JP5076690B2 - 車体閉断面構造部材の製造方法 - Google Patents

車体閉断面構造部材の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、テーラードブランク材を用いてセンタピラーやフロントサイドフレーム等の車体閉断面構造部材を製造するような車体閉断面構造部材の製造方法に関する。
従来、車体閉断面構造部材を製造する場合には、断面ハット形状に板金プレスした2部材を接合して閉断面を備えた車体用構造部材が製造されるのが一般的である。
この板金プレスの2部材から成る車体閉断面構造部材を、車体の一部に採用する場合、高い強度が要求されない部位と、充分な高強度が要求される部位とがあるが、板金プレスの2部材共に、必要強度に合わせて形成されていた関係上、重量増加およびコストアップを招く問題点があった。
一方、特許文献1,2に開示されているように、テーラードブランク材を用いて構造部材を製造する方法が既に発明されている。
特許文献1に開示されたテーラードブランクプレス成形品の製造方法は、鉄系材料に焼入れ性を高め得る量の合金元素を添加した鋼性からなる第1の金属素材と、焼入れ性を高め得る量の合金元素を添加していない鉄系材料からなる第2の金属素材とを準備し、これら第1および第2の金属素材の材質および/または板厚を異ならせ、両金属素材を溶接して、これら両金属素材が一体化された連結基板(テーラードブランク)を形成した後に、該連結基板を第1の金属素材にとって焼入れ可能な温度領域まで加熱し、加熱後の連結基板をプレス加工し、第1の金属素材に対する焼入れと、連結基板のプレス成形とを同時に行なって、断面ハット形状のプレス成形品を形成するものである。
この特許文献1に開示された従来方法によれば、焼入れの有無(焼入れ性を高め得る合金元素の含有、非含有)により連結基板に対して強度差を付与することができる利点があるが、この従来方法により形成されたプレス成形品は閉断面構造部材となる筒状ワークを形成するものではなく、また車体閉断面構造部材に必要な曲げ成形を施すものでもないので、曲げ成形時の技術的課題の開示が全くないものである。
筒状ワークを曲げ成形する場合、テーラードブランク材を筒状と成したテーラードチューブの場合には、材厚および材質の差異により局部的に強度が異なる関係上、曲げ成形時において曲げ内側に強度が低い部分が位置すると、圧縮応力により座屈が発生したり、または、シワが形成される問題点があり、逆に、曲げ成形時において曲げ外側に強度が低い部分が位置すると、引っ張り応力の作用により該部に亀裂が発生する問題点がある。
上記特許文献1に開示された従来方法においては、このような曲げ成形時の技術的課題については何等記載されていない。
また、特許文献2に開示されたテーラードチューブの製造方法は、材質と肉厚との一方または両方が異なる複数の鋼板(テーラードブランク)をテーラード溶接してテーラードチューブを製造する方法において、軸方向(テーラードチューブ化された時のチューブの軸方向)に対して斜めとなる溶接線で複数の鋼板をテーラード溶接し、このテーラード溶接時にチューブの軸方向における急激な材質、強度の変化を解消して、一定の溶接条件で溶接を完結することができるように成したものであるが、このテーラードチューブを素材としてハイドロフォーム加工を施して所定形状の鋼部材に製造するものであるから、ハイドロフォーム加工時の外型等の付帯設備が大型化するものである。
この特許文献2には上述のような板取りの技術思想は開示されているものの、先の特許文献1と同様に、曲げ成形時の技術的課題については何等開示されていない。
特開2004−58082号公報 特開2004−314102号公報
そこで、この発明は、筒状ワークの軸方向における所定部位に配置される第1ブランク材に隣接して、強度および板厚が該第1ブランク材と略等しく、かつ、焼入れ性が第1ブランク材よりも高い第2ブランク材を配置し、上記軸方向に対して斜めのみで構成される両ブランク材同士の溶接線にて両ブランク材同士を溶接し、溶接された溶接ブランク材の端面部同士を溶接して、筒状ワークを形成し、次に、筒状ワークを当該ワークの焼入れ温度以上に加熱し、加熱されたワークに曲げ成形を行なった後に、該ワークを冷却して焼入れを行なう方法により、曲げ成形時における筒状ワーク各部の強度差を小さくすることができ、また加熱されたワークに曲げ成形を行なうことで、曲げ成形性の向上を図ることができ、しかも、曲げ成形後にワークを冷却して焼入れを行ない、強度差を付与することで、車体に要求される必要部位の強度を確保して、衝突変形対応の閉断面構造部材を簡単な方法により製造することができる車体閉断面構造部材の製造方法の提供を目的とする。
