JP5063579B2 - 光拡散フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の短繊維を透明樹脂で結合した光拡散フィルムの製造方法に関する。
光拡散フィルムは、光源からの光の強度分布を均一にしたり、画面の明るさのむらをなくしたりする目的で、種々のディスプレイに用いられている。従来、光拡散フィルムとしては、ポリエステルの糸を用いた織布に、アクリル系樹脂を塗布したものが知られている(例えば特許文献1)。しかしこのような光拡散フィルムの製造方法は、経糸と緯糸を織り込んでいく必要があるため、織布を作製するのに時間がかかり、生産性が低いという課題があった。そのため上記の課題を解決した、生産性に優れた光拡散フィルムの製造方法が求められていた。
特開平9−304602号公報
従来の光拡散フィルムの製造方法は、織布を作製するのに時間がかかり、生産性が悪いため、生産性に優れた光拡散フィルムの製造方法を実現することが本発明の課題である。
本願発明者の研究により、複数の短繊維を抄紙法によってプレフィルム化する方法によって、生産性の高い光拡散フィルムの製造方法が実現された。なお本明細書では、複数の短繊維を、例えば抄紙法によって集合体としたものを、光拡散フィルムの前段階という意味でプレフィルムという。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)本発明の光拡散フィルムの製造方法は、複数の短繊維と、短繊維同士を結合する透明樹脂とを備えた光拡散フィルムの製造方法であって、複数の短繊維を抄紙法によってプレフィルムとする工程Aと、工程Aで得られたプレフィルムの少なくとも片面に、固化または硬化により透明樹脂を形成する塗布液を塗布し、塗布された塗布液を固化または硬化させて光拡散フィルムを形成する工程Bとを含み、短繊維が、長軸および短軸をもつ第一の屈折率領域と、第一の屈折率領域の内部に含まれ、第一の屈折率領域とは異なる屈折率をもち、長軸および短軸をもつ第二の屈折率領域とを有し、短繊維の第一の屈折率領域の平均屈折率n
=(長軸方向の屈折率+2×短軸方向の屈折率)/3とし、第二の屈折率領域の平均屈折率n
=(長軸方向の屈折率+2×短軸方向の屈折率)/3とし、透明樹脂の平均屈折率n
=(異常光に対する屈折率+2×常光に対する屈折率)/3とするとき、透明樹脂の平均屈折率n 、短繊維の第一の屈折率領域の平均屈折率n 、第二の屈折率領域の平均屈折率n の関係が、
<n <n または n <n <n を満足することを特徴とする。
(2)本発明の光拡散フィルムの製造方法は、短繊維の第一の屈折率領域の内部に、第二の屈折率領域が2個以上含まれることを特徴とする。
(3)本発明の光拡散フィルムの製造方法は、透明樹脂の平均屈折率n、短繊維の第一の屈折率領域の平均屈折率n、第二の屈折率領域の平均屈折率nの関係が、
0.3≦|n−n|/|n−n|≦0.7
を満足することを特徴とする。
(4)本発明の光拡散フィルムの製造方法は、透明樹脂の平均屈折率n、短繊維の第二の屈折率領域の平均屈折率nの関係が、
0.01≦|n−n|≦0.15
を満足することを特徴とする。
(5)本発明の光拡散フィルムの製造方法は、短繊維の第一の屈折率領域がオレフィン系ポリマー、第二の屈折率領域がビニルアルコール系ポリマーからなることを特徴とする。
(6)本発明の光拡散フィルムの製造方法は、透明樹脂が紫外線硬化樹脂であることを特徴とする。
本発明により、生産性の高い光拡散フィルムの製造方法が実現された。
本願発明者が、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、従来の製造方法において生産性を低下させる原因となっていた長繊維を織る方法に代え、複数の短繊維を抄紙法によりプレフィルム化する製造方法を採用することによって、光拡散フィルムの生産性を高くすることができた。従来の製造方法においては、仮に緯糸の挿入速度を1000本/分としても、織布の生産速度は0.5m/分程度にすぎない。しかし本発明の製造方法によれば、生産速度を数m/分〜数十m/分とすることができるため、従来の数十倍〜数百倍の生産性が得られる。
[本発明の製造方法]
本発明は複数の短繊維と、その短繊維同士を結合する透明樹脂とを備えた光拡散フィルムの製造方法である。本発明の製造方法は、複数の短繊維を抄紙法によってプレフィルムとする工程Aと、工程Aで得られたプレフィルムの少なくとも片面に、固化または硬化により透明樹脂を形成する塗布液を塗布し、塗布された塗布液を固化または硬化させて光拡散フィルムを形成する工程Bとを含む。この製造方法は、従来の製造方法と比べて、プレフィルムの生産速度が大幅に高いため、結果として光拡散フィルムの生産性を大幅に高くできる。
