JP5096236B2 - 配設体の支持具 - Google Patents

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Description

本発明は、吊りボルト等の造営材に固定され、配管材、火災感知器等の配設体を支持する、配設体の支持具に関するものである。
従来より、電線管や給水管等の配管材、ケーブル等の配線材、火災感知器などの配設体は支持具を使用して吊りボルト等の造営材に取付けられている。この支持具として、例えば、実開昭58−29890号公報に記載のものが開示されている。図19は前記公報に記載された支持具を示す。図19において、支持具81は、支持部材である器具取付基台82より並列に一対のアーム84,84を突出させ、その先端をくの字形に折り曲げて対向させて固定部材83を形成し、その固定部材83の首部に締付具85を備えて天井等より垂設された吊りボルト61に固定するように形成されている。この支持具81は一対のアーム84,84が吊りボルト61に固定されていることにより、器具取付基台82は一定の水平位置に保持され、器具取付基台82に取付けられた器具も一定位置に安定して支持される。
ところで、一般には、吊りボルト61は前述のように垂直に吊り下げられ、配設体である器具は一定位置に安定した状態で支持されるが、軽量な配設体が傾斜して吊り下げられた吊りボルトに振れ止めなどとして支持されることがある。そのような場合は、傾斜した吊りボルトの傾斜角度に対応させて支持部材を水平位置等に支持すべく、固定部材に対して支持部材を回動し得る状態で連結した支持具が使用されていた。
実開昭58−29890号公報
しかし、造営材の配設状態等により、前述のように、支持部材が固定部材に対して回動するのを防止して配設体を一定位置に安定した状態で支持するものと、支持部材が回動するのを許容して傾斜状態の吊りボルトに対応して支持するものとの2種類の支持具が必要であったから、これら2種類の支持具を用意し、使い分けしなければならなかった。このため、コストが上昇するとともに、支持具の取り扱いや運搬、保管等の管理が煩雑化するなどの不具合を生じていた。
そこで、本発明は、造営材に固定するための固定部材と配設体を支持する支持部材とを軸により連結する構造のものにおいて、支持部材が固定部材に対して軸を中心に回動するのを防止して配設体を一定姿勢に安定して支持することができ、また、支持形態によっては、前記回動を許容して傾斜状態等の造営材に対応して配設体を支持することもできる配設体の支持具の提供を課題とするものである。
請求項1の配設体の支持具は、造営材に固定される固定部材と、前記固定部材に連結され、配設体を支持する支持部材と、前記固定部材と前記支持部材とを連結する軸とを備えている。そして、前記支持部材は、回動阻止部が設けられ、前記固定部材は、前記軸が貫通する貫通孔を有し、前記軸が取り外されまたは該軸の締付けが緩められて前記支持部材に対する配置が反転または移動することにより、前記固定部材における前記回動阻止部に当接可能な当接部が該回動阻止部に当接して前記支持部材が前記軸を中心にいずれの方向にも回動するのを防止して該支持部材を一定位置に保持する回動防止状態と、前記当接部が前記回動阻止部に当接することなく前記支持部材が前記軸を中心に回動するのを許容する回動許容状態とに配置可能となっている。
ここで、前記造営材としては、吊りボルト等が挙げられる。吊りボルトは建物の天井等から一般には垂直に吊り下げられるが、傾斜して吊り下げられる場合もある。支持具によって支持される配設体としては、電線管や給水管等の配管材、ケーブル等の配線材、照明器具、配線器具、安定器等が挙げられる。これらの配管材、ケーブル等は支持具によって単独または複数並置された状態で例えば吊りボルトに支持され、所定の経路に沿って布設される。
前記支持具は、造営材に固定される固定部材と配設体を支持する支持部材とが連結ボルト等の軸を介して連結されてなる。ここで、配設体を一定位置に安定して支持すべく、支持部材が軸を中心に回動してしまわないよう回動防止手段が設けられているのが望ましい。その一方で、造営材としての吊りボルトが傾斜した状態で吊り下げられ、この吊りボルトに振れ止めなどのために支持具を取付け、支持部材に支持される配設体を水平方向等に保持することもあり、その場合は、支持部材を軸を中心に回動させて水平状態とし、連結ボルト等を締付けて支持させることが求められる。
このような状況において、前記支持具は、固定部材が、軸が取り外されまたは該軸の締付けが緩められて前記支持部材に対する配置が反転または移動することにより、当接部が支持部材の回動阻止部に当接して支持部材が軸を中心に回動するのが防止される回動防止状態に配置され、または、当接部が前記回動阻止部に当接することなく前記回動が許容される回動許容状態に配置されるようになっている。具体的には、支持部材に対する固定部材の配置の反転または移動により、軸の中心から固定部材の当接部までの距離が変化し、前記距離が長い場合には、固定部材の当接部は支持部材の回動阻止部に当接し、支持部材が軸を中心に回動するのが防止されるようになっている。また、前記距離が短い場合には、固定部材の当接部は支持部材の回動阻止部に当接しないから、支持部材が軸を中心に回動するのが許容されるようになっている。
これにより、1種類の支持具で、前記回動防止及び回動許容のいずれにも対応して配設体を支持させることができる。
