JP5061929B2 - 除湿用ユニット及び空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置によって冷房される室内の快適性の向上策に関するものである。
従来より、冷媒回路で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う空気調和装置が知られている。例えば、特許文献1に開示された空気調和装置では、1つの室外ユニットに対して、2つの室内ユニットが液側連絡配管及びガス側連絡配管を介して並列に接続されている。そして、この空気調和装置は、室内ユニットの熱交換器が蒸発器として動作して室内ユニットが冷却された空気を室内へ供給する冷房運転と、室内ユニットの熱交換器が凝縮器として動作して室内ユニットが加熱された空気を室内へ供給する暖房運転とを選択的に行う。
ここで、冷房運転中における室内の快適性を高めるためには、室内空気の温度だけでなく湿度も下げるのが望ましい。このため、一般的な空気調和装置は、室内ユニットにおける冷媒の蒸発温度を室内空気の露点よりも低い値に設定し、室内ユニットで室内空気中の水分を凝縮させることによって、室内空気の冷却と除湿を同時に行っている。
特開2002−147878号公報
ところが、室内ユニットにおける空気の除湿量を充分に確保するには、室内ユニットにおける冷媒の蒸発温度を、冷房運転中の室内の設定温度(例えば27℃前後)よりもかなり低い値(例えば5℃程度)に設定する必要がある。このため、空気の除湿を重視して室内ユニットでの冷媒の蒸発温度を低めに設定すると、室温が低くなりすぎて快適性を損なうおそれがある。また、室温を適正に保つために室内ユニットでの冷媒の蒸発温度を高めに設定すると、除湿量が不足し、この場合も快適性を損なうおそれがある。
この問題に対しては、例えば吸着剤を用いて空気を除湿する除湿装置を、空気調和装置と共に設置することが考えられる。この場合は、空気の除湿は除湿装置が行い、空気調和装置は空気の温度調節だけを考慮して運転すればよいため、室内の温度と湿度の両方を適切な値に保って室内の快適性を向上させることが可能となる。
しかしながら、吸着剤を用いた除湿装置では、吸着剤を再生しなければならず、吸着剤から脱離した水分を含む空気を室外に排出するためのダクト等が必要となる。このため、除湿装置の設置スペースが大きくなったり、除湿装置の設置に要する労力や費用が嵩むという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、空気調和装置の設置に要する労力や費用を低く抑えつつ、空気調和装置によって温度と湿度の両方を適正に調節して室内の快適性を向上させることにある。
第1の発明は、室外ユニット(20)と室内ユニット(30,40)が液側連絡配管(16)及びガス側連絡配管(17)で接続されて冷凍サイクルを行う空気調和装置の冷媒回路(15)に接続される除湿用ユニットを対象とする。そして、上記液側連絡配管(16)から供給された冷媒を膨張させる膨張機構(53)と、上記膨張機構(53)を通過した冷媒を空気と熱交換させる除湿用熱交換器(52)と、上記除湿用熱交換器(52)を通過した冷媒を圧縮して上記ガス側連絡配管(17)へ吐出する圧縮機(54)とを備え、上記室内ユニット(30,40)で冷却した空気を室内へ供給する上記空気調和装置の冷房運転中には、上記除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度を上記室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発温度よりも低く設定し、上記除湿用熱交換器(52)で水分を凝縮させて除湿した空気を室内へ供給するように構成されるものである。
第1の発明の除湿用ユニット(50)は、空気調和装置(10)の冷媒回路(15)において、室内ユニット(30,40)と並列に接続される。冷房運転中の空気調和装置(10)の冷媒回路(15)では、液側連絡配管(16)を流れる冷媒の一部が除湿用ユニット(50)へ流入して残りが室内ユニット(30,40)へ流入し、室内ユニット(30,40)を通過した冷媒と除湿用ユニット(50)を通過した冷媒がガス側連絡配管(17)を通って室外ユニット(20)へ送られる。
空気調和装置(10)の冷房運転中において、第1の発明の除湿用ユニット(50)へ液側連絡配管(16)から流入した冷媒は、膨張機構(53)を通過する際に減圧された後に除湿用熱交換器(52)へ流入する。膨張機構(53)から除湿用熱交換器(52)へ送られる冷媒の圧力は、冷房運転中の室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発圧力よりも低くなっている。除湿用熱交換器(52)では、流入した冷媒が除湿用熱交換器(52)を通過する空気から吸熱して蒸発し、その空気中の水分が凝縮することによって空気が除湿される。除湿用熱交換器(52)で蒸発した冷媒は、圧縮機(54)へ吸入されて圧縮され、その後に圧縮機(54)からガス側連絡配管(17)へ向けて吐出される。
また、第1の発明は、上記の構成に加えて、上記除湿用熱交換器(52)から上記圧縮機(54)へ送られる冷媒と、上記冷房運転中に上記液側連絡配管(16)を上記室内ユニット(30,40)へ向かって流れる冷媒とを熱交換させる冷媒熱交換器(60)を備えるものである。
第1の発明では、除湿用ユニット(50)に冷媒熱交換器(60)が設けられる。空気調和装置(10)の冷房運転中において、除湿用ユニット(50)の冷媒熱交換器(60)では、液側連絡配管(16)を流れる冷媒と除湿用熱交換器(52)を通過した冷媒とが熱交換する。空気調和装置(10)の冷房運転中には、除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度が室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発温度よりも低くなっている。このため冷媒熱交換器(60)では、液側連絡配管(16)を流れる冷媒が除湿用熱交換器(52)を通過した冷媒によって冷却される。この冷媒熱交換器(60)で冷却された冷媒は、室内ユニット(30,40)へ送られ、空気から吸熱して蒸発する。
