JP5074610B2 - 香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム - Google Patents

香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム Download PDF

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Description

本発明は、香りを発する有害な誘惑性物質の嫌忌嗜好性を教育するシステムに関する。
タバコの有害性が指摘されているが、喫煙率はまだ十分に減っていない。若い時に好奇心でその有害物質の魅力を覚えてしまったことが、その後の人生に大きな影響を与える。また、日本では、タバコを吸うことが主に問題視されているが、カナダではマリファナなどの薬物は法律上禁止されていないので、一般のコーヒー店にも売られている。アメリカでは、マリファナを所持することは違法であるが、入手経路が多数存在するために、手にすることは難しくない。このため、高校生などの若者がこういった有害物を吸うのは、まれではない。
このように、日本のみならず、世界中でタバコやマリファナなどの有害物を快楽感だけで吸うケースが若者の間で多発している。これは、こういった薬物が有害であるという認識が足りていないからだと思われる。そこで、体に有害なものを摂取することを悪いこととして、早い時期に教育する方法が望まれる。そこで、香りを発する物質について嗜好を教育するシステムは、その必要性と可能性がある。
本発明と従来発明との関係は以下の通りである。
嗜好に関する技術としては、操作性と利便性と制御性に優れた香り発生装置付きテレビジョン受信機の提供を目的として、自分の好み、そのときの感情、精神状態、使用状況に合わせた香りを制御された強さで供給する技術が、特許文献1に開示されている。
嗜好教育に関する技術としては、香りの名前、香りの産地や、香りを使った料理、香りの製法など、香りに関連する情報を子供に学習させる教育システムが、特許文献2に開示されている。また、音と香りによる感覚刺激によって相対音感、絶対音感、調性感等の音感を訓練する方法及び装置が特許文献3に開示されている。
勉強の意欲向上に関する技術としては、言語習得しようとする者に視覚や聴覚への刺激を与えるときに香りを嗅がせて、言語習得意欲の高まりを期待する教育システムが、特許文献4に開示されている。
香りを拡散して提示する技術としては、映像が表示する雰囲気の香りを映像、音声、言葉などに同期するように提示できるシステムが、特許文献5に開示されている。
このように、香りを言語、音楽、関連知識などの教育に用いる方法、装置に関する発明は存在する。また、映像の臨場感を高めるために香りを利用する方法や装置は存在する。しかし、香りを発生する物質について、嗜好を教育するシステム、特に、香りを発する有害物質について嫌気性を育む教育システムについての発明例は見当たらない。
特開2010-130471 特開2008-065147 特開2008-040218 特開2006-208863 特開2002-238990
本発明は、特有の香りがある有害な誘惑性物質の嗜好を教育し、その教育効果が長期間保持されるようにすることを目的とする。特に、健康に有害なタバコや麻薬などから青少年を守るため、当該物質の香りを嗅いだときに、当該物質を摂取せず、当該物質からの忌避行動がとられるように教育するシステムを構築することを目的とする。
<手段1>
本発明の香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム1は、例えば、図1、図2に対応づけて説明すると、有害な誘惑性物質を表現する香りとして無害化又は害を低減した当該物質に似た嗅覚特性を持つ類似香りを提示する香り提示装置2と、当該物質の嫌忌嗜好性に影響を及ぼす刺激として不快感覚刺激を提示する感覚刺激提示装置5と、前記香り提示装置及び当該感覚刺激提示装置を制御する制御装置6とから構成され、当該制御装置は、前記類似香りと前記不快感覚刺激とを一体として提示するように制御することを特徴とする。
前記不快感覚刺激は、予め不快感を喚起すると判定された刺激を利用する。具体的には、視覚51、聴覚53、触覚54、嗅覚55、体性感覚56などの刺激である。不快感の判定は、感性情報処理などを用いた判定手段3を用いて可能である。当該不快感覚刺激を被験者に提示し、生体反応計測手段4でデータを取得し、データを統計的に解析することにより、大多数の人が不快に感じる感覚刺激を制作できる。生体反応計測手段4としては、脳波、脳血流、指尖脈波、 心電図、血圧計、皮膚コンダクタンスなどを計測する、又は、アンケートによって計測することが可能である。
このようにして不快と判定される感覚刺激を予め制作しておき、教育するときに、香りと一緒に提示することで、特有の香りを発生する物質を嫌いにすることができる。
