JP5075739B2 - 光psk復調器および光psk復調器を用いた光フィルタ位相制御方法 - Google Patents

光psk復調器および光psk復調器を用いた光フィルタ位相制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、光通信分野における強度変調もしくは位相変調された光信号の位相をモニタする光位相モニタ装置および光位相モニタ付光フィルタ、さらにはそのモニタ結果を用いて光フィルタの位相を制御する光フィルタ位相制御方法に関する。
情報通信網は、これまでの電話回線網から脱却し、インターネット網における利便性や経済性と電話網における信頼性や安定性という両者の良い面を併せ持つ、光によるフルIP(インターネット・プロトコル)の次世代ネットワーク(NGN:Next Generation Network)に向かっている。NGNにおける情報通信技術を語るとき、情報のデジタル化やネットワークのIP化、ユビキタス化、ブロードバンド化が鍵となる。光通信のブロードバンド化は、波長多重により飛躍的に進展してきたが、最近では時間軸上に情報を多重する時分割多重のビットレート向上が著しい。
これまでの波長多重通信では、NRZ(Nonreturn-To-Zero:非ゼロ復帰)またはRZ(Return-To-Zero:ゼロ復帰)フォーマットを用いた2値の強度変調方式である二値振幅シフトキーイング(OOF:On-Off Keying)が主流であった。近年、デュオバイナリ方式、CSRZ(Carrier-Suppressed Return-To Zero;搬送波抑圧ゼロ復帰)、光DPSK(Differential Phase Shift Keying:差動位相偏移変調)などの多値変復調技術が光通信に適応され始めている。特に、光DPSKをRZで強度変調を施すRZ-DPSKの高受信感度変調方式は、従来のOOFに比べて伝送用光ファイバ内で発生する非線形光学効果による信号品質劣化に対する劣化耐力に優れ、差動受信によりS/N(信号対雑音比)改善効果も得られる変復調技術である。
さらに最近、ビットレート向上に有利な、変調された4つの位相にそれぞれ2ビットのデータを割り当てることのできるDQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying:差動4値位相偏移変調)の変復調フォーマットが検討され始め、将来の光通信における有力候補と目されている。DPSK符号が0または1のデジタル電気信号を0またはπの光の位相変化に割り当てる2値符号であるのに対し、DQPSK符号が4つの位相変化(0、π/2、π、3π/2)にデジタル電気信号の(0、0)、(0、1)、(1、0)、(1、1)を割り当てる4値符号である。従って、同じシンボルレートを用いた場合、DQPSKは、DPSKに比べ2倍の情報量を割り当てることができ、スペクトル効率が2倍となることから、電気デバイスの速度に対する要求、光ファイバの分散の調整、偏波モード分散が緩和される。
従来の典型的な光DQPSK受信器は、例えば図1に示すように、光信号を二分岐するカプラ(光合分波器)2と、このカプラ2の2つの出力部に別々に接続するI相用の復調器3およびQ相用の復調器4とから構成される(非特許文献1)。I相用の復調器3およびQ相用の復調器4は、それぞれ伝送システムにおけるシンボル時間に相当する光遅延要素τを有するマッハツェンダ干渉計である。つまり、一般的に、マッハツェンダ干渉計(復調器)3、4の自由スペクトル領域FSR(Free Spectral Range)であるB(Hz)は光DQPSK信号のボーレートのC(Hz)に対し
B=C (1)
の関係に設定される。
また、干渉計3,4のアームで設けられる、光信号に対する位相差はI相では+π/4、Q相では−π/4になるように、位相調整機構(例えば、光路長差を制御する薄膜ヒータを用いた熱光学位相シフター)5および6が設定される。各干渉計3,4の2つの光出力ポート7、8、および9、10は、光信号(光パルス)を電気信号(電気パルス)に変換するフォトダイオード(PD)を2個備える受光器(図示しない)にそれぞれ接続される。
図2に、上記の2つの干渉計3,4の透過スペクトルを示す。I相およびQ相のデータ信号を復調するには、4つの出力ポート(図1の7、8、9、10の位置に相当)の各スペクトルが光周波数軸上で等間隔に配置され、I相およびQ相の光信号の中心周波数が+1/4(図2中の11の位置)および−1/4(図2中の12の位置)に設定される必要がある。これはすなわち、2つの干渉計のアーム間の位相差が正確にそれぞれ+π/4、−π/4に設定され、かつDQPSK光信号(図1中の1)の光周波数に対して、2つの干渉計3,4の位相特性(相対的な位相位置)が+1/4および−1/4に設定される必要があることを意味する。ここで、復調器である干渉計3、4の位相に誤差が発生した場合には、信号品質Q値を著しく劣化させることになる。従って、干渉計3,4の位相が入力信号光1の光周波数と正確な位相関係を得るための、位相モニタ技術および位相制御技術が重要となる。
図1では、光DPSK符号を4値に割り当てた例を示したが、さらに、最近では位相変調符号を多値化する検討も進められている。図3に、その一例として8値の場合の復調部の構成を示す(非特許文献2)。この復調部は、光DPSK復調器であるマッハツェンダ干渉計4個(17、18、19、20)を並列に配置し、カプラ14、15、16により各復調器17、18、19、20に光信号が等分配されるよう構成されている。各復調器のFSRの B(Hz)は光DPSK信号の復調時と同様に、上述した式(1)を満たすように設定される。
各復調器17、18、19、20のそれぞれの出力信号21、22、23、24、25、26、27、28は受光器(フォトダイオード)に導かれて電気信号に変換され、この電気信号に対してデータ復元ロジック回路201において論理演算を施すことで、元のデータが復元される。この変復調方式は光D8PSK(Differential 8−Phase Shift Keying:差動8値位相偏移変調)であり、DPSK符号が8つの位相変化(0、π/4、π/2、3/4π、π、5/4π、3π/2、7/4π)に割り振られ、それぞれの位相状態にデジタル電気信号の(0、0、0)、(0、0、1)、(0、1、1)、(0、1、0)、(1、1、0)、(1、1、1)、(1、0、1)、(1、0、0)を割り当てる8値符号となっている。従って、同じシンボルレートを用いた場合に、D8PSK符号はDPSK符号に比べて4倍の情報量を割り当てることができ、スペクトル効率が4倍となることから、光DQPSK符号以上に電気デバイスの速度に対する要求、光ファイバの分散の調整、偏波モード分散が緩和される。
このように、一般に1つのシンボルに対してN値(N=2n、ただし、nは正の整数)のデータを割り当てる光DNPSK(差動N値位相偏移変調)符号方式において、2(n-1)個の遅延干渉計(マッハツェンダ干渉計、復調器)によりN値のデータを復調する関係になっており(下記の表1を参照)、そのN値が増大するにつれてボーレートが1/2(n-1)となることから、スペクトル効率は2(n-1)倍となり、電気デバイスの速度に対する要求、光ファイバの分散の調整、偏波モード分散が緩和される効果が期待される。