ここで、前記固定部材の配置の移動は、反転することなくそのままの姿勢で所定距離だけ位置をずらすものである。具体的には、軸の貫通孔を固定部材の偏心位置に複数設け、軸を取付ける貫通孔を変えて行なうことができ、或いは、固定部材に軸が貫通する長孔を設け、軸をその内部で移動させて行なうことができる。したがって、固定部材の配置を反転する場合及び軸を取付ける貫通孔を変えて配置を移動させる場合は、一旦軸を固定部材及び支持部材から取り外す必要がある。一方、軸を長孔内で移動させて固定部材の配置を変える場合は、軸を取り外すことなく、締付けを緩めるだけで行なうことができる。
前記固定部材と前記支持部材とを連結する軸は、例えば、ボルト及びナット等の連結具で形成することができる。
固定部材は、例えば、造営材を挟持する一対の挟持片で形成することができる。また、一対の挟持片で形成する他、造営材が吊りボルト等の場合は、例えば、鋼板をU字板状に形成し、造営材をこの内部に挿通させた後、固定部材の上下を一対のナットで上下方向から締付けて固定することもできる。
固定部材の当接部は、周縁部に切欠や凹凸形状等を形成したり突起を設けたりしてこの部分を支持部材の回動阻止部に当接させることにより、支持部材の回動を阻止させることができる。
支持部材は、例えば、貫通孔等を形成し、その貫通孔に挿通した結束バンド等で結束したり、溝孔を形成し、その溝孔にビスを螺着してサドルを取付けることにより、各種配設体を支持させることができる。
請求項2の配設体の支持具は、造営材が、吊りボルトで形成され、固定部材が、造営材を挟持する一対の挟持片で形成されたものである。
請求項1の発明は、固定部材が、支持部材に対する配置が反転されまたは移動することにより、当接部が支持部材の回動阻止部に当接して支持部材が軸を中心に回動するのを防止する回動防止状態と、当接部が回動阻止部に当接しないで前記回動が許容される回動許容状態とに配置可能となっているから、1種類の支持具で、配設体を一定姿勢に安定して支持することができるとともに、造営材の吊りボルト等が傾斜状態で吊り下げられている場合には、固定部材に対して支持部材を回動させて配設体を水平状態等で支持することもできる。その結果、配設体毎に異なる支持具を用意する必要がないため、支持具のコストを低減できるとともに、支持具の取り扱いや運搬、保管等の管理が容易となる。
請求項2の発明は、造営材が、吊りボルトで形成され、固定部材が、造営材を挟持する一対の挟持片で形成されているから、1個の連結ボルト及びナットで、造営材への固定と、固定部材及び支持部材の連結とを同時に行なうことができるとともに、簡易な構成で支持具を造営材に固定することができる。
以下、本発明の実施形態の配設体の支持具を図1乃至図8に基づいて説明する。ここで、図1及び図2は前記支持具を示し、図3乃至図5は支持具の構成部材を示す。本実施形態においては、造営材として建物の天井等に垂設された吊りボルトを例示する。なお、図1、図6及び図7の支持具は支持される配設体との関係で他の図の支持具とは上下反転した向きとなっている。
図1及び図2において、支持具1は、造営材である吊りボルト61に、配設体71である配管材72を支持するために、前記吊りボルト61に固定されるものである。支持具1は、吊りボルト61に固定される固定部材11と、固定部材11に連結され、配設体71を支持する支持部材21と、前記固定部材11と前記支持部材21とを連結する軸31とを備えている。前記支持部材21は、回動阻止部27が設けられている。更に、前記固定部材11は、偏心位置に軸31が貫通する貫通孔17を有し、軸31が取り外されて支持部材21に対する配置が反転されることにより、周縁部20が支持部材21の回動阻止部27と当接して支持部材21が前記軸31を中心に回動するのを防止する回動防止状態に配置され、または、周縁部20が支持部材21の回動阻止部27と当接しないで回動を許容する回動許容状態に配置されるようになっている。以下、各構成部材について詳細に説明する。
前記固定部材11は、図3に示すように、鋼板等の金属板材をプレス加工することにより全体が略矩形板状に形成された一対の挟持片12,13で構成され、一対の挟持片12,13は、図3(a)及び(b)に示すように一部を除いて全体として左右対称に形成されている。各挟持片は、吊りボルト61に固定される固定部14及び固定部15と、支持部材21に連結される連結部16とで構成されている。各固定部は吊りボルト61の外周面と略同一の曲率を有する曲面に形成されているとともに、図3(d)に示すように、一方の挟持片12における固定部14は、側端部が、上端から下端に向けて水平方向の突出長さが連続的に大きくなる側面視直線状に傾斜し、つまり吊りボルト61に対して螺旋状に変化し、他方の挟持片13における固定部15は、側端部が、上端から下端に向けて水平方向の突出長さが連続的に小さくなる側面視直線状に傾斜している。そして、吊りボルト61に固定された状態では、左右一対の端部同士は斜め方向で平行し、一定幅で離間する。固定部14における外壁面には補強のためのリブ14aが形成され、固定部15における外壁面にはリブ15aが形成されており、この部分における変形が防止されている。
固定部材11の連結部16には図3(a)、(b)の高さ方向の中間位置から所定距離離間した偏心位置に軸31としての連結ボルト32が貫通する貫通孔17が形成されている。そして、一方の挟持片12の貫通孔17の周辺部には、後述する六角ナット33の側面と当接する矩形状の回り止め突起18が設けられている。更に、各固定部と連結部16との略中間部における上下の両端部にはそれぞれ、対向側に向けて90度屈曲する屈曲片19が形成され、この屈曲片19は、固定部の湾曲面とで、吊りボルト61がその軸と直交する方向にずれるのを防止する位置ずれ防止部として機能するとともに、支持部材21が固定部材11に対して一定角度範囲を超えて回動するのを防止するストッパとして機能する。また、各挟持片の下端部において前記屈曲片19と隣接する周縁部20にはコ字状の切欠20aが形成され、その切欠20aにおける連結部16側の端面20bは後述する支持部材21の回動阻止部27と当接可能となっている。なお、固定部材11の周縁部20の端面20bは、請求項の当接部に相当する。
