JP5071742B2 - トルク検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は弾性部材を介して接続された入力軸及び出力軸を有する回転軸の軸トルクを検出するトルク検出装置に関する。
電動パワーステアリング装置(EPS)は、ステアリングホイールの操作によりステアリングシャフトに加わる操舵トルク及びステアリング操作時の車速に基づいて電動モータを駆動し、ウォーム歯車減速機構等を介してステアリングシャフトに操舵補助力を付与する制御装置である。車両挙動安定制御の高機能化に伴い、ステアリングホイールの操舵角及び操舵方向を検出し、これらの検出情報を横滑り防止装置(ECS)の制御信号として利用する車両も開発されている。従来は、ステアリングシャフトの操舵トルクを検出するためのトルクセンサと、ステアリングホイールの操舵角及び操舵方向を検出するためのセンサは、同一シャフト上に近接配置されているにも関わらず、用途が異なるために別々に搭載されている。近年の車両のインテリジェンス化に伴い、複数のセンサの一体化による省スペース化、高機能化の実現が要求されている。例えば、特開2001−194251号公報には、ステアリングシャフトに加わる操舵トルクを検出するセンサと、ステアリングホイールの操舵角を検出するセンサとを一体化するパワーステアリング検出装置が提案されている。このパワーステアリング検出装置は、ステアリングシャフトの捩れによる位相差を検出するための二つのレゾルバと、ステアリングシャフトの絶対角を検出するためのアブソリュートレゾルバとを備える。
特開2001−194251号公報
しかし、同公報に開示のパワーステアリング検出装置では、ステアリングシャフトの操舵トルクを検出するための手段として、二つのレゾルバを用いているため、センサ構造が大規模かつ複雑なものとなり、小型化かつ低コスト化が要求される車載センサには不向きである。
そこで、本発明は、簡易な構造で回転軸の軸トルクを検出できるトルク検出装置を提案することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係わるトルク検出装置は、弾性部材を介して相互に接続される入力軸及び出力軸を備える回転軸の軸トルクを検出するためのトルク検出装置であって、入力軸に固定される第一の回転体であって、第一の回転体の回転中心を通る直線が第一の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第一の回転体と、第一の回転体の外周付近に配置される第一の磁気センサであって、第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する第一の回転体の外周と第一の磁気センサとの間の第一の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第一の検出信号を出力する第一の磁気センサと、第一の磁気センサと第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、第一の回転体の回転中心と第一の磁気センサとの距離に等しい距離だけ第一の回転体の回転中心から離れた位置に配置される第二の磁気センサであって、第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する第一の回転体の外周と第二の磁気センサとの間の第二の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第二の検出信号を出力する第二の磁気センサと、第一の検出信号と第二の検出信号とを差動演算する第一の差動演算手段と、第一の磁気センサと第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、第一の回転体の回転中心と第一の磁気センサとの距離に等しい距離だけ第一の回転体の回転中心から離れた位置に配置される第三の磁気センサであって、第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する第一の回転体の外周と第三の磁気センサとの間の第三の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第三の検出信号を出力する第三の磁気センサと、第三の磁気センサと第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、第一の回転体の回転中心と第三の磁気センサとの距離に等しい距離だけ第一の回転体の回転中心から離れた位置に配置される第四の磁気センサであって、第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する第一の回転体の外周と第四の磁気センサとの間の第四の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第四の検出信号を出力する第四の磁気センサと、第三の検出信号と第四の検出信号とを差動演算する第二の差動演算手段と、第一及び第二の差動演算手段が差動演算した結果に基づいて、入力軸の一回転以内の絶対角を算出する第一の角度算出手段と、出力軸に固定される第二の回転体であって、第二の回転体の回転中心を通る直線が第二の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第二の回転体と、第二の回転体の外周付近に配置される第の磁気センサであって、第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する第二の回転体の外周と第の磁気センサとの間の第の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第の検出信号を出力する第の磁気センサと、第の磁気センサと第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、第二の回転体の回転中心と第の磁気センサとの距離に等しい距離だけ第二の回転体の回転中心から離れた位置に配置される第の磁気センサであって、第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する第二の回転体の外周と第の磁気センサとの間の第の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第の検出信号を出力する第の磁気センサと、第の検出信号と第の検出信号とを差動演算する第の差動演算手段と、第五の磁気センサと第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、第二の回転体の回転中心と第五の磁気センサとの距離に等しい距離だけ第二の回転体の回転中心から離れた位置に配置される第七の磁気センサであって、第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する第二の回転体の外周と第七の磁気センサとの間の第七の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第七の検出信号を出力する第七の磁気センサと、第七の磁気センサと第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、第二の回転体の回転中心と第七の磁気センサとの距離に等しい距離だけ第二の回転体の回転中心から離れた位置に配置される第八の磁気センサであって、第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する第二の回転体の外周と第八の磁気センサとの間の第八の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第八の検出信号を出力する第八の磁気センサと、第七の検出信号と第八の検出信号とを差動演算する第四の差動演算手段と、第三及び第四の差動演算手段が差動演算した結果に基づいて、出力軸の一回転以内の絶対角を算出する第二の角度算出手段と、回転軸の回転に連動して変化し、回転軸の回転数を判定する指標となる第九の検出信号を出力する第九の磁気センサと、入力軸の一回転以内の絶対角、回転軸の回転数、及び出力軸の一回転以内の絶対角に基づいて軸トルクを演算する演算手段と、を備える。
本発明によれば、磁気センサを用いて入力軸と出力軸との位相差を検出するので、トルク検出装置の小型化、低コスト化に資することができる。
本発明によれば、簡易な構造で回転軸の軸トルクを検出できるトルク検出装置を提供できる。
