JP5064461B2 - ガラス板端面のパーティクル測定方法および測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フラットパネルディスプレイ等の製造に使用されるガラス板の端面のパーティクルの測定方法および測定装置に関するものである。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(以下、略して「FPD」という)には、薄いガラス板が使用されており、近年ではディスプレイの大型化に伴ってサイズの大きなガラス板が使用されるようになってきている。
この種のガラス板は、一般的に次の一連の工程、即ち、ガラス溶解炉における溶融工程、溶融ガラスを帯状のガラスリボンに成形する成形工程、ガラスリボンを目的のサイズのガラス板に切断する切断工程、切断したガラス板の端面や角部を切削および面取り加工する仕上工程、その後の洗浄工程、を順に経ることにより製品化されている。
この場合、製品であるガラス板の表面にパーティクルが存在すると、FPDの製造工程においてガラス板に傷が付いたり、電気回路を形成する際に品質を損ねたりするおそれがある。
例えば、FPDの製造工程の中にはガラス板上に薄膜トランジスタ用の電気回路を形成する工程があるが、この工程の際にガラス板の表面にパーティクルが付着していると、それが電気回路の不良の原因になる。この種のパーティクルには、微細な埃やガラス基板製造時の洗浄残物の他にガラス基板の端面から発生する微細なガラス粉がある。
そこで、通常は、端面の研削・研磨加工を行った後に洗浄工程を実施し、その後に抜き取り検査によりパーティクルの個数を測定して、検査をクリアしたものを製品として出荷している。また、検査結果を主に洗浄工程にフィードバックして、不良品率の少ない合理的な生産ができるようにしている。
ところで、ガラス板端面のパーティクルの測定に応用できる従来のパーティクル測定方法として、特許文献1に記載のものや特許文献2に記載のものが知られている。
特許文献1に記載のパーティクル測定方法は、図9に示すように、被測定体200の表面に存在するパーティクル210を、吹出ノズル202からのエアで吹き飛ばしながら吸引ノズル201で吸引し、吸引ノズル201で吸引したパーティクル210をパーティクルカウンタ208で計数するようにしたものである。
また、特許文献2に記載のパーティクル測定方法は、ガラス基板を移送方向である長手方向にスキャンすることによって、単位領域に存在するパーティクルに関する情報をカメラ画像として取得し、取得した単位領域に関するカメラ画像のデータから、ガラス基板の全領域のパーティクルの個数を算出するようにしたものである。
特開平9−145555号公報 特開2005−164558号公報
ところで、本発明者が種々検討し調査した結果、上述した従来のパーティクル測定方法は、いずれも表面に既に付着しているパーティクルだけをカウントしているに過ぎないため、その方法でガラス板端面のパーティクルを測定した場合に、実際には隠れたパーティクルの見逃しが多く発生してしまい、その結果として、現実にそのガラス板を使用してFDP等を製造した場合に不良を引き起こしやすいことが分かった。
即ち、ガラス板の端面を研削・研磨した場合には、マイクロクラックというものがガラス板の端面に発生することが知られている。このマイクロクラックは、時間の経過と共に成長することがしばしばあり、成長した場合は、そのマイクロクラックから新たなパーティクルが発生し、そのパーティクルがガラス板の表面に拡がることで、FPDの製造の際の不良を引き起こすことが分かった。
マイクロクラックの成長に伴うパーティクルの発生過程は以下のように考えられる。まず、図8に示すように、ガラス板Wの切断後、断面が半月状になるよう端面Waの面取り加工を行うが、その面取り加工を経ても微細なクラック(マイクロクラック)Wcが存在する。この端面WaのマイクロクラックWcは経時的に成長することがあり、このマイクロクラックWcの成長に伴って微細なガラス粉(図示略)が発生する。そして、この端面Waから発生したガラス粉が、ガラス板Wの表面に拡がることで、不良品発生の原因となる。
従来のパーティクル測定方法では、このマイクロクラックWcから時間の経過と共に発生するパーティクルを測定できないために、現実にFPDの製造段階で起きる問題に確実に対処することはできなかった。
