JP5059186B2 - 有機elディスプレイ - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は有機ELディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
有機ELディスプレイに使用される有機EL素子は、陰極と陽極との間に流れる電流によって、両電極間にある有機化合物が発光する素子である。当該有機EL素子は自発光性であるため、視認性が高いと同時に、液晶表示素子に比べて薄型軽量化が可能であるため、特にモバイル用途での応用展開が進められている。
【0003】
しかし、当該有機EL素子は、酸素、水分に弱いことで知られており、有機発光性材料の変質、あるいは、発光層と電極間の剥離等を生じ、発光効率の低下、非発光領域(ダークスポット)の拡大等の表示性能劣化が発生するという問題があった。
【0004】
したがって、このような問題を解消するために、図10に示すように、有機EL層に無機ガスバリア層を設けていた。すなわち、有機ELディスプレイ上部側には、無機材料からなる無機保護膜27を、一方、有機ELディスプレイ下部側(基板21側)には、同ように無機材料からなる基板バリア層22を設けて酸素、水分の浸入を防いでいた。
【0005】
しかし、このように、無機保護層27や、基板バリア層22を形成した場合であったとしても、無機保護層27、基板バリア層22自体にピンホールが生じた場合には、酸素や水分が有機ELディスプレイ内に浸入し、有機発光層側の電極界面を酸化させ電荷注入を阻害させたり、有機発光層において消光サイトなどを形成したりすることで、有機ELディスプレイが非発光化し、さらに有機機能層25などを経路として拡散し、非発光領域が拡大するという問題を生じていた。特に、基板バリア層22は、光透過させる目的から、通常100nm程度の薄さであるため、ピンホールが存在しやすいという問題があった。
【0006】
ここで、有機ELディスプレイ内に酸素、水分の浸入を防ぐ基板バリア層や無機保護層を複数層積層して設ける技術が公開されている(特許文献1参照)。このように、基板バリア層や無機保護層を複数層積層して設けることにより、酸素、水分の浸入を防ぐことができる。
特許文献1:WO2003−047317号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0007]
しかしながら、上述のように単純に基板バリア層や無機保護層を複数層積層しただけでは、有機機能層が基板バリア層や無機保護層で覆われていない部分にピンホールが生じた場合には、当該部分からの酸素や水分の浸入を防ぐことは出来ず、非発光化してしまうという問題があった。
[0008]
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、有機ELディスプレイ内に酸素、水分が浸入することをより効果的に防ぐことができる有機ELディスプレイを提供することにある。
課題を解決するための手段
【0009】
上記課題を解決するための本発明の有機ELディスプレイは、基板、少なくとも一以上パターニングされた第一電極、発光層を含む一層以上の有機機能層、少なくとも一以上パターニングされた第二電極をこの順で積層することにより構成された有機ELディスプレイであって、前記第一電極の下層と、前記第二電極の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、前記有機機能層の上層、又は、下層に、前記発光素子領域と前記発光素子領域以外の領域である非発光素子領域を含む前記有機機能層の形成範囲よりも広い形成範囲を有する無機電荷注入輸送層が形成され、前記第一電極の下層と前記第二電極の上層とにそれぞれ形成された無機ガスバリア層のうちの一層と、前記有機機能層の上層、又は、下層に形成された前記無機電荷注入輸送層と、により前記発光素子領域と前記非発光素子領域を含む前記有機機能層の周囲が覆われており、前記無機電荷注入輸送層は、無機電子注入輸送層、又は、無機正孔注入輸送層のいずれかであることを特徴とする。
[0010]
これによれば、無機電荷注入輸送層が有機機能層の下層に形成されていることにより、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
[0011]
また、無機電荷注入輸送層が無機保護層の下層(有機機能層の上層)に形成されていることにより、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、無機保護層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
【0012】
さらに、有機機能層に水分が浸入することを防ぐ無機電荷注入輸送層が、正孔注入輸送層、又は、電子注入輸送層の役割をも果たすことができる。
また、無機電荷注入輸送層が基板バリア層の上層(有機機能層の下層)に第一電極が無い部分にまでわたって、有機機能層の形成範囲よりも広く形成されていることにより、第一電極が無い範囲において基板バリア層にピンホールが生じている場合であっても、有機機能層がピンホールに接する範囲を無くし、ピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
さらに、無機電荷注入輸送層が無機保護層の下層(有機機能層の上層)に第二電極が無い部分にまでわたって、有機機能層の形成範囲よりも広く形成されていることにより、第二電極が無い範囲において無機保護層にピンホールが生じている場合であっても、有機機能層がピンホールに接する範囲を無くし、ピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
【0013】
上記課題を解決するための本発明の有機ELディスプレイは、基板、少なくとも一以上パターニングされた第一電極、発光層を含む一層以上の有機機能層、少なくとも一以上パターニングされた第二電極をこの順で積層することにより構成された有機ELディスプレイであって、前記第一電極の下層と、前記第二電極の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、前記発光素子領域と前記発光素子領域以外の領域である非発光素子領域を含む前記有機機能層を覆うように前記有機機能層の上層と、下層と、に前記有機機能層の形成範囲よりも広い形成範囲を有する無機電荷注入輸送層が形成され、前記無機電荷注入輸送層は、無機電子注入輸送層、又は、無機正孔注入輸送層のいずれかであることを特徴とする。
