JP5056189B2 - 転がり軸受用軌道輪の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、単一の素材から、ラジアル玉軸受等の転がり軸受を構成する外輪及び内輪を製造する為の、転がり軸受用軌道輪の製造方法の改良に関する。
各種回転機器の回転支持部に、図4に示す様なラジアル玉軸受1が組み込まれている。このラジアル玉軸受1は、単列深溝型であって、互いに同心に配置された外輪2と内輪3との間に複数個の玉4、4を設置して成る。このうちの外輪2の内周面の軸方向中間部に深溝型の外輪軌道5を、内輪3の外周面の軸方向中間部に深溝型の内輪軌道6を、それぞれ全周に亙って形成している。上記各玉4、4は、保持器7により保持された状態で、上記外輪軌道5と上記内輪軌道6との間に転動自在に配置している。そして、この構成により、上記外輪2と上記内輪3との相対回転を自在としている。尚、図4に示した例では、上記保持器7として、金属製の波形保持器を使用しているが、合成樹脂製の冠型保持器を使用する場合も多い。又、上記外輪2の両端部内周面に形成した係止溝に、それぞれ密封板の外周縁を係止する構造を採用する場合も多い。この場合に上記両密封板の内周縁は、上記内輪3の両端部外周面に、全周に亙って摺接若しくは近接対向させる。
ところで、上述の様なラジアル玉軸受1を構成する上記外輪2及び上記内輪3を製造する為の製造方法としては、例えば特許文献1、2に記載される様に、単一の素材から、多段送り型の鍛造機(フォーマ)を用いた熱間鍛造を利用して製造する技術が知られている。図5は、上記特許文献1、2に記載された、上記外輪2及び上記内輪3の加工工程を示している。尚、図示の例では、(A)に示した円柱状素材8を得る為の工程(切断工程)から、(D)に示した外輪用中間素材24及び内輪用中間素材25を得る為の工程(分離・打ち抜き工程)までを、多段送り型の鍛造機を用いて熱間により連続的に処理する。そして、(E)に示した外輪2及び内輪3を得る為の工程(拡径・軌道面形成工程)を、ロールフォーマにより冷間で行なう。
従来技術の場合、先ず、切断工程として、高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)等の金属製の線材若しくは棒材を所定長さに切断して、図5の(A)に示す様な、円柱状素材(ビレット)8を得る。その後、据え込み工程として、この円柱状素材8に、自由鍛造により軸方向に圧縮する据え込み加工を施して、(B)に示した様な、偏平状(円盤状)の第一中間素材9とする。
次いで、成形工程として、上記第一中間素材9に、図6に示す様に、受型であるダイ10と押型であるパンチ11とを用いて、型鍛造を施す。具体的には、図6の(B)に示す様に、上記ダイ10として、開口側に位置する内周面側大径部12と底部側に位置する内周面側小径部13とを内側段差部14で連続させた、段付形状の成形用孔15を有するものを使用する。又、上記パンチ11として、先端側に外周面側小径部16を、基端側に外周面側大径部17を、これら外周面側小径部16と外周面側大径部17との間に中径部18を、それぞれ有する段付形状のものを使用する。そして、上記第一中間素材9の軸方向一端面(軸方向一端とは図1〜3、5、6の右端側を指し、反対に軸方向他端とは左端側を指す。本明細書全体で同じ。)のうちの外径寄り部分を、上記成形用孔15の内周面に形成された上記内側段差部14に当接させた状態で、上記パンチ11により軸方向他端側から押し込む。これにより、上記第一中間素材9の外周面形状を上記成形用孔15によって成形すると共に、同じく内周面形状を上記パンチ11によって成形する。そして、図5及び図6の(C)に示した様な、内外両周面の軸方向中間部にそれぞれ段差部を有する、段付有底円筒状の第二中間素材19を得る。この第二中間素材19は、軸方向他端側の大径側筒部20と、軸方向一端側の小径側筒部21と、この小径側筒部21の軸方向一端側開口を塞ぐ底部22とから成る。
尚、図示の例では、上記成形用孔15の底面23を、上記ダイ10に一体に設けた構造としているが、実際の場合には、この底面23を、受型を構成する、上記第二中間素材19を上記成形用孔15から抜き取る為のカウンタースリーブやカウンターパンチ等の先端面によって構成する場合もある。
次いで、分離・打ち抜き工程として、上記第二中間素材19を、上記大径側筒部20と上記小径側筒部21との境界位置でこれら大径側筒部20と小径側筒部21とに分離すると共に、上記第二中間素材19の底部22を打ち抜く。これにより、図5の(D)に示した様に、上記大径側筒部20から外輪用中間素材24を得ると共に、上記小径側筒部21から内輪用中間素材25を得る。