一方、前記支持部材21は、図4及び図5に示すように、細長の略矩形板状に形成された支持板部22の幅方向中央に長さ方向に沿って一定幅の連結縦板部23が一体に立設されており、この連結縦板部23の上部における長手方向の一端部及び中間部にはそれぞれ連結ボルト32が挿通される挿通孔24及び挿通孔25が設けられている。このうち、支持部材21は基本的には一端部の挿通孔24に連結ボルト32が挿通されて、前記固定部材11に連結される。支持板部22の周縁には一定高さの周壁26が周縁に沿って立設されている。但し、周壁26において挿通孔24側の端部には連結縦板部23の両側にコ字状の切欠開口26aが形成されている。前記各切欠開口26aは挟持片の厚さより大きい幅を有するとともに、切欠開口26aの下端部は、図1及び図5に示すように、支持板部22の底面から僅かに上方に立設する段部26bとなっており、この段部26bは各挟持片の周縁部20の切欠20aにおける端面20bが当接する回動阻止部27を構成している。
更に、支持板部22の裏面の幅方向の中間部には長手方向に沿って溝孔28が形成されており、この溝孔28は後述するサドルを固定するビスのねじ外径より小さい幅に形成され、ビスが螺入できるようになっている。なお、前記連結縦板部23は連結ボルト32が挿通される挿通孔24及び挿通孔25を形成するための立設壁となっているとともに、前記溝孔28を形成するための周壁ともなっている。そして、支持板部22には溝孔28を挟んだ両側それぞれに長手方向に間隔をおいて内外に貫通する4個の矩形状の角孔29が設けられている。この角孔29は結束バンド73等が挿通され、この結束バンド73等により配設体71は支持板部22に保持されるようになっている。また、支持板部22において各角孔29の中間位置には円弧面状に僅かに凹設された位置ずれ防止凹部30が形成されており、配管材72、ケーブル等の配設体71が位置ずれすることなく一定位置に保持されるようになっている。この支持部材21は合成樹脂材等で一体に形成されている。
前記軸31としての連結ボルト32は、図2に示すように、六角ボルトが用いられ、一対の挟持片12,13の各貫通孔17及び支持部材21の挿通孔24等を貫通し、六角ナット33とで締付けて一対の挟持片12,13と支持部材21とを連結しており、一対の挟持片12,13及び支持部材21に対して着脱自在に取着される。更に、連結ボルト32のねじ部には平座金34及びばね座金35が外嵌されており、連結ボルト32による締付けを強化している。但し、これらの平座金34、ばね座金35等は必ずしも要するものではない。なお、連結ボルト32で両者を連結する際には、六角ナット33の側面を一方の挟持片12に設けた回り止め突起18に当接させておくことにより、六角ナット33は一定の角度で保持されるので、片方の手で六角ナット33を保持している必要がなく、締付作業を楽に行なうことができる。
次に、上記のように構成された支持具1を使用した吊りボルト61への配設体71の取付け、支持について説明する。なお、ここでは、配設体71として配管材72を例示する。
まず、支持部材21が連結ボルト32を軸に回動するのを防止して配管材72を一定位置に支持させる支持形態について説明する。
最初に、支持具1の一対の挟持片12,13の各貫通孔17が図1に示すように中間高さより下方に位置する状態で一対の挟持片12,13を吊りボルト61の両側方から挟み、その状態で挟持片12の固定部14及び挟持片13の固定部15を保持しつつ、反対側の一対の連結部16で支持部材21の連結縦板部23を両側から挟む。そして、各挟持片の貫通孔17及び支持部材21の連結縦板部23に設けた挿通孔24に、ばね座金35及び平座金34を取付けた連結ボルト32を貫通させる。次いで、反対側から連結ボルト32のねじ部に六角ナット33を取付け、連結ボルト32を強く締付ける。この連結ボルト32の締付けにより、一対の挟持片12,13は強固に吊りボルト61に固定されると同時に、一対の挟持片12,13と支持部材21とが強固に連結される。このとき、六角ナット33の側面を挟持片12の回り止め突起18の側面に当接させておけば、一方の手で六角ナット33を保持している必要はない。これにより、支持具1は、図1に示すように、吊りボルト61に、その軸と直交する水平方向に延出した状態で固定される。また、一対の挟持片12,13の各固定部はその側端縁が、図2(c)に示すように、斜め方向に平行し、一定間隔で離間した状態で吊りボルト61に固定される。
なお、上記は、先に、一対の挟持片12,13を吊りボルト61に固定した後、一対の挟持片12,13に連結ボルト32を介して支持部材21を連結しているが、先に一対の挟持片12,13と支持部材21とを連結してから、一対の挟持片12,13を吊りボルト61に挟持させて固定することもできる。この場合は、各挟持片と支持部材21とを緩めた状態で連結した後、各挟持片における固定部の側端縁相互間の間隔を拡張した状態で一対の挟持片12,13を吊りボルト61の両側方から挟着し、連結ボルト32を強固に締付けることにより吊りボルト61に固定することができる。