[0014]
これによれば、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層、無機保護層の両者にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層が基板バリア層の上層(有機機能層の下層)に形成されていることにより、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの浸入を防ぎ、無機電荷注入輸送層が無機保護層の下層(有機機能層の上層)に形成されていることにより、同様に無機保護層ピンホール部分からの水分などの侵入を防ぐことができることにより、有機機能層をより効果的に保護することができる。
[0015]
さらに、有機機能層に水分が浸入することを防ぐ無機電荷注入輸送層が、正孔注入輸送層、又は、電子注入輸送層の役割をも果たすことができる。
【0019】
上記有機ELディスプレイは、請求項2に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記無機電荷注入輸送層の形成範囲は、前記有機機能層の形成範囲よりも1μm以上10mm以下広いことを特徴とする。
[0020]
これによれば、無機電荷注入輸送層4の形成範囲を、上記範囲有機機能層5の形成範囲よりも広くすることにより、無機ガスバリア層にピンホールが生じている場合であっても、水分などの侵入を防ぎ、有機機能層5をより効果的に保護することができる。
【0021】
上記有機ELディスプレイは、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記無機電荷注入輸送層の厚さは、10nm以上10μm以下であることを特徴とする。
[0022]
これによれば、無機電荷注入輸送層が島状にならずに、無機電荷注入輸送層自体においてピンホールの形成を抑制でき、無機ガスバリア層のピンホールを塞ぐ機能を果たすことが出来る。
【0023】
上記有機ELディスプレイは、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記無機電荷注入輸送層は、酸化物、窒化物、硫化物、フッ化物、セレン化物のいずれかにより形成されていることを特徴とする。
[0024]
これによれば、無機電荷注入輸送層が、酸化物、窒化物、硫化物、フッ化物、セレン化物のいずれかにより形成されていることによって、水分、酸素バリア性を高くすることができる。
【0025】
上記有機ELディスプレイは、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記基板は、可撓性の有機樹脂フィルムにより形成されていることを特徴とする。
[0026]
これによれば、基板が可撓性の有機樹脂フィルムにより形成されていることによって、基板が酸素、水分に弱く、酸素や、水分の浸入しやすいため、このような基板が用いられている有機ELディスプレイにおいて、無機電荷注入輸送層が基板バリア層の上層(有機機能層の下層)に形成されていることにより、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護する効果をより発揮できる。
発明の効果
[0027]
上記本発明の有機ELディスプレイによれば、無機電荷注入輸送層が基板バリア層の上層(有機機能層の下層)に形成されていることにより、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
[0028]
また、無機電荷注入輸送層が無機保護層の下層(有機機能層の上層)に形成されていることにより、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、無機保護層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
【0029】
さらに、有機機能層に水分が浸入することを防ぐ無機電荷注入輸送層が、正孔注入輸送層、又は、電子注入輸送層の役割をも果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の有機ELディスプレイを上面からみた概略図である。
【図2】(a)は、本発明の有機ELディスプレイを図1に示すA−A’で切断した場合の概略断面図であり、(b)は、本発明の有機ELディスプレイを図1に示すB−B’で切断した場合の概略断面図である。
【図3】基板バリア層にピンホールが生じた場合についての概略断面図である。
【図4】本発明の有機ELディスプレイを上面からみた概略図である。
【図5】(a)は、本発明の有機ELディスプレイを図4に示すA−A’で切断した場合の概略断面図であり、(b)は、本発明の有機ELディスプレイを図4に示すB−B’で切断した場合の概略断面図である。
【図6】無機保護層にピンホールが生じた場合についての概略断面図である。
【図7】本発明の有機ELディスプレイを上面からみた概略図である。
【図8】(a)は、本発明の有機ELディスプレイを図7に示すA−A’で切断した場合の概略断面図であり、(b)は、本発明の有機ELディスプレイを図8に示すB−B’で切断した場合の概略断面図である。
【図9】基板バリア層と無機保護層にピンホールが生じた場合についての概略断面図である。
【図10】従来の有機ELディスプレイの正面における断面図である。
【図11】従来の有機ELディスプレイの横方向における断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1、21・・・基板
2、22・・・基板バリア層
3、23・・・第一電極(陽極)
4、14・・・無機電荷注入輸送層
5、25・・・有機機能層
6、26・・・第二電極(陰極)
7、27・・・無機保護層
8、18・・・ピンホール