また、第1の発明は、上記の構成に加えて、上記除湿用熱交換器(52)を通過した空気を室内へ供給するための除湿用ファン(55)を備えており、上記空気調和装置の冷房運転中には、上記圧縮機(54)と上記除湿用ファン(55)の両方を運転し、上記室内ユニット(30,40)で加熱した空気を室内へ供給する上記空気調和装置の暖房運転中には、上記除湿用ファン(55)を停止させた状態で上記圧縮機(54)を運転するように構成されるものである。
第1の発明において、除湿用ファン(55)を運転すると、除湿用ユニット(50)へ取り込まれた空気が除湿用熱交換器(52)を通過後に室内へ供給される。空気調和装置(10)の冷房運転中において、除湿用ユニット(50)では、圧縮機(54)と除湿用ファン(55)の両方が運転される。液側連絡配管(16)から除湿用ユニット(50)へ流入した冷媒は、除湿用熱交換器(52)と冷媒熱交換器(60)を順に通過し、その後に圧縮機(54)で圧縮されてガス側連絡配管(17)へ吐出される。また、除湿用ファン(55)によって除湿用ユニット(50)へ取り込まれた空気は、除湿用熱交換器(52)で除湿された後に室内へ供給される。一方、空気調和装置(10)の暖房運転中において、除湿用ユニット(50)では、除湿用ファン(55)が停止した状態で圧縮機(54)が運転される。
上記第1の発明の除湿用ユニット(50)が設けられた空気調和装置(10)において、暖房運転中の冷媒回路(15)では、室内ユニット(30,40)と室外ユニット(20)の間で冷媒が循環すると同時に、室内ユニット(30,40)と除湿用ユニット(50)の間でも冷媒が循環する。具体的に、空気調和装置(10)の暖房運転中において、除湿用ユニット(50)には、室内ユニット(30,40)から室外ユニット(20)へ向けて液側連絡配管(16)を流れる冷媒の一部が流入する。除湿用ユニット(50)へ流入した冷媒は、膨張機構(53)を通過する際に減圧され、その後に除湿用熱交換器(52)と冷媒熱交換器(60)を順に通過する。その際、除湿用ユニット(50)では、除湿用ファン(55)が停止しているため、除湿用熱交換器(52)へ空気は供給されない。このため、冷媒は、除湿用熱交換器(52)では殆ど吸熱や放熱を行わずに冷媒熱交換器(60)へ流入する。冷媒熱交換器(60)では、除湿用熱交換器(52)を通過した冷媒が、液側連絡配管(16)内を室外ユニット(20)へ向かって流れる冷媒から吸熱して蒸発する。冷媒熱交換器(60)で蒸発した冷媒は、圧縮機(54)で圧縮された後にガス側連絡配管(17)へ吐出され、室外ユニット(20)からガス側連絡配管(17)へ送り込まれた冷媒と共に室内ユニット(30,40)へ送られる。暖房運転中の室内ユニット(30,40)では、送り込まれた冷媒が空気へ放熱する。
第2の発明は、室外ユニット(20)と室内ユニット(30,40)が液側連絡配管(16)及びガス側連絡配管(17)により接続されていて冷凍サイクルを行う冷媒回路(15)を備え、上記室内ユニット(30,40)で冷却した空気を室内へ供給する冷房運転を少なくとも行う空気調和装置を対象とし、上記冷媒回路(15)に接続された請求項1に記載の除湿用ユニット(50)を備えるものである。
第2の発明の空気調和装置(10)では、室外ユニット(20)と室内ユニット(30,40)と除湿用ユニット(50)とが冷媒回路(15)に接続される。この冷媒回路(15)では、除湿用ユニット(50)が室内ユニット(30,40)と並列に接続される。冷房運転中の冷媒回路(15)では、液側連絡配管(16)を流れる冷媒の一部が除湿用ユニット(50)へ流入して残りが室内ユニット(30,40)へ流入し、室内ユニット(30,40)を通過した冷媒と除湿用ユニット(50)を通過した冷媒がガス側連絡配管(17)を通って室外ユニット(20)へ送られる。
第2の発明の空気調和装置(10)では、冷房運転中において、液側連絡配管(16)から除湿用ユニット(50)へ流入した冷媒が、膨張機構(53)を通過する際に減圧された後に除湿用熱交換器(52)へ流入する。膨張機構(53)から除湿用熱交換器(52)へ送られる冷媒の圧力は、冷房運転中の室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発圧力よりも低くなっている。除湿用熱交換器(52)では、流入した冷媒が除湿用熱交換器(52)を通過する空気から吸熱して蒸発し、その空気中の水分が凝縮することによって空気が除湿される。除湿用熱交換器(52)で蒸発した冷媒は、除湿用ユニット(50)の圧縮機(54)へ吸入されて圧縮され、その後に圧縮機(54)からガス側連絡配管(17)へ向けて吐出される。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記冷房運転中には、上記除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度が室内空気の露点よりも低い値に設定され、上記室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発温度が室内空気の露点よりも高い値に設定されるように構成されるものである。
第3の発明において、冷房運転中の除湿用ユニット(50)では、冷媒の蒸発温度が室内空気の露点よりも低い値に設定される。このため、除湿用ユニット(50)では、除湿用熱交換器(52)を通過する空気に含まれる水分が凝縮する。一方、冷房運転中の室内ユニット(30,40)では、冷媒の蒸発温度が室内空気の露点よりも高い値に設定される。このため、室内ユニット(30,40)では、冷媒と熱交換する空気中の水分は凝縮せず、ドレン水が発生しない。
