JP5056482B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源にエンジンとモータを備えたハイブリッド車両の制御装置に関する。
ハイブリッド車両として特許文献1の技術が開示されている。この公報には、エンジンとモータとを断接する第1締結要素と、モータと駆動輪とを断接する第2締結要素を備え、エンジンを動力源に含みながら走行するエンジン使用走行モードを有する。そして、発進時を含め、最低変速比(例えば1速)を選択しても、エンジンが自立可能な最低回転数を下回るような極低速時には、第2締結要素をスリップさせることで、エンジンの自立回転を確保して走行するものが知られている。
特開2001−263383号公報
しかしながら、上記走行モードを継続すると、第2締結要素の発熱が過剰となるおそれがあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、第2締結要素の過剰な発熱を抑制可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、バッテリの蓄電量が第1蓄電量以上のときはモータ走行制御手段を選択し、第1蓄電量よりも小さい第2蓄電量未満のときはエンジン使用スリップ走行制御手段を選択し、モータ走行制御手段を選択しているときにバッテリの蓄電量が第2蓄電量以上かつ第1蓄電量未満となったときはモータ走行制御手段とし、エンジン使用スリップ走行制御手段を選択しているときにバッテリの蓄電量が第2蓄電量以上かつ第1蓄電量未満となったときはエンジン使用スリップ走行制御手段を選択する制御を行う際、エンジン使用スリップ走行制御手段の継続時間が所定時間より長いときは、第1蓄電量と第2蓄電量の差が小さくなるように変更することとした。
よって、本発明のハイブリッド車両の制御装置にあっては、走行制御手段を頻繁に切り換えることが可能となり、第2締結要素の発熱量を抑制できる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車両の駆動系構成を説明する。図1は実施例1のエンジン始動制御装置が適用された後輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1クラッチCL1と、モータジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、を有する。尚、FLは左前輪、FRは右前輪である。
エンジンEは、例えばガソリンエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。尚、エンジン出力軸にはフライホイールFWが設けられている。
第1クラッチCL1は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間に介装されたクラッチであり、後述する第1クラッチコントローラ5からの制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された制御油圧により、スリップ締結を含み締結・開放が制御される。
モータジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。尚、このモータジェネレータMGのロータは、図外のダンパーを介して自動変速機ATの入力軸に連結されている。
第2クラッチCL2は、モータジェネレータMGと左右後輪RL,RRとの間に介装されたクラッチであり、後述するATコントローラ7からの制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結を含み締結・開放が制御される。
自動変速機ATは、前進5速後退1速等の有段階の変速比を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える変速機であり、第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、いくつかの摩擦締結要素を流用している。尚、詳細については後述する。
そして、自動変速機ATの出力軸は、車両駆動軸としてのプロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。尚、前記第1クラッチCL1と第2クラッチCL2には、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチを用いている。
このハイブリッド駆動系には、第1クラッチCL1の締結・開放状態に応じて3つの走行モードを有する。第1走行モードは、第1クラッチCL1の開放状態で、モータジェネレータMGの動力のみを動力源として走行するモータ使用走行モードとしての電気自動車走行モード(以下、「EV走行モード」と略称する。)である。第2走行モードは、第1クラッチCL1の締結状態で、エンジンEを動力源に含みながら走行するエンジン使用走行モード(以下、「HEV走行モード」と略称する。)である。第3走行モードは、第1クラッチCL1の締結状態で第2クラッチCL2をスリップ制御させ、エンジンEを動力源に含みながら走行するエンジン使用スリップ走行モード(以下、「WSC走行モード」と略称する。)である。このモードは、特にバッテリSOCが低いときやエンジン水温が低いときに、クリープ走行を達成可能なモードである。尚、EV走行モードからHEV走行モードに遷移するときは、第1クラッチCL1を締結し、モータジェネレータMGのトルクを用いてエンジン始動を行う。
上記「HEV走行モード」には、「エンジン走行モード」と「モータアシスト走行モード」と「走行発電モード」との3つの走行モードを有する。