10、20・・・有機ELディスプレイ
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
(第1実施形態)
以下に、本発明の有機ELディスプレイを実施するための第1実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0033】
第一電極と第二電極がストライプ状に形成されていて、直行するように対向しているパッシブマトリクス型の有機ELディスプレイにおいて、図1は、本発明の有機ELディスプレイを上面からみた概略図であり、図2(a)は、本発明の有機ELディスプレイを図1に示すA−A’で切断した場合の概略断面図であり、図2(b)は、本発明の有機ELディスプレイを図1に示すB−B’で切断した場合の概略断面図であり、図3は、基板バリア層にピンホールが生じた場合についての概略断面図である。なお、無機ガスバリア層は、第一電極の下層(基板の上層)にある場合には、基板バリア層と称し、第二電極の上層にある場合には、無機保護膜と称するものとして以下説明する。
【0034】
本発明の有機ELディスプレイ10は、図1、図2(a)(b)に示すように、基板1、基板バリア層2、第一電極(陽極)3、無機電荷注入輸送層4、有機機能層5、第二電極(陰極)6、無機保護層7、を積層することにより構成されている。そして、このような本発明の有機ELディスプレイ10は、第一電極(陽極)3の下層と、第二電極(陰極)6の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、有機機能層5の上層、又は、下層に無機電荷注入輸送層4が形成され、第一電極(陽極)3の下層と第二電極(陰極)6の上層とにそれぞれ形成された無機ガスバリア層のうちの一層と、有機機能層5の上層、又は、下層に形成された無機電荷注入輸送層4と、により有機機能層5の周囲が覆われており、無機電荷注入輸送層4は、無機電子注入輸送層、又は、無機正孔注入輸送層のいずれかであることを特徴とする。
【0035】
ここで、第一電極が陽極、第二電極が陰極である場合及び第一電極が陰極、第二電極が陽極である場合についてそれぞれ本発明の効果を有することができるが、以下第一電極が陽極、第二電極が陰極である場合について説明する。
【0036】
まず、基板1について説明する。
【0037】
基板1は、第一電極(陽極)3を表面に保持することが可能であれば、材質や厚みは特に限定されない。そのため、基板1は板状でもフィルム状でもよく、材料としてはガラス、アルミニウム、ステンレスなどの金属や、合金類、ポリカーボネート、ポリエステルなどのプラスチックなどが使用できる。
【0038】
ここで、基板1は、可撓性の有機樹脂フィルムにより形成されていてもよい。
【0039】
可撓性の有機樹脂フィルムとは、特に限定されることはなく、一般的な有機樹脂フィルムを用いることができ、例えば、PES、PC、PEN、PI等が挙げられる。
【0040】
このように、基板が可撓性の有機樹脂フィルムにより形成されている場合には、基板が酸素、水分に弱く、有機ELディスプレイ内に酸素や、水分が浸入しやすいため、このような基板が用いられている有機ELディスプレイにおいて、後述する無機電荷注入輸送層が基板バリア層の上層(有機機能層の下層)に形成されていることにより、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護する効果をより発揮できる。
【0041】
次に、基板バリア層2について説明する。
【0042】
基板バリア層2とは、有機ELディスプレイの内部に酸素や水分が侵入することを防ぐ役目を担う層であり、材料としては特に限定されることはなく、例えば、SiOx、SiNx、SiC、GeOx、GeNx、GeC、AlOx、AlNなどさまざまな材料を用いることができる。なお、後述する無機保護膜7と同材質を使用することができる。
【0043】
基板バリア層2の厚さは、10nm〜10μmが好ましい。
【0044】
また、基板バリア層は、平坦化層などを用いた多層構造でも構わない。
【0045】
次に、第一電極(陽極)3について説明する。
【0046】
陽極3は、有機ELディスプレイの陽極として用いられるような電極材料を用いればとくに限定されることはないが、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO、SnO、AZO、GZO、Ag、Cu、Au、In、Sn、Al、Zn、アルカリ金属、2族金属、希土類金属、遷移金属等の材料が挙げられる。
【0047】
陽極4の厚さは、10nm〜500nmが好ましい。
【0048】
このような陽極4は、上述した電極材料を基板1の表面に真空蒸着(抵抗加熱蒸着)法、真空蒸着(電子ビーム蒸着)法、真空蒸着(スパッタ)法、塗布成膜等の方法により形成することができる。
【0049】
次に、有機機能層5について説明する。
【0050】
有機機能層5は、有機発光層を含む一層以上の層から構成されている。一般には、陽極3側から陰極6側に向けて、正孔輸送層、発光層、電子輸送層を積層させたものを用いることができるが、発光層、正孔輸送層、電子輸送層はそれぞれ1層だけでなく複数層積層して設けても良い。また、正孔注入層、電子注入層、キャリアブロック層等の有機材料層を用途に応じて挿入することも可能である。なお、本実施形態においては、後述するように、無機電荷注入輸送層が正孔注入層の役割を果たすため、有機機能層5において、重複して正孔注入層を設ける必要はない。
【0051】
ここで、本発明は、第一電極の下層と、第二電極の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、有機機能層の上層、又は、下層に無機電荷注入輸送層が形成され、第一電極の下と第二電極の上とにそれぞれ形成された無機ガスバリア層のうちの一層と、有機機能層の上層、又は、下層に形成された無機電荷注入輸送層と、により有機機能層の周囲が覆われていることに特徴を有している。
【0052】
まず、第一電極3の下層と、第二電極6の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、有機機能層5の上層、又は、下層に無機電荷注入輸送層4が形成されていることについて説明する。