健康に有害な物質としては、タバコ、マリファナ、麻薬などが挙げられる。学習者には、これら有害物質を表現するため当該物質の香りに近い無害又は安全な疑似香り21を提示し、同時に脳が不怪感を喚起すると判定された刺激(51〜56)を連動して提示する。この訓練を繰り返すことで、学習者は、これら有害物質がある場所に近づかない、又は、遠ざかるようになる。
このように、健康に有害な物質を表現する香りと一緒に脳が不快を感じる刺激を提示することにより、タバコや麻薬を嫌いにさせることができる。
<手段2>
本発明の香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム1は、例えば、図1、図2に対応づけて説明すると、前記手段1に記載のシステムにおいて、不快感覚刺激は、画像による視覚刺激、音響による聴覚刺激、通電による触覚刺激、通電による三半規管刺激の何れかの刺激、または、これらの組み合わせの刺激であって、予め、不快感覚を喚起することが判定され、学習者の特性に合わせて嫌忌の強度を制御できる刺激であることを特徴とする。
<手段3>
本発明の香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム1は、例えば、図1、図2に対応づけて説明すると、前記手段1、又は、手段2のいずれかに記載のシステムにおいて、前記不快感覚刺激は、判定レベル階層化手段31によって不快感を喚起するレベルが階層化された刺激であって、前記制御装置6は、学習時には、入力された前記レベルに従い、前記不快感覚刺激を選択提示させることによって嫌忌の強さを制御する機能を有することを特徴とする。
前記不快感覚刺激(51〜56)は、予め階層化しておくことにより、学習時には選択して提示できる。例えば、タバコを強く止めたいと思っている学習者には、不快度の強い刺激を提示する必要があるため、不快感覚刺激手段(51〜56)は階層的にしておき、どの程度不快な刺激を提示したいかを入力によって選択し、当該レベルの不快感刺激を提示できる。
<手段4>
本発明の香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム1は、例えば、図1、図2に対応づけて説明すると、前記手段1から手段3のいずれかに記載のシステムにおいて、前記類似香りと前記不快感覚刺激とが一体として提示される学習時に、生体反応計測手段9によって生体反応が計測され、前記制御装置6は、当該計測データを予め計測された典型生体反応データ8と比較する教育効果評価手段11を備え、当該評価に基づいて嫌忌の強さを制御するように不快感覚刺激を提示することを特徴とする。
前記生体反応の計測には、脳波、脳血流、指尖脈波、心電図、血圧、皮膚コンダクタンス、アンケートによる計測がある。多くの被験者を用いて、予め感覚刺激提示に対するこれら計測データを求め、当該データを統計的に処理し、典型的な生体反応を抽出し、データベース化することが可能である。教育しようとする人(学習者)の不快感覚刺激提示に対する生体反応データを取得し、前記典型生体反応データと比較することにより、嗜好の教育効果を評価できる。この評価の下に、不快感を喚起すると判定された感覚刺激の提示を制御できる。
<手段5>
本発明の香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム1は、例えば、図1、図2に対応づけて説明すると、前記手段1から手段3のいずれかに記載のシステムにおいて、前記類似香りと前記不快感覚刺激とが一体として提示される学習時に、生体反応計測手段9によって生体反応が計測され、当該計測データと前記不快感覚刺激以外の説明刺激が提示された際の生体反応計測データ15と比較することによって教育効果を評価することを特徴とする。
前記教育評価の下に、不快感を喚起すると判定された感覚刺激を制御できる。つまり、教育効果が十分あったと評価されれば、その時点で不快感覚刺激提示を停止できる。また、教育効果が不十分の場合には、不快感覚刺激提示を継続する、又は、当該不快のレベルを上げることができる。
<手段6>
本発明の香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム1は、例えば、図1、図2に対応づけて説明すると、前記手段1から手段5のいずれかに記載のシステムにおいて、前記不快感覚刺激は、画像による視覚刺激であって、前記類似香りと当該不快視覚刺激一体感が得られるようするために、当該不快視覚刺激が表示されている画面内から前記香りを提示することを特徴する。
画面29に映像に影響しない程度の小さな穴を設け、画面の裏側に香り提示装置2を設けることにより、学習者の鼻先に香りを提示できる。
<手段7>
本発明の香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム1は、例えば、図1、図2に対応づけて説明すると、前記手段4、又は、手段5のいずれかに記載のシステムにおいて、前記生体反応計測手段として、脳組織内ヘモグロビン濃度変化、又は、皮膚コンダクタンス変化を計測する手段を用いることを特徴とする。
<手段1、手段2の効果>
