JP5056994B2 - 組付状態解除阻止機構 - Google Patents

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Description

本発明は、第一の構成部材とそれに組み付けられる第二の構成部材を含んで構成された組付構造物において、第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態が解除されることを阻止する組付状態解除阻止機構に関するものである。
一般に、民生用の様々な装置は、単一の部品のみで構成されておらず、殆どの場合、複数の構成部材が組み付けられることで構成されている。
そこにおいて、上述の如く、複数の構成部材が組み付けられることで構成された装置(以下、組付構造物と称する)には、例えば、安全性確保や不正改造防止等の観点から、組付構造物を構成する複数の構成部材のうち第一の構成部材とそれに組み付けられる第二の構成部材の組付状態が解除されることを阻止する機構(以下、組付状態解除阻止機構と称する)を備えたものがある。具体的には、例えば、スロットマシンやパチンコ機等の遊技機の分野においては、遊技機の作動の全体を制御する主制御基板が収容される基板ケースの開封を阻止する開封阻止機構が、それである。
ところで、上述の如き開封阻止機構としては、例えば、特許文献1に記載されているように、ケース本体とそれに組み付けられる蓋部材のそれぞれに円筒部材を設けて、これらの円筒部材に中実ピンを嵌着することにより、ケース本体と蓋部材の相対変位を阻止する開蓋阻止機構が、従来から知られている。
しかしながら、特許文献1に記載の如き開蓋阻止機構においては、基板ケースに収容される制御基板への不正行為を外部から容易に確認できるように、基板ケースを構成する各構成部材が、ポリカーボネート(PC)等の透明な合成樹脂材料によって形成されるのが一般的である。そうすると、ケース本体と蓋部材のそれぞれに設けられる円筒部材も、生産効率等との関係から、殆どの場合、ケース本体や蓋部材と同じ材料で、ケース本体や蓋部材に対して一体形成されるようになっている。その結果、これらの円筒部材に対して、成形時に寸法誤差が生じてしまうおそれがある。
加えて、基板ケースの周辺温度によっては、ケース本体と蓋部材のそれぞれに設けられた円筒部材における中心孔の軸直角方向での断面形状や大きさ等が変化してしまうおそれがある。
それ故、特許文献1に記載の如き開蓋阻止機構においては、両方の円筒部材に中実ピンを嵌め込むことが困難になったり、両方の円筒部材に中実ピンを嵌め込むことは出来るが、その中実ピンが容易に抜けてしまったり、或いは、両方の円筒部材の少なくとも一方に対して中実ピンが嵌着固定されていたとしても、基板ケースの周辺温度の変化によって中実ピンが抜け易くなってしまうおそれがあり、開蓋阻止機構としての機能を十分に発揮することが難しくなってしまうおそれがある。
また、組付構造物においては、メンテナンスや検査等の観点から、組付状態解除阻止機構による組付状態解除阻止機能が発揮されないようにして、第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態を解除しなければならない場合がある。具体的には、例えば、遊技機の動作を全体的に制御する主制御基板が収容された基板ケースにおいて、そこに収容されている主制御基板のメンテナンスや検査を行う場合である。
そこで、基板ケースに対して複数の開蓋阻止機構を設けておき、それら複数の開蓋阻止機構の一つを使用することにより、基板ケースの開封を複数回可能にすることが考えられる。
ところで、基板ケースに複数の開蓋阻止機構を設けておき、これら複数の開蓋阻止機構を一つだけ使用する場合、基板ケースを一度開封すると、それまで使用していた開蓋阻止機構は使用不能になるのが、一般的であることから、残りの未使用状態の開蓋阻止機構を使用する必要が出てくる。
そうすると、使用する開蓋阻止機構において、その機能を十分に発揮させるためには、基板ケースを開封するまで使用していた開蓋阻止機構と同様に、両円筒部材に中実ピンを嵌着する必要がある。
そこにおいて、最初の中実ピンの嵌着作業は製造工場等で行われるが、その後の中実ピンの嵌着作業は、殆どの場合、遊技機の設置された遊技ホール等で行われるのが一般的である。それ故、中実ピンの嵌着作業を行う者が、必ずしもかかる作業に慣れているとは限らないことから、作業を速やかに行うことが難しくなるおそれや、中実ピンの両円筒部材への嵌着状態が不十分になってしまうことにより、開封阻止機構としての機能が十分に発揮されなくなるおそれがある。
特開2005−342193号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、第一の構成部材とそれに組み付けられる第二の構成部材を含んで構成された組付構造物において、第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態が解除されることを有利に阻止することが出来る、新規な構造の組付状態解除阻止機構を提供することにある。
また、本発明は、未使用状態の組付状態解除阻止機構を使用する際に、目的とする組付状態解除阻止機能を発揮させるための作業を有利に行うことが出来る、新規な構造の組付状態解除阻止機構を提供することも、目的とする。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
本発明は、第一の構成部材と第一の構成部材に対して組み付けられる第二の構成部材とを含んで構成された組付構造物における第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態の解除を阻止する組付状態解除阻止機構であって、第一の構成部材と第二の構成部材のうちの一方に一体形成された第一の筒部と、第一の構成部材と第二の構成部材のうちの他方に一体形成された第二の筒部とが、第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態下において、かかる組付状態を解除する解除方向に対して交差する方向で、第一の筒部と第二の筒部のそれぞれの内部空間が繋がった状態となるように位置せしめられると共に、スプリングピンを第一の筒部において第二の筒部とは反対側の開口から挿入して第一の筒部に嵌めて、更に、スプリングピンにおいて挿入時に先行する先行端部が第二の筒部の内部空間内に至るまでスプリングピンを挿入することで、第一の構成部材と第二の構成部材を固定した固定状態が実現されるようにする一方、板状片の中央部分から板厚方向一方に突出する挿入突起がスプリングピンにおける先行端部とは反対側の端部に挿入固定されていると共に、第一の構成部材と第二の構成部材を固定した固定状態が実現された状態で、板状片が第一の筒部に対してスプリングピンの挿入方向とは反対側に係止されるようにし、更に、第一の筒部にスプリングピンを嵌めて、板状片が第一の筒部の内部空間内に収容位置せしめられた状態で、板状片の中央部分から板厚方向他方に突出するように設けられた操作突起が第一の筒部において第二の筒部のほうとは反対側に位置する開口端面から突出せしめられるようにされており、且つ、操作突起が板状片に対して別体形成されており、操作突起に対してスプリングピンの挿入方向に外力が及ぼされる場合には、操作突起が板状片に対して組み付けられるようにする一方、操作突起に対してスプリングピンの挿入方向とは反対側の方向に外力が及ぼされる場合には、操作突起が板状片から取り外されるようにしたことを、特徴とする。