Figure 0005075739
しかしながら、多値のレベルを増やすにつれ復調器の制御精度はより厳しくなる。図2では符号レベルが4値の場合の透過特性であるが、8値になると干渉計のスペクトルは2πの区間で8等分されなければならない。一般に、N値の場合、2(n-1)個の遅延干渉計は光信号の位相に対して2πの区間で互いにN等分された位相位置に正確に設定なければならない。遅延干渉計の作製精度を考えると、光信号の位相に対して2πの区間で互いにN等分されるということは、干渉計の光路長差が波長(≒1.5μm)の1/N(長さにしてサブミクロン)で設定されるということであり、この設定値に対する誤差はQ値劣化に著しく影響を及ぼすことから、干渉計の光路長差は光路長差の0.1%以下の精度、すなわちnm(ナノメータ)の精度で作製されることが要求される。一般に、現状の光デバイス技術では、光路長差としてnmの精度で作製することは実現困難であることから、もっぱら作製された復調部は制御回路を用いて微調整することとなる。
光フィルタの位相を制御する代表的な方法として、ディザリング制御が挙げられる。図4に、光フィルタとして多段のマッハツェンダ干渉計を用いた構成を示す(特許文献1)。この構成は、発振器30から比較的低周波数である信号を発生し、この信号を位相制御対象(位相調整機構)36、37、38、39に微小振幅で印加し(ディザリングと称されている)、光フィルタ(この場合は可同調光分波器)31の出力光信号を受光器32で電気信号に変換し、その電気信号の主信号の中からローパスフィルタ33でディザリング周波数成分を抽出し(Ve1)、抽出したそのディザリング周波数成分と元の発振器30の信号とを乗算器34により乗算処理することで誤差信号35を生成し(Ve2)、この誤差信号35を位相制御対象36、37、38、39にフィードバック制御するというものである。このような制御により、入力光信号29の光周波数と光フィルタ(光マッハツェンダ干渉計)31の位相関係および光フィルタ31の位相を正確に制御することが可能となる。
特開平5-122261号公報 R. A. Griffin and A. C. Carter, "Optical Differential Quadrature Phase-Shift Key (oDQPSK) for High Capacity Optical Transmission", OFC2002, pp367-368, 2002. H. Yoon, D. Lee and N. Park, "Receiver Structure of Generalized M-ary Optical DPSK System And Its Semi-analytical Performance Evaluation," OECC2004, 14C3-4, pp. 466-477, 2004. C. R. Doerr, S. Chandrasekhar, L. L. Buhl, M. A. Cappuzzo, E. Y. Chen, A. Wong-Foy, and L. T. Gomez, "Optical Dispersion Compensator Suitable for Use With Non-Wavelength-Locked Transmitters," J. Lightwave Technol., vol. 24, pp. 166-170, 2006. B. Mikkelsen, C. Rasmussen, P. Mamyshev, and F. Liu, "Partial DPSK with excellent filter tolerance and OSNR sensitivity, " Electron. Lett., vol. 42, no. 23, pp. 1363-1365, Nov. 2006.
しかしながら、上述のような従来のディザリング制御では、例え正確な位相制御がかかったとしても、ディザリングによる微小振幅変調による位相誤差が本質的に発生するという問題があった。
これに対し、光フィルタの動作波長(=動作周波数、動作する相対的な位相と同義)を別個の光フィルタでモニタして、制御する方法が提案されている(非特許文献3)。図5に、光マッハツェンダ干渉計を用いた光フィルタのこのような波長制御の回路構成を示す。この構成では、入力される光信号40は、光フィルタ41(この場合は光分散補償フィルタ)と、それとは別途に用意された光位相モニタ42とに導かれる。光位相モニタ42の出力は、低速のフォトディテクタ43、44によりパワーモニタされ、その差分(光強度値の差分)がアナログ回路により演算されて、その演算結果がある一定値となるように、その演算結果が温度調整回路部(この場合は電子冷却器)にフィードバック制御される結果、光フィルタ41の動作波長を光信号40に合わせ込むことができることとなる。この波長制御方法では、前述のディザリング制御の場合に発生する位相制御機構へ加えるディザリング信号による位相誤差の発生が回避でき、より正確な光フィルタの位相制御法への適用が可能となる。
しかしながら、この波長制御方法は、図5に示されるように、光フィルタ41が単純な一入力一出力の場合のみしか適応できない。例えば、図1や図3に示したような複数のマッハツェンダ干渉計からなる複数の位相制御機構を制御しなければならない場合に、図5に示すような従来の外付けの光位相モニタによる方法では、その制御を実現することが不可能であった。
従って、従来においては、多値位相変復調符号における復調器の場合など、複数のマッハツェンダ干渉計の位相の各々を個別に制御するためには、図4に示したようなディザリング法に頼らざるを得なく、ディザリング信号により発生する位相制御機構へ加える位相誤差成分が本質的に発生するという点があった。光フィルタの位相を制御するに当たってディザリング法における位相誤差を本質的に含むことは、背景技術項の最終段で既述したように、多値のレベルが増加するに従ってQ値劣化に致命的な影響を及ぼす。
本発明は、上記の点に鑑みて成されたもので、その目的は、光フィルタや復調器の形態にかかわらず本質的に位相誤差が発生することのない位相制御を実現するための、光位相モニタ装置、光位相モニタ付光フィルタおよび光フィルタ位相制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の光PSK復調器の発明は、位相調整機構を備えた2 (n-1) 個(nは正の整数)の復調器と、当該復調器の出力の一部を分岐する光分岐手段と、当該光分岐手段の光出力ポートに接続する光位相モニタ装置とを備えた光PSK復調器であって、前記光位相モニタ装置は、光周波数領域で占有帯域A(Hz)を有する光変調光源からの光信号の位相をモニタ、前記光変調光源からの光信号を入射する自由スペクトル領域FSR(Free Spectral Range)がB(Hz)であるマッハツェンダ干渉計を有し、前記B(Hz)がB>Aの関係に設定されており、かつ前記マッハツェンダ干渉計の2つの光出力ポートの光強度比により前記光変調光源からの光信号の位相をモニタすることを特徴とする。
ここで、前記B(Hz)がB=mA (mは2以上の整数)の関係に設定されていることを特徴とすることができる。
また、前記マッハツェンダ干渉計の2つのポートのうちのいずれかの光出力ポートでの透過率Tが