そして、上記外輪用中間素材24及び上記内輪用中間素材25を鍛造機から取り出した後、拡径・軌道面形成工程として、ロールフォーマを用いた冷間ローリング加工を施し、ラジアル玉軸受1を構成する外輪2及び内輪3とする。具体的には、成形用ロールとマンドレル(図示省略)とを用いて、上記外輪用中間素材24及び上記内輪用中間素材25の直径を拡大すると共に、この外輪用中間素材24の軸方向中間部内周面に断面円弧形の外輪軌道5を、上記内輪用中間素材25の軸方向中間部外周面に断面円弧形の内輪軌道6を、それぞれ形成する。これにより、図5の(E)に示した様な、外輪2及び内輪3を得る。又、この様な冷間ローリング加工を行なった後には、熱間鍛造(及び焼き鈍し)により生じた表面の酸化層及び脱炭層を取り除く為に、総形バイト等を用いた旋削加工を施して、表面全体を仕上げる。尚、上記外輪用中間素材24の内周面に、上記冷間ローリング加工により、前記密封板の外周縁部を係止する為の係止溝を同時に形成する場合もある。
上述の様な加工工程を有する従来技術の場合、上記内輪3の外周面に、バリを捲れ込む事による欠陥部が発生する可能性がある。この様に、この内輪3の外周面に発生する欠陥部は、前記円柱状素材8を得る為に、金属製の線材若しくは棒材を切断した際に生じた、この円柱状素材8の軸方向端部外周縁のバリが原因となる。そして、この様な欠陥部が、上記内輪3の外周面のうちで、内輪軌道6部分若しくはこの内輪軌道6とこの内輪軌道6に隣接する円筒面部との境界部26に発生した場合には、ラジアル玉軸受1を組み立てた状態で、転がり精度や耐久性を低下させる原因になる為、特に問題となる。
この為従来から、上記冷間ローリング加工後に行なう旋削加工時に、上記内輪軌道6部分若しくは上記境界部26に生じた欠陥部を、酸化層等と同時に除去する(削り取る)事が行なわれていた。ところが、上記内輪3の外周面に施される旋削加工は、刃先面をこの内輪3の外周面の母線形状と一致させた、複雑な刃先形状を有する総形バイトを用いて行なわれる。この為、上記内輪軌道6部分若しくは上記境界部26に生じた欠陥部を削り取る際に、刃先が欠損し易くなると言った問題を生じていた。尚、上記円柱状素材8の軸方向端部外周縁に発生するバリは、切断工程を、縦型鍛造機により冷間で行なう場合に比べて、横型(多段送り型)鍛造機により熱間で行なう場合に大きくなる。これは、材料(金属製の線材若しくは棒材)の硬度が低くなり延性が上昇する為であり、捲れ込みによる欠陥部の深さを大きくして、刃先の早期欠損を招き易くなる。そして、旋削加工に要する時間が長くなると共に、代えのバイトを複数用意する必要があり、加工効率の低下と加工コストの上昇とを招いてしまう。
以下、上記円柱状素材8の軸方向端部外周縁に発生したバリが、上記境界部26に、このバリを捲れ込む事による欠陥部となって現れる過程に就いて、上記図5及び図6を用いて説明する。尚、これら各図に付した黒丸部分のうち、図5の(A)に示した黒丸部分はバリを示しており、その他の黒丸部分は、このバリに基づく欠陥部の位置を示している。
上記円柱状素材8の軸方向端部外周縁に発生したバリは、その後の据え込み加工により押し潰されて、図5の(B)及び図6の(A)に示す様に、第一中間素材9の軸方向両端面のうちの径方向中間部分に、欠陥部となって現れる。この第一中間素材9の軸方向端面に現れる欠陥部は円環状で、その直径d は、上記円柱状素材8の外径Dと同じか僅かに大きい程度である(d≧D)。又、その後の成形工程に使用する前記ダイ10の成形用孔15の、内周面側小径部13の内径r13よりも小さい(d<r13)。
この為、成形工程の際に、上記第一中間素材9の軸方向一端面に現れた欠陥部は、成形用孔15の内周面に設けられた内側段差部14により支えられる事なく、図6の(B)に示す様に、成形工程の進行に伴って、内周面側小径部13の内径側に押し込まれ、この内周面側小径部13の内周面に接触する。そして、熱間鍛造時には、型(ダイ10)とワーク(第一中間素材9)との当接部の摩擦係数は相当に高くなる。従って、成形工程を終えるまでの間に、上記内周面側小径部13の内周面に当接した欠陥部がこの内周面に対して相対変位する量は、僅かとなる。この為、上記内周面側小径部13の内周面に欠陥部を当接させたままの状態で、上記第一中間素材9から第二中間素材19が造られる。従って、図5及び図6の(C)にそれぞれ示した様に、この第二中間素材19のうちで、上記内周面側小径部13の内周面に対応する部分である、小径側筒部21の外周面の軸方向中間部分に、欠陥部が現れる。この結果、その後の分離・打ち抜き工程、及び、拡径・軌道面形成工程を経て、図5の(E)に示す様に、内輪3の外周面のうちの境界部26乃至内輪軌道6部分に、バリを捲れ込む事による欠陥部が現れる。