上記第1の発明の除湿用ユニット(50)が設けられた空気調和装置(10)では、冷房運転中に除湿用ユニット(50)が空気の除湿を行う。また、上記第2の発明の空気調和装置(10)においても、冷房運転中に除湿用ユニット(50)が空気の除湿を行う。このため、冷房運転中の室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発温度は、空気の冷却だけを考慮した値に設定されていればよく、空気の除湿を考慮した値に設定される必要はない。つまり、除湿用ユニット(50)の運転は空気の湿度だけを考慮して行われればよく、室内ユニット(30,40)の運転は空気の温度だけを考慮して行われればよいことになる。従って、本発明によれば、除湿用ユニット(50)では空気の湿度だけを考慮した運転制御を行えばよく、室内ユニット(30,40)では空気の温度だけを考慮した運転制御を行えばよいこととなり、室内空気の温度と湿度の両方を適切な値に調節して室内の快適性を向上させることができる。
本発明の除湿用ユニット(50)は、室内ユニット(30,40)と同様に冷媒回路(15)の液側連絡配管(16)とガス側連絡配管(17)に接続するだけで設置することができる。また、この除湿用ユニット(50)を設置する際には、吸着剤を用いた除湿装置を設置する際のような空気ダクトの設置工事は不要である。このため、この除湿用ユニット(50)を設置する際に必要な労力や費用は、室内ユニット(30,40)を設置する際に必要な労力や費用と同程度で済む。従って、本発明によれば、空気を除湿するための除湿用ユニット(50)を備えた空気調和装置(10)を設置する際に必要な労力や費用を、低く抑えることが可能となる。
また、本発明では、除湿用ユニット(50)に冷媒熱交換器(60)が設けられている。そして、空気調和装置(10)の冷房運転中には、除湿用ユニット(50)の冷媒熱交換器(60)で冷却された冷媒が液側連絡配管(16)を通じて室内ユニット(30,40)へ供給される。従って、発明によれば、除湿用熱交換器(52)で空気の除湿に利用された冷媒を用いて室内ユニット(30,40)へ供給される冷媒のエンタルピを低下させることができ、室内ユニット(30,40)における冷媒の吸熱量を増大させて冷房能力を向上させることができる。
また、本発明の除湿用ユニット(50)が設けられた空気調和装置(10)において、暖房運転中の冷媒回路(15)では、室内ユニット(30,40)と室外ユニット(20)の間だけでなく、室内ユニット(30,40)と除湿用ユニット(50)の間でも冷媒が循環する。そして、除湿用ユニット(50)へ流入した冷媒は、冷媒熱交換器(60)において室内ユニット(30,40)から室外ユニット(20)へ送られる冷媒から吸熱し、その後に圧縮機(54)で圧縮されてから再び室内ユニット(30,40)へ送られる。従って、発明によれば、室内ユニット(30,40)から室外ユニット(20)へ送り返される冷媒から回収した熱を室内ユニット(30,40)での空気の加熱に利用することができ、室内ユニット(30,40)の暖房能力を増大させることができる。
上記第3の発明の空気調和装置(10)において、冷房運転中の室内ユニット(30,40)では、冷媒の蒸発温度が室内空気の露点よりも高い値に設定される。このため、冷房運転中の室内ユニット(30,40)では、ドレン水が発生せず、ドレン水を排出するための構成(例えば、ドレンパンやドレンポンプなど)が不要となる。従って、この発明によれば、室内ユニット(30,40)の構成を簡素化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
参考技術
まず、参考技術について説明する。本参考技術は、いわゆるセパレート型の空気調和装置(10)である。
図1に示すように、本参考技術の空気調和装置(10)は、1台の室外ユニット(20)と、2台の室内ユニット(30,40)と、1台の除湿用ユニット(50)とを備えている。室外ユニット(20)は屋外に設置され、室内ユニット(30,40)と除湿用ユニット(50)は屋内に設置される。また、各室内ユニット(30,40)と除湿用ユニット(50)のそれぞれは、同じ室内空間から空気を吸い込み、吸い込んだ空気に空気調和を施してから同じ室内空間へ吹き出すように設置されている。なお、ここで示した室外ユニット(20)、室内ユニット(30,40)、及び除湿用ユニット(50)の台数は、何れも単なる一例である。
室外ユニット(20)には、室外回路(21)が収容されている。各室内ユニット(30,40)には、室内回路(31,41)が1つずつ収容されている。除湿用ユニット(50)には、除湿用回路(51)が収容されている。本参考技術の空気調和装置(10)では、室外回路(21)と各室内回路(31,41)と除湿用回路(51)とを液側連絡配管(16)及びガス側連絡配管(17)で接続することによって、冷媒回路(15)が形成されている。この冷媒回路(15)において、2つの室内回路(31,41)と除湿用回路(51)は、室外回路(21)に対して互いに並列に接続されている。
室外回路(21)には、主圧縮機(22)と、四方切換弁(23)と、室外熱交換器(24)と、室外膨張弁(25)とが設けられている。この室外回路(21)において、主圧縮機(22)は、その吐出側が四方切換弁(23)の第1のポートに接続され、その吸入側が四方切換弁(23)の第2のポートに接続されている。また、室外熱交換器(24)は、その一端が四方切換弁(23)の第3のポートに接続され、その他端が室外膨張弁(25)を介して液側連絡配管(16)に接続されている。また、四方切換弁(23)は、その第4のポートがガス側連絡配管(17)に接続されている。
室外熱交換器(24)は、冷媒を室外空気と熱交換させるフィン・アンド・チューブ型の熱交換器である。室外ユニット(20)には、室外熱交換器(24)へ室外空気を送るための室外ファン(26)が収容されている。四方切換弁(23)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能に構成されている。室外膨張弁(25)は、いわゆる電子膨張弁である。