位相をθ(ラジアン)、前記光変調器光源の前記マッハツェンダ干渉計のFSRに対する線幅をd(%)とすると
Figure 0005075739
で与えられることを特徴とすることができる。
ここで、前記光分岐手段は、前記光フィルタの出力の一部を分岐して前記光位相モニタ装置に接続する光導波路であることを特徴とすることができる。
また、前記光位相モニタ装置による前記モニタ結果が目標の一定値となるように該モニタ結果に応じて前記位相調整機構を制御する制御手段をさらに有することを特徴とすることができる。
上記目的を達成するため、請求項6に記載の光フィルタ位相制御方法の発明は、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の光PSK復調器において、前記光位相モニタ装置による前記モニタ結果が目標の一定値となるように該モニタ結果に応じて前記位相調整機構を制御することを特徴とする。
上記構成により、本発明によれば、ディザリングによる位相制御で本質的な問題であったディザリング信号の印加による位相誤差の発生を解消することができ、正確な位相制御法を実現するための光位相モニタ装置、光位相モニタ付光フィルタおよび光フィルタ位相制御方法を実現できる。
さらに詳しくは、本発明よれば、主信号の帯域と与えられたFSRとが適切な位相関係になるように設定したマッハツェンダ干渉計(光フィルタ)の分岐出力に光位相モニタ装置を接続しているので、その光フィルタの出力ポートの単純な光強度比から光フィルタと光信号の位相関係を正確に得ることができる。
また、本発明よれば、その位相モニタの結果を光フィルタの位相調整機構にフィードバック制御することにより、正確かつ任意の位相位置に光フィルタと主信号との位相関係および光フィルタ自体の位相を制御することができる。
また、本発明よれば、光位相モニタ装置のFSRをあらかじめB=2Cと設定することで、光位相モニタ装置のFSR(=B(Hz))が復調器のFSR(=C(Hz))の整数倍であるならば、その整数の周期を持つロックポイントとしてある一定の値が生成できることから、位相制御はその一定値を目標にフィードバック制御する単純な回路構成で実現できるという利点があり、かつ、その整数が2(すなわち、B=2C)では、もとの復調器のFSRの2つにそれぞれ1つのロックポイントを生成でき、それにより復調器の位相軸上でのロックポイントが最多になり、位相制御における位相制御量に対する効率が最大となるという効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図6は、本発明の第1の実施形態における光位相モニタ装置の具体的な構成例を示す。この光位相モニタ装置は、単一波長CW(連続波)光源45と、変調器46と、光位相モニタ装置47とを有する。単一波長CW光源45として、波長多重システムではDFB(分布帰還型)レーザあるいはMEMSによる外部共振器を備えた波長可変レーザが一般に用いられる。
単一波長CW光源45からのレーザ光は変調器46により強度変調または位相変調もしくはそれらの組み合わせにより変調される。変調された光信号の位相をモニタするために、その光信号は光位相モニタ装置47に入力される。光位相モニタ装置47は、2つの光分岐とその間に位相を付与する光路が設けられているマッハツェンダ干渉計の構成を有する。
本実施形態では、光位相モニタ装置47を石英系光導波路で構成した例を示しており、光分岐は方向性結合器やMMI(Multi Mode Interference )型光カプラなどの光カプラが利用でき、位相を付与する光路は長さの差により位相差が設定されるアーム導波路となっている。また、この位相モニタ装置47を光ファイバで構成する場合には、光分岐は溶融延伸による光カプラもしくは多層膜フィルタを用いた光カプラ、位相を付与する光路は長さの差により位相差が設定されるアームファイバとなる。また、この位相モニタ装置47を空間光学系で構成する場合には、光分岐はダイクロイックミラーやプリズム、位相を付与する光路は長さの差により位相差が設定される空間の光路となる。
図7に、図6の光位相モニタ装置47の動作原理を説明するシミュレーションを示す。横軸はこの光位相モニタ装置47の位相θ(ラジアン)、もしくは光位相モニタ装置47と光信号の相対的な位相関係を示し、縦軸は光信号出力(図6の48または49)の規格化した透過率を示しており、それぞれの曲線は光源45の線幅と光位相モニタ装置47の自由スペクトル領域FSR(Free Spectral Range)の関係d(%)の関係による変化を示す。
このシミュレーションは、マッハツェンダ干渉計の2つのポートのうちのいずれかの光出力ポートでの透過率Tが位相をθ(ラジアン)、光変調器光源のマッハツェンダ干渉計のFSRに対する線幅をd(%)とすると
Figure 0005075739
で与えられる。
光源45が理想的な線スペクトル(線幅がゼロ)の場合、つまり、光源45の線幅がゼロで変調器46を動作させない状態においては、光位相モニタ装置47の透過率は、図7に示すように、マッハツェンダ干渉計の位相に応じて周期が2πとなるサインカーブを描き、その最小値および最大値は0および1となり、振幅が1となる。
ここで、マッハツェンダ干渉計のFSRに対して、線幅が10%、50%、80%である矩形スペクトルを有する光源の場合の光信号出力の規格化した透過率を考える。これは、変調器46により何らかの強度変調または位相変調またはその組み合わせによる変調が施され光源45の線幅が、変調速度に応じて太くなることに対応する。この場合、透過率波形は、図7に示すように、周期が2πであることに変わりはないものの、線幅が増大するにつれてその振幅は小さくなる。例えば、線幅33%、50%、80%では、それぞれその透過率波形の振幅は0.83、0.64、0.23となる。
さらに、マッハツェンダ干渉計のFSRに対して、線幅が100%である矩形スペクトルを有する光源の場合は、その透過率波形の振幅は0となる。これは、マッハツェンダ干渉計47のFSRと光源45の線幅が一致するためであり、線スペクトル光源45の透過率で示される理想的なサイン波形において、2πの区間でサイン波形を積分した場合、積分の始点、終点の位置によらずにその結果が1になることによる。
以上の現象(透過率特性)は、光源45の線幅がマッハツェンダ干渉計47のFSRよりも小さい場合には、マッハツェンダ干渉計47の透過率をモニタすることによって、光源45の位相が、マッハツェンダ干渉計47の位相との相対関係で決定できることを意味する。
ここで、実際の光通信を考えると、図6に示すように、光源45からの光信号はデータ情報などにより強度変調または位相変調またはそれら組み合わせによる変調を変調器46において施される結果、その変調された光信号のスペクトルは変調フォーマット、ビットレート(あるいはボーレート)に応じた占有帯域(上記線幅に対応)を有する。従って、図7の結果が示すところは、光周波数領域で占有帯域A(Hz)を有する光変調信号と、自由スペクトル領域FSR(Free Spectral Range)がB(Hz)であるマッハツェンダ干渉計47が
B>A (3)