このような本発明に従う構造とされた組付状態解除阻止機構においては、組付構造物を構成する第一の構成部材と第二の構成部材が組み付けられた状態下において、これら第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態を解除する解除方向に対して交差する方向で、第一の筒部と第二の筒部のそれぞれの内部空間が繋がった状態となるように位置せしめられていると共に、スプリングピンが第一の筒部において第二の筒部とは反対側の開口から挿入されて第一の筒部に嵌められ、更に、スプリングピンにおいて挿入時に先行する先行端部が第二の筒部の内部空間内に至るまでスプリングピンが挿入されることで、第一の構成部材と第二の構成部材が固定された固定状態が実現されるようになっていることから、第一の構成部材と第二の構成部材の解除方向への変位がスプリングピンによって阻止されることとなる。
そこにおいて、本発明では、第一の筒部にスプリングピンが嵌められていることから、スプリングピンに対して、軸直角方向への外力、即ち、スプリングピンを締める方向への外力が及ぼされて、スプリングピンの軸直角方向での断面が変形せしめられることとなる。
これにより、スプリングピンが元の形状に戻ろうとする力、即ち、スプリングピンそのものが有する軸直角方向へのばね作用に基づく復元力を、第一の筒部に対して及ぼすことが可能となり、スプリングピンが第一の筒部から抜ける方向へ変位する場合に、スプリングピンの外周面と第一の筒部の内周面との間に生ぜしめられて、スプリングピンの変位を妨げる方向に作用する摩擦力を有利に確保することが可能となる。その結果、第一の筒部の成形時の寸法誤差に起因する不具合を回避して、第一の構成部材と第二の構成部材との良好な固定状態、延いては、組付状態の維持を有利に実現することが可能となる。
また、本発明においては、スプリングピンそのものが有する軸直角方向へのばね作用に基づく復元力を、スプリングピンが嵌められている第一の筒部に対して及ぼすことが出来るようになっていることから、例えば、組付構造物の周辺温度の変化に伴って、第一の筒部における内部空間の軸直角方向での断面形状や大きさ等が変化した場合であっても、スプリングピンそのものが有する軸直角方向へのばね作用に基づく復元力を、第一の筒部に対して及ぼすことが可能となる。
これにより、スプリングピンが第一の筒部から抜ける方向へ変位する場合に、スプリングピンの変位を妨げる方向に作用する摩擦力、即ち、スプリングピンの外周面と第一の筒部の内周面との間に発生する摩擦力を有利に確保することが可能となる。その結果、組付構造物の周辺温度の変化に起因する不具合を回避して、第一の構成部材と第二の構成部材の良好な固定状態、延いては、組付状態の維持を有利に実現することが可能となる。
更にまた、本発明においては、第一の構成部材と第二の構成部材の固定状態で、板状片が、第一の筒部に対して、スプリングピンの挿入方向とは反対側に係止されるようになっていることから、スプリングピンの挿入方向とは反対側への変位が阻止されることとなる。その結果、第一の構成部材と第二の構成部材の良好な固定状態、延いては、組付状態の維持を一層有利に実現することが可能となる。
従って、本発明の組付状態解除阻止機構においては、組付構造物を構成する第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態が解除されることを有利に阻止することが可能となる。
また、本発明においては、スプリングピンが第一の筒部に嵌められて、板状片が第一の筒部の内部空間内に収容位置せしめられた状態で、板状片の中央部分から板厚方向他方に突出するように設けられた操作突起が、第一の筒部において第二の筒部のほうとは反対側に位置する開口端面から突出せしめられるようになっていることから、板状片における板厚方向他方の面からの操作突起の突出高さ等を適当に設定しておくことにより、板状片が第一の筒部に対してスプリングピンの挿入方向とは反対側に係止された状態、即ち、第一の構成部材と第二の構成部材が固定された固定状態を、特別な道具を用いることなく、スプリングピンの挿入方向に操作突起を押圧操作するだけで実現することが可能となる。
従って、本発明の組付状態解除阻止機構においては、未使用状態の組付状態解除阻止機構を使用する際に、目的とする組付状態解除阻止機能を発揮させるための作業、即ち、組付状態解除阻止機構を使用状態にするための作業を有利に行うことが可能となる。
特に、本発明においては、操作突起が板状片の中央部分から板厚方向他方に突出するように設けられていると共に、スプリングピンに挿入固定される挿入突起が板状片の中央部分から板厚方向一方に突出形成されていることから、スプリングピンの中心軸線上で操作突起に対して押圧操作力を及ぼすことが可能となり、その結果、スプリングピンの挿入作業を効率良く行うことが可能となる。
なお、本発明において、組付構造物は、第一の構成部材と第二の構成部材のみで構成されていても良いし、これら第一の構成部材と第二の構成部材の他に、構成部材を備えていても良い。また、第一の構成部材と第二の構成部材の形成材料は、それぞれ、特に限定されるものではないが、(1)軽量である点と、(2)加工性に優れている点等から、合成樹脂材料が好適に採用される。特に、ポリカーボネート(PC)等の透明な合成樹脂材料を採用する場合には、例えば、第一の構成部材と第二の構成部材が組み付けられることで形成された収容空間を外部から視認することが容易に可能となる。
また、本発明において、組付状態とは、第一の構成部材と第二の構成部材とを一体的に取り扱うことが可能な状態をいうものとし、固定状態とは、第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態を解除することが阻止されている状態をいうものとする。
さらに、本発明において、第一の筒部と第二の筒部は、それぞれ、一つであっても良いし、二つ以上であっても良い。更にまた、本発明において、「第一の筒部と第二の筒部のそれぞれの内部空間が繋がった状態」とは、スプリングピンが第一の筒部と第二の筒部とに跨って挿入され得る状態をいう。その際、第一の筒部と第二の筒部は重なっていても良いし、適当な間隔をあけて離隔位置せしめられていても良い。
また、本発明において、第一の筒部や第二の筒部における内部空間の軸直角方向での断面形状は、特に限定されることはなく、例えば、円形や楕円形,多角形,更には、それらの歪んだ形状等、各種の断面形状が採用され得るが、特に第一の筒部においてスプリングピンの軸直角方向での断面の外形と略対応していることが望ましい。これにより、スプリングピンの外周面と第一の筒部の内周面との接触面積を有利に確保することが可能となる。その結果、スプリングピンの外周面と第一の筒部の内周面との間に発生する摩擦力を有利に確保することが可能となり、スプリングピンの軸方向の変位を有利に阻止することが可能となる。
更にまた、本発明において、第一の筒部や第二の筒部の軸直角方向での断面の大きさや形状等は、軸方向において一定である必要はなく、例えば、軸方向の一端側と他端側で軸直角方向での断面の大きさや形状等が異なっていても良い。
また、本発明におけるスプリングピンは、軸直角方向へのばね作用を生ぜしめる形状であれば、特に限定されることはなく、例えば、スプリングピンの周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り込みが形成された形状や、周壁が周方向で連続する筒形状とされており、その軸直角方向での断面形状が各頂部に丸みを有する多角形とされている形状,更には、周壁の軸直角方向での断面形状が渦巻き状とされており、周壁の少なくとも一部が軸直角方向で重なっている形状等が採用される。そこにおいて、スプリングピンの周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り込みが形成されている場合には、その切り込みは、スプリングピンの軸方向に沿ってストレートに延びている必要はなく、例えば、軸方向に対して傾斜する方向に延びていても良いし、蛇行するように延びていても良い。