本発明は、上記事情を考慮し、マイクロクラックから発生する可能性のあるパーティクルを予め吸い込んでカウントすることにより、厳しい条件での検査を課し、その結果として、最終的にパーティクルの発生のきわめて少ない良品のガラス板を製造することを可能にするパーティクル測定方法、および、その方法を実施するために直接使用するパーティクル測定装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成される。
(1)ガラス板の端面に該ガラス板より軟質の擦り取り部材を押し当てながらスライドさせることにより、当該ガラス板の端面に摩擦を加えて該端面のパーティクルを擦り取り、その擦り取ったパーティクルを吸引して、パーティクルカウンタでその数を計数することを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定方法。
(2)上記(1)の構成において、
前記擦り取り部材が、前記ガラス板の厚みより内径の大きな樹脂チューブであり、その樹脂チューブの先端を前記ガラス板の端面に押し当てながらスライドさせることにより、当該ガラス板の端面のパーティクルを擦り取りながら、前記樹脂チューブの先端開口で吸引することを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定方法。
(3)ガラス板の端面に先端が押し当てられながらスライドさせられることで、当該ガラス板の端面のパーティクルを擦り取る前記ガラス板よりも軟質の樹脂チューブと、該樹脂チューブの基端側に接続されて該樹脂チューブの先端で擦り取ったパーティクルを該樹脂チューブを通して吸引する吸引装置と、該吸引装置によって吸引されたパーティクルの数を計数するパーティクルカウンタと、を備えることを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定装置。
(4)上記(3)の構成において、
更に、前記ガラス板を端面測定ができるように一定の姿勢で保持するガラス板保持台と
、前記樹脂チューブを保持して、前記ガラス板保持台に保持されたガラス板の前記端面に対して前記樹脂チューブの先端を押し当て、押し当てた姿勢で前記樹脂チューブを前記ガラス板の端面に沿って平行に移動させる移動機構と、を備えることを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定装置。
(5)上記(4)の構成において、
前記移動機構と前記吸引装置とを制御する制御装置を備えており、該制御装置が、前記吸引装置の作動に合わせて前記移動機構を制御して、前記樹脂チューブの先端をガラス板の端面の所定の長さの範囲に対して所定の回数だけ往復移動させることを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定装置。
(6)上記(5)の構成において、
前記移動機構が、前記樹脂チューブを保持する移動ヘッドと、該移動ヘッドを前記ガラス板保持台に保持されたガラス板の端面に対して平行に移動するようにガイドするガイドレールと、該ガイドレールに沿って前記移動ヘッドを移動させる駆動装置とを具備しており、
一方、前記ガラス板保持台が、前記測定すべき端面を上に向けた立ち姿勢で前記ガラス板を保持するよう構成され、そのガラス板の保持位置よりも上側の位置に、前記移動機構のガイドレールが装備されていることを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定装置。
(7)上記(5)または(6)の構成において、
前記ガイドレールに、前記移動ヘッドの移動範囲を規定するための位置規制手段が設けられていることを特徴とすることを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定装置。
上記(1)の構成によれば、擦り取り部材をガラス板の端面に押し当てながらスライドさせることにより、ガラス板の端面のパーティクルを擦り取るので、ガラス板の端面にマイクロクラック(微細なクラック)が存在する場合にも、そのクラックが成長することで新たに発生するであろうパーティクルを一緒に吸引して計数することができる。従って、現在ガラス板の端面上に存在するパーティクルばかりでなく、時間の経過に伴って将来パーティクル化する可能性のあるものも含めて、パーティクルを吸引して計数することができるので、より厳しい条件での測定を行うことができる。そして、その厳しい条件をクリアした製品だけを出荷することにより、後の製造工程での不良品発生率を極めて低く抑えることができるようになる。