各室内回路(31,41)には、室内熱交換器(32,42)と、室内膨張弁(33,43)とが1つずつ設けられている。各室内回路(31,41)では、室内熱交換器(32,42)と室内膨張弁(33,43)が直列に接続されている。そして、各室内回路(31,41)は、室内膨張弁(33,43)側の一端が液側連絡配管(16)に接続され、室内熱交換器(32,42)側の他端がガス側連絡配管(17)に接続されている。
各室内熱交換器(32,42)は、冷媒を室内空気と熱交換させるフィン・アンド・チューブ型の熱交換器である。各室内ユニット(30,40)には、室内熱交換器(32,42)へ室内空気を送るための室内ファン(34,44)が1つずつ収容されている。各室内膨張弁(33,43)は、いわゆる電子膨張弁である。
除湿用回路(51)には、副圧縮機(54)と、除湿用熱交換器(52)と、膨張機構である膨張弁(53)とが1つずつ設けられている。除湿用回路(51)では、副圧縮機(54)と、除湿用熱交換器(52)と、膨張弁(53)とが順に直列に設けられている。また、この除湿用回路(51)において、除湿用熱交換器(52)は、その一端が膨張弁(53)に接続され、その他端が副圧縮機(54)の吸入側に接続されている。この除湿用回路(51)は、膨張弁(53)側の一端が液側連絡配管(16)に接続され、副圧縮機(54)側の他端(即ち、副圧縮機(54)の吐出側の端部)がガス側連絡配管(17)に接続されている。
除湿用熱交換器(52)は、冷媒を室内空気と熱交換させるフィン・アンド・チューブ型の熱交換器である。除湿用ユニット(50)には、除湿用熱交換器(52)へ室内空気を送るための除湿用ファン(55)が収容されている。除湿用回路(51)の膨張弁(53)は、いわゆる電子膨張弁である。
−運転動作−
参考技術の空気調和装置(10)は、冷房運転と暖房運転を選択的に行う。ここでは、冷房運転中と暖房運転中のそれぞれにおける空気調和装置(10)の動作を説明する。
〈冷房運転〉
冷房運転時の空気調和装置(10)では、四方切換弁(23)が第1状態(図1に実線で示す状態)に設定される。また、冷房運転中には、室外膨張弁(25)の開度が全開に設定され、除湿用ユニット(50)の膨張弁(53)と各室内膨張弁(33,43)の開度が適宜調節される。
冷房運転中の冷媒回路(15)で行われる冷凍サイクルについて、図2を参照しながら説明する。主圧縮機(22)は、点Aの状態のガス冷媒を吸入して圧縮する。主圧縮機(22)で圧縮されて点Bの状態となった冷媒は、四方切換弁(23)を通って室外熱交換器(24)へ送られる。室外熱交換器(24)へ流入した冷媒は、室外空気へ放熱して点Cの状態の液冷媒となる。室外熱交換器(24)から流出した点Cの状態の冷媒は、全開状態の室外膨張弁(25)を通過し、その後に液側連絡配管(16)を通って除湿用回路(51)と各室内回路(31,41)へ分配される。
除湿用回路(51)へ流入した冷媒は、膨張弁(53)を通過する際に減圧され、点Eの状態の気液二相冷媒となる。膨張弁(53)を通過した冷媒は、除湿用熱交換器(52)へ送られる。除湿用熱交換器(52)へ流入した冷媒は、室内空気から吸熱して蒸発し、点Fの状態のガス冷媒となる。除湿用熱交換器(52)を通過した冷媒は、副圧縮機(54)へ吸入されて圧縮され、点Gの状態のガス冷媒となる。副圧縮機(54)から吐出された点Gの状態の冷媒は、ガス側連絡配管(17)へ流入する。
ここで、除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度(即ち、除湿用熱交換器(52)での蒸発圧力Pe1における冷媒の飽和温度)は、除湿用熱交換器(52)へ送られる室内空気の露点温度よりも低い値に設定されている。このため、除湿用熱交換器(52)を室内空気が通過する際には、室内空気中の水分が凝縮してドレン水が生成する。除湿用熱交換器(52)で生成したドレン水は、図外のドレンポンプ等によって屋外へ排出される。このように、除湿用ユニット(50)では、室内空気が除湿用熱交換器(52)を通過する間に除湿され、除湿された空気が室内へ送り返される。
各室内回路(31,41)へ流入した冷媒は、室内膨張弁(33,43)を通過する際に減圧され、点Dの状態の気液二相冷媒となる。室内膨張弁(33,43)を通過した冷媒は、室内熱交換器(32,42)へ送られる。室内熱交換器(32,42)へ流入した冷媒は、室内空気から吸熱して蒸発し、ほぼ飽和状態のガス冷媒となる。室内熱交換器(32,42)を通過した冷媒は、各室内回路(31,41)からガス側連絡配管(17)へと流入する。ガス側連絡配管(17)では、各室内回路(31,41)から流入した冷媒と除湿用回路(51)から流入した冷媒とが合流し、点Aの状態の冷媒となる。ガス側連絡配管(17)を流れる冷媒は、室外回路(21)へ流入し、四方切換弁(23)を通過後に主圧縮機(22)へ吸入される。
ここで、各室内熱交換器(32,42)における冷媒の蒸発温度(即ち、室内熱交換器(32,42)での蒸発圧力Pe2における冷媒の飽和温度)は、室内熱交換器(32,42)へ送られる室内空気の露点温度よりも高い値に設定されている。このため、室内熱交換器(32,42)を室内空気が通過する際には、室内空気の温度は低下するものの、室内空気中の水分は凝縮しない。このように、各室内ユニット(30,40)では、取り込まれた室内空気の温度だけが変化し、その室内空気に含まれる水分量(即ち、絶対湿度)は変化しない。そして、各室内ユニット(30,40)では、室内熱交換器(32,42)を通過する間に冷却された空気が室内へ送り返される。
〈暖房運転〉
暖房運転時の空気調和装置(10)では、四方切換弁(23)が第2状態(図1に破線で示す状態)に設定される。また、暖房運転中には、室外膨張弁(25)と各室内膨張弁(33,43)の開度が適宜調節される。暖房運転中において、除湿用ユニット(50)は停止状態となる。つまり、除湿用ユニット(50)では、副圧縮機(54)と除湿用ファン(55)が停止状態となり、膨張弁(53)が全閉状態となる。この状態において、冷媒回路(15)では冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。