さらに、本発明において、スプリングピンの軸直角方向での断面の外形は、スプリングピンの軸直角方向へのばね作用を生ぜしめる形状であれば、特に限定されることはなく、例えば、略円形や略楕円形,略多角形、更には、それらの歪んだもの等が採用される。
更にまた、本発明において、スプリングピンの周壁の厚さ寸法は、周方向で一定であっても良いし、異なっていても良い。そこにおいて、周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り込みが形成されているスプリングピンの場合、その周壁の厚さ寸法は、切り込みに対して軸直角方向で対向位置する部分が最も大きくされている一方、その部分から切り込みへと周方向に沿って行くに従って次第に厚さ寸法が小さくされていることが望ましい。これにより、スプリングピンが第一の筒部に嵌められた状態で第一の筒部に発生する応力が周方向に均等とされる。その結果、スプリングピンが第一の筒部に嵌められた状態で、スプリングピンの外周面を第一の筒部の内周面に対して全周に亘って密着させることが可能となり、スプリングピンの抜け方向への変位を一層有利に阻止することが可能となる。
更にまた、本発明において、スプリングピンが、周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り込みが形成されている形状や、周壁の軸直角方向での断面形状が渦巻き状とされており、周壁の少なくとも一部が軸直角方向で重なっている形状等である場合には、例えば、管に対して軸方向の全長に亘って切り込みを形成する方法や、板材を丸める方法等によって、目的とするスプリングピンが有利に形成される。また、本発明において、スプリングピンが、周壁が周方向で連続とされており、その軸直角方向での断面形状が各頂部に丸みを有する多角形とされている形状である場合には、例えば、引き抜き若しくは押出し成形することによって、目的とするスプリングピンが有利に形成される。
また、本発明において、スプリングピンの形成材料は、軸直角方向へのばね作用を有利に得ることが出来る材料であれば、特に限定されることなく、例えば、鉄鋼やばね鋼,ばね用ステンレス鋼等が採用可能である。
さらに、本発明において、第一の筒部に対する板状片の係止状態は、第一の筒部の内周面に形成された段差に板状片が係止されることで実現されるようになっていても良いし、第一の筒部において軸直角方向に開口形成された開口穴に板状片が嵌め込まれて、かかる開口穴の内周面に板状片が係止されることで実現されるようになっていても良い。
また、本発明においては、操作突起が板状片に対して別体形成されており、操作突起に対してスプリングピンの挿入方向に外力が及ぼされる場合には、操作突起が板状片に対して組み付けられるようにする一方、操作突起に対してスプリングピンの挿入方向とは反対側の方向に外力が及ぼされる場合には、操作突起が板状片から取り外されるようになっている。これにより、操作突起のスプリングピンの挿入方向への押圧操作が有利に実現されることとなる一方、板状片が第一の筒部に対してスプリングピンの挿入方向とは反対側に係止された状態、即ち、第一の構成部材と第二の構成部材の固定状態が実現されて、操作突起が不要となった場合には、操作突起の板状片からの取り外しが有利に実現されることとなる。また、操作突起を手掛かりにしたスプリングピンの引き抜きを有利に回避することが可能となる。
そこにおいて、上述の如き操作突起と板状片との関係は、例えば、板状片に対して嵌合穴を形成する一方、操作突起に対して嵌合用突起を形成し、かかる嵌合用突起を嵌合穴に嵌め入れることによって、或いは、板状片に形成された嵌合穴に対して操作突起を直接嵌め入れること等によって、有利に実現される。
また、板状片と操作突起が別体形成されている場合には、これら板状片と操作突起は、同じ材料で形成されていても良いし、互いに異なる材料で形成されていても良い。
さらに、本発明においては、スプリングピンを第一の筒部に嵌めて、板状片が第一の筒部の内部空間内に収容位置せしめられた状態で、スプリングピンにおける先行端部と挿入突起の突出端が、第二の筒部における第一の筒部のほうの開口端面よりも第一の筒部のほうに位置せしめられて、第一の構成部材と第二の構成部材の組付状態の解除を許容する準備状態が実現されるようにすることが望ましい。これにより、第一の構成部材と第二の構成部材の固定状態を実現するためにスプリングピンが嵌められる第一の筒部を巧く利用して、未使用状態の組付状態解除阻止機構において将来使用するスプリングピンを準備しておくことが可能となる。その結果、未使用状態の組付状態解除阻止機構において将来使用するスプリングピンの配設スペースを有利に確保することが可能となる。
なお、上述の如き準備状態は、例えば、スプリングピンの外周面と第一の筒部の内周面との間に発生する静止摩擦力を利用すること等によって、有利に実現される。
本発明の一実施形態としてのロック機構を備えた遊技機用基板ケースの平面図。 同遊技機用基板ケースを構成するケース本体の平面図。 図2におけるIII−III方向の断面図。 図2におけるIV−IV方向の断面図。 図1の遊技機用基板ケースを構成する蓋部材の平面図。 図5におけるVI−VI方向の断面図。 図5におけるVII−VII方向の断面図。 ケース本体に対して蓋部材をスライドさせる前の状態を説明するための断面図。 ケース本体に対して蓋部材をスライドさせた状態を説明するための断面図。 図1におけるX−X方向に相当する断面図であって、本体側筒部と蓋側筒部の位置関係を説明するための要部拡大断面図。 図1のロック機構を構成するスプリングピンの正面図。 図11に示されたスプリングピンの上面図。 図11に示されたスプリングピンに固定される組付ピンの正面図。 同組付ピンの上面図。 同組付ピンの右側面図。 図14におけるXVI−XVI断面図。 図11のスプリングピンに組付ピンが固定された状態を示す正面図。 図17のスプリングピンが下側収容部に嵌められた状態を説明するための断面図。 図17のスプリングピンが下側収容部とケース側筒部に嵌められた状態を説明するための断面図。 図19の状態から操作突起が取り外された状態を説明するための断面図。 図18に示された状態を上方からみた図面。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明の一実施形態の組付状態解除阻止機構としてのロック機構11が採用された組付構造物としての遊技機用基板ケース10が示されている。この遊技機用基板ケース10は、第一の構成部材としてのケース本体12に対して第二の構成部材としての蓋部材14が組み付けられた構造とされており、これらケース本体12と蓋部材14の組付状態の解除がロック機構11によって阻止されて、その内部に制御基板16を収容した状態で、図示しない遊技機の裏側の適当な位置に取り付けられるようになっている。
より詳細には、ケース本体12は、ポリカーボネート(PC)等の透明な硬質の合成樹脂材料によって形成されており、図2乃至4に示されているように、全体として、底板18の外周縁部に沿って全周に亘って延びる周壁20が立設されて、上側に開口する開口部22が形成された構造とされている。
そこにおいて、本実施形態では、ケース本体12の長手方向(図2における左右方向)で対向位置せしめられた一対の長手方向対向壁部24,24のそれぞれに対して、上方に開口して長手方向対向壁部24の長手方向となるケース本体12の幅方向(図2における上下方向)に延びるガイド溝26が形成されている。
また、ケース本体12の幅方向一方(図2における下方)の側壁部には、複数(本実施形態では、八つ)の第二の筒部としての本体側筒部28が一体形成されている。特に、本実施形態では、これら八つの本体側筒部28は、ケース本体12の長手方向中央を挟んで、長手方向一方の側と他方の側に、四つずつまとまって一つのグループを構成するようにして位置せしめられている。
