JP5091342B2 - スパークプラグおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気的に火花を発生させることによって着火させるスパークプラグ(点火プラグ)に関する。
従来、スパークプラグにおける接地電極の耐久性能および着火性能の向上を図るために、接地電極母材の先端から突出する状態で貴金属チップを抵抗溶接によって埋設した接地電極を備えるスパークプラグが提案されていた(例えば、特許文献1,2を参照)。貴金属チップを接地電極母材に埋設した接地電極では、内燃機関で発生する熱によって、接地電極母材と貴金属チップとの接合部に酸化スケールが形成される場合があり、過度に酸化スケールが形成されると、貴金属チップが接地電極母材から剥離する要因となる。
特開2001−307857号公報 特開2007−87969号公報
従来、抵抗溶接によって貴金属チップを接地電極母材に接合したスパークプラグにおける貴金属チップと接地電極母材との接合強度について十分な検討がなされていなかった。
本発明は、上記した課題を踏まえ、スパークプラグの耐久性能を向上させることができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 適用例1のスパークプラグは、棒状の中心電極と、前記中心電極の外周に設けられた絶縁碍子と、前記絶縁碍子の外周に設けられた円筒状の主体金具と、前記主体金具に一端が接合され、前記中心電極と他端との間で間隙を形成する接地電極であって、前記他端において先端面および側面を形成する接地電極母材と、前記先端面および前記側面から突出する状態で抵抗溶接によって前記接地電極母材に埋設され、前記中心電極に対向する対向面を有する棒状の貴金属チップとを含む接地電極とを備えるスパークプラグであって、前記接地電極母材の前記先端面から前記貴金属チップが突出する方向は、前記貴金属チップの長手方向であって、前記接地電極母材の中心軸に向けて傾斜した方向であり、前記貴金属チップの中心軸が前記接地電極母材の中心軸に向けて傾斜する角度θは、2°≦θ≦25°を満たすことを特徴とする。適用例1のスパークプラグによれば、抵抗溶接時における接地電極母材と貴金属チップとの溶融が促進され、接地電極母材と貴金属チップとの接合強度を向上させることができる。その結果、スパークプラグの耐久性能を向上させることができる。
[適用例2] 適用例1のスパークプラグにおいて、前記接地電極母材の前記側面における前記貴金属チップの周囲には、前記抵抗溶接によって前記接地電極母材および前記貴金属チップが溶融した溶融部が形成され、前記接地電極母材の前記側面における前記貴金属チップが埋没した部分の長さをチップ埋没長さLとするとき、前記接地電極母材の前記側面における領域のうち、前記先端面に接する境界から0.10×Lの距離をとった境界領域にまで、前記溶融部が存在するとしても良い。適用例2のスパークプラグによれば、接地電極母材と貴金属チップとの接合強度を十分に向上させることができる。
[適用例3] 適用例1または適用例2のスパークプラグにおいて、前記接地電極母材の前記側面における前記貴金属チップの周囲には、前記抵抗溶接によって前記接地電極母材および前記貴金属チップが溶融した溶融部が形成され、前記接地電極母材の前記側面における前記貴金属チップが埋没した部分の長さをチップ埋没長さLとするとき、前記接地電極母材の前記側面における前記先端面に接する境界から0.25×Lの距離をとった基準位置において前記貴金属チップの両側に存在する前記溶融部の各々の幅である溶融部幅H1,H2と、前記貴金属チップにおける前記長手方向に直交する方向に沿った前記対向面の幅であるチップ幅Wとの関係は、{(H1+H2)/W}≧0.40を満たすとしても良い。適用例3のスパークプラグによれば、接地電極母材と貴金属チップとの接合強度を十分に向上させることができる。
[適用例4] 適用例1ないし適用例3のいずれかのスパークプラグにおいて、前記接地電極母材の前記先端面から突出する前記貴金属チップの長さである突出長さAと、前記長手方向に沿った前記貴金属チップの長さであるチップ全長Bとの関係は、(A/B)≦0.60を満たしても良い。適用例4のスパークプラグによれば、接地電極母材と貴金属チップとの接合強度を十分に確保することができる。
[適用例5] 適用例1ないし適用例4のいずれかのスパークプラグにおいて、前記接地電極母材の前記側面から突出する前記貴金属チップの長さである突出厚みCと、前記側面に対して埋没する方向に沿った前記貴金属チップの長さであるチップ厚みDとの関係は、(C/D)≦0.60を満たしても良い。適用例5のスパークプラグによれば、接地電極母材と貴金属チップとの接合強度を十分に確保することができる。
[適用例6] 適用例6におけるスパークプラグの製造方法は、棒状の中心電極と、前記中心電極の外周に設けられた絶縁碍子と、前記絶縁碍子の外周に設けられた円筒状の主体金具と、前記主体金具に一端が接合され、前記中心電極と他端との間で間隙を形成する接地電極であって、前記他端において先端面および側面を形成する接地電極母材と、前記先端面および前記側面から突出する状態で抵抗溶接によって前記接地電極母材に埋設され、前記中心電極に対向する対向面を有する棒状の貴金属チップとを含む接地電極とを備えるスパークプラグの製造方法であって、前記接地電極母材を第1溶接電極に取り付ける第1取付工程と、前記貴金属チップを第2溶接電極に取り付ける工程であって、前記第1溶接電極に取り付けられた接地電極母材の前記側面に対して2°≦θ≦25°を満たす角度θで傾斜する前記第2溶接電極の傾斜面に、前記貴金属チップを取り付ける第2取付工程と、前記接地電極母材を取り付けた第1溶接電極に対して、前記貴金属チップを取り付けた第2溶接電極を、前記第1溶接電極に取り付けられた接地電極母材の前記側面に直交する方向に移動させることによって、前記第1溶接電極と前記第2溶接電極との間で前記接地電極母材および前記貴金属チップを加圧しつつ、前記接地電極母材および前記貴金属チップに電流を流す溶接工程とを備えることを特徴とする。適用例6におけるスパークプラグの製造方法によれば、抵抗溶接時における接地電極母材と貴金属チップとの溶融が促進され、接地電極母材と貴金属チップとの接合強度を向上させることができる。その結果、スパークプラグの耐久性能を向上させることができる。