「エンジン走行モード」は、エンジンEのみを動力源として駆動輪を動かす。「モータアシスト走行モード」は、エンジンEとモータジェネレータMGの2つを動力源として駆動輪を動かす。「走行発電モード」は、エンジンEを動力源として駆動輪RR,RLを動かすと同時に、モータジェネレータMGを発電機として機能させる。
定速運転時や加速運転時には、エンジンEの動力を利用してモータジェネレータMGを発電機として動作させる。また、減速運転時は、制動エネルギを回生してモータジェネレータMGにより発電し、バッテリ4の充電のために使用する。
また、更なるモードとして、車両停止時には、エンジンEの動力を利用してモータジェネレータMGを発電機として動作させる発電モードを有する。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。尚、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、互いの情報交換が可能なCAN通信線11を介して接続されている。
エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報を入力し、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne:エンジン回転数,Te:エンジントルク)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。尚、エンジン回転数Ne等の情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
モータコントローラ2は、モータジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報を入力し、統合コントローラ10からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、モータジェネレータMGのモータ動作点(Nm:モータジェネレータ回転数,Tm:モータジェネレータトルク)を制御する指令をインバータ3へ出力する。尚、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電状態を表すバッテリSOCを監視していて、バッテリSOC情報は、モータジェネレータMGの制御情報に用いると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
第1クラッチコントローラ5は、第1クラッチ油圧センサ14と第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令に応じ、第1クラッチCL1の締結・開放を制御する指令を第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。尚、第1クラッチストロークC1Sの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と車速センサ17と第2クラッチ油圧センサ18と運転者の操作するシフトレバーの位置に応じた信号を出力するインヒビタスイッチからのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第2クラッチ制御指令に応じ、第2クラッチCL2の締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブ内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する。尚、アクセルペダル開度APOと車速VSPとインヒビタスイッチの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19とブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報を入力し、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(摩擦ブレーキによる制動力)で補うように、統合コントローラ10からの回生協調制御指令に基づいて回生協調ブレーキ制御を行う。
統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21と、第2クラッチ出力回転数N2outを検出する第2クラッチ出力回転数センサ22と、第2クラッチ伝達トルク容量TCL2を検出する第2クラッチトルクセンサ23と、ブレーキ油圧センサ24と、第2クラッチCL2の温度を検知する温度センサ10aと、前後加速度を検出するGセンサ10bからの情報およびCAN通信線11を介して得られた情報を入力する。
また、統合コントローラ10は、エンジンコントローラ1への制御指令によるエンジンEの動作制御と、モータコントローラ2への制御指令によるモータジェネレータMGの動作制御と、第1クラッチコントローラ5への制御指令による第1クラッチCL1の締結・開放制御と、ATコントローラ7への制御指令による第2クラッチCL2の締結・開放制御と、を行う。
以下に、図2に示すブロック図を用いて、実施例1の統合コントローラ10にて演算される制御を説明する。例えば、この演算は、制御周期10msec毎に統合コントローラ10で演算される。統合コントローラ10は、目標駆動力演算部100と、モード選択部200と、目標充放電演算部300と、動作点指令部400と、変速制御部500と、を有する。
目標駆動力演算部100では、図3に示す目標駆動力マップを用いて、アクセルペダル開度APOと車速VSPとから、目標駆動力tFoOを演算する。
モード選択部200は、Gセンサ10bの検出値に基づいて路面勾配を推定する路面勾配推定演算部201を有する。路面勾配推定演算部201は、車輪速センサ19の車輪速加速度平均値等から実加速度を演算し、この演算結果とGセンサ検出値との偏差から路面勾配を推定する。
