JP5083981B2 - 路面への標示シートの貼付構造 - Google Patents

路面への標示シートの貼付構造 Download PDF

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Description

本発明は、路面、特に土圧が負荷される地下等の路面に、地下鉄の乗り場案内等の各種標示が印刷されてなる標示シートを貼付した際の構造に関するものである。また、路面に標示シートを貼付する方法に関するものである。
従来より、屋外道路の路面や地下鉄構内の路面には、図1で示すような各種案内を標示した標示シート1が貼付されている(特許文献1)。この標示シート1は、種々の態様のものがあり、たとえば、透明なウレタンシート等の合成樹脂発泡シートよりなる透明な基材2の裏面に各種標示が印刷された標示層3を具備し、標示層3面に粘着剤が塗布されてなる粘着剤層4を具備してなるものがある(図2)。一方、基材2の表面に、各種標示が印刷された標示層3又は再帰性反射材であるガラスビーズ群が塗布された標示層3を具備し、基材2の裏面に粘着剤が塗布されてなる粘着剤層4を具備したものもある。そして、地下鉄構内の路面5と、粘着剤層4が当接密着するようにして、標示シート1が貼付され使用されている。なお、このような使用方法のため、標示シート1は何度も踏みつけられる場合が多く、図2のごとく、標示層3が基材2の裏面に存在している方が、標示層3が損傷しにくく好ましい。
しかしながら、この標示シート1は、基材2が合成樹脂発泡シートのみからなっているため、路面5に貼付する際に、伸びやすく寸法安定性に劣るという欠点があった。すなわち、標示シート1を路面5に貼付する際、路面5と粘着剤層4とが密着するように、ハンマー等で叩いたり、ローラー等で押圧するために、基材2が伸びやすいということがあった。
このため、基材2に寸法安定性の良好なアルミニウム箔等の金属箔を貼合した標示シート1が提案されている。この標示シート1を、目地を含む路面、特に土圧が負荷されている地下やトンネル内の目地を含む路面5に貼付したときには、標示シート1の目地に対応した箇所に膨れを生じるという問題があった。すなわち、特許文献1に記載されているような金属箔を具備していない標示シート1を使用したときは、膨れが生じないのであるが、寸法安定性の改良のために金属箔を具備した標示シート1を使用したときに限って膨れが生じるのである。
特開2005−23706公報
このような状況下、上記した膨れの原因は、一つは目地から地下水が土圧によって滲み出てくること、他の一つは滲み出てきた地下水が金属箔によって蒸発を妨げられることにあると考えられる。すなわち、目地からの水蒸気乃至水分が金属箔を透過し得ないため、標示シート1の目地に対応した箇所に滞留し、これが原因となって、標示シート1に膨れが生じていると考えられる。しかしながら、目地から地下水が滲み出てくることは自然現象であるため、除去しがたいものである。また、金属箔に水蒸気乃至水分を透過しうる多数の孔を穿てば、上記した原因を除去しうると考えられるが、多数の孔を穿つことにより、金属箔の寸法安定性が低下し、標示シート1が伸びてしまうという欠点を惹起する。本発明は、金属箔に孔を穿つことなく、すなわち、金属箔の寸法安定性を犠牲にすることなく、目地を含む路面に貼付した標示シートに膨れが生じないようにすることを課題とするものである。
この課題を解決するための基本的技術思想は、標示シート1と路面5の間に、面方向に水蒸気乃至水分を導水しうる層を形成し、この層を通して、目地から滲み出てくる地下水を外部に蒸発させようというものである。そして、この層は、標示シート1が路面5から剥離しないように、路面5と高強度に密着している必要があるし、また、標示シート1の粘着剤層4に対しても高強度に密着している必要がある。本発明は、このような基本的技術思想に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、目地を含む路面へ、金属箔層を具備する標示シートを貼付した構造であって、該路面と該標示シートの間には、主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とし末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂を主体とする硬化物層が設けられていることを特徴とする路面への標示シートの貼付構造に関するものである。また、本発明は、主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とし末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂を有機溶媒で溶解希釈したプライマー溶液を、目地を含む路面に塗布して塗布層を形成した後に、該有機溶媒を揮発させた後、該塗布層上に標示シートを貼付することを特徴とする路面への標示シートの貼付方法に関するものである。