[適用例7] 適用例7におけるスパークプラグの製造方法は、棒状の中心電極と、前記中心電極の外周に設けられた絶縁碍子と、前記絶縁碍子の外周に設けられた円筒状の主体金具と、前記主体金具に一端が接合され、前記中心電極と他端との間で間隙を形成する接地電極であって、前記他端において先端面および側面を形成する接地電極母材と、前記先端面および前記側面から突出する状態で抵抗溶接によって前記接地電極母材に埋設され、前記中心電極に対向する対向面を有する棒状の貴金属チップとを含む接地電極とを備えるスパークプラグの製造方法であって、前記接地電極母材を第1溶接電極に取り付ける第1取付工程と、前記貴金属チップを第2溶接電極に取り付ける工程であって、前記第1溶接電極に取り付けられた接地電極母材の前記側面に対して2°≦θ≦25°を満たす角度θで傾斜する前記第2溶接電極の傾斜面に、前記貴金属チップを取り付ける第2取付工程と、前記接地電極母材を取り付けた第1溶接電極に対して、前記貴金属チップを取り付けた第2溶接電極を、前記第2溶接電極の前記傾斜面に直交する方向に移動させることによって、前記第1溶接電極と前記第2溶接電極との間で前記接地電極母材および前記貴金属チップを加圧しつつ、前記接地電極母材および前記貴金属チップに電流を流す溶接工程とを備えることを特徴とする。適用例7におけるスパークプラグの製造方法によれば、抵抗溶接時における接地電極母材と貴金属チップとの溶融が促進され、接地電極母材と貴金属チップとの接合強度を向上させることができる。その結果、スパークプラグの耐久性能を向上させることができる。
本発明の形態は、スパークプラグの形態に限るものではなく、例えば、スパークプラグの接地電極、スパークプラグを備える内燃機関などの種々の形態に適用することも可能である。また、本発明は、前述の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
スパークプラグを示す部分断面図である。 スパークプラグの接地電極を拡大して示す説明図である。 接地電極の詳細構成を示す説明図である。 チップ傾斜角度と酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。 貴金属チップと溶融部との幅割合と酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。 チップ長さ埋没割合と酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。 チップ厚み埋没割合と酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。 スパークプラグの製造工程を示す工程図である。 接地電極母材に貴金属チップを抵抗溶接する様子を示す説明図である。 変形例におけるスパークプラグの製造工程を示す工程図である。 変形例において接地電極母材に貴金属チップを抵抗溶接する様子を示す説明図である。 溶融部の形成状態に応じたチップ傾斜角度と酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。 他の実施形態における接地電極を拡大して示す説明図である。
以上説明した本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以下本発明を適用したスパークプラグについて説明する。
A.実施例:
A−1.スパークプラグの構成:
図1は、スパークプラグ100を示す部分断面図である。図1には、スパークプラグ100の軸線である中心軸CA1を境界として、一方にスパークプラグ100の外観形状を図示し、他方にスパークプラグ100の断面形状を図示した。
スパークプラグ100は、中心電極10、絶縁碍子20、主体金具30、および接地電極40を備える。本実施例では、スパークプラグ100の中心軸CA1は、中心電極10、絶縁碍子20、および主体金具30の各中心軸でもある。
スパークプラグ100において、棒状の中心電極10は中心軸CA1方向に延び、中心電極10の外周には絶縁碍子20が設けられ、絶縁碍子20は中心電極10の外周を電気的に絶縁する。中心電極10の一端は絶縁碍子20の一端から突出している。
絶縁碍子20の外周には、中心電極10から電気的に絶縁された状態で円筒状の主体金具30が設けられ、本実施例では、主体金具30は、絶縁碍子20にカシメ固定されている。主体金具30には接地電極40の一端が接合され、接地電極40の他端は、火花を発生させる隙間である火花ギャップを中心電極10との間に形成する。
スパークプラグ100は、内燃機関(図示しない)のエンジンヘッド200に形成された取付ネジ孔210に主体金具30を螺合させた状態で取り付けられる。スパークプラグ100は、2万〜3万ボルトの高電圧が中心電極10に印加されると、中心電極10と接地電極40との間に形成された火花ギャップに火花を発生させる。
スパークプラグ100の中心電極10は、有底筒状に成形された電極母材の内部に、電極母材よりも熱伝導性に優れる芯材を埋設した棒状の電極である。本実施例では、中心電極10は、電極母材の先端が絶縁碍子20の一端から突出する状態で絶縁碍子20に固定されると共に、シール体16、セラミック抵抗17およびシール体18を介して、端子金具19へと電気的に接続される。
本実施例では、中心電極10の電極母材は、インコネル(登録商標)を始めとするニッケルを主成分とするニッケル合金から成り、中心電極10の芯材は、銅または銅を主成分とする合金から成る。本実施例では、中心電極10の電極母材の先端には、イリジウムを主成分とする貴金属チップが溶接によって接合されている。
スパークプラグ100の絶縁碍子20は、アルミナを始めとする絶縁性セラミックス材料を焼成して形成された部材である。絶縁碍子20は、中心電極10を収容する軸孔28を有する筒状体であり、中心電極10が突出する側から中心軸CA1に沿って順に、脚長部22、第1碍子胴部24、碍子鍔部25、および第2碍子胴部26を備える。