【0053】
本実施形態においては図1、2(a)(b)に示すように、第二電極(陰極)6の上層には無機ガスバリア層として無機保護層7が形成され、有機機能層5の下層には無機電荷注入輸送層4が形成されている。
【0054】
なお、この形態に限定されることはなく、有機機能層の下層に無機ガスバリア層として基板バリア層が形成され、有機機能層の上層には無機電荷注入輸送層が形成されていてもよい(この場合については第2実施形態参照。)
【0055】
次に、第一電極の下と前記第二電極の上とにそれぞれ形成された無機ガスバリア層のうちの一層と、有機機能層の上層、又は、下層に形成された無機電荷注入輸送層と、により有機機能層の周囲が覆われていることについて説明する。
【0056】
具体的には、図1、2(a)(b)に示すように、有機機能層5の上層に形成されている無機保護層7と、下層に形成されている無機電荷注入輸送層4によって、有機機能層5の周囲が覆われている。
【0057】
これらの無機保護層7と無機電荷注入輸送層4による有機機能層5の周囲の覆われ方は特に限定されていないが、例えば、無機電荷注入輸送層4の形成範囲(図1、2(a)(b)で見ることころのそれぞれ横方向、縦方向の長さ)が、有機機能層4の形成範囲よりも広く形成されており、更に、無機保護層7によって、有機機能層5と、無機電荷注入輸送層4の両端を覆うようにして、有機機能層5が無機保護層7と無機電荷注入輸送層4に覆われていてもよい。
【0058】
これにより、図3に示すように、無機保護層7において有機ELディスプレイの上部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぎ、また、基板バリア層2において有機ELディスプレイの下部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層2にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層4が基板バリア層2の上層(有機機能層5の下層)に形成されていることにより、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホールからの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層5をより効果的に保護することができる。
【0059】
更に、上述した無機電荷注入輸送層4の形成範囲は、例えば、有機機能層5の形成範囲よりも1μm以上10mm以下、特に、1μm以上10mm以下広くてもよい。
【0060】
このように、無機電荷注入輸送層4の形成範囲を、第一電極が無い部分にまでわたって、1μm以上有機機能層5の形成範囲よりも広くすることにより、第一電極が無い範囲において基板バリア層2にピンホールが生じている場合であっても、有機機能層がピンホールに接する範囲を無くし、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層5をより効果的に保護することができる。
【0061】
ここで、無機電荷注入輸送層4は、電子注入輸送層、又は、正孔注入輸送層のいずれかであることに特徴を有している。
【0062】
具体的には、本実施形態において陽極3に接している無機電荷注入輸送層4は、正孔注入輸送層を示すものである。
【0063】
無機正孔注入輸送層は、電荷の輸送や注入を担うものであり、SiOx、SiNx、SiC、GeOx、GeNx、GeC、AlOx、AlN、MoOx、TaOx、ZnO、CuO、VOxなどで、または上記化合物の混合物でも構わない。(添え字xは組成比が限定されず、化学量論比どおりでなくても良いことを意味する。)
これにより、上述のように有機機能層5に水分が浸入することを防ぐために形成された無機電荷注入輸送層が、正孔注入輸送層の役割をも果たすことができる。
【0064】
無機電荷注入輸送層は、特に限定されることはないが、酸化物、窒化物、硫化物、フッ化物、セレン化物のいずれかにより形成されていてもよい。
【0065】
このように、無機電荷注入輸送層が、酸化物、窒化物、硫化物、フッ化物、セレン化物のいずれかにより形成されていることによって、酸素、水分の浸入をより効果的に防ぐことができる。
【0066】
無機電荷注入輸送層の厚さは、10nm以上1μm以下、特に、10nm以上500nm以下であってもよい。
【0067】
このように、無機電荷注入輸送層が島状にならずに、無機ガスバリア層のピンホールを塞ぐ機能を果たす必要があるため、無機電荷注入輸送層の厚さを10nm以上とし、かつ、電荷注入輸送層としての機能を果たす必要があるため(抵抗が高くなりすぎない範囲で)、無機電荷注入輸送層の厚さを1μm以下とするものである。
【0068】
無機電荷注入輸送層の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、蒸着法、スパッタ法、CVD法、湿式塗布法などが挙げられる。蒸着法、スパッタ法、CVD法は、真空中で行われることで素子特性、素子寿命などの向上が期待できる。また、CVD法、湿式塗布法は、被覆性が良く、基板上に異物などの欠陥があった場合に透湿経路を塞ぐことができる。
【0069】
また、無機電荷注入輸送層は、他方の電極との接触で短絡しない程度に、それ自身の抵抗が高い、もしくは整流性を保つことが望ましい。
【0070】
例えば、無機電荷注入輸送層が陽極に隣接する無機正孔注入輸送層である場合は、正孔輸送層が高く、電子輸送層が低いことで、陰極との接触時に整流性を保ち、短絡を防ぐことが出来る。一方、無機電荷注入輸送層の抵抗が低く、他方の電極と短絡する可能性がある場合は、絶縁膜(無機物でも有機物でもよく、例えば、SiOx、SiNxなどの無機物や、PIなどの有機物など)を挟むなど防止策が必要となる。
【0071】
次に、無機電荷注入輸送層(無機正孔輸送層)と併せて有機機能層の周囲を覆うように有機機能層5の上層に形成されている無機保護層7について説明する。
【0072】
無機保護層7とは、有機ELディスプレイの内部に酸素や水分が侵入することを防ぐ役目を担う層であり、材料としては、特に限定されることはなく、例えば、SiOx、SiNx、GeOx、GeNx、GeC、AlOx、AlNなどさまざまな材料を用いることができる。
