JP5086093B2 - 組換え型ヒトxiii因子の精製 - Google Patents

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Description

[発明の背景]
XIII因子(フィブリン安定化因子, フィブリノリガーゼ, または血漿トランスグルタミナーゼとしても知られている)は、フィブリノーゲンと複合体を形成した酵素前駆体(約320kDaのMr)として血液中を循環している血漿糖タンパク質である〔Greenberg and Shuman, J. Biol. Chem. 257:6096-6101 (1982)〕。血漿XIII因子の酵素前駆体は、2つのaサブユニットおよび2つのbサブユニットからなる四量体である。各サブユニットは、約83,000Daの分子量を有する。完全なタンパク質は、約320kDaの分子量を有する。aサブユニットは酵素の触媒部位を含有し、bサブユニットはaサブユニットを安定化する又はXIII因子の活性化を制御すると考えられている。aおよびbサブユニットのアミノ酸配列は、知られている〔Ichinose et al., Biochemistry 25:6900-6906 (1986); Ichinose et al., Biochemistry 25:4633-4638 (1986)〕。生物学的に活性なXIII因子の組換え型の発現が記載されている(例えば、EP0268772B1を参照されたい)。
インビボで活性化されたXIII因子は、他のタンパク質分子間のクロスリンキング反応を触媒する。血液凝固の最終的な段階の間に、トロンビンは、XIII因子酵素前駆体を中間型へと転換し、次にカルシウムイオンの存在下で解離して、活性化XIII因子を産生する。胎盤のXIII因子は、トロンビンでの切断に際して活性化される。活性化XIII因子は、分子間にξ(δ)-グルタミルリジン結合を形成することを介してフィブリンポリマーのクロスリンキングを触媒し、血餅強度を増加させるトランスグルタミナーゼである。このクロスリンキング反応は、カルシウムイオンの存在を必要とする。活性化XIII因子は、フィブリンδ-鎖のα2-プラスミンインヒビターおよびフィブロネクチンへのクロスリンキング並びにコラーゲンおよびフィブロネクチンのクロスリンキングをも触媒し、この機構は創傷治癒に関連しえる。α2-プラスミンインヒビターのフィブリンネットワークへの共有結合性の取込みによって、血餅の溶解に対する耐性を増加させることができる。
XIII因子欠乏は、「遅延性出血(delayed bleeding)」を生じるが、第一段階の止血に影響しない。XIII因子欠乏を有している患者に関する現行の治療プラックティスには、一般的に天然の供給源から単離された精製XIII因子での置換療法が関与する。
XIII因子は、強皮症〔Delbarre et al., Lancet 2:204 (1984); Guillevin et al., Pharmatherapeutica 4:76-80 (1985); Grivaux and Pieron, Rev. Pnemnol. Clin. 43:102-103 (1987)〕、潰瘍性大腸炎〔Suzuki and Takamura, Throm. Haemostas. 58:509 (1987);米国特許第5,378,687〕、偽膜性大腸炎〔Kuratsuji et al., Haemostasis 11:229-234 (1982)〕およびクモ膜下出血を伴う患者の再出血の予防〔Henze et al., Thromb. Haemostas. 58:513 (1987)〕、加えて、他のコンディションを伴う患者にも有用である。さらにまた、XIII因子は、組織接着剤の成分として有用であることが実証されている〔米国特許第4,414,976; 4,453,939; 4,377,572; 4,362,567; 4,298,598; 4,265,233号および英国特許第2 102 811 B号〕。XIII因子の別の使用には、手術を経験している患者における失血を減少させることが含まれる(米国特許第5,607,917)。
ヒトXIII因子の組換え型を産生させるための方法は、当該技術分野において知られている(例えば、欧州特許第0 268 772 B1号を参照されたい)。また、XIII因子を生物学的供給源から特定のクロマトグラフィー法と組合せた結晶化および/または沈殿工程を用いて精製する方法も知られている(米国特許第4,597,899; 5,204,447および5,612,456)。従来法の各々によってXIII因子の豊富化(enrichment)が生じるが、各々の方法はXIII因子を高収量で単離するためには複雑および/または高価である。当該技術に必要とされることは、単純で、高度に精製されたXIII因子(即ち、混入タンパク質に関して95%純粋以上である組成物が特に所望される)を単離するための安価な方法である。1%以下が活性化XIII因子であるXIII因子を含んでいる組成物を提供できる方法として、2%タンパク質凝集物以下および/またはXIII因子の5%未満の荷電アイソマー(charge isomers)を含有し、高収量を提供する方法が特に所望される。
[発明の簡単な概要]
本発明は、高度に精製されたXIII因子を単離するための方法を提供する。特定の態様において、開示された方法を用いることによって、混入タンパク質(contaminating proteins)に関して少なくとも95%純粋であるXIII因子組成物を取得することができる。これらの方法は、組換え型XIII因子を組換え型の宿主細胞から精製するために特に適している。特定の態様において、組換え型の宿主細胞は、組換え型の酵母細胞である。前記方法は、酵母産生型組換えヒトXIII因子を精製するために提供される。
本発明は、沈殿および/または結晶化工程を必要としない精製方法を提供する。また、本発明の方法は、前記因子の精製のためにXIII因子に特異的な高価な抗体またはモノクローナル抗体の使用を必要としない。典型的な態様において、回収可能な量のXIII因子を含んでいる生物学的流体が、固定化金属アフィニティークロマトグラフィーによって分画されて、他の典型的な精製法によって精製されたXIII因子産物中に認められている生物学的流体のタンパク質を含有しない高度に濃縮されたXIII因子が産生される。特定の態様において、前記生物学的流体は、形質転換されてXIII因子を産生する組換え型酵母細胞からのライセートであり、本発明の方法によって従来の精製法で典型的に残存する酵母タンパク質が除去される。
