JP5076254B1 - 浴室構造 - Google Patents

浴室構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5076254B1
JP5076254B1 JP2012079737A JP2012079737A JP5076254B1 JP 5076254 B1 JP5076254 B1 JP 5076254B1 JP 2012079737 A JP2012079737 A JP 2012079737A JP 2012079737 A JP2012079737 A JP 2012079737A JP 5076254 B1 JP5076254 B1 JP 5076254B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor
back surface
wall
main body
bathroom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012079737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013209818A (ja
Inventor
健 武藤
献太郎 西坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2012079737A priority Critical patent/JP5076254B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5076254B1 publication Critical patent/JP5076254B1/ja
Publication of JP2013209818A publication Critical patent/JP2013209818A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)

Abstract

【課題】発泡樹脂を床面材に用いた浴室構造において、特別な施工を必要とせず、容易かつ確実に床面材を床基材に密着させることによって、床面材の設計上の位置出しを正確に行うことができる浴室構造を提供することを目的とする。
【解決手段】熱可塑性発泡樹脂により形成された床面材と、床面材の上に設けられ洗い場の表面を形成する表面材と、を有する床本体と、床本体の剛性よりも高い剛性の材料により形成され、上面が床本体を支える平坦な載置面とされ、高さ調整可能な支持脚が下面に設けられた床基材と、床本体の周囲に設けられ、浴室の立ち壁面を形成する壁面材と、を備え、床面材は、中央部の裏面が周端部の裏面よりも低くなるように反らせて形成され、床本体の裏面は、床本体の周端部の裏面を載置面に押し当てる押圧手段により載置面に接触したことを特徴とする浴室構造が提供される。
【選択図】図3