絶縁碍子20の脚長部22は、中心電極10が突出する側に向けて外径が小さくなる筒状の部位である。絶縁碍子20の第1碍子胴部24は、脚長部22よりも大きな外径を有する筒状の部位である。絶縁碍子20の碍子鍔部25は、第1碍子胴部24よりも更に大きな外径を有する筒状の部位である。絶縁碍子20の第2碍子胴部26は、碍子鍔部25よりも小さな外径を有する筒状の部位であり、主体金具30と端子金具19との間に十分な絶縁距離を確保する。
スパークプラグ100の主体金具30は、本実施例では、ニッケルメッキされた低炭素鋼製の部材であるが、他の実施形態において、亜鉛メッキされた低炭素鋼製の部材であっても良いし、無メッキのニッケル合金製の部材であっても良い。本実施例では、絶縁碍子20に対する主体金具30のカシメ固定は、冷間カシメであるが、他の実施形態において、熱間カシメであっても良い。主体金具30は、中心電極10が突出する側から中心軸CA1に沿って順に、端面31、取付ネジ部32、胴部34、溝部35、工具係合部36、およびカシメ部38を備える。
主体金具30の端面31は、取付ネジ部32の先端に形成された中空円状の面であり、端面31には、接地電極40が接合され、端面31の中央からは、絶縁碍子20の脚長部22に包まれた中心電極10が突出する。主体金具30の取付ネジ部32は、エンジンヘッド200の取付ネジ孔210に螺合するネジ山を外周に有する円筒状の部位である。
主体金具30の胴部34は、溝部35に隣接して設けられ、溝部35よりも外周方向に張り出した鍔状部であり、エンジンヘッド200に向けてガスケット50を圧縮する。主体金具30の溝部35は、胴部34と工具係合部36との間に設けられ、主体金具30を絶縁碍子20にカシメ固定する際に外周方向に膨出した部位である。主体金具30の工具係合部36は、溝部35に隣接して設けられ、溝部35よりも外周方向に張り出した鍔状部であり、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付けるための工具(図示しない)に係合する形状に成形されている。
主体金具30のカシメ部38は、工具係合部36に隣接して設けられ、主体金具30を絶縁碍子20にカシメ固定する際に、絶縁碍子20の第2碍子胴部26に密着するように塑性加工された部位である。主体金具30のカシメ部38と、絶縁碍子20の碍子鍔部25との間の領域には、粉末のタルク(滑石)を充填した充填部63が形成され、充填部63は、パッキン62,64で封止されている。
図2は、スパークプラグ100の接地電極40を拡大して示す説明図である。スパークプラグ100の接地電極40は、接地電極母材41および貴金属チップ42を備える。接地電極母材41の一端は主体金具30に接合されると共に、接地電極母材41の他端には貴金属チップ42が設けられ、貴金属チップ42と中心電極10との間に火花ギャップGが形成される。
接地電極40の接地電極母材41は、主体金具30から中心電極10に向けて延びた電極であり、接地電極母材41の中心軸CA2は、主体金具30から中心軸CA1に沿った方向へ延びた後、中心電極10に向けて中心軸CA1に交差する方向へ屈曲する。本実施例では、接地電極母材41の外層は、インコネル(登録商標)を始めとするニッケルを主成分とするニッケル合金から成り、接地電極母材41の内層は、外層よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金から成る。
接地電極40の貴金属チップ42は、貴金属を含有する材料で形成された棒状の部材であり、中心電極10に向けて突出する状態で抵抗溶接によって接地電極母材41に埋設されている。本実施例では、貴金属チップ42は、直方体の棒状であるが、他の実施形態において、円柱の棒状であっても良い。本実施例では、貴金属チップ42は、白金を主成分とし20質量%のロジウムを含有する貴金属合金から成る。
図3は、接地電極40の詳細構成を示す説明図である。図3の上段には、中心電極10側から見た接地電極40の上面図と、先端側から見た接地電極40の側面図とを図示し、図3の下段には、接地電極母材41の屈曲形状を臨む方向から見た接地電極40の正面図を図示した。
接地電極40の接地電極母材41は、本実施例では、中心軸CA2に沿って四角形の断面形状を有し、第1母材面411、第2母材面412、第3母材面413、第4母材面414、および第5母材面415を備える。接地電極母材41の第1母材面411は、接地電極母材41の先端面であり、接地電極母材41の第2母材面412は、第1母材面411に隣接する側面のうち、屈曲形状の内側に位置する側面である。本実施例では、第1母材面411は、中心電極10の中心軸CA1に沿った平面であり、第2母材面412は、中心電極10の中心軸CA1に直交する平面である。
接地電極母材41の第3母材面413は、第1母材面411に隣接する側面のうち、屈曲形状の外側に位置する側面である。接地電極母材41の第4母材面414および第5母材面415は、第1母材面411に隣接する側面のうち、第2母材面412と第3母材面413との間に拡がる側面である。
接地電極40の貴金属チップ42は、接地電極母材41の第1母材面411および第2母材面412から突出する状態で抵抗溶接によって接地電極母材41に埋設されている。接地電極母材41の第1母材面411から貴金属チップ42が突出する方向は、貴金属チップ42の中心軸CA3に沿った貴金属チップ42の長手方向であって、接地電極母材41の中心軸CA2に向けて傾斜した方向である。
貴金属チップ42の中心軸CA3が接地電極母材41の中心軸CA2に向けて傾斜する角度であるチップ傾斜角度θは、「2°≦θ≦25°」を満たすことが好ましく、「5°≦θ≦20°」を満たすことが更に好ましく、「10°≦θ≦20°」を満たすことが一層好ましい。チップ傾斜角度θは、中心電極10の中心軸CA1および接地電極母材41の中心軸CA2の二つの中心軸を通る平面上に投影した貴金属チップ42の中心軸CA3が接地電極母材41の中心軸CA2となす角度である。チップ傾斜角度θに関する評価値については後述する。