実施例1に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す説明図である。 実施例1に係るステアリングセンサの断面図である。 図2の3−3線矢視断面図である。 図2の4−4線矢視断面図である。 図2の5−5線矢視断面図である。 実施例1に係るステアリングセンサの機能構成を示す説明図である。 磁気抵抗効果素子の出力特性を示すグラフである。 回転体の回転角度に対する磁束密度の変化を示すグラフである。 対角配置された一対の磁気センサから出力される二つの検出信号を示すグラフである。 対角配置された一対の磁気センサから出力される二つの検出信号を差動演算して成る信号を示すグラフである。 回転体の絶対角と電圧値との対応関係を示すマップデータである。 ステアリングシャフトの回転数を検出する磁気センサの出力信号波形である。 二つの回転体の絶対角の初期位相差及び電圧値の初期差分を示すグラフである。 二つの回転体の位相差から操舵トルクを求めるためのマップデータである。 回転体の平面形状の算出方法を示す説明図である。 a=0.9のときの楕円関数H(X,Y)のグラフである。 a=1.5のときの楕円関数H(X,Y)のグラフである。 a=0.5のときの楕円関数H(X,Y)のグラフである。 実施例2に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す説明図である。 回転体と磁気センサとの配置関係を示す説明図である。 キャリブレーション実施前のcos信号及びsin信号を示すグラフである。 cos信号の振幅補正及びオフセット補正を示す説明図である。 sin信号の振幅補正及びオフセット補正を示す説明図である。 cos信号のデジタルサンプリングを示す説明図である。 sin信号のデジタルサンプリングを示す説明図である。 変換テーブルの説明図である。 cos信号及びsin信号の読み込み範囲を示す説明図である。 リニア出力値のグラフである。
以下、各図を参照しながら本発明に係わる実施例について説明する。同一の部材については、同一の符号を付すものとし、重複する説明を省略する。
図1は、本実施例に係わる電動パワーステアリング装置200の概略構成を示す説明図である。電動パワーステアリング装置200は、ステアリングシャフト60に加えられる操舵トルク及びステアリング操作時の車速に基づいて操舵補助力を電気的に制御するための制御機構である。ステアリングシャフト60は、所定の捩れ−トルク特性を有する弾性部材から成るトーションバー63と、トーションバー63の入力側に接続された入力軸61と、トーションバー63の出力側に接続された出力軸62とを備える回転軸である。入力軸61と出力軸62は互いに同軸配置されているが、直接連結されておらず、トーションバー63を介在させて接続されている。入力軸61は、ステアリングホイール270に接続されており、ステアリングホイール270の回転に同期して回転する。一方、出力軸62は、ステアリングギア機構240に接続されており、トーションバー63を介して入力軸61から出力軸62に伝達された回転運動は、ステアリングギア機構240によってロッド250の直線運動に変換され、これにより車輪261,262の転舵方向が制御される。
ここで、入力軸61の回転運動は、トーションバー63を介して出力軸62に伝達されるが、車輪261,262と路面との間の摩擦の影響により、出力軸62は入力軸61の回転に遅れて回転し始めるので、トーションバー63に捩れが発生する。ステアリングセンサ10は、ステアリングシャフト60の回転数、入力軸61の一回転以内の絶対角、及び入力軸61と出力軸62との回転角度差(位相差)に基づいて、ステアリングシャフト60に加えられた操舵トルク、操舵角及び操舵方向を検出し、操舵トルクの検出情報をコントローラ(ECU)210に出力し、操舵角及び操舵方向の検出情報を横滑り防止装置(ECS)280に出力する。コントローラ210は、操舵トルク及び車速に基づいて操舵補助力の指令値を演算し、これをモータ220に出力する。モータ220の出力トルクは減速機構230を介して出力軸62に伝達される。
なお、本明細書では、車輪261,262の転舵方向が舵角中心にある時のステアリングホイール270の位置を基準位置と称する。また、その基準位置に対してステアリングホイール270が時計回りに操舵される場合を正方向の操舵と称し、ステアリングホイール270が反時計回りに操舵される場合を負方向の操舵と称する。
次に、図2乃至図5を参照しながら、ステアリングセンサ10の内部構造について説明する。図2はステアリングセンサ10の断面図、図3は図2の3−3線矢視断面図、図4は、図2の4−4線矢視断面図、図5は図2の5−5線矢視断面図である。入力軸61には、回転体71が固定されている。回転体71は、強磁性材質(例えば、鉄、コバルト、ニッケル等)から成るロータである。入力軸61の軸芯方向をZ軸方向とすると、回転体71は、Z軸に垂直なXY平面内で回転する。図3に示すように、回転体71をその回転平面(XY平面)に投影した形状(以下、「平面形状」と称する。)は、回転中心Pを通過する如何なる直線に関しても、「回転体71の回転中心Pを通る直線が回転体71の外周と交差する二点間の距離が一定である」という条件を満たす形状(但し、円を除く)を成している。このような形状として、本実施例では、二つの異なる半楕円を結合して成る形状を例示するが、この例示に限定されるものではない。回転体71の外周付近には、回転体71の回転中心Pを通る直線401上に対角配置された一対の磁気センサ21A,21Bと、直線401に直交するとともに回転中心Pを通る直線402上に対角配置された一対の磁気センサ21C,21Dが配置されている。それぞれの磁気センサ21A,21B,21C,21Dは、回転中心Pに対して、90deg間隔で固定されており、回転体71が回転したとしても、回転中心Pとそれぞれの磁気センサ21A,21B,21C,21Dとの間の距離は常に一定である。
図2に示すように、磁気センサ21Aは、外部磁界を発生させるための磁界発生手段として機能する磁石101と、回転体71の回転に連動して変化する外部磁界の変化を電圧変化として検出する磁気抵抗効果素子91とを主要構成として備える。磁気センサ21Aの実装形態として、磁石101の中心点を通るZ方向の直線上に磁気抵抗効果素子91が位置するように一枚のプリント配線基板111の表面に磁気抵抗効果素子91を配置し、プリント配線基板111の裏面に磁石101を配置するのが好ましい。図3に示す例では、プリント配線基板111は、中空環状に形成されているが、端部を有するC字型の形状でもよい。一枚のプリント配線基板111を使用することで、ステアリングセンサ10の組み立てが容易になり、取り付け精度の向上が期待できる。また、磁石101から発生する外部磁界を効率よく集磁するために、磁石101の両極にヨーク(図示せず)を配置するのが好ましい。なお、磁気センサ21B,21C,21Dの構成は、磁気センサ21Aの構成と同じである。
磁気抵抗効果素子91は、磁化方向が特定の方向に設定されていて、外部磁界の変位に対して磁化状態(例えば、磁化方向や磁化の強さ)が影響を受けないように構成されたピン磁性層(図示せず)と、外部磁界の変化によって磁化状態が変位するフリー磁性層(図示せず)とを備えている。図2に示すように、入力軸61の回転に同期して、回転体71が回転すると、回転体71の外周と磁気抵抗効果素子91との間のギャップGの間隔は、周期的に変化する。ギャップGの間隔が変化すると、磁気抵抗効果素子91の裏面に配置された磁石101から磁気抵抗効果素子91を通過して回転体71に引かれる磁束密度が変化する。すると、磁気抵抗効果素子91内のフリー磁性層の磁化状態が変動するので、磁化状態が変動しないピン磁性層の磁化状態と、磁化状態が変動するフリー磁性層との間に磁化状態の変位差が発生する。この磁化状態の変位差は、回転体71の回転角度を反映する物理量であり、具体的には、磁気抵抗効果素子91の抵抗値の変化として現れる。磁気抵抗効果素子91には、プリント配線基板111からバイアス電流が供給されており、磁気抵抗効果素子91の抵抗値の変化は、出力電圧の変化として検出される。磁気抵抗効果素子91の出力電圧は、回転体71の回転角度を示す検出信号として信号処理される。なお、磁気抵抗効果素子91として、GMR素子、MR素子、AMR素子、TMR素子などを適用することができる。