本発明の製造方法は、上記の工程Aおよび工程Bを含むものであれば、任意の他工程を含んでいてもよい。他工程としては、例えば短繊維同士をウォータージェット法にて交絡させる工程や、短繊維同士を糊剤にて固着する工程、プレフィルムを乾燥させる工程などがある。
[工程A]
本発明の工程Aは、複数の短繊維を抄紙法によってプレフィルムとする工程である。短繊維の長さは、好ましくは0.2mm〜15mm、より好ましくは0.5mm〜10mm、さらに好ましくは1mm〜8mmである。上記の範囲であれば、複数の短繊維を抄紙法によって効率よくシート状にすることができ、機械的強度に優れたプレフィルムを得ることができる。短繊維は、例えば紡糸した長繊維を所定の長さに裁断することにより得ることができる。短繊維の径は、好ましくは1μm〜50μm、さらに好ましくは2μm〜30μmである。
短繊維を形成する材料に特に制限はなく、透明性に優れた任意の材料が採用できる。用いられる材料としては、例えばオレフィン系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、(メタ)アクリル系ポリマー、エステル系ポリマー、スチレン系ポリマー、イミド系ポリマー、アミド系ポリマー、液晶ポリマーおよびそれらのブレンドポリマーなどがある。この中でも柔軟性が高く加工性に優れたオレフィン系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、およびこれらのブレンドポリマーが好ましく用いられる。
短繊維の平均屈折率nと、透明樹脂の平均屈折率nとの差の絶対値|n−n|は、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.01〜0.15である。これにより、広い拡散特性をもった出射光を得ることと、後方散乱を抑制することとを両立させることができる。このような短繊維の平均屈折率nは、樹脂に導入する有機基の種類、および/または含有量を変えることにより、適宜増加ないし減少させることができる。例えば環状芳香族性の基(フェニル基など)を短繊維中に導入することにより、短繊維の平均屈折率nを増大させることができる。他方、脂肪族系の基(メチル基など)を短繊維中に導入することにより、短繊維の平均屈折率nを減少させることができる。
本発明に用いられる抄紙法は、特に制限はなく、手漉法でも機械漉法でもよい。好ましくは、生産速度に優れた、任意の抄紙機を用いた機械漉法である。抄紙機としては、例えば円網式抄紙機、短網式抄紙機、長網式抄紙機などがある。
工程Aは、好ましくは、複数の短繊維を水中に分散させた抄紙用スラリーを網上に流延し、スラリー中の水を網目から除去しながら、スラリー中の短繊維を網の表面に張り付けて抄造ウェブを得る工程a1と、工程a1により得られた抄造ウェブを乾燥させてプレフィルムとする工程a2とを含む。抄造ウェブは、短繊維が水分を含んだ状態でシート状になったものである。
通常、抄造ウェブは水分を多く含むため、毛布に載せてロールで水を絞ったり、シリンダードライヤー(円い乾燥筒)に載せて乾燥させたりして、プレフィルムとすることができる。抄造ウェブの坪量は、好ましくは、10g/m〜1000g/mである。
抄紙用スラリーは、複数の短繊維を含むものであれば特に制限はなく、任意の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、紫外線吸収剤、界面活性剤、糊剤、バインダー繊維などがある。
[工程B]
本発明の工程Bは、工程Aで得られたプレフィルムの少なくとも片面に、固化または硬化により透明樹脂を形成する塗布液を塗布し、塗布された塗布液を固化または硬化させて光拡散フィルムを形成する工程である。
塗布液は、透明樹脂を形成できるものであれば特に制限はないが、例えば透明樹脂を溶媒に分散または溶解させたものである。
本発明において「透明樹脂」とは、波長546nmにおいて透過率80%以上のものをいう。本発明に用いられる透明樹脂は、短繊維同士を結合し、透明性に優れる任意の材料により形成される。透明樹脂を形成する材料としては、例えば紫外線硬化樹脂、セルロース系ポリマー、ノルボルネン系ポリマーなどがある。透明樹脂としてはエネルギー硬化樹脂が好ましく、紫外線硬化樹脂が特に好ましい。紫外線硬化樹脂は高速でフィルム化できるため生産性が高い。