の関係を有する限り、光位相モニタ装置47の光出力強度により光源45の位相をモニタすることができることを示唆している。特に、変調器46の変調フォーマットが位相変調であるDPSKやDQPSKなどのPSK信号の理想的なスペクトル形状の場合では、そのスペクトル形状は、占有帯域A(Hz)が位相変調速度(=ボーレート)と等しい矩形スペクトルとなることが知られている(上式(1)を参照)。これより、信号光がボーレートC(Hz)である光PSK位相変調信号の場合には、
B>C (4)
であるマッハツェンダ干渉計の透過率(光強度比)をモニタすることにより、信号光の位相を正確にモニタすることが可能となる。
(第2の実施形態)
ここまでは、光位相モニタ装置47のFSRと主信号の帯域占有率あるいはボーレートとの関係から、光位相を算出する方法を導き出してきたが、このマッハツェンダ干渉計47が主信号の光位相データを分別する復調器として兼用できるという点を、本発明の第2の実施形態として次に説明する。
すなわち、本実施形態は、変調器46が信号光の位相を2値に変調する理想的なDPSK信号用位相変調器であり、マッハツェンダ干渉計47が光DPSK復調用遅延干渉計となる場合である。この場合は、理想的な光DPSK信号において信号光は、占有帯域A(Hz)の矩形スペクトル光源となることから、占有帯域A(Hz)は変復調のボーレート(=ビットレート)C(Hz)と等しい、すなわち
A=C (5)
という関係が成立する。
従って、上式(3)を成立させるマッハツェンダ干渉計47を用意すれば、このマッハツェンダ干渉計47はこれまでの議論から光位相モニタ装置として動作する。一方、マッハツェンダ干渉計47を復調器として動作させる場合には、光DPSK信号の性質上、復調器はシンボルレートに対して1シンボル分の遅延を与えて干渉させることが必須となる。この条件を詳細にみると、1シンボル分遅延させる条件というのはマッハツェンダ干渉計の遅延部が1シンボル長に全く等しい必要はなく、1/2シンボル以上1シンボル以下という条件であっても、前後するシンボル間の干渉を発生することができ、復調の条件を満たすことができる(非特許文献4)。すなわち、
2C>B (6)
であれば、マッハツェンダ干渉計47は光DPSKの復調器として動作が可能である。
以上、上式(3)〜(6)から、
2C>B>A(またはC) (ただし、A=C) (7)
が成り立つ時、マッハツェンダ干渉計47は光DPSK復調機能と光位相モニタ機能を併せ持つこととなる。
別の見方をすると、光DPSK符号を扱う一般的な従来の復調器は、上式(1)の元で使用される結果、その出力信号の透過特性は位相に依存せずに一定の値となり(図7の線幅が100%の場合に相当)、その結果、復調器のパワーモニタの結果から位相を算出することが原理的に不可能となる。これに対して、本発明のように、あくまで復調器として上式(7)を満たすような関係が設定されている場合には、復調器は光位相モニタ機能を兼用することができる。この場合、従来の図5で示すような光位相モニタ装置42と光フィルタ(この場合、復調器)41の2つのマッハツェンダ干渉計を用いて光フィルタ(復調器)を制御する必要がなくなり、マッハツェンダ干渉計1つで復調器の位相制御が達成できる。
復調機能と光位相モニタ機能を兼用させる場合の光信号出力48、49の処理としては、例えば、光信号出力48、49を、フォトディテクタ(PD)を用いた高速の受光器(図示しない)で検出し、光信号出力48、49の光パルスを電気パルスに変換することで、復調機能を実現し、また各々のフォトディテクタのフォトカレント(光電流)の値を検出することで光出力パワー(光強度)をモニタし、光位相モニタ機能を実現する。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態では、光信号にどのような変調が施されていようとも、マッハツェンダ干渉計のFSRを適切(上式(4)を参照)に選択することで光信号の位相をモニタできるという基本原理を明らかにし、さらに、本発明の第2の実施形態では、特別な条件をおくことで(上式(7)を参照)、1つのマッハツェンダ干渉計が復調器兼光位相モニタ装置として動作するという点を明らかにした。なお、2つの出力ポートのフォトカレントの絶対値はマッハツェンダ干渉計の透過率ではなく、入射する光強度の影響を受けてしまうが、実際には2つのポート出力の比(光強度比)を取ることにより、任意の信号光強度に対して位相をモニタすることができる。以下の実施形態でその具体例を示す。
(第3の実施形態)
図8は、本発明の光フィルタ位相制御方法を実施する本発明の第3の実施形態の光フィルタの具体的構成を示す。制御対象となるこの光フィルタは、光分岐51と2つのマッハツェンダ干渉計52、53から構成される光DQPSK復調器である。本実施形態では、この光DQPSK復調器は、遅延干渉計(マッハツェンダ干渉計)52、53のFSRはボーレートC(Hz)と等しい(上式(1))という一般的な復調器の場合とする。
復調器のマッハツェンダ干渉計52、53の位相は次のようにしてモニタされる。すなわち、位相制御の対象となる復調器のマッハツェンダ干渉計52および53の出力の一部を分岐して取り出し、分岐したその出力光を分岐光位相モニタ装置58、59に導き、その分岐光位相モニタ装置58、59の出力の信号強度をパワーモニタ68、69および70、71で検出する。さらに、その検出した信号を、演算処理回路72、73を通して校正することで光位相モニタ結果が生成される。複合干渉計62,63は、復調器(マッハツェンダ干渉計)52、53と、分岐光位相モニタ装置(マッハツェンダ干渉計)58、59とからなり、分岐光位相モニタ装置の透過特性を反映した光位相モニタとして機能する。
本実施形態の光位相モニタは、複合干渉計62、63の透過特性を反映することから、光位相モニタ装置58、59のFSRを復調器(遅延干渉計)52、53のFSRの2倍と設定することで、複合干渉計62、63のFSRを復調器のマッハツェンダ干渉計52、53のFSRの2倍と設定した。従って、複合干渉計62、63は、図6の光位相モニタ装置47と同様な光位相モニタ装置として動作し、そのFSRであるB(Hz)は
B=2C (8)
関係を満たすこととなる。理想的には、上式(5)に示したように、A=Cであるから、
B=2A (9)
がベストモードである。上式(9)が成立する場合は、後で詳述するように、もとの復調器のFSRの2つにそれぞれ1つのロックポイントを生成でき、それにより復調器の位相軸上でのロックポイントが最多になり、位相制御における位相制御量に対する効率が最大となる。
複合干渉計62、63の出力により復調器52、53を最適位相ポイントに制御することは、演算処理回路72、73の演算により誤差信号を生成し、その生成した誤差信号を制御信号として駆動回路75、76、79、80を通して位相調整機構54、55、60、61をフィードバック制御することで達成される。位相調整機構54、55、60、61は、復調器のマッハツェンダ干渉計52、53の光路近傍に配置されており、例えば、光路長差を制御する薄膜ヒータを用いた熱光学位相シフターを用いることができる。
次に、光DQPSK復調器のマッハツェンダにおけるより詳細な透過特性を説明する。図9に、光DQPSK復調用マッハツェンダ干渉計52と分岐光位相モニタ装置58の透過特性を示す。ただし、同図を簡略化するために光位相モニタの透過特性は分岐光位相モニタ装置58側のみの透過特性を示している。また、図9の右側に注記された曲線の説明のうち、「2x位相ビットレート」の2本の曲線は分岐光位相モニタ装置58の透過特性を示し、その上に記載された4本の「Iポート」、「Qポート」の曲線は光DQPSK復調用マッハツェンダ干渉計52の透過特性を表している。