磁気抵抗効果素子91の動作領域は、図7に示すように、磁気抵抗効果素子91を通過する磁束密度と、磁気抵抗効果素子91の出力電圧との関係が線形になる領域A又は領域Bになるように、外部磁界の強さやギャップGの平均間隔等を設計するのが好ましい。この場合、ギャップGの距離に応じて、磁気センサ21Aの出力は線形性を有することとなる。また、回転体71と磁気センサ21Aとのスラスト方向の位置関係は、回転体71の回転による芯ぶれ等によるズレを含めて回転体71が磁気抵抗効果素子91から外れない位置関係とするのが望ましい。例えば、取り付け誤差±0.5mm、芯ぶれ±0.5mm、磁気抵抗効果素子91の厚みが0.5mmとすると、回転体71の厚みは、3.0mm以上が望ましい。
さて、回転体71が一回転すると、図8に示すように、磁気センサ21Aを通過する外部磁界の磁束密度の変化を示す波形には、一周期分の変化が現れる。回転体71は、異なる二つの半楕円を結合した形状に加工されているので、図8に示す磁束密度波形は厳密な意味での正弦波形ではないものの、正弦波形に類似した波形である。上述の如く磁気抵抗効果素子91を通過する磁束密度と、磁気抵抗効果素子91の出力電圧との関係は、線形であるので(図7参照)、磁気抵抗効果素子91から出力される検出信号は、正弦波に類似した波形を有する。回転体71は、回転中心Pを通過する如何なる直線に関しても、回転体71の回転中心Pを通る直線が回転体71の外周と交差する二点間の距離が一定であるような形状を成しているので、対角配置された一対の磁気センサ21A,21Bのうち一方の磁気センサ21Aと回転体71の外周との間の第一の距離が変化すると、他方の磁気センサ21Bと回転体71の外周との間の第二の距離は第一の距離の変化に追従するように相補的に変化する。つまり、第一の距離が短くなると、その短くなった距離の分だけ第二の距離が長くなる。これは一対の磁気センサ21A,21Bが180度対角配置されているためである。従って、磁気センサ21A,21Bの検出信号は、図9に示すように、180degの位相差を有している。図9において、符号501は、磁気センサ21Aの検出信号を示し、符号502は、磁気センサ21Bの検出信号を示している。なお、対角配置された他の一対の磁気センサ21C,21Dの検出信号についても、180degの位相差を有している。
ここで、図2の説明に戻る。出力軸62には、回転体72が固定されている。回転体72の材質及び平面形状は、回転体71の材質及び平面形状と同様である。図5に示すように、回転体72の外周付近には、回転体72の回転中心Qを通る直線403上に対角配置された一対の磁気センサ41A,41Bと、直線403に直交するとともに回転体72の回転中心Qを通る直線404上に対角配置された一対の磁気センサ41C,41Dが配置されている。それぞれの磁気センサ41A,41B,41C,41Dは、回転体72の回転中心Qに対して、90deg間隔で固定されており、回転体72が回転したとしても、その回転中心Qとそれぞれの磁気センサ41A,41B,41C,41Dとの間の距離は常に一定である。図2に示すように、磁気センサ41Aは、磁気抵抗効果素子92及び磁石102を備えており、磁石102の中心点を通るZ方向の直線上に磁気抵抗効果素子92が位置するように一枚のプリント配線基板112の裏面に磁気抵抗効果素子92を配置し、プリント配線基板112の表面に磁石102を配置するのが好ましい。
図2及び図4に示すように、ハウジング120の内部に回転自在に軸止されたウォームホイール82に噛合するウォーム81が入力軸61に連結されている。ウォームホイール82には、外部磁界を発生させるための磁界発生手段として機能する磁石103が取り付けられている。入力軸61が回転すると、それに同期してウォーム81が回転する。ウォーム81の回転は、ウォームホイール82に伝達され、磁石103をXZ平面内で回転させる。例えば、ウォーム81が一回転すると、ウォームホイール82は一歯分回転する。磁石103からY方向に所定のギャップ間隔で離れた位置には、磁石103の回転に連動して変化する外部磁界の変化を電圧変化として検出する磁気抵抗効果素子93がプリント配線基板113に実装されている。磁気抵抗効果素子93及び磁石103は、ステアリングシャフト60の回転に連動して変化する磁気信号を出力する磁気センサ31として機能する。なお、ウォーム81及びウォームホイール82は、ポリアセタール等の樹脂により形成される。
図6はステアリングセンサ10の機能構成を示す説明図である。ステアリングセンサ10は、ステアリングホイール270が基準位置にあるときの入力軸61の位置を基準にして、入力軸61の一回転以内の絶対角を0deg〜360degの範囲内で検出するための入力軸角度検出部20、ステアリングシャフト60の回転数を検出するための回転数検出部30、ステアリングホイール270が基準位置にあるときの出力軸62の位置を基準にして、出力軸62の一回転以内の絶対角を0deg〜360degの範囲内で検出するための出力軸角度検出部40、及びステアリングシャフト60の多回転絶対角及び操舵トルクを演算するための演算回路50を備える。これらの各部の機能は、プリント配線基板111,112,113に実装されたICチプ(図示せず)によって実現される。なお、本実施例では、ステアリングシャフト60は、正方向及び負方向のそれぞれに最大2.5回転できるものとする。ステアリングシャフト60の多回転絶対角は、ステアリングホイール270の操舵角と同義であり、入力軸61の一回転以内の絶対角と、ステアリングシャフト60の回転数とによって求められる。
入力軸角度検出部20は、一対の磁気センサ21A,21Bから出力される二つの検出信号を差動演算することによりsin信号を出力する差動演算回路22Aと、一対の磁気センサ21C,21Dから出力される二つの検出信号を差動演算することによりcos信号を出力する差動演算回路22Bと、sin信号及びcos信号に基づいて入力軸61の一回転以内の絶対角を算出する角度算出回路23とを備える。ここで、図10の符号503は、図9に示す二つの検出信号501,502を差動演算回路22Aによって差動演算することにより得られるsin信号を示している。このsin信号は、理想的な正弦波形に酷似した波形形状を有する略正弦波信号である。差動演算回路22Bから出力されるcos信号についても同様に、理想的な正弦波形に酷似した波形形状を有する略正弦波信号であり、sin信号に対して相対的に90degの位相差をしている。角度算出回路23は、差動演算回路22Aから出力されるsin信号、及び差動演算回路22Bから出力されるcos信号に基づいて、入力軸61の一回転以内の絶対角を算出する。角度算出回路23は、sin信号及びcos信号に基づいて算出した絶対角に対応する電圧値をデジタルデータとして演算回路50に出力する。図11は、絶対角と電圧値との対応関係を示すマップデータ504を示す。このマップデータ504は、絶対角に比例して電圧値がデジタル値として0.5Vから4.5Vの範囲内で増減するように設定されている。
出力軸角度検出部40は、一対の磁気センサ41A,41Bから出力される二つの検出信号を差動演算することによりsin信号を出力する差動演算回路42Aと、一対の磁気センサ41C,41Dから出力される二つの検出信号を差動演算することによりcos信号を出力する差動演算回路42Bと、sin信号及びcos信号に基づいて出力軸62の一回転以内の絶対角を算出する角度算出回路43とを備える。差動演算回路42A,42B、及び角度算出回路43の機能は、それぞれ上述の差動演算回路22A,22B、及び角度算出回路23と同様である。
回転数検出部30は、ステアリングシャフト60の回転に連動して変化する磁気信号を出力する磁気センサ31、磁気センサ31の出力信号(アナログ信号)を増幅する増幅器32、及び増幅器32から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して演算回路50に出力するA/D変換器33を備える。図12は、磁気センサ31の出力信号波形を示す。本実施例では、ステアリングシャフト60の回転数は、正方向及び負方向のそれぞれに最大2.5回転に制限されているので、ウォームホイール82は、最大2.5歯分しか回転しないのであるが、仮にウォームホイール82が一回転する場合を想定すると、理論上、磁気センサ31からは一周期分の略正弦波信号が出力される。同図に示す例では、ステアリングホイール270が基準位置にあるときに磁気センサ31から出力される信号の位相が180degになるように調整してある。ステアリングシャフト60が基準位置から回転すると、磁気センサ31の出力信号波形の位相は、180degを基準にして一回転あたりΔφ(=22.5deg)の範囲で変化し、その信号レベル(電圧値)も位相変化に応じて単調増加又は単調減少する。従って、磁気センサ31の信号レベルは、ステアリングシャフト60の回転数を判定する指標になる。