香りを発する誘惑性物質を表現する香りと不快が判定された不快感覚刺激を連動して提示することにより、脳は、当該香る物質を不快な印象とともに記憶する。香りを伴うエピソード記憶は長期間保持される特徴があるため、当該物質の嗜好教育は極めて効率がよい。例えば、タバコの香りと肺がんの映像が結びついて記憶されると、タバコの香りを嗅いだときに肺がんのイメージが想起され、喫煙現場を避けるようになる。
健康に有害な誘惑性物質を安全な方法で嫌いに学習させることが可能である。タバコや麻薬を摂取してから、その問題に気付いて止めようと思っても、当該物質の薬物的作用(中毒など)によって止めることが難しくなってしまう。しかし、本発明では、有害物質から毒性を除去、又は、軽減した類似の香りを使い、早い時期に、当該香りを不快な印象と共に脳に記憶させるため、当該有害物質に接近したときに摂取を抑止する効果がある。
ワクチンは、毒性を無くしたか、あるいは弱めた病原体から作られ、弱い病原体を注入することで体内に抗体を作り、以後感染症にかかりにくくする医薬品であるが、本発明は上記のように心理面においてワクチンの作用に似た効果がある。早い時期に脳に記憶させることにより、その効果は長期間保持される。
<手段3の効果>
不快感を喚起するレベルを入力することによって、感覚刺激が選択され提示されるため、学習者の要求に合わせて適切な感覚提示が可能である。例えば、学習者が不快に対して敏感であれば、不快度が低いと判定された感覚刺激でも十分な効果があり、また、喫煙者で禁煙を目指しているような場合には、不快度が高い感覚刺激を使用するなど、学習者の要求に合わせることができる。
<手段4、手段5、手段7の効果>
教育対象物を表現する香りと不快感を喚起する判定された不快感覚刺激が連動して提示される学習時に、生体反応が計測され教育効果が評価されるため、教育効果が十分であれば、その時点で感覚刺激提示を停止できるし、教育効果が不十分の場合には、感覚刺激提示を継続する、又は、不快のレベルを上げることができる。つまり、適切な不快感覚刺激を提示できる効果がある。
<手段6の効果>
不快感を喚起する不快感覚刺激として映像を用いる際、当該不快映像の中から香りが放出されるため、当該不快映像と香りが結びついて、当該香りとして表現された有害な誘惑性物質は嫌忌嗜好性とともに記憶されやすい。青少年を有害な誘惑性物質から避けるための効率のよい教育システムとなる。
本発明の実施態様ついて具体的に説明する。
図1は、本発明の実施例で、1は、香を発する物質の嗜好教育システム(有害物質非摂取教育システム)である。ここでは、便宜上、タバコを嫌いにするシステムとして説明する。1は、香りを提示する装置2と、不快を起こすと判定された感覚刺激提示装置5から構成されている。
2からは、教育対象物を表現する香りが放出される。動作を説明する。18は香料を入れる容器で、中にはタバコを表現する香料が入っている。容器は、電熱コイルCoilによって加熱される。Drivは駆動装置で、コンピュータ6により制御される。Coilによって容器が加熱されると、タバコを表現する香料21は気化し、容器の穴から香りFg1が放出される。58は送風機で、気体吹き出し口から気流を前方に放出する。前記香りFg1は、学習者Pに提示される。
5からは、不快感を喚起すると判定された感覚刺激が提示される。視覚刺激を用いる場合について先ず説明する。51は映像表示装置、52は不快を起こすと判定された映像データベースである。前記タバコを表現する香りFg1の放出と、不快感を喚起すると判定された映像の表示は、連動するようにコンピュータ6によって制御される。
不快感を喚起すると判定される映像は、予め被験者実験を実施して用意することができる。Subは被験者である。7は、不快や恐怖を与える映像で、例えば、肺がんの手術映像やタバコによる害による不快度の高い映像である。4は、当該映像観賞中または観賞後、つまり、不快刺激判定時に生体反応を計測する手段である。脳波、脳血流、指尖脈波、心電図、血圧計などを計測し、刺激提示における計測値の変化から刺激の強さを分析できる。
この結果とアンケート結果を照合することで、観賞映像が不快であったか否かを判定できる。3は、不快を判定する手段である。多くの被験者の協力を得てデータを取得し、統計的な解析をすれば、一般の人が不快に感じる映像を判定できる。また、感性情報処理技術などを用いて、更に精密な分析を行えば、不快度にレベルを設けることができ、31は、不快度の階層的処理手段である。
同図では、タバコを表現する香りと、映像表示装置51の画面には、正常な肺の映像と長年喫煙し肺がんで死亡した人の肺の映像が対比して表示され、スピーカ13からは、不快を感じるように、ナレーション「日本人の死因のトップはガンです。その中で、「肺がん」は断トツのトップです。」が流れる様子を示している。病理解剖の映像も一般の人を不快にするには効果的である。タバコの香りを嗅ぎながら映像を見ると、学習者Pは有害性について想像力を高めることができる。
また、不快感を喚起すると判定される他の映像としては、恐怖映像7や、バーチャルリアリティ技術を用いてバーチャルリアリティ酔いと呼ばれる症状を作る映像も可能である。現実とは異なる不自然な動き、例えば、映像が急に飛び上がる、回転するなどをする3次元映像で提示すると、動揺病と似た症状を作ることができる。香りを提示中に酔いを生じさせることで、当該香りを発する物質を嫌いにすることができる。