そこにおいて、本実施形態では、各本体側筒部28は有底円筒形状とされており、その周壁部分が、ケース本体12の幅方向一方の側壁部に対して、取付片30によって取り付けられている。これにより、各本体側筒部28がケース本体12の外周縁部としての周壁20に対して一体形成されているのである。
また、本実施形態では、各本体側筒部28の開口方向、即ち、各本体側筒部28の中心軸線が延びる方向は、ケース本体12の開口部22の開口方向、即ち、底板18に対して略直交する方向に対して略平行とされている。
更にまた、本実施形態では、各本体側筒部28の上方において、U字断面で本体側筒部28の開口方向(軸方向)に延びる下段収容部32が一体形成されている。そして、下段収容部32の底壁に形成された連通孔を通じて、下段収容部32内と本体側筒部28内が相互に連通せしめられている。
また、本実施形態では、各下段収容部32の上方において、コ字状断面で本体側筒部28の軸方向に延びる上段収容部34が一体形成されている。そして、上段収容部34の底壁に形成された切欠によって、上段収容部34内と下段収容部32内が相互に連通せしめられている。なお、本実施形態では、隣り合う二つの上段収容部34,34は、隣り合う方向に位置する側壁部、即ち、ケース本体12の幅方向に延びる側壁部を共有している。
このような構造とされたケース本体12に組み付けられる蓋部材14は、ケース本体12と同様に、ポリカーボネート(PC)等の透明な硬質の合成樹脂材料によって形成されており、図5乃至7に示されているように、全体として、天板36の外周縁部に沿って延びる周壁37が立設されて、下側に開口する開口部が形成された構造とされている。なお、本実施形態の天板36は、その幅方向(図5中の上下方向)中間部分において傾斜部分が設けられており、それによって、幅方向の両端において天板36から開口端までの距離が異ならされている。
また、蓋部材14の幅方向一方の側壁部には、複数(本実施形態では、八つ)の第一の筒部としての蓋側筒部38が一体形成されている。特に、本実施形態では、これら八つの蓋側筒部38は、蓋部材14の長手方向中央を挟んで、長手方向一方の側と他方の側に、四つずつまとまって一つのグループを構成するようにして位置せしめられている。
そこにおいて、本実施形態では、各蓋側筒部38は、矩形断面で開口する枠体乃至は筒体形状とされた上側収容部40の底壁に対して略一定の断面でストレートに延びる円筒形状とされた下側収容部42が同一中心軸上で軸方向下方に突設された構造とされており、これら上側収容部40と下側収容部42は、上側収容部40の底壁に形成された連通孔を通じて、相互に連通せしめられている。
特に、本実施形態では、各蓋側筒部38の開口方向(各蓋側筒部38の中心軸線が延びる方向)、即ち、上側収容部40と下側収容部42の開口方向(上側収容部40と下側収容部42の中心軸線が延びる方向)が、蓋部材14の開口方向、即ち、天板36に略直交する方向に対して略平行とされている。
このような構造とされた蓋側筒部38は、上側収容部40が一対の取付片44,44によって蓋部材14における幅方向一方の側壁部に取り付けられている。これにより、各蓋側筒部38が蓋部材14の外周縁部としての周壁37に対して一体形成されているのである。
続いて、上述の如き構造とされた蓋部材14を、ケース本体12に対して組み付けて固定する方法について、説明する。先ず、蓋部材14の長手方向(図5における左右方向)で対向位置せしめられる一対の長手方向対向壁部46,46を、ケース本体12の長手方向両端に形成された一対のガイド溝26,26に嵌め入れる。その際、図8に示されているように、ケース本体12における各ガイド溝26内に設けられた係止片48,48は、蓋部材14における各長手方向対向壁部46に形成された係止用切欠50,50内に収容位置せしめられるようになっている。なお、本実施形態の係止片48,48は、それぞれ、各ガイド溝26の側壁部分に対して一体的に設けられている。
そこにおいて、本実施形態では、上述の如く、蓋部材14における一対の長手方向対向壁部46,46がケース本体12における一対のガイド溝26,26に嵌め入れられた状態で、ケース本体12の底板18と蓋部材14における天板36は、天板36における傾斜部分を除いて略平行とされている。
また、図面上では明示されていないが、本実施形態では、上述の如く、ケース本体12に設けられたガイド溝26,26に対して蓋部材14における長手方向対向壁部46,46を嵌め入れる前において、制御基板16は、そこに実装されているコネクタ52が蓋部材14に形成された窓54から外部に突出した状態で、蓋部材14に対してネジ止めされるようになっている。
なお、制御基板16は、所定の検査機関による検査の対象となる制御基板(具体的には、例えば、遊技機の作動を全体的に制御する主制御基板や、かかる主制御基板からの制御信号に基づいて賞媒体の払い出しを制御する払出制御基板)等である。
そして、上述の如き状態から係止片48,48が係止用切欠50,50に係止される方向、即ち、ケース本体12の開口部22を蓋部材14で覆蓋する方向(蓋を閉める方向)へと蓋部材14をケース本体12に対してスライド変位せしめることにより、図9に示されているように、係止片48,48が係止用切欠50,50に係止されるようになっている。因みに、本実施形態では、蓋部材14をケース本体12に対してスライド変位せしめる際において、天板36が底板18に対して平行移動せしめられるようになっている。
そして、上述の如く、蓋部材14がケース本体12に対してスライド変位せしめられることにより、ケース本体12に対して蓋部材14が組み付けられた状態となって、図1に示されているように、ケース本体12の開口部22が蓋部材14で覆蓋されることとなる。すなわち、本実施形態では、ケース本体12の開口部22が蓋部材14で覆蓋された状態が組付状態とされているのである。
また、上述の如く、ケース本体12の開口部22が蓋部材14で覆蓋されたことにより、蓋部材14にネジ止めされた制御基板16が開口部22を通じてケース本体12に入れられることとなる。
なお、本実施形態では、上述の如く、ケース本体12の開口部22が蓋部材14で覆蓋された状態で、図1に示されているように、ケース本体12の幅方向他方の側壁部に形成された突起56が、蓋部材14における幅方向他方の側壁部に形成された挿通孔58に嵌め入れられるようになっている。
また、上述の如く、蓋部材14をケース本体12に対してスライド変位せしめることにより、図10に示されているように、蓋側筒部38における下側収容部42が本体側筒部28の上方に設けられた下段収容部32内に位置せしめられると共に、蓋側筒部38における上側収容部40が下段収容部32の上方に形成された上段収容部34内に位置せしめられるようになっている。
これにより、ケース本体12に対して蓋部材14が組み付けられた状態で、蓋側筒部38と本体側筒部28が、同一中心軸上に位置せしめられるようになっている。即ち、蓋部材14において本体側筒部28に対応する位置に蓋側筒部38が設けられているのである。
そして、上述の如く、蓋側筒部38と本体側筒部28が同一中心軸線上に位置せしめられることにより、蓋側筒部38の内部空間39と本体側筒部28の内部空間27が後述するスプリングピン60の挿入を許容する位置にあることとなる。即ち、本実施形態では、ケース本体12に対して蓋部材14が組み付けられた状態で、蓋側筒部38と本体側筒部28が同一中心軸上に位置せしめられることにより、蓋側筒部38の内部空間39と本体側筒部28の内部空間27が繋がった状態とされているのである。