支持具1が吊りボルト61に固定されたら、図1に示すように、結束バンド73を支持部材21の角孔29に挿通して結束することにより配管材72を支持させる。図1においては、2個の配管材72が水平方向に並置された状態で支持されている。ここで、配管材72は外周面の一部が支持部材21の位置ずれ防止凹部30内に嵌入するので、水平方向に位置ずれするのが抑制される。ところで、配管材72は結束バンド73を結束して支持部材21に取付けられるが、サドルを使用して支持部材21に取付けることもできる。即ち、図示しないが、略Ω状に形成されたサドルの左右両側のフランジに設けられた挿通孔にビスを挿通した後、このビスを支持部材21の裏面側に形成された溝孔28内に挿通し、溝孔28の周壁を螺刻させつつ締付けることにより、サドルを支持部材21に取着し、配管材72を支持させることができる。
このようにして支持具1に配管材72が支持された後は、支持具1には、配管材72の荷重により、連結ボルト32の軸心Oを中心として図1の時計方向に回動させようとするモーメントが発生する。しかし、図1に示すように、各挟持片の貫通孔17は偏心した下方に位置している、つまり、貫通孔17に挿通された連結ボルト32の軸心Oから各挟持片の上端の周縁部20即ち支持部材21の回動阻止部27と対向する周縁部20までの距離L2は、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の周壁26の切欠開口26aにおける段部26b即ち回動阻止部27までの距離L1より長い。このため、各挟持片の上端の周縁部20に形成された切欠20aの端面20bは支持部材21の回動阻止部27と当接し干渉するので、支持部材21が連結ボルト32の軸心Oを中心に時計方向に回動するのが阻止される。一方、支持部材21の連結縦板部23の端部が各挟持片の上端の屈曲片19と当接するため、支持部材21が反時計方向に回動するのが阻止される。これらのことから、支持部材21は固定部材11に対して連結ボルト32の軸心Oを中心に時計方向及び反時計方向のいずれの回動も阻止されるので、一定の水平位置に保持される。これにより、2個の配管材72もぶれたりすることなく常に水平方向に並置された一定姿勢で支持される。
次に、支持部材21が連結ボルト32を軸に回動するのを許容して2個の配管材72を並置して支持させる支持形態を図6及び図7に基づいて説明する。
図6に示す支持具1は、上記図1乃至図5に示す支持形態と比較して、固定部材11の一対の挟持体12,13が一体となって支持部材21に対して連結ボルト32の軸心Oを中心に上下方向に180度反転して取着されている点で相違している。
まず、支持具1を図1乃至図5に示した状態から図6に示す配置状態に変換するとすれば、連結ボルト32を緩めて取り外し、一対の挟持片12,13を吊りボルト61から取り外すとともに各挟持片から支持部材21を取り外す。そして、一対の挟持片12,13が互いに対向している状態でそのまま上下方向即ち貫通孔17の位置が偏心する方向に反転させた後、再度一対の挟持片12,13を両側方から吊りボルト61に挟着させ、一対の挟持片12,13に支持部材21を取付け、各挟持片の貫通孔17及び支持部材21の挿通孔24に連結ボルト32を挿通し、六角ナット33とで締付ける。或いは、一旦取り外した一対の挟持片12,13を互いに対向している状態のまま上下方向に反転させてから、連結ボルト32及び六角ナット33を介して支持部材21に仮組付けを行ない、仮組付けした支持具1を吊りボルト61に取付け、連結ボルト32を本締めして固定する。なお、配管材72は、予め支持部材21に取付け支持させておいてもよいし、支持具1を吊りボルト61に固定した後、或いは、一対の挟持片12,13と支持部材21とを連結した仮組付け状態とした後に、支持部材21に取付け支持させてもよい。これにより、支持具1は一対の挟持片12,13の各貫通孔17が中間高さより上方に位置する状態で配置される。
このように配置された支持具1は、図6に示すように、貫通孔17に挿通された連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の回動阻止部27と対向する周縁部20までの距離L3が、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の回動阻止部27までの距離L1より短い。このため、連結ボルト32の締付けが僅かに緩められて支持部材21が連結ボルト32の軸心Oを中心に回動する際、支持部材21の回動阻止部27と対向する周縁部20が回動阻止部27と当接するのが回避される。ここで、本実施形態では、各挟持片において支持部材21の回動阻止部27と対向する周縁部20は円弧状に形成されていて、反対側の周縁部20に設けられた切欠20aの端面20bと同様な形状には形成されていないが、このような形状がこの周縁部20にも形成されていたとしても、連結ボルト32の軸心Oから回動阻止部27と対向する周縁部20までの距離が、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の回動阻止部27までの距離L1より短ければ、回動阻止部27との当接は同様にして回避される。これにより、各挟持片の上端の屈曲片19と支持部材21の連結縦板部23の端部とは当接するため、支持部材21が連結ボルト32の軸心Oを中心に反時計方向に回動するのは阻止される。一方、支持部材21は連結ボルト32の軸心Oを中心に図6の水平状態から支持部材21の連結縦板部23の下面が各挟持片の下端部の屈曲片19と当接するまで時計方向に回動可能となっている。したがって、支持部材21は連結ボルト32を僅かに緩めることにより、図6の水平状態から支持部材21の連結縦板部23の下面が各挟持片の下端部の屈曲片19と当接するまでの角度範囲で上下方向に回動可能となっている。