Description

本発明の態様は、浴室の床面材として発泡樹脂を用いた浴室構造に関する。
浴室の床面を構成する床面材として発泡プラスチックを用いた浴室構造が、開示されている(特許文献1)。この浴室構造では、洗い場部分は、底板の上に発泡プラスチックで形成した床面材を載せた二層構造になっており、底板は床の強度を担う床基材としての役目を果たしている。
一般的に、浴室の床の洗い場部分には排水勾配を設ける必要があるが、このような二層構造では、製造上の理由から、下層の補強層となる床基材には入手容易な平板状の板材を用いて、上層の発泡プラスチックで形成される床面材にこの排水勾配を設けることがある。その場合、床面材は外縁部から排水口部にかけて肉厚が徐々に薄くなるため全体として、床面側を内面とする凹形状となる。
一方、発泡プラスチックは、通常では発泡成形という方法によって所望の形状に型成形されるが、成形収縮率が通常用いられている樹脂材料の中では比較的大きく、成形条件等で調整を行ったとしても成形時に「反り(ソリ)」などといわれる変形が発生しやすい。そして、このような「反り」は、成型品の厚みが均一でない場合に、特に顕著になりやすい。例えば凹形状の場合には、この凹形状が「反り」の要因として加味され、凹面側への変形が大きくなり易く、用途によってはこの変形が問題となる場合がある。
その結果、この床面材を平坦な底板上に載置した際には、底板の表面と床面材の裏面との間の密着度が低下し、そのままでは使用時に人が床面を歩くと上下方向へのガタつきを感じることになる。その対策として、接着剤等を床面材と床基材の少なくともどちらか一方に全面塗布してこの二層を貼り合わせて一体化する方法も考えられるが、製造工程の煩雑化を招き、トータルコストの上昇を招くという問題が生じる。
特開平11−343650号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、発泡樹脂を床面材に用いた浴室構造において、特別な施工を必要とせず、容易かつ確実に床面材を床基材に密着させることによって、床面材の設計上の位置出しを正確に行うことができる浴室構造を提供することを目的とする。
第1の発明は、熱可塑性発泡樹脂により形成され排水口に向けて下方へ傾斜した排水勾配が表面に形成された床面材と、前記床面材の上に設けられ洗い場の表面を形成する表面材と、を有する床本体と、前記床本体の剛性よりも高い剛性の材料により形成され、上面が前記床本体を支える平坦な載置面とされ、高さ調整可能な支持脚が下面に設けられた床基材と、前記床本体の周囲に設けられ、浴室の立ち壁面を形成する壁面材と、を備え、前記床面材は、中央部の裏面が周端部の裏面よりも低くなるように反らせて形成され、前記床本体の裏面は、前記床本体の周端部の裏面を前記載置面に押し当てる押圧手段により前記載置面に接触したことを特徴とする浴室構造である。
この浴室構造によれば、従来FRP(Fiber Reinforced Plastics)により形成されていた洗い場床パンを熱可塑性発泡樹脂により形成するため、洗い場床パンを廃棄するときに床本体をリサイクルすることができる。そのため、床面材の製造・廃棄に伴うCO排出量を削減して環境に優しい製品を提供できることになる。また、発泡成形に用いる型は、他の成形法による型よりも安価で製造できるため、洗い場床パンの製造コストを低く抑えることができ、洗い場床パンを有する浴室を従来よりも低価格で提供できることになる。
また、FRPなどと比較して周囲環境温度(気温)の変化により膨張・収縮しやすい熱可塑性発泡樹脂により床面材を形成する一方で、床基材の裏面が下に凸となるように反らせて床面材を形成する。そのため、気温の変化が生じても、床本体と床基材との間に隙間が生ずることを抑えることができ、洗い場床パンの排水勾配を良好に保つことができる。また、使用者が洗い場を踏んだときの上下方向へのガタつきやブカブカする感覚を感ずることを抑えることができ、浮き沈みを抑えた洗い場を得ることができる。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記押圧手段は、前記壁面材であり、前記床本体の裏面は、前記壁面材が前記床本体の周端部の上面に載置されることで前記載置面に接触したことを特徴とする浴室構造である。
この浴室構造によれば、床本体の周端部の上面に載置される壁面材により、床本体の裏面を床基材の載置面に密着させることができるため、接着剤塗布などの別工程や固定のためだけの別部材を必要としない安価な構造で、熱可塑性発泡樹脂を有する床本体と床基材とを密着させることができる。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記床面材は、その成形後の養生のときに、中央部の裏面が周端部の裏面よりも低くなるように反らせて形成されたことを特徴とする浴室構造である。
この浴室構造によれば、床面材の成形時においては反りを発生させず、床面材の養生時において反りを発生させる。さらに、床面材に反りを発生させていない状態において、排水勾配を床面材の表面に形成させておけば、排水勾配の設計をより容易に行うことができ、また、排水勾配を良好に保つことができる。
本発明の態様によれば、発泡樹脂を床面材に用いた浴室構造において、特別な施工を必要とせず、容易かつ確実に床面材を床基材に密着させることによって、床面材の設計上の位置出しを正確に行うことができる浴室構造が提供される。
本発明の実施の形態にかかる浴室構造を備えた浴室ユニットを例示する模式的斜視図である。 本実施形態の洗い場床パンを表す模式的分解図である。 本実施形態の床面材を表す模式的断面図である。 洗い場床パンと壁面材との関係を説明する模式的断面図である。 本実施形態の床面材の成形直後の状態を例示する模式的断面図である。 本実施形態の床面材を養生する工程を例示する模式的断面図である。 表面材を床面材に貼り付ける工程を例示する模式的断面図である。 本実施形態の壁を組み立てる工程を例示する模式的断面図である。 本実施形態の壁を組み立てる工程の変形例を例示する模式的断面図である。 本変形例の治具の具体例を例示する模式的断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる浴室構造を備えた浴室ユニットを例示する模式的斜視図である。
図1に示した浴室ユニットは、洗い場床パン100と、浴槽200と、壁300と、を備えている。
浴槽200の底部裏面における四隅近傍には、支持脚260が設けられ、その支持脚260を介して、浴槽200は浴室設置面(例えば、建物の床)Sの上に設置される。支持脚260は、ボルト部を回転させることで高さ調節可能な構造を有する。