ここで、ガラス板の端面に押し当てる擦り取り部材としては、樹脂製のヘラや棒などを用いることができるが、上記(2)の構成では、擦り取り部材として樹脂チューブを用い、その先端でパーティクルを擦り取りながらパーティクルをそのままチューブで吸引するので、漏れなく正確にパーティクルを吸引し、計数することができる。即ち、擦り取り操作と吸引操作が一緒に構成しているので、効率よくパーティクルを測定することができる。
また、上記(3)の構成によれば、樹脂チューブの先端をガラス板の端面に擦り付けながら吸引することにより、簡単にパーティクルをカウントすることができる。
また、上記(4)の構成によれば、測定対象のガラス板を一定の姿勢で保持するガラス板保持台と、樹脂チューブの先端をガラス板の端面に押し当てたまま移動させる移動機構を設けているので、人手による不安定作業の軽減を図ることができ、熟練した測定者に限らずに測定作業を行うことができる。
また、上記(5)の構成によれば、制御装置により自動的に、樹脂チューブの先端をガラス板の端面に擦り付けながら必要回数だけ往復移動させるので、人手を省きながら安定した測定が可能となる。
また、上記(6)の構成によれば、ガラス板を、測定すべき端面を上に向けた立ち姿勢で保持しながら測定するので、ガラス板の取り扱いが楽にできるようになる。また、ガイドレールに沿って移動ヘッドが移動させることにより、樹脂チューブの先端をガラス板の
端面に擦り付けながら移動させるので、動作が安定し測定の信頼性を高めることができる。
また、上記(7)の構成によれば、ガイドレールに、移動ヘッドの移動範囲を規定するための位置規制手段を設けているので、移動ヘッドの往復移動範囲を正確に決めることができる。
本発明の実施形態のガラス板端面のパーティクル測定方法の説明図で、(a)はパーティクル測定装置を用いてガラス板端面のパーティクルを測定している状態を示す図、(b)は測定装置の主要部品である樹脂チューブの先端をガラス板端面に対してスライドさせている状態を示す斜視図、(c)はガラス板端面に押し当てる樹脂チューブの先端の径とガラス板の厚さの関係を示す図である。 実施形態の測定方法を実施するガラス板の対象部位を説明するための図である。 (a)〜(d)は実施形態の測定方法で用いる樹脂チューブの先端のバリエーションを示す図である。 本発明の他の実施形態のパーティクル測定方法の説明図である。 本発明のパーティクル測定方法を実施する前のガラス板端面の面取り工程(仕上工程)の進め方を説明するための図である。 本発明の実施形態のパーティクル測定装置の具体例を示す構成図で、(a)は全体構成を示す斜視図、(b)は(a)のVIb部の拡大図、(c)は(a)のVIc部の拡大図である。 (a)は図6(a)のVIIa部の拡大図、(b)は(a)で示す部分の模式図である。 ガラス板の端面に発生するマイクロクラックの説明用の断面図である。 従来のパーティクル測定方法の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は実施形態のガラス板端面のパーティクル測定方法の説明図で、(a)はパーティクル測定装置を用いてガラス板端面のパーティクルを測定している状態を示す図、(b)は測定装置の主要部品である樹脂チューブの先端をガラス板端面に対してスライドさせている状態を示す斜視図、(c)はガラス板端面に押し当てる樹脂チューブの先端の径とガラス板の厚さの関係を示す図である。
本実施形態のパーティクル測定方法は、図1(a)に示すような、幾つかの要素からなるパーティクル測定装置Mを用いて実施する。このパーティクル測定装置Mは、適当な長さ(吸引力を損なわない程度の長さ)の樹脂チューブ10と、吸引装置(図示略)と、パーティクルカウンタ20とを具備するものである。吸引装置は、ここではパーティクルカウンタ20の中に内蔵されている。
樹脂チューブ10は、ガラス板Wの端面Waに開口した先端11が押し当てられながら、ガラス板Wの端面Waの長手方向に沿って矢印Xのようにスライドさせられることにより、当該ガラス板Wの端面Waのパーティクルを擦り取るもので、ガラス板Wよりも軟質の樹脂材料よりなる。また、樹脂チューブ10としては、図1(c)に示すように、内径dがガラス板Wの厚みtよりも大きく、ガラス板Wの端面Waにバランス良く押し当てたときに、ガラス板Wの両側に吸引用の隙間Sができるようなサイズのものが使用されている。