【0073】
無機保護層7の厚さは、100nm〜50μmが好ましい。
【0074】
また、無機保護層は、平坦化層などを用いた多層構造でも構わない。
【0075】
次に、第二電極(陰極)6について説明する。
【0076】
陰極6は、有機ELディスプレイの陽極として用いられるような電極材料であれば特に限定されることはないが、例えば、Ai、LiAl、MgAg、Ca等の材料が挙げられる。
【0077】
陰極6の厚さは、1nm〜500nmが好ましい。
【0078】
このような陰極6は、例えば上述した電極材料を用い、真空蒸着(抵抗加熱蒸着)法、真空蒸着(電子ビーム蒸着)法、真空蒸着(スパッタ)法、塗布成膜等の方法により形成することができる。
【0079】
以上説明したように、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層が基板バリア層の上層(有機機能層の下層)に形成されていることにより、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
【0080】
(第2実施形態)
以下に、本発明の有機ELディスプレイを実施するための第2実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態にて説明したものと同様のものについては図面中の番号を同じとし、説明を省略する。
【0081】
図4は、本発明の有機ELディスプレイを上面からみた概略図であり、図5(a)は、本発明の有機ELディスプレイを図4に示すA−A’で切断した場合の概略断面図であり、図5(b)は、本発明の有機ELディスプレイを図4に示すB−B’で切断した場合の概略断面図であり、図6は、無機保護層にピンホールができた場合を示す概略断面図である。
【0082】
本実施形態の有機ELディスプレイは、図4、5(a)(b)に示すように、基板1、基板バリア層2、第一電極(陽極)3、有機機能層5、無機電荷注入輸送層14、第二電極(陰極)6、無機保護層7、を積層することにより構成されている。
【0083】
基板1、第一電極(陽極)3、有機機能層5については第1実施形態において説明したものと同様のため説明は省略する。なお、有機機能層5についても第1実施形態において説明したものと同様であるが、本実施形態においては後述するように、無機電荷注入輸送層が電子注入輸送層の役割を果たすため、有機機能層5において、重複して電子注入層は設ける必要はない。
【0084】
ここで、本発明は、第一電極の下層と、第二電極の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、有機機能層の上層、又は、下層に無機電荷注入輸送層が形成され、第一電極の下と第二電極の上とにそれぞれ形成された無機ガスバリア層のうちの一層と、有機機能層の上層、又は、下層に形成された無機電荷注入輸送層と、により有機機能層の周囲が覆われていることに特徴を有している。
【0085】
まず、第一電極3の下層と、第二電極6の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、有機機能層5の上層、又は、下層に無機電荷注入輸送層4が形成されていることについて説明する。
【0086】
本実施形態においては図4、5(a)(b)に示すように、有機機能層5の上層には無機電荷注入輸送層14が形成され、有機機能層5の下層には無機ガスバリア層として基板バリア層2が形成されている。
【0087】
ここで、基板バリア層2は、有機ELディスプレイの内部に酸素や水分が侵入することを防ぐ役目を担う層であり、材料としては特に限定されることはなく、例えば、SiOx、SiNx、SiC、GeOx、GeNx、GeC、AlOx、AlNなどさまざまな材料を用いることができ、後述する無機保護膜7と同材質を使用することができる。
【0088】
基板バリア層2の厚さは、第一の実施例と同様である。
【0089】
次に、第一電極の下と前記第二電極の上とにそれぞれ形成された無機ガスバリア層のうちの一層と、有機機能層の上層、又は、下層に形成された無機電荷注入輸送層と、により有機機能層の周囲が覆われていることについて説明する。
【0090】
具体的には、図4、5(a)(b)に示すように、有機機能層5の上層に形成されている無機電荷注入輸送層14と、下層に形成されている基板バリア層2によって、有機機能層5の周囲が覆われている。
【0091】
ここで、これらの基板バリア層2と無機電荷注入輸送層14による有機機能層5の周囲の覆われ方は特に限定されていないが、例えば、無機電荷注入輸送層14の形成範囲(図4、5(a)(b)で見ることころのそれぞれ横方向、縦方向の長さ)が、有機機能層4の形成範囲よりも広く形成されており、無機電荷注入輸送層14が、有機機能層5の上部と両端を覆うようにして、基板バリア層2と無機電荷注入輸送層14によって、有機機能層5が覆われていてもよい。
【0092】
これにより、図6に示すように、基板バリア層2において有機ELディスプレイの下部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぎ、また、無機保護層7において有機ELディスプレイの上部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、無機保護層7にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層14が無機保護層7の下層(有機機能層5の上層)に形成されていることにより、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層5をより効果的に保護することができる。
【0093】
更に、上述した無機電荷注入輸送層14の形成範囲は、有機機能層5の形成範囲よりも1μm以上10mm以下、特に、1μm以上10mm以下広くてもよい。
【0094】