洗い場床パン100は、周縁部が上側に折り曲げられた浅底の器状(パン状)に形成され、浴室外部に水を漏出させない防水性を有する。そして、ボルト部を回転させることで高さ調節可能な構造を有する支持脚111を介して浴室設置面S上に設置されている。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加温されたお湯も含むものとする。
洗い場床パン100において、浴槽200との境界部近傍には、排水管5に連通する排水口(図1では、着脱自在の蓋155で塞がれている。)が形成されている。排水口が設けられた部分はくぼんでおり、洗い場床パン100の表面には、排水口に向けて下向き傾斜した排水勾配が付けられている。洗い場床パン100の裏側において、浴槽200との境界部近傍には排水管5が設けられ、排水口は排水管5に接続されている。また、浴槽200の底部に設けられた図示しない排水口も、排水管5に接続されている。
壁300は、浴室ユニットの4面を構成しており、本発明の壁面材である第1〜第6の壁パネル310〜360を有し、隣接する壁パネルの間には、隣接する壁パネル同士を連接する壁面接続部材305が洗い場床パン100の外周部100aに立設されている。
第1の壁パネル310は、洗い場床パン100の浴槽200とは反対側に配置されており、2枚の壁パネルが図示しない壁面接続部材305によって連接されて形成されている。第2の壁パネル320及び第3の壁パネル330は、第1の壁パネル310と直交し、互いに対向して配置されている。第4〜第6の壁パネル340〜360は、浴槽200の縁のうち、洗い場床パン100側を除く3辺の縁の上に配置されている。第4の壁パネル340及び第5の壁パネル350の下側には、浴槽200と第2の壁パネル320及び第3の壁パネル330との間をつなぐ小パネル370が設けられている。小パネル370も、本発明の壁面材の一つである。
なお、本発明における壁面材の構成は、洗い場床パン100に対して立ち壁面を構成して洗い場床パン100を押圧するものであれば良く、上記第1〜第6の壁パネル310〜360及び小パネル370には限定されず、1枚のパネルが複数パネルに分割されている構成や、隣接する複数枚のパネルが一体化されている構成であってもよい。
また、図1に例示した浴室ユニットでは、第3の壁パネル330には図示しないドア取付枠を介してドアDRが設けられている。本発明では、ドア取付枠を含んだ壁パネル330も壁面材に含まれるものとする。
浴槽200と洗い場床パン100との境界には、浴槽200における洗い場床パン100側の側面を覆い隠すバスエプロン290が設けられている。なお、浴槽200の構造によっては、バスエプロン290を設けなくてよいものもある。
図2は、本実施形態の洗い場床パンを表す模式的分解図である。
本実施形態の洗い場床パン100は、床基材110と、床本体120と、を有する。
床基材110は、支持脚111と、支持フレーム113と、受け板115と、を有する。支持フレーム113は、長手方向が第1の方向に配置された例えば4本の第1のフレーム113aと、長手方向が第1の方向と直交する第2の方向に配置された例えば4本の第2のフレーム113bと、を有する。支持脚111は、支持フレーム113の下面の4隅に設けられている。支持脚111は、ボルト部を有し、そのボルト部の回転により高さ調整可能な構造を有する。
床基材110は、浴室等の設置場所の限られた空間の中において、洗い場床パン100の上面にかかる荷重を受け、その位置を保持するものである。そのため、床基材110には、充分な強度が必要とされる。例えば、床基材110は、熱可塑性発泡樹脂の強度よりも高い強度を有する。そこで、この充分な強度が得られる一例として、本実施形態では鋼材が床基材110に用いられる。
床基材110は、浴室等の設置面(例えば、建物の床)の上に載置され、支持脚111のボルト部の回転により適宜高さ調整をされる。これにより、洗い場床パン100の水平面が確保される。そして、支持脚111および支持フレーム113は、受け板115を下方から支持している。言い換えれば、支持脚111および支持フレーム113の上には、受け板115が載置されている。受け板115は、例えばねじ等の締結部材により支持フレーム113に固定されている。
床本体120は、床面材130と、クッション材140と、表面材150と、を有する。
受け板115の上面は、洗い場床パン100が備える各部材の垂直方向の基準位置すなわち水平基準面となる。また、受け板115は、床面材130を下方から支持し、受け板115の上に載置される部材から荷重を受ける。そのため、受け板115としては、比較的に高強度で剛性を有する平板状の素材が好適である。その一例として、例えば鋼材製のデッキプレートやサンドイッチパネルなどが挙げられる。床基材110の強度は、後述する熱可塑性発泡樹脂により形成された床面材130の強度よりも高い。
床基材110についてさらに説明すると、床基材110は、床本体120の剛性よりも高い剛性を有する材料により形成されている。床基材110の上面(受け板115の上面)は、床本体120を支える平坦な載置面となる。例えば、受け板115としてデッキプレートが用いられている場合には、波形に形成された部分の上面が平坦な載置面となっている。
床基材110の上には、床面材130が載置されている。床面材130は、熱可塑性発泡樹脂により形成され、床基材110により下方から支持されている。熱可塑性発泡樹脂としては、例えば発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンなどが挙げられる。本実施形態では、一例として発泡ポリプロピレンが用いられている。熱可塑性発泡樹脂は、リサイクル可能なため、これを用いることで床面材130の製造・廃棄に伴うCO排出量を削減して環境に優しい製品を提供できることになる。また、発泡成形に用いる型は、他の成形法による型よりも安価で製造できるため、洗い場床パン100の製造コストを低く抑えることができる。
図2に表したように、床面材130の例えば長辺側の外周部近傍には、排水管に連通する排水口用の開口部131が形成されている。開口部131が設けられた部分は、凹部形状を有する。また、床面材130の表面には、開口部131に向けて下方に傾斜した排水勾配が形成されている。