また、樹脂チューブ10の材料には、樹脂チューブ10の先端11でガラス板端面Wa
のマイクロクラック中に存在するパーティクルを擦り取るため、適度な硬さも必要である。その場合の硬さ(ショアA硬さ)は、「JIS K6253」に準ずる条件において、ショアA30〜99の範囲にあることが望ましく、さらに望ましくはショアA30〜95の範囲にあることがよく、最も望ましくはショアA50〜90の範囲にあることがよい。比較の参考までに、「JIS K6253」のサンプル値を目安として挙げると、次の通りである。
ショアA95・・・ゴルフボール
ショアA90・・・野球の硬球
ショアA70・・・野球の軟球
ショアA50・・・プラスチック消しゴム
ショアA30・・・自転車のタイヤチューブ
具体的な樹脂チューブ10の材料としては、ウレタン樹脂、ポリシリコン樹脂、フッ素系樹脂、天然ゴム、ナイロン、テフロン(登録商標)、オレフィン樹脂などが採用可能である。特に最も優れてるものはウレタン樹脂であり、クリーンルーム内での使用が可能なウレタン樹脂チューブを用いれば、クリーンルーム内での作業が可能になる。
吸引装置は、樹脂チューブ10の基端12側に接続されて樹脂チューブ10の先端11で擦り取ったパーティクルを樹脂チューブ10を通して吸引するものである。パーティクルカウンタ20は、吸引装置によって吸引されたパーティクルの数を計数するものである。
次にパーティクル測定方法を説明する。
ガラス板Wの端面Waのパーティクルを測定する場合は、図1(a)、(b)に示すように、ガラス板Wの端面Waに擦り取り部材としての樹脂チューブ10の先端11を押し当てながら、ガラス板Wの端面Waの長手方向に沿って矢印Xのように樹脂チューブ10の先端をスライドさせる。そして、ある程度の力を加えながら押し付けてスライドさせることにより、ガラス板Wの端面Waに摩擦を加えて、ガラス板Wの端面Waのパーティクルを擦り取り、その擦り取ったパーティクルを、樹脂チューブ10を通して吸引装置で吸引して、パーティクルカウンタ20でその数を計数する。
この場合、ガラス板Wが割れない程度の接触圧力で樹脂チューブ10の先端11をガラス板Wの端面Waに押し付けて摩擦を加える。摩擦を加える面積は、例えば、70mm〜100mm程度が作業性の面から効率的であり、樹脂チューブ10の先端11を適当な範囲で往復スライドさせる。
なお、測定の開始前には、最初に空回し(空吸引)して、樹脂チューブ10の中に残存するパーティクルを排除しておく。空回しは、1回の測定の終了ごとに実施する。空回し時間は、パーティクルのカウント値がゼロになるまでである。クリーンルーム内で実施する場合は、周囲の空気中に存在するパーティクルの影響は無視することができる。
抜き取り検査においては、図2に示すように、抜き取ったサンプルのガラス板Wを台100に載せ、ガラス板Wの4辺の適当な箇所Pについて、それぞれ吸引による測定を実施する。そして、ガラス板Wの端面の4辺の測定を全て終了することで、1枚のサンプルのガラス板Wのパーティクル発生量をカウントする。
また、このようなパーティクル測定方法は、図5に示すような面取り工程(仕上工程)後の洗浄工程の後に実施する。面取りは、図5(a)、(b)に示すように、ガラス板Wの端面Waに研磨ホイール60の研磨面を押し当てながら研磨ホイールを回転させることで行う。研磨するに従い、研磨ホイール60の研磨面には、図5(c)に示すように、ガ
ラス板Wの研磨枚数に応じて溝61ができる。溝61が深くなると研磨不良となるので、例えば、600枚ごとに、図6(d)に示すように研磨ホイール60の位置換えや交換をする。
パーティクルは、この研磨ホイール60の位置換えや交換の直後に発生しやすいので、パーティクル測定の抜き取り検査は、研磨ホイール60の位置換えや交換の直後に実施する。例えば、600枚に1回の割合で実施する。従って、工程中におけるパーティクル個数の最大値を測定していることになり、一番厳しい条件で検査していると見なせる。
以上のように本実施形態のパーティクル測定方法によれば、擦り取り部材としての樹脂チューブ10の先端11をガラス板Wの端面Waに押し当てながらスライドさせることにより、ガラス板Wの端面Waのパーティクルを擦り取るので、ガラス板Wの端面Waに図6に示すようなマイクロクラック(微細なクラック)が存在する場合にも、そのクラックが成長することで新たに発生するであろうパーティクルを一緒に吸引して計数することができる。