図9の復調器の透過特性は図2と同様に光DQPSK復調器の4つの出力ポート(図8の64、65、66、67)のスペクトルが規格光周波数軸上に等間隔に配置され、I相およびQ相の光信号の中心周波数は+1/4(図9中81の位置)および−1/4(図9中82の位置)に設定されることで、I相およびQ相の主信号を復調することができることを示している。これに対し、分岐光位相モニタ装置58が復調器52に対して位相差がゼロの場合の分岐光位相モニタ装置58の透過率は、図7の位置に設定される。ただし、位相差ゼロというのは位相シフトを発生させない、つまり、アーム長が信号波長の整数倍に設定されることを意味する。
ここで、図を簡略化するために分岐光位相モニタ装置59の透過特性を省いているが、分岐光位相モニタ装置59が復調器53に対して位相差がゼロとなるよう配置される場合では、その透過特性は分岐光位相モニタ装置58の透過特性に対して、+π/2シフト(図中のQポートの曲線の透過特性の+0.5のピークと重なるように)して配置される。次に、分岐光位相モニタ装置58の透過特性について考察する。
分岐光位相モニタ装置(光位相フィルタともいう)58の透過特性は、2つのマッハツェンダ干渉計52、58の複合干渉計として表れる。前述のように、分岐光位相モニタ装置58のFSRが復調器のマッハツェンダ干渉計52の半分(B=2A)と設定した結果、複合干渉計62の周期は復調器52の周期の2倍が設定される。これは結果的に、復調器52の出力透過特性と光位相モニタ装置58の出力透過特性(すなわち、複合干渉計62の透過特性)は、FSRがそれぞれ式(1)、式(3)を順じて設定されることとなる。
次に、本実施形態における位相モニタ方法と光フィルタ位相制御方法を説明する。図10(a),(b)に、分岐光位相モニタ装置58の2ポートのパワーモニタ値の比(2ポート間出力比)を示す。ただし、本シミュレーションでは、図7と同様に、信号光に理想的な位相変調がかけられた場合、すなわち占有帯域がC(Hz)である完全矩形スペクトルが入力された場合と仮定する。また、本シミュレーションでは、図7における線幅50%の透過率を2つの出力ポート間のパワー比に換算しており、光位相モニタ機能部62に含まれる分岐光位相モニタ装置58の効果のみを計算している。実際には、光位相モニタ機能部62の透過特性は2つの干渉計52、58の複合効果である。干渉計(復調器)52によっては光源スペクトルの若干の歪が発生するので、分岐光位相モニタ装置58のへの2つの入力ポートへの光信号のスペクトルは、図7で仮定したような矩形スペクトルではなく、若干の歪を受ける。しかしながら、ここでは、このスペクトル歪の効果は小さく、動作の原理説明には影響を及ぼさないことから計算から省いている。
図10(a),(b)のシミュレーション結果によると、I相信号またはQ相信号を復調する位相+1/4(図9中81の位置)および−1/4(図9中82の位置)における分岐光位相モニタ装置58の出力の比(モニタ結果)は3.856という値であることがわかる。ここで、このモニタ結果を用いて、復調器52の位相をフィードバック制御することを考える。光信号50と復調器52の初期位相が0と2.0の間にあったとすると、モニタ結果が3.856よりも小さい場合は、位相が0.25以上2.0以下にあると判断され、フィードバック制御により位相を減らす方向に位相制御機構54を調整し、I相のロックポイント83(または85)にロックする。
モニタ結果が3.85よりも大きい場合は、位相が0以上0.25以下にあると判断され、フィードバック制御により位相を増やす方向に位相制御機構54を調整し、I相のロックポイント83(または85)にロックする。
ここでもし、光信号50と復調器52の初期位相が2.0から4.0の間にあったとすると、モニタ結果が3.85よりも小さい場合は、位相が3.0以上3.75以下にあると判断され、フィードバック制御により位相を減らす方向に位相制御機構54を調整し、I相のロックポイント83(または85)にロックする。モニタ結果が3.856よりも大きい場合は、位相が3.75以上4.25以下にあると判断され、フィードバック制御により位相を増やす方向に位相制御機構54を調整し、I相のロックポイント86にロックする。
このように、モニタ結果が目標値よりも大きい場合には位相を減らし、モニタ結果が目標値よりも小さい場合に位相を増やすように、論理反転素子74により復調器52の位相制御機構54をフィードバック制御することにより、復調器52の位相は必ずI相のロックポイントである83,85,86にロックする。逆に、復調器52をQ相にロックさせる場合には、3.856を目標値として正論理(論理反転素子74での論理反転を省く)により復調器52の位相調整機構54をフィードバック制御することにより、復調器52の位相は必ずQ相のロックポイントである84、87、88にロックする。
ここで、復調器52の位相調整機構54を変化させる際に、図9の復調器52のスペクトルと分岐光位相モニタ装置58のスペクトルが同じ位相量分で並行移動をするためには、分岐光位相モニタ装置58の位相制御機構60の変化が復調器52の位相制御機構54の変化を打ち消す方向に作用させる必要がある。分岐光位相モニタ装置58のFSRが復調器のマッハツェンダ干渉計52のFSRの2倍であることも考慮すると、復調器(干渉計)52、53への駆動信号の半分の駆動信号を、分岐光位相モニタ装置58、59の逆側のアーム位置に具備された位相調整機構60、61に加えることとなる。従って、本実施形態では、増幅器(アンプ)77、78は1/2倍の倍率に設定する。以上、復調器52の位相モニタ方法および位相制御方法を説明したが、もう一方の復調器53にも復調器52と同様な位相モニタ方法および位相制御方法を適応すればよい。ただし、両方の復調器52,53が同時にI相にロックしてしまうのを避けるために、倫理反転素子74を片方の復調器(例えば、復調器52)に対してみ挿入し、フィードバック制御の論理を反転させている。
以上の説明により、分岐光位相モニタ装置58、59のFSRを適切に設定(B=2C)し、それにより複合干渉計(光位相モニタ機能部)62、63として構成される分岐光位相モニタ装置58、59のFSRを適切に設定(B=2C)することで、分岐光位相モニタ装置58、59の出力パワー比を用いて復調器52、53の位相をモニタできることを示した。また、分岐光位相モニタ装置58、59のモニタ結果(出力強度比)を基に単純なフィードバック制御により、復調器52、53の位相制御機構54、55と分岐光位相モニタ装置58、59の位相制御機構60、61とを制御することで、復調器52、53の位相をI相、Q相の復調に最適な位相値に制御できることを明確にした。