このように、無機電荷注入輸送層4の形成範囲を、第二電極が無い部分にまでわたって、1μm以上有機機能層5の形成範囲よりも広くすることにより、第二電極が無い範囲において基板バリア層2にピンホールが生じている場合であっても、有機機能層がピンホールに接する範囲を無くし、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層5をより効果的に保護することができる。
【0095】
ここで、無機電荷注入輸送層4は、電子注入輸送層、又は、正孔注入輸送層のいずれかであることに特徴を有している。
【0096】
具体的には、本実施形態において陰極7に接している無機電荷注入輸送層14は、電子注入輸送層の機能をするものである。
【0097】
無機電子注入輸送層は、LiOx、LiF、CsOx、CsF、MgFx、ZnO、ZnS、ZnSe、CdS、MgO、TiOx、GaN、AlN、AlOxなどで、または上記化合物の混合物でも構わない。
【0098】
これにより、上述のように有機機能層5に水分が浸入することを防ぐ無機電荷注入輸送層が、電子注入輸送層の役割をも果たすことができる。
【0099】
なお、無機電荷注入輸送層の材質、無機電荷注入輸送層の厚さ、第二電極(陰極)6については第1実施形態において説明したものと同様のため説明は省略する。
【0100】
次に、無機保護層7について説明する。
【0101】
無機保護層7とは、有機ELディスプレイの内部に酸素や水分が侵入することを防ぐ役目を担う層であり、材料としては、特に限定されることはなく、例えば、SiOx、SiNx、GeOx、GeNx、GeC、AlOx、Alなどさまざまな材料を用いることができる。
【0102】
無機保護層7の厚さは、100nm〜50μmが好ましい。
【0103】
以上説明したように、無機電荷注入輸送層が無機保護層の下層(有機機能層の上層)に形成されていることにより、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、無機保護層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
【0104】
(第3実施形態)
以下に、本発明の有機ELディスプレイを実施するための第3実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態にて説明したものと同様のものについては図面中の番号を同じとし、説明を省略する。
【0105】
図7は、本発明の有機ELディスプレイを上面からみた概略図であり、図8(a)は、本発明の有機ELディスプレイを図7に示すA−A’で切断した場合の概略断面図であり、図8(b)は、本発明の有機ELディスプレイを図8に示すB−B’で切断した場合の概略断面図であり、図9は、基板バリア層と無機保護層にピンホールができた場合を示す概略断面図である。
【0106】
本実施形態の有機ELディスプレイは、図7、8(a)(b)に示すように、基板1、基板バリア層2、第一電極(陽極)3、有機機能層5、無機電荷注入輸送層4、14、第二電極(陰極)6、無機保護層7、を積層することにより構成されている。
【0107】
基板1、基板バリア層2、第一電極(陽極)3、有機機能層5、第二電極(陰極)6、無機保護層7については第1実施形態において説明したものと同様のため説明は省略する。なお、有機機能層5についても第1実施形態において説明したものと同様であるが、本実施形態においては後述するように、無機電荷注入輸送層が無機正孔注入輸送層、無機電子注入輸送層の役割を果たすため、有機機能層5において、重複して正孔注入層、電子注入層は設ける必要はない。
【0108】
ここで、本発明は、第一電極の下層と、第二電極の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、有機機能層を覆うように有機機能層の上層と、下層と、にそれぞれ無機電荷注入輸送層が形成されていることに特徴を有している。
【0109】
まず、第一電極の下層と、第二電極の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、有機機能層の上層と、下層と、にそれぞれ無機電荷注入輸送層が形成されていることについて説明する。
【0110】
本実施形態においては図7、8(a)(b)に示すように、第一電極3の下層と、第二電極6の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層(基板バリア層2、無機保護層7)が形成されている。
【0111】
次に、有機機能層を覆うように有機機能層の上層と、下層と、にそれぞれ無機電荷注入輸送層が形成されていることについて説明する。
【0112】
具体的には、図7、8(a)(b)に示すように、有機機能層5の上層に形成されている無機電荷注入輸送層14と、下層に形成されている無機電荷注入輸送層4によって、有機機能層5の周囲が覆われている。
【0113】
ここで、これらの無機電荷注入輸送層4、14による有機機能層5の周囲の覆われ方は特に限定されていないが、例えば、無機電荷注入輸送層4、14の形成範囲(図7、8(a)(b)で見ることころのそれぞれ横方向、縦方向の長さ)が、有機機能層5の形成範囲よりも広く形成されており、無機電荷注入輸送層4、14によって、有機機能層5が覆われていてもよい。なお、本実施形態の場合、有機機能層5の下層と上層に形成される無機電荷注入輸送層は、酸素や、水分の浸入を防ぐという役割においては、同様の効果を有するものであるため、図示されている形態に限定されることはなく、有機機能層5の周囲が無機電荷注入輸送層4、14において覆われていればよい。
【0114】
これにより、図9に示すように、基板バリア層2において有機ELディスプレイの下部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぎ、また、無機保護層7において有機ELディスプレイの上部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層2、無機保護層7の両者にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層4が基板バリア層2の上層(有機機能層5の下層)に形成されていることにより、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの浸入を防ぎ、無機電荷注入輸送層14が無機保護層7の下層(有機機能層5の上層)に形成されていることにより、同様にしてピンホール部分からの水分などの侵入を防ぐことができることにより、有機機能層5をより効果的に保護することができる。