床面材130の上には、クッション材140を介して表面材150が設けられている。クッション材140および表面材150は、洗い場床パン100の床面の外観意匠や使用感などの官能的な性能向上や、防水性などの洗い場床パン100に必然的に求められる機能を向上させるために用いられている。
すなわち、クッション材140は、使用者に与える床面の柔らかさを得るものである。クッション材140の材料としては、例えば発泡ポリウレタン等の軟質素材が用いられている。クッション材140の硬さ(柔らかさ)を変えることで、床面の硬さ(柔らかさ)の仕様を変更することができる。
表面材150は、床面材130の上面を覆い、洗い場床パン100の表面を形成するものである。表面材150は、柔軟性を有する。表面材150の材料としては、防水性を有する可撓性を有する軟質シート材が用いられている。表面材150には、洗い場床パン100の表面の意匠性や水はけ性を向上させるために、凹凸加工や柄模様を施したりすることも可能である。
排水ピット160は、床面材130の硬度よりも高い硬度の樹脂により形成され、非透水性を有する。言い換えれば、排水ピット160は、床面材130の熱可塑性発泡樹脂の発泡率よりも低い発泡率を有する樹脂により形成されている。具体的には、排水ピット160は、非発泡性の樹脂により形成されている。
ここで、本願明細書において「硬度」とは、「ロックウェル硬さ」試験法および「ショア硬さ」試験法のいずれかにより求められる硬度(硬さ)をいうものとする。
排水ピット160は、床面材130の開口部131に装着されている。また、排水ピット160は、開口部165を有し、排水口の少なくとも一部を形成する。排水ピット160は、上端部においてフランジ部を有する。フランジ部は、表面材150の下面と接触し、例えば振動溶着や接着剤による接着やIH(誘導加熱)による接着などにより表面材150の下面と接合されている。
図3は、本実施形態の床面材を表す模式的断面図である。
また、図4は、洗い場床パンと壁面材との関係を説明する模式的断面図である。
なお、図3は、図2に表した切断面A−Aにおける模式的断面図である。図4は、図1に表した切断面B−Bにおける模式的断面図である。また、図4(a)は、本実施形態の受け板115が平板である場合を例示する模式的断面図である。図4(b)は、本実施形態の受け板115がデッキプレートである場合を例示する模式的断面図である。
図3に表した二点鎖線は、水平線あるいは水平面を表している。
図3に表したように、本実施形態の床面材130は、床基材110の側の面(裏面)が下に凸となるように反らせて形成されている。つまり、床面材130は、中央部133の裏面が周端部134の裏面よりも低くなるように反らせて形成されている。後に詳述するように、発泡樹脂の成形時においては床面材130には反りを発生させず、発泡樹脂の養生時において床面材130に反りを発生させている。
そのため、このような反りを発生させた床面材130を床基材110の載置面に接するように載置すると、床基材110の載置面に対して床面材130の周端部134の裏面において浮き上がりが発生する。
これに対して、本実施形態では、図4(a)および図4(b)に表したように、床本体120の周端部すなわち床面材130の周端部134の裏面を床基材110の載置面に押し当てる押圧手段により床本体120の裏面を床基材110の載置面に接触させている。図4(a)に表したように、受け板115が平板である場合には、床面材130の裏面は、押圧手段により、床基材110の上面(載置面)の全体にわたって接触する。図4(b)に表したように、受け板115がデッキプレートである場合には、床面材130の裏面は、押圧手段により、波形に形成された部分の上面(載置面)の全体にわたって接触する。
具体的には、まず、床面材130の表面材150の側の面(表面)には、壁面材が挿入される凹部や防水壁となる立壁等の、従来の洗い場床パンでも採用されている防水パンとして必要な形状が例えば溝部として形成されている。そして、図4(a)および図4(b)に表したように、床面材130の周端部134は、床面材130の表面側に形成された溝部に挿入あるいは載置される壁面材(押圧手段)の自重によって裏面に配置されている床基材110に向けて押圧されている。具体的には、第1〜第3の壁パネル310〜330が、床面材130の3辺に対応した周端部134を表面側から裏面側に向けて押圧している。これによれば、壁300を組み立てるときに、壁300の自重によって床面材130を床基材110の載置面に倣わせて床面材130の反りを矯正し、床本体120の裏面を床基材110の載置面に接触させることが可能になる。
本実施形態によれば、従来FRP(Fiber Reinforced Plastics)により形成されていた洗い場床パンを熱可塑性発泡樹脂により形成するため、本実施形態の洗い場床パン100を廃棄するときに床本体120をリサイクルすることができる。そのため、床面材130の製造・廃棄に伴うCO排出量を削減して環境に優しい製品を提供できることになる。また、発泡成形に用いる型は、他の成形法による型よりも安価で製造できるため、洗い場床パン100の製造コストを低く抑えることができる。
また、FRPなどと比較して周囲環境温度(気温)の変化により膨張・収縮しやすい熱可塑性発泡樹脂により床面材130を形成する一方で、床基材110の裏面が下に凸となるように反らせて床面材130を形成する。そのため、気温の変化が生じても、床本体120と床基材110との間に隙間が生ずることを抑えることができ、洗い場床パン100の排水勾配を良好に保つことができる。また、使用者が洗い場を踏んだときの上下方向へのガタつきやブカブカする感覚を感ずることを抑えることができ、浮き沈みを抑えた洗い場を得ることができる。
また、床本体120の周端部の上面に載置される壁面材により、床本体120の裏面を床基材110の載置面に密着させることができるため、接着剤塗布などの別工程や固定のためだけの別部材を必要としない安価な構造で、熱可塑性発泡樹脂を有する床本体120と床基材110とを密着させることができる。
次に、床面材130および床本体120の製造工程と、壁300の組立工程と、について、図面を参照しつつ説明する。
図5は、本実施形態の床面材の成形直後の状態を例示する模式的断面図である。
また、図6は、本実施形態の床面材を養生する工程を例示する模式的断面図である。
また、図7は、表面材を床面材に貼り付ける工程を例示する模式的断面図である。
また、図8は、本実施形態の壁を組み立てる工程を例示する模式的断面図である。
なお、図5〜図8は、図1に表した切断面B−Bにおける模式的断面図に相当する。