本実施形態の設計では、分岐光位相モニタ装置58、59のモニタ結果が3.856において、I相、Q相の復調に適したロックポイントであることを示したが、実際にはこの値は、あらかじめ想定される光信号を用意し、分岐光位相モニタ装置58、59のモニタ結果を分岐光位相モニタ装置58、59の位相を変化させながらマッピングする手順により決定することが重要となる。これは、例えば、図10のシミュレーションでは、信号光は理想的な位相変調がかけられて占有帯域がC(Hz)である完全矩形スペクトルとして与えられると仮定しているが、実際の光通信において通常のリチウムナイオベイト(LiNbO3)を用いた位相変調器では理想的な0、πの位相変調は実現できず、シンボルとシンボルの間に0、πの間で位相値が遷移する領域が発生するからである。さらに、位相の変わり目(0からπ、もしくはπから0)において、光信号の強度が低下する。加えて、変復調方式によっては従来技術で述べたように、位相変調信号をRZパルス化する方法も考えられる。以上の結果、位相変調信号のスペクトルはほぼ占有帯域がC(Hz)(Cはボーレート)となるものの、理想的な矩形スペクトル形状とはならない。さらには、分岐光位相モニタ装置58、59の出力の分岐精度が作製誤差により理想値からずれる可能性もあり、またパワーモニタで用いるフォトディテクタの光電変換効率に若干の違いが発生する可能性もある。
しかしながら、いずれの事象が発生したとしても、本実施形態の図8に示した構成を用いる限り、復調器自体の出力のパワーモニタでは原理的に位相情報をモニタできず、復調器の分岐出力に接続した分岐光位相モニタ装置のモニタ結果によって光信号と復調器の位相関係がモニタ可能であることは、本発明の本質的な動作原理に基づくものである。従って、上述したマッピングによる校正手順を用いて目標値を設定するようにすれば、本実施形態で示した本質的な光位相モニタと復調器の位相制御が達成可能となる。
次に、図8の復調器の構成において制御側の具体的な構成の一例を示す。演算処理回路72、73は、フォトディテクタで検出された光位相モニタ機能部62,63の出力パワーをアナログ・デジタル変換器によりデジタル信号とし、このデジタル信号を演算処理するDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)、CPU(中央演算処理装置)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのデジタル回路で構成することが可能である。また、演算処理回路72、73は、別の手段としてアナログ回路の組み合わせによりフィードバックループを構成することも可能である。増幅器(アンプ)77、78も演算処理回路72、73のデジタル回路に取り込んで演算処理しても良いし、アナログのアンプ部品により実装しても良い。
また、本実施形態の光位相モニタ機能付き光DQPSK復調器を石英系光導波路で構成する場合には、位相調整機構54、55、60、61としては導波路上に装荷された金属薄膜ヒータに通電過熱することで熱光学効果を用いて位相を制御する方法が好適である。さらに、本実施形態の光位相モニタ機能付き光DQPSK復調器を光ファイバで構成する場合には、位相調整機構54、55、60、61としては石英系光導波路と同様にヒータを光ファイバ表面に装荷して通電過熱することで熱光学効果を用いて位相を制御する方法や、光ファイバをピエゾ素子に巻きつけてピエゾ素子を伸縮させることにより位相を制御する方法が挙げられる。さらに、本実施形態の光位相モニタ機能付き光DQPSK復調器を空間光学系で構成する場合には、空間の光路長を直接制御するような方法であればいずれでも良く、例えばピエゾ素子による反射鏡の位置制御により光路長を微調整する方法が挙げられる。
(第4の実施形態)
以上、図8を参照して、光位相モニタ機能付き光DQPSK復調器を説明したが、一方の復調器52と分岐光位相モニタ装置58と制御系を含む図8の上半分の構成だけを用いて、光位相モニタ機能付き光DPSK復調器が実現される。この光位相モニタ機能付き光DPSK復調器を本発明の第4の実施形態とする。なお、この場合は図8の光分岐51は不要となる。また、本実施形態のパラメータ、光位相モニタ動作、光位相モニタ制御動作、マッピングによる校正手順等については、図8の光位相モニタ機能付き光DQPSK復調器での説明に準じ、重複記載となるので、その詳細な説明は省略する。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態では、光DQPSK復調器と光位相モニタ機能部の構成が図8に等しく、復調器52、53と分岐光位相モニタ装置58、59の相対的な位相がπである場合の例示を示す。本実施形態は、位相ずれがπである極端な場合にも、I相、Q相をロックすることを示すものである。
図11は図8の構成で復調器と分岐光位相モニタ装置の位相がπずれている場合の透過特性を示す。ここで、位相差πというのは、アーム長が信号波長の整数倍に加え半波長分ずらして設定されていることを意味する。その他の重要なパラメータ、すなわち復調器52、53のFSRがボーレートと等しく、分岐光位相モニタ装置58、59のFSRが復調器52、53のFSRの2倍に設定され、その結果、複合干渉計62、63のFSRが復調器52、53のFSRの2倍であるということに前述の第3の実施形態と変わりはない。
この透過特性は、図9と同様に、光DQPSK復調器の4つの出力ポート(図8の64、65、66、67)のスペクトルが光周波数軸上に等間隔に配置され、I相およびQ相の光信号の中心周波数が+1/4(図11中の89の位置)および−1/4(図11中の90の位置)に設定されることで、I相およびQ相の主信号を復調することができる。これに対して、分岐光位相モニタ装置58、59の位相が復調器52、53に対して位相π分シフトされていることから、分岐光位相モニタ装置58、59の透過率は図11の位置に設定される。これは図9に対して光位相モニタの位置がπシフトしたものとなっている。
この場合の光位相モニタ結果を図12(a)、(b)に示す。ただし、本シミュレーションでは、図10(a)、(b)と同様に信号光に理想的な位相変調がかけられた場合、すなわち占有帯域がC(Hz)である完全矩形スペクトルが入力された場合と仮定し、復調器のマッハツェンダ干渉計52による若干の光源スペクトル歪の効果は無視している。図12(a)、(b)のシミュレーションの結果、ロックポイント(図12の91〜97の位置)で光位相モニタ結果(2ポート間出力比)が1となることがわかる。すなわち、光位相モニタ装置の出力パワー比(2ポート間の光強度比に対応)が1になるように、復調器52の位相調整機構54を調整すれば、光DQPSK信号が復調器52によって復調されることになる。
以上、図9、図11の光位相モニタ結果が示すところは、復調器と光位相モニタ装置の相対的な位相差(つまり、復調器のスペクトルと光位相モニタのスペクトルの相対的な位置関係)をあらかじ校正しておけば、光位相モニタ装置のモニタ出力の2つのパワー比を計算することで、目標となる位相の位置を示すモニタ結果が既知となり、その目標値となるようにフィードバックループを組めば、復調器の位相を安定にロックすることができることを意味する。このことは、背景技術の項の最終段落で既に説明したように、遅延干渉計の作製精度として、一般に、現状の光デバイス技術では光路長差としてnmの精度で作製することが実現困難であり、位相を正確に0、あるいは、πに設定することが極めて困難であるという状況においてもなお、本発明が効果を発揮することを意味している。すなわち、復調器と光位相モニタ装置の相対的な位相差を予め校正することで、位相変調器で発生する位相変調の不完全性やシンボルの間でのパワー変動、変復調方式によって位相変調信号にRZ強度変調を組み合わせ、光位相モニタの出力の分岐誤差、フォトディテクタの光電変換効率の誤差、復調器と光位相モニタ間の位相誤差を含めて校正することになり、これにより、図8の構成が復調器の位相モニタおよび復調器の位相制御を提供するものである。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態では、構成が図8に等しく、分岐光位相モニタ装置58、59のFSRがB=3C、復調器52、53と分岐光位相モニタ装置58、59の相対的な位相がゼロである場合の例示を示す。なお、位相差ゼロというのはアーム長が信号波長の整数倍に設定されることを意味する。