更に、モード選択部200は、WSC走行モードの継続時間を推定する継続時間推定部202を有する。継続時間推定部202は、下記の情報に基づいて推定する。
(i)アクセルペダルとブレーキペダルの両方が踏まれていない時間が所定時間よりも長いときは継続時間が長いと推定する。アクセルペダルが踏まれているか否かはアクセル開度センサ16等で検出する。また、ブレーキペダルが踏まれているか否かはブレーキストロークセンサ20等で検出する。
アクセルペダルとブレーキペダルの両方が踏まれていないとは、クリープ走行制御を行っているときである。トルクコンバータを備えていない実施例1にあっては、SOCが低い場合にはWSC走行モードを選択するため継続的にWSC走行モードが選択される可能性が高い。一方、SOCが高い場合はEV走行モードが選択されるものの、いずれEV領域は消失し、その後はWSC走行モードとなる。いずれの場合であってもWSC走行モードが継続的に選択されると推定できる。
(ii)所定時間内にアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み替え、もしくはブレーキペダルからアクセルペダルへの踏み替えが行われた回数が所定回数以上のときは継続時間が長いと推定する。アクセル操作とブレーキ操作が頻繁に行われるときは、低車速領域で例えば車庫入れや渋滞走行をしているときである。このときも、上述と同じように、WSC走行モードが継続的に選択されると推定できる。尚、具体的な回数のカウントとしては、例えばアクセルペダルが操作されてから所定時間内にアクセルペダルが解放され、かつ、ブレーキペダルに踏み換えられた時点から所定時間内にブレーキペダルが解放された場合には、踏み替えが一回行われたとカウントする。
(iii)WSC走行モードが選択されているときにブレーキペダルが所定回数以上踏まれているときは継続時間が長いと推定する。この場合も、渋滞走行しているときであり、やはりWSC走行モードが継続的に選択されると推定できる。
(iv)後述するWSC走行モードとHEV走行モードの切り換え車速である下限車速VSP1以上においてEV走行モードにより走行している時間が長いときは継続時間が長いと推定する。すなわち、HEV領域でのEV走行時間が長いと、SOC低下に伴い車速低下時にはWSC走行モードに遷移する可能性が高く、やはり、継続的にWSC走行モードが選択されると推定できる。
また、モード選択部200は、検出された第2クラッチCL2の温度と、推定された路面勾配と、推定された継続時間に基づいて、後述する目標充放電量マップのうち、EVON線を低SOC側に変更する閾値変更部203を有する。図4は閾値変更部203により変更される目標充放電量マップを表す概略図である。閾値変更部203は、EVON線がSOC50%に設定されている状態から、継続時間が長いと判定されたとき、もしくは推定勾配が所定値以上のとき、もしくは第2クラッチ温度が所定値以上になると、EVON線をSOC40%に切り換える。この閾値変更部203によりSOC閾値が変更された際の作用については後述する。
次に、モードマップについて説明する。図5は通常モードマップを表す。通常モードマップ内には、EV走行モードと、WSC走行モードと、HEV走行モードとを有し、アクセルペダル開度APOと車速VSPとから、目標モードを演算する。但し、EV走行モードが選択されていたとしても、バッテリSOCが所定値以下であれば、強制的に「HEV走行モード」もしくは「WSC走行モード」を目標モードとする。
図5の通常モードマップにおいて、HEV→WSC切換線は、所定アクセル開度APO1未満の領域では、自動変速機ATが1速段のときに、エンジンEのアイドル回転数よりも小さな回転数となる下限車速VSP1よりも低い領域に設定されている。また、所定アクセル開度APO1以上の領域では、大きな駆動力を要求されることから、下限車速VSP1よりも高い車速VSP1'領域までWSC走行モードが設定されている。尚、バッテリSOCが低く、EV走行モードを達成できないときには、発進時等であってもWSC走行モードを選択するように構成されている。
アクセルペダル開度APOが大きいとき、その要求をアイドル回転数付近のエンジン回転数に対応したエンジントルクとモータジェネレータMGのトルクで達成するのは困難な場合がある。ここで、エンジントルクは、エンジン回転数が上昇すればより多くのトルクを出力できる。このことから、エンジン回転数を引き上げてより大きなトルクを出力させれば、例え下限車速VSP1よりも高い車速までWSC走行モードを実行しても、短時間でWSC走行モードからHEV走行モードに遷移させることができる。この場合が図5に示す下限車速VSP1'まで広げられたWSC領域である。
目標充放電演算部300では、図4に示す目標充放電量マップを用いて、バッテリSOCから目標充放電電力tPを演算する。また、目標充放電量マップには、EV走行モードもしくはMWSC走行モードを許可もしくは禁止するためのEVON線がSOC=50%に設定され、EVOFF線がSOC=35%に設定されている。また、上述したように、閾値変更部203の指令に基づいてEVON線がSOC=40%に変更される。
SOC≧50%のときは、図5の通常モードマップにおいてEV走行モード領域が出現する。モードマップ内に一度EV走行モード領域が出現すると、SOCが35%を下回るまでは、この領域は出現し続ける。
SOC<35%のときは、図5の通常モードマップにおいてEV走行モード領域が消滅する。モードマップ内からEV走行モード領域が消滅すると、SOCが50%に到達するまでは、この領域は消滅し続ける。