貴金属チップ42は、本実施例では、中心軸CA3に沿って四角形の断面形状を有し、第1チップ面421、第2チップ面422、第3チップ面423、第4チップ面424、第5チップ面425、および第6チップ面426を備える。貴金属チップ42の第1チップ面421は、接地電極母材41の第1母材面411から突出する貴金属チップ42の先端面である。貴金属チップ42の第2チップ面422は、第1チップ面421に隣接する側面のうち、接地電極母材41に埋没されない側面であって、中心電極10に対向する対向面である。
貴金属チップ42の第3チップ面423は、第1チップ面421に隣接する側面のうち、第2チップ面422に対向する側面である。貴金属チップ42の第4チップ面424および第5チップ面425は、第2チップ面422と第3チップ面423との間に拡がる側面である。貴金属チップ42の第6チップ面426は、第1チップ面421に対向する貴金属チップ42の先端面である。
図3に示すように、接地電極母材41の第2母材面412における貴金属チップ42の周囲には、溶融部43が形成されている。溶融部43は、抵抗溶接によって溶融した貴金属チップ42および接地電極母材41の一部が接地電極母材41の第2母材面412から盛り上がり固まった部位である。
本実施例では、溶融部43は、接地電極母材41の第2母材面412における境界領域Ae1,Ae2にまで存在する。境界領域Ae1,Ae2は、接地電極母材41の第2母材面412における貴金属チップ42が埋没した部分の長さをチップ埋没長さLとするとき、第2母材面412における領域のうち、第1母材面411に接する境界から「0.10×L」の距離をとった領域である。図3には、貴金属チップ42の両側に拡がる第2母材面412の境界領域Ae1,Ae2にハッチングを施した。
貴金属チップ42の両側に存在する溶融部43の各々の幅である溶融部幅H1,H2と、貴金属チップ42の幅であるチップ幅Wとの関係は、「{(H1+H2)/W}≧0.40」を満たすことが好ましく、「{(H1+H2)/W}≧0.60」を満たすことが更に好ましく、「{(H1+H2)/W}≧1.00」を満たすことが一層好ましい。溶融部幅H1,H2は、接地電極母材41の第2母材面412における第1母材面411に接する境界から「0.25×L」の距離をとった基準位置において貴金属チップ42の両側に存在する溶融部43の各々の幅である。チップ幅Wは、貴金属チップ42における中心軸CA3に直交する方向に沿った第2チップ面422の幅である。貴金属チップ42と溶融部43との幅割合{(H1+H2)/W}に関する評価値については後述する。
接地電極母材41の第1母材面411から突出する貴金属チップ42の長さである突出長さAと、中心軸CA3に沿った貴金属チップ42の長さであるチップ全長Bとの関係は、「(A/B)≦0.60」を満たすことが好ましく、「(A/B)≦0.50」を満たすことが更に好ましく、「(A/B)≦0.40」を満たすことが一層好ましい。本実施例では、貴金属チップ42の突出長さAは、接地電極母材41の第1母材面411から突出する貴金属チップ42における第3チップ面423の長さである。貴金属チップ42のチップ長さ埋没割合(A/B)に関する評価値については後述する。
接地電極母材41の第2母材面412から突出する貴金属チップ42の長さである突出厚みCと、接地電極母材41の第2母材面412に対して埋没する方向に沿った貴金属チップ42の長さであるチップ厚みDとの関係は、「(C/D)≦0.60」を満たすことが好ましく、「(C/D)≦0.30」を満たすことが更に好ましく、「(C/D)≦0.15」を満たすことが一層好ましい。本実施例では、貴金属チップ42の突出厚みCは、接地電極母材41の第2母材面412から突出する貴金属チップ42における第6チップ面426の長さである。貴金属チップ42のチップ厚み埋没割合(C/D)に関する評価値については後述する。
A−2.チップ傾斜角度θに関する評価値:
図4は、チップ傾斜角度θと酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。図4の評価試験では、チップ傾斜角度θが異なる複数の試料を作成し、これらの試料を加熱した後、接地電極40を切断して接地電極母材41と貴金属チップ42との間の接合部における酸化スケールの形成を確認した。酸化スケールは、接地電極40の過熱によって、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合部に形成され、貴金属チップ42が接地電極母材41から剥離する要因となる。
図4の評価試験に用いた試料は、具体的には、チップ全長B=1.50mm、チップ幅W=0.70mm、チップ厚み埋没割合(C/D)=0.60の条件を満たし、チップ長さ埋没割合(A/B)およびチップ傾斜角度θをそれぞれ変化させたものである。チップ長さ埋没割合(A/B)については、「0.40」、「0.50」、「0.60」、「0.70」の各値に変化させ、チップ傾斜角度θについては、「0°」、「2°」、「5°」、「10°」、「15°」、「20°」、「25°」、「30°」、「35°」の各値に変化させた。
図4の評価試験では、具体的には、常温および常湿の条件の下、バーナーを用いて試料を1050℃で2分間加熱した後に常温で一分間冷却する工程を1000サイクル実施した。その後、試料を切断し、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合部における酸化スケールに変化した部位の割合である酸化スケール変化割合Rcを算出した。酸化スケール変化割合Rcは、貴金属チップ42のチップ全長Bから突出長さAを除いたチップ溶接代(B−A)に対して、酸化スケールが占める領域の割合である。図4の評価試験では、チップ傾斜角度θを変化させることによる酸化スケールの低減効果を確認するため、チップ傾斜角度θ=0°の試料による酸化スケール変化割合Rcと、チップ傾斜角度θを変化させた試料による酸化スケール変化割合Rcとの対比率Rrを算出した。
図4には、チップ傾斜角度θを横軸にとり、酸化スケール変化割合Rcに関するチップ傾斜角度θ=0°の試料との対比率Rrを縦軸にとって、チップ傾斜角度θと酸化スケールとの関係を図示した。図4において、酸化スケール変化割合の対比率Rrが100%よりも低いチップ傾斜角度θの試料は、チップ傾斜角度θ=0°の試料よりも酸化スケールの発生を抑制できることを示す。