従って、現在ガラス板Wの端面Wa上に存在するパーティクルばかりでなく、時間の経過に伴って将来パーティクル化する可能性のあるものも含めて、パーティクルを吸引して計数することができ、より厳しい条件での測定を行うことができる。そして、その厳しい条件をクリアした製品だけを出荷することにより、後の製造工程での不良品発生率を極めて低く抑えることができるようになる。
特に本実施形態では、ガラス板Wの端面Waに押し当てる擦り取り部材として樹脂チューブ10を用いているので、その先端11でパーティクルを擦り取りながらパーティクルをそのまま樹脂チューブ10で吸引することができ、漏れなく正確に、効率よく、しかも簡単にパーティクルを吸引して計数することができる。
次に、幾つかのサンプルA、B、Cについてパーティクルを測定した結果を表1にあげる。
ここでのサンプルは、ダウンドロー法にて成形したFPD用の厚み0.7mmのガラス板である。
Figure 0005064461
なお、樹脂チューブ10の先端11の形状は、図3の各例に示すように設定することができる。
例えば、(a)の樹脂チューブの先端11Aは、チューブの長手方向に垂直にカットした単純な形状をなしている。また(b)の樹脂チューブの先端11Bは、チューブの長手方向に斜めにカットした形状をなしている。このように斜めにカットした場合は、先端開
口の面積を大きくできるので、吸引効率の向上が図れる。
また、(c)の樹脂チューブの先端11Cは、チューブの長手方向に垂直にカットし、その上で先端縁にガラス板Wの端面Waの面取り形状に合わせた大きめの凹み15を設けた形状をなしている。また、(d)の樹脂チューブの先端11Dは、チューブの長手方向に垂直にカットし、その上で先端縁にガラス板Wの端面Waの面取り形状に合わせた小さめの凹み16を設けた形状をなしている。(c)および(d)のように、ガラス板Wの端面Waの形状に合せた凹み15、16を設けた場合は、測定対象のガラス板Wの端面Waに効率よく摩擦を加えることができるので、パーティクルの擦り取り効果が高まる。
また、上記実施形態においては、擦り取り部材として樹脂チューブ10を用いた場合を示したが、図4に示すように、ヘラ状の擦り取り樹脂部材30を、ガラス板Wの端面Waの押し押し当てながらスライドさせることにより、ガラス板Wの端面Waに摩擦を加えて、該ガラス板Wの端面Waのパーティクルを擦り取り、その擦り取ったパーティクルを樹脂チューブ10で吸引して、パーティクルカウンタ20(図1参照)でその数を計数するようにしてもよい。
この場合の擦り取り部材としては、上記のヘラ状のものに限らず、棒状、針状、ボール状など、あらゆる形状のものが使用可能である。
次に自動的にパーティクルの測定ができるようにしたパーティクル測定装置について、図6および図7を参照して説明する。
図6は同パーティクル測定装置の構成図で、(a)は全体構成を示す斜視図、(b)は(a)のVIb部の拡大図、(c)は(a)のVIc部の拡大図、図7の(a)は図6(a)のVIIa部の拡大図、(b)は(a)で示す部分の模式図である。
図6(a)に示すように、このパーティクル測定装置120は、基本要素として、図1に示したものと同様に、適当な長さ(吸引力を損なわない程度の長さ)の樹脂チューブ10と、樹脂チューブ10の基端に接続されたパーティクルカウンタ20(図1参照)と、吸引装置(パーティクルカウンタ20の中に内蔵)とを具備しており、その上で更に、ガラス板Wを端面Waの測定ができるように一定の姿勢で保持するガラス板保持台130と、樹脂チューブ10を保持して、ガラス板保持台130に保持されたガラス板Wの端面Waに対して樹脂チューブ10の先端を押し当て、押し当てた姿勢で樹脂チューブ10をガラス板Wの端面Waに沿って平行に移動させる移動機構140と、この移動機構140と吸引装置内蔵のパーティクルカウンタ20とを制御する制御装置(図示略)とを具備している。この場合の制御装置は、吸引装置内蔵のパーティクルカウンタ20の作動に合わせて移動機構140を制御して、樹脂チューブ10の先端部分を、ガラス板Wの端面Waの所定の長さの範囲に対して所定の回数だけ往復移動させる機能を果たす。