本発明に係る路面への標示シートの貼付構造は、表面から、金属箔層7を含む標示シート1、主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とし末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂を主体とする硬化物層8及び目地9を含む路面5の順に積層一体化されてなるものである。なお、本発明における目地9を含む路面5は、土圧が負荷されて目地9から水蒸気乃至水分の滲出しやすい地下路面又はトンネル内路面であるのが一般的である。
標示シート1は、寸法安定性を向上させるため、水蒸気乃至水分を透過させない金属箔層7を含むものであれば、どのようなものでも使用しうる。たとえば、表面から順に、透明な基材層2、標示層3、粘着剤層6、金属箔層7及び粘着剤層4が積層一体化されたものが用いられる。また、表面から順に、標示層3、基材層2、粘着剤層6、金属箔層7及び粘着剤層4が積層一体化されてなるものも用いられる。標示層3は、基材層2表面又は裏面に各種印刷が施されている印刷層であってもよい。なお、基材層2の裏面に印刷が施される場合、基材層2は透明なものを用いる。また、不透明又は透明合成樹脂フィルムの表面又は裏面に印刷が施されてなる、フィルムを含む層を標示層3としてもよい。さらに、ガラスビーズ群を含む再帰性反射シート材を標示層3としてもよい。基材層2は、一般的には、ウレタンシート等の合成樹脂発泡シートよりなるものが用いられるが、これに限られず、合成樹脂非発泡シートであっても、編織物、不織布又は紙等であってもよい。なお、上記したように、基材層2の裏面に印刷が施される場合は、基材層2として、表面から印刷を目視しうるように、透明な合成樹脂発泡又は非発泡シートが用いられる。粘着剤層6は、標示層3又は基材層2等と金属箔層7を接着させるもので、一般的には、クロロプレンゴム等のゴム系粘着剤が用いられる。金属箔層7としては、延展性が良好で且つ寸法安定性に優れるアルミニウム箔が多くの場合用いられる。アルミニウム箔等の金属箔は、一般的に無孔のアルミニウム箔が用いられるが、寸法安定性を阻害しない範囲で、ピンホール等の多少の孔は開いていてもよい。粘着剤層4は、標示シート1を路面5に接着させるためのもので、従来公知の粘着剤が用いられる。代表的には、クロロプレンゴム等のゴム系粘着剤が用いられる。
標示シート1は、目地9を含む路面5に貼付されるのであるが、標示シート1と路面5の間には、硬化物層8が設けられている。そして、この硬化物層8は、主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とし末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂を主体とするものが硬化して形成されているものである。硬化物層8は、主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とする樹脂で形成されており、オキシアルキレン重合体は親水性であり、すなわち、水分との相溶性に富むので、導水層として機能するのである。また、主鎖を構成するオキシアルキレン重合体は有機材料であるため、ゴム系粘着剤等で構成されている粘着剤層4とも高強度に密着する。さらに、末端にアルコキシシリル基を持つ硬化性樹脂であるので、シリル基によって、大理石やタイル等の無機材料からなる路面5とも高硬度に密着する。
主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とし末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂としては、従来公知のいわゆる変成シリコーン樹脂を用いることができる。具体的には、市販品であるカネカ社製のサイリルシリーズ、MSポリマーシリーズ,MAシリーズ,SAシリーズ,ORシリーズ;旭硝子社製のESシリーズ、ESGXシリーズ;デグサジャパン社製のベストプラスト206,信越化学工業社製のKCシリーズ、KRシリーズ、X−40シリーズ;東亜合成社製のXPRシリーズ;綜研化学社製のアクトフローシリーズ等を用いることができる。