図5に表したように、床面材130を発泡成形した直後においては、床面材130には反りを発生させていない。つまり、床面材130の発泡成形直後では、中央部133の裏面は、周端部134の裏面と略同じ高さである。また、床面材130の発泡成形時においては、床面材130の表面には、開口部131に向けて下方に傾斜した排水勾配が形成されている。言い換えれば、床面材130に反りを発生させていない状態において、排水勾配が床面材130の表面に形成されている。
続いて、図6(a)および図6(b)に表したように、台座410を用いて発泡成形後の床面材130を養生する。台座410は、床面材130の中央部133を受ける台座中央部411と、床面材130の周端部134を受ける台座周端部413と、を有する。台座中央部411の上面は、略水平面とされている。一方で、台座周端部413の上面は、周端部から中央部へ向かうに連れて低くなる傾斜面とされている。台座中央部411の上面と、台座周端部413の周端部の上面と、の間の高さ方向の距離D1は、例えば約5ミリメートル(mm)〜15mm程度である。
まず、台座410を、略水平面に載置する。続いて、成形後の床面材130を台座410の上に載置する。すると、図6(a)に表したように、床面材130の周端部134の裏面が台座周端部413の周端部の上面と接触する一方で、台座中央部411と、床面材130の中央部133と、の間には隙間が存在するため、床面材130は、自重により撓む。具体的には、図6(b)に表したように、床面材130は、裏面が下に凸となるように撓む。この状態で、床面材130は、24時間以上放置される。
続いて、図6(c)に表したように、台座410を取り除くことで、中央部133の裏面が周端部134の裏面よりも低くなるように反らせて床面材130を形成することができる。このように、本実施形態では、床面材130の発泡成形時においては反りを発生させず、床面材130の養生時において反りを発生させる。
続いて、図7(a)および図7(b)に表したように、裏面が下に凸となるように反らせた床面材130の表面にクッション材140および表面材150を貼り付ける。
続いて、図8(a)に表したように、床本体120を床基材110の上に載置する。このとき、中央部133の裏面が周端部134の裏面よりも低くなるように床面材130を反らせているため、床本体120の中央部121の裏面は床基材110と接触する一方で、床本体120の周端部123の裏面は、床基材110から浮き上がって隙間ができている。この状態から、床本体120の周端部123の表面(床面材130の周端部134の表面)に壁300(図8(a)では壁パネル320、330)を載置する。
すると、図8(b)に表したように、床本体120の周端部123(床面材130の周端部134)は、載置された壁300の自重によって裏面に配置されている床基材110に向けて押圧される。これにより、壁300の自重によって床面材130を床基材110の載置面に倣わせて床面材130の反りを矯正し、床基材110の載置面と床本体120との間の隙間をなくして、床本体120の裏面を床基材110の載置面に密着させることができる。
また、前述したように、床面材130の発泡成形時においては反りを発生させず、床面材130の養生時において反りを発生させる。さらに、床面材130に反りを発生させていない状態において、排水勾配を床面材130の表面に形成させている。そのため、排水勾配の設計をより容易に行うことができ、また、排水勾配を良好に保つことができる。
図9は、本実施形態の壁を組み立てる工程の変形例を例示する模式的断面図である。
図10は、本変形例の治具の具体例を例示する模式的断面図である。
なお、図9および図10は、図1に表した切断面B−Bにおける模式的断面図に相当する。
本変形例では、床本体120の周端部123(床面材130の周端部134)は、壁300とは異なる治具(押圧手段)420の圧縮力によって裏面に配置されている床基材110に向けて押圧されている。本変形例の治具420の具体例としては、図10に表した壁面固定部材420aが挙げられる。壁面固定部材420aは、壁面接続部材305(図1参照)を洗い場床パン100に固定する取付部材である。
図10に表したように、壁面固定部材420aは、第1の壁面固定部材421と、第2の壁面固定部材423と、を有する。第1の壁面固定部材421は、床基材110の上面にビスにより強固に取り付けられている。
第2の壁面固定部材423の下部には、爪部423aが設けられている。そして、第2の壁面固定部材423は、爪部423aが床面材130の上端部に引っ掛けられた状態で床面材130の内側に取り付けられている。
この状態から、例えばねじなどの締結部材429を締め付けることにより、第1の壁面固定部材421と第2の壁面固定部材423とで、床本体120の周端部123を床基材110に向けて押圧させることができる。これにより、壁面固定部材420aを組み立てるときに発生する圧縮力により、床面材130を床基材110の載置面に倣わせて床面材130の反りを矯正し、床本体120の裏面を床基材110の載置面に密着させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、床基材110および床本体120などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや壁300、治具420、およびエプロンガイド295の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100 洗い場床パン、 100a 外周部、 110 床基材、 111 支持脚、 113 支持フレーム、 113a 第1のフレーム、 113b 第2のフレーム、 115 受け板、 115a 凹部、 120 床本体、 121 中央部、 123 周端部、 130 床面材、 131 開口部、 133 中央部、 134 周端部、 140 クッション材、 150 表面材、 155 蓋、 160 排水ピット、 165 開口部、 200 浴槽、 260 支持脚、 290 バスエプロン、 300 壁、 305 壁面接続部材、 310 第1の壁パネル、 320 第2の壁パネル、 330 第3の壁パネル、 340 第4の壁パネル、 350 第5の壁パネル、 360 第6の壁パネル、 370 小パネル、 410 台座、 411 台座中央部、 413 台座周端部、 420 治具、 420a 壁面固定部材、 421 第1の壁面固定部材、 421a 爪部、 423 第2の壁面固定部材、 423a 爪部、 429 締結部材