図4に示すように、いずれのチップ長さ埋没割合(A/B)の試料についても、チップ傾斜角度θが「2°≦θ≦25°」を満たす条件では、酸化スケール変化割合の対比率Rrが100%よりも低下し、チップ傾斜角度θ=0°の試料よりも酸化スケールの発生を抑制できることが分かった。いずれのチップ長さ埋没割合(A/B)の試料についても、チップ傾斜角度θが「0°」から「2°」、「5°」、「10°」に増加するに連れて、酸化スケール変化割合の対比率Rrが低下した。酸化スケール変化割合の対比率Rrは、「10°≦θ≦20°」を満たす条件ではほぼ安定した値となり、チップ傾斜角度θが「20°」を超えると増加する傾向にあった。チップ傾斜角度θが「25°」を超え「30°」以上になると、酸化スケール変化割合の対比率Rrは100%以上となり、チップ傾斜角度θ=0°の試料よりも酸化スケール変化割合Rcは悪化してしまった。
以上説明した図4の評価試験の結果によれば、チップ傾斜角度θは、「2°≦θ≦25°」を満たすことが好ましく、「5°≦θ≦20°」を満たすことが更に好ましく、「10°≦θ≦20°」を満たすことが一層好ましい。
A−3.貴金属チップ42と溶融部43との幅割合{(H1+H2)/W}に関する評価値:
図5は、貴金属チップ42と溶融部43との幅割合{(H1+H2)/W}と酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。図5の評価試験では、幅割合{(H1+H2)/W}が異なる複数の試料を作成し、これらの試料を加熱した後、接地電極40を切断して接地電極母材41と貴金属チップ42との間の接合部における酸化スケールの形成を確認した。
図5の評価試験に用いた試料は、具体的には、チップ全長B=1.50mm、チップ幅W=0.70mm、チップ厚み埋没割合(C/D)=0.60の条件を満たし、チップ長さ埋没割合(A/B)および溶融部幅H1,H2をそれぞれ変化させたものである。チップ長さ埋没割合(A/B)については、「0.50」、「0.60」の各値に変化させた。
図5の評価試験では、具体的には、図4の評価試験と同様に、試料を1050℃で2分間加熱した後に常温で一分間冷却する工程を1000サイクル実施した。その後、試料を切断し、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合部における酸化スケールに変化した部位の割合である酸化スケール変化割合Rcを算出した。
図5には、幅割合{(H1+H2)/W}を横軸にとり、酸化スケール変化割合Rcを縦軸にとって、幅割合{(H1+H2)/W}と酸化スケールとの関係を図示した。50%の酸化スケール変化割合Rcは、貴金属チップ42が接地電極母材41から剥離してしまう可能性が高い剥離限界であり、酸化スケール変化割合Rcが50%よりも低い試料は、剥離限界を超えることなく、スパークプラグとして実用に十分に耐え得ることを示す。
図5に示すように、いずれのチップ長さ埋没割合(A/B)の試料についても、幅割合{(H1+H2)/W}が「0.40」以上を満たす条件では、酸化スケール変化割合Rcが剥離限界である50%よりも低下し、酸化スケールの発生を抑制できることが分かった。いずれのチップ長さ埋没割合(A/B)の試料についても、幅割合{(H1+H2)/W}が増加するに連れて、酸化スケール変化割合Rcが低下した。幅割合{(H1+H2)/W}が「0.60」以上になると、酸化スケール変化割合Rcが低下幅は縮小する。幅割合{(H1+H2)/W}が「1.00」以上になると、酸化スケール変化割合Rcは25%以下となり、酸化スケールの発生を十分に抑制できることが分かった。
以上説明した図5の評価試験の結果によれば、幅割合{(H1+H2)/W}は、「{(H1+H2)/W}≧0.40」を満たすことが好ましく、「{(H1+H2)/W}≧0.60」を満たすことが更に好ましく、「{(H1+H2)/W}≧1.00」を満たすことが一層好ましい。
A−4.チップ長さ埋没割合(A/B)に関する評価値:
図6は、チップ長さ埋没割合(A/B)と酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。図6の評価試験の結果は、前述した図4の評価試験で得られたものであり、図6には、チップ傾斜角度θを横軸にとり、酸化スケール変化割合Rcを縦軸にとって、チップ長さ埋没割合(A/B)と酸化スケールとの関係を図示した。
図6に示すように、チップ長さ埋没割合(A/B)が「0.70」の試料では、いずれのチップ傾斜角度下θであっても、酸化スケール変化割合Rcが剥離限界である50%を超えてしまうことが分かった。チップ長さ埋没割合(A/B)が「0.40」、「0.50」、「0.60」の試料では、チップ傾斜角度θが「2°≦θ≦25°」を満たす条件において、酸化スケール変化割合Rcが50%未満となり、チップ長さ埋没割合(A/B)が低下するに連れて、酸化スケール変化割合Rcも低下することが分かった。
以上説明した図6の評価試験の結果によれば、チップ長さ埋没割合(A/B)は、「(A/B)≦0.60」を満たすことが好ましく、「(A/B)≦0.50」を満たすことが更に好ましく、「(A/B)≦0.40」を満たすことが一層好ましい。
A−5.チップ厚み埋没割合(C/D)に関する評価値:
図7は、チップ厚み埋没割合(C/D)と酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。図7の評価試験では、チップ厚み埋没割合(C/D)が異なる複数の試料を作成し、これらの試料を加熱した後、接地電極40を切断して接地電極母材41と貴金属チップ42との間の接合部における酸化スケールの形成を確認した。
図7の評価試験に用いた試料は、具体的には、突出長さA=0.90mm、チップ全長B=1.50mm、チップ幅W=0.70mmの条件を満たし、チップ厚み埋没割合(C/D)およびチップ傾斜角度θをそれぞれ変化させたものである。チップ厚み埋没割合(C/D)については、「0.15」、「0.30」、「0.45」、「0.60」、「0.70」の各値に変化させ、チップ傾斜角度θについては、「0°」、「2°」、「5°」、「10°」、「15°」、「20°」、「25°」、「30°」、「35°」の各値に変化させた。