透明樹脂の平均屈折率nは、好ましくは1.3〜1.7、より好ましくは1.4〜1.6である。透明樹脂の平均屈折率nは、樹脂に導入する有機基の種類、および/または含有量を変えることにより、適宜増加ないし減少させることが可能である。例えば環状芳香族性の基(フェニル基など)を透明樹脂中に導入することにより、透明樹脂の平均屈折率nを増大させることができる。他方、脂肪族系の基(メチル基など)を透明樹脂中に導入することにより、透明樹脂の平均屈折率nを減少させることができる。
本発明に用いられる透明樹脂は、好ましくは屈折率異方性の小さい、光学的に等方性の樹脂である。本発明において「光学的に等方性の樹脂」とは、複屈折率(屈折率が最大方向の屈折率と最小方向の屈折率の差)が0.001未満である樹脂をいう。透明樹脂の使用量は、短繊維の100重量部に対して、好ましくは10重量部〜500重量部である。
透明樹脂を形成する塗布液を、プレフィルムの表面に塗布する方法は、特に制限はなく、任意のコータを用いた塗布法や、浸漬法が用いられる。コータとしては、例えばスロットオリフィスコータ、ダイコータ、バーコータ、カーテンコータなどがある。
塗布液を塗布するプレフィルムの面に特に制限はなく、片面でも両面でもよい。塗布領域は複数の短繊維を包埋するように形成してもよいし、複数の短繊維の一部同士を結合するように形成してもよい。
工程Bにおいて、塗布領域は任意の方法で固化または硬化される。本明細書において「固化」とは、軟化もしくは溶融した樹脂(ポリマー)が冷却されて固まった状態、または溶媒に溶解されて溶液状になった樹脂(ポリマー)が溶媒を除去されて固まった状態をいう。「硬化」とは熱、触媒、光、放射線などにより架橋し、難溶・難融になった状態をいう。固化または硬化の条件は、用いる透明樹脂の種類によって適宜決定される。透明樹脂として紫外線硬化樹脂が用いられる場合、その硬化条件は、紫外線の照度が、好ましくは5mW/cm〜1000mW/cmであり、積算光量が、好ましくは100mJ/cm〜5000mJ/cmである。
[光拡散フィルム]
図1に、本発明の製造方法によって得られる光拡散フィルム10の、模式的な平面図を示す。本発明の製造方法によって得られる光拡散フィルム10は、複数の短繊維11と短繊維11同士を結合する透明樹脂12とを備える。光拡散フィルム10の厚みは、好ましくは5μm〜200μmである。
光拡散フィルム10の中において、複数の短繊維11は、特定の方向に偏って配向していてもよいし、特に偏って配向していなくてもよい(無配向)。短繊維11が特定の方向に偏って配向している場合、光拡散フィルム10は指向性の拡散特性を示し、無配向の場合は全方向の拡散特性を示す。
光拡散フィルム10は、短繊維11の平均屈折率nが透明樹脂12の平均屈折率nと異なることによって、入射光を広範囲に拡散しながら出射することができる。短繊維11の平均屈折率nと透明樹脂12の平均屈折率nとの差の絶対値|n−n|は、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.01〜0.15である。このようにすることにより、広い拡散特性をもつ出射光を得ることと、後方散乱を抑制することを両立させることができる。
一つの実施形態において、短繊維は、それぞれ長軸および短軸を有する第一の屈折率領域と第二の屈折率領域とを有する。短軸とは、各屈折率領域の重心を通り、長軸に直交する軸をいう。第二の屈折率領域は第一の屈折率領域の内部にあり、第一の屈折率領域とは屈折率の異なる材料からなる。この構成の光拡散フィルムは各部材間の屈折率差を小さくすることができるので、各部材の界面で生じる反射が抑制され、後方散乱を小さくすることができる。
図2(a)は本発明に用いられる、一種類の屈折率領域だけからなる単一構造の短繊維20の例の模式図である。図2(b)と図2(c)は本発明に用いられる二種類の屈折率領域を有する短繊維30、40の例の模式図である。
図2(b)は第一の屈折率領域31の内部に単一の第二の屈折率領域32を有する、いわゆる芯鞘構造の短繊維30の例である。図2(c)は第一の屈折率領域41の内部に2個以上の第二の屈折率領域42を有する、いわゆる海島構造の短繊維40の例である。
図2(b)、図2(c)では短繊維30、40が、第一および第二の屈折率領域だけからなるものを示しているが、本発明に用いられる短繊維は、図示しない任意の材料からなる第三の屈折率領域や光学的等方性領域を有していてもよい。
また図2(b)、図2(c)では、第二の屈折率領域32、42が円柱形状であるが、第二の屈折率領域32、42の形状は、三角柱や四角柱のような多角柱でも良く、任意である。さらに第二の屈折率領域32、42は、第一の屈折率領域31、41の内部に均等に分布している必要は無く、偏在していてもよい。