暖房運転中の冷媒回路(15)で行われる冷凍サイクルについて説明する。主圧縮機(22)から吐出された冷媒は、四方切換弁(23)を通ってガス側連絡配管(17)へ流入し、その後に各室内回路(31,41)へ分配される。室内回路(31,41)へ流入した冷媒は、室内熱交換器(32,42)へ流入し、室内ファン(34,44)によって送られた室内空気へ放熱して凝縮する。室内熱交換器(32,42)から流出した冷媒は、室内膨張弁(33,43)を通過して液側連絡配管(16)へ流入する。暖房運転中の各室内ユニット(30,40)では、各室内回路(31,41)に対する冷媒の分配割合を調節するために室内膨張弁(33,43)の開度が調節される。
各室内回路(31,41)から液側連絡配管(16)へ流入した冷媒は、室外回路(21)へ流入し、室外膨張弁(25)を通過する際に減圧されてから室外熱交換器(24)へ流入する。室外熱交換器(24)へ流入した冷媒は、室外ファン(26)によって送られた室外空気から吸熱して蒸発し、その後に四方切換弁(23)を通って主圧縮機(22)へ吸入される。主圧縮機(22)は、吸入した冷媒を圧縮してから吐出する。
参考技術の効果−
参考技術の空気調和装置(10)では、冷房運転中に除湿用ユニット(50)が空気の除湿を行う。このため、冷房運転中の室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発温度は、空気の冷却だけを考慮した値に設定されていればよく、空気の除湿を考慮した値に設定される必要はない。つまり、除湿用ユニット(50)の運転は空気の湿度だけを考慮して行われればよく、室内ユニット(30,40)の運転は空気の温度だけを考慮して行われればよいことになる。従って、本参考技術によれば、除湿用ユニット(50)では空気の湿度だけを考慮した運転制御を行えばよく、室内ユニット(30,40)では空気の温度だけを考慮した運転制御を行えばよいこととなり、室内空気の温度と湿度の両方を適切な値に調節して室内の快適性を向上させることが可能となる。
また、本参考技術の除湿用ユニット(50)は、室内ユニット(30,40)と同様に冷媒回路(15)の液側連絡配管(16)とガス側連絡配管(17)に接続するだけで設置することができる。また、この除湿用ユニット(50)を設置する際には、吸着剤を用いた除湿装置を設置する際のような空気ダクトの設置工事は不要である。このため、この除湿用ユニット(50)を設置する際に必要な労力や費用は、温度調節用の室内ユニット(30,40)を設置する際に必要な労力や費用と同程度で済む。従って、本参考技術によれば、空気を除湿するための除湿用ユニット(50)を備えた空気調和装置(10)を設置する際に必要な労力や費用を、低く抑えることが可能となる。
また、本参考技術の空気調和装置(10)において、冷房運転中の室内ユニット(30,40)では、冷媒の蒸発温度が室内空気の露点よりも高い値に設定される。このため、冷房運転中の室内ユニット(30,40)では、ドレン水が発生せず、ドレン水を排出するための構成(例えば、ドレンパンやドレンポンプなど)が不要となる。従って、本参考技術によれば、室内ユニット(30,40)の構成を簡素化することができる。
また、本参考技術では、2台の室内ユニット(30,40)と除湿用ユニット(50)を用いて1つの室内空間を空気調和している。このため、吹き出す空気の温度がさほど低くない室内ユニット(30,40)を例えば居室内の作業机の近くに設置し、吹き出す空気の温度が比較的低くなる除湿用ユニット(50)を例えば居室内の作業机から離れた位置に設置すれば、除湿用ユニット(50)から吹き出される低温の気流が在室者に当たって不快感を与えるといった事態を回避しつつ、室内の温度と湿度の両方を適切に調節することが可能となる。
参考技術の変形例1−
冷房運転中の本参考技術の空気調和装置(10)において、室内熱交換器(32,42)における冷媒の蒸発温度は、除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度よりは高くて且つ室内空気の露点温度以下の値に設定されていてもよい。この場合は、除湿用ユニット(50)だけでなく室内ユニット(30,40)でもドレン水が生成することになる。
室内ユニット(30,40)は、室内空気の温度調節を目的としたものであって、その除湿を目的としたものではない。しかしながら、充分な冷房能力を得るために室内熱交換器(32,42)での冷媒の蒸発温度を引き下げた結果、その値が室内空気の露点温度以下になる場合もあり得る。ただし、その場合も、室内熱交換器(32,42)における冷媒の蒸発温度は、空気の冷却と除湿の両方を目的とした一般的な室内ユニットにおける冷媒の蒸発温度に比べて高くなる。従って、本参考技術の室内ユニット(30,40)から室内へ吹き出される空気の温度は、一般的な室内ユニットから吹き出される空気の温度に比べて高くなり、低温の気流が在室者に直接当たって不快感を与える可能性が低くなる。
参考技術の変形例2−
参考技術の空気調和装置(10)の冷媒回路(15)では、液側連絡配管(16)及びガス側連絡配管(17)のそれぞれにおいて、室内ユニット(30,40)よりも除湿用ユニット(50)の方が室外ユニット(20)に配置されている。しかしながら、この冷媒回路(15)における除湿用ユニット(50)の接続位置は、単なる一例である。従って、液側連絡配管(16)及びガス側連絡配管(17)のそれぞれにおいて、除湿用ユニット(50)は、室内ユニット(30,40)に比べて室外ユニット(20)から離れた位置に配置されていてもよいし、第1の室内ユニット(30)と第2の室内ユニット(40)の間に配置されていてもよい。
《発明の実施形態》
本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、上記参考技術の空気調和装置(10)において、除湿用ユニット(50)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の除湿用ユニット(50)について、上記参考技術と異なる点を説明する。