なお、本実施形態では、上述の如く、蓋側筒部38と本体側筒部28が同一中心軸線上に位置せしめられた状態で、蓋側筒部38における下側収容部42の下端面と下段収容部32の底面33との間には、隙間が形成されている。
また、本実施形態では、上述の如く、底板18に対して天板36が平行移動するようにして、蓋部材14がケース本体12に対してスライド変位せしめられることにより、蓋部材14がケース本体12に対して組み付けられるようになっていることから、蓋部材14がケース本体12に対して組み付けられた状態で、蓋側筒部38と本体側筒部28の並ぶ方向、即ち、蓋側筒部38と本体側筒部28に共通の中心軸線が延びる方向が、蓋部材14のケース本体12に対するスライド方向、特に、解除方向としての開蓋方向(図1における下側から上側に向う方向)に交差している。
そして、上述の如く、同一中心軸上に位置せしめられた本体側筒部28と蓋側筒部38に対して、スプリングピン60が嵌め入れられるようになっている。そこにおいて、本実施形態のスプリングピン60は、鉄鋼やばね鋼,ばね用ステンレス鋼等で形成されており、図11及び図12に示されているように、周方向の一部において軸方向に蛇行しながら延びる切り込み62が形成された筒形状とされている。なお、このようなスプリングピン60は、例えば、長手方向両端縁部が幅方向の全長に亘って鋸歯状とされた板材を適当な機械や工具を用いて丸めること等によって、有利に形成される。また、本実施形態のスプリングピン60には、その軸方向両端の外側角部に対して、全周に亘って角取りが施されている。これにより、軸方向両端の何れの側からであっても、スプリングピン60の本体側筒部28と蓋側筒部38への挿入が有利に行われるようになっている。
また、本実施形態では、このようなスプリングピン60に対して組付ピン64が取り付けられている。この組付ピン64は、ABS等の合成樹脂材料によって形成されており、図13乃至図16に示されているように、全体として矩形平板形状とされた板状片66の中央部分から厚さ方向一方の側に突出する挿入突起としての挿入軸68が一体形成されていると共に、板状片66の中央部分から厚さ方向他方の側に突出する操作突起59が設けられた構造とされている。
そこにおいて、本実施形態の操作突起59は、平面視で板状片66よりも一回り小さい形状とされた押圧操作板部57の中央部分から板厚方向一方の側に突出する嵌合用突起としての連結突起55が一体形成された構造とされている。特に、本実施形態では、連結突起55と押圧操作板部57とが同一中心軸上に位置せしめられている。なお、操作突起59は、ABS等の合成樹脂材料や天然ゴム等のゴム材料等で形成されている。
そして、このような構造とされた操作突起59は、板状片66の板厚方向他方の面の中央部分に開口形成された嵌合穴としての連結穴53に対して、連結突起55が嵌め込まれることにより、板状片66の中央部分から厚さ方向他方の側に突出するようにして、板状片66に設けられているのである。即ち、本実施形態では、操作突起59は板状片66に対して別体形成されているのである。
特に、本実施形態では、このようにして、板状片66に操作突起59が突設された状態で、操作突起59と板状片66と挿入軸68とが同一中心軸線上に位置せしめられるようになっている。
なお、本実施形態では、板状片66の長手方向両端の下側角部に対して板状片66の幅方向全長に亘って角取りが施されている。これにより、後述する板状片66の上側収容部40内における上側開口から底壁への移動を有利に行うことが可能となる。
このような構造とされた組付ピン64は、図17に示されているように、スプリングピン60の軸方向一端61側から挿入軸68が挿入固定されることにより、スプリングピン60に対して組み付けられている。このことから明らかなように、本実施形態では、スプリングピン60の軸方向一端61が先行端部とは反対側の端部とされているのである。
そこにおいて、本実施形態では、スプリングピン60に対して組付ピン64が組み付けられた状態で、組付ピン64における挿入軸68は、その突出端65がスプリングピン60内に位置せしめられた状態とされている。換言すると、スプリングピン60に対して軸方向一端61の開口から挿し込まれた挿入軸68の突出端65は、スプリングピン60における軸方向他端63の開口から軸方向外方に突出しないようになっているのである。
また、本実施形態では、上述の如く、組付ピン64がスプリングピン60に組み付けられた状態で、組付ピン64(挿入軸68と板状片66と操作突起59における連結突起55と押圧操作板部57)が、スプリングピン60の中心軸線上に位置せしめられるようになっている。即ち、本実施形態では、スプリングピン60と挿入軸68と板状片66と連結突起55と押圧操作板部57とが同一中心軸上に位置せしめられているのである。その結果、操作突起59に対してスプリングピン60の挿入方向に外力が及ぼされる場合には、操作突起59における連結突起55が板状片66に形成された連結穴53への嵌め込み状態、即ち、操作突起59が板状片66に組み付けられた状態が維持されるようになっている一方、操作突起59に対して引き抜き方向、即ち、スプリングピン60の挿入方向とは反対側の方向に外力が及ぼされる場合には、操作突起59における連結突起55が板状片66に形成された連結穴53から引き抜かれることにより、操作突起59が板状片66から取り外されるようになっているのである。
そして、上述の如く、組付ピン64が組み付けられたスプリングピン60は、図18に示されているように、組付ピン64が取り付けられていない軸方向他端63側から蓋側筒部38に挿入されるようになっている。即ち、本実施形態では、スプリングピン60における軸方向他端63が先行端部とされているのである。なお、図18乃至図20においては、スプリングピン60とそこに組み付けられる組付ピン64は断面図で示していない。
そこにおいて、スプリングピン60が蓋側筒部38に嵌め入れられた状態では、スプリングピン60の軸方向一端61、即ち、スプリングピン60において組付ピン64が組み付けられたほうの端は、蓋側筒部38における上側収容部40内に位置せしめられている。また、スプリングピン60の軸方向一端61側に組み付けられた組付ピン64における板状片66は、蓋側筒部38における上側収容部40に収容位置せしめられている。
特に、本実施形態では、板状片66が上側収容部40に収容位置せしめられた状態で、板状片66の上面67、即ち、板状片66における操作突起59が設けられたほうの面が、蓋側筒部38における上側収容部40の上端面69、即ち、蓋側筒部38におけるスプリングピン60の挿入方向とは反対側の開口端面と略同じ高さに位置せしめられている。これにより、操作突起59は、蓋側筒部38における上側収容部40の上端面69、即ち、蓋側筒部38において本体側筒部28とは反対側に位置する開口端面から突出せしめられているのである。
また、本実施形態では、上述の如く、スプリングピン60が蓋側筒部38に嵌め入れられた状態で、スプリングピン60の軸方向他端63は、蓋側筒部38における下側収容部42内に位置せしめられている。即ち、スプリングピン60の軸方向他端63と、スプリングピン60に挿入固定された挿入軸68の突出端65は、本体側筒部28における蓋側筒部38側の開口端面としての下段収容部32の底面33よりも蓋側筒部38側に位置せしめられているのである。
そして、本実施形態では、上述の如く、スプリングピン60が蓋側筒部38に嵌め入れられることにより、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分に対して、スプリングピン60を締める力が作用することとなる。これにより、スプリングピン60が元の形状に戻ろうとする力(復元力)が下側収容部42に作用することとなる。その結果、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分の外周面が下側収容部42の内周面に押し当てられることとなり、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分の外周面と下側収容部42の内周面との間にスプリングピン60の軸方向への変位を妨げる方向に摩擦力が発生することとなる。