そこで、今、図6に示すように配置され、支持部材21の回動が許容される支持具1を、傾斜した状態で吊り下げられた吊りボルト61に固定し、配管材72を支持した場合を説明すれば、図7に示すように、固定部材11を傾斜した吊りボルト61に固定した状態で、支持部材21を前記角度範囲内で上下方向に回動させ、水平位置に達したら、連結ボルト32を締付ける。これに伴い、2個の配管材72は水平方向に並置された状態で支持具1に支持される。これにより、配管材72の配管経路中に、垂直に吊り下げられている吊りボルト61と傾斜して吊り下げられている吊りボルト61とが設けられているときに、2個の配管材72を配管経路全体に至って一定の水平方向に整列して並置された状態で各吊りボルト61に支持させ、配管することができる。ここで、支持部材21は連結ボルト32を締付けて固定部材11に連結されているのであるから、支持部材21にこれを押し下げるような過大な荷重や外力が加わると回動してしまうことが考えられるが、配管材72は一般に比較的軽量であり、支持部材21を押し下げるような大きな荷重、外力は加わらないので、そのような回動は生ぜず、配管材72の支持において格別の不具合を生じることはない。
なお、上記実施形態では、連結ボルト32は支持部材21の一端部の挿通孔24に挿通しているが、支持部材21の中間部の挿通孔25に挿通することもできる。この場合、支持部材21は吊りボルト61の軸方向とほぼ平行する立設状態で固定部材11に連結される。ここで、一対の挟持片12,13はどの配置で支持部材21に連結しても、遠方の支持部材21の回動阻止部27である段部26bとは当接しないので、支持部材21は連結ボルト32の軸心Oを中心に一定の角度範囲で回動するのが許容される。即ち、支持部材21の連結縦板部23の下面が各挟持片の両端部の屈曲片19と当接するまでの限定された小さい角度範囲において連結ボルト32の軸心Oを中心に上下方向に回動する。但し、連結ボルト32が挿通孔25に挿通された状態において一対の挟持片12,13が当接する、段部26bと同様の回動阻止部を支持部材21に更に設けることにより、同様に回動防止状態とすることもできる。
次に、上記のように構成された本実施形態の支持具1の作用を説明する。
支持具1の固定部材11である一対の挟持片12,13は、偏心位置に軸31としての連結ボルト32が貫通する貫通孔17を有し、連結ボルト32が取り外されて支持部材21に対する配置が反転されることにより、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の回動阻止部27と対向する周縁部20までの距離が、その周縁部20が支持部材21の回動阻止部27に当接して支持部材21が連結ボルト32の軸心Oを中心に回動するのが防止される長さとなる状態に配置され、または、前記距離が、周縁部20が前記回動阻止部27に当接しないで前記回動が許容される長さとなる状態に配置される。このため、1種類の支持具1で、支持部材21に対する一対の挟持片12,13の配置を反転させることにより、支持部材21つまりは配管材72を回動防止状態で支持させ、例えば垂直状態の吊りボルト61に固定して2個の配管材72を常に図1に示した水平方向に並置させた状態で安定して支持させることができるとともに、回動許容状態として吊りボルト61に対して任意の回動角度で支持させ、例えば傾斜状態の吊りボルト61に固定して2個の配管材72を図7に示した水平方向に並置させた状態で支持させることもできる。これにより、造営材である吊りボルト61の吊下げ状態毎に異なる支持具1を用意する必要がないため、支持具1のコストが低減されるとともに、部品管理が容易となる。
ところで、上記実施形態では、一対の挟持片12,13は、吊りボルト61に固定される各固定部の側端部が傾斜し、上端から下端に向けて水平方向の突出長さが連続的に側面視直線状に変化しているが、これに限られるものではなく、図8に示すように、各固定部の側端部が吊りボルト61の軸方向と平行して上下方向に直線状に形成されたものとしてもよい。
また、上記実施形態では、配設体71として配管材72を例示し、この配管材72が支持部材21の上側で支持された形態を示しているが、配設体71が、例えば、火災感知器である場合は、図9に示すように、支持具1の支持部材21の下側で支持される。そして、吊りボルト61が図9に示すように傾斜した状態で吊り下げられている場合は、支持具1の固定部材11と支持部材21とは回動許容状態にあり、所定の回動角度で連結ボルト32が締付けられることにより、支持部材21は水平位置に保持され、火災感知器74も支持部材21の下側に水平状態で支持される。なお、この場合の支持部材21は、火災感知器74の形状に対応して、底部の支持板部22は円板状に形成され、支持板部22の直径方向に連結縦板部23が立設された形状に形成されている。
次に、別の支持具1を図10及び図11に示す。
図10及図11において、支持具1は、上記図1乃至図8の支持具1と比較して、固定部材11において、連結ボルト32が貫通する貫通孔が一対の挟持片12,13の各連結部16において高さ方向の中間位置の上方及び下方にそれぞれ1個垂直方向に並設されている点が相違し、他は同一に構成されている。