図13にその透過特性を示す。ここでは、図9や図11同様に復調器の4つの出力ポート(図8の64、65、66、67)のスペクトルが光周波数軸上等間隔に配置され、I相およびQ相の光信号の中心周波数は+1/4(図13中の98の位置)および−1/4(図13中の99の位置)に設定されることでI相およびQ相の主信号を復調することができる。一方、分岐光位相モニタ装置58、59の出力(3x位相ビットレートの曲線)は図9に比べてブロード(幅広)となり、復調器52,53のスペクトルの3倍となっている。
図14(a)、(b)に本実施形態の光位相モニタ結果を示す。ただし、本シミュレーションでは図10(a)、(b)、図12(a)、(b)と同様に、信号光に理想的な位相変調がかけられた場合、すなわち占有帯域がC(Hz)である完全矩形スペクトルが入力された場合と仮定し、マッハツェンダ干渉計(復調器)52による光源スペクトル歪の効果は無視している。
図14(a)、(b)のシミュレーションの結果、パワー比(2ポート間出力比)8.933において、I相、Q相を復調するロックポイントを得られることがわかる。つまり、前述の第3の実施形態と第5の実施形態と同様に、光位相モニタ装置のパワー比がフィルタ間の位相で定まるある一定値(この場合は8.933)を示すことで、復調器位相の最適ポイントを得られることがわかる。ただし、第3の実施形態においても説明したように、復調器の位相制御に対して分岐光位相モニタ装置の位相を打ち消すように制御して、図13の復調器のスペクトルと分岐光位相モニタ装置のスペクトルの位相関係が一定値を保つ必要があることから、本実施形態では増幅器(アンプ)77、78のゲインとして1/3と設定している。
ここで、重要な点は、図14(a)、(b)での位相ロックポイントの数が、図12(a)、(b)に比べて少ない(まばらになっている)ことがわかる。これは本実施形態では光位相モニタのFSRが大きい(復調器の3倍)ため、モニタ結果がFSR以下の位相分解能をもたないためである。しかしながら、逆に、分岐光位相モニタ装置のFSRを小さくしてB>Aとなるパラメータを選んだ場合には、分岐光位相モニタ装置の結果でもとの復調器のどの隣り合う周期ででも位相をモニタすることが可能となるが、そのモニタ結果は一定の値(第3の実施形態では3.856、第5の実施形態では1、第6の実施形態では8.933)とならず、その値が位相の関数になってしまうことから、あらかじめ位相のマッピングを制御回路側に持たせ、その目標値を初期位相によって段階的に設定しなければならないため、図8の構成に加え、別途の手段により光信号の周波数情報を習得してロックポイントの目標値を定める必要があり、現実的な制御をかけることが困難となる。
第3の実施形態および第5の実施形態で、分岐光位相モニタ装置58,59のFSRをあらかじめB=2Cと設定したのは、分岐光位相モニタ装置58、59のFSRが復調器52,53のFSRの整数倍であるならば、その整数の周期を持つロックポイントとしてある一定の値が生成できることから、位相制御はその一定値を目標にフィードバック制御する単純な回路構成になる利点があり、かつ、その整数が2の場合には、もとの復調器のFSRの2つに1つのロックポイントを生成でき、復調器の位相軸(図2、図9、図11、図13の横軸:規格化光周波数)上でロックポイントが最多になり、位相制御における位相制御量に対する効率が最大となるからである。
(第7の実施形態)
以上、第3、第5、第6の実施形態では、本発明の光位相モニタ装置および光フィルタ位相制御方法を光DQPSK信号の復調に適応する例示を示したが、本発明の第7の実施形態では、本発明の光位相モニタ装置および光フィルタ位相制御方法をさらなる位相多値変調へ拡張する場合の例示を示す。図15にその構成を示す。
図15に示すように、位相制御の対象となる光フィルタは複数の干渉計109、110、111、112で構成される光D8PSK復調器である。ここで、各復調器109、110、111、112は一般的な遅延干渉計(マッハツェンダ干渉計)を想定し、FSRであるB(Hz)を上式(1)で示されるように光D8PSK信号のボーレートと等しいこととする。
本実施形態は、前述した本発明の第3、第5、第6の各実施形態のDQPSK復調器での構成に比べて、復調器の遅延干渉計の数が増加しているだけで、光位相モニタ方法および光フィルタ位相制御方法の基本原理は同じである。すなわち、復調器109、110、111、112の光信号の一部を取り出して、これを分岐光位相モニタ装置117、118、119、120に導き、その分岐光位相モニタ装置の出力をパワーモニタ129、130、131、132、133、134、135、136で検出し、その検出値を、演算処理回路137、138、139、140を通して校正することで、光位相モニタ結果は生成される。
光位相モニタ機能部125、126、127、128は、復調器109、110、111、112と、分岐光位相モニタ装置117、118、119、120とから構成されている。
分岐光位相モニタ装置117、118、119、120により復調器109、110、111、112を最適位相ポイントに制御するために、演算処理回路137、138、139、140で誤差信号を生成し、この誤差信号を制御信号として位相調整機構145、146、147、148、121、122、123、124を駆動回路141、142、143、144、153、154、155、156でフィードバック制御する。
分岐光位相モニタ装置117、118、119、120のFSRであるB(Hz)と光D8PSK信号のボーレートC(Hz)の関係B>Cであることが光位相モニタのための必要最低条件となり、さらに、B=2Cの場合には、光位相モニタの結果から目標値を一定値に定めることができて、単純なフィードバック制御により位相制御が実現でき、かつ、位相軸上最もロックポイントが多く、最大の効率を得られる位相制御が達成できる点は、第3〜第6の実施形態と同様である。M値位相多重するDMPSKの場合は、目標値はπ/Mとなる。たとえば、DQPSKの場合は、目標値はπ/4となる。また、位相変調器で発生する誤差、強度変調との組み合わせ、干渉計の作製誤差、フォトディテクタ(パワーモニタ)の光電変換効率の誤差が発生したとしてもこれらを含めて校正することにより、図15の構成が復調器の位相モニタおよび復調器の位相制御を実現できる点も第3〜第6の実施形態と同様である。
(他の実施の形態)