この発明による車体閉断面構造部材の製造方法は、次工程で筒状ワークに形成される時の筒状ワークの軸方向における所定部位に配置される第1ブランク材に隣接して、強度および板厚が該第1ブランク材と略等しく、かつ、焼入れ性が上記第1ブランク材より高い第2ブランク材を配置し、上記軸方向に対して斜めのみで構成される上記両ブランク材同士の溶接線にて上記両ブランク材同士を溶接するブランク材溶接工程と、上記ブランク材溶接工程にて溶接された溶接ブランク材の端面部同士を溶接して、筒状ワークを形成する筒状ワーク形成工程と、上記筒状ワーク形成工程にて形成された筒状ワークを当該ワークの焼入れ温度以上に加熱するワーク加熱工程と、上記ワーク加熱工程により焼入れ温度以上に加熱されたワークに曲げ成形を行なう曲げ成形工程と、上記曲げ成形工程後に上記ワークを冷却して焼入れを行なう焼入れ工程と、を備えたものである。
上記構成によれば、ブランク材溶接工程で、軸方向の所定部位に配置される第1ブランク材に隣接して、強度、板厚が該第1ブランク材と同等かつ焼入れ性が高い第2ブランク材を配置して、上記軸方向に対して斜めのみで構成される両ブランク材同士の溶接線にて、これら両ブランク材同士が溶接される。
次の筒状ワーク形成工程で、上記ブランク材溶接工程にて溶接された溶接ブランク材の端面部同士を溶接して、筒状ワーク(いわゆるテーラードチューブ)が形成される。
次のワーク加熱工程で、筒状ワーク形成工程にて成形された筒状ワークが当該ワークの焼入れ温度以上に加熱される。
次の曲げ成形工程で、ワーク加熱工程により焼入れ温度以上に加熱されたワークが曲げ成形される。
次の焼入れ工程で、曲げ成形工程後に上記ワークが冷却され焼入れが行なわれる。
このように、第1ブランク材と第2ブランク材との強度、板厚を略等しく成して筒状ワークを形成するので、曲げ成形時における筒状ワーク各部の強度差を小さくすることができる。
また、加熱されたワークに対して曲げ成形を行なうので、曲げ成形性の向上を図ることができる。
さらに、第1ブランク材と第2ブランク材とは斜めのみの溶接線で溶接されているので、筒状ワークの軸方向における強度の急変がなく、しかも、曲げ成形後にワークを冷却して焼入れを行なって、強度差を付与するので、車体に要求される必要部位の強度を確保した衝突変形対応の閉断面構造部材を簡単に製造することができ、ハイドロフォーム加工と比較して、付帯設備の大型化を招くこともない。
この発明の一実施態様においては、上記曲げ成形工程における曲げ成形は、ワークの曲げ内側となる部分に圧縮応力を付与するものである。
上記構成によれば、次の如き効果がある。
すなわち、従来の材質や板厚が異なる筒状ワーク(テーラードチューブ)の場合には、部位的に強度差があるため、この筒状ワークを曲げ成形すると、曲げ内側に強度が低い部分が位置すると、圧縮応力により座屈が発生するが、この実施態様においては、第1ブランク材と第2ブランク材との強度、板厚を略等しく成したので、筒状ワーク各部の強度差が小さくなって、このような曲げ成形時の曲げ内側部への座屈発生を防止することができる。
この発明の一実施態様においては、上記両ブランク材は共に鉄系材料から成るものである。
上記構成によれば、押出しによる閉断面成形が困難である鉄系材料から成るワークであっても、所望の閉断面構造部材を簡単な方法によって製造することができる。
この発明の一実施態様においては、上記第2ブランク材には、焼入れ性を向上し得る合金元素が上記第1ブランク材より多く含有されたものである。
上述の焼入れ性を向上し得る合金元素としては、C(炭素)、Si(ケイ素)、Mn(マンガン)、Ni(ニッケル)、Cr(クロム)、Ti(チタン)、Mo(モリブデン)、B(ホウ素)を用いてもよい。
上記構成によれば、簡単な方法にて第2ブランク材の焼入れ性を、第1ブランク材より高めることができる。
この発明の一実施態様においては、上記第1ブランク材は上記筒状ワークの軸方向における中間部に配置されると共に、上記第2ブランク材は上記筒状ワークの軸方向両側のそれぞれの部位に、車体他部材との各接合部が設けられたものである。
上記構成によれば、車体他部材に対する各接合部の強度(接合強度)を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、焼入れ性が低い複数の第1ブランク材を、上記筒状ワークの軸方向中間に離間させて配置すると共に、焼入れ性が高い第2ブランク材は、離間させた第1ブランク材相互間と、筒状ワークの軸方向両側とに配置されたものである。