これに対し、上記第一中間素材9の軸方向他端面に現れた欠陥部に関しては、成形工程の際に、その内径側にパンチ11の外周面側小径部16が押し込まれ、この成形工程の進行に伴って、このパンチ11の外周面側小径部16と中径部18とを連続する段差面に当接する。この為、成形工程後に得られる第二中間素材19のうちで、上記パンチ11の外周面側小径部16と中径部18とを連続する段差面に対応する部分である、小径側筒部21の軸方向他端面に欠陥部が現れる。この結果、その後の分離・打ち抜き工程、及び、拡径・軌道面形成工程を経て、図5の(E)に示す様に、内輪3の軸方向他端面に欠陥部が現れる。この様にして、この内輪3の軸方向他端面に現れた欠陥部は、冷間ローリング加工後に施す旋削加工時に、刃先形状を平坦面とした片刃バイト等を用いて容易に除去する事ができる。この為、前述した様な刃先欠損の問題を生じる事はない。しかも、上記軸方向他端面に関しては、仮に欠陥部が残っても、転がり精度や耐久性を悪化させる原因にはなりにくい。この様に、上記内輪3の表面に表れる2種類の欠陥部のうちで問題となるのは、この内輪3の内輪軌道6部分若しくは境界部26に生じる欠陥部のみである。
尚、上記内輪軌道6部分若しくは上記境界部26に、バリを捲れ込む事による欠陥部が現れる事を防止する為に、例えば、切断工程により得られた円柱状素材8の軸方向端面に旋削加工を施して、予めこの円柱状素材8の軸方向端部外周縁に発生したバリを除去しておく事も考えられる。但し、この場合には、バリを除去する為だけの新たな工程を、せん断工程と据え込み工程との間に割り込ませる事になり、加工工程全体の流れを悪くして(サイクルタイムが長くなり)、加工効率を低下させてしまう為、好ましくない。
特開平11−257357号公報 特開平11−244983号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、円柱状素材の軸方向端部外周縁に発生するバリに基づく欠陥部を、除去作業が容易な内輪若しくは外輪の軸方向端面にのみ存在させる事のできる、転がり軸受用軌道輪の製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明は、内周面の軸方向中間部に外輪軌道を全周に亙って形成した外輪と、外周面の軸方向中間部に内輪軌道を全周に亙って形成した内輪と、この内輪軌道と上記外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えた転がり軸受を構成する、上記外輪と上記内輪とを単一の素材から造る、転がり軸受用軌道輪の製造方法に関し、切断工程と、据え込み工程と、成形工程と、分離・打ち抜き工程とを有する。
このうちの切断工程では、金属製の線材若しくは棒材を、所定長さに切断して円柱状素材とする。
又、上記据え込み工程では、上記円柱状素材を、軸方向に圧縮して円盤状の第一中間素材とする。
又、上記成形工程は、上記第一中間素材を、受型に形成された、開口側に位置する内周面側大径部と底部側に位置する内周面側小径部とを内側段差部で連続させた成形用孔内に、先端側に外周面側小径部を基端側に外周面側大径部を、これら外周面側小径部と外周面側大径部との間に中径部を、それぞれ有する押型により、軸方向に押し込む、熱間鍛造加工である。これにより、内外両周面の軸方向中間部にそれぞれ段差部を有し、軸方向片側を大径側筒部とし、同他側を小径側筒部とした、段付有底円筒状の第二中間素材とする。
又、上記分離・打ち抜き工程では、この第二中間素材を、上記大径側筒部と上記小径側筒部との境界位置でこれら大径側筒部と小径側筒部とに分離すると共に、上記第二中間素材の底部を打ち抜く。分離と打ち抜きとは、同時に行なっても、前後して行なっても良い。何れにしても、上記大径側筒部から得られる部分を外輪用中間素材とし、上記小径側筒部から得られる部分を内輪用中間素材とする。
特に、請求項1に記載した転がり軸受用軌道輪の製造方法にあっては、上記第一中間素材の軸方向端面のうちで上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分の直径を、上記受型の成形用孔のうちの上記内周面側小径部の内径よりも小さくする。
そして、上記第一中間素材から上記第二中間素材を造る為の成形工程を、この第一中間素材の軸方向端面のうちで上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分を、上記成形用孔の底面に当接させつつ行ない、上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に生じたバリに基づく欠陥部を、上記第二中間素材を構成する上記小径側筒部の軸方向端面に位置させる。