Claims (3)

  1. 熱可塑性発泡樹脂により形成され排水口に向けて下方へ傾斜した排水勾配が表面に形成された床面材と、前記床面材の上に設けられ洗い場の表面を形成する表面材と、を有する床本体と、
    前記床本体の剛性よりも高い剛性の材料により形成され、上面が前記床本体を支える平坦な載置面とされ、高さ調整可能な支持脚が下面に設けられた床基材と、
    前記床本体の周囲に設けられ、浴室の立ち壁面を形成する壁面材と、
    を備え、
    前記床面材は、中央部の裏面が周端部の裏面よりも低くなるように反らせて形成され、
    前記床本体の裏面は、前記床本体の周端部の裏面を前記載置面に押し当てる押圧手段により前記載置面に接触したことを特徴とする浴室構造。
  2. 前記押圧手段は、前記壁面材であり、
    前記床本体の裏面は、前記壁面材が前記床本体の周端部の上面に載置されることで前記載置面に接触したことを特徴とする請求項1記載の浴室構造。
  3. 前記床面材は、その成形後の養生のときに、中央部の裏面が周端部の裏面よりも低くなるように反らせて形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の浴室構造。
JP2012079737A 2012-03-30 2012-03-30 浴室構造 Active JP5076254B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012079737A JP5076254B1 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 浴室構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012079737A JP5076254B1 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 浴室構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5076254B1 true JP5076254B1 (ja) 2012-11-21
JP2013209818A JP2013209818A (ja) 2013-10-10