上記構成によれば、複数の第1ブランク材と複数の第2ブランク材とで車体閉断面構造部材を構成することができるので、車体の衝突変形に対する対応性、凡用性の向上を図ることができる。
この発明によれば、筒状ワークの軸方向における所定部位に配置される第1ブランク材に隣接して、強度および板厚が該第1ブランク材と略等しく、かつ、焼入れ性が第1ブランク材よりも高い第2ブランク材を配置し、上記軸方向に対して斜めのみで構成される両ブランク材同士の溶接線にて両ブランク材同士を溶接し、溶接された溶接ブランク材の端面部同士を溶接して、筒状ワークを形成し、次に、筒状ワークを当該ワークの焼入れ温度以上に加熱し、加熱されたワークに曲げ成形を行なった後に、該ワークを冷却して焼入れを行なう方法であるから、曲げ成形時における筒状ワーク各部の強度差を小さくすることができ、また加熱されたワークに曲げ成形を行なうことで、曲げ成形性の向上を図ることができ、しかも、曲げ成形後にワークを冷却して焼入れを行ない、強度差を付与することで、車体に要求される必要部位の強度を確保して、衝突変形対応の閉断面構造部材を簡単な方法により製造することができる効果がある。
曲げ成形時の筒状ワーク各部の強度差を小さくし、曲げ成形性の向上を図ると共に、曲げ成形後にワークを冷却して焼入れを行ない、強度差を付与して、車体に要求される必要部位の強度を確保し、衝突変形に対応した閉断面構造部材を簡単に製造するという目的を、次工程で筒状ワークに形成される時の筒状ワークの軸方向における所定部位に配置される第1ブランク材に隣接して、強度および板厚が該第1ブランク材と略等しく、かつ、焼入れ性が上記第1ブランク材より高い第2ブランク材を配置し、上記軸方向に対して斜めのみで構成される上記両ブランク材同士の溶接線にて上記両ブランク材同士を溶接するブランク材溶接工程と、上記ブランク材溶接工程にて溶接された溶接ブランク材の端面部同士を溶接して、筒状ワークを形成する筒状ワーク形成工程と、上記筒状ワーク形成工程にて形成された筒状ワークを当該ワークの焼入れ温度以上に加熱するワーク加熱工程と、上記ワーク加熱工程により焼入れ温度以上に加熱されたワークに曲げ成形を行なう曲げ成形工程と、上記曲げ成形工程後に上記ワークを冷却して焼入れを行なう焼入れ工程と、を備える、という構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車体閉断面構造部材の一例として車体のセンタピラーの製造方法を示し、図1に示す工程図のブランク材溶接工程S1で、図2に示すように、軸方向(次工程S2で筒状ワークに形成される時の筒状ワークの軸方向)における中間部に配置される第1ブランク材1の両側に隣接して第2ブランク材2A,2Bを配置し、軸方向に対して斜めのみで構成される上記両ブランク材1,2A,2B同士の溶接線L1,L2にて、これら両ブランク材1,2A,2B同士をレーザー溶接して、一枚のフラットな溶接ブランク材3を形成する。
ここで、第1ブランク材は三角形状に形成され、一方の第2ブランク材2Aは直角三角形状に形成され、他方の第2ブランク材2Bは略台形状に形成されていて、全体として長方形状の溶接ブランク材3(いわゆるテーラードブランク)を形成するものである。
また、第1ブランク材1と第2ブランク材2A,2Bとは共に強度および板厚が略等しい鉄系材料から構成されると共に、第2ブランク材2A,2Bは第1ブランク材1に対して焼入れ性が高くなるように構成されている。
つまり、第2ブランク材2A,2Bには、焼入れ性を向上し得る合金元素が上記第1ブランク材1よりも多く含有されている。
この合金元素としては、C(炭素)、Si(ケイ素)、Mn(マンガン)、Ni(ニッケル)、Cr(クロム)、Ti(チタン)、Mo(モリブデン)、B(ホウ素)のうちの少なくとも1種類を含有させるとよいが、特に、Mo(モリブデン)やB(ホウ素)の含有量を多くすることが効果的である。
なお、図2において、xはセンタピラーの車室外側に相当する部分、yはセンタピラーの車室内側に相当する部分、zはセンタピラーの車幅方向部に相当する部分、BLはベルトラインに相当する部分であって、この実施例では該ベルトラインBLより下部にのみ第1ブランク材1を配置している。また、図面においては第1ブランク材1と第2ブランク材2A,2Bとを区別するため、図示の便宜上、第1ブランク材1にハッチングを施しているが、このハッチングは断面を示すものではない。
次に、図1の筒状ワーク形成工程S2で、ブランク材溶接工程S1にて溶接された溶接ブランク材3の端面部4,5同士を溶接して、図4に示す筒状ワーク6(いわゆるテーラードチューブ)を形成する。