演算回路50は、入力軸角度検出部20及び回転数検出部30から受信した情報に基づいてステアリングシャフト60の多回転絶対角を演算する。例えば、図12に示すように、回転数検出部30から出力されるデジタル信号が2.47V〜2.52Vの範囲であれば、演算回路50は、ステアリングシャフト60が負方向に一回転したものと判定し、2.42V〜2.47Vの範囲であれば、正方向に一回転したものと判定する。具体例として、例えば、入力軸角度検出部20から受信した情報が「絶対角60deg」であり、回転数検出部30から受信した情報が「二回転目」である場合、ステアリングシャフト60の多回転絶対角は、360deg+60deg=420degとして算出される。このようにして算出された多回転絶対角は、ステアリングホイール270の操舵角を示す情報として、図2及び図4に示すコネクタ130を介して上述のコントローラ210に出力される。
演算回路50は、入力軸61の絶対角を示す電圧値を入力軸角度検出部20から受信するとともに、出力軸62の絶対角を示す電圧値を出力軸角度検出部40から受信し、入力軸61と出力軸62との位相差とトーションバー63のばね定数とからステアリングシャフト60の操舵トルクを求める。ところで、位相ずれを生じさせることなく、回転体71,72をステアリングシャフト60に取り付けることは困難であるため、入力軸61と出力軸62との間に位相差が生じていないのにも関わらず、入力軸角度検出部20から出力される電圧値と、出力軸角度検出部40から出力される電圧値とが異なる場合がある。そのため、本実施例では、回転体71,72をステアリングシャフト60に取り付けた後、図13に示すように、回転体71,72の絶対角の初期位相差Δθ(=θ1−θ2)及び電圧値の初期差分ΔVrefを求める。また、本実施例においては、ステアリングホイール270の操作によりステアリングシャフト60のトーションバー63に加わる操舵トルクに起因して生じる回転体71,72の位相差の最大値(例えば、±5deg)を予め求めておく。図14は、回転体71,72の位相差から操舵トルクを求めるためのマップデータ505を示しており、横軸は回転体71,72の位相差を示し、縦軸は電圧値を示す。このマップデータ505では、入力軸角度検出部20から出力される電圧値と、出力軸角度検出部40から出力される電圧値との差分がΔVrefのときに、位相差が0degを示すように設定されている。また、回転体71,72の位相差が正方向に増大すると、位相差の増加分に線形比例してマップデータ505の値が増加し、回転体71,72の位相差が負方向に減少すると、位相差の減少分に線形比例してマップデータ505の値が減少するように設定されている。演算回路50は、このマップデータ505を用いてステアリングシャフト60の操舵トルクを求める。
なお、一対の磁気センサ21C,21Dは、入力軸61の角度検出を行う上で必須ではなく、一対の磁気センサ21A,21Bのみで角度検出を行うことが可能であり、また、一対の磁気センサ41C,41Dは、出力軸62の角度検出を行う上で必須ではなく、一対の磁気センサ41A,41Bのみで角度検出を行うことが可能である点に留意されたい。さらに、磁気抵抗効果素子91のフリー磁性層の長手方向は、特に限定されるものではないが、本発明者の実験によると、回転体71の回転中心Pに向かう方向(回転中心方向)に磁化されているときに、特に高精度な角度検出が得られることが確認されている。フリー磁性層の長手方向が、例えば、回転中心Pに向かう方向に直交する向きに設定されていると、フリー磁性層の長手方向全体に渡って、回転角に依存する平均的な磁界を磁気抵抗効果素子91が検出することになり、フリー磁性層の長手方向が回転中心Pに向かう場合と比較して相対的に検出誤差が大きくなると考えられる。
次に、図15を参照しながら回転体71の平面形状の算出方法について説明する。
ここでは、回転体71の平面形状は、XY座標系において、半楕円F(Y≧0)と半楕円関数H(Y≦0)とを結合した形状から成るものとし、一方の楕円Fが既知である場合に、他方の楕円関数Hを算出する場合を考察する。
楕円F(x、y)を以下のように定義する。
(x、y)=(Lcosθ,Lsinθ) …(1)
2+y2/a2=r2 …(2)
y≧0 …(3)
ここで、XY座標系の原点は、回転中心Pに一致するものとし、回転中心Pと楕円F上の点との間の距離は、以下の式で示される。
(r2/(cos2θ+sin2θ/a2))1/2=L …(4)
従って、(4)式を(1)式に代入することにより、楕円Fの座標をθで表記できる。
さて、楕円関数H(X,Y)は、「回転中心Pを通過する如何なる直線に関しても、回転中心Pを通る直線が回転体71の外周と交差する二点間の距離が一定である」という条件を満たさなければならないので、下式が成立する。
H(X)=X=2r・cosθ−F(x) …(5)
H(Y)=Y=2r・sinθ−F(y) …(6)
ここで、F(x),F(y)は、回転中心Pを通る直線が楕円Fに交差する点のX座標、Y座標を示す。つまり、(5)式、(6)式を満たすH、Fは回転中心を起点としてX軸とのなす角度が同一の角度となる。また、(5)式、(6)式より、関数F(楕円に限られない)が定義されれば、対応する関数H(楕円関数に限られない)の座標を求めることが可能となる。
ここで、(5)式、(6)式をXY座標上で表記すると、a=0.9の場合、図16のような波形となる(r=1)。但し、aの値によっては(例えば、a=1.5の場合)、図17のようにX=0で谷と有する波形となり、a=0.5の場合は、図18のようにY>0でX=rをとることになり、局率の符号を変える変局点を有することになる。ここで、図17及び図18のような場合は、谷部、変局点では磁界の乱れが生じると考えられ、検出出力が安定しない可能性がある。従って、図16のような谷部、局率の符号を変える変局点を有さない回転体であることが好ましい。よって、好ましい回転体は、楕円(x2+y2/a2=r2)と0<a<2(座標原点が閉曲線面内に存在する条件)の範囲(但し、a=1は除く)で谷部、局率の符号を変える変局点を有さない楕円関数の結合体である。これにより、楕円F、Hが一回転で最大、最小を一個有する正弦波を得ることが可能となる。無論、谷部、局率の符号を変える変局点を有さない形状を有する回転体は楕円と楕円関数に限られず、様々な形状が可能である。回転体72の平面形状についても同様の手順により算出することができる。
本実施例によれば、以下の利点を有する。
(1)回転体71の回転中心Pを通る直線が回転体71の外周と交差する二点間の距離が一定である回転体71を用いているので、対角配置された一対の磁気センサ21A,21B(又は21C,21D)の検出信号を差動演算することにより得られる信号は、回転体71の回転角度情報を含む略正弦波信号となり、入力軸61の一回転以内の絶対角を0deg〜360degの範囲にわたって高精度に検出できる。
(2)回転体71をその回転平面に投影した形状は、二つの異なる半楕円が結合した形状を有しているので、対角配置された一対の磁気センサ21A,21B(又は21C,21D)の検出信号を差動演算することにより得られる信号は、回転体71の回転角度情報を含む略正弦波信号となるので、検出誤差の少ない角度検出を行うことができる。
(3)回転体72を用いて出力軸62の一回転以内の絶対角を0deg〜360degの範囲にわたって検出する場合にも、上述の(1)、(2)の利点を有する。
(4)磁気センサ31から出力される検出信号のレベルに基づいてステアリングシャフト60の回転数を判定できるため、ステアリングシャフト60の回転数情報を電源OFF時不揮発性メモリに保持しなくても、ステアリングシャフト60の多回転絶対角を検出できる。
(5)磁気センサ21A,21B,21C,21D,41A,41B,41C,41Dを用いて回転体71,72の絶対角を検出するので、レゾルバを用いて絶対角を検出する方式よりもセンサ構造を簡素化できる。
実施例2に係わるステアリングセンサ10は、出力軸62の一回転以内の絶対角を検出するための回転体72と一対の磁気センサ41A,41Bとの配置関係、及び磁気センサ41A,41Bからの検出信号の処理方法が実施例1とは異なり、その余の点において一致する。以下の説明においては、実施例1,2の相違点について言及するものとし、重複する説明を省略する。