従って、本実施形態では、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分の外周面と下側収容部42の内周面との間に発生する静止摩擦力に基づいて、スプリングピン60が蓋側筒部38における下側収容部42に嵌められて固定されることとなり、その結果、上述の如きスプリングピン60の蓋側筒部38への収容状態が実現されるようになっている。
すなわち、本実施形態では、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分の外周面と下側収容部42の内周面との間に発生する静止摩擦力により、上述の如く、スプリングピン60が蓋側筒部38に嵌められて、板状片66が蓋側筒部38の内部空間39内に収容位置せしめられると共に、スプリングピン60の軸方向他端63が蓋側筒部38の内部空間39内に位置せしめられた状態が、準備状態とされているのである。
そして、上述の如く、スプリングピン60が下側収容部42に嵌め入れられた状態から操作突起59における押圧操作板部57を押圧操作することにより、スプリングピン60を摩擦力に抗して更に嵌め入れる。その際、操作突起59における連結突起55の板状片66に形成された連結穴53への嵌め込み状態が維持されており、操作突起59と板状片66が一体となって、スプリングピン60の挿入方向に移動して行くようになっている。これにより、図19に示されているように、スプリングピン60の軸方向他端63が本体側筒部28の内部空間27内に到達して、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態となり、かかる状態で、スプリングピン60の軸方向一端61は蓋側筒部38内に位置せしめられている。その結果、ケース本体12に対する蓋部材14の開蓋方向へのスライド変位が、蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入されたスプリングピン60によって阻止されて、ケース本体12と蓋部材14が固定された固定状態が実現されることとなる。
そこにおいて、本実施形態では、上述の如く、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態で、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分だけに対して、スプリングピン60を軸直角方向に締める力が作用するようになっている。即ち、本実施形態では、スプリングピン60の軸方向変位を阻止する摩擦力が、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分のみに及ぼされるようになっており、その結果、スプリングピン60が蓋側筒部38(下側収容部42)だけに嵌められて固定されているのである。
また、本実施形態では、図18に示されている状態から操作突起59(押圧操作板部57)を押圧操作することにより、スプリングピン60を更に嵌め入れる際において、スプリングピン60に固定された組付ピン64における板状片66の長手方向両端が、上側収容部40における長手方向(図7や図18における左右方向)で対向位置せしめられる一対の対向壁部70,70に対して摺動せしめられるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、一対の対向壁部70,70の対向面間距離が、上側収容部40の上側開口から底壁へと行くに従って次第に短くなるようにされている。これにより、スプリングピン60に固定された組付ピン64における板状片66の長手方向両端は、上側収容部40の底壁側に行くに従って次第に上側収容部40の上側開口側への反りが大きくなるようになっている。
そして、本実施形態では、板状片66が上側収容部40の底壁に到達すると、板状片66の長手方向両端部のそれぞれが、上側収容部40の上側開口側に反った状態から元の状態に戻ると共に、各対向壁部70の底壁付近に形成された開口穴72に入り込むようになっている。その結果、板状片66の長手方向両端部のそれぞれが、各対向壁部70に形成された開口穴72の内周面74のうちスプリングピン60の嵌入方向とは反対側に位置する面に対して係止されることにより、組付ピン64の上側収容部40の上側開口側への変位、延いては、スプリングピン60の軸方向上方への変位(抜け方向となる挿入方向とは反対の方向への変位)が阻止されることとなる。
なお、このようにして、板状片66の長手方向両端のそれぞれが、開口穴72の内周面74に係止された状態下において、板状片66は上側収容部40の底壁に当接せしめられている。これにより、組付ピン64の下側収容部42側への変位が規制されるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、上述の如く、板状片66の長手方向両端のそれぞれが、開口穴72の内周面74に係止された状態で、操作突起59における押圧操作板部57の上面が蓋側筒部38の上端面69と略同じ高さに位置せしめられている。
そして、この状態から押圧操作板部57を手掛かりにして、操作突起59における連結突起55を板状片66に形成された連結穴53から引き抜き、操作突起59を板状片66から取り外すことにより、図20に示されているように、組付ピン64における板状片66と挿入軸68、即ち、組付ピン64において一体形成されていた部分のみが、蓋側筒部38内に収容位置せしめられることとなる。
なお、本実施形態では、スプリングピン60が蓋側筒部38に嵌着固定されて、板状片66の上面67が蓋側筒部38の上端面69と同じ高さに位置せしめられた状態下において、図21に示されているように、板状片66における幅方向両端と上側収容部40との間に隙間が形成されるようになっている。
特に、本実施形態では、図面上では必ずしも明らかではないが、板状片66の上面67が蓋側筒部38(上側収容部40)の上端面69と同じ高さに位置せしめられた状態から板状片66の長手方向両端のそれぞれが開口穴72,72に入り込むまでの間において、板状片66における幅方向両端と上側収容部40との間に隙間が形成されるようになっている。これにより、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態に至るまでの間において、板状片66の長手方向両端のみが上側収容部40の上側開口側に反るようになっている。その結果、スプリングピン60が蓋側筒部38だけに嵌め入れられた状態からスプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態に至るまでの抵抗を小さくすることが可能となる。
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、本実施形態では、ケース本体12に対して一体形成された本体側筒部28と、蓋部材14に対して一体形成された蓋側筒部38と、これら本体側筒部28と蓋側筒部38とに跨って挿入されるスプリングピン60と、板状片66と、挿入軸68とを含んで、ロック機構11が構成されている。
また、図面上では明示されていないが、本実施形態では、四つのロック機構11が集まることで構成されたロック機構グループ76のうち、何れか一つのロック機構11においてのみ、図20に示されているように、スプリングピン60が本体側筒部28と蓋側筒部38とに跨って挿入された状態、即ち、組付状態解除阻止機能が発揮された状態とされている一方、その他のロック機構11の全てにおいて、図18に示されているように、スプリングピン60が蓋側筒部38のみに嵌め入れられた状態、即ち、組付状態解除阻止機能が発揮されていない準備状態とされている。