又、請求項3に記載した転がり軸受用軌道輪の製造方法にあっては、上記第一中間素材の軸方向端面のうちで上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分の直径を、上記受型の成形用孔のうちの上記内周面側小径部の内径よりも大きく、且つ、上記内周面側大径部の内径よりも小さくする。
そして、上記第一中間素材から上記第二中間素材を造る為の成形工程を、この第一中間素材の軸方向端面のうちで上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分を、上記成形用孔の内周面に設けられた上記内側段差部に当接させつつ行ない、上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に生じたバリに基づく欠陥部を、上記第二中間素材を構成する上記大径側筒部の軸方向端面に位置させる。
又、上述した請求項1に記載した転がり軸受用軌道輪の製造方法を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、上記据え込み工程で、円盤状の本体部と、この本体部の径方向中央部に軸方向に突出した状態で設けられた、この本体部よりも小径の突部とから成る、第一中間素材を形成する。そして、上記成形工程を、この第一中間素材のうちの突部の軸方向端面を、上記成形用孔の底面に当接させつつ行なう。
又、上述した請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した転がり軸受用軌道輪の製造方法を実施する場合には、例えば請求項4に記載した様に、上記切断工程を、金属製の線材若しくは棒材にせん断加工を施す事により行なう。
上述の様に構成する本発明の転がり軸受用軌道輪の製造方法によれば、円柱状素材の軸方向端部外周縁に発生したバリが捲れ込む事により生じる欠陥部を、除去作業が容易で、仮に残留しても転がり軸受の性能を悪化させにくい、内輪若しくは外輪の軸方向端面にのみ存在させる事ができる。
即ち、請求項1に係る転がり軸受用軌道輪の製造方法にあっては、据え込み工程により、第一中間素材の軸方向端面に位置させた、円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分、即ち、この円柱状素材の軸方向端部外周縁に生じたバリに基づく欠陥部を、成形用孔の底面に当接させつつ成形工程を行なう。この為、この欠陥部を、この底面に当接させたままの状態で、上記第一中間素材から第二中間素材を造る事ができる。従って、この第二中間素材のうちで、上記成形用孔の底面に対応する部分である、小径側筒部の軸方向端面に、上記欠陥部を位置させる事ができる。この結果、その後に行なう分離・打ち抜き工程等を経て、最終的に、内輪の軸方向端面に上記欠陥部を位置させる事ができる。
又、請求項3に係る転がり軸受用軌道輪の製造方法にあっては、据え込み工程により、第一中間素材の軸方向端面に位置させた、円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分、即ち、この円柱状素材の軸方向端部外周縁に生じたバリに基づく欠陥部を、成形用孔の内周面に設けられた内側段差部に当接させつつ成形工程を行なう。この為、この欠陥部を、この内側段差面に当接させたままの状態で、上記第一中間素材から第二中間素材を造る事ができる。従って、この第二中間素材のうちで、上記成形用孔の内側段差部に対応する部分である、大径側筒部の軸方向端面に、上記欠陥部を位置させる事ができる。この結果、その後に行なう分離・打ち抜き工程等を経て、最終的に、外輪の軸方向端面に上記欠陥部を位置させる事ができる。
尚、上記成形用孔の底面(或いは内側段差部)に当接させる上記第一中間素材の軸方向端面とは軸方向反対側の端面に存在する、上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分(欠陥部)は、前述した従来技術の場合と同様に、内輪の軸方向端面に位置させる事ができる。
以上の様に、請求項1及び請求項3に係る発明の何れの場合にも、熱間鍛造時に、受型と第一中間素材との当接部の摩擦係数が高くなる事を利用して、バリを捲れ込む事による欠陥部の位置を、最終的に得られる内輪若しくは外輪の軸方向端面に規制する事ができる。この為、上記欠陥部の除去作業を平刃バイト等を用いて容易に行なう事ができる為、総形バイトの刃先が欠損すると言った問題が生じる事を防止できる。この結果、転がり軸受用軌道輪の加工効率の向上と加工コストの低減とを図る事ができる。