本発明の特定の態様において、固定化金属アフィニティークロマトグラフィーは、他のアフィニティー精製技術と組み合わせられる。典型的には、固定化金属アフィニティークロマトグラフィーが陰イオン交換および疎水性相互作用分画と任意の順序で組み合わせられて、XIII因子が精製される。特に本態様において、XIII因子の回収可能な量を含んでいる生物学的流体は、陰イオン交換分画で最初に部分的に精製され、固定化金属アフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用分画および陰イオン交換クロマトグラフィーの組合せを用いて、精製法が達成される。特定の態様において、前記生物学的流体は、陰イオン交換分画で最初に部分的に精製されて、XIII因子が豊富化された第1画分が産生される;本第1画分は、疎水性相互作用分画で更に分画されて、XIII因子が豊富化された第2画分が産生される;次に第2の豊富化画分は、固定化金属アフィニティークロマトグラフィーで更に分画されて、XIII因子が豊富化された第3画分が産生される。本第3画分は、陰イオン交換分画で任意でさらに分画して、高度に精製されたXIII因子含有ピーク画分を産生することができる。
回収可能な量のXIII因子を含んでいる生物学的流体は、細胞培養上清, 細胞ライセート, 清澄化細胞ライセート(clarified cell lysates), 細胞抽出物, 組織抽出物, 血液, 血漿, 及びその画分を含んでいてもよい。本発明の典型的な態様において、前記生物学的流体は、細胞ライセート(特に、操作されてXIII因子を産生している組換え細胞の細胞ライセート)であってもよい。
本発明のXIII因子は、特にヒトXIII因子を含む哺乳類XIII因子を含む任意のXIII因子を具備するが、これらに限定されない。XIII因子は、a2二量体を含んでいる、a2b2四量体などを含んでいるポリタンパク質を含んでもよい。典型的には、XIII因子は、組換え細胞によって産生されるa2サブユニット二量体である。本発明の組換え細胞は、細菌性、酵母性、および培養された哺乳類の細胞を含みえる。典型的には、XIII因子の組換え発現に使用される酵母細胞は、Saccharomyces cerevisiase、およびPichiaおよびKluyveromycesの種などのSaccharomyces属のものを含む。
本発明の1つの特定の態様において、XIII因子を含んでいる生物学的サンプルの陰イオン交換分画は、DEAEで誘導体化されている基質(substrate)、固相(solid phase)、または媒体(media)で実施される。陰イオン交換媒体からのサンプルの溶出前に、前記サンプルは、密度修飾因子(例えば、糖, スクロース, またはグリセロールなど)を含んでいる緩衝溶液で洗浄することによって、細胞細片(cellular debris)を除去することができる。本発明に使用される疎水性相互作用分画には、ブチル, フェニルまたはオクチル基で誘導体化されている疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体の使用が含まれる。特に好適な態様において、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体は、フェニル基で誘導体化される。フェニル基で誘導体化されたクロマトグラフィー媒体の使用には、大量のXIII因子を含んでいる画分を溶出するための、低塩緩衝液(a lower salt buffer)が必要であることが認められている。
本発明の方法に使用される固定化金属アフィニティークロマトグラフィーは、Cu2+,Zn2+,またはNi2+などで荷電(charged)したクロマトグラフィー媒体の使用を備える。特定の態様において、Ni2+で荷電したクロマトグラフィー媒体によって、XIII因子の最大収量が提供されることが認められている。更に、開示された方法の各工程で収集されたXIII因子豊富化画分を、濾過して、前記方法中の各工程で形成されえる任意の微粒子(particulates)または凝集物を除去することができる。
本発明の1つの特に好適な態様は、生物学的流体を陰イオン交換媒体(例えば、DEAE誘導体化クロマトグラフィー媒体)での陰イオン交換で分画して、XIII因子が豊富化された第1画分を産生すること;本第1画分を、フェニル誘導体化クロマトグラフィー媒体を用いる疎水性相互作用で更に分画して、XIII因子が豊富化された第2画分を産生すること;次に豊富化された第2画分を、さらにNi2+で荷電させたクロマトグラフィー媒体を含む固定化金属アフィニティークロマトグラフィーで精製して、XIII因子が豊富化された第3画分を産生すること;第3画分を、QAE誘導体化したクロマトグラフィー媒体での陰イオン交換で最終的に分画して、精製されたXIII因子含有ピーク画分(factor XIII-containing peak fraction)を産生することを備える。典型的な態様において、本発明の方法によって産生されるXIII因子産物は、混入タンパク質に関して、少なくとも95%純粋である。特定の態様において、産物は、5%未満の酵母タンパク質を含んでもよい。更に、産物は、1%未満の活性化XIII因子、2%未満の凝集物を含んでもよい、および/または5%未満のXIII因子の荷電アイソマーを含んでもよい。前記方法の収率は、少なくとも約45%であってもよい。
本発明の性質(nature)および効果(advantages)のさらなる理解は、本明細書の残りの記載を参照することによって明らかとなるだろう。
[発明の詳細な記述]
本発明は、固定化金属アフィニティー基質での分画を使用することによって、高度に精製されたXIII因子を単離するための方法を提供する。開示された方法を用いて、混入タンパク質に関して少なくとも95%純粋な高度に精製されたXIII因子を、従来法よりも単純で安価に取得することができる。本発明の方法は、ヒトXIII因子を産生する組換え酵母宿主細胞のライセートを含んでいる生物学的流体を含む生物学的流体からの組換え型XIII因子の精製に特に適している。特定の態様において、前記方法は、さらに2%未満のタンパク質凝集物および/または1%未満の活性化XIII因子を含有する組成物を提供することができる。更に、本発明の特定の態様において、本発明の方法によって製造された精製組成物は、XIII因子の5%未満の荷電アイソマーを含む。XIII因子を精製するための幾つかの初期の方法とは異なり、沈殿および/または結晶化工程は必要とされない。(米国特許第5,612,456号)
本発明明細書中に使用される「XIII因子(factor XIII)」の用語は、ポリタンパク質が実質的なXIII因子活性の活性化を示さないかぎり、a2二量体を含んでいるXIII因子ポリタンパク質、a2b2四量体を含んでいるXIII因子ポリタンパク質、又はaおよびbサブユニットの他の組み合わせを意味する。