また、上記した市販品に限られず、主鎖であるオキシアルキレン重合体中に、ウレタン結合等の極性基を有する結合基が導入されているものも用いることができる。このような硬化性樹脂は、たとえば、特許第33177353号、特許第3030020号又は特開2005−054174号公報等に記載の方法により、容易に合成することができる。
なお、硬化物層8は、硬化した硬化性樹脂を主体とするものであるが、種々の物性乃至は特性を実現するため、後述するシランカップリング剤や硬化触媒等の添加剤が含有されていてもよい。
路面5への標示シート1の貼付方法を詳述すると、以下のとおりである。まず、標示シート1を貼付しようとする目地9を含む路面5を洗浄する。そして、洗浄した目地9を含む路面5に、主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とし末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂を含有するプライマー溶液を、塗布して塗布層を形成する。ここで、プライマー溶液は、硬化性樹脂をトルエン等の有機溶媒に溶解希釈したものである。そして、必要により、硬化性樹脂以外に適宜添加剤が配合されてなるものである。添加剤としては、路面5と強固に密着させるために、シランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルキルシリケート化合物等が配合されていてもよい。また、硬化性樹脂の硬化を促進させるために、スズ系触媒やホウ素系触媒等が含有されていてもよい。また、プライマー溶液の流動性等を調整するために、疎水性シリカ粒子、親水性シリカ粒子やガラスビーズ等の粉体が含有されていてもよい。また、硬化後の物性向上ために、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びポリオレフィン樹脂等の樹脂が含有されていてもよい。
プライマー溶液の路面5への塗布量は、任意であるが、一般的には10〜50g/m2程度である。そして、塗布した後、有機溶媒を揮発させ硬化性樹脂を硬化させて硬化物層8を形成する。本発明で使用する硬化性樹脂は、常温湿気硬化型であるため、有機溶媒を揮発させ、大気中の水分と接触すれば、直ちに硬化が始まる。そして、有機溶媒を揮発させた後、任意の時期に、標示シート1を貼付する。標示シート1は、その粘着剤層4が塗布層と当接するようにして貼付する。貼付後、ハンマーやロールによって、標示シート1が路面5と更に密着するように、叩いたり押圧したりする。これによって、標示シート1は路面5に凹凸があっても、これに追随し密着して貼付されるのである。なお、塗布層は、その後、1日〜数日経過後に完全に硬化して、硬化物層8となるのである。以上のようにして、路面5に標示シート1が貼付され、標示層3によって任意の標示がなされるのである。
本発明に係る路面5への標示シート1の貼付構造は、路面5と標示シート1の間に硬化物層8が介在している。そして、硬化物層8は、主鎖がオキシアルキレン重合体よりなる樹脂が硬化したものである。オキシアルキレン重合体は、水蒸気乃至水分に対して親和性があるため、水蒸気乃至水分を吸収し、拡散させる。したがって、路面5の目地9から滲み出てくる地下水由来の水蒸気乃至水分は、硬化物層8に沿って面方向に拡散し、硬化物層8の各端部から外部に放出される。よって、目地9と標示シート1の間に水蒸気乃至水分が滞留しにくくなり、標示シート1の目地9に対応する箇所に膨れが生じるのを防止しうるという作用効果を奏する。
また、硬化性樹脂は、末端がアルコキシシリル基よりなるため、無機材料で構成されている路面5との結合性も良好で、高強度で密着する。また、硬化性樹脂の主鎖はオキシアルキレン重合体であるので、標示シート1の粘着剤層4との結合性も良好で、高強度で密着する。したがって、長期に亙って、標示シート1が路面5から剥がれにくいという作用効果も奏する。
さらに、プライマー溶液中にシランカップリング剤を配合しておくと、硬化物層8と路面5との密着性が更に向上し、標示シート1が路面5から、より剥がれにくくなるという作用効果を奏する。また、プライマー溶液中に、硬化性樹脂を硬化させるための硬化触媒を配合しておくと、路面5にプライマー溶液を塗布して塗布層を形成すれば、より速やかに塗布層が硬化するため、プライマー層を塗布した後に直ちに標示シート1を貼付することができるという作用効果を奏する。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明は、標示シートと路面の間に、特定の硬化性樹脂よりなる硬化物層を設けることにより、標示シートと路面とを強固に密着させると共に、この硬化物層を通して、路面の目地からの水蒸気乃至水分を外部へ放出させ、標示シートに生じる膨れを防止するという技術的思想に基づくものとして、解釈されるべきである。