人は酔いを感じると顔面蒼白、冷や汗、頭痛、唾液分泌の増加、吐き気、嘔吐、疲労感などを伴う。酔いなどの不快を感じたか判定する、又は、眩暈や動揺の強さを計測するには、被験者にこれらに関する質問行うことで可能である。例えば、不快感がした、疲労感がした、ふらついた、目が疲れた、唾液が増えた、冷や汗が出た、めまいがした、目がかすんだ、頭が重く感じた、集中できなくなった、周囲が回転した、吐き気がした、胸が詰まった、冷える感じがしたなどを尋ねればよい。これら訴えにその程度を表す重みを掛けたものを積算することで定量化も可能である。
映像や他の感覚刺激は、インターネットからダウンロードすることもできる。10は、インターネット、12は、通信装置である。ダウンロードしたコンテンツを前記のように、予め被験者を用いて不快判定を行い、不快と判定されるように編集して教育に利用すればよい。
映像以外の不快感を喚起すると判定される感覚刺激を用いることも可能である。不快感を喚起すると判定される嗅覚刺激55を用いる場合を説明する。容器19には、不快を起こすと判定された香料55が入っている。例えば、硫黄、硫化水素、腐敗臭、糞の匂い、ケトン体を含む悪臭、カビ臭などの素である。心理的に嫌悪感を与えることが目的なので、人体に生理的な悪影響のない濃度の低いものを使用するのが望ましい。容器を加熱すると、不快な香りFg2が穴から放出され、送風機58による気流によって、タバコを表現する香りFg1と共に学習者Pに提示される。タバコを表現する香りを嫌な匂いとして記憶することになる。
不快感を喚起する感覚刺激とするために、色付きの煙を同時に出すことも効果的である。57は、色付き煙を発生させる手段である。例えば、緑色の煙に混じって香りが来ると、有害物質が燃えたときの様子を想起させるので、不快にさせる。タバコは、一般の人には好き嫌いが分かれる独特な香りであるが、不快な香りを混ぜたり、緑や黄色の色を付けることによって、多くの人は不快な香りとして認識するようになる。
次に、不快感を喚起すると判定される聴覚刺激を用いる場合を説明する。53は、不快感を喚起すると判定された音データベースである。聴覚を刺激して不快にするには、スピーカから「モスキート音」と呼ばれる17kHz以上の不快な高周波音を流すことが効果的である。人体には生理的な影響がなく、心理的に不快にさせることができる。また、低周波音を高出力で提示することも可能である。
次に、不快感を喚起すると判定される触覚刺激を用いる場合を説明する。54は、不快感を喚起すると判定された触覚データベース、56は、56のデータを用いて三半規管を電気刺激する装置、59は三半規管刺激電極である。54,56はコンピュータ6によって制御される。バーチャルリアリティなどでは、平衡感覚をコントロールするために大脳皮質前庭領野、又は、三半規管を電気刺激する方法が用いられる。大脳皮質前庭領野を電気刺激すると、『回転性めまい』が生じ、不快に感じさせることができる。
その他、触覚刺激54としては、電流により皮膚に軽い痛みやしびれなどが可能である。これらの不快感の判定3も、アンケートや生体反応を計測4することで可能である。このようにして不快感を喚起すると判定された刺激を教育対象物質を表現する香りと共に提示できる。これらの不快感を喚起する感覚刺激は、単独でも良いし、組み合わせて用いてもよい。組み合わせると相乗効果によって、強く不快な感覚刺激になる。
次に、不快感を喚起すると判定された感覚刺激が提示された場合、学習者Pの状態を検出し、教育効果を評価し、感覚刺激提示に利用する方法について述べる。9は、学習者Pの生体反応を計測する手段、60は、生体反応計測電極である。9には、4で説明した計測手段、アンケートなどが利用できる。つまり、脳機能計測装置(脳波計、脳血流計測機器)、生体反応計測機器(皮膚コンダクタンス計測装置、指尖脈波計測装置)などで構成される。具体例は、後に、図3、図4、図5で詳細に説明する。
4からは、多くの被験者を用いて不快感を喚起する感覚刺激を提示したときのデータを統計的に処理し、典型的な生体反応を抽出することができる。また、その抽出結果をデータベース化することができる。8はそのための手段である。
9によって学習時に取得される生体反応と、8から検索される生体反応を比較することで、学習者Pの状態をモニタできる。11はこのための教育効果評価手段である。教育評価の結果、教育効果が十分あったと評価されれば、その時点で感覚刺激提示を停止できる。教育効果が不十分の場合には、感覚刺激提示を継続できる。また、刺激が弱すぎて、学習が不十分なら、より強い、より多様な刺激を与えて教育できる。