図7の評価試験では、具体的には、図4の評価試験と同様に、試料を1050℃で2分間加熱した後に常温で一分間冷却する工程を1000サイクル実施した。その後、試料を切断し、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合部における酸化スケールに変化した部位の割合である酸化スケール変化割合Rcを算出した。図7には、チップ傾斜角度θを横軸にとり、酸化スケール変化割合Rcを縦軸にとって、チップ厚み埋没割合(C/D)と酸化スケールとの関係を図示した。
図7に示すように、チップ厚み埋没割合(C/D)が「0.70」の試料では、いずれのチップ傾斜角度下θであっても、酸化スケール変化割合Rcが剥離限界である50%を超えてしまうことが分かった。チップ厚み埋没割合(C/D)が「0.15」、「0.30」、「0.45」、「0.60」の試料では、チップ傾斜角度θが「2°≦θ≦25°」を満たす条件において、酸化スケール変化割合Rcが50%未満となり、チップ厚み埋没割合(C/D)が低下するに連れて、酸化スケール変化割合Rcも低下することが分かった。特に、チップ厚み埋没割合(C/D)が「0.15」、「0.30」、「0.45」の試料では、チップ傾斜角度θが「2°≦θ≦25°」を満たす条件において、酸化スケール変化割合Rcは25%以下となり、酸化スケールの発生を十分に抑制できることが分かった。
以上説明した図7の評価試験の結果によれば、チップ厚み埋没割合(C/D)は、「(C/D)≦0.60」を満たすことが好ましく、「(C/D)≦0.30」を満たすことが更に好ましく、「(C/D)≦0.15」を満たすことが一層好ましい。
A−6.溶融部43の形成状態に関する評価値:
図12は、溶融部43の形成状態に応じたチップ傾斜角度θと酸化スケールとの関係を調べた評価試験の結果を示す説明図である。図12の評価試験では、溶融部43の形成状態が異なる複数の試料を作成し、これらの試料を加熱した後、接地電極40を切断して接地電極母材41と貴金属チップ42との間の接合部における酸化スケールの形成を確認した。
図12の評価試験に用いた試料は、具体的には、突出長さA=0.90mm、チップ全長B=1.50mm、チップ幅W=0.70mmの条件、チップ厚み埋没割合(C/D)=0.60の条件を満たし、溶融部43の形成状態およびチップ傾斜角度θをそれぞれ変化させたものである。溶融部43の形成状態については、溶融部43が境界領域Ae1,Ae2にまで形成されている状態と、溶融部43が境界領域Ae1,Ae2にまで形成されていない状態と、の2つの形成状態とし、各形成状態にて、チップ傾斜角度θを、「5°」、「10°」、「15°」、「20°」、「25°」の各値に変化させた試料を作成した。
図12の評価試験では、具体的には、図4の評価試験と同様に、試料を1050℃で2分間加熱した後に常温で一分間冷却する工程を1000サイクル実施した。その後、試料を切断し、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合部における酸化スケールに変化した部位の割合である酸化スケール変化割合Rcを算出した。図12には、チップ傾斜角度θを横軸にとり、酸化スケール変化割合Rcを縦軸にとって、溶融部43が境界領域Ae1,Ae2にまで形成されている試料の評価値を白丸でプロットすると共に、溶融部43が境界領域Ae1,Ae2にまで形成されていない試料の評価値を黒丸でプロットした。
図12に示すように、チップ傾斜角度θが「5°≦θ≦25°」を満たす条件において、溶融部43が境界領域Ae1,Ae2にまで形成されているか否かに拘わらず、酸化スケール変化割合Rcが剥離限界である50%を超えないことが分かった。更に、溶融部43が境界領域Ae1,Ae2にまで形成されている状態の方が、溶融部43が境界領域Ae1,Ae2にまで形成されていない状態よりも、酸化スケール変化割合Rcが低下することが分かった。
以上説明した図12の評価試験の結果によれば、溶融部43が境界領域Ae1,Ae2にまで形成されていること、すなわち境界領域Ae1,Ae2にまで溶融部43が存在することが好ましい。
A−7.スパークプラグの製造工程:
図8は、スパークプラグ100の製造工程(プロセスP10)を示す工程図である。図9は、接地電極母材41に貴金属チップ42を抵抗溶接する様子を示す説明図である。スパークプラグ100の製造工程(プロセスP10)では、接地電極40を製造するために、接地電極母材41および貴金属チップ42を用意する(プロセスP110)。本実施例では、貴金属チップ42の抵抗溶接に先立って用意される接地電極母材41は、完成品における接地電極40の接地電極母材41と異なり、真っ直ぐに延びた線材である。
接地電極母材41および貴金属チップ42を用意した後(プロセスP110)、接地電極母材41を第1溶接電極510に取り付ける第1取付工程(プロセスP120)を実施する。第1取付工程(プロセスP120)では、図9に示すように、接地電極母材41の第3母材面413を第1溶接電極510側に向けて、接地電極母材41を第1溶接電極510に取り付ける。
第1取付工程(プロセスP120)の後、貴金属チップ42を第2溶接電極520に取り付ける第2取付工程(プロセスP130)を実施する。第2取付工程(プロセスP140)では、図9に示すように、第1溶接電極510に取り付けられた接地電極母材41の第2母材面412に対して「2°≦θ≦25°」を満たす角度θで傾斜する第2溶接電極520の傾斜面525に、貴金属チップ42を取り付ける。
第2取付工程(プロセスP130)の後、接地電極母材41に貴金属チップ42を抵抗溶接する溶接工程(プロセスP140)を実施する。溶接工程(プロセスP140)では、図9に示すように、接地電極母材41を取り付けた第1溶接電極510に対して、貴金属チップ42を取り付けた第2溶接電極520を、第1溶接電極510に取り付けられた接地電極母材41の第2母材面412に直交する方向に移動させることによって、第1溶接電極510と第2溶接電極520との間で接地電極母材41および貴金属チップ42を加圧しつつ、接地電極母材41および貴金属チップ42に電流を流す。