動作点指令部400では、アクセルペダル開度APOと、目標駆動力tFoOと、目標モードと、車速VSPと、目標充放電電力tPとから、これらの動作点到達目標として、過渡的な目標エンジントルクと目標モータジェネレータトルクと目標第2クラッチ締結容量と自動変速機ATの目標変速段と第1クラッチソレノイド電流指令を演算する。また、動作点指令部400には、EV走行モードからHEV走行モードに遷移するときにエンジンEを始動するエンジン始動制御部が設けられている。
変速制御部500では、シフトマップに示すシフトスケジュールに沿って、目標第2クラッチ締結容量と目標変速段を達成するように自動変速機AT内のソレノイドバルブを駆動制御する。尚、シフトマップは、車速VSPとアクセルペダル開度APOに基づいて予め目標変速段が設定されたものである。
〔WSC走行モードについて〕
次に、WSC走行モードの詳細について説明する。WSC走行モードとは、エンジンEが作動した状態を維持している点に特徴があり、要求駆動力変化に対する応答性が高い。具体的には、第1クラッチCL1を完全締結し、第2クラッチCL2を要求駆動力に応じた伝達トルク容量TCL2としてスリップ制御し、エンジンE及び/又はモータジェネレータMGの駆動力を用いて走行する。
実施例1のハイブリッド車両では、トルクコンバータのように回転数差を吸収する要素が存在しないため、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2を完全締結すると、エンジンEの回転数に応じて車速が決まってしまう。エンジンEには自立回転を維持するためのアイドル回転数による下限値が存在し、このアイドル回転数は、エンジンの暖機運転等によりアイドルアップを行っていると、更に下限値が高くなる。また、要求駆動力が高い状態では素早くHEV走行モードに遷移できない場合がある。
一方、EV走行モードでは、第1クラッチCL1を解放するため、上記エンジン回転数による下限値に伴う制限はない。しかしながら、バッテリSOCに基づく制限によってEV走行モードによる走行が困難な場合や、モータジェネレータMGのみで要求駆動力を達成できない領域では、エンジンEによって安定したトルクを発生する以外に手段がない。
そこで、上記下限値に相当する車速よりも低車速領域であって、かつ、EV走行モードによる走行が困難な場合やモータジェネレータMGのみでは要求駆動力を達成できない領域では、エンジン回転数を所定回転数に維持し、第2クラッチCL2をスリップ制御させ、エンジントルクを用いて走行するWSC走行モードを選択する。
図6はWSC走行モードにおけるエンジン動作点設定処理を表す概略図、図7はWSC走行モードにおけるエンジン目標回転数を表すマップである。
WSC走行モードにおいて、運転者がアクセルペダルを操作すると、図7に基づいてアクセルペダル開度に応じた目標エンジン回転数特性が選択され、この特性に沿って車速に応じた目標エンジン回転数が設定される。そして、図6に示すエンジン動作点設定処理によって目標エンジン回転数に対応した目標エンジントルクが演算される。
ここで、エンジンEの動作点をエンジン回転数とエンジントルクにより規定される点と定義する。図6に示すように、エンジン動作点は、エンジンEの出力効率が高い動作点を結んだ線(以下、α線)上で運転することが望まれる。
しかし、上述のようにエンジン回転数を設定した場合、運転者のアクセルペダル操作量(要求駆動力)によってはα線から離れた動作点を選択することとなる。そこで、エンジン動作点をα線に近づけるために、目標エンジントルクは、α線を考慮した値にフィードフォワード制御される。
一方、モータジェネレータMGは、設定されたエンジン回転数を目標回転数とする回転数フィードバック制御が実行される。今、エンジンEとモータジェネレータMGは直結状態とされていることから、モータジェネレータMGが目標回転数を維持するように制御されることで、エンジンEの回転数も自動的にフィードバック制御されることとなる。
このとき、モータジェネレータMGが出力するトルクは、α線を考慮して決定された目標エンジントルクと要求駆動力との偏差を埋めるように自動的に制御される。モータジェネレータMGでは、上記偏差を埋めるように基礎的なトルク制御量(回生・力行)が与えられ、更に、目標エンジン回転数と一致するようにフィードバック制御される。
あるエンジン回転数において、要求駆動力がα線上の駆動力よりも小さい場合、エンジン出力トルクを大きくした方がエンジン出力効率は上昇する。このとき、出力を上げた分のエネルギをモータジェネレータMGにより回収することで、第2クラッチCL2に入力されるトルク自体は運転者の要求トルクとしつつ、効率の良い発電が可能となる。
ただし、バッテリSOCの状態によって発電可能なトルク上限値が決定されるため、バッテリSOCからの要求発電出力(SOC要求発電電力)と、現在の動作点におけるトルクとα線上のトルクとの偏差(α線発電電力)との大小関係を考慮する必要がある。
図6(a)は、α線発電電力がSOC要求発電電力よりも大きい場合の概略図である。SOC要求発電電力以上にはエンジン出力トルクを上昇させることができないため、α線上に動作点を移動させることはできない。ただし、より効率の高い点へ移動させることで燃費効率を改善する。
図6(b)は、α線発電電力がSOC要求発電電力よりも小さい場合の概略図である。SOC要求発電電力の範囲内であれば、エンジン動作点をα線上に移動させることができるため、この場合は、最も燃費効率の高い動作点を維持しつつ発電することができる。
図6(c)は、エンジン動作点がα線よりも高い場合の概略図である。要求駆動力に応じた動作点がα線よりも高いときは、バッテリSOCに余裕があることを条件として、エンジントルクを低下させ、不足分をモータジェネレータMGの力行により補う。これにより、燃費効率を高くしつつ要求駆動力を達成することができる。
尚、図6(b)に示すように、SOC側の要求発電電力最大値よりもα線によって規定される発電電力が優先されるが、閾値変更部203によりSOC閾値が変更されると、WSC走行モードでは、発電量として上記α線によって規定される発電電力を更に上昇させる。言い換えると、エンジン動作点をα線より上の領域に移動させ、その分、発電電力を増大させる。