この場合、図3に示すように溶接ブランク材3に左方、右方、下方の3方向から加圧ローラ7…で加圧力を付加し、溶接ブランク材3の端面部4,5(この実施例では端面)を突き合わせ、レーザビーム(LB)を用いて該端面部4,5をレーザ溶接して、図4に示す筒状ワーク6を形成するものである。なお、端面部4,5の付き合わせ溶接に代えて、端面部4,5を重ね合わせ溶接してもよい。
図4において、第1ブランク材1は上述の筒状ワーク6の軸方向における中間部に配置されると共に、第2ブランク材2A,2Bは該筒状ワーク6の軸方向両側のそれぞれの部位に、車体他部材との各接合部8,9が設けられている。
次に、図1のワーク加熱工程S3で、筒状ワーク形成工程S2にて形成された筒状ワーク6を当該ワーク6の焼入れ温度以上に加熱し、次の曲げ成形工程S4で、ワーク加熱工程S3により焼入れ温度以上に加熱された筒状ワーク6に曲げ成形を行なう。この場合、筒状ワーク6の曲げ内側となる部分には圧縮応力が付与される。さらに、次の焼入れ工程S5で、曲げ成形工程S4後に上述の筒状ワーク6を冷却すなわち急冷して焼入れを行なう。
上述の各工程S3,S4,S5には、図5に示す押し通し曲げ成形機10を用いる。
この押し通し曲げ成形機10は、筒状ワーク6を挟持して図5の矢印方向に送る送り機構11と、複数のガイドローラ12…から成り筒状ワーク6の非曲げ側を曲げ成形力と対抗すべく固定する固定治具13と、筒状ワーク6をその焼入れ温度以上に加熱する加熱手段としての高周波誘導加熱コイル14と、筒状ワーク6を挟持して任意の3次元方向に曲げ成形可能な可動治具15とを備えている。
また、曲げ成形後に筒状ワーク6を急冷して、該ワーク6に焼入れを行なう冷却手段は、図6のaまたは図6のbのように構成することができる。
図6のaに示す構成は、高周波誘導加熱コイル14を銅パイプにて構成し、該パイプによる加熱部位よりも後位に対して銅パイプ内の冷却水を噴射する複数の噴射孔14a…を形成し、銅パイプに対して冷却水を供給する冷却水供給ラインには電磁開閉弁(図示せず)を介設したもので、高周波誘導加熱コイル14による筒状ワーク6の加熱後に、可動治具15で該筒状ワーク6を曲げ成形し、この曲げ成形後に冷却水供給ラインの電磁開閉弁を開弁して、上記複数の噴射孔14a…から冷却水を噴出し、筒状ワーク6を急冷して、該ワーク6を焼入れするものである。
図6のbに示す構成は、銅パイプ製の高周波誘導加熱コイル14とは別体で、かつ該高周波誘導加熱コイル14の後位に位置する冷却専用のパイプ16(つまり冷却コイル)を設け、このパイプ16には該パイプ16内の冷却水を噴射する複数の噴射孔16a…を形成し、このパイプ16に対して冷却水を供給する冷却水供給ラインには電磁開閉弁(図示せず)を介設したもので、高周波誘導加熱コイル14による筒状ワーク6の加熱後に、可動治具15で該筒状ワーク6を曲げ成形し、この曲げ成形後に冷却水供給ラインの電磁開閉弁を開弁して、上記複数の噴射孔16a…から冷却水を噴出し、筒状ワーク6を急冷して、該ワーク6を焼入れするものである。
ここで、図6のaの構造を採用した場合には、部品点数の削減および装置の簡略化を図ることができ、図6のbの構造を採用した場合には、冷却専用のパイプ16の配設位置の自由度向上(換言すれば、焼入れに必要な急冷タイミングの自由度向上)を図ることができる。
また、ワーク加熱工程S3における筒状ワーク6の加熱温度は850℃以上、1050℃以下が望ましい。すなわち、加熱温度が850℃未満の場合には、充分な焼入れ効果が得られず、成形品における引張強度の向上が不充分になる。一方、加熱温度が1050℃を超過すると、エネルギ消費量が大となるばかりでなく、高温化に伴って金属結晶が粗大化するので、上述の加熱温度つまり焼入れ温度は850〜1050℃の範囲内が望ましい。
さらに、上述のワーク加熱工程S3で、筒状ワーク6を加熱し、次の曲げ成形工程S4で、筒状ワーク6に曲げ成形を行った後においては、焼入れ工程S5で、直ちに水噴射により筒状ワーク6を急冷して、該筒状ワーク6に対する焼入れを行なう。
上述の筒状ワーク6の冷却は、A1変態点(残留オーステナイト等を除いて、冷却時にオーステナイトからパーライト変態がほぼ終了する温度)以下に冷却するとよい。
このように、曲げ成形後に筒状ワーク6を冷却して焼入れを行なうので、焼入れ性が低い第1ブランク材1と、焼入れ性が高い第2ブランク材2A,2Bとの両者に強度差を付与することができ、車体に要求される必要部位の強度を確保した衝突変形対応の閉断面構造部材を容易に製造することができる。
この場合、焼入れ性が高い第2ブランク材2A,2Bの強度が、焼入れ性の低い第1ブランク材1の強度に対して高くなる。換言すれば、第1ブランク材1の強度は、第2ブランク材2A,2Bの強度に対して低くなるので、この第1ブランク材1を脆弱部に設定することができる。