ガラス板保持台130は、測定すべき端面Waを上に向けた立ち姿勢でガラス板Wを保持するもので、ベース板131の上に左右の支柱132をやや傾けて立設し、それら左右の支柱132の間に水平方向に延びる複数の桟部材を渡し、下側桟部材135と上側桟部材136に、ガラス板Wをベース板131から浮かせた位置で立てかけるための複数の受け具138、137を取り付けた構成をなしている。符号133で示すものは、斜めに傾けた支柱131を支えるサポート材である。また、上側の受け具137は、図6(b)に示すように、ガラス板Wを受ける面にクッション材としてのゴム137aを有している。また、下側の受け具138は、図6(c)に示すように、ガラス板Wの下縁を載せるためのピン138aを有している。
一方、樹脂チューブ10を移動させる移動機構140は、図7(a)に示すように、樹
脂チューブ10を保持部143を介して保持する移動ヘッド141と、移動ヘッド141をガラス板保持台130に保持されたガラス板Wの端面Waに対して平行に移動するようにガイドするガイドレール142と、ガイドレール142に沿って移動ヘッド141を移動させる駆動装置(図示略)とを具備している。駆動装置としては、例えばエアシリンダやリニアモータ等が採用できる。
ガイドレール142は、ガラス板Wの保持位置よりも上側の位置に水平に渡されており、移動ヘッド141を、測定すべきガラス板Wの端面Waに沿って矢印X方向に平行に移動するよう案内する。ガイドレール142には、図7(b)に示すように、移動ヘッド141が所定の移動範囲S内で往復移動できるように規制する位置センサ(位置規制手段)が設けられている。従って、例えば移動ヘッド141は、図中左側に向けて移動していて左側の位置センサ151に当たると、右側に移動方向を切り替え、右側の移動センサ152に当たると、左側に移動方向を切り替え、それを繰り返すことで往復移動するようになっている。
このとき使用するセンサとしては、上述のような接触式のものでも、光電センサ、近接センサのような非接触式のものでも良い。
このような構成のパーティクル測定装置120を使用した場合、ガラス板Wを立ち姿勢でガラス板保持台130にセットしさえすれば、後は自動的にパーティクルの測定を行うことができるので、人手による作業を最小限に抑えながら、熟練した測定者に限らずに、安定してパーティクル測定作業を行うことができる。特に、樹脂チューブ10を保持した移動ヘッド141をガイドレール142に沿って移動させるので、動作が安定し測定の信頼性を高めることができる。また、ガイドレール142に2つの位置センサ151、152を取り付けることで、移動ヘッド141の移動範囲を規制するようにしているので、容易に動作の正確さを期することができる。また、立てた姿勢のままガラス板Wを多少持ち上げて回すことにより、別の測定すべき端面Waを上向きにセットすることができるので、ガラス板Wの取り扱いが楽にできるようになる。
M パーティクル測定装置
W ガラス板
Wa 端面
10 樹脂チューブ(擦り取り部材)
11,11A,11B,11C,11D 先端
12 基端
20 パーティクルカウンタ(吸引装置を含む)
30 擦り取り部材
120 パーティクル測定装置
130 ガラス板保持台
140 移動機構
141 移動ヘッド
142 ガイドレール
151,152 位置センサ(位置規制手段)

Claims (3)

  1. フラットパネルディスプレイ用ガラス基板の端面に、該ガラス基板よりも軟質の擦り取り部材を押し当てながら移動させるスライド工程と、
    前記スライド工程により前記ガラス基板の端面に摩擦が加えられることで発生したガラスパーティクルを吸引する吸引工程と、
    前記吸引工程で吸引したパーティクルの数をパーティクルカウンタで計数する計数工程と、
    を有することを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定方法。
  2. 前記ガラス基板の端面は、研磨ホイールにより研磨された端面であることを特徴とする請求項に記載のガラス板端面のパーティクル測定方法。
  3. フラットパネルディスプレイ用ガラス基板よりも軟質の樹脂チューブであって、該ガラス基板の端面に先端が押し当てられながらスライドさせられることで、当該ガラス基板の端面のパーティクルを擦り取る樹脂チューブと、
    該樹脂チューブの基端側に接続されて該樹脂チューブの先端で擦り取ったパーティクルを該樹脂チューブを通して吸引する吸引装置と、
    該吸引装置によって吸引されたパーティクルの数を計数するパーティクルカウンタと、
    を備えることを特徴とするガラス板端面のパーティクル測定装置。
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