以上、本発明の第7の実施形態では、光D8PSK信号に適応した具体例を示したが、本発明の光位相モニタ装置および光フィルタ位相制御方法は、さらなる多値位相符号(D16PSK、D64PSKなど)に適用可能である。これは本実施形態で述べたように、分岐光位相モニタ装置を各復調器の出力に接続する構成で達成される。さらに、多値位相符号の応用となるQAM符号へも同様な構成により適用可能である。
また、上記では、本発明の好適な実施形態を例示して説明したが、本発明の実施形態は上記例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内であれば、その構成部材等の置換、変更、追加、個数の増減、形状の設計変更等の各種変形は、全て本発明の実施形態に含まれる。
例えば、本発明の実施形態では多値位相符号方式における復調用干渉計への適応例を示したが、さらに、本発明の光位相モニタ装置および光フィルタ位相制御方法は、その他一般の光フィルタ、例えば合分波フィルタ、分散補償フィルタ、可変分散補償フィルタへの適応も可能である。この場合、光フィルタと光信号を光周波数レベルあるいは光位相レベルでモニタ、制御する必要がある場合、主信号の信号フォーマット、速度に依存せず効果を発揮することとなる。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明の光位相モニタ装置、光位相モニタ付光フィルタおよび光フィルタ位相制御方法は、光通信ネットワークなどに使用される光通信機器に使用することができ、光通信の発展に寄与すると期待される。
光通信システムにおける一般的な光DQPSK復調器の構成図である。 一般的な光DQPSK復調器の透過特性と最適復調位相値(ロックポイント)を示す図である。 従来の光位相多値変調信号の復調部の構成図である。 従来のディザリング信号を用いた光フィルタ周波数制御の構成図である。 従来の光干渉計を用いた光フィルタ波長制御の構成図である。 本発明の第1の実施形態の光位相モニタの構成図である。 本発明の第1の実施形態の光位相モニタの透過特性図である。 本発明の第3の実施形態の光位相モニタを用いた光DQPSK復調器の構成図である。 本発明の第3の実施形態の光DQPSK復調器と光位相モニタの透過特性と最適復調位相値(ロックポイント)を示す図である。ただし、B=2C、相対位相0である。 本発明の第3の実施形態の光位相モニタの結果(パワー比)とロックポイントを示す図である。ただし、B=2C、相対位相0である。 本発明の第5の実施形態の光DQPSK復調器と光位相モニタの透過特性と最適復調位相値(ロックポイント)を示す図である。ただし、B=2C、相対位相πである。 本発明の第5の実施形の光位相モニタの結果(パワー比)とロックポイントを示す図である。ただし、B=2C、相対位相πである。 本発明の第6の実施形態の光DQPSK復調器と光位相モニタの透過特性と最適復調位相値(ロックポイント)を示す図である。ただし、B=3C、相対位相0である。 本発明の第6の実施形態の光位相モニタの結果(パワー比)とロックポイントを示す図である。ただし、B=3C、相対位相0である。 本発明の第7の実施形態の光位相モニタを用いた光多値PSK復調器の構成図である。
符号の説明
1、50 光DQPSK信号
2、14、15、16、51、106、107、108 カプラ(光分岐器)
3、4、17、18、19、20、52、53、109、110、111、112
復調器(マッハツェンダ干渉計)
5、6、36、37、38、39、54、55、60、61、121、122、123、124、145、146、147、148 位相調整機構
7、8、9、10、21、22、23、24、25、26、27、28、64、65、
66、67 データ信号(I相、バーI 相、Q相、バーQ 相のいずれか)
11、12、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、
92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、 104 I相、バーI 相、Q相、バーQ 相いずれかのロックポイント
13、105 光D8PSK信号
29、40 光信号入力
30 発振器
31、41 光フィルタ
32 受光器
33 ローパスフィルタ
34 乗算器
35 誤差信号
42、58、59、117、118、119、120 分岐光位相モニタ装置(マッハツェンダ干渉計)
43、44、68、69、70、71、129、130、131、132、133、
134、135、136 パワーモニタ
45 単一波長CW光源
46 変調器
47 復調器兼位相モニタ装置
48、49、101、102 光信号出力
62、63、125、126、127、128 光位相モニタ機能部(複合干渉計)
72、73、137、138、139、140 演算処理回路
74 論理反転回路
75、76、79、80、141、142、143、144、153、154、155、156 駆動回路
77、78、149、150、151、152 増幅器(アンプ)
96 光DPSK信号
201 データ復元ロジック回路

Claims (6)

  1. 位相調整機構を備えた2 (n-1) 個(nは正の整数)の復調器と、
    当該復調器の出力の一部を分岐する光分岐手段と、
    当該光分岐手段の光出力ポートに接続する光位相モニタ装置と
    を備えた光PSK復調器であって、
    前記光位相モニタ装置は、光周波数領域で占有帯域A(Hz)を有する光変調光源からの光信号の位相をモニタ
    前記光変調光源からの光信号を入射する自由スペクトル領域FSR(Free Spectral Range)がB(Hz)であるマッハツェンダ干渉計を有し、
    前記B(Hz)が
    B>A
    の関係に設定されており、かつ前記マッハツェンダ干渉計の2つの光出力ポートの光強度比により前記光変調光源からの光信号の位相をモニタすることを特徴とする光PSK復調器
  2. 前記B(Hz)が
    B=mA (mは2以上の整数)
    の関係に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光PSK復調器
  3. 前記マッハツェンダ干渉計の2つのポートのうちのいずれかの光出力ポートでの透過率Tが
    位相をθ(ラジアン)、前記光変調器光源の前記マッハツェンダ干渉計のFSRに対する線幅をd(%)とすると
    Figure 0005075739
    で与えられることを特徴とする請求項1または2に記載の光PSK復調器
  4. 前記光分岐手段は、前記光フィルタの出力の一部を分岐して前記光位相モニタ装置に接続する光導波路であることを特徴とする請求項1に記載の光PSK復調器。
  5. 前記光位相モニタ装置による前記モニタ結果が目標の一定値となるように該モニタ結果に応じて前記位相調整機構を制御する制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の光PSK復調器。
  6. 求項1ないし5いずれか一項に記載の光PSK復調器において、
    前記光位相モニタ装置による前記モニタ結果が目標の一定値となるように該モニタ結果に応じて前記位相調整機構を制御することを特徴とする光フィルタ位相制御方法。
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