【0115】
更に、上述した無機電荷注入輸送層14の形成範囲は、有機機能層5の形成範囲よりも1μm以上10mm以下、特に、1μm以上10mm以下広くてもよい。
【0116】
このように、無機電荷注入輸送層4の形成範囲を、両電極が無い部分にまでわたって、1μm以上有機機能層5の形成範囲よりも広くすることにより、両電極が無い範囲において基板バリア層2と無機保護層にピンホールが生じている場合であっても、有機機能層がピンホールに接する範囲を無くし、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層5をより効果的に保護することができる。
【0117】
ここで、無機電荷注入輸送層4は、無機電子注入輸送層、又は、無機正孔注入輸送層のいずれかであることに特徴を有している。
【0118】
具体的には、本実施形態において陽極3に接している無機電荷注入輸送層4は、正孔注入輸送層の機能をするものであり、陰極7に接している無機電荷注入輸送層14は、電子注入輸送層の機能をするものである。
【0119】
なお、無機電荷注入輸送層の材質、無機電荷注入輸送層の厚さについては第1実施形態において説明したものと同様のため説明は省略し、第二電極(陰極)6、無機保護層7については第1実施形態において説明したものと同様のため説明は省略する。
【0120】
以上説明したように、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層、無機保護層の両者にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層が基板バリア層の上層(有機機能層の下層)に形成されていることにより、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことで基板バリア層ピンホール部分からの水分などの浸入を防ぎ、無機電荷注入輸送層が無機保護層の下層(有機機能層の上層)に形成されていることにより、同様にして無機保護層ピンホール部分からの水分などの侵入を防ぐことができることにより、有機機能層をより効果的に保護することができる。
【0121】
上記3つの実施形態における構成は、有機ELディスプレイの他にも、同様な正孔注入輸送層と電子注入輸送層、またはバイポーラ性の半導体層を用いた有機系電子デバイスならば適用可能であり、有機半導体、有機メモリ、有機センサ又は有機太陽電池などの素子にも適用することは可能である。
【0122】
また、上記実施形態における素子の駆動方法は、パッシブマトリクス駆動となるが、それに限られることは無く、TFTを設置したアクティブマトリクス駆動でも構わないし、限定されることはない。
【0123】
[実施例]
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳述する。
【0124】
(実施例1)
まず、基板バリア層(SiON)(100nm厚)が表裏面に形成された基板(PES)上に、公知技術により陽極(ITO)(100nm厚)をストライプ状に形成した。その上に、後に形成する無機保護層と併せて有機機能層の周囲を覆うように(有機機能層の形成範囲よりも広くなるように)真空蒸着法にて無機電荷注入輸送層(無機正孔輸送層)(MoOx)(10nm厚)を形成した。その上に、真空蒸着法にて、有機機能層として有機ホール輸送層(α−NPD)(40nm厚)と有機発光層(Alq)(60nm厚)を形成した。その上に、陰極であるMg-Ag(100nm厚、Mg:Ag=10:1)を前記ITOと直行するようにストライプ状に形成した。その上に、有機機能層の下層に形成された無機電荷注入輸送層(無機正孔輸送層)MoOxと併せて有機機能層の周囲を覆うように(電極引出部以外の全体を覆うように)13.56MHzのプラズマCVD法にて、モノシラン100sccm、窒素2000sccm、100Pa、1000Wの条件にて、無機保護層(SiNx)(1um)を形成し、実験例1の有機ELディスプレイを作製した。
【0125】
(比較例1)
実施例1で作製した有機ELディスプレイにおいて、無機電荷注入輸送層(無機正孔輸送層)のかわりに有機正孔注入層(CuPc)(10nm厚)を形成した以外は、実施例1と同ようにして、比較例1の有機ELディスプレイを作製した。なお、実施例1において示したように、無機電荷注入輸送層(無機正孔輸送層)と同領域同膜厚で有機正孔注入層を形成したものである。
【0126】
<有機発光層の発光状態評価>
実施例1、比較例1により作製した有機ELディスプレイを60℃90%RHの多湿環境下で保管し、有機発光層の発光評価を行った。
【0127】
(結果・考察)
実施例1により作製した有機ELディスプレイは、無機保護層と併せて有機機能層の周囲を覆うように無機電荷注入輸送層(無機正孔輸送層)(MoOx)が形成されているため、特に、有機機能層の下層(基板バリア層の上層)に無機ガスバリア層である無機電荷注入輸送層(無機正孔輸送層)(MoOx)が形成されているため)、基板バリア層(SiON)中のピンホールからの透湿経路を遮断しているため、非発光部の進行が無く、良好な発光状態を保っていた。
【0128】
一方、比較例1により作製した有機ELディスプレイは、無機電荷注入輸送層(無機正孔輸送層)のかわりに有機正孔注入層を形成したため、基板バリア層(SiON)のピンホールからの透湿がおこり、保管初期から円形の非発光部が拡大し、発光状態は不良であった。
【0129】
(実施例2)