本発明によると、XIII因子は、様々な生物学的流体から精製される。本明細書中で使用される「生物学的流体(biological fluid)」は、細胞、細胞成分または細胞産物から由来するか又はそれを含有している任意の流体である。生物学的流体には、細胞培養上清, 細胞ライセート, 清澄化細胞ライセート(clarified cell lysates), 細胞抽出物, 組織抽出物, 血液, 血漿, 及びその画分が含まれるが、これらに限定されない。細胞ライセートは、天然でXIII因子を回収可能な量で産生する細胞(例えば、胎盤細胞など)から作出することができる。しかしながら、典型的なライセートおよび細胞の抽出物は、遺伝的に修飾されてXIII因子を産生している細胞または細胞株から調製される。生物学的流体には、遺伝的に修飾されてXIII因子を発現および分泌している細胞によってXIII因子が分泌されている培養培地も含まれえる。本発明の特定の態様において、生物学的流体は、核酸配列で形質転換されて、XIII因子を産生する酵母細胞から得られたライセートまたは清澄化されたライセートである(前記細胞は、任意の遺伝的に修飾された細胞であってもよい)。本発明の方法を使用して、有意に200〜300ppm未満の酵母タンパク質を含有する調製物を産生することができる。
更に、従来法のように、本発明の方法は、活性化XIII因子を除去する。本発明の方法の特定の態様において、組成物は、1%以下の活性化XIII因子および典型的には1%未満を含有するように提供することができる。本発明の方法の特定の態様において、XIII因子画分に存在するだろうXIII因子の荷電アイソマーも、除去することができる。
本発明は、次の事項を発見した;その事項とは、固定化した金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)基質によって、組換え型ヒトXIII因子に対する良好な結合特性が提供され、本明細書中に開示される精製方法を含む幾つかの典型的な従来の精製法において認められる混入物の除去を生じることである。IMAC基質は、さらに組換え型XIII因子が豊富化された画分を脱塩する付加的な利点を提供し、更なる下流の処理への供試容量(loading volume)を有意に減少させることが発見された。一般に、IMACは、分離のためにキレート金属イオンに対する分子のアフィニティーを活用する。多くのタンパク質は、遷移金属イオン(例えば、Cu2+, Zn2+, およびNi2+)と複合体を形成する。タンパク質を係る複合体から溶出することは、典型的にはpHを6以下に減少させること、より典型的にはpHを約2または3に減少させること、または定常pHを維持すること、及び競合イオン(例えば、イミダゾール, ヒスチジンまたは塩化アンモニウム)の増加を提供することによって達成される。本発明において、XIII因子は、固定化金属イオンに明らかに弱く吸収されるが、混入タンパク質の大多数はカラムレジンにしっかりと結合する。XIII因子は、キレーターの添加を必要とすることなく又は溶出緩衝液のpHを減少させることなく、溶出緩衝液の塩濃度を減少させることによってカラムから溶出される。IMAC分離工程から溶出された豊富化されたXIII因子画分を、十分に濃縮することができる(XIII因子豊富化画分の沈殿を予防するために希釈する必要があるだろう)。希釈緩衝剤の選択は、下流の処理で選択される次の工程に依存する。本発明の1つの特定の態様において、Tris緩衝剤(約pH7.6〜約pH8.0)が希釈に使用される。
本発明の典型的な態様において、固定化金属アフィニティー画分は、他のアフィニティー精製法と組み合わせられる。特定の態様において、前記溶液のpHを約7.0を超えるpHに維持している間に、IMACを陰イオン交換クロマトグラフィーおよび疎水性アフィニティークロマトグラフィーと組合せることによって、沈殿および/または結晶化工程を必要とすることなく、XIII因子の豊富化が許容される。第2の陰イオン交換工程を、精製法に付加することもできる。本発明の1つの特定の態様によって様々なアフィニティー精製法および工程が特定の順序で提供されるが、本発明の精製されたXIII因子組成物を提供するための工程に特定の順序は存在しない。当業者は、本明細書の開示に提供されるガイダンスを得て、類似する結果を達成するために1以上の分画法の順序を変更することができる。
上記のとおり、組換え細胞および細胞株は、XIII因子の典型的な供給源である。ヒトおよび哺乳類のXIII因子cDNAクローンおよび組換え細胞(細菌、酵母、および培養された哺乳類細胞を含む)におけるXIII因子の生産は、記載されている〔Grundmann等の豪州公開特許出願公報69896/87; 欧州特許第EP268772B1, および国際公開第WO 91/14780号〕。典型的には、XIII因子を産生するために使用される宿主細胞には、酵母、例えば、パン酵母(Saccharomyces cerevisiase)およびPichiaおよびKluyveromycesの種が含まれる。クローン化したDNA配列を発現させる方法は、当業者に公知である。要約すると、XIII因子をコード化しているDNA配列を、選択した宿主細胞または細胞株に適合したベクター中の適切なプロモータおよびターミネーター配列と動作可能に連結する。ベクターを、次に宿主細胞に挿入し、結果的に生じた組換え細胞を培養し、XIII因子を産生する。利用した特定の宿主細胞および発現カセットに依存して、XIII因子を細胞から分泌させる又は細胞質に保持させることができる。
XIII因子を分泌しない細胞を用いる場合、前記細胞を遠心分離し、細胞画分を回収することができる。典型的には、遠心分離を中等度の速度(例えば、約10,000 x g)で行なうか又は濾過(例えば、精密濾過法 (MF))を使用することができる。本明細書に開示される1つの方法において、精密濾過法を使用して、宿主細胞を培養培地から分離し、細胞を溶解前に洗浄する。細胞培養は、緩衝剤(例えば、Trisなど)および二価キレート剤(例えば、EDTAなど)でpHを約8.5に調整することによって細胞画分(cell fraction)を回収することなく馴化(conditioned)させ、処理して馴化細胞培養を産生することができる。本発明の特定の態様において、細胞画分の回収は要求されず、馴化させた細胞培養を直接的に処理して細胞を溶解させる。何れかのプロセスにおいて、前記細胞を、溶解または破砕し、組換え型XIII因子を含んでいる細胞内容物を放出させて、クルード(crude)なライセートを形成させる。溶解は、均質化、超音波処理、または細胞膜の可溶化を含む当業者に公知の幾つかの手段によって達成することができる。
クルードな細胞ライセート(これは高レベルのプロテアーゼを含有している可能性がある)で作業する場合、ライセートが濃縮型である時間を最短にすることが好ましい。これはライセートを、典型的には水または適切な緩衝液などの冷えた(約2゜C〜約5゜C)希釈液で急速に希釈することによって容易に達成することができる。ライセートの伝導度を、下流の処理で必要とされるより低くなるまで減少させるため希釈が要求されてもよい。通常は、ライセートは、開始時の細胞スラリーと比べて、約1〜5倍希釈されるが、実際の希釈量は細胞ライセートの特性および下流のプロセスでの次の工程で選択されるクロマトグラフィー媒体によって決定されるだろう。本発明の特定の態様において、伝導率は、精製プロセスにおける引き続く工程において使用することができる陰イオン交換媒体による捕獲を保証するために、4.4mS/cm未満まで減少される。