Family

ID=47435467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012079737A Active JP5076254B1 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 浴室構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5076254B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015068017A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 Toto株式会社 浴室洗い場構造

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57187873U (ja) * 1981-05-20 1982-11-29
JPH11137463A (ja) * 1997-11-14 1999-05-25 Toto Ltd 浴室用すのこ
JPH11159166A (ja) * 1997-12-02 1999-06-15 Toto Ltd パネル支柱の固定構造
JP2003290066A (ja) * 2002-04-03 2003-10-14 Hitachi Housetec Co Ltd 浴室の改装用防水床・浴槽載置場用

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57187873U (ja) * 1981-05-20 1982-11-29
JPH11137463A (ja) * 1997-11-14 1999-05-25 Toto Ltd 浴室用すのこ
JPH11159166A (ja) * 1997-12-02 1999-06-15 Toto Ltd パネル支柱の固定構造
JP2003290066A (ja) * 2002-04-03 2003-10-14 Hitachi Housetec Co Ltd 浴室の改装用防水床・浴槽載置場用

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015068017A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 Toto株式会社 浴室洗い場構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013209818A (ja) 2013-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5720877B2 (ja) 浴室構造
JP2008025122A (ja) 防水機能を備えた床
JP2015166540A (ja) 浴室構造
JP5888662B2 (ja) 浴室の洗い場床
JP6011991B2 (ja) 浴室構造
JP2012197608A (ja) 洗い場床構造
JP7016475B2 (ja) 浴室壁部材の取付構造
JP2015068017A (ja) 浴室洗い場構造
JP5126446B1 (ja) 浴室洗い場の組立方法
JP6614487B2 (ja) 浴室
JP6198053B2 (ja) 浴室洗い場構造
JP6065254B2 (ja) 洗い場床パン
JP5076254B1 (ja) 浴室構造
JP5263554B2 (ja) 洗い場床
JP6044780B2 (ja) 浴室構造
JP5831812B2 (ja) 洗い場床パン
JP6714811B2 (ja) 浴室の目地部材の施工方法
JP2010112056A (ja) 浴室用洗い場床
JP5817985B2 (ja) 洗い場床パン
JP5170645B2 (ja) 浴室用洗い場床の製造方法及び浴室用洗い場床
JP2017095873A (ja) 表皮材、洗い場床、浴槽、壁、浴室、および浴室の組み立て方法
JP2013253454A (ja) 浴室の洗い場床
JP6780236B2 (ja) 浴室
JP7009862B2 (ja) 浴室壁部材の取付構造
JP2001248198A (ja) 防水パンの構造

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120812

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5076254

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150