〔閾値変更部によりSOC閾値が変更された際の作用〕
次に、閾値変更部203によりSOC閾値を変更する理由及びその作用について説明する。WSC走行モードでは、第2クラッチCL2をスリップ制御するため、第2クラッチCL2は発熱するものの、同時に、SOCが低いことから例えば図6(b)に示すように、モータジェネレータMGによる発電を行う。すると、SOCは徐々に増加していき、SOC=50%に到達すると、EVON線を越えるため、WSC走行モードからEV走行モードに遷移する。
EV走行モードでは第1クラッチCL1を解放し、第2クラッチCL2を完全締結することから、第2クラッチCL2の温度は低下し始める。同時に、SOCは再度低下し始める。SOCが35%を下回ると、再度WSC走行モードに遷移する。このように、WSC走行モードを選択しているときは、SOC=35%からSOC=50%の間を行き来する。このとき、EVOFF線とEVON線との間隔が広いと、それだけ、WSC走行モードを選択する時間が長く、第2クラッチCL2の温度がクラッチ焼け開始温度を超えてしまう可能性もある。一方で、EVOFF線とEVON線との間隔が広いと、それだけEV走行モードを選択する時間を確保することもできると考えられる。しかしながら、EV走行モードによって第2クラッチCL2の温度を低下させる際には、クラッチ温度特性との間で下記に示す特性があった。
ここで、第2クラッチCL2の温度特性について説明する。図8は第2クラッチCL2をスリップ制御させて温度上昇した後に、完全締結させたときの温度変化を表す図である。図8に示すように、第2クラッチCL2は完全締結すると、最初の所定時間t内でΔT1低下し、更にその後の所定時間t内でΔT2(<ΔT1)低下する。すなわち、温度低下効率を考えたとき、完全締結から最初の所定時間t内を使うと、効率よく温度を低下することができると言える。言い換えると、完全締結時間を長く確保したとしても、常に効率よく温度低下を図ることができるわけではない。
すなわち、EVOFF線とEVON線との間隔が広いと、EV走行モードを選択する時間を確保できるものの、必ずしも温度低下効率が良いわけではなく、WSC走行モードを選択する時間が長いことによる温度上昇懸念の方が強いことが判明した。
そこで、WSC走行モードが継続的に実行されると懸念されるシーンや、車両負荷が高くWSC走行モードによる第2クラッチCL2の温度上昇が懸念されるシーン、もしくは、第2クラッチCL2の温度が実際に上昇してしまったシーンにおいては、EVOFF線とEVON線との間隔を狭めることとした。
図9は閾値変更処理を表すフローチャートである。
ステップS1では、継続時間が長いか否かを判定し、継続時間が長いと判定されたときはステップS4へ進み、それ以外のときはステップS2へ進む。
ステップS2では、推定勾配が所定値よりも大きいか否かが判定され、所定値よりも大きいと判定されたときはステップS4へ進み、それ以外のときはステップS3へ進む。
ステップS3では、第2クラッチCL2の温度が所定値よりも大きいか否かを判断し、大きいときはステップS4へ進み、それ以外のときはステップS5へ進む。
ステップS4では、EVON線をSOC=40%に設定する。
ステップS5では、EVON線をSOC=50%に設定する。
ここで、上記フローチャートに基づく作用について比較例を用いて説明する。図10は通常制御において、SOCに応じてEV走行モードとWSC走行モードが交互に選択される様子を表すタイムチャート、図11は図10に示すタイムチャートのSOCの動きを目標充放電量マップに書き込んだ概略図である。
図10に示すように、SOCが50%よりも大きく、EV走行モードを選択している状態を継続すると、SOCは徐々に低下していく。図11に示すと、ポイントP1が図11中において徐々に左方に移動していく。そして、SOCが35%未満となり、すなわちEVOFF線を下回ると、通常モードマップからEV走行モード領域が消滅するため、強制的にWSC走行モードに切り替えられる。
WSC走行モードでは、SOCを回復すべく発電要求が同時になされるため(図6(b)参照)、SOCは回復し始める。図11に示すと、ポイントP1が図11中において徐々に右方に移動していく。しかしながら、WSC走行モードでは、第2クラッチCL2のスリップ量が大きいため、第2クラッチCL2の温度は急激に上昇していく。
このとき、SOCが50%すなわちEVON線を上回るまでは、WSC走行モードが強制的に選択されているため、第2クラッチCL2の温度は焼け開始温度を超えてしまう場合がある。ここで、焼け開始温度とは、第2クラッチCL2が過剰に高温になり、スリップ状態が終了した時点で溶着するおそれがある温度であり、仕様緒元や実験等に基づいて適宜設定される値である。
すなわち、図11に示すように、EVON線とEVOFF線の間をSOCが往復するように制御しているときに、第2クラッチCL2の温度変化に着目する。このとき、第2クラッチCL2の温度Tempcl2は、焼け開始温度を何度も超えてしまうシーンが存在することとなり、第2クラッチCL2の必要な耐久性を確保することができない。
図12は実施例1においてEVON線を変更した場合のタイムチャート、図13は図12に示すタイムチャートのSOCの動きを目標充放電量マップに書き込んだ概略図である。
図13に示すように、EVON線がSOC=40%に変更されると、EV走行モードからWSC走行モードに遷移した後、再度EV走行モードに遷移するまでのタイミングが早くなる。このとき、同時にWSC走行モードにおける発電電力が通常のα線発電よりも大きくなるように運転されるため、SOCの上昇速度を高くすることができる。