又、請求項2に係る転がり軸受用軌道輪の製造方法によれば、成形工程の初期の段階で(押型による押し込みを始めて直ぐに)、突部の軸方向端面(先端面)を、成形用孔の底面に当接させる事ができる。この為、この突部の軸方向端面に存在させた、バリに基づく欠陥部を、最終的に得られる内輪の軸方向端面に確実に位置させる事ができる。
又、請求項4に係る転がり軸受用軌道輪の製造方法によれば、円柱状素材の軸方向端部外周縁に発生するバリが大きくなる為、本発明を実施した場合の効果をより顕著に得られる。
[実施の形態の第1例]
図1、2は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、据え込み工程により得られる第一中間素材9aの形状を工夫して、その後に行なう成形工程を、この第一中間素材9aの軸方向端面をダイ10に形成した成形用孔15の底面23に当接させつつ行なう点にある。その他の工程に就いては、前記図5、6に示した従来技術の場合と同様である。又、上記成形工程に用いる一組のダイ10及びパンチ11の構造に就いても、前述した従来技術の場合と同様である。従って、以下、本例の特徴となる工程及び上記第一中間素材9aの形状を中心に説明する。又、図1、2中に付した黒丸部分は、上記図5、6に示した場合と同様に、バリ、或いは、このバリに基づく欠陥部の位置を示している。
本例の場合には、高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)製の線材若しくは棒材に、熱間せん断加工を施す事により得られた、図1の(A)に示す様な円柱状素材8に、熱間で軸方向に圧縮する据え込み加工を施して、(B)に示す様な、第一中間素材9aを得る。本例の場合には、この第一中間素材9aを、円盤状の本体部27と、この本体部27の径方向中央部に軸方向に突出した状態で設けられた、この本体部27よりも小径の突部28とから構成している。本例の場合には、上記本体部27の外径D27を、成形工程に用いるダイ10の内周面側小径部13の内径r13よりも大きく、且つ、内周面側大径部12の内径r12よりも小さくなる様に規制している(r13<D27<r12)。又、上記突部28の外径D28を、上記内周面側小径部13の内径r13よりも小さくなる様に規制している(D28<r13)。尚、本例の場合には、上記突部28の軸方向寸法L28は、上記内周面側小径部13の軸方向深さL13よりも小さくしている(L28<L13)。
本例の場合には、上述の様な形状を有する第一中間素材9aを形成する為に、据え込み加工を、上記円柱状素材8の周囲に、内周面の形状を段付形状とした金型を配置した状態で行なっている。即ち、この円柱状素材8の軸方向一端側外周面を、金型の内周面のうちで内径の小さくなった部分の中心部に緩く挿入すると共に、上記円柱状素材8の軸方向他端側外周面の周囲に、内径の大きい部分を配置した状態で、据え込み加工を行なっている。そして、上記突部28の軸方向端面の径方向中間部分に、上記円柱状素材8の軸方向端部外周縁に相当する部分、即ち、この円柱状素材8の軸方向端部外周縁部に生じたバリに基づく欠陥部を位置させている。この様に、上記突部28の軸方向端面に現れる欠陥部は円環状で、その直径d9aは、上記円柱状素材8の外径D{図5の(A)参照}と同じか僅かに大きくなる(d9a≧D)。
本例の場合には、上述の様な構成を有する上記第一中間素材9aから第二中間素材19を得る為に、図2の(A)→(B)に示す様に、この第一中間素材9aを、上記突部28側から上記ダイ10の成形用孔15内に挿入する。そして、この第一中間素材9aを構成する本体部27の側面(軸方向一端面)を、上記成形用孔15の内周面に設けられた内側段差部14に当接させる。そして、前述した従来技術の場合と同様に、パンチ11を、上記第一中間素材9aの軸方向他端側から押し込んでいく。これにより、成形工程の初期の段階で、上記突部28の軸方向端面(先端面)を、上記成形用孔15の底面23に当接させる。