図20に示すように、磁気センサ41Aは、回転体72の回転中心Q上を通る直線405上に位置し、磁気センサ41Bは、回転中心Q上を通る直線406上に位置している。二つの直線405,406が交差する角度は、90degである。また、回転中心Qからそれぞれの磁気センサ21A,21Bへの距離は同一である。二つの磁気センサ41A,42Bは、回転体72の回転中心Qに対して90degの位相差(機械角)で回転中心Qから等距離に配置されている。磁気センサ41Aは、回転体72の回転に伴い周期的に変化する回転体72の外周と磁気センサ41Aとの間の第一の距離の変化に対応する磁界変化を検出して、正弦波形に類似した波形形状を有する第一の略正弦波信号を出力する。磁気センサ41Bは、回転体72の回転に伴い周期的に変化する回転体72の外周と磁気センサ41Bとの間の第二の距離の変化に対応する磁界変化を検出して、正弦波形に類似した波形形状を有する第二の略正弦波信号を出力する。第一及び第二の略正弦波信号は、相互に90degの位相差(電気角)を有する検出信号である。説明の便宜上、磁気センサ41Aから出力される検出信号をcos信号と称し、磁気センサ41Bから出力される検出信号をsin信号と称する。
図19に示すように、磁気センサ41Aから出力されるcos信号(アナログ信号)は、増幅器44Aにて増幅され、A/D変換器45Aにてデジタル信号に変換され、角度算出回路43へ出力される。同様に、磁気センサ41Bから出力されるsin信号(アナログ信号)は、増幅器44Bにて増幅され、A/D変換器45Bにてデジタル信号に変換され、角度算出回路43へ出力される。角度算出回路43は、増幅器44Aから出力されるsin信号、及び増幅器44Bから出力されるcos信号に基づいて、入力軸61の一回転以内の絶対角を算出する。角度算出回路43は、sin信号及びcos信号に基づいて算出した絶対角に対応する電圧値を演算回路50に出力する。変換テーブル46を保持しており、磁気センサ41A,41Bから出力されるcos信号及びsin信号に対応する回転体72の絶対角を変換テーブル46から読み取り、読み取った絶対角を出力する。この変換テーブル46は、例えば、製品出荷時又はステアリングシャフト60の取り付け時などに実施されるキャリブレーションによって作成される。
ここで、変換テーブル46の作成方法について説明する。図21は、キャリブレーション実施前のcos信号701及びsin信号702を示している。キャリブレーション実施前では、cos信号701及びsin信号702の振幅及び中間値は、相互に一致していないのが通常である。そこで、cos信号701及びsin信号702のそれぞれの一周期分の波形を取り込み、cos信号701及びsin信号702のそれぞれの振幅及び中間値を算出する。そして、図22及び図23に示すように、キャリブレーション実施後のcos信号701及びsin信号702の上限値がVT、下限値がVB、中間値が(VT+VB)/2となるように、磁気センサ41Aから出力されるcos信号701を増幅するための増幅器44Aの利得及びオフセット値と、磁気センサ41Bから出力されるsin信号702を増幅するための増幅器44Bの利得及びオフセット値をそれぞれ調整し、検出信号の振幅調整及びオフセット補正を実施する。なお、図22及び図23において、破線はキャリブレーション実施前の信号波形を示し、実線はキャリブレーション実施後の信号波形を示し、一点鎖線はオフセット補正後の中間値を示し、二点鎖線はオフセット補正前の中間値を示す。
キャリブレーション実施後のcos信号701及びsin信号702は、それぞれA/D変換器45A,45Bによってデジタルデータに変換され、角度算出回路43に供給される。角度算出回路43は、図24及び図25に示すように、デジタル化されたcos信号701及びsin信号702を一周期分にわたって一定角度間隔でサンプリングし、サンプリングした読み取りデータを、cos信号値802、及びsin信号値803として、変換テーブル46に格納する(図26参照)。例えば、0.2degの回転角度の分解能を有するためには、0.1deg以下の角度精度が必要であるので、cos信号701及びsin信号702を0.1deg以下の角度精度でサンプリングし、サンプリングした読み取りデータを変換テーブル46に格納することが好ましい。なお、デジタル化されたcos信号701、及びsin信号702の一周期の時間は、上限値の間隔(又は下限値の間隔)として算出することが可能である。また、cos信号701が上限値をとるとき、又はsin信号702が中間値をとるときを0degの判定基準とすればよい。
変換テーブル46は、図26に示すように、リニア出力値801、cos信号値802、及びsin信号値803を0deg〜360degの角度範囲で対応付けている。リニア出力値801は、図28に示すように、0deg〜360degの角度範囲で直線的に単調増加するマップデータとして予め作成されている。例えば、リニア出力値801を1.0V〜4.0Vの範囲で出力したい場合には、0degのときにリニア出力値801を1.0Vとし、180degのときにリニア出力値802を2.5Vとし、359degのときにリニア出力値801を4.0Vとし、回転体72の絶対角とリニア出力値801との関係が線形になるように作成すればよい。なお、リニア値801の出力範囲は任意に調整可能であり、上述の数値に限定されるものではない。また、リニア出力値801は、0deg〜360degの角度範囲で直線的に単調減少するマップデータとして作成してもよい。
次に、上述の手順を経て作成された変換テーブル46を用いて回転体72の絶対角を求める方法について説明する。磁気センサ41A,41Bから出力されるcos信号701、及びsin信号702は、増幅器44A,44Bによって振幅調整及びオフセット補正が実施され、更に、A/D変換器45A,45Bによって一定角度間隔でサンプリングされ、角度算出回路43に供給される。角度算出回路43は、読み取ったcos信号701のサンプリングデータに一致するcos信号値802を変換テーブル46から検索し、検索されたcos信号値802に対応するリニア出力値801を変換テーブル46から読み出す。また、角度算出回路43は、読み取ったsin信号702のサンプリングデータに一致するsin信号値803を変換テーブル46から検索し、検索されたsin信号読み取り値803に対応するリニア出力値801を変換テーブル46から読み出す。このようにして読み出されたリニア出力値801は、回転体72の絶対角を示す信号として、演算回路50に供給される。
このとき、角度算出回路43は、図27に示すように、cos信号701、及びsin信号702のうちその信号波形が中間値をとるときの角度に対して±45degの角度範囲にあるサンプリングデータを読み取るのが好ましい。例えば、0deg〜45degの角度範囲では、cos信号701よりもsin信号702の方が検出信号の振幅変化量が大きいため、sin信号702のサンプリングデータを読み込む。45eg〜135degの角度範囲では、sin信号702よりもcos信号701の方が検出信号の振幅変化量が大きいため、cos信号701のサンプリングデータを読み込む。135eg〜225degの角度範囲では、cos信号701よりもsin信号702の方が検出信号の振幅変化量が大きいため、sin信号702のサンプリングデータを読み込む。このように、振幅変化量の小さい信号波形のピーク付近のサンプリングデータよりも、振幅変化量の大きい中間値付近のサンプリングデータを読み取ることで、検出誤差のバラツキを抑えることができるとともに、ノイズに対する耐性を高めることができる。
なお、変換テーブル46を用いて絶対角を検出する方式は、入力軸角度検出部20にも適用できるので、その原理を簡単に説明する(この方式は、後述する変形例にも適用し得る。)。例えば、図20において、磁気センサ21A,21Bからの検出信号を差動演算回路22Aによって差動演算して得られるsin信号と、磁気センサ21C,21Dからの検出信号を差動演算回路22Bによって差動演算して得られるcos信号は、90degの位相差(電気角)を有する。上述の変換テーブル46を予め角度算出回路23に実装しておけば、角度算出回路23は、差動演算回路22A,22Bから出力されるsin信号及びcos信号をサンプリングした上で読み取り、読み取ったサンプリングデータに対応する回転体71の絶対角を変換テーブルから検索し、検索した絶対角を出力することができる。ここで、差動演算回路22A,22Bから出力されるsin信号及びcos信号のうちその信号波形が中間値をとるときの角度に対して±45degの角度範囲にあるサンプリングデータを読み取るのが好ましい。