これにより、WSC走行モードでの継続的な走行時間を短くすることができる。また、WSC走行モードからEV走行モードに遷移する回数を増やすことで、効率よく第2クラッチCL2の温度を低下できる。
すなわち、図8において説明したように、締結時の温度下降特性を鑑みると、単位時間当たりに下降できる温度が大きな領域を積極的に用いる方が有利である。言い換えると、温度低下を抑制するのはモータジェネレータMGの駆動すなわちバッテリ電力であり、このバッテリ電力を用いて効率的に温度下降を望めるため、温度下降勾配の大きな領域のみで効率よく冷却することができる。
以上説明したように、実施例1にあっては下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)WSC走行モード(エンジン使用スリップ走行制御手段)の継続時間が長いか否かを推定する継続時間推定部202(継続時間推定手段)と、推定された継続時間が所定時間より長いときは、EVON線(第1蓄電量)とEVOFF線(第2蓄電量)との差が小さくなるように変更する閾値変更部203(閾値変更手段)を備えた。
よって、WSC走行モードとEV走行モードを頻繁に遷移させることが可能となり、第2クラッチCL2の発熱量を抑制できる。
(2)第2クラッチCL2の温度を検出する温度センサ10aと、検出された温度が所定値以上のときは、EVON線(第1蓄電量)とEVOFF線(第2蓄電量)との差が小さくなるように変更する閾値変更部203(閾値変更手段)を備えた。
よって、WSC走行モードとEV走行モードを頻繁に遷移させることが可能となり、第2クラッチCL2の発熱量を抑制できる。
(3)車両負荷である路面勾配を推定する路面勾配推定演算部201と、推定された路面勾配が所定値以上のときは、EVON線(第1蓄電量)とEVOFF線(第2蓄電量)との差が小さくなるように変更する閾値変更部203(閾値変更手段)を備えた。
よって、WSC走行モードとEV走行モードを頻繁に遷移させることが可能となり、第2クラッチCL2の発熱量を抑制できる。
(4) 閾値変更部203は、EVON線(第1蓄電量)を小さくした。よって、EV走行モードの時間を長くでき、WSC走行モードによる走行時間を短縮することができる。
(5)アクセルペダルとブレーキペダルの両方が踏まれていない時間が所定時間よりも長いときは継続時間が長いと推定することとした。
アクセルペダルとブレーキペダルの両方が踏まれていないとは、クリープ走行制御を行っているときである。トルクコンバータを備えていない実施例1にあっては、SOCが低い場合にはWSC走行モードを選択するため継続的にWSC走行モードが選択される可能性が高い。一方、SOCが高い場合はEV走行モードが選択されるものの、いずれEV領域は消失し、その後はWSC走行モードとなる。いずれの場合であってもWSC走行モードが継続的に選択されると推定できる。
(6)所定時間内にアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み替え、もしくはブレーキペダルからアクセルペダルへの踏み替えが行われた回数が所定回数以上のときは継続時間が長いと推定することとした。
アクセル操作とブレーキ操作が頻繁に行われるときは、低車速領域で例えば車庫入れや渋滞走行をしているときである。このときも、上述と同じように、WSC走行モードが継続的に選択されると推定できる。
(7)WSC走行モードが選択されているときにブレーキペダルが所定回数以上踏まれているときは継続時間が長いと推定することとした。
ブレーキ操作が頻繁に行われるときは、低車速領域で例えば車庫入れや渋滞走行をしているときである。このときも、WSC走行モードが継続的に選択されると推定できる。
(8) WSC走行モードとHEV走行モードの切り換え車速である下限車速VSP1以上においてEV走行モードにより走行している時間が長いときは継続時間が長いと推定することとした。
すなわち、HEV領域でのEV走行時間が長いと、SOC低下に伴い車速低下時にはWSC走行モードに遷移する可能性が高く、やはり、継続的にWSC走行モードが選択されると推定できる。
(9)通常のWSC走行モードにおいて、エンジン駆動力を用いてモータジェネレータMGによりα線発電する構成において、閾値変更部203によりSOC閾値が変更されたときは、変更前よりもモータジェネレータMGの発電量を大きくすることとした。具体的には、α線よりも上の領域でエンジンを駆動し、より大きな発電力をえることとした。
よって、WSC走行モードにおけるSOC上昇速度を高くすることが可能となり、より素早くEV走行モードに遷移することができる。これにより、第2クラッチCL2の発熱を抑制することができる。
以上、実施例1に基づいて説明したが、上記構成に限られず本発明の範囲を逸脱しない範囲で他の構成を取り得る。
例えば、実施例1では、閾値変更部203は、EVON線をSOCが低くなる値に変更した。これに対し、EVOFF線をSOCが高くなる値に変更してもよい。図14は閾値変更部203により変更される目標充放電量マップを表す概略図である。閾値変更部203は、EVOFF線がSOC=35%に設定されている状態から、継続時間が長いと判定されたとき、もしくは推定勾配が所定値以上のとき、もしくは第2クラッチ温度が所定値以上になると、EVOFF線をSOC=40%に切り換える。これにより、SOCが高い状態を維持しつつEV走行モードとWSC走行モードを頻繁に切り換えることができる。
また、実施例1では、EVON線をSOCが低くなる値に変更したが、EVON線とEVOFF線を一本の線としてもよい。図15は閾値変更部203により変更される目標充放電量マップを表す概略図である。閾値変更部203は、EVON線がSOC=50%に設定されている状態から、EVOFF線が設定されているSOC=35%の位置に変更し、EVON線とEVOFF線とが一致するようにしてもよい。これにより、より細かくEV走行モードとWSC走行モードを切り換えることができる。尚、EVON線とEVOFF線とが一致するようにした場合、例えば、一致した値をSOC=35%に限らず、他のSOCの値に変更してもよい。