IMACが他のアフィニティー精製法と組合される本発明の1つの方法において、希釈された細胞ライセートを、陰イオン交換で最初に分画し、XIII因子に関して豊富化された第1画分を産生する。典型的には、希釈された細胞ライセートは、陰イオン交換媒体を含んでいるカラムに対し、約7.2〜約8.2のpHで、より典型的には約7.5以上のpHで通過させられる。洗浄工程に続き、XIII因子は、適切な溶出緩衝液を用いて、陰イオン交換媒体から分画又は溶出される。本工程のために適切な陰イオン交換には、デキストラン, アガロース, セルロース, ポリアクリルアミド, 専門のシリカ(specialty silicas)などのPEI, DEAE, QAEおよびQ誘導体が含まれる。拡張ベッド(expanded bed)クロマトグラフィーカラム中でのDEAE STREAM-LINEレジン(Pharmacia, Piscataway, N.J.)は、培養物および組換え細胞の溶解物からの細胞破片および他の物質を除去するために必要なプロセスに特に好適である。スクロースまたはグリセロールなどの糖を含んでいる密度修飾剤(約1〜約5%の濃度)を、洗浄工程に含ませて、溶出前にカラムからの固形物および細胞破片のクリアランスを援助させることができる。更に、分画前に、密度修飾剤は、カラムから緩衝溶液で洗浄することができる。第1のXIII因子豊富化画分を形成させるためのXIII因子の分画に、ゆっくりとした塩グラジエントを使用することができるが、典型的には段階的なプロセスを使用して、次の処理工程でXIII因子が豊富化された画分の容量が減少させられる。好適な態様において、20mM Tris/80mM Na2SO4, pH7.8を含んでいる溶出緩衝液の段階的グラジエントが使用される。
第1のXIII因子豊富化画分は、疎水性相互作用クロマトグラフィーで更に豊富化されて、第2のXIII因子豊富化画分を形成する。適切なクロマトグラフィー媒体には、フェニル、ブチル、またはオクチル基で誘導体化された固相およびアクリル樹脂が含まれる。本発明の特に好適な態様において、フェニル誘導体化媒体によって、低塩緩衝液を用いるXIII因子豊富化画分の溶出が認容されることが発見された。また、次の事項が発見された;その事項とは、付加的な酵母タンパク質が、ブチル誘導体化媒体を用いる精製プロセスと比較して、フェニル誘導体化媒体を用いて除去されることである。吸収されたXIII因子を、下行性の塩グラジエントまたは段階的洗浄を使用することによってカラムから溶出することができる。XIII因子に関して豊富化されたピークを、貯蔵し、XIII因子活性またはタンパク質濃度の分析のためにサンプルをとり、XIII因子に関して豊富化された第2の画分を形成する。
XIII因子に関して豊富化された第2の画分は、更に上記のとおり固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC;immobilized metal affinity chromatography)で精製される。次の事項が発見された;その事項とは、XIII因子のための精製プロセスにおけるIMACの添加によって、XIII因子の精製のための他の方法において観察されている低分子量混入物の除去が提供されることである。例えば、IMACを備えている本発明の方法によって、次の事項が示される;その事項とは、図1A〜1Cの左欄に示した方法と比べた場合に、XIII因子の精製が改善されることである。更に、IMACによって、さらに下流の処理にための適用容量が減少した非常に濃縮されたXIII因子豊富化画分が産生されることが見出された。100Lの発酵に対して、本明細書中で実証された適用容量の減少は、典型的には約30倍のオーダーである。
本発明の特定の態様において、最終的に陰イオン交換クロマトグラフィー工程を含めることによって、任意の活性化XIII因子を除去すること及び/又は第3の豊富化XIII因子画分中に存在しえるXIII因子の任意の荷電アイソマーを分離することができる。最終的な精製XIII因子豊富化画分を、塩グラジエントまたは段階的溶出を増加させて、陰イオン交換カラムから溶出させることができる。ピーク画分は、貯蔵され、等量の精製水で希釈される、そして、2.5%(w/v)スクロースなどを添加することによって馴化することができる。貯蔵された画分は、次に濃縮される。そして、前記緩衝液を交換して、最終的な調製産物(formula product)を製造することができる。
上記の方法で、XIII因子が豊富化された画分を、様々な各々の分画工程の前に濾過することができる。濾過は、約0.2μmなどの孔径を有しているフィルターを用いて実施することができる。
本発明にしたがって調製されたXIII因子組成物の純度は、従来の手段で測定することができる。個々の分離工程に続いて、ピーク画分を280nmでの吸収で同定することができる。精製されたXIII因子は、アミノ酸分析、活性アッセイなどによって定量することができる。各アッセイは、当業者に公知である。活性化したXIII因子含有量は、トロンビン処理の有無で活性アッセイを実施することによって測定することができる。組換え型のXIII因子調製物の宿主細胞タンパク質による混入は、免疫学的な方法〔例えば、酵素結合イムノアッセイ(ELISA), ポリアクリルアミドゲル電気泳動など〕によってアッセイすることができる。係るアッセイは、薬学的な技術の範囲内で使用するために適切な感度レベルで設計される。
[例]
以下の例は、本発明の様々な側面の単なる例示として提供され、本発明を如何ようにも限定するものとして解釈されるべきではない。
本例は、組換え型の酵母(Saccharomyces cerevisiae)の系統BJn-5-LAの100リッターのスケールから、組換え型のヒトXIII因子(rhFXIII)を精製するために使用される2つの方法を記載している。開示された方法は、沈殿または結晶化の工程を備えていない。更に、前記方法は、XIII因子に特異的な抗体またはモノクローナル抗体の使用を必要としない。両方の方法は、XIII因子に異なるアフィニティー相互作用を有している分画法の組合せの使用を備える。本発明の特定の態様において、固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)工程が使用された、そしてrhFXIIIの純度に改善がえられた。前記方法のさらなる課題は、100Lスケールで下流のプロセスの修飾を試験することであった。前記プロトコールは、従来技術と比較して、rhFXIIIの回収および純度を増加させるための下流の分画法に関する幾つかの修飾を備える。