実施例1
[標示シート1]
裏面に印刷(標示層3)が施された厚み0.2mmのポリウレタン発泡シート(基材層2)、標示層3面に塗布されてなる厚み0.075mmのクロロプレンゴム系粘着剤(粘着剤層6)、厚み0.05mmの軟質アルミニウム箔(金属箔層7)及び厚み0.075mmのクロロプレンゴム系粘着剤(粘着剤層4)の順に積層一体化された標示シート1(縦500mm×横750mm)を準備した。
[プライマー溶液1]
以下の組成よりなるプライマー溶液を準備した。
硬化性樹脂(カネカ社製のサイリルMA440A) 85質量部
シランカップリング剤
A−171(日本ユニカー社製) 3質量部
A−1122(日本ユニカー社製) 2質量部
疎水性シリカ粉末(フジシリシア社製のサイロフォービック200)
8質量部
硬化触媒(日東化成社製のU−220) 2質量部
有機溶媒(トルエン) 300質量部
なお、カネカ社製のサイリルMA440Aは、オキシアルキレン重合体を主鎖とし、末端にアルコキシシリル基が結合されてなる変成シリコーン樹脂である。
地下鉄構内の目地を含む地下路面(人口大理石製)を綺麗に清掃した後、標示シート1を貼付する区域に上記プライマー溶液1を約25g/m2程度塗布した。塗布後、トルエンが揮発して塗布層が被膜化したことを確認した後、上記標示シート1の粘着剤層4が塗布層と当接するようにして、上記標示シート1を貼付した。その後、標示シート1の表面をゴムハンマーで叩いて、地下路面と標示シート1とを十分に密着させた。以上のようにして、目地を含む地下路面と標示シート1の間に、硬化性樹脂を主体とする硬化物層が設けられている地下路面への標示シート1の貼付構造を得た。
実施例2
プライマー溶液1の有機溶媒(トルエン)の配合量を100質量部に変更した他は、実施例1と同様にして地下路面への標示シート1の貼付構造を得た。
実施例3
プライマー溶液1に代えて、以下の組成のプライマー溶液2を使用する他は、実施例1と同様にして地下路面への標示シート1の貼付構造を得た。
[プライマー溶液2]
硬化性樹脂(コニシ社製のSUB5315) 85質量部
シランカップリング剤
A−171(日本ユニカー社製) 3質量部
A−1122(日本ユニカー社製) 2質量部
疎水性シリカ粉末(フジシリシア社製のサイロフォービック200)
8質量部
硬化触媒(日東化成社製のU−220) 2質量部
有機溶媒(トルエン) 300質量部
なお、コニシ社製のSUB5315は、ウレタン結合を一部含むオキシアルキレン重合体を主鎖とし、末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂である。
実施例4
プライマー溶液2の有機溶媒(トルエン)の配合量を100質量部に変更した他は、実施例3と同様にして地下路面への標示シート1の貼付構造を得た。
比較例1
プライマー溶液を使用しない他は、実施例1と同様にして路面への標示シート1の貼付構造を得た。すなわち、実施例1で用いた標示シート1を直接、地下路面に貼付した。
比較例2
プライマー溶液1に代えて、以下の組成のプライマー溶液3を使用する他は、実施例1と同様にして地下路面への標示シート1の貼付構造を得た。
[プライマー溶液3]
ウレタン樹脂(三井化学ポリウレタン社製のタケネートD120N)
31質量部
アクリレート系樹脂(ロームアンドハース社製のパラロイドA−21)
5質量部
シランカップリング剤(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン) 4質量部
有機溶媒
酢酸エチル 30質量部
酢酸ブチル 30質量部
比較例3
プライマー溶液1に代えて、以下の組成のプライマー溶液4を使用する他は、実施例1と同様にして地下路面への標示シート1の貼付構造を得た。
[プライマー溶液4]
スチレン−ブタジエン共重合樹脂(旭化成ケミカルズ社製のタフプレン125)
20質量部
テルペンフェノール樹脂(荒川化学社製のタマノル803L)
20質量部
有機溶媒(シクロヘキサン) 60質量部
比較例4
プライマー溶液1に代えて、以下の組成のプライマー溶液5を使用する他は、実施例1と同様にして地下路面への標示シート1の貼付構造を得た。
[プライマー溶液5]
フェノール樹脂(住友ベークライト社製のスミライトレジンPR−12987)
10質量部
アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(JSR社製のN230S)
20質量部