図3,図4に示すように、本実施形態の除湿用ユニット(50)には、冷媒熱交換器(60)が追加されている。冷媒熱交換器(60)は、いわゆるプレート式熱交換器である。この冷媒熱交換器(60)では、第1通路(61)と第2通路(62)とが複数ずつ形成されており、第1通路(61)を流れる冷媒と第2通路(62)を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。
また、本実施形態の除湿用ユニット(50)では、除湿用回路(51)の構成が上記参考技術と異なっている。具体的に、本実施形態の除湿用回路(51)は、主配管部(56)と連絡用配管部(57)とによって構成されている。主配管部(56)では、その一端から他端へ向かって順に、膨張弁(53)と、除湿用熱交換器(52)と、冷媒熱交換器(60)の第2通路(62)と、副圧縮機(54)とが接続されている。この主配管部(56)は、膨張弁(53)側の一端が連絡用配管部(57)に接続され、副圧縮機(54)側の他端がガス側連絡配管(17)に接続されている。一方、連絡用配管部(57)は、室外ユニット(20)と室内ユニット(30,40)を繋ぐ液側連絡配管(16)の途中に挿入されている。また、連絡用配管部(57)では、主配管部(56)が接続された箇所よりも室外ユニット(20)寄りの部分に、冷媒熱交換器(60)の第1通路(61)が接続されている。
−運転動作−
本実施形態の空気調和装置(10)は、上記参考技術と同様に、冷房運転と暖房運転を選択的に行う。ここでは、冷房運転と暖房運転のそれぞれにおける空気調和装置(10)の動作を説明する。
〈冷房運転〉
冷房運転時の空気調和装置(10)では、四方切換弁(23)が第1状態(図3に示す状態)に設定される。また、冷房運転中には、室外膨張弁(25)の開度が全開に設定され、除湿用ユニット(50)の膨張弁(53)と各室内膨張弁(33,43)の開度が適宜調節される。
冷房運転中の冷媒回路(15)で行われる冷凍サイクルについて、図5を参照しながら説明する。主圧縮機(22)は、点A'の状態のガス冷媒を吸入して圧縮する。主圧縮機(22)で圧縮されて点B'の状態となった冷媒は、四方切換弁(23)を通って室外熱交換器(24)へ送られる。室外熱交換器(24)へ流入した冷媒は、室外空気へ放熱して点Cの状態の液冷媒となる。室外熱交換器(24)から流出した点Cの状態の冷媒は、全開状態の室外膨張弁(25)を通過し、その後に液側連絡配管(16)を通って冷媒熱交換器(60)の第1通路(61)へ流入する。冷媒熱交換器(60)の第1通路(61)へ流入した冷媒は、その第2通路(62)を流れる冷媒によって冷却されて点C'の状態となる。除湿用回路(51)と各室内回路(31,41)に対しては、冷媒熱交換器(60)の第1通路(61)を通過する間に冷却された冷媒が分配される。
除湿用回路(51)へ流入した冷媒は、膨張弁(53)を通過する際に減圧され、点E'の状態の気液二相冷媒となる。膨張弁(53)を通過した冷媒は、除湿用熱交換器(52)へ送られる。除湿用熱交換器(52)へ流入した冷媒は、室内空気から吸熱して蒸発し、点Fの状態のガス冷媒となる。除湿用熱交換器(52)を通過した冷媒は、冷媒熱交換器(60)の第2通路(62)へ流入し、その第1通路(61)を流れる冷媒から吸熱して点F'の状態となる。冷媒熱交換器(60)の第2通路(62)を通過した冷媒は、副圧縮機(54)へ吸入されて圧縮され、点G'の状態のガス冷媒となる。副圧縮機(54)から吐出された点G'の状態の冷媒は、ガス側連絡配管(17)へ流入する。
本実施形態の空気調和装置(10)においても、除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度は、除湿用熱交換器(52)へ送られる室内空気の露点温度よりも低い値に設定されている。従って、除湿用ユニット(50)では、室内空気が除湿用熱交換器(52)を通過する間に除湿され、除湿された空気が室内へ送り返される。
各室内回路(31,41)へ流入した冷媒は、室内膨張弁(33,43)を通過する際に減圧され、点D'の状態の気液二相冷媒となる。室内膨張弁(33,43)を通過した冷媒は、室内熱交換器(32,42)へ送られる。室内熱交換器(32,42)へ流入した冷媒は、室内空気から吸熱して蒸発し、ほぼ飽和状態のガス冷媒となる。室内熱交換器(32,42)を通過した冷媒は、各室内回路(31,41)からガス側連絡配管(17)へと流入する。ガス側連絡配管(17)では、各室内回路(31,41)から流入した冷媒と除湿用回路(51)から流入した冷媒とが合流して点A'の状態の冷媒となる。ガス側連絡配管(17)を流れる冷媒は、室外回路(21)へ流入し、四方切換弁(23)を通過後に主圧縮機(22)へ吸入される。
本実施形態の空気調和装置(10)においても、除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度は、除湿用熱交換器(52)へ送られる室内空気の露点温度よりも高い値に設定されている。従って、各室内ユニット(30,40)では、取り込まれた室内空気の温度だけが変化し、その室内空気に含まれる水分量(即ち、絶対湿度)は変化しない。
〈暖房運転〉
暖房運転時の空気調和装置(10)では、四方切換弁(23)が第2状態(図4に示す状態)に設定される。また、暖房運転中には、室外膨張弁(25)と各室内膨張弁(33,43)の開度が適宜調節される。本実施形態の除湿用ユニット(50)は、暖房運転中にも運転される。暖房運転中の除湿用ユニット(50)では、除湿用ファン(55)が停止した状態で副圧縮機(54)が運転され、膨張弁(53)の開度が適宜調節される。
暖房運転中の冷媒回路(15)で行われる冷凍サイクルについて、図6を参照しながら説明する。暖房運転中の冷媒回路(15)では、室外ユニット(20)と室内ユニット(30,40)の間で冷媒が循環すると共に、除湿用ユニット(50)と室内ユニット(30,40)の間でも冷媒が循環する。