図10において、連結ボルト32は各挟持片の上側の貫通孔17aと支持部材21の連結縦板部23の一端部の挿通孔24とを貫通している。即ち、図10に示す支持具1は、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の回動阻止部27と対向する周縁部20までの距離L4が、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の回動阻止部27までの距離L1より大きく、各挟持片の周縁部20における切欠20aの端面20bが支持部材21の回動阻止部27に当接して支持部材21が連結ボルト32の軸心Oを中心に回動するのが防止される長さとなっている。このため、図1の場合と同様に、各挟持片の周縁部20の切欠20aの端面20bが支持部材21の回動阻止部27に当接し干渉するとともに、挟持片の屈曲片19が支持部材21の連結縦板部23の端部に当接し干渉するので、支持部材21は連結ボルト32の軸心Oを中心に左右いずれの方向にも回動するのが阻止され、一定の水平位置に安定して保持される。
一方、図11においては、連結ボルト32は一対の挟持片12,13の下側の貫通孔17bと支持部材21の連結縦板部23の挿通孔24とを貫通している。即ち、図11に示す支持具1は、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の回動阻止部27と対向する周縁部20までの距離L5が、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の回動阻止部27までの距離L1より小さく、周縁部20における切欠20aの端面20bが支持部材21の回動阻止部27に当接しないで支持部材21が連結ボルト32の軸心Oを中心に回動するのが許容される長さとなっている。ここで、一対の挟持片12,13を図10の状態から図11の状態に配置を変換するには、連結ボルト32を緩めて一旦取り外した後、一対の挟持片12,13を上下方向に反転させることなく、また、一対の挟持片12,13を吊りボルト61から取り外すことなく、支持部材21のみをそのまま下方に移動させて連結ボルト32を各挟持片の下側の貫通孔17bに貫通し、再度連結ボルト32を締付けることによって行なうことができる。図11に示す支持具1は、図6及び図7の場合と同様に、支持部材21の回動阻止部27と対向する周縁部20が回動阻止部27と当接し干渉するのが回避されるため、支持部材21は連結ボルト32の軸心Oを中心に図10の水平位置から支持部材21の連結縦板部23の上面が各挟持片の上端部の屈曲片19と当接する位置まで時計方向に回動可能となっている。そこで、傾斜状態の吊りボルト61に支持具1を固定し、固定部材11に対して支持部材21を所定角度回動して支持部材21が水平位置に達したら、連結ボルト32を強固に締付けることにより、2個の配管材72は水平方向に並置された状態で支持具1に支持される。これにより、この支持具1を使用すれば、図1乃至図8の支持具1と同様に、例えば、2個の配管材72を配管経路全体に至って水平方向に並置させた状態で支持し、配管することができる。
このように、上記図1乃至図8に示す支持具1の場合は、連結ボルト32を取り外し、一対の挟持片12,13を吊りボルト61から取り外すとともに各挟持片を支持部材21から取り外して上下方向に反転させた後、再度連結ボルト32を締付けることにより支持部材21の回動を防止する状態または回動を許容する状態に配置を変換するのに対し、図10及び図11に示す支持具1は、連結ボルト32を取り外した後、一対の挟持片12,13を吊りボルト61から取り外すことなく支持部材21をそのまま下方に移動させて下側の貫通孔17bに連結ボルト32を挿通し、再度締付けることにより前記回動防止状態または回動許容状態に変換することができる。
ここで、図10及び図11に示す支持具1は、各挟持片に上下2個の貫通孔を形成しているが、連結ボルト32が貫通する貫通孔は、これら2個の貫通孔が連通する長孔に形成してもよい。この場合は、連結ボルト32で強固に締付けても配管材72の荷重により支持部材21が下方にずれるおそれがあるが、配管材72が軽量である場合は、そのずれを回避することが可能であり、また、一対の挟持片12,13と支持部材21との配置の変換においては、連結ボルト32を取り外すことなく僅かに緩め、支持部材21をそのまま長孔に沿って下方に移動させるだけで行なうことができる。なお、この支持具1は、請求項の、軸の締付けが緩められて支持部材に対する配置が移動するに該当する。
なお、図10及び図11に示す支持具1は、固定部材11に設けた上下の貫通孔17a及び貫通孔17bのいずれかに連結ボルト32を貫通させることにより支持部材21の固定部材11に対する回動を防止しまたはその回動を許容しているが、図12に示すように、支持部材21側に、連結ボルト32が挿通される上下2個の挿通孔を設けてもよい。図12において、支持部材21はその一端側に所定間隔をおいて上下2個の挿通孔即ち挿通孔24aと挿通孔24bとが設けられている。したがって、この支持具においても、図10及び図11に示す支持具1と同様に、選択により、連結ボルト32を図12に示すように上側の挿通孔24aに挿通した場合は、固定部材11の周縁部20は支持部材21の回動阻止部27に当接して支持部材21の回動が防止される。また、連結ボルト32を下側の挿通孔24bに挿通した場合は、図示しないが、固定部材11の周縁部20は支持部材21の回動阻止部27に当接しないので、支持部材21の回動は許容される。なお、この図12に示す支持具1の場合も、連結ボルト32が挿通する挿通孔は、これら2個の挿通孔が連通する長孔に形成してもよい。