なお、組付状態解除阻止機能が発揮された状態のロック機構11において、図19に示されているように、操作突起59を取り付けた状態にしておくことも、勿論可能である。
このような構造とされたロック機構11においては、ケース本体12に対して蓋部材14が組み付けられた状態で、ケース本体12に対する蓋部材14のスライド変位方向に直交する方向に延びる中心軸線上に位置せしめられた蓋側筒部38(下側収容部42)と本体側筒部28とに跨って挿入されるスプリングピン60が、蓋側筒部38における下側収容部42に嵌められて固定されていることから、ケース本体12に対する蓋部材14の開蓋方向へのスライド変位がスプリングピン60によって阻止されることとなり、その結果、ケース本体12と蓋部材14の固定状態、延いては、組付状態の維持が実現されるようになっている。
そこにおいて、蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入されるスプリングピン60は、周方向の一部で分断された筒形状とされて、軸直角方向にばね作用を生ぜしめるようになっていることから、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態で、下側収容部42(蓋側筒部38)によって及ぼされる、スプリングピン60を締める力の反力が、下側収容部42(蓋側筒部38)に及ぼされるようになっている。
これにより、スプリングピン60における下側収容部42(蓋側筒部38)に嵌め入れられている部分の外周面と下側収容部42(蓋側筒部38)の内周面との間においてスプリングピン60の軸方向への変位を妨げる方向に作用する摩擦力が発生することとなる。
従って、上述の如き構造とされたロック機構11においては、本体側筒部28や蓋側筒部38に成形時の寸法誤差があったり、遊技機用基板ケース10の周辺温度の変化に起因して、本体側筒部28や蓋側筒部38に変形があったとしても、ケース本体12と蓋部材14の安定した固定状態、延いては、組付状態の維持を有利に実現することが可能となり、その結果、ケース本体12に対する蓋部材14の開蓋方向へのスライド変位、即ち、ケース本体12と蓋部材14の組付状態の解除を有利に阻止することが可能となる。
また、スプリングピン60が下側収容部42(蓋側筒部38)と本体側筒部28とに跨って挿入された状態で、板状片66の長手方向両端のそれぞれが、開口穴72,72に嵌め込まれるようになっていることから、スプリングピン60が軸方向上方、即ち、挿入方向とは反対側の方向となる抜け方向に変位しようとした場合に、板状片66の長手方向両端のそれぞれが、開口穴72の内周面74に対してスプリングピン60の挿入方向とは反対側の面に係止されることとなる。これにより、例えば、本体側筒部28の底壁に穴を開ける等して、スプリングピン60を挿入方向とは反対の方向に押し戻そうとしても、板状片66の長手方向の各端部が開口穴72の内周面74に対して係止されることにより、スプリングピン60の挿入方向とは反対側の方向への変位を阻止することが可能となる。その結果、ケース本体12と蓋部材14の安定した固定状態、延いては、組付状態の維持を一層有利に実現することが可能となり、ケース本体12と蓋部材14の組付状態の解除を一層有利に阻止することが可能となる。
さらに、挿入軸68が板状片66の中央部分に突出形成されていることから、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入されるまでの過程における板状片66の長手方向両端の反りを有利に実現することが可能となる。
更にまた、スプリングピン60に固定された組付ピン64の板状片66に対して操作突起59が突設されていることから、スプリングピン60の挿入作業を、かかる操作突起59を押圧操作することにより、有利に行うことが可能となる。
そこにおいて、本実施形態では、操作突起59を押圧操作する際に作業者の指等が触れる押圧操作板部57が、平面視において、操作突起59と板状片66を連結する連結突起55よりも十分に大きくされていることから、操作突起59の押圧操作を行い易くすることが可能となる。
また、本実施形態では、スプリングピン60と挿入軸68と板状片66と連結突起55と押圧操作板部57とが同一中心軸上に位置せしめられていることから、操作突起59を押圧操作する力が、スプリングピン60の中心軸線方向に効率良く伝達されることとなり、スプリングピン60の挿入作業を一層有利に実現することが可能となる。
更にまた、本実施形態では、操作突起59が板状片66の中央部分から板厚方向他方に突設されていることから、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入されるまでの過程における板状片66の長手方向両端の反りを有利に実現することが可能となる。
また、本実施形態では、操作突起59が板状片66から取り外し可能とされていることから、操作突起59が用済みとなった場合、即ち、板状片66の長手方向両端のそれぞれが開口穴72,72に嵌め入れられた場合、操作突起59を板状片66から取り外すことにより、組付ピン64における一体形成部分(挿入軸68と板状片66)だけを蓋側筒部38内に収容位置せしめることが可能となる。その結果、操作突起59を手掛かりにして、スプリングピン60が引き抜かれることを有利に回避することが可能となる。
更にまた、本実施形態では、本体側筒部28が有底円筒形状とされていることから、本体側筒部28の底壁に穴を開ける等しない限り、スプリングピン60が本体側筒部28の側から引き抜けないようになっており、しかも、スプリングピン60と蓋側筒部38における下側収容部42との間において、スプリングピン60の引き抜き方向に対して逆らう方向に摩擦力が働くようになっていることから、スプリングピン60の引き抜きを有利に阻止することが可能となり、その結果、ケース本体12と蓋部材14の固定状態、延いては、組付状態の維持の更なる安定化を図ることが可能となり、ケース本体12と蓋部材14の組付状態の解除をより一層有利に阻止することが可能となる。
また、本実施形態では、スプリングピン60が蓋側筒部38だけに嵌め入れられた状態を維持することが、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分の外周面と下側収容部42の内周面との間に発生する静止摩擦力に基づいて実現されるようになっていることから、ケース本体12と蓋部材14の組付状態解除阻止機能が発揮されていないロック機構11を構成する蓋側筒部38を巧く利用することにより、ケース本体12と蓋部材14の組付状態解除阻止機能が発揮されていないロック機構11において、これから使用されるスプリングピン60、即ち、これから本体側筒部28と蓋側筒部38とに跨って挿入されるスプリングピン60を有利に配設することが可能となる。その結果、ケース本体12と蓋部材14の組付状態解除阻止機能が発揮されていないロック機構11において将来使用されるスプリングピン60の配設スペースを有利に確保することが可能となる。
また、本実施形態では、スプリングピン60が下側収容部42(蓋側筒部38)だけに嵌められて固定されるようになっていることから、蓋側筒部3を蓋部材14の周壁37に連結している取付片44,44をニッパー等で切断することにより、蓋側筒部38を蓋部材14から分離するだけで、スプリングピン60を本体側筒部28から容易に抜き取ることが可能となる。その結果、ロック機構11が破壊された痕跡を残しつつ、遊技機用基板ケース10の開蓋作業を速やかに行うことが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態におけるスプリングピン60の軸方向端部外側の角部に対する角取りは、必ずしも必要なものではない。また、前記実施形態における下段収容部32と上段収容部34は、必ずしも必要なものではない。