有機溶媒(メチルエチルケトン) 70質量部
比較例5
標示シート1に代えて、以下の構成の標示シート2を使用する他は、比較例1と同様ににして地下路面への標示シート2の貼付構造を得た。すなわち、アルミニウム箔を具備しない標示シート2を用いて貼付構造を得た。
[標示シート2]
裏面に印刷(標示層3)が施された厚み0.2mmのポリウレタン発泡シート(基材層2)の標示層3面に、厚み0.075mmのクロロプレンゴム系粘着剤(粘着剤層4)が塗布されてなる標示シート2(縦500mm×横750mm)である。
実施例及び比較例で得られた貼付構造に関して、以下のような検査を行った。
[寸法変化検査]
貼付構造を得た後、標示シート1及び2の縦横の寸法を測定した。この結果、実施例1〜4及び比較例1〜4の標示シート1については、実質的な寸法変化は見られなかった。これに対して、比較例5の標示シート2については、縦横共に、その寸法が約10mm程度伸びていた。したがって、アルミニウム箔を具備しない標示シートを用いて貼付構造を得ると、地下路面との密着性を向上させるため、ゴムハンマーで標示シートを叩くので、標示シートの寸法が伸びるということが分かる。
[標示シートの膨れ検査]
標示シート1及び2を貼付した後、二カ月経過後に貼付構造を確認した。この結果、実施例1〜4及び比較例5に係る貼付構造の場合には、標示シート1及び2に膨れは全く見られなかった。これに対して、比較例1〜4に係る貼付構造の場合には、標示シート1の目地に対応する箇所はもとより、それ以外の箇所でも膨れが見られた。そして、膨れが見られた標示シート1を地下路面から強制的に剥がしたところ、膨れのある箇所では全く抵抗なく剥がれた。また、膨れのある箇所に対応する地下路面、プライマー層或いは標示シート1の粘着剤層4を触ると、いずれも非常に湿っていた。
この膨れ検査の結果から、アルミニウム箔を具備する標示シート1を用いて貼付構造を得た場合、地下路面と標示シート1の間に導水層として機能する硬化物層が存在しないと(比較例1〜4)、目地から生じる水蒸気乃至水分を外部へ放出できずに、標示シート1に膨れが生じることが分かる。すなわち、実施例1〜4のように、地下路面と標示シート1の間に導水層として機能する硬化物層が存在すると、アルミニウム箔を具備する標示シート1を用いても、標示シート1に膨れは生じない。また、標示シートとして、アルミニウム箔を具備しない標示シート2を用いると、目地から生じる水蒸気乃至水分は標示シート2を透過して外部へ放出され、標示シート2に膨れは生じないのである。
標示シートの一例に係る平面図である。 金属箔を具備しない標示シートの一例に係る縦断面図である。 本発明の一例に係る路面への標示シートの貼付構造を示した縦断面図である。
符号の説明
1 標示シート
2 基材層
3 標示層
4 粘着剤層
5 路面
6 粘着剤層
7 金属箔層
8 硬化物層
9 目地

Claims (7)

  1. 目地を含む路面へ、金属箔層を具備する標示シートを貼付した構造であって、該路面と該標示シートの間には、主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とし末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂を主体とする硬化物層が設けられていることを特徴とする路面への標示シートの貼付構造。
  2. 目地を含む路面が、地下の路面又はトンネル内の路面である請求項1記載の路面への標示シートの貼付構造。
  3. 標示シートが、表面から順に、透明な基材層、標示層、粘着剤層、金属箔層及び粘着剤層が積層されてなるものである請求項1又は2記載の路面への標示シートの貼付構造。
  4. 金属箔層がアルミニウム箔層である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の路面への標示シートの貼付構造。
  5. 主鎖がオキシアルキレン重合体を主体とし末端にアルコキシシリル基が結合されてなる硬化性樹脂を有機溶媒で溶解希釈したプライマー溶液を、目地を含む路面に塗布して塗布層を形成した後に、該有機溶媒を揮発させた後、該塗布層上に標示シートを貼付することを特徴とする路面への標示シートの貼付方法。
  6. プライマー溶液中に、シランカップリング剤が含有されている請求項5記載の路面への標示シートの貼付方法。
  7. プライマー溶液中に、硬化性樹脂を硬化させるための硬化触媒が含有されている請求項5又は6記載の路面への標示シートの貼付方法。
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