ブチル-セファロースTM樹脂は、1つの開示された方法において、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)媒体として使用された(図1に示される)。この方法は、ブチル誘導体化固相をフェニル-セファロースTM樹脂で置換した別の方法との比較に関して、rFXIII標準を産生するためにも使用された。フェニル誘導体化HIC媒体を使用することによって、低塩濃度における分画が認容され、XIII因子豊富化画分に関する広範な貯蔵基準(pooling criteria)が提供される。また、付加的なクロマトグラフィー工程が、精製プロセスにおいて導入された。この付加的な工程は、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)工程の後に実施された固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)媒体での分画を備える。IMAC樹脂はrhFXIIIに対する良好な結合特性を示し、樹脂からのXIII因子の溶出は小スケール実験における低分子量の混入物の除去を生じる。開示された方法に本工程を包含させることによっても、サンプルを脱塩すること及び最終的な陰イオン交換工程(Q-セファロースTM カラム)で約600Lから約20Lへと供試物容量を有意に減少させることの付加的な利益が提供される。全体的には、修飾された方法は、100Lスケールで約45%の産物回収率で良好に機能した。両方の精製プロセスの模式図は
、図Aから1Cに提供される。
材料および方法
100リッターの発酵槽製造実験:
種菌を、常用されている細胞バンクからXIII因子を発現している組換え細胞を用いて調製した。生産を、100リッターの発酵槽容器で実施した。マルチ発酵槽コンピュータシステムを、発酵プロセスのオンラインモニタリングに使用した。酸素摂取(OUR)、二酸化炭素進化率(CER;carbon dioxide evolution rate)および呼吸商(RQ;respiratory quotient)を、決定した。グルコースベースの酵母培養培地を、0.2μmフィルターをとおす濾過によって滅菌した。発酵槽に、第2段階の種のタンク培養を接種した。グルコース餌を、濾過滅菌し、バッチで調製した。発泡を、消泡剤試薬を手動で添加することによって制御した。処理時間後に、グルコース餌を終了し、pHをアンモニア溶液を用いて増加させた。培養物を、次に下流の処理に移す前に冷却した。
組換え型のヒトXIII因子の下流の処理:
発酵槽収穫物を収集し、伝導度を測定した。収穫物を、3M Tris/60mM EDTAでpH8.5に調整することによって調製した。調製した収穫物を、高圧でホモジナイザーを単回通過させることによって均質化した。ホモジナイザーからでたホモジネートを、約15゜Cに冷却した。均質化プロセスによって、約108Lのクルードなホモジネートが得られた。ホモジネート中のrhFXIIIの量を1.6g/Lで測定(活性アッセイ)し、これによってこの特定の実施に関して、約172.8gの全量が提供された。
拡張ベッドクロマトグラフィー:
拡張ベッドクロマトグラフィー陰イオン交換分画を、DEAE STREAMLINE樹脂を充填したSTREAMLINE200ファルマシアカラム(ファルマシア)を用いて、周囲温度(ambient temperature)で実施した。ベッド高42cmでカラム容量(CV)が13.2L(即ち、カラム直径20cm、断面積314cm2)を、達成した。充填後すぐに、前記カラムを、ダウンフロー様式(down-flow mode)で4カラム容量(CV)または約80Lの10mM NaOHで洗浄し、一晩保存した。
ホモジネートを2容量の水で希釈し、伝導度3.9mS/cmを有する2バッチの162Lの「供試(load)」物質が得られた。4.4mS/cm未満の伝導度が、STREAMLINE樹脂でのrhFXIIIの良好な捕獲に必要とされた。活性アッセイによって、0.6g/Lの濃度(100gトータル)がバッチ1で、0.5g/Lの濃度(81gトータル)がバッチ2で示され、全体で約181gのrhFXIIIが提供された。特定の実施で得られた実際のrhFXIIIの濃度は変動した。そして、各バッチに関する伝導度の調整を要求されたとおりに行なった。
STREAMLINE樹脂を、ダウンフロー様式で、2CVの1M NaOHを流速30L/h(95.5cm/時間 リニア流速)、次に10CVの精製水を70L/h(222.9cm/時間 リニア流速)を用いて消毒した。カラムを、次にダウンフロー様式で、2CVの20mM Tris/1M Na2SO4(pH7.8)で、次に8CVの20mM Tris(pH7.8)で洗浄した。伝導度およびフロースルー緩衝液のpHは、それぞれ2.0mS/cmおよび7.4であると測定された。カラムを、次にアップフロー様式(up-flow mode)で、20mM Tris(pH 7.8)で平衡化し、流速を約2倍から約2.2倍のベット拡張(bed expansion)を達成するまで調整した。「供試物(load)」を、STREAMLINEカラムへアップフロー様式で蠕動ポンプを用いて適用し、ベッドの2.2倍の拡張(約30L/h 95.5cm/時間リニア流速)を得た。全体の供試時間は、約10hであった。供試物のpHを、適用している間に定期的に調査し、7.2未満に降下しないようにした。フロースルー(flow through)のサンプルを、後の活性アッセイのために40Lごとに得た。
供試物の適用に続いて、7CVのアップフロー洗浄を20mM Tris/25mM Na2SO4/2%スクロース(w/v), pH7.8で、フロースルーが透明にみえるまで行なった。流速は、2.2倍のベット拡張を維持するために徐々に増加させるべきである。ベッドは、次に静置し、一晩放置した。カラムを、溶出前に、7CVの20mM Tris/25mM Na2SO4, pH7.8でダウンフロー様式で50L/h(159.24cm/時間 リニア流速)の流速で洗浄した。溶出を、蠕動ポンプをもちいて、4CVの溶出緩衝液(20mM Tris/80mM Na2SO4, pH7.8)を適用することで実施した。検出器は、溶出ピークを同定するために使用しなかった。その代わり、全ての溶出容量(50L)を収集した。引き続く活性アッセイによって、溶出液中に3.2g/L(159g トータル)のrhFXIII濃度が認められ、この値は88%が回収されたことに相当する(表1)。図2は、拡張ベッドクロマトグラフィー画分のSDS-PAGEゲルを示している。溶出画分(eluate fraction)は、4゜Cで一晩貯蔵された。
Figure 0005086093
疎水性相互作用クロマトグラフィー:
疎水性相互作用クロマトグラフィーを、ファルマシアBPG300カラムに総容積12L(即ち、30cmカラム 直径, 断面積707cm2)のフェニル-セファロースTMを充填したもので、ファルマシア6mmバイオプロセスシステムを用いて、周囲温度で実施した。樹脂は新鮮なものであったが、幾つかのロットから貯蔵されたものであった(ファルマシア)。第1のXIII因子豊富化画分(DEAE STREAMLINE溶出液)を、等量の0.5M Na2SO4で希釈し、0.45/0.2μmフィルター(Sartobran P)をとおして濾過した。フェニル-セファロースTM カラムを、2CVの1M NaOHで30L/h(42.43cm/時間 リニア流速)で消毒し、次に5CVの水で洗浄した。カラムを、次に7CVの20mM Tris/250mM Na2SO4(pH7.8)で平衡化した。100Lの調製したSTREAMLINE溶出液の適用を、流速71L/h(100.42cm/時間 リニア流速)で実施した。5CVの20mM Tris/250mM Na2SO4(pH7.8)で洗浄後、カラムを硫酸ナトリウムのグラジエント(20mM Tris, 200mM Na2SO4, pH7.8から5mM Tris, 約14mM Na2SO4;pH7.8まで減少させる)を8.8CVを超える量で適用することで溶出した。溶出ピークを約9Lの12画分に収集し、この際に収集をUV吸光>0.1で開始し、収集をUV吸光<0.1で停止し、5mM Tris単独で溶出されたピーク後の物質を排除した。主ピークを網羅する全画分を、貯蔵する前に、分析のために集めた。溶出したサンプルを、SDS-PAGEで分析した(図3を参照されたい)。
貯蔵した溶出容量(第2のXIII因子豊富化画分)は、約105Lであり、活性アッセイによって1.3g/LのrhFXIII(137g トータル)と及びA280によって1.1g/L(116g トータル)と測定された。活性アッセイの結果に基づく回収収量は87%であり、A280測定に基づく測定では73%であった。貯蔵した溶出液を、0.45/0.2μmフィルターを通して「フレックスボーイ(Flexboy)」バッグへと濾過し、+4゜Cで4日間貯蔵した。図3は、フェニルセファロースTM 溶出サンプルのSDS銀染色ゲルを示す。
固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC):
クロマトグラフィーを、ファルマシアBPG200カラムに充填ベット容積4.7L(即ち、20 cmカラム直径, 断面積314cm2, ベット高15cm)で、ファルマシア6mmバイオプロセスシステムを用いて、周囲温度で実施した。使用した樹脂は、キレーティング セファロースTMファーストフロー(ファルマシア)であった。3.5CVの250mM Ni2SO4(pH7.8)を充填する前に、保存剤を除去するために5CVの水で31L/h(98.7cm/時間 リニア流速)で前記樹脂を洗浄した。次に前記カラムを、3CVの50mM Tris/100mM Na2SO4(pH7.8)で31L/hで平衡化する前に、3CVの20mM Tris/0.5M Na2SO4(pH7.8)を31L/hで適用して、任意の混入物および過剰なニッケルを除去した。前記フェニルカラムの溶出貯蔵物(105L)を、カラムに流速31L/hで適用した。カラム洗浄を、1CVの50mM Tris/250mM Na2SO4(pH7.8)をポンプで流速31L/hで実施した。XIII因子を50mM Tris(pH7.8)を用いて溶出した。そして、溶出ピークを、UV記録がベースラインを超えて上昇すると同時に収集した。トータルの溶出容量(第3のXIII因子豊富化画分)は8Lであり、これを即座に20Lまで50mM Tris(pH7.8)で希釈することによって沈殿を予防し、+4゜Cで一晩貯蔵した。
希釈した溶出液(容量20L)は、A280で5.6g/L rhFXIII(112g トータル)と測定された。A280の結果に基づいた回収収量は、96.6%であった。図4は、IMACクロマトグラフィーサンプルのSDS銀染色ゲルを示す。IMAC溶出のサンプルを、残留ニッケル(RSSL Pharma, Reading UK)に関してアッセイし、0.84ppmのニッケルを有していることが認められた(表2)。
Figure 0005086093
陰イオン交換クロマトグラフィー:
本工程で使用したQ-セファロースTM樹脂は、以前に使用した。それをファルマシアBPG300カラムに、10.6L(15cmカラム直径, 断面積707cm2, ベッド高15cm)のベット容量で充填した。カラムを、2CVの1M NaOHで流速30L/h(42.43cm/h リニア流速)で消毒した。カラムを、次に5CVの精製水で、次に3CVの100mM Tris(pH7.5)および2CVの20mM Tris/0.5M Na2SO4(pH7.5)で洗浄することによって、樹脂を対イオンで荷電させた。次に、カラムを5CVの20mM Tris(pH7.5)で洗浄することによって、伝導度を<3.0mS/cmまで減少させた。フロースルー緩衝液の実測値は、1.46mS/cmと測定された。IMAC溶出物中に存在している任意の残留Niイオンを複合体とするために、希釈されたIMAC溶出物にEDTAを1mMの終濃度まで添加した。次に供試物質を、カラムに適用する前に、0.45/0.2μmフィルター(Sartopore 2)をとおして濾過した。流速71L/h(100.42cm/h リニア流速)で適用した後に、カラムを5CVの20mM Tris(pH7.5)で洗浄した。
rhFXIIIの溶出を、20mM Tris/37.5mM Na2SO4(pH7.5)で流速71L/hで段階溶出を適用することによって実施した。バイオプロセスシステムにおけるUV記録がOD280=0.7に達した際に開始された画分に収集されている主ピークと共に、前ピーク(pre-peak)として、トータルで65Lが収集された。トータルで20画分(約9Lの10画分, 約4Lの3画分, 約2Lの7画分)を、収集し、陰イオン交換HPLC分析を前記画分に関して実施している間に数日間+4゜Cで保存した。HPLC分析から、100%の純度を示している全ての画分(画分1から11を包括的)が、貯蔵されて90Lのトータル容量を提供した。図5は、供試物、ピーク画分、ピーク後および溶出貯蔵物(eluate pool)のSDS-PAGE銀染色ゲルを示す。ピーク後の画分は有意に低分子量のバンドを含有し、これによって本工程の精製効率が確認された。Q-溶出貯蔵物(容量90L)を、A280で0.88g/L rhFXIII(79g トータル)で測定した。A280の結果に基づく回収収量は、75%であった。Q溶出貯蔵物のサンプルを残留ニッケルに関してアッセイし、<0.02ppmニッケル(上記の表2を参照されたい)を有することが認められた。
ウルトラ-ダイアフィルトレーション:
本例において、0.6 m2の全体膜領域を提供している30kDa分子量カットオフ(MWCO)膜カセットを、ダイアフィルトレーションに使用した。要約すると、Q-セファロースTM クロマトグラフィー工程からの溶出液を、塩(Na2SO4)濃度を減少させるために、等容量の精製水で希釈した。希釈した溶出貯蔵物を、次に25%(w/v)スクロースを終濃度2.5%まで添加することによって調製し、200Lの全量が提供された。供給(feed)を、蠕動ポンプで10Lの冷却したリザーバーへと0.45/0.2μmフィルターを通して送った。一度、リザーバーが満たされると、3barの入口圧(0bar 出口圧)を適用することによって濃縮が開始され、そして保留物(retentate)を10Lのリザーバーへと戻した。
前記物質は200Lから8Lへと濃縮され(A280で8.54g/L)、20mMヒスチジンおよび4.25%(w/v)スクロース pH8.0を含有している8容量の最終的な処方の緩衝剤で緩衝液交換がされた。ダイアフィルトレーション物質(7.2L)を、機器から取り出し、一晩+4゜Cで保存した。
最終的な処方および分析:
ダイアフィルトレーションしたrhFXIII濃縮画分を、等容量の処方緩衝液(20mMヒスチジン, 4.25%(w/v)スクロース, 0.02%(v/v)ポリソルベート, pH8.0)で希釈した。A280測定によって、計算上の濃度5.4g/Lが算出された。所望の濃度は約2.5g/Lなので、物質をさらに17.4L緩衝液(20mMヒスチジン, 4.25%(w/v)スクロース, 0.01%(v/v)ポリソルベートpH8.0)で希釈した。A280で測定された終濃度は、2.4g/Lであった。物質を、次に0.22μmフィルターを通して、幾つかのアリコートへと濾過滅菌し、-20゜Cで保存した。図6は、最終産物のSDS-PAGE銀染色分析の結果を示している。濃縮されたダイアフィルトレーション産物を、活性化されたrhFXIIIの存在に関して分析し、非常に低いレベル0.19%が示された。凝集物の存在をSEC-HPLCで測定し、非常に低いレベル0.05%(w/w)が示された。
陰イオン交換(AIEX)HPLCで分析された最終産物の純度は100%近い純度を示したが、高分子量の混入物が銀染色上でなお認められた。ゲルに約70μgのタンパク質を過剰供試(overloaded)したので、これらのバンドが人為的なものか又は実際の混入物であるかは明確ではない。
rhFXIIIを精製するための方法は、100Lスケールで良好に機能し、最終産物は非常に良好な回収率および純度を有していた。ブチル-セファロースTM 樹脂の代わりに、フェニル-セファロースTM 樹脂を使用することによって、本工程を低い硫酸ナトリウム濃度で操作するとの効果がえられ、A280が0.1に達した際に全ピークを収集できるという強力な貯蔵基準が提供される。期待どおり、ブチル樹脂よりも良好な回収が達成された(即ち、ブチル樹脂での実施の82%および74%と比較して、87%)。付加的な分画工程としてIMACを導入することによって、産物の回収および精製の双方に関して、成功したことが証明された。PAGEゲルの結果(図4)は、低分子量バンドの除去を実証した。別の利点は、本工程からの濃縮されたrhFXIIIの溶出であり、これによって続く処理工程が大いに単純化される。というのも、陰イオン交換媒体(Q-セファロースTM)に適用される容量が600Lから20Lへと減少したからである。Q-セファロースTM クロマトグラフィー工程は、全ての以前の100Lでの実施と同じプロトコールで実施され、良好な再現性が示された。溶出画分の貯蔵は、HPLCの結果に基づいて行なった。プロトコールを、次のように修飾することができる;つまり、溶出ピークが画分のA280に基づいて収集され、過去の非-GMPで実施の全てのQ-セファロースTM クロマトグラフィー実施が同じ溶出プロファイルを示すようにである。Q-セファロースTM 溶出貯蔵物のHPLC分析は、fhFXIIIの100%に近い純度を示した。
最終的な限外濾過工程は、濾過の過程に凝集物の形成が生じる場合に、流れが劇的に低下するとの問題があった。この現象は、典型的には大スケール(100L)の操作でのみ認められ、小規模の研究室スケールの精製では認められない。凝集物の形成を回避するために、物質は等容量の水で濃縮前に希釈される。しかしながら、これは浸透流速(permeate flow rate)に対して効果を有さない(これは以前に認められたように時間経過に応じて急激に低下する)。サイズ-排除HPLCを用いる最終的な産物分析によって、凝集物が極端に低いレベルで存在することが示され〔0.05%(w/w);表3〕、このことは存在しているであろう任意の凝集物が低い浸透流速の理由ではないことを指摘している。流れの急激な低下は、生産スケールの操作に問題を生じない。というのも、濾過ユニットの表面領域を増加させることができるからである。
Figure 0005086093
全体的に、最終産物の質が改善され、低いレベルの凝集物および活性化rhFXIIIが示される。前記方法は、強力であり、スケールアップに適切であると思われる。
既述の例は、説明の目的で提供されるが、請求項に係る発明の範囲を限定しない。本発明の他のバリアント(variants)は、当業者には明らかであり、添付の特許請求の範囲に包含される。本明細書中に記載される、全ての文献、特許、特許出願、および他の参照文献も、その全体が参照によって本明細書中に援用される。
図1Aから1Cは、組換え型ヒトXIII因子のための2つの精製方法に関するフローチャートを示す。第1の方法は、陰イオン交換分画と続く疎水性相互作用分離とを備える(ブチル誘導体媒体および第2の陰イオン交換分離を用いる)。第2の精製方法は、固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)工程が付与され、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)誘導体媒体をフェニル基を含有しているものに変えてある。 図1Aから1Cは、組換え型ヒトXIII因子のための2つの精製方法に関するフローチャートを示す。第1の方法は、陰イオン交換分画と続く疎水性相互作用分離とを備える(ブチル誘導体媒体および第2の陰イオン交換分離を用いる)。第2の精製方法は、固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)工程が付与され、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)誘導体媒体をフェニル基を含有しているものに変えてある。 図1Aから1Cは、組換え型ヒトXIII因子のための2つの精製方法に関するフローチャートを示す。第1の方法は、陰イオン交換分画と続く疎水性相互作用分離とを備える(ブチル誘導体媒体および第2の陰イオン交換分離を用いる)。第2の精製方法は、固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)工程が付与され、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)誘導体媒体をフェニル基を含有しているものに変えてある。 