図1に示す各工程S1〜S5を経て形成された車体閉断面構造部材は、図7に示すように、上側の接合部9が車体他部材としてのルーフサイドレール17に接合され、下側の接合部8が車体他部材としてのサイドシル18に接合されて、センタピラー19として用いられる。
側面衝突時において、外力が車体外方からセンタピラー19に作用すると、該センタピラー19は図7に仮想線で示すように、車室外側の脆弱部(第1ブランク材1の部分x参照)において車室内側に折れ曲がる。この脆弱部(第1ブランク材1参照)は、ベルトラインBLより下方に設けられているため、センタピラー19の折れ曲がり部位はベルトラインBLより下方となり、ベルトラインBL付近で折れ曲がる構造のものと比較して、センタピラー19の車室内側への変形量が小さくなる。
また、車室内側の脆弱部(第1ブランク材1の部分y参照)は、車室外側の脆弱部(第1ブランク材1の部分x参照)に対して広く形成されているので、側突時に車室内側の脆弱部が幅広く潰れて、外力の一部が吸収され、この結果、側突時におけるセンタピラー19の最大変位量を抑制し、該センタピラー19の車室内側への移動量を減少することができる。
なお、車体閉断面構造部材を、図7で示したセンタピラー19以外の他の部位に採用する場合には、当該部位の衝突変形に対応すべく、第1ブランク材1、第2ブランク材2A,2Bの形成パターンを図8のa,b,cまたは図示しないその他のパターンに設定することができる。
このように、上記実施例の車体閉断面構造部材の製造方法は、次工程S2で筒状ワーク6に形成される時の筒状ワーク6の軸方向における所定部位に配置される第1ブランク材1に隣接して、強度および板厚が該第1ブランク材1と略等しく、かつ、焼入れ性が上記第1ブランク材1より高い第2ブランク材2A,2Bを配置し、上記軸方向に対して斜めのみで構成される上記両ブランク材1,2A,2B同士の溶接線L1,L2にて上記両ブランク材1,2A,2B同士を溶接するブランク材溶接工程S1と、上記ブランク材溶接工程S1にて溶接された溶接ブランク材3の端面部4,5同士を溶接して、筒状ワーク6を形成する筒状ワーク形成工程S2と、上記筒状ワーク形成工程S2にて形成された筒状ワーク6を当該ワーク6の焼入れ温度以上に加熱するワーク加熱工程S3と、上記ワーク加熱工程S3により焼入れ温度以上に加熱された筒状ワーク6に曲げ成形を行なう曲げ成形工程S4と、上記曲げ成形工程S4後に上記筒状ワーク6を冷却して焼入れを行なう焼入れ工程S5と、を備えたものである(図1参照)。
この構成によれば、ブランク材溶接工程S1で、軸方向の所定部位に配置される第1ブランク材1に隣接して、強度、板厚が該第1ブランク材1と同等かつ焼入れ性が高い第2ブランク材2A,2Bを配置して、上記軸方向に対して斜めのみで構成される両ブランク材1,2A,2B同士の溶接線L1,L2にて、これら両ブランク材1,2A,2B同士が溶接される。
次の筒状ワーク形成工程S2で、上記ブランク材溶接工程S1にて溶接された溶接ブランク材3の端面部4,5同士を溶接して、筒状ワーク6(いわゆるテーラードチューブ)が形成される。
次のワーク加熱工程でS3、筒状ワーク形成工程S2にて成形された筒状ワーク6が当該ワーク6の焼入れ温度以上に加熱される。
次の曲げ成形工程S4で、ワーク加熱工程S3により焼入れ温度以上に加熱された筒状ワーク6が曲げ成形される。
次の焼入れ工程S5で、曲げ成形工程S4後に上記筒状ワーク6が冷却され焼入れが行なわれる。
このように、第1ブランク材1と第2ブランク材2A,2Bとの強度、板厚を略等しく成して筒状ワーク6を形成するので、曲げ成形時における筒状ワーク6各部の強度差を小さくすることができる。
また、加熱された筒状ワーク6に対して曲げ成形を行なうので、曲げ成形性の向上を図ることができる。
さらに、第1ブランク材1と第2ブランク材2A,2Bとは斜めのみの溶接線L1,L2で溶接されているので、筒状ワーク6の軸方向における強度の急変がなく、しかも、曲げ成形後に筒状ワーク6を冷却して焼入れを行なって、強度差を付与するので、車体に要求される必要部位の強度を確保した衝突変形対応の閉断面構造部材を簡単に製造することができ、ハイドロフォーム加工と比較して、付帯設備の大型化を招くこともない。
加えて、上記曲げ成形工程S4における曲げ成形は、筒状ワーク6の曲げ内側となる部分に圧縮応力を付与するものである。
この構成によれば、次の如き効果がある。
