした場合に、該概算が次の方程式:
    Figure 0005096358
    により表わされることを特徴とする、請求項65に記載の方法。
  69. 前記各評価から診断指標を生成することには、プロセス制御ループの被適応モデルの品質の評価から被適応モデル品質指標を生成することが含まれることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  70. 前記プロセス制御ループの被適応モデルの品質の評価から被適応モデル品質指標を生成することには、
    Figure 0005096358
    SqError(k)=プロセス制御ループにおける前回の適応サイクルからの誤差、
    Emax=最大許容被適応モデル誤差、
    R=現在の被適応モデルの受入れを認証する率、
    とした場合に、次の方程式:
    Figure 0005096358
    により被適応モデルの二乗誤差を計算することが含まれることを特徴とする請求項69に記載の方法。
  71. 前記各評価から診断指標を生成することには、プロセス制御ループの安定度の評価から振動指標を生成することが含まれることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  72. 診断指標の一つ又は複数からプロセス制御ループの状態を評価した結果に基づいてアラームを設定することをさらに含む請求項54に記載の方法。
  73. 診断指標の一つ又は複数からプロセス制御ループの状態を評価した結果に基づいて適応可能プロセス制御ループの被適応モデルを自動的に調整することをさらに含む請求項54に記載の方法。
  74. 診断指標の一つ又は複数からプロセス制御ループの状態を評価した結果に基づいてプロセス変数フィルタを自動的に調整することをさらに含む請求項54に記載の方法。
  75. 前記プロセス変数フィルタを自動的に調整することには、
    τd=被適応モデル不動時間、
    τ=被適応モデル時間定数、
    φ=最後に適応されたモデルの品質、
    STDEV=プロセス制御ループの全標準偏差、
    STDEV_CAP=プロセス制御ループの能力標準偏差、
    とした場合に、次の方程式:
    Figure 0005096358
    によりプロセス変数フィルタ時間定数を計算することが含まれることを特徴とする請求項74に記載の方法。
  76. 前記自動的にプロセス変数フィルタを調整することには、次の方程式:
    Figure 0005096358
    で表されるように実効プロセス変数フィルタ値を適用することが含まれることを特徴とする請求項75に記載の方法。
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