本実施例の変形例として以下の構成を適用できる。
(1)入力軸角度検出部20の構成として、二つの磁気センサ21A,21Bを、回転体71の回転中心Pに対して90degの位相差(機械角)で回転中心Pから等距離に配置し、角度算出回路23に変換テーブル46を実装するとともに、出力軸角度検出部40の構成として、二つの磁気センサ41A,41Bを、回転体72の回転中心Qに対して等距離に対角配置し、二つの磁気センサ41C,41Dを、回転体72の回転中心Qに対して等距離に対角配置する(但し、二つの磁気センサ41A,41Bを結ぶ直線と二つの磁気センサ41C,41Dを結ぶ直線に直交するものとする)。
(2)入力軸角度検出部20の構成として、二つの磁気センサ21A,21Bを、回転体71の回転中心Pに対して90degの位相差(機械角)で回転中心Pから等距離に配置し、角度算出回路23に変換テーブル46を実装するとともに、出力軸角度検出部40の構成として、二つの磁気センサ41A,41Bを、回転体72の回転中心Qに対して90degの位相差(機械角)で回転中心Qから等距離に配置し、角度算出回路43に変換テーブル46を実装する。
なお、本発明は、上述の実施例1、実施例2に限られるものではなく、様々な変形が可能であり、実施例1と実施例2を組み合わせた場合でも同様の効果を得ることができる。
本発明に係わるトルク検出装置は、ステアリングシャフトの操舵トルクの検出等に利用できる。
10…ステアリングセンサ 20…入力軸角度検出部 30…回転数検出部 40…出力軸角度検出部 60…ステアリングシャフト 61…入力軸 62…出力軸 63…トーションバー 71,72…回転体 21A,21B,21C,21D,31,41A,41B,41C,41D…磁気センサ 22A,22B,42A,42B…差動演算回路 23,43…角度算出回路 50…演算回路

Claims (9)

  1. 弾性部材を介して相互に接続される入力軸及び出力軸を備える回転軸の軸トルクを検出するためのトルク検出装置であって、
    前記入力軸に固定される第一の回転体であって、前記第一の回転体の回転中心を通る直線が前記第一の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第一の回転体と、
    前記第一の回転体の外周付近に配置される第一の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第一の磁気センサとの間の第一の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第一の検出信号を出力する第一の磁気センサと、
    前記第一の磁気センサと前記第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、前記第一の回転体の前記回転中心と前記第一の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第一の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第二の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第二の磁気センサとの間の第二の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第二の検出信号を出力する第二の磁気センサと、
    前記第一の検出信号と前記第二の検出信号とを差動演算する第一の差動演算手段と、
    前記第一の磁気センサと前記第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、前記第一の回転体の前記回転中心と前記第一の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第一の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第三の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第三の磁気センサとの間の第三の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第三の検出信号を出力する第三の磁気センサと、
    前記第三の磁気センサと前記第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、前記第一の回転体の前記回転中心と前記第三の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第一の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第四の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第四の磁気センサとの間の第四の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第四の検出信号を出力する第四の磁気センサと、
    前記第三の検出信号と前記第四の検出信号とを差動演算する第二の差動演算手段と、
    前記第一及び第二の差動演算手段が差動演算した結果に基づいて、前記入力軸の一回転以内の絶対角を算出する第一の角度算出手段と、
    前記出力軸に固定される第二の回転体であって、前記第二の回転体の回転中心を通る直線が前記第二の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第二の回転体と、
    前記第二の回転体の外周付近に配置される第の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第の磁気センサとの間の第の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第の検出信号を出力する第の磁気センサと、
    前記第の磁気センサと前記第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、前記第二の回転体の前記回転中心と前記第の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第二の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第の磁気センサとの間の第の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第の検出信号を出力する第の磁気センサと、
    前記第の検出信号と前記第の検出信号とを差動演算する第の差動演算手段と、
    前記第五の磁気センサと前記第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、前記第二の回転体の前記回転中心と前記第五の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第二の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第七の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第七の磁気センサとの間の第七の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第七の検出信号を出力する第七の磁気センサと、
    前記第七の磁気センサと前記第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、前記第二の回転体の前記回転中心と前記第七の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第二の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第八の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第八の磁気センサとの間の第八の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第八の検出信号を出力する第八の磁気センサと、
    前記第七の検出信号と前記第八の検出信号とを差動演算する第四の差動演算手段と、
    前記第三及び第四の差動演算手段が差動演算した結果に基づいて、前記出力軸の一回転以内の絶対角を算出する第二の角度算出手段と、