また、スプリングピンにおける周方向で分断されている部分は、前記実施形態のように、蛇行している必要はなく、真っ直ぐ延びていても良い。更に、スプリングピンは、板材を一周以上に巻いた構造であっても良い。
更にまた、周方向で分断された筒状のスプリングピンに対して、スプリングピンの形成材料よりも硬度が低い材料で形成された挿入部材を挿入固定しても良い。これにより、スプリングピンにおいて周方向で分断されている部分の離隔距離を有利に確保することが可能となり、その結果、スプリングピンの軸直角方向へのばね作用を有利に得ることが可能となる。なお、挿入部材の形成材料としては、例えば、硬質ゴムやシリコーン,セラミックス,ウレタン等が採用される。
また、スプリングピン60は、蓋側筒部38と本体側筒部28の両方に嵌められて固定されるようになっていても良い。
また、前記実施形態において、下側収容部42の内径寸法が軸方向上端から軸方向下端に行くに従って次第に小さくされていても良い。これにより、スプリングピン60の嵌め入れ作業を有利に実現することが可能となる。
さらに、板状片の板面に直交する方向から見た形状は、円形や楕円形,多角形等が何れも採用され得る。
更にまた、操作突起は板状片に対して一体形成されていても良い。そこにおいて、操作突起が板状片に対して一体形成されている場合には、操作突起が用済みとなった段階で、操作突起を板状片から分離することが望ましい。これにより、操作突起を手掛かりにしたスプリングピンの引き抜きを有利に回避することが可能となる。具体的には、例えば、操作突起を押圧操作する際に、潰れる等の変形が生じない程度の強度を有する脆弱部を操作突起における板状片との接続部分に設けておき、かかる脆弱部を捩じ切る等することにより、操作突起を板状片から分離すること等が考えられる。
また、前記実施形態において、板状片66の長手方向両端のそれぞれが、開口穴72,72に嵌め入れられた状態で、操作突起59における押圧操作板部57の上面が蓋側筒部38の上端面69よりも上方に位置せしめられていても良い。これにより、押圧操作板部57を手掛かりにした操作突起59を取り外す作業を一層有利に実現することが可能となる。
さらに、板状片の外周面とかかる板状片が収容されている第一の筒部の内周面との間に発生する静止摩擦力を利用して、準備状態を実現するようにしても良い。
さらに、制御基板16は、蓋部材14に対してネジ止めされる必要はなく、制御基板16の適当な位置に形成された穴に対して蓋部材14に設けられた突起を挿し込むことにより、蓋部材14に対して位置決めされているだけであっても良い。
更にまた、前記実施形態では、不正行為防止の観点から遊技機用基板ケースに採用されているロック機構について説明したが、本発明は、ただ単に、第一の構成部材に対して第二の構成部材を組付固定するための手段として採用することも、勿論可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
10:遊技機用基板ケース,11:ロック機構,12:ケース本体,14:蓋部材,28:本体側筒部,38:蓋側筒部,59:操作突起,60:スプリングピン,61:軸方向一端,63:軸方向他端,66:板状片,68:挿入軸,69:上端面,72:開口穴,74:内周面

Claims (2)

  1. 第一の構成部材と該第一の構成部材に対して組み付けられる第二の構成部材とを含んで構成された組付構造物における該第一の構成部材と該第二の構成部材の組付状態の解除を阻止する組付状態解除阻止機構であって、
    前記第一の構成部材及び前記第二の構成部材のうちの一方に一体形成された第一の筒部と、該第一の構成部材及び該第二の構成部材のうちの他方に一体形成された第二の筒部とが、前記組付状態下において、該組付状態を解除する解除方向に対して交差する方向で、該第一の筒部と該第二の筒部のそれぞれの内部空間が繋がった状態となるように位置せしめられると共に、スプリングピンを該第一の筒部において該第二の筒部とは反対側の開口から挿入して該第一の筒部に嵌めて、更に、該スプリングピンにおいて挿入時に先行する先行端部が該第二の筒部の該内部空間内に至るまで該スプリングピンを挿入することで、該第一の構成部材と該第二の構成部材を固定した固定状態が実現されるようにする一方、板状片の中央部分から板厚方向一方に突出する挿入突起が該スプリングピンにおける該先行端部とは反対側の端部に挿入固定されていると共に、該固定状態が実現された状態で、該板状片が該第一の筒部に対して該スプリングピンの挿入方向とは反対側に係止されるようにし、更に、該第一の筒部に該スプリングピンを嵌めて、該板状片が該第一の筒部の該内部空間内に収容位置せしめられた状態で、該板状片の中央部分から板厚方向他方に突出するように設けられた操作突起が該第一の筒部において該第二の筒部のほうとは反対側に位置する開口端面から突出せしめられるようにされており、且つ、
    前記操作突起が前記板状片に対して別体形成されており、該操作突起に対して前記スプリングピンの挿入方向に外力が及ぼされる場合には、該操作突起が該板状片に対して組み付けられるようにする一方、該操作突起に対して該スプリングピンの挿入方向とは反対側の方向に外力が及ぼされる場合には、該操作突起が該板状片から取り外されるようにしたことを特徴とする組付状態解除阻止機構。
  2. 第一の構成部材と該第一の構成部材に対して組み付けられる第二の構成部材とを含んで構成された組付構造物における該第一の構成部材と該第二の構成部材の組付状態の解除を阻止する組付状態解除阻止機構であって、
    前記第一の構成部材及び前記第二の構成部材のうちの一方に一体形成された第一の筒部と、該第一の構成部材及び該第二の構成部材のうちの他方に一体形成された第二の筒部とが、前記組付状態下において、該組付状態を解除する解除方向に対して交差する方向で、該第一の筒部と該第二の筒部のそれぞれの内部空間が繋がった状態となるように位置せしめられると共に、スプリングピンを該第一の筒部において該第二の筒部とは反対側の開口から挿入して該第一の筒部に嵌めて、更に、該スプリングピンにおいて挿入時に先行する先行端部が該第二の筒部の該内部空間内に至るまで該スプリングピンを挿入することで、該第一の構成部材と該第二の構成部材を固定した固定状態が実現されるようにする一方、板状片の中央部分から板厚方向一方に突出する挿入突起が該スプリングピンにおける該先行端部とは反対側の端部に挿入固定されていると共に、該固定状態が実現された状態で、該板状片が該第一の筒部に対して該スプリングピンの挿入方向とは反対側に係止されるようにし、更に、該第一の筒部に該スプリングピンを嵌めて、該板状片が該第一の筒部の該内部空間内に収容位置せしめられた状態で、該板状片の中央部分から板厚方向他方に突出するように設けられた操作突起が該第一の筒部において該第二の筒部のほうとは反対側に位置する開口端面から突出せしめられるようにされており、且つ、
    前記操作突起と前記板状片とが一体形成されていると共に、該操作突起と該板状片との接続部分には、該操作突起を前記スプリングピンの挿入方向に押圧操作する際に変形が生じない程度の強度を有する脆弱部が設けられている一方、前記第一の構成部材と前記第二の構成部材との前記固定状態が実現されて、該操作突起が用済みとなった段階で該操作突起を該板状片から分離するようにしたことを特徴とする組付状態解除阻止機構。
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