扁桃体は、感情や嗜好を司る器官として知られているが、摂取した味覚や嗅覚を快楽や不快と結びつけて記憶させる司令塔的な役割を果たしている。前記のようにして、香りを提示中に不快な刺激をセットで提示すると、脳は、その香りを感情と結びつけて記憶する。香りに関する記憶は映像の記憶より、減衰が少ないことが知られており、中でも嫌な、又は、生命に危険を感じるような香りにまつわる記憶は長期間保持されやすい。また、香りの記憶の特徴として、脳は、想起するためにあまり手続きを必要としない。従って、本発明では、あれこれ理屈を考えて嫌いだと言うのではなく、その香りを嗅いだ瞬間に嫌いな感情が起きる。学習した物質が嫌いになれば、摂取することがなくなる。
生物は、特に不快感に対しての学習効果は大きく、マウスの実験では、マウスが好む甘い香りと味の食べものを与えた後、体に一時的な不調を来たす塩化カルシウムを注射すると、マウスは二度とその食べ物に近づかなくなると言う報告がある。つまり、一旦生命に悪影響を与えるような不快なものとして認識すると、その記憶が長期間保持されると考えられている。人についても同様である。
例えば、便は、幼児にとっては、好きも嫌いもない物であるが、親が成長の過程で、汚いものとだと教えることによって、子供は便を汚く嫌いなものとして認識するようになり、普通の人は、この記憶が一生残る。本実施例は、タバコや麻薬について、これと同じような記憶をマルチメディアを使って人工的に行うものである。
ここでは、嫌いにしたい有害物質をたばこにしたが、麻薬にすることも可能である。タバコの場合は、タバコの香り自体は有害ではないので、タバコの香りそのものを利用できるが、麻薬の場合は、香り自体が有害な場合もあるので、似た香りを用いる。
図2は、本発明の他の実施例で、1は、香を発する物質の嗜好教育システム(有害物質非摂取教育システム)である。画面の裏側から感覚刺激を提示できる構成と、生体反応を計測して教育効果を評価する手段を示している。
図1と異なるところを中心に説明する。51には、微細な穴が沢山設けられた映像表示装置を用いる。当該装置の裏側に香り提示装置2、スピーカ13を用いている。香りや音は、画面29を通過して前方の被験者Subや学習者Pに提示される。本システムでは、学習者に教育対象物を説明する情報提示手段14(破線で示す)と、図1と同様に教育対象物の香りと共に不快感を喚起すると判定された感覚刺激を提示する装置5(破線)を有する。
14の構成について説明する。51では、教育対象物(タバコなど)を説明する映像23を表示できる。13では、当該物資と説明する声を提示できる。2では、当該物質を表現する香料22を気化した香りFg1を放出できる。
5の構成は、図1と同様である。不快感を喚起する視覚刺激として52、不快感を喚起する聴覚刺激として53、不快感を喚起する嗅覚刺激として55及びFg2、不快感を喚起する触覚刺激として54、56、59などが利用できる。これらは、単独で使用しても、組み合わせて使用してもよい。
教育効果の評価には、対象物を説明する際に生体反応を計測し、その後、不快感を喚起すると判定された感覚刺激を提示して生体反応を計測し、両者を比較する方法が利用できる。15は、対象物説明時の生体反応計測手段であり反応の特徴を点数化できる。9は、学習者の生体反応計測手段 であり、反応の特徴を点数化できる。16は点数を比較する手段、11は、点数の差から教育効果を評価する手段 である。教育が十分なら、不快な刺激を中止し、不十分の場合には、不快な感覚刺激提示を継続できるなどは、図1と同様である。
図3は、本発明の他の実施例で、香を発する物質の嗜好教育システム1において、教育効果評価手段11の結果を踏まえて、不快感を喚起すると判定される感覚刺激を制御し、学習者Pの特性に合わせたより適切な教育を実施するものである。
図2と異なる部分を説明する。11は、対象物説明時の生体反応計測手段15の結果と、学習時の生体反応計測手段9の結果を比較する手段16と、当該比較の結果が基準値を超えたか否かで教育効果を判定する手段17で構成される。17によって基準を超えたと判定されれば学習を終了し、基準を満たさず教育が不十分と判定されれば、不快感を喚起すると判定されるレベルを上げ、強い不快度の刺激を提示する。
また、学習時に計測された生体反応計測手段9の結果は、不快感を喚起する感覚刺激を提示したときの典型的な生体反応データと比較されてもよい。当該典型的な生体反応データは、予め多くの被験者に協力を得て生体反応計測手段4を用いて計測された結果を統計的に処理すれば得られる。比較手段16で、教育効果が十分と判定されれば不快な刺激提示を中止し、教育効果が不十分でないと判定されれば、強い不快度の刺激を提示する。
図1において、前記生体反応計測手段4として、脳血流計測装置を用いた実施例について説明する。前記脳血流の測定には、近赤外ヘモグロビン計測装置NIRSなどが利用できる。当該装置によって、脳の所定部位に流れ込む血液の量、酸素化ヘモグロビン濃度、脱酸素化ヘモグロビン濃度などが計測できる。脳が活動すれば、酸素が消費されるため、血流が一定であれば、酸素化ヘモグロビンが減少し、脱酸素化ヘモグロビンが増加する。また、血流量も増加する。
図4は、脳内組織ヘモグロビンの変化を計測した実験結果例である。香りと共に不快な映像(文章)を提示すると、顕著な生体反応が生じるため、当該生体反応データを処理することで教育効果が評価できることを示している。