溶接工程(プロセスP140)の後、接地電極母材41に貴金属チップ42を抵抗溶接した電極中間品を、第1溶接電極510および第2溶接電極520から取り出す(プロセスP150)。その後、電極中間品を完成品の接地電極40の形状に合わせて切断し折り曲げた後、主体金具30に溶接する(プロセスP160)。その後、接地電極40が溶接された主体金具30に他の部材を組み付けると(プロセスP190)、スパークプラグ100が完成する。
A−8.効果:
以上説明したスパークプラグ100によれば、チップ傾斜角度θが「2°≦θ≦25°」を満たすことによって、抵抗溶接時における接地電極母材41と貴金属チップ42との溶融が促進され、図4に示した評価試験の結果のように、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合強度を向上させることができる。その結果、スパークプラグ100の耐久性能を向上させることができる。
また、接地電極母材41における第2母材面412の境界領域Ae1,Ae2にまで溶融部43が存在するため、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合強度を十分に向上させることができる。
また、幅割合{(H1+H2)/W}が「{(H1+H2)/W}≧0.40」を満たすことによって、図5に示した評価試験の結果のように、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合強度を十分に向上させることができる。
また、チップ長さ埋没割合(A/B)が「(A/B)≦0.60」を満たすことによって、図6に示した評価試験の結果のように、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合強度を十分に向上させることができる。
また、チップ厚み埋没割合(C/D)が「(C/D)≦0.60」を満たすことによって、図7に示した評価試験の結果のように、接地電極母材41と貴金属チップ42との接合強度を十分に向上させることができる。
B.変形例:
図10は、変形例におけるスパークプラグ100の製造工程(プロセスP20)を示す工程図である。図11は、変形例において接地電極母材41に貴金属チップ42を抵抗溶接する様子を示す説明図である。変形例におけるスパークプラグ100の製造工程(プロセスP20)では、図8の製造工程(プロセスP10)と同様に、接地電極母材41および貴金属チップ42を用意した後(プロセスP110)、接地電極母材41を第1溶接電極510に取り付ける第1取付工程(プロセスP120)を実施する。
変形例における第1取付工程(プロセスP120)の後、貴金属チップ42を第2溶接電極520に取り付ける第2取付工程(プロセスP230)を実施する。第2取付工程(プロセスP230)では、図11に示すように、第1溶接電極510に取り付けられた接地電極母材41の第2母材面412に対して「2°≦θ≦25°」を満たす角度θで傾斜する第2溶接電極520の傾斜面525に、貴金属チップ42を取り付ける。
第2取付工程(プロセスP230)の後、接地電極母材41に貴金属チップ42を抵抗溶接する溶接工程(プロセスP240)を実施する。溶接工程(プロセスP240)では、図11に示すように、接地電極母材41を取り付けた第1溶接電極510に対して、貴金属チップ42を取り付けた第2溶接電極520を、第2溶接電極520の傾斜面525に直交する方向に移動させることによって、第1溶接電極510と第2溶接電極520との間で接地電極母材41および貴金属チップ42を加圧しつつ、接地電極母材41および貴金属チップ42に電流を流す。
溶接工程(プロセスP240)の後、図8の製造工程(プロセスP10)と同様に、電極中間品の取り出し(プロセスP150)、主体金具30への溶接(プロセスP160)、各種部品の組み付け(プロセスP190)を経て、スパークプラグ100が完成する。
C.他の実施形態:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
例えば、接地電極母材41における中心軸CA2に沿った断面形状は、全長にわたって同じ形状のものに限るものではない。また、貴金属チップ42における中心軸CA3に沿った断面形状についても、全長にわたって同じ形状のものに限るものではない。
図13は、他の実施形態における接地電極40を拡大して示す説明図である。図13に示す他の実施形態は、貴金属チップ42の第2チップ面422が中心電極10の対向面と平行である点を除き、前述の実施形態と同様である。すなわち、図13に示す他の実施形態では、貴金属チップ42の第2チップ面422が中心電極10の中心軸CA1に直交する状態にまで、接地電極母材41が中心電極10側に曲げられている。図13に示す他の実施形態では、チップ傾斜角度θは、前述の実施形態と同様である。
10…中心電極
16…シール体
17…セラミック抵抗
18…シール体
19…端子金具
20…絶縁碍子
22…脚長部
24…第1碍子胴部
25…碍子鍔部
26…第2碍子胴部
28…軸孔
30…主体金具
31…端面
32…取付ネジ部
34…胴部
35…溝部
36…工具係合部
38…カシメ部
40…接地電極
41…接地電極母材
42…貴金属チップ
43…溶融部
50…ガスケット
62…パッキン
63…充填部
100…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
210…取付ネジ孔
411…第1母材面
412…第2母材面
413…第3母材面
414…第4母材面
415…第5母材面
421…第1チップ面
422…第2チップ面
423…第3チップ面
424…第4チップ面
425…第5チップ面
426…第6チップ面
510…第1溶接電極
520…第2溶接電極
525…傾斜面
W…チップ幅
A…突出長さ
B…チップ全長
C…突出厚み
D…チップ厚み
G…火花ギャップ
L…チップ埋没長さ
H1,H2…溶融部幅
CA1…中心軸
CA2…中心軸
CA3…中心軸
Ae1,Ae2…境界領域
θ…チップ傾斜角度

