JP5068091B2 - 乳化剤形の皮膚外用剤 - Google Patents
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(1)1)1〜10質量%のアモジメチコンと2)0.1〜10質量%のポリエチレングリコールと3)アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩とを含有する、4)乳化剤形の皮膚外用剤であって、5)前記アモジメチコンとポリエチレングリコールとの質量比が10:1〜1:1であることを特徴とする皮膚外用剤。
(2)前記皮膚外用剤における乳化剤形は、水中油乳化剤形であることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)更に、ユビデカレノン及び/又はα−リポ酸を含有することを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)前記ユビデカレノン及び/又はα−リポ酸は、ベシクルの形態で含有されることを特徴とする、(3)に記載の皮膚外用剤。
(5)前記ベシクルは、水添リン脂質及びフィトステロールを含有することを特徴とする、(4)に記載の皮膚外用剤。
(6)1)1〜10質量%のアモジメチコンと2)0.1〜10質量%のポリエチレングリコールとを含有し、且つ、前記アモジメチコンとポリエチレングリコールとの質量比が
10:1〜1:1であり、加えて、3)アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩とを含有し、更に、4)ユビデカレノン及び/又はα−リポ酸と、5)水添リン脂質と、6)フィトステロールとを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤は、アモジメチコンを必須成分として含有することを特徴とする。アモジメチコンは、後記ポリエチレングリコールとともに、働いて皮膚に優れた保湿性を付与する効果を有する。この為、皮膚における保湿性が高まり、小じわなどのシワを改善する作用を発揮する。この様な作用を発揮するためには、アモジメチコンの含有量は1〜10質量%が好ましく、より好ましくは、2〜8質量%である。これは少なすぎると、前記効果を奏しない場合が存し、多すぎても効果は頭打ちになり、べたつく、のびが重くなる等の、好ましくない特性を発現する場合が存するからである。
本発明の皮膚外用剤は、ポリエチレングリコールを必須成分として含有する。かかる糖成分は、前記アモジメチコンとともに働いて、皮膚に保湿性を付与する作用に優れる。この様な保湿性は、例えば、グリセリン、1,3−ブタンジオールのような他の多価アルコールでは得られないし、前記アモジメチコンのみでも得られない。この組み合わせによってのみ発現される。
本発明の皮膚外用剤は前記の必須成分を含有し、乳化剤形であることを特徴とする。乳化剤形の形態としては、油中水乳化剤形でも、水中油乳化剤形でも構わないが、水中油乳化剤形が特に好ましい。ここで、油中水乳化剤形とは外相に油相を有する乳化剤形を総合して称する言葉であり、内相に水相を含有していても良いし、水中油エマルションなどの乳化物を有していても良い。同様に水中油乳化剤形とは、外相に水相を有する乳化物の総称であり、内相に油相を有していても良いし、油中水エマルションなどの乳化物を有していても良い。この様な乳化に用いる乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルや、ポリオキシブチレンポリグリセリンアルキルエーテルなどのエーテル系の非イオン界面活性剤を用いることが好ましい。この様な界面活性剤を使用することにより、界面活性剤の総量を減らし、界面活性剤の皮膚バリア機能へ影響を及ぼすことを低減できるためである。界面活性剤の総量としては、皮膚外用剤全量に対して1〜4質量%に、より好ましくは1.5〜3質量%に抑えておくことが好ましい。前記の界面活性剤以外には、通常化粧料などの皮膚外用剤で使用されている非界面活性剤を含有することが出来る。更に、乳化状態を安定に保つ意味でアルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩を含有させることも好ましい。かかる成分の好ましい含有量は、皮膚外用剤全量に対して、0.01〜0.5質量%であり、より好ましくは0.05〜0.3質量%である。かかる成分は、皮膚に投与後前記必須成分であるアモジメチコンと複合膜を作り、アモジメチコ
ンの効果を増強させるので、その意味でも含有することが好ましい。かかるアルキル変性カルボキシビニルポリマーには市販品が存し、かかる市販品を購入して使用することが出来る。好ましい市販品としては、例えば、グッドリッチ社から販売されている、「カーボポール1382」、「ペムレンTR−1」、「ペムレンTR−2」等が例示できる。
系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、キシリトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、アモジメチコン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロ
キシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチ
ルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等、フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤は、前記の必須成分、好ましい成分、任意成分を常法に従って処理することにより、製造することが出来る。斯くして得られた皮膚外用剤は、保湿性に優れ、以てシワを改善する効果を有する。
以下に示す表1の処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、水中油乳化剤形の化粧料を製造した。即ち、イ、ロ、ハの成分を80℃に加温し、イにロを加え中和した後、これを攪拌下徐々にハに加え乳化し、攪拌冷却し、水中油乳化剤形の乳液1(化粧料)を得た。同様に操作して、アモジメチコンをグリセリンに置換した比較例1、ポリエチレングリコールをグリセリンに置換した比較例2も同様に製造した。
水添レシチン80質量%及びフィトステロール10質量%を90℃で溶融させ、これを60℃まで冷却し、ユビデカレノン10質量%を加えて一様に分散させ、これを0℃に急冷し、ベシクル塊を作製し、これをジェットミルで粉砕し平均20μmのベシクルを得た。
乳液1、比較例1及び比較例2について、テープストリッピングした上腕内側部の部位を用いて、経皮水分蒸散量(TEWL)をTewameter(Courage +Khazaka社製)を用いて
測定した。即ち、テープストリッピングした後に、10分静置して、しかる後にTEWLを計測し、検体を部位1000mm2あたり、5mg投与し、10分間静置し、しかる後
に再びTEWLを計測した。処置後のTEWLを処置前のTEWLで除し、100を乗じて、TEWL抑制率を求めた。この結果を表2に示す。これより、本発明の皮膚外用剤である、乳液1はTEWLを抑制する作用に優れることが分かる。
健常皮膚に検体を部位1000mm2あたり、5mg投与し、10分間静置し、この部
位のレプリカを採取し、これを斜め45℃より、光を照射し、照射面に全面積に対する、出来た陰影の総面積の百分率を計測し、皮膚の凹凸の指標とした。対象として無処置の部位も計測した。この角度からの光照射で出来る陰影は、深い凹凸によるものであり、通常は小じわの指標となる。結果を表3に示す。これより、本発明の皮膚外用剤は優れた小じわなどの凹凸補正効果を有することが分かる。
乳液1と同様に操作して、下記の表4に処方を示す、参考例1の乳液(化粧料)を作製した。このものの、試験例1によるTEWL抑制率は33%であり、試験例の陰影百分率は18%であった。アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又は塩がカルボキシビニルポリマーよりも好ましいことが分かる。
乳液1と同様に操作して、下記の表5に処方を示す、本発明の皮膚外用剤である、乳液2(化粧料)を作製した。このものの、試験例1によるTEWL抑制率は42%であり、試験例の陰影百分率は13%であった。
水添レシチン80質量%及びフィトステロール10質量%を90℃で溶融させ、これを60℃まで冷却し、α−リポ酸10質量%を加えて一様に分散させ、これを0℃に急冷し、ベシクル塊を作製し、これをジェットミルで粉砕し平均18μmのベシクルを得た。
Claims (6)
- 1)1〜10質量%のアモジメチコンと2)0.1〜10質量%のポリエチレングリコールと3)アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩とを含有する、4)乳化剤形の皮膚外用剤であって、5)前記アモジメチコンとポリエチレングリコールとの質量比が10:1〜1:1であることを特徴とする皮膚外用剤。
- 前記皮膚外用剤における乳化剤形は、水中油乳化剤形であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 更に、ユビデカレノン及び/又はα−リポ酸を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 前記ユビデカレノン及び/又はα−リポ酸は、ベシクルの形態で含有されることを特徴とする、請求項3に記載の皮膚外用剤。
- 前記ベシクルは、水添リン脂質及びフィトステロールを含有することを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
- 1)1〜10質量%のアモジメチコンと2)0.1〜10質量%のポリエチレングリコールとを含有し、且つ、前記アモジメチコンとポリエチレングリコールとの質量比が10:1〜1:1であり、加えて、3)アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩とを含有し、更に、4)ユビデカレノン及び/又はα−リポ酸と、5)水添リン脂質と、6)フィトステロールとを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
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