(ア)は、精神が安定した状態からはじめ、タバコの説明文を30秒間表示し(香り無)、そのときの前頭葉のHemoglobin濃度を測定した結果である。上が右脳、下が左脳である。一般に、脳が活動すると酸素が消費されるため、酸素化Hemoglobin濃度(O2Hb)が減少し、酸素を失った脱酸素化Hemoglobin濃度(HHb)の上昇が見られることがある。cHbは、Total-hemoglobin濃度で、TOI(Tissue Oxygen Index) は、Total-hemoglobinに対する酸素化Hemoglobinの割合を示している。脳は活動すると、TOIの減少が見られることがある。酸素が消費されるためである。
この被験者のケースでは、(ア)においては、左右の脳とも、平静時に比べて、特徴的な変動が見られない。一方、(イ)は、精神が安定した状態からはじめ、タバコの説明文を香りと共に、30秒間表示し、そのときの前頭葉の脳組織内ヘモグロビンを測定した結果である。O2Hbの減少、HHbの上昇、TOIの減少が見て取れる。(ア)と(イ)を比較すると、不快な香り付きの文字刺激提示によって、脳の活動を定量化できる。不快な文章のみでは、反応が小さく、香りと不快な文章の提示で反応が大きい(脳が活性になる)と言うことは、嗅覚情報と視覚・文字情報が脳内で統合されて印象に残ることを示している。
比較する特徴量としては、各成分の変動の速度、TOIの振幅(最大、最小の幅;デルタ1、デルタ2)などを用いることができる。例えば、デルタ2/デルタ1>3が所定回数続くようであれば、刺激によって不快が頻繁におきているとして、学習を終了することができる。
脳の表面に複数の計測センサを取り付けることによって、脳のどの部分が働いているか推定できる。また、感情を司ると言われる扁桃体など脳の深部については、fMRIなどの装置を用いて、脳の活動状態を推定できる。
このように、快もしくは不快感を喚起すると判定された感覚刺激を提示したとき、脳が活性化する部位を多くの被験者から求め、典型生体反応データとすることができる。学習者から取得する生体反応データと当該典型生体反応データを比較することで、教育効果が評価できる。ここで、比較方法としては、脳の活動状態を2次元又は3次元の画像とし、多くの被験者から得られた典型的な脳活動画像と学習者の脳活動画像の重なり量を計算することで学習者の脳に所定の刺激があったかどうかを評価できる。
また、各生体反応から特徴量を抽出し、多次元空間にベクトル表記し、内積計算する方法も可能である。その他、多変量解析手法を用いて、類似度を比較する方法が利用できる。
図1において、前記生体反応計測手段4として、皮膚コンダクタンス計測装置を用いた実施例について説明する。人が緊張や興奮をすると精神性発汗を起こすことが知られている。精神性発汗は交感神経系の緊張や覚醒水準の高さを反映している。心理的緊張を計測する実験としてよく使われているのは、SCA(Skin conductance Activity)の反応成分であるSCR(Skin Conductance Response)である。
図5は、皮膚コンダクタンスの変化を計測した実験結果例である。香りと共に不快な映像(文章)を提示すると生体が緊張して汗が出るため皮膚コンダクタンスは上昇する。顕著な生体反応であるため、当該データを処理することで教育効果が評価できることを示している。
同図において、最初の30秒間は、香りがなく、文字映像だけでタバコの害を説明した。続いて、休憩を30秒間とり、タバコの香りと共に香りの有害性を文字映像で30秒間提示した。文字映像のみの場合は、皮膚コンダクタンスに大きな変化は得られなかった。被験者は、アンケートの中で、文を理解する程度で、緊張や興奮は感じなかったと回答している。
一方、不快感を喚起するタバコの香りを提示して、その有害性を文章で説明すると、皮膚コンダクタンスは敏感に反応した。実験後に被験者に印象を尋ねると、有害性に現実感があったなどの回答があった。皮膚コンダクタンスは、嘘発見機でも使われている手法で、心理的な緊張や興奮に敏感に反応する。有害物質の単なる説明文を提示した場合と、香りと共に不快刺激を提示した場合で、皮膚コンダクタンスの最大値を比較することによって、学習効果を定量化できる。
同図では、皮膚コンダクタンスの変化量デルタの比(EF)をもって、学習効果を推定している。このEFが例えば3以上のとき、学習者には、有害物質を不快と認識する強い心的イメージが形成されたと判断し、学習を終了できる。
脳血流の実験と皮膚コンダクタンスの例を示したが、他の生体反応計測、例えば、心電図、指尖脈波、血圧、皮膚温を使うことも可能である。不快と判定された感覚刺激の提示によって、有害性についての想像力が高まると、心拍数、血圧、皮膚温は上昇する。複数の生体反応から、総合的に不快感の心的イメージの強さを推定すると精度が上がる。
図6は、本発明の他の実施例で、画面の裏側から香りを提示できる表示装置を利用し、1台の装置で複数の有害物質を嫌いにさせるシステム構成例である。図(ii)は、本システムの正面図、図(i)は、図(ii)に破線で示す切断面を示す。図(i)において、穴の開いた表示装置51の裏側に3種類の香り提示装置が設けられている。