Claims (7)

  1. 棒状の中心電極と、
    前記中心電極の外周に設けられた絶縁碍子と、
    前記絶縁碍子の外周に設けられた円筒状の主体金具と、
    前記主体金具に一端が接合され、前記中心電極と他端との間で間隙を形成する接地電極であって、
    前記他端において先端面および側面を形成する接地電極母材と、
    前記先端面および前記側面から突出する状態で抵抗溶接によって前記接地電極母材に埋設され、前記中心電極に対向する対向面を有する棒状の貴金属チップと
    を含む接地電極と
    を備えるスパークプラグであって、
    前記接地電極母材の前記先端面から前記貴金属チップが突出する方向は、前記貴金属チップの長手方向であって、前記接地電極母材の中心軸に向けて傾斜した方向であり、
    前記貴金属チップの中心軸が前記接地電極母材の中心軸に向けて傾斜する角度θは、2°≦θ≦25°を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記接地電極母材の前記側面における前記貴金属チップの周囲には、前記抵抗溶接によって前記接地電極母材および前記貴金属チップが溶融した溶融部が形成され、
    前記接地電極母材の前記側面における前記貴金属チップが埋没した部分の長さをチップ埋没長さLとするとき、前記接地電極母材の前記側面における領域のうち、前記先端面に接する境界から0.10×Lの距離をとった境界領域にまで、前記溶融部が存在することを特徴とするスパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2のスパークプラグであって、
    前記接地電極母材の前記側面における前記貴金属チップの周囲には、前記抵抗溶接によって前記接地電極母材および前記貴金属チップが溶融した溶融部が形成され、
    前記接地電極母材の前記側面における前記貴金属チップが埋没した部分の長さをチップ埋没長さLとするとき、前記接地電極母材の前記側面における前記先端面に接する境界から0.25×Lの距離をとった基準位置において前記貴金属チップの両側に存在する前記溶融部の各々の幅である溶融部幅H1,H2と、前記貴金属チップにおける前記長手方向に直交する方向に沿った前記対向面の幅であるチップ幅Wとの関係は、{(H1+H2)/W}≧0.40を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記接地電極母材の前記先端面から突出する前記貴金属チップの長さである突出長さAと、前記長手方向に沿った前記貴金属チップの長さであるチップ全長Bとの関係は、(A/B)≦0.60を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記接地電極母材の前記側面から突出する前記貴金属チップの長さである突出厚みCと、前記側面に対して埋没する方向に沿った前記貴金属チップの長さであるチップ厚みDとの関係は、(C/D)≦0.60を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
  6. 棒状の中心電極と、
    前記中心電極の外周に設けられた絶縁碍子と、
    前記絶縁碍子の外周に設けられた円筒状の主体金具と、
    前記主体金具に一端が接合され、前記中心電極と他端との間で間隙を形成する接地電極であって、
    前記他端において先端面および側面を形成する接地電極母材と、
    前記先端面および前記側面から突出する状態で抵抗溶接によって前記接地電極母材に埋設され、前記中心電極に対向する対向面を有する棒状の貴金属チップと
    を含む接地電極と
    を備えるスパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極母材を第1溶接電極に取り付ける第1取付工程と、
    前記貴金属チップを第2溶接電極に取り付ける工程であって、前記第1溶接電極に取り付けられた接地電極母材の前記側面に対して2°≦θ≦25°を満たす角度θで傾斜する前記第2溶接電極の傾斜面に、前記貴金属チップを取り付ける第2取付工程と、
    前記接地電極母材を取り付けた第1溶接電極に対して、前記貴金属チップを取り付けた第2溶接電極を、前記第1溶接電極に取り付けられた接地電極母材の前記側面に直交する方向に移動させることによって、前記第1溶接電極と前記第2溶接電極との間で前記接地電極母材および前記貴金属チップを加圧しつつ、前記接地電極母材および前記貴金属チップに電流を流す溶接工程と
    を備えることを特徴とする製造方法。
  7. 棒状の中心電極と、
    前記中心電極の外周に設けられた絶縁碍子と、
    前記絶縁碍子の外周に設けられた円筒状の主体金具と、
    前記主体金具に一端が接合され、前記中心電極と他端との間で間隙を形成する接地電極であって、
    前記他端において先端面および側面を形成する接地電極母材と、
    前記先端面および前記側面から突出する状態で抵抗溶接によって前記接地電極母材に埋設され、前記中心電極に対向する対向面を有する棒状の貴金属チップと
    を含む接地電極と
    を備えるスパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極母材を第1溶接電極に取り付ける第1取付工程と、
    前記貴金属チップを第2溶接電極に取り付ける工程であって、前記第1溶接電極に取り付けられた接地電極母材の前記側面に対して2°≦θ≦25°を満たす角度θで傾斜する前記第2溶接電極の傾斜面に、前記貴金属チップを取り付ける第2取付工程と、
    前記接地電極母材を取り付けた第1溶接電極に対して、前記貴金属チップを取り付けた第2溶接電極を、前記第2溶接電極の前記傾斜面に直交する方向に移動させることによって、前記第1溶接電極と前記第2溶接電極との間で前記接地電極母材および前記貴金属チップを加圧しつつ、前記接地電極母材および前記貴金属チップに電流を流す溶接工程と
    を備えることを特徴とする製造方法。
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