上述の様に、本例の場合には、成形工程の初期の段階で、上記突部28の軸方向端面に存在する、上記円柱状素材8の軸方向端部外周縁に相当する部分、即ち、この円柱状素材8の軸方向端部外周縁に生じたバリに基づく欠陥部を、上記成形用孔15の底面23に当接させる事ができる。前述した様に、熱間鍛造時には、上記ダイ10と上記第一中間素材9aとの当接部の摩擦係数は相当に高くなる為、成形工程を終えるまでの間に、上記突部28の軸方向端面に存在する欠陥部が、上記成形用孔15の底面23に対して相対変位する量は僅かとなる。この為、本例の場合には、上記突部28の軸方向端面に存在する欠陥部を、上記底面23に当接させたままの状態で、上記第一中間素材9aから上記第二中間素材19を造る事ができる。従って、この第二中間素材19のうちで、上記成形用孔15の底面23に対応する部分である、小径側筒部21の軸方向一端面に、上記欠陥部を位置させる事ができる。従って、図1の(D)に示した、分離・打ち抜き工程後の内輪用中間素材25の軸方向一端面、更には(E)に示した、拡径・軌道面形成工程後の内輪3の軸方向一端面に、バリを捲れ込む事による欠陥部を位置させる事ができる。
尚、上記第一中間素材9aの軸方向他端面に現れた欠陥部に就いては、前述した従来技術の場合と同様に、図2の(A)→(C)に示した様に、その内径側にパンチ11の外周面側小径部16を押し込まれ、成形工程の進行に伴って、このパンチ11の外周面側小径部16と中径部18との間に設けられた段差面に当接する。この為、本例の場合にも、上記第一中間素材9aの軸方向他端面に現れた欠陥部を、上記第二中間素材19のうちで小径側筒部21の軸方向他端面に位置させる事ができる。この為、その後の分離・打ち抜き工程、拡径・軌道面形成工程を経て、図1の(E)に示した様に、上記内輪3の軸方向他端面に欠陥部を位置させる事ができる。
以上の様に、本例の場合には、前記円柱状素材8の軸方向端部外周縁に発生したバリに基づく欠陥部を、上記内輪3の軸方向両端面に位置させる事ができる。この為、冷間ローリング加工を施した後に、この内輪3の軸方向両端面に存在する欠陥部を、片刃バイト等を用いた旋削加工により容易に除去する事ができる。前述した従来技術の場合の様に、内輪軌道6部分若しくは境界部26に欠陥部が発生する事がない為、総形バイトにより欠陥部を削り取る必要もない。この為、この総形バイトの刃先が欠損すると言った問題が生じる事を有効に防止できる。更に、仮に上記内輪3の軸方向端面に欠陥部が残留しても、この内輪3を含んで構成する転がり軸受の性能(転がり精度、耐久性)に問題を生じにくくできる。
特に本例の場合には、熱間せん断加工により、上記円柱状素材8を得る様にしている為、この円柱状素材8の軸方向端部外周縁には、大きなバリが発生し易い。但し、本例の場合には、上述の様に、バリを捲れ込む事による欠陥部を上記内輪3の軸方向端面にのみ位置させる事ができる為、この欠陥部の除去作業に伴って、バイトの刃先が早期に欠損する事はない。
従って、本例によれば、転がり軸受用軌道輪の加工効率の向上と加工コストの低減とを図る事ができる。
[実施の形態の第2例]
図3は、請求項3、4に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の特徴は、第一中間素材9bの軸方向端面に現れた欠陥部を、成形用孔15の内周面に設けられた内側段差部14に当接させつつ成形工程を行なう点にある。その他の工程及び構造は、上述した実施の形態の第1例、及び、前述した従来技術の場合とほぼ同じであるから、重複する説明及び図示は省略し、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合、図3の(A)に示す様に、第一中間素材9bとして、その軸方向端面に現れた欠陥部の直径d9bを、上述した実施の形態の第1例の場合の第一中間素材9aに現れた欠陥部の直径d9a{図1の(B)、図2の(A)参照}よりも大きくしている(d9b>d9a)。具体的には、この直径d9bを、後述する成形工程に使用するダイ10の内周面側小径部13の内径r13{図2の(B)参照}よりも大きくし、且つ、内周面側大径部12の内径r12{図2の(B)参照}よりも小さくしている(r13<d9b<r12)。
上述の様に、上記第一中間素材9bの軸方向端面に現れる欠陥部の直径d9bを規制する方法は特に問わないが、例えば、上述した実施の形態の第1例の場合に使用した金属製の線材若しくは棒材よりも、直径の大きいものを使用する事により実現できる。又は、据え込み工程で、円柱状素材8を軸方向に圧縮する為に使用する押型と、この円柱状素材8の軸方向端面との間に供給する潤滑剤を、上記第1例の場合よりも多くする、或いは、より潤滑性に優れたものに変更する事でも実現できる。即ち、上記押型と上記円柱状素材8の軸方向端面との間の摩擦係数を低くする事によって、この円柱状素材8の軸方向端面自体の直径が大きくなる様にする。