薄い画面29の画素の間に小さな穴を多く設けてある。映像を表示中にこの穴から香りを放出できる。香り提示装置2は、香りの素を入れた箱(香り放出部27)と、ダクト26と、気圧を発生する部分59から構成されている。気圧発生部59には、ファンを用いた送風機58が入っている。エアーフィルタ25でゴミや埃を除去し、その空気をダクトで香り放出部に送り、画面裏側の気圧を高めて、香りを放出できる。
香り放出部27には、教育対象物を表現する有害物質に似た香料(21)と、不快を起こすと判定された香料(55)が入っている。3種類の香りは、スイッチSWで切り替えることができる。同図では、麻薬を嫌いにするために、麻薬に似た香りと不快な香りを放出する様子を示している。
図(ii)において、カメラ28は、学習者の位置を捉える。カメラの画像は、遠隔地の指導員に送ることもできる。学習者の位置が画面からずれていると、香りが届かないので、位置を合わせるように指示できる。嫌いにしたい対象を選択すると、有害物質非摂取教育プログラムがスタートする。タバコや麻薬をその類似の香りにし、不快と判定された五感刺激情報を組み合わせて提示し、嫌いにさせて行く。
香り提示に関しては、快もしくは不快感を喚起すると判定された映像が表示されているその場所から、当該特有の香りが嗅覚疲労が生じないように微量の香りが断続的に放出されることが望ましい。
香りを1秒前後の間隔を置いて断続的に提示すると、嗅覚疲労が抑制されるので、学習者には、匂いを長時間感じさせることができる。怪もしくは不快な視覚刺激を脳が学習し記憶するまでの時間は、数分から数十分必要なため、この間に嗅覚疲労が起きてしまっては香りと教育対象物を結びつけることができない。しかし、香りを間欠的に提示することによって嗅覚疲労を防止しながら怪もしくは不快な映像を提示すると、香りを発生する物質と怪もしくは不快が結びつき易く学習が容易になる。間欠的に香りを提示することによって、快もしくは不快な映像を提示中、嗅覚疲労を防止できるため、香りを発する物質を嗜好と共に強く記憶に留めることができる。
モニタカメラなどで、学習者が快もしくは不快な映像を見ていることを検出し、その時に、教育対象物を表現する香りを提示することが可能である。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階において、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することが可能である。また、上記実施形態は、種々の段階の発明が含まれており、適宜な組み合わせにより実施してもよい。更に、上記各実施例の構成要素は、その目的を踏まえて適宜省略する、又は、周知慣用技術で補うことができる。
(1)タバコや麻薬など、健康上有害な物質を摂取しない教育に利用できる。子供の時期にこれら有害物質特有の匂いを不快なものとして記憶させることによって、長い期間これらに接する機会を減少するのに役立つ。学校、医療機関、保険センタでは有害物質非摂取教育システムとして利用できる。子供は大人に比べて嗅覚が発達しており、感受性も高いので、本システムによる教育効果が特に高い。
(2)喫煙者が禁煙する際の支援システムとして利用できる。もっとも簡単なシステムは、パソコンと香り提示装置、及び、インターネットで構成できるので家庭で利用することも可能である。教育対象物を表現する香りのレシピや、不快と判定された感覚刺激(画像、音、香りのレシピなど)を、インターネットで配信するサービスも可能である。レシピを基にシステムは当該香りを再生し学習者に提示できる。また、麻薬経験者が薬を断ち更生する際の支援システムとして利用できる。
(3)本発明に関連する発展系として、香りを発する物質を好きにするシステムも考えられる。野菜嫌いな子供に野菜の香りと共に快と判定された感覚刺激を提示して野菜を好きにするシステムが可能である。家庭や幼稚園に導入できる。
本発明の実施例で、香りを用いた有害物質非摂取教育システムである。 本発明の他の実施例で、香りを用いた有害物質非摂取教育システムにおいて、画面の裏側から感覚刺激を提示できる構成と、生体反応を計測して教育効果を評価する手段を示している。 本発明の他の実施例で、香りを用いた有害物質非摂取教育システムにおいて、教育効果を評価する手段を用いて、学習者の特性に合わせたより適切な教育が実施できることを示している。 本発明の他の実施例で、生体反応計測手段4に脳血流計測装置を用いた場合の脳内組織ヘモグロビンの変化計測結果の例である。香りと共に不快感を喚起する映像(文章)を提示すると脳の活動が活発になる様子を示している。 本発明の他の実施例で、生体反応計測手段4に皮膚コンダクタンス計測装置を用いた場合の計測結果の例である。香りと共に不快感を喚起する映像(文章)を提示すると、生体が緊張して汗が出る様子を示している。 本発明の他の実施例で、画面の裏側から香りを提示できる表示装置を利用し、1台の装置で複数の有害物質を嫌いにさせるシステム構成例である。
1・・・・・・香りを発する物質の嗜好教育システム