まず、基板(PES)上に、後に形成する無機電荷注入輸送層(無機電子注入輸送層)と併せて有機機能層の周囲を覆うように基板バリア層(SiON)(100nm厚)を形成した。その上に、公知技術により陽極(ITO)(100nm厚)をストライプ状に形成し、真空蒸着法にて、有機機能層として有機正孔注入層(CuPc)(20nm厚)と有機正孔輸送層(α−NPD)(40nm厚)と有機発光層(Alq)(60nm厚)を成膜した。その上に、有機機能層の下層に形成された基板バリア層と併せて有機機能層の周囲を覆うように(有機層の形成範囲よりも広くなるように)無機電化注入輸送層(無機電子注入輸送層)(TiOx)(10nm厚)を形成した。その上に、陰極であるMg-Ag(100nm厚、Mg:Ag=10:1)を前記ITOと直行するようにストライプ状に形成した。電極引出部以外の全体を覆うように13.56MHzのプラズマCVD法にて、モノシラン100sccm、窒素2000sccm、100Pa、1000Wの条件にて、SiNxの無機保護層1umを形成した。
【0130】
(比較例2)
実施例2で作製した有機ELディスプレイにおいて、無機電化注入輸送層(無機電子注入輸送層)が形成されない以外は、実施例2と同ようにして、比較例2の有機ELディスプレイを作製した。
【0131】
<有機発光層の発光状態評価>
実施例2、比較例2により作製した有機ELディスプレイを60℃90%RHの多湿環境下で保管し、有機発光層の発光評価を行った。
【0132】
(結果・考察)
実施例2により作製した有機ELディスプレイは、基板バリア層と併せて有機機能層の周囲を覆うように無機電荷注入輸送層(無機電子注入輸送層)が形成されているため(特に、有機機能層の上層(無機保護層の下層)に無機ガスバリア層である無機電荷注入輸送層TiOxが形成されているため)、無機保護層SiN中のピンホールからの透湿経路を遮断しているため、非発光の進行が無く、良好な発光状態を保っていた。
【0133】
一方、比較例2により作製した有機ELディスプレイは、無機電荷注入輸送層(無機電子注入輸送層)が形成されていないため、無機保護層(SiN)のピンホールからの透湿がおこり、保管初期から円形の非発光部が拡大し、発光状態は不良であった。
【0134】
以上説明したように、無機電荷注入輸送層が基板バリア層の上層(有機機能層の下層)に形成されていることにより、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層5に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、基板バリア層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
【0135】
また、無機電荷注入輸送層が無機保護層の下層(有機機能層の上層)に形成されていることにより、基板バリア層において有機ELディスプレイの下部から有機機能層に水分が浸入することを防ぎ、また、無機保護層において有機ELディスプレイの上部から有機機能層に水分が浸入することを防ぐとともに、さらに、無機保護層にピンホールが生じている場合であっても、無機電荷注入輸送層がピンホールを塞ぐことでピンホール部分からの水分などの侵入を防ぎ、有機機能層をより効果的に保護することができる。
【0136】
さらに、有機機能層に水分が浸入することを防ぐ無機電荷注入輸送層が、正孔注入輸送層、又は、電子注入輸送層の役割をも果たすことができる。

Claims (6)

  1. 基板、少なくとも一以上パターニングされた第一電極、発光層を含む一層以上の有機機能層、少なくとも一以上パターニングされた第二電極をこの順で積層することにより構成された有機ELディスプレイであって、
    前記第一電極の下層と、前記第二電極の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、
    前記有機機能層の上層、又は、下層に、前記発光素子領域と前記発光素子領域以外の領域である非発光素子領域を含む前記有機機能層の形成範囲よりも広い形成範囲を有する無機電荷注入輸送層が形成され、
    前記第一電極の下層と前記第二電極の上層とにそれぞれ形成された無機ガスバリア層のうちの一層と、前記有機機能層の上層、又は、下層に形成された前記無機電荷注入輸送層と、により前記発光素子領域と前記非発光素子領域を含む前記有機機能層の周囲が覆われており、
    前記無機電荷注入輸送層は、無機電子注入輸送層、又は、無機正孔注入輸送層のいずれかであることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  2. 基板、少なくとも一以上パターニングされた第一電極、発光層を含む一層以上の有機機能層、少なくとも一以上パターニングされた第二電極をこの順で積層することにより構成された有機ELディスプレイであって、
    前記第一電極の下層と、前記第二電極の上層と、にそれぞれ無機ガスバリア層が形成され、
    前記発光素子領域と前記発光素子領域以外の領域である非発光素子領域を含む前記有機機能層を覆うように前記有機機能層の上層と、下層と、に前記有機機能層の形成範囲よりも広い形成範囲を有する無機電荷注入輸送層が形成され、
    前記無機電荷注入輸送層は、無機電子注入輸送層、又は、無機正孔注入輸送層のいずれかであることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  3. 請求項2に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記無機電荷注入輸送層の形成範囲は、前記有機機能層の形成範囲よりも1μm以上10mm以下広いことを特徴とする有機ELディスプレイ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記無機電荷注入輸送層の厚さは、10nm以上1μm以下であることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記無機電荷注入輸送層は、酸化物、窒化物、硫化物、フッ化物、セレン化物のいずれかにより形成されていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記基板は、可撓性の有機樹脂フィルムにより形成されていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
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