上述の様な構成を有する第一中間素材9bを使用する本例の場合には、続く成形工程で、この第一中間素材9bの軸方向一端面に現れた欠陥部を、ダイ10の成形用孔15の内周面に設けられた内側段差部14に当接させる。そして、前述した従来技術の場合と同様に、パンチ11を上記第一中間素材9bの軸方向他端側から押し込んでいく。この場合、熱間鍛造時に、上記ダイ10と上記第一中間素材9bとの当接部の摩擦係数は相当に高くなる為、成形工程を終えるまでの間に、この第一中間素材9bの軸方向一端面のうちで上記内側段差部14に当接した欠陥部が、この内側段差部14に対して相対変位する量は僅かとなる。この為、上記第一中間素材9bの軸方向一端面に存在する欠陥部を、上記内側段差部14に当接させたままの状態で、この第一中間素材9bから第二中間素材19を造る事ができる。従って、この第二中間素材19のうちで、上記成形用孔15の内側段差部14に対応する部分である、大径側筒部20の軸方向一端面に、上記欠陥部を位置させる事ができる。従って、前述した第1例の場合と同様に、分離・打ち抜き工程、及び、拡径・軌道面形成工程を施す事により、外輪2の軸方向一端面に、バリを捲れ込む事による欠陥部を位置させる事ができる。
尚、本例の場合にも、上述した実施の形態の第1例、及び、前述した従来技術の場合と同様に、第一中間素材9bの軸方向他端面に現れた欠陥部を、最終的に得られる内輪3の軸方向他端面に位置させる事ができる。従って、本例の場合には、前記円柱状素材8の軸方向端部外周縁に発生したバリに基づく欠陥部を、外輪2の軸方向一端面、及び、内輪3の軸方向他端面に位置させる事ができる。この為、冷間ローリング加工を施した後に、上記外輪2及び内輪3の軸方向端面に位置する欠陥部を、片刃バイト等を用いた旋削加工により容易に除去する事ができる。従って、本例の場合にも、内輪軌道6部分及び境界部26に欠陥部が発生する事がない為、総形バイトを用いてバリを除去する必要がなく、この総形バイトの刃先が欠損すると言った問題が生じる事を有効に防止できる。尚、本例の場合には、上記外輪2の内径側に上記内輪3を配置した状態で、欠陥部を同時に除去する事も可能である。
尚、本例の場合には、上述した様に、上記第一中間素材9bを得る為に、直径の大きい線材若しくは棒材を用いたり、使用する潤滑剤を工夫する必要がある為、何れの方法を採用した場合にも、上述した実施の形態の第1例の場合に比べてコストが嵩む。即ち、切断工程に要する時間が長くなったり、潤滑剤に必要なコストが高くなる。但し、本例の場合にも、総形バイトの刃先が欠損する事を防止できる為、前述した従来技術の場合に比べて、加工コストを抑える事ができる。
その他の工程並びに得られる作用及び効果は、上述した実施の形態の第1例、及び、前述した従来技術の場合と同様である。
前述した従来技術、及び、上述した実施の形態の各例に於いては、転がり軸受として、単列深溝型のラジアル玉軸受のみを例に挙げて説明したが、本発明は、この様な玉軸受に限定されるものではない。例えば、本発明は、円筒ころ軸受や円すいころ軸受等を構成する外輪及び内輪を製造する場合にも、実施する事ができる。
本発明の実施の形態の第1例の加工工程を示す断面図。 同じく成形工程の実施状況を模式的に示す断面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 本発明による製造方法の対象となる内輪及び外輪を組み込んだラジアル玉軸受の1例を示す部分切断斜視図。 従来の加工工程を示す、図1と同様の図。 同じく図2と同様の図。
1 ラジアル玉軸受
2 外輪
3 内輪
4 玉
5 外輪軌道
6 内輪軌道
7 保持器
8 円柱状素材
9、9a、9b 第一中間素材
10 ダイ
11 パンチ
12 内周面側大径部
13 内周面側小径部
14 内側段差部
15 成形用孔
16 外周面側小径部
17 外周面側大径部
18 中径部
19 第二中間素材
20 大径側筒部
21 小径側筒部
22 底部
23 底面
24 外輪用中間素材
25 内輪用中間素材
26 境界部
27 本体部
28 突部

Claims (4)

  1. 内周面の軸方向中間部に外輪軌道を全周に亙って形成した外輪と、外周面の軸方向中間部に内輪軌道を全周に亙って形成した内輪と、この内輪軌道と上記外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えた転がり軸受を構成する、上記外輪と上記内輪とを単一の素材から造る、転がり軸受用軌道輪の製造方法であって、
    金属製の線材若しくは棒材を所定長さに切断して円柱状素材とする切断工程と、
    この円柱状素材を、軸方向に圧縮して円盤状の第一中間素材とする据え込み工程と、