    前記回転軸の回転に連動して変化し、前記回転軸の回転数を判定する指標となる第九の検出信号を出力する第九の磁気センサと、
    前記入力軸の一回転以内の絶対角、前記回転軸の回転数、及び前記出力軸の一回転以内の絶対角に基づいて前記軸トルクを演算する演算手段と、
    を備えるトルク検出装置。
  2. 弾性部材を介して相互に接続される入力軸及び出力軸を備える回転軸の軸トルクを検出するためのトルク検出装置であって、
    前記入力軸に固定される第一の回転体であって、前記第一の回転体の回転中心を通る直線が前記第一の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第一の回転体と、
    前記第一の回転体の外周付近に配置される第一の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第一の磁気センサとの間の第一の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第一の検出信号を出力する第一の磁気センサと、
    前記第一の磁気センサと前記第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、前記第一の回転体の前記回転中心と前記第一の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第一の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第二の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第二の磁気センサとの間の第二の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第二の検出信号を出力する第二の磁気センサと、
    前記第一の検出信号と前記第二の検出信号とを差動演算する第一の差動演算手段と、
    前記第一の磁気センサと前記第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、前記第一の回転体の前記回転中心と前記第一の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第一の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第三の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第三の磁気センサとの間の第三の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第三の検出信号を出力する第三の磁気センサと、
    前記第三の磁気センサと前記第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、前記第一の回転体の前記回転中心と前記第三の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第一の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第四の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第四の磁気センサとの間の第四の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第四の検出信号を出力する第四の磁気センサと、
    前記第三の検出信号と前記第四の検出信号とを差動演算する第二の差動演算手段と、
    前記第一及び第二の差動演算手段が差動演算した結果に基づいて、前記入力軸の一回転以内の絶対角を算出する第一の角度算出手段と、
    前記出力軸に固定される第二の回転体であって、前記第二の回転体の回転中心を通る直線が前記第二の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第二の回転体と、
    前記第二の回転体の外周付近に配置される第の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第の磁気センサとの間の第の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第の検出信号を出力する第の磁気センサと、
    前記第の磁気センサと前記第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、前記第二の回転体の前記回転中心と前記第の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第二の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第の磁気センサとの間の第の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第の検出信号を出力する第の磁気センサと、
    前記第及び第の検出信号に対応する前記出力軸の絶対角を格納する変換テーブルと、
    前記第及び第の磁気センサから出力される前記第及び第の検出信号と、前記変換テーブルとを比較して、前記出力軸の一回転以内の絶対角を出力する第二の角度算出手段と、
    前記回転軸の回転に連動して変化し、前記回転軸の回転数を判定する指標となる第七の検出信号を出力する第七の磁気センサと、
    前記入力軸の一回転以内の絶対角、前記回転軸の回転数、及び前記出力軸の一回転以内の絶対角に基づいて前記軸トルクを演算する演算手段と、
    を備えるトルク検出装置。
  3. 弾性部材を介して相互に接続される入力軸及び出力軸を備える回転軸の軸トルクを検出するためのトルク検出装置であって、
    前記入力軸に固定される第一の回転体であって、前記第一の回転体の回転中心を通る直線が前記第一の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第一の回転体と、
    前記第一の回転体の外周付近に配置される第一の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第一の磁気センサとの間の第一の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第一の検出信号を出力する第一の磁気センサと、
    前記第一の磁気センサと前記第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、前記第一の回転体の前記回転中心と前記第一の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第一の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第二の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第二の磁気センサとの間の第二の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第二の検出信号を出力する第二の磁気センサと、
    前記第一及び第二の検出信号に対応する前記入力軸の絶対角を格納する変換テーブルと、
    前記第一及び第二の磁気センサから出力される前記第一及び第二の検出信号と、前記変換テーブルとを比較して、前記入力軸の一回転以内の絶対角を出力する第一の角度算出手段と、
    前記出力軸に固定される第二の回転体であって、前記第二の回転体の回転中心を通る直線が前記第二の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第二の回転体と、
    前記第二の回転体の外周付近に配置される第三の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第三の磁気センサとの間の第三の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第三の検出信号を出力する第三の磁気センサと、