すなわち、従来の材質や板厚が異なる筒状ワーク(テーラードチューブ)の場合には、部位的に強度差があるため、この筒状ワークを曲げ成形すると、曲げ内側に強度が低い部分が位置すると、圧縮応力により座屈が発生するが、この実施例においては、第1ブランク材1と第2ブランク材2A,2Bとの強度、板厚を略等しく成したので、筒状ワーク6各部の強度差が小さくなって、このような曲げ成形時の曲げ内側部への座屈発生を防止することができる。
また、上記両ブランク材1,2A,2Bは共に鉄系材料から成るものである。
この構成によれば、押出しによる閉断面成形が困難である鉄系材料から成るワークであっても、所望の閉断面構造部材を簡単な方法によって製造することができる。
さらに、上記第2ブランク材2A,2Bには、焼入れ性を向上し得る合金元素が上記第1ブランク材1より多く含有されたものである。
上述の焼入れ性を向上し得る合金元素としては、C(炭素)、Si(ケイ素)、Mn(マンガン)、Ni(ニッケル)、Cr(クロム)、Ti(チタン)、Mo(モリブデン)、B(ホウ素)のうちの少なくとも1つを用いることができる。
この構成によれば、簡単な方法にて第2ブランク材2A,2Bの焼入れ性を、第1ブランク材1より高めることができる。
しかも、上記第1ブランク材1は上記筒状ワーク6の軸方向における中間部に配置されると共に、上記第2ブランク材2A,2Bは上記筒状ワーク6の軸方向両側のそれぞれの部位に、車体他部材(図7のルーフサイドレール17、サイドシル18参照)との各接合部8,9が設けられたものである。
この構成によれば、車体他部材に対する各接合部8,9の強度(接合強度)を確保することができる。
図9〜図11は車体閉断面構造部材の製造方法の他の実施例を示し、この実施例2では車体のフロントサイドフレームの製造方法を示すものである。
なお、製造工程については先の実施例1と同様であるが、この実施例2の場合には第1および第2の各ブランク材1A,1B,1C,2A,2B,2Cの配置構造が実施例1とは異なるものである。
図1に示す工程図のブランク材溶接工程S1で、図9に示すように、焼入れ性が低い複数の第1ブランク材1Aと、1B,1Cとを、軸方向(次工程で筒状ワーク6に形成される時の筒状ワーク6の軸方向)中間に互に離間させて配置すると共に、焼入れ性が高い第2ブランク材2A,2B,2Cは、離間させた第1ブランク材1Aと1B,1Cとの間、並びに筒状ワーク6の軸方向両側とに配置し、軸方向に対して斜めのみで構成される各ブランク材同士の溶接線L3,L4,L5,L6にて、これら各ブランク材1A,1B,1C,2A,2B,2Cをレーザー溶接して、一枚のフラットな溶接ブランク材3を形成する。
第1ブランク材1Aは略菱形状、第1ブランク材1B,1Cは三角形状に形成されていて、全体として長方形状の溶接ブランク材3(いわゆるテーラードブランク)を形成するものである。
しかも、各ブランク材1A,1B,1C,2A,2B,2Cは共に強度および
板厚が略等しい鉄系材料から構成されている。
焼入れ性については第2ブランク材2A,2B,2Cが最も高く、第1ブランク材1B,1Cが中間程度で、第1ブランク材1Aが最も低くなるように、含有合金元素量を調整する。
すなわち、焼入れ性が最も高い第2ブランク材2A,2B,2Cには、焼入れ性を高める合金元素が含まれる。焼入れ性を高める合金元素としては、C,Mn,Mo,Ni,B,Tiなどを用いることができる。
具体的には上記第2ブランク材2A,2B,2Cには、炭素を0.20〜0.70重量%、ケイ素を0.50重量%またはそれ以下、マンガンを0.10〜2.00重量%、リンを0.015重量%、硫黄を0.003〜0.080重量%、モリブデンを0.05〜0.50重量%、アルミニウムを0.10重量%またはそれ以下、窒素を0.0070重量%またはそれ以下、酸素を0.0020重量%またはそれ以下、含有し、残部はFeと不純物からなる高周波焼入れ用鋼材等を用いる。
なお、上記成分に対して、ホウ素を0.0005重量%〜0.0050重量%およびチタンを0.045重量%またはそれ以下、銅を0.20重量%、またはそれ以下、ニッケルを0.20重量%またはそれ以下、クロムを0.20重量%またはそれ以下、ニオブを0.30重量%またはそれ以下、バナジウムを0.20重量%またはそれ以下、カルシウムを0.01重量%またはそれ以下、鉛を0.30重量%またはそれ以下、ビスマスを0.03重量%またはそれ以下、テルルを0.10重量%またはそれ以下、のうちの1種以上を含有させてもよい。
また、焼入れ性が中間程度の第1ブランク材1B,1Cには、鉄鋼強度に影響の大きい炭素を0.20重量%〜第2ブランク材2A,2B,2CのC量以下、ケイ素を0.05重量%〜第2ブランク材2A,2B,2CのSi量以下、モリブデンを0.05重量%〜第2ブランク材2A,2B,2CのMo量以下、を含有し、残部はFeと不純物からなる高周波焼入れ用鋼材等を用いる。