短繊維の、第一の屈折率領域31、41の平均屈折率nと、第二の屈折率領域32、42の平均屈折率nと、透明樹脂12の平均屈折率nとの関係は、好ましくは
<n<n または n<n<n
を満足する。このように、屈折率が段階的に変化する光拡散フィルムは、各部材の界面における屈折率差が小さくなるため、透明樹脂12と短繊維11の界面で発生する界面反射を少なくすることができ、後方散乱が小さいという特徴がある。
後方散乱をより小さくするために、第一の屈折率領域31、41の平均屈折率nは、透明樹脂12の平均屈折率nと、第二の屈折率領域32、42の平均屈折率nの中間値付近であることが好ましい。これを式で表わすと、
0.3≦|n−n|/|n−n|≦0.7
である。また広い拡散特性をもつ出射光を得ることと、後方散乱を抑制することを両立させる観点から、第二の屈折率領域32、42の平均屈折率nと、透明樹脂12の平均屈折率nの関係は、
0.01≦|n−n|≦0.15
を満足することが好ましい。
[光拡散フィルムの用途]
本発明の光拡散フィルムは、例えば、コンピュータ、コピー機、携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末、携帯ゲーム機、ビデオカメラ、テレビ、電子レンジ、カーナビゲーション、カーオーディオ、店舗用モニター、監視用モニター、医療用モニターなどの液晶パネルに好適に使われる。
本発明の光拡散フィルムの好ましい用途の一つとして、偏光解消素子が挙げられる。偏光解消素子は、例えば、液晶ディスプレイの最表面に配置され、偏光サングラスをかけた使用者の視認性を改善することができる。
偏光解消素子として用いる場合、光拡散フィルムのヘイズは、好ましくは、10%〜80%である。また、光拡散フィルムに含まれる短繊維の長さは、好ましくは、0.2mm〜10mmであり、短繊維の平均屈折率nと透明樹脂の平均屈折率nとの差の絶対値|n−n|は、好ましくは、0.03以下である。
このような設計であれば、使用者が偏光サングラスをかけても、かけていないときと同様に、良好に視認できる液晶ディスプレイが得られる。
[実施例1]
エチレン・ビニルアルコール共重合体(日本合成化学社製 商品名「ソアノール DC321B」、融点181℃)を270℃で溶融し、単一構造繊維紡糸用ノズルに注入し、引き取り速度600m/分で紡糸して、直径30μmの紡糸フィラメントを得た。この紡糸フィラメントを60℃の温水中で元長の4倍に延伸し、直径15μmの長繊維を得た。
上記の長繊維を長さ5mmに切断して短繊維とした。この短繊維を複数準備し、水中に分散させた後、攪拌して均一な抄紙用スラリーを得た。次に抄紙用スラリーを円網抄紙機の金網に流延して、金網の表面に短繊維を張り付け、坪量40g/m、幅25cmの抄造ウェブを得た。次に抄造ウェブを毛布に載せてロールで水を絞り、シリンダードライヤーに載せて乾燥させ、厚み35μmのプレフィルムを得た。このときプレフィルムの生産速度は10m/分であった。
上記のプレフィルムの片面に光学等方性の透明樹脂として、ポリエステルアクリレート系紫外線硬化樹脂(サートマー社製 商品名「CN2273」)を、プレフィルムが包埋されるように塗布した。その後、紫外線を照射して(照度=40mW/cm、積算光量1000mJ/cm)、紫外線硬化樹脂を硬化させ、厚み150μmの光拡散フィルムを作製した。紫外線硬化樹脂の使用量は、繊維100重量部に対して100重量部であった。この光拡散フィルムの構成部材の平均屈折率と出射光の拡散特性は表1の通りであった。
[実施例2]
エチレン・ビニルアルコール共重合体(日本合成化学社製 商品名「ソアノール DC321B」、融点181℃)と、プロピレン過多のエチレン・プロピレン共重合体(日本ポリプロ社製 商品名「OX1066A」、融点138℃)を、それぞれ270℃および230℃で溶融し、海島複合繊維紡糸用ノズル(繊維断面当たりの島数が37)に注入し、引き取り速度600m/分で紡糸して、直径30μmの紡糸フィラメントを得た。
この紡糸フィラメントを60℃の温水中で元長の4倍に延伸し、直径15μmの長繊維を得た。この長繊維の断面を電子顕微鏡にて観察したところ、エチレン・プロピレン共重合体からなる円柱状(直径15μm)の第一の屈折率領域(海部)の内部に、エチレン・ビニルアルコール共重合体からなる円柱状(直径1μm)の第二の屈折率領域(島部)が分布し、海島構造を形成していることが確認できた。