主圧縮機(22)は、点aの状態のガス冷媒を吸入して圧縮する。主圧縮機(22)で圧縮されて点bの状態となった冷媒は、四方切換弁(23)を通過後にガス側連絡配管(17)へ流入し、室内回路(31,41)へ向かって流れる。一方、副圧縮機(54)は、点gの状態のガス冷媒を吸入して圧縮する。副圧縮機(54)で圧縮されて点hの状態となった冷媒は、ガス側連絡配管(17)へ流入し、主圧縮機(22)から吐出された冷媒と合流する。主圧縮機(22)から吐出された冷媒と副圧縮機(54)から吐出された冷媒は、ガス側連絡配管(17)内で合流した後に各室内回路(31,41)へ分配される。
室内回路(31,41)へ流入した冷媒は、室内熱交換器(32,42)へ流入する。室内熱交換器(32,42)へ流入した冷媒は、室内ファン(34,44)によって送られた室内空気へ放熱して凝縮し、点cの状態の液冷媒となる。室内熱交換器(32,42)から流出した冷媒は、室内膨張弁(33,43)を通過して液側連絡配管(16)へ流入する。暖房運転中の各室内ユニット(30,40)では、各室内回路(31,41)に対する冷媒の分配割合を調節するために室内膨張弁(33,43)の開度が調節される。暖房運転中の各室内ユニット(30,40)は、室内熱交換器(32,42)で加熱された室内空気を室内へ吹き出す。
各室内回路(31,41)から液側連絡配管(16)へ流入した冷媒は、除湿用回路(51)の連絡用配管部(57)へ流入する。その後、冷媒は、その一部が主配管部(56)へ流入し、残りが冷媒熱交換器(60)の第1通路(61)へ流入する。
冷媒熱交換器(60)の第1通路(61)へ流入した冷媒は、その第2通路(62)を流れる冷媒へ放熱して点dの状態となる。冷媒熱交換器(60)の第1通路(61)から流出した冷媒は、再び液側連絡配管(16)を通って室外回路(21)へ流入する。室外回路(21)へ流入した冷媒は、室外膨張弁(25)を通過する際に減圧されて点eの状態となり、その後に室外熱交換器(24)へ流入する。室外熱交換器(24)へ流入した冷媒は、室外ファン(26)によって供給された室外空気と熱交換して蒸発し、点aの状態のガス冷媒となる。室外熱交換器(24)から流出した冷媒は、四方切換弁(23)を通過後に主圧縮機(22)へ吸入されて圧縮される。
一方、主配管部(56)へ流入した冷媒は、膨張弁(53)で減圧されて点fの状態となり、その後に除湿用熱交換器(52)へ流入する。暖房運転中の除湿用ユニット(50)では、除湿用ファン(55)が停止しており、除湿用熱交換器(52)へ室内空気は供給されない。このため、除湿用熱交換器(52)へ流入した冷媒は、除湿用熱交換器(52)の周囲の空気と殆ど熱交換せず、ほぼそのままの状態で除湿用熱交換器(52)を通過して冷媒熱交換器(60)の第2通路(62)へ流入する。冷媒熱交換器(60)の第2通路(62)へ流入した冷媒は、その第1通路(61)を流れる冷媒から吸熱して蒸発し、点gの状態のガス冷媒となる。冷媒熱交換器(60)の第2通路(62)から流出した冷媒は、副圧縮機(54)へ吸入され、圧縮されて点hの状態となる。
−実施形態の効果−
本実施形態の除湿用ユニット(50)には、冷媒熱交換器(60)が設けられている。そして、空気調和装置(10)の冷房運転中には、液側連絡配管(16)を通じて室内ユニット(30,40)へ供給される冷媒が、冷媒熱交換器(60)の第1通路(61)を通過する間に冷却される。従って、本実施形態によれば、除湿用熱交換器(52)で空気の除湿に利用された冷媒を用いて室内ユニット(30,40)へ供給される冷媒のエンタルピを低下させることができる。具体的には、液側連絡配管(16)から各室内回路(31,41)へ流入する冷媒のエンタルピを、図5の点Cにおける値から点C'における値へと引き下げることができる。その結果、各室内熱交換器(32,42)へ流入する冷媒のエンタルピを、同図の点Dにおける値から点D'における値へと引き下げることができ、室内熱交換器(32,42)における冷媒の吸熱量を増大させて室内ユニット(30,40)の冷房能力を向上させることができる。
また、本実施形態の空気調和装置(10)において、暖房運転中の冷媒回路(15)では、室内ユニット(30,40)と室外ユニット(20)の間だけでなく、室内ユニット(30,40)と除湿用ユニット(50)の間でも冷媒が循環する。暖房運転中の室外ユニット(20)は、室外熱交換器(24)で室外空気から吸熱し、更に主圧縮機(22)で圧縮される際に加熱された冷媒を、室内ユニット(30,40)へ供給する。一方、暖房運転中の除湿用ユニット(50)は、冷媒熱交換器(60)で室内ユニット(30,40)から室外ユニット(20)へ送られる冷媒から吸熱し、更に副圧縮機(54)で圧縮される際に加熱された冷媒を、室内ユニット(30,40)へ供給する。従って、本実施形態によれば、室内ユニット(30,40)から室外ユニット(20)へ送り返される冷媒に残存する熱の一部を回収して室内ユニット(30,40)での空気の加熱に再び利用することができ、室内ユニット(30,40)の暖房能力を増大させることができる。
−実施形態の変形例−
本実施形態の除湿用ユニット(50)は、図7に示すような天井埋込型に構成されていてもよい。同図に示すように、本変形例の除湿用ユニット(50)は、天井裏の空間に収容されるケーシング(70)を備えている。このケーシング(70)は、その下面が室内空間に露出している。ケーシング(70)の下面では、その両側部に沿って吹出口(72)が1つずつ開口すると共に、2つの吹出口(72)の間に1つの吸込口(71)が開口している。ケーシング(70)の内部には、吸込口(71)から吹出口(72)へ至る空気通路(73)が形成されている。除湿用熱交換器(52)は、この空気通路(73)を横断するように配置されている。また、同図では図示を省略しているが、空気通路(73)では、除湿用熱交換器(52)の上流側に除湿用ファン(55)が配置されている。
冷房運転中の除湿用ユニット(50)では、吸込口(71)から空気通路(73)へ吸い込まれた室内空気が除湿用熱交換器(52)へ送られ、除湿用熱交換器(52)を通過した室内空気が吹出口(72)を通って室内へ送り返される。