また、実施例1では、車両負荷として路面勾配を検出又は推定することとしたが、車両牽引等の有無を検出するようにしてもよいし、車載荷重を検出してもよい。このように車両負荷が大きい場合には車速の上昇が遅く、第2クラッチCL2が発熱しやすいからである。
また、第2クラッチCL2の温度を検出する手段として、温度センサ10aを設けたが、第2クラッチCL2の差回転や伝達トルク容量TCL2に基づいて発熱量を推定してもよい。
また、実施例1では、FR型のハイブリッド車両について説明したが、FF型のハイブリッド車両であっても構わない。
実施例1の後輪駆動のハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1の統合コントローラにおける演算処理プログラムを示す制御ブロック図である。 図2の目標駆動力演算部にて目標駆動力演算に用いられる目標駆動力マップの一例を示す図である。 図2の目標充放電演算部にて目標充放電電力の演算に用いられる目標充放電量マップの一例を示す図である。 図2のモード選択部にて目標モードの選択に用いられる通常モードマップを示す図である。 WSC走行モードにおけるエンジン動作点設定処理を表す概略図である。 WSC走行モードにおけるエンジン目標回転数を表すマップである。 第2クラッチの温度変化特性を表す図である。 SOC閾値変更処理を表すフローチャートである。 通常制御において、SOCに応じてEV走行モードとWSC走行モードが交互に選択される様子を表すタイムチャートである。 図12に示すタイムチャートのSOCの動きを目標充放電量マップに書き込んだ概略図である。 SOC閾値を変更した場合の、SOCに応じてEV走行モードとWSC走行モードが交互に選択される様子を表すタイムチャートである。 図12に示すタイムチャートのSOCの動きを目標充放電量マップに書き込んだ概略図である。 他の実施例における図2の目標充放電演算部にて目標充放電電力の演算に用いられる目標充放電量マップの一例を示す図である。 他の実施例における図2の目標充放電演算部にて目標充放電電力の演算に用いられる目標充放電量マップの一例を示す図である。
符号の説明
E エンジン
CL1 第1クラッチ
MG モータジェネレータ
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ
24 ブレーキ油圧センサ
100 目標駆動力演算部
200 モード選択部
300 目標充放電演算部
400 動作点指令部

Claims (10)

  1. エンジンと、
    モータと、
    前記エンジンと前記モータとの間に介装され前記エンジンと前記モータとを断接する第1締結要素と、
    前記モータと駆動輪との間に介装され前記モータと前記駆動輪とを断接する第2締結要素と、
    前記モータに電力を供給するバッテリと、
    前記第1締結要素を締結し、前記第2締結要素をスリップ締結することで前記エンジンのトルクにより走行するエンジン使用スリップ走行制御手段と、
    前記第1締結要素を解放し、前記第2締結要素を締結又はスリップ締結することで前記モータのトルクにより走行するモータ走行制御手段と、
    前記バッテリの蓄電量が第1蓄電量以上のときは前記モータ走行制御手段を選択し、前記第1蓄電量よりも小さい第2蓄電量未満のときは前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択し、前記モータ走行制御手段を選択しているときに前記バッテリの蓄電量が前記第2蓄電量以上かつ前記第1蓄電量未満となったときは前記モータ走行制御手段とし、前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択しているときに前記バッテリの蓄電量が前記第2蓄電量以上かつ前記第1蓄電量未満となったときは前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択する通常制御手段と、
    前記エンジン使用スリップ走行制御手段の継続時間が所定時間より長いか否かを推定する継続時間推定手段と、
    前記推定された継続時間が所定時間より長いときは、前記第1蓄電量と前記第2蓄電量の差が小さくなるように変更する閾値変更手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. エンジンと、
    モータと、
    前記エンジンと前記モータとの間に介装され前記エンジンと前記モータとを断接する第1締結要素と、
    前記モータと駆動輪との間に介装され前記モータと前記駆動輪とを断接する第2締結要素と、
    前記モータに電力を供給するバッテリと、
    前記第1締結要素を締結し、前記第2締結要素をスリップ締結することで前記エンジンのトルクにより走行するエンジン使用スリップ走行制御手段と、
    前記第1締結要素を解放し、前記第2締結要素を締結又はスリップ締結することで前記モータのトルクにより走行するモータ走行制御手段と、
    前記バッテリの蓄電量が第1蓄電量以上のときは前記モータ走行制御手段を選択し、前記第1蓄電量よりも小さい第2蓄電量未満のときは前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択し、前記モータ走行制御手段を選択しているときに前記バッテリの蓄電量が前記第2蓄電量以上かつ前記第1蓄電量未満となったときは前記モータ走行制御手段とし、前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択しているときに前記バッテリの蓄電量が前記第2蓄電量以上かつ前記第1蓄電量未満となったときは前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択する通常制御手段と、