2・・・・・・香り提示装置
3・・・・・・不快感を喚起すると判定 する手段(感性情報処理の手法等)
4・・・・・・生体反応計測手段(アンケートを含む)
5・・・・・・不快感を喚起すると判定された感覚刺激を提示する装置
6・・・・・・コンピュータ(制御装置)
7・・・・・・恐怖映像
8・・・・・・典型生体反応データの抽出と データベース手段
9・・・・・・学習時の生体反応計測手段(アンケートを含む)
10・・・・・インターネット
11・・・・・教育効果評価手段
12・・・・・通信装置
13・・・・・スピーカ
14・・・・・物質を説明する情報提示手段
15・・・・・物質説明時の生体反応計測手段(アンケートを含む)
16・・・・・比較手段
17・・・・・判定手段
18、19・・容器
21・・・・・物質を表現する香り、 又は、有害物質を表現する類似香り
23・・・・・物質を説明する映像
24・・・・・物質を説明する音
25・・・・・エアーフィルタ
26・・・・・ダクト
27・・・・・香り放出部
28・・・・・カメラ
29・・・・・画面
31・・・・・判定レベル階層化手段
51・・・・・映像表示装置
52・・・・・不快感を喚起すると判定された映像データベース
53・・・・・不快感を喚起すると判定された音データベース (高周波、超音波を含む)
54・・・・・不快感を喚起すると判定された触覚データベース(めまいを起こす電流刺激等)
55・・・・・不快感を喚起すると判定された香り
56・・・・・三半規管刺激提示装置
57・・・・・色付き煙発生手段
58・・・・・送風機
59・・・・・三半規管刺激電極
60・・・・・生体反応計測電極
Coil・・・加熱装置
Fg・・・・・香り
Fg1・・・・教育対象物質を表現する香り
Fg2・・・・快もしくは不快感を喚起すると判定された香り
Driv・・・駆動装置
sw1、sw2、sw3・・・スイッチ

Claims (7)

  1. 有害な誘惑性物質を表現する香りとして無害化又は害を低減した当該物質に似た嗅覚特性を持つ類似香りを提示する香り提示装置2と、当該物質の嫌忌嗜好性に影響を及ぼす刺激として不快感覚刺激を提示する感覚刺激提示装置5と、前記香り提示装置及び当該感覚刺激提示装置を制御する制御装置6とから構成され、当該制御装置は、前記類似香りと前記不快感覚刺激とを一体として提示するように制御することを特徴とする香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、不快感覚刺激は、画像による視覚刺激、音響による聴覚刺激、通電による触覚刺激、通電による三半規管刺激の何れかの刺激、または、これらの組み合わせの刺激であって、予め、不快感覚を喚起することが判定され、学習者の特性に合わせて嫌忌の強度を制御できる刺激であることを特徴とする香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム。
  3. 請求項1、又は、請求項2のいずれかに記載のシステムにおいて、前記不快感覚刺激は、判定レベル階層化手段31によって不快感を喚起するレベルが階層化された刺激であって、前記制御装置6は、学習時には、入力された前記レベルに従い、前記不快感覚刺激を選択提示させることによって嫌忌の強さを制御する機能を有することを特徴とする香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のシステムにおいて、前記類似香りと前記不快感覚刺激とが一体として提示される学習時に、生体反応計測手段9によって生体反応が計測され、前記制御装置6は、当該計測データを予め計測された典型生体反応データ8と比較する教育効果評価手段11を備え、当該評価に基づいて嫌忌の強さを制御するように不快感覚刺激を提示することを特徴とする香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のシステムにおいて、前記類似香りと前記不快感覚刺激とが一体として提示される学習時に、生体反応計測手段9によって生体反応が計測され、当該計測データと前記不快感覚刺激以外の説明刺激が提示された際の生体反応計測データ15と比較することによって教育効果を評価することを特徴とする香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のシステムにおいて、前記不快感覚刺激は、画像による視覚刺激であって、前記類似香りと不快視覚刺激一体感が得られるようするために、当該不快視覚刺激が表示されている画面内から前記香りを提示することを特徴する香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム。
  7. 請求項4、又は、請求項5のいずれかに記載のシステムにおいて、前記生体反応計測手段として、脳組織内ヘモグロビン濃度変化、又は、皮膚コンダクタンス変化を計測する手段を用いることを特徴とする香りを発する誘惑性物質の嫌忌嗜好性教育システム。
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