ところで、上記各実施形態の支持具1は、支持部材21の周壁26に回動阻止部27である段部26bを設け、この段部26bに固定部材11の周縁部20の端面20bを当接させて支持部材21が固定部材11に対して連結ボルト32の軸心Oを中心に回動するのを防止しているが、これに限られるものではなく、図13及び図14に示すように、支持部材21の周壁26には段部26bを設けることなく、固定部材11の一対の挟持片12,13の各連結部16における周縁部20の円弧部分を直角形状の角部20cに形成することにより、回動防止状態を得るようにしてもよい。この支持具1の場合、連結ボルト32の軸心Oから固定部材11の連結部16の直角形状の角部20cまでの距離L6は、連結ボルト32の軸心Oから支持部材21の支持板部22の平面に下ろした垂線の長さL7より大きい。このため、支持部材21が連結ボルト32の軸心Oを中心に回動しようとしても支持板部22が固定部材11の角部20cと当接し干渉するから、その回動は阻止される。なお、図14に示すように、固定部材11を上下反転して配置することにより固定部材11の角部20cと支持部材21の支持板部22とは当接することがなく、支持部材21の回動は許容される。なお、この図13及び図14に示す支持具1の場合、支持部材21の支持板部22は、請求項の支持部材の回動阻止部に相当し、また、固定部材11の角部20cは、請求項の当接部に相当する。
次に、上記各実施形態の支持具1は、固定部材11を、2枚の鋼板等からなる略矩形板状の一対の挟持片12,13で別体構造に形成しているが、図15及び図16に示すように、上下に離間した位置に相対向して設けられた一対の挟持片を有する一体構造に形成することもできる。図15及び図16において、支持具1の固定部材41は、矩形板状の基台42と、吊りボルト61に固定される固定部43と、支持部材21が連結される連結部44とで構成されており、合成樹脂材で一体に形成されている。前記固定部43は、上下に離間した位置に相対向して設けられた一対の挟持片45,45で形成されている。一対の挟持片45,45の間は挿入空間46が形成され、その挿入空間46は少なくとも吊りボルト61がその軸と直交する方向から挿入可能な大きさに形成されている。一対の挟持片45,45は基台42から垂直に立ち上がり、少なくとも90度を超える角度範囲で円弧状に湾曲し、所定の剛性を備えている。一方、支持部材21は、前記図1乃至図11に示した支持具1の支持部材21と同一の構成となっている。
このように構成された支持具1において、固定部材41は、横に倒して吊りボルト61に対して直交する状態で側方から近接させ、一対の挟持片45,45の間の挿入空間46内に吊りボルト61を挿入した後、支持具1を強制的に90度回動して吊りボルト61と平行する垂直状態に立ち上げることにより、一対の挟持片45,45を弾性的に拡開させつつそれらの内部に吊りボルト61を収容する。これにより、一対の挟持片45,45と基台42とで吊りボルト61を側方から挟持し、固定部材41は吊りボルト61に固定される。
この図15及び図16に示す支持具1は、前述の支持具1と比較して吊りボルト61への固定部材41の固定方法のみが異なるから、前述の支持具1と同様にして配管材72を支持することができ、同様に作用する。したがって、一旦、連結ボルト32を取り外して固定部材41を反転することにより、1個の支持具1で、図15に示すように、支持部材21が連結ボルト32の軸心Oを中心に回動するのを防止することができ、または、図16に示すように、前記回動を許容することができる。即ち、図15においては、固定部材41における連結ボルト32の貫通孔は上方に位置し、連結ボルト32の軸心Oから支持部材の回動阻止部27と対向する周縁部20までの距離が長いため、周縁部20の端面20bは支持部材21の回動阻止部27と当接し干渉して支持部材21の回動が阻止される。また、図16においては、固定部材41における連結ボルト32の貫通孔は下方に位置し、連結ボルト32の軸心Oから周縁部20までの距離が短いため、周縁部20は支持部材21の回動阻止部27と当接しないで支持部材21の回動が許容される。
なお、この図15及び図16に示す支持具1は、固定部材41を吊りボルト61に近接させて一対の挟持片45,45間の挿入空間45内に吊りボルト61を挿入し、90度回動させることにより吊りボルト61に取着できるので、吊りボルト61への固定作業を簡単に行なうことができる。また、固定部材41が1個の部材で形成されているので、コストを下げることが可能であるとともに、部品管理が楽になる。
次に、上記各実施形態の支持具1は、固定部材が一対の挟持片を備え、これらの挟持片で吊りボルト61を挟持することにより固定されているが、吊りボルト61への固定方法は、これらの挟持手段によるものに限定されず、例えば、図17及び図18に示すように、吊りボルト61に上下一対のナット54,54を螺着し、これらのナット54により固定部材51を上下から挟持して固定するものとしてもよい。図17及び図18において、固定部材51は略帯板状の鋼板等の金属材を長さ方向の中間部で180度折り返し加工されて形成されている。この固定部材51は、折り返し部52と、相対向する壁面の上下両端部に90度対向側に屈曲形成された一対の屈曲片53,53とで囲まれた空間内に吊りボルト61が収容されるようになっている。また、固定部材51には前記各実施形態の支持具1と同様に、偏心位置に連結ボルト32が貫通する貫通孔17が形成されている。
この支持具1においては、固定部材51を折り返し部52と反対側の開口端部側から吊りボルト61に外嵌し、折り返し部52と一対の屈曲片53,53とで囲まれた空間内に吊りボルト61を収容した後、座金55を介して上下方向から一対のナット54,54を締付けて固定部材51を挟持することにより、この固定部材51を吊りボルト61に固定することができる。固定部材51を吊りボルト61に固定したら、連結ボルト32を取付けて固定部材51に支持部材21を連結し、この支持部材21に配管材72を支持させる。これにより、吊りボルト61に支持具1を固定し、配管材72を支持させることができる。