上記成分に対して、ホウ素を0.0005〜0.0050重量%およびチタンを0.045重量%またはそれ以下、銅を0.008重量%〜第2ブランク材2A,2B,2CのCu量以下、ニッケルを0.008重量%〜第2ブランク材2A,2B,2CのNi量以下、クロムを0.20重量%またはそれ以下、ニオブを0.01重量%〜第2ブランク材2A,2B,2CのNb量以下、バナジウムを0.01重量%〜第2ブランク材2A,2B,2CのV量以下、カルシウムを0.01重量%またはそれ以下、鉛を0.30重量%またはそれ以下、ビスマスを0.03重量%またはそれ以下、テルルを0.10重量%またはそれ以下、のうちの1種以上を含有させてもよい。
焼入れ性が最も低い第1ブランク材1Aには、焼入れ性を高める合金元素を、第2ブランク材2A,2B,2Cよりも多く含まないようにする。具体的には、炭素を0.20〜0.70重量%、ケイ素を0.50重量%以下、マンガンを0.1〜2.0重量%、リンを0.04重量%以下、硫黄を0.04重量%以下、クロムを0.4重量%、チタンを0.04〜0.15重量%、含有する鋼材を用いる。
次に、図1の筒状ワーク形成工程S2で、ブランク材溶接工程S1にて溶接された溶接ブランク材3の端面部4,5同士を溶接して、図10に示す筒状ワーク6(いわゆるテーラードチューブ)を形成する。
図10において、第2ブランク材2A,2Cは上述の筒状ワーク6の軸方向両側のそれぞれの部位に、車体他部材との各接合部20,21が設けられている。
次に、図1のワーク加熱工程S3で、筒状ワーク形成工程S2にて形成された筒状ワーク6を当該ワーク6の焼入れ温度以上、望ましくは850〜1050℃の範囲に加熱、次の曲げ成形工程S4で、ワーク加熱工程S3により焼入れ温度以上に加熱された筒状ワーク6に曲げ成形を行なって、図11に示すような形状と成す。この場合、筒状ワーク6の曲げ内側となる部分には圧縮応力が付与される。さらに、次の焼入れ工程S5で、曲げ成形工程S4後に上述の筒状ワーク6をA変態点以上に冷却急冷して、焼入れを行なう。
ここで、上述の各工程S3,S4,S5には、実施例1と同様に、図5に示す押し通し曲げ成形機10を用いる。
上述の焼入れ工程S5の終了後においては、各ブランク材に対して焼入れ性を異にする焼入れが施されるので、各ブランク材に対して強度差を付与することができ、車体に要求される必要部位の強度を確保した衝突変形対応の閉断面構造部材を容易に製造することができる。
この場合、第2ブランク材2A,2B,2Cの強度が最も高く、第1ブランク材1B,1Cの強度が中間で、第1ブランク材1Aの強度が最も低くなるので、第1ブランク材1A,1B,1Cを脆弱部として有効利用することができる。
図1に示す各工程S1〜S5を経て形成された車体閉断面構造部材は、図12に示すように、前端部の接合部20が車体他部材としてのバンパビーム22に接合され、後端部の接合部21が車体他部材としてのフロアフレーム23に接合されて、フロンとサイドフレーム24として用いられる。
なお、図12において、25はエンジン、26はダッシュロアパネル、27はフロアパネル、28はトンネル部、29はヒンジピラー、30はサイドシルである。
車両の正面衝突時において、車体前方からバンパビーム22に外力が作用すると、フロントサイドフレーム24における第1ブランク材1Aの車外側と車内側との面積差により、焼入れ性が最も低く脆弱部に設定された部分が、図12に仮想線αで示すように、エンジン25の前方において車幅方向内方に変形すると共に、フロントサイドフレーム24における第1ブランク材1B,1Cの車外側と車内側との面積差により、焼入れ性が中間で、脆弱部に設定された部分が、図12に仮想線βで示すように、エンジン25の側方において車幅方向外方に変形し、衝突エネルギを吸収すると共に、変形したフロントサイドフレーム24がエンジン25と干渉するのを回避することができる。
なお、図10、図11において矢印Fは車体閉断面構造部材を車体に組付ける場合の車両前方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示す。
このように、図9〜図12で示した車体閉断面構造部材の製造方法は、焼入れ性が低い複数の第1ブランク材1A,1B,1C(この実施例では焼入れ性が低い複数種類の第1ブランク材)を、上記筒状ワーク6の軸方向中間に離間させて配置すると共に、焼入れ性が高い第2ブランク材2A,2B,2Cは、離間させた第1ブランク材1Aと1B,1Cとの間と、筒状ワーク6の軸方向両側とに配置されたものである。