図2は、拡張ベッドDEAE陰イオン交換クロマトグラフィー分画から収集された画分のSDS-PAGE分析の結果を示す。レーン1:分子量標準; レーン2:ホモジネート; レーン3:負荷; レーン4:フロースルー40L; レーン5: フロースルー120 L; レーン6:フロースルー200L; レーン7:フロースルー280 L; レーン8:ダウンフロー洗浄; レーン9:溶出液; レーン10:XIII因子標準。 図3Aおよび3Bは、フェニル-セファロース TM疎水性相互作用クロマトグラフィー工程から収集された画分のSDS-PAGE分析の結果を示す。レーン1:分子量標準; レーン2:溶出画分1; レーン3:溶出画分3; レーン4:溶出画分4; レーン5:溶出画分6; レーン6:溶出画分7; レーン7:溶出画分8; レーン8:溶出画分9; レーン9:溶出画分10; レーン11:分子量標準; レーン12:溶出画分11; レーン13:溶出画分12; レーン14:溶出貯蔵物; レーン15:ピーク後溶出物(post peak eluate); レーン16:供試物; レーン17:フロースルー; レーン18:洗浄; レーン19:ウシ血清アルブミン標準。 図3Aおよび3Bは、フェニル-セファロース TM疎水性相互作用クロマトグラフィー工程から収集された画分のSDS-PAGE分析の結果を示す。レーン1:分子量標準; レーン2:溶出画分1; レーン3:溶出画分3; レーン4:溶出画分4; レーン5:溶出画分6; レーン6:溶出画分7; レーン7:溶出画分8; レーン8:溶出画分9; レーン9:溶出画分10; レーン11:分子量標準; レーン12:溶出画分11; レーン13:溶出画分12; レーン14:溶出貯蔵物; レーン15:ピーク後溶出物(post peak eluate); レーン16:供試物; レーン17:フロースルー; レーン18:洗浄; レーン19:ウシ血清アルブミン標準。 図4は、固定化金属アフィニティークロマトグラフィーの溶出から収集された画分のSDS-PAGE分析の結果を示す。レーン1:分子量標準; レーン2:供試物; レーン3:フロースルー; レーン4:フロースルー 塩洗浄; レーン5:ブランク; レーン6:溶出貯蔵物; レーン7:ブランク; レーン8:溶出貯蔵物(1:2希釈); レーン9:ウシ血清アルブミン標準; レーン10:図1の方法で単離された組換え型のヒトXIII因子標準。 図5Aおよび5Bは、IMAC後の陰イオン交換工程から収集された画分のSDS-PAGE分析の結果を示す。レーン1:分子量標準; レーン2:Q-供試物; レーン3:溶出画分1; レーン4:溶出画分2; レーン5:溶出画分3; レーン6:溶出画分4; レーン7:溶出画分5; レーン8:溶出画分6; レーン9:ウシ血清アルブミン標準; レーン10:組換え型のヒトXIII因子標準; レーン11:分子量標準; レーン12:溶出画分7; レーン13:溶出画分8; レーン14:溶出画分9; レーン15:溶出画分10; レーン16:溶出画分11; レーン17:ピーク後のフロースルー(post peak flow through); レーン18:希釈したQ溶出貯蔵物; レーン19:ウシ血清アルブミン標準; レーン20:組換え型のヒトXIII因子標準。 図5Aおよび5Bは、IMAC後の陰イオン交換工程から収集された画分のSDS-PAGE分析の結果を示す。レーン1:分子量標準; レーン2:Q-供試物; レーン3:溶出画分1; レーン4:溶出画分2; レーン5:溶出画分3; レーン6:溶出画分4; レーン7:溶出画分5; レーン8:溶出画分6; レーン9:ウシ血清アルブミン標準; レーン10:組換え型のヒトXIII因子標準; レーン11:分子量標準; レーン12:溶出画分7; レーン13:溶出画分8; レーン14:溶出画分9; レーン15:溶出画分10; レーン16:溶出画分11; レーン17:ピーク後のフロースルー(post peak flow through); レーン18:希釈したQ溶出貯蔵物; レーン19:ウシ血清アルブミン標準; レーン20:組換え型のヒトXIII因子標準。 図6は、最終産物のSDS-PAGE銀染色分析の結果を示している。レーン1:分子量標準; レーン2:馴化したQ-貯蔵物(2.5%); レーン3:浸透物(permeate); レーン4:濃縮物(92.54g/L); レーン5:ダイアフィルトレーション産物(10.6g/L); レーン6:希釈したダイアフィルトレーション産物(5.3g/L); レーン7:最終的な希釈(2.4 g/L); レーン8:濾過滅菌産物(2.4g/L); レーン10:組換え型のヒトXIII因子標準。

Claims (9)

  1. XIII因子を生物学的流体から精製するための方法であって、前記生物学的流体を固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)で分画する工程を備え(ここで、IMAC分画の前に前記生物学的流体が陰イオン交換分画法で分画されて、XIII因子が豊富化された第1画分が産生される)、さらにXIII因子が豊富化された第1画分をIMAC分画の前に疎水性相互作用分画法で分画することをさらに備え、前記疎水性相互作用分画法は、フェニル基で誘導体化されたクロマトグラフィー媒体の使用を備える方法
  2. 請求項1に記載の方法であって、IMACに引き続く陰イオン交換分画をさらに備える方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、前記生物学的流体は細胞ライセートである方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、前記細胞ライセートは組換え型酵母の細胞ライセートである方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記XIII因子は組換え型XIII因子である方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記組換え型XIII因子は組換え型ヒトXIII因子である方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、前記陰イオン交換分画法は、DEAEまたはQAEで誘導体化されたクロマトグラフィー媒体の使用を備える方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記固定化金属アフィニティークロマトグラフィー分画は、Cu 2+ 、Zn 2+ 、またはNi 2+ で荷電したクロマトグラフィー媒体の使用を備える方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、前記クロマトグラフィー媒体はNi 2+ で荷電した方法。
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