    この第一中間素材を、受型に形成された、開口側に位置する内周面側大径部と底部側に位置する内周面側小径部とを内側段差部で連続させた成形用孔内に、先端側に外周面側小径部を基端側に外周面側大径部をこれら外周面側小径部と外周面側大径部との間に中径部をそれぞれ有する押型により軸方向に押し込んで、内外両周面の軸方向中間部にそれぞれ段差部を有し、軸方向片側を大径側筒部とし、同他側を小径側筒部とした段付有底円筒状の第二中間素材とする熱間鍛造加工である成形工程と、
    この第二中間素材を、上記大径側筒部と上記小径側筒部との境界位置でこれら大径側筒部と小径側筒部とに分離すると共に、上記第二中間素材の底部を打ち抜いて、このうちの大径側筒部から得られる部分を外輪用中間素材とし、上記小径側筒部から得られる部分を内輪用中間素材とする、分離・打ち抜き工程とを有し、
    上記第一中間素材の軸方向端面のうちで上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分の直径を、上記受型の成形用孔のうちの上記内周面側小径部の内径よりも小さくして、上記第一中間素材から上記第二中間素材を造る為の成形工程を、この第一中間素材の軸方向端面のうちで上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分を、上記成形用孔の底面に当接させつつ行ない、上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に生じたバリに基づく欠陥部を、上記第二中間素材を構成する上記小径側筒部の軸方向端面に位置させる、転がり軸受用軌道輪の製造方法。
  2. 据え込み工程により、円盤状の本体部と、この本体部の径方向中央部に軸方向に突出した状態で設けられた、この本体部よりも小径の突部とから成る第一中間素材を形成し、成形工程を、この第一中間素材のうちの突部の軸方向端面を、成形用孔の底面に当接させつつ行なう、請求項1に記載した転がり軸受用軌道輪の製造方法。
  3. 内周面の軸方向中間部に外輪軌道を全周に亙って形成した外輪と、外周面の軸方向中間部に内輪軌道を全周に亙って形成した内輪と、この内輪軌道と上記外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えた転がり軸受を構成する、上記外輪と上記内輪とを単一の素材から造る、転がり軸受用軌道輪の製造方法であって、
    金属製の線材若しくは棒材を所定長さに切断して円柱状素材とする切断工程と、
    この円柱状素材を、軸方向に圧縮して円盤状の第一中間素材とする据え込み工程と、
    この第一中間素材を、受型に形成された、開口側に位置する内周面側大径部と底部側に位置する内周面側小径部とを内側段差部で連続させた成形用孔内に、先端側に外周面側小径部を基端側に外周面側大径部をこれら外周面側小径部と外周面側大径部との間に中径部をそれぞれ有する押型により軸方向に押し込んで、内外両周面の軸方向中間部にそれぞれ段差部を有し、軸方向片側を大径側筒部とし、同他側を小径側筒部とした段付有底円筒状の第二中間素材とする熱間鍛造加工である成形工程と、
    この第二中間素材を、上記大径側筒部と上記小径側筒部との境界位置でこれら大径側筒部と小径側筒部とに分離すると共に、上記第二中間素材の底部を打ち抜いて、このうちの大径側筒部から得られる部分を外輪用中間素材とし、上記小径側筒部から得られる部分を内輪用中間素材とする、分離・打ち抜き工程とを有し、
    上記第一中間素材の軸方向端面のうちで上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分の直径を、上記受型の成形用孔のうちの上記内周面側小径部の内径よりも大きく、且つ、上記内周面側大径部の内径よりも小さくして、上記第一中間素材から上記第二中間素材を造る為の成形工程を、この第一中間素材の軸方向端面のうちで上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に相当する部分を、上記成形用孔の内周面に設けられた上記内側段差部に当接させつつ行ない、上記円柱状素材の軸方向端部外周縁に生じたバリに基づく欠陥部を、上記第二中間素材を構成する上記大径側筒部の軸方向端面に位置させる、転がり軸受用軌道輪の製造方法。
  4. 切断工程を、金属製の線材若しくは棒材にせん断加工を施す事により行なう、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した転がり軸受用軌道輪の製造方法。
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