この構成によれば、複数の第1ブランク材1A,1B,1Cと複数の第2ブランク材2A,2B,2Cとで車体閉断面構造部材(フロントサイドフレーム24参照)を構成することができるので、車体の衝突変形に対する対応性、凡用性の向上を図ることができる。
なお、図9〜図12で示した実施例2においても、その他の作用、効果については、図1〜図8で示した実施例1と同様であるから、図9〜図12において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の車体閉断面構造部材は、実施例のセンタピラー19(図7参照)またはフロントサイドフレーム24(図12参照)に対応し、
以下同様に、
車体他部材は、ルーフサイドレール17、サイドシル18、バンパビーム22、フロアフレーム23に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、焼入れ工程S5の後に、焼戻しを行なって靭性の向上を図るように構成してもよく、本発明の車体閉断面構造部材はヒンジピラー、フロントピラー、リヤピラー、サイドシル、トンネルメンバ等の他の車体構造部材に適用してもよい。
本発明の車体閉断面構造部材の製造方法を示す工程図 ブランク材溶接工程の説明図 筒状ワーク形成工程の説明図 筒状ワークの斜視図 ワーク加熱工程、曲げ成形工程、焼入れ工程の説明図 冷却手段の実施例を示す説明図 車体閉断面構造部材の車体他部材との接合構造を示す正面図 各ブランク材形成パターンの他の実施例を示す説明図 車体閉断面構造部材の製造方法の他の実施例によるブランク材溶接工程の説明図 筒状ワークの斜視図 曲げ成形、焼入れ後における筒状ワークの斜視図 車体閉断面構造部材の車体他部材との接合構造を示す平面図
符号の説明
S1…ブランク材溶接工程
S2…筒状ワーク形成工程
S3…ワーク加熱工程
S4…曲げ成形工程
S5…焼入れ工程
L1〜L6…溶接線
1,1A,1B,1C…第1ブランク材
2A,2B,2C…第2ブランク材
3…溶接ブランク材
4,5…端面部
6…筒状ワーク
8,9,20,21…接合部
17…ルーフサイドレール(車体他部材)
18…サイドシル(車体他部材)
19…センタピラー(車体閉断面構造部材)
22…バンパビーム(車体他部材)
23…フロアフレーム(車体他部材)
24…フロントサイドフレーム(車体閉断面構造部材)

Claims (6)

  1. 次工程で筒状ワークに形成される時の筒状ワークの軸方向における所定部位に配置される第1ブランク材に隣接して、強度および板厚が該第1ブランク材と略等しく、かつ、焼入れ性が上記第1ブランク材より高い第2ブランク材を配置し、上記軸方向に対して斜めのみで構成される上記両ブランク材同士の溶接線にて上記両ブランク材同士を溶接するブランク材溶接工程と、
    上記ブランク材溶接工程にて溶接された溶接ブランク材の端面部同士を溶接して、筒状ワークを形成する筒状ワーク形成工程と、
    上記筒状ワーク形成工程にて形成された筒状ワークを当該ワークの焼入れ温度以上に加熱するワーク加熱工程と、
    上記ワーク加熱工程により焼入れ温度以上に加熱されたワークに曲げ成形を行なう曲げ成形工程と、
    上記曲げ成形工程後に上記ワークを冷却して焼入れを行なう焼入れ工程と、
    を備えたことを特徴とする
    車体閉断面構造部材の製造方法。
  2. 上記曲げ成形工程における曲げ成形は、ワークの曲げ内側となる部分に圧縮応力を付与することを特徴とする
    請求項1記載の車体閉断面構造部材の製造方法。
  3. 上記両ブランク材は共に鉄系材料から成ることを特徴とする
    請求項1または2記載の車体閉断面構造部材の製造方法。
  4. 上記第2ブランク材には、焼入れ性を向上し得る合金元素が上記第1ブランク材より多く含有されたことを特徴とする
    請求項3記載の車体閉断面構造部材の製造方法。
  5. 上記第1ブランク材は上記筒状ワークの軸方向における中間部に配置されると共に、
    上記第2ブランク材は上記筒状ワークの軸方向両側のそれぞれの部位に、車体他部材との各接合部が設けられたことを特徴とする
    請求項1〜4の何れか1に記載の車体閉断面構造部材の製造方法。
  6. 焼入れ性が低い複数の第1ブランク材を、上記筒状ワークの軸方向中間に離間させて配置すると共に、
    焼入れ性が高い第2ブランク材は、離間させた第1ブランク材相互間と、筒状ワークの軸方向両側とに配置されたことを特徴とする
    請求項1〜4の何れか1に記載の車体閉断面構造部材の製造方法。
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