上記の長繊維を長さ5mmに切断して短繊維とし、後の工程は実施例1と同様にして光拡散フィルムを作製した。この光拡散フィルムの構成部材の平均屈折率と出射光の拡散特性は表1の通りであった。
Figure 0005063579
[評価]
経糸と緯糸を織り込んで織布を製造する従来の光拡散フィルムの製造方法においては、仮に緯糸の挿入速度を1000本/分としても、織布の生産速度は0.5m/分程度にしかならない。本発明の実施例においてプレフィルムの生産速度は10m/分であったから、本発明の製造方法は従来の製造方法の、20倍程度の生産速度が得られている。
短繊維が、実施例1のような単一構造の光拡散フィルムと、実施例2のような海島構造の光拡散フィルムを比較すると、ヘイズは変わらないが、後方散乱は海島構造の方が少なく、光拡散フィルムとして優れている。
[測定方法]
[ヘイズ]
村上色彩技術研究所製 ヘーズメーター 製品名「HM−150」を用いて、JIS K7136 :2000に準じて測定した。
[繊維の平均屈折率]
室温(25℃)、波長546nmにおける屈折率をオリンパス社製の偏光顕微鏡を用いて、ベッケ線法により測定した。
[透明樹脂の屈折率]
室温(25℃)、波長546nmにおける屈折率をSairon Technology社製のプリズムカプラーにより測定した。
[後方散乱]
光拡散フィルムの裏面に黒アクリル板を貼り着け、光拡散フィルムの表面を白色蛍光灯で照らし、反射光の強さを目視観察した。
光拡散フィルムの模式的平面図 本発明に用いられる短繊維の模式図
符号の説明
10 光拡散フィルム
11 短繊維
12 透明樹脂
20 単一構造の短繊維
30 芯鞘構造の短繊維
31 第一の屈折率領域
32 第二の屈折率領域
40 海島構造の短繊維
41 第一の屈折率領域
42 第二の屈折率領域

Claims (6)

  1. 複数の短繊維と、前記短繊維同士を結合する透明樹脂とを備えた光拡散フィルムの製造方法であって、
    前記複数の短繊維を抄紙法によってプレフィルムとする工程Aと、
    前記工程Aで得られたプレフィルムの少なくとも片面に、固化または硬化により透明樹脂を形成する塗布液を塗布し、塗布された塗布液を固化または硬化させて光拡散フィルムを形成する工程Bとを含み、
    前記短繊維が、長軸および短軸をもつ第一の屈折率領域と、前記第一の屈折率領域の内部に含まれ、前記第一の屈折率領域とは異なる屈折率をもち、長軸および短軸をもつ第二の屈折率領域とを有し、
    前記短繊維の第一の屈折率領域の平均屈折率n
    =(長軸方向の屈折率+2×短軸方向の屈折率)/3
    とし、第二の屈折率領域の平均屈折率n
    =(長軸方向の屈折率+2×短軸方向の屈折率)/3
    とし、前記透明樹脂の平均屈折率n
    =(異常光に対する屈折率+2×常光に対する屈折率)/3
    とするとき、前記透明樹脂の平均屈折率n 、前記短繊維の第一の屈折率領域の平均屈折率n 、第二の屈折率領域の平均屈折率n の関係が、
    <n <n または n <n <n
    を満足することを特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
  2. 前記短繊維の第一の屈折率領域の内部に、第二の屈折率領域が2個以上含まれることを特徴とする請求項に記載の光拡散フィルムの製造方法。
  3. 前記透明樹脂の平均屈折率n、前記短繊維の第一の屈折率領域の平均屈折率n、第二の屈折率領域の平均屈折率nの関係が、
    0.3≦|n−n|/|n−n|≦0.7
    を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光拡散フィルムの製造方法。
  4. 前記透明樹脂の平均屈折率n、前記短繊維の第二の屈折率領域の平均屈折率nの関係が、
    0.01≦|n−n|≦0.15
    を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光拡散フィルムの製造方法。
  5. 前記短繊維の第一の屈折率領域がオレフィン系ポリマー、第二の屈折率領域がビニルアルコール系ポリマーからなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光拡散フィルムの製造方法。
  6. 前記透明樹脂が紫外線硬化樹脂であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の光拡散フィルムの製造方法。
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