    前記第三の磁気センサと前記第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、前記第二の回転体の前記回転中心と前記第三の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第二の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第四の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第四の磁気センサとの間の第四の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第四の検出信号を出力する第四の磁気センサと、
    前記第三の検出信号と前記第四の検出信号とを差動演算する第一の差動演算手段と、
    前記第三の磁気センサと前記第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、前記第二の回転体の前記回転中心と前記第三の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第二の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第五の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第五の磁気センサとの間の第五の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第五の検出信号を出力する第五の磁気センサと、
    前記第五の磁気センサと前記第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線上において、前記第二の回転体の前記回転中心と前記第五の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第二の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第六の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第六の磁気センサとの間の第六の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第六の検出信号を出力する第六の磁気センサと、
    前記第五の検出信号と前記第六の検出信号とを差動演算する第二の差動演算手段と、
    前記第一及び第二の差動演算手段が差動演算した結果に基づいて、前記出力軸の一回転以内の絶対角を算出する第二の角度算出手段と、
    前記回転軸の回転に連動して変化し、前記回転軸の回転数を判定する指標となる第七の検出信号を出力する第七の磁気センサと、
    前記入力軸の一回転以内の絶対角、前記回転軸の回転数、及び前記出力軸の一回転以内の絶対角に基づいて前記軸トルクを演算する演算手段と、
    を備えるトルク検出装置。
  4. 弾性部材を介して相互に接続される入力軸及び出力軸を備える回転軸の軸トルクを検出するためのトルク検出装置であって、
    前記入力軸に固定される第一の回転体であって、前記第一の回転体の回転中心を通る直線が前記第一の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第一の回転体と、
    前記第一の回転体の外周付近に配置される第一の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第一の磁気センサとの間の第一の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第一の検出信号を出力する第一の磁気センサと、
    前記第一の磁気センサと前記第一の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、前記第一の回転体の前記回転中心と前記第一の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第一の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第二の磁気センサであって、前記第一の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第一の回転体の外周と前記第二の磁気センサとの間の第二の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第二の検出信号を出力する第二の磁気センサと、
    前記第一及び第二の検出信号に対応する前記入力軸の絶対角を格納する第一の変換テーブルと、
    前記第一及び第二の磁気センサから出力される前記第一及び第二の検出信号と、前記第一の変換テーブルとを比較して、前記入力軸の一回転以内の絶対角を出力する第一の角度算出手段と、
    前記出力軸に固定される第二の回転体であって、前記第二の回転体の回転中心を通る直線が前記第二の回転体の外周と交差する二点間の距離が一定である第二の回転体と、
    前記第二の回転体の外周付近に配置される第三の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第三の磁気センサとの間の第三の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第三の検出信号を出力する第三の磁気センサと、
    前記第三の磁気センサと前記第二の回転体の回転中心とを結ぶ直線に直交する直線上において、前記第二の回転体の前記回転中心と前記第三の磁気センサとの距離に等しい距離だけ前記第二の回転体の前記回転中心から離れた位置に配置される第四の磁気センサであって、前記第二の回転体の回転に伴い周期的に変化する前記第二の回転体の外周と前記第四の磁気センサとの間の第四の距離の変化に対応する磁界変化を検出して第四の検出信号を出力する第四の磁気センサと、
    前記第三及び第四の検出信号に対応する前記出力軸の絶対角を格納する第二の変換テーブルと、
    前記第三及び第四の磁気センサから出力される前記第三及び第四の検出信号と、前記第二の変換テーブルとを比較して、前記出力軸の一回転以内の絶対角を出力する第二の角度算出手段と、
    前記回転軸の回転に連動して変化し、前記回転軸の回転数を判定する指標となる第五の検出信号を出力する第五の磁気センサと、
    前記入力軸の一回転以内の絶対角、前記回転軸の回転数、及び前記出力軸の一回転以内の絶対角に基づいて前記軸トルクを演算する演算手段と、
    を備えるトルク検出装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のうち何れか1項に記載のトルク検出装置であって、
    前記第一の回転体をその回転平面に投影した形状は、二つの異なる半楕円が結合した形状を有する、トルク検出装置。
  6. 請求項1乃至請求項4のうち何れか1項に記載のトルク検出装置であって、
    前記第二の回転体をその回転平面に投影した形状は、二つの異なる半楕円が結合した形状を有する、トルク検出装置。
  7. 請求項2に記載のトルク検出装置であって、
    前記第及び第の検出信号は、略正弦波信号であり、
    前記第二の角度算出手段は、前記第及び第の検出信号のうちその検出信号が中間値をとる角度に対して±45degの角度範囲にある検出信号と、前記変換テーブルとを比較して、前記出力軸の絶対角を出力する、トルク検出装置。
  8. 請求項3に記載のトルク検出装置であって、
    前記第一及び第二の検出信号は、略正弦波信号であり、
    前記第一の角度算出手段は、前記第一及び第二の検出信号のうちその検出信号が中間値をとる角度に対して±45degの角度範囲にある検出信号と、前記変換テーブルとを比較して、前記入力軸の絶対角を出力する、トルク検出装置。
  9. 請求項に記載のトルク検出装置であって、
    前記第一、第二、第三、及び第四の検出信号は、略正弦波信号であり、
    前記第一の角度算出手段は、前記第一及び第二の検出信号のうちその検出信号が中間値をとる角度に対して±45degの角度範囲にある検出信号と、前記第一の変換テーブルとを比較して、前記入力軸の絶対角を出力し、
    前記第二の角度算出手段は、前記第三及び第四の検出信号のうちその検出信号が中間値をとる角度に対して±45degの角度範囲にある検出信号と、前記第二の変換テーブルとを比較して、前記出力軸の絶対角を出力する、トルク検出装置。
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