この支持具1は、前記各実施形態の支持具1と同様にして、配管材72を支持させることができるとともに、連結ボルト32を取り外して固定部材51を反転することにより、図17に示すように、上方に貫通孔17が位置するよう固定部材51を配置して支持部材21の回動を防止することができ、または、図18に示すように、下方に貫通孔17が位置するよう固定部材51を配置して前記回動を許容することができる。この支持具1の場合は、支持具1を上下一対のナット54,54で挟持して確実に吊りボルト61の一定位置に固定することができる。
次に、上記各実施形態においては、支持部材21の周壁26の段部26bにより回動阻止部27を設け、この回動阻止部27に固定部材11の周縁部20の端面20bを当接させることにより、或いは、支持部材21の支持板部22を回動阻止部27とし、この回動阻止部27に固定部材11の角部20cを当接させることにより、支持部材21の回動を防止しているが、この回動防止手段はこれらに限られるものではなく、例えば、固定部材11の周縁部20に、支持部材21の回動阻止部27と当接可能な外方に突出する突起等を設けて支持部材21の回動を防止することもできる。
また、上記各実施形態の支持部材21は、支持板部22に連結縦板部23を立設するとともに、支持部材21の支持板部22の周縁に周壁26を設けた構成としているが、これに限られるものではなく、配設体71に対応して各種形態の支持部材を形成することができる。
なお、上記各実施形態においては、支持具1に支持される配設体71として配管材72及び火災感知器74を例示しているが、本発明の支持具は、他に、ケーブル、信号線等の配線材を支持させることができ、更には、配線器具、照明器具等を取付け支持させることもできる。
また、配設体71は、結束バンド73、サドル等を介して支持具1の支持部材21に取付けられているが、接着その他の手段によって支持部材21に取着することもできる。
加えて、上記各実施形態においては、造営材として垂直に或いは傾斜して吊り下げられた吊りボルト61を例示しているが、これに限られるものではなく、他のボルト体や吊り棒、水平棒等の造営材に対しても同様に適用することができる。
本発明の実施形態の配設体の支持具を示す断面図である。 図1の支持具を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 図1の固定部材を示し、(a)及び(b)は一対の挟持片の正面図、(c)は平面図、(d)は右側面図である。 図1の支持部材を示し、(a)は平面図、(b)正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図である。 図1の支持部材を示し、(a)及び(b)は斜視図、(c)は図4(a)のA−A切断線による断面図、(d)は同図のB−B切断線による断面図である。 図1の支持具の他の支持形態を示す断面図である。 図6の支持具に配管材を支持させた状態を示す断面図である。 図1の支持具の変形例を示す右側面図である。 図1の支持具に火災感知器を支持させた状態を示す正面図である。 本発明の別の実施形態の支持具を示す断面図である。 図10の支持具の他の支持形態を示す断面図である。 図10の支持具の変形例を示す断面図である。 本発明の更に別の実施形態の支持具を示す断面図である。 図13の支持具の他の支持形態を示す断面図である。 本発明の更に別の実施形態の支持具を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。 図15の支持具の他の支持形態を示す断面図である。 本発明の更に別の実施形態の支持具を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。 図17の支持具の他の支持形態を示す断面図である。 従来の配設体の支持具を示す斜視図である。
符号の説明
1 支持具
11、41、51 固定部材
12、13 挟持片
17、17a、17b 貫通孔
20 周縁部
20b 端面
20c 角部
21 支持部材
22 支持板部
26b 段部
27 回動阻止部
31 軸
32 連結ボルト
45 挟持片
61 吊りボルト
71 配設体
72 配管材
74 火災感知器
O 軸心

Claims (2)

  1. 造営材に固定される固定部材と、
    前記固定部材に連結され、配設体を支持する支持部材と、
    前記固定部材と前記支持部材とを連結する軸とを備え、
    前記支持部材は、回動阻止部が設けられ、
    前記固定部材は、前記軸が貫通する貫通孔を有し、前記軸が取り外されまたは該軸の締付けが緩められて前記支持部材に対する配置が反転または移動することにより、前記固定部材における前記回動阻止部に当接可能な当接部が該回動阻止部に当接して前記支持部材が前記軸を中心にいずれの方向にも回動するのを防止して該支持部材を一定位置に保持する回動防止状態と、前記当接部が前記回動阻止部に当接することなく前記支持部材が前記軸を中心に回動するのを許容する回動許容状態とに配置可能であることを特徴とする配設体の支持具。
  2. 前記造営材は、吊りボルトで形成され、
    前記固定部材は、前記造営材を挟持する一対の挟持片で形成され、
    前記一対の挟持片は、前記軸が取り外されて前記支持部材に対する配置が反転することにより、前記支持部材が前記軸を中心に回動するのを防止する回動防止状態と、前記回動を許容する回動許容状態とに配置可能であることを特徴とする請求項1に記載の配設体の支持具。
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