    前記第2締結要素の温度を検出又は推定する温度検出手段と、
    前記検出された温度が所定値以上のときは、前記第1蓄電量と前記第2蓄電量の差が小さくなるように変更する閾値変更手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. エンジンと、
    モータと、
    前記エンジンと前記モータとの間に介装され前記エンジンと前記モータとを断接する第1締結要素と、
    前記モータと駆動輪との間に介装され前記モータと前記駆動輪とを断接する第2締結要素と、
    前記モータに電力を供給するバッテリと、
    前記第1締結要素を締結し、前記第2締結要素をスリップ締結することで前記エンジンのトルクにより走行するエンジン使用スリップ走行制御手段と、
    前記第1締結要素を解放し、前記第2締結要素を締結又はスリップ締結することで前記モータのトルクにより走行するモータ走行制御手段と、
    前記バッテリの蓄電量が第1蓄電量以上のときは前記モータ走行制御手段を選択し、前記第1蓄電量よりも小さい第2蓄電量未満のときは前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択し、前記モータ走行制御手段を選択しているときに前記バッテリの蓄電量が前記第2蓄電量以上かつ前記第1蓄電量未満となったときは前記モータ走行制御手段とし、前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択しているときに前記バッテリの蓄電量が前記第2蓄電量以上かつ前記第1蓄電量未満となったときは前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択する通常制御手段と、
    車両負荷を検出又は予測する車両負荷検出手段と、
    前記検出された車両負荷が所定値以上のときは、前記第1蓄電量と前記第2蓄電量の差が小さくなるように変更する閾値変更手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか1つに記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記閾値変更手段は、前記第1蓄電量を小さくすることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか1つに記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記閾値変更手段は、前記第2蓄電量を大きくすることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  6. 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記継続時間推定手段は、アクセルペダルとブレーキペダルの両方が踏まれていない時間が所定時間よりも長いときは継続時間が長いと推定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  7. 請求項1または6に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記継続時間推定手段は、所定時間内にアクセルペダルからブレーキペダル、もしくはブレーキペダルからアクセルペダルに踏み換えられた回数が所定回数以上のときは継続時間が長いと推定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  8. 請求項1または6または7いずれか1つに記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記継続時間推定手段は、前記エンジン使用スリップ走行制御手段が選択されているときにブレーキペダルが所定回数以上のときは継続時間が長いと推定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  9. 請求項1または6ないし8いずれか1つに記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記第1及び第2締結要素を締結し、前記エンジンのトルクにより走行するエンジン走行制御手段を設け、
    前記通常制御手段は、前記エンジン使用スリップ走行制御手段を選択しているときに車速が所定車速以上のときは前記エンジン走行制御手段を選択する手段であり、
    前記継続時間推定手段は、前記所定車速以上において前記モータ走行制御手段により走行している時間が長いときは継続時間が長いと推定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  10. 請求項1ないし9いずれか1つに記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータは発電可能なモータジェネレータであり、
    前記エンジン使用スリップ走行制御手段は、エンジン駆動力を用いて前記モータにより発電すると共に、前記閾値変更手段により前記第1蓄電量と前記第2蓄電量の差が小さくなるように変更したときは、変更前よりも前記モータの発電量を大きくすることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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