一方、暖房運転中の除湿用ユニット(50)では、除湿用ファン(55)が停止しているため、理論上は空気通路(73)内で空気が流動することはない。ところが、暖房運転中の除湿用ユニット(50)では、膨張弁(53)で減圧されて室内の気温よりも低温(例えば10℃程度)となった冷媒が除湿用熱交換器(52)を通過する。このため、何の対策も施さなければ、冷媒によって冷やされた除湿用熱交換器(52)の周囲の空気が吹出口(72)を通って室内へ漏れだし、在室者に不快感を与えるおそれがある。
そこで、本変形例の除湿用ユニット(50)のケーシング(70)は、図8に示すようなカバー部材(74)を取り付けることができるように構成されている。このカバー部材(74)は、ケーシング(70)に対して着脱自在となっている。カバー部材(74)は、空気通路(73)における除湿用熱交換器(52)と吹出口(72)の間に設置され、除湿用熱交換器(52)と吹出口(72)の間の空気の流れを遮断する。そして、このカバー部材(74)は、暖房運転中はケーシング(70)に取り付けられ、冷房運転中はケーシング(70)から取り外される。
なお、本変形例の除湿用ユニット(50)は、図8に示すような着脱式のカバー部材(74)に代えて、図9に示すような開閉扉(75)を備えるものであってもよい。この開閉扉(75)は、ケーシング(70)の吹出口(72)に沿って設置されている。そして、開閉扉(75)は、ケーシング(70)の外側の側部を軸に回動することによって、吹出口(72)を塞ぐ位置(図9に実線で示す位置)と、吹出口(72)を開口させる位置(同図に二点鎖線で示す位置)との間を移動する。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷凍サイクルを行う空気調和装置について有用である。
参考技術の空気調和装置の概略構成を示す冷媒回路図である。 参考技術の空気調和装置の冷媒回路において冷房運転中に行われる冷凍サイクルを示す圧力−エンタルピ線図(モリエル線図)である。 実施形態の空気調和装置の概略構成と冷房運転中における冷媒の流れを示すを示す冷媒回路図である。 実施形態の空気調和装置の概略構成と暖房運転中における冷媒の流れを示すを示す冷媒回路図である。 実施形態の空気調和装置の冷媒回路において冷房運転中に行われる冷凍サイクルを示す圧力−エンタルピ線図(モリエル線図)である。 実施形態の空気調和装置の冷媒回路において暖房運転中に行われる冷凍サイクルを示す圧力−エンタルピ線図(モリエル線図)である。 実施形態の変形例の除湿用ユニットをその一部を省略して示す概略側面図である。 カバー部材が取り付けられた状態の実施形態2の変形例の除湿用ユニットをその一部を省略して示す概略側面図である。 実施形態の変形例の除湿用ユニットをその一部を省略して示す概略側面図である。
10 空気調和装置
15 冷媒回路
16 液側連絡配管
17 ガス側連絡配管
20 室外ユニット
30 室内ユニット(30,40)
40 室内ユニット(30,40)
50 除湿用ユニット
52 除湿用熱交換器
53 膨張弁(膨張機構)
54 副圧縮機(圧縮機)
55 除湿用ファン
60 冷媒熱交換器

Claims (3)

  1. 室外ユニット(20)と室内ユニット(30,40)が液側連絡配管(16)及びガス側連絡配管(17)で接続されて冷凍サイクルを行う空気調和装置の冷媒回路(15)に接続され、
    上記液側連絡配管(16)から供給された冷媒を膨張させる膨張機構(53)と、上記膨張機構(53)を通過した冷媒を空気と熱交換させる除湿用熱交換器(52)と、上記除湿用熱交換器(52)を通過した冷媒を圧縮して上記ガス側連絡配管(17)へ吐出する圧縮機(54)とを備え、
    上記室内ユニット(30,40)で冷却した空気を室内へ供給する上記空気調和装置の冷房運転中には、上記除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度を上記室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発温度よりも低く設定し、上記除湿用熱交換器(52)で水分を凝縮させて除湿した空気を室内へ供給するように構成され、
    上記除湿用熱交換器(52)から上記圧縮機(54)へ送られる冷媒と、上記冷房運転中に上記液側連絡配管(16)を上記室内ユニット(30,40)へ向かって流れる冷媒とを熱交換させる冷媒熱交換器(60)と、
    上記除湿用熱交換器(52)を通過した空気を室内へ供給するための除湿用ファン(55)更にえ、
    上記空気調和装置の冷房運転中には、上記圧縮機(54)と上記除湿用ファン(55)の両方を運転し、上記室内ユニット(30,40)で加熱した空気を室内へ供給する上記空気調和装置の暖房運転中には、上記除湿用ファン(55)を停止させた状態で上記圧縮機(54)を運転するように構成されている
    ことを特徴とする除湿用ユニット。
  2. 室外ユニット(20)と室内ユニット(30,40)が液側連絡配管(16)及びガス側連絡配管(17)により接続されていて冷凍サイクルを行う冷媒回路(15)を備え、上記室内ユニット(30,40)で冷却した空気を室内へ供給する冷房運転を少なくとも行う空気調和装置であって、
    上記冷媒回路(15)に接続された請求項1に記載の除湿用ユニット(50)を備えている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項2において、
    上記冷房運転中には、上記除湿用熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度が室内空気の露点よりも低い値に設定され、上記室内ユニット(30,40)における冷媒の蒸発温度が室内空気の露点よりも高い値に設定されるように構成されている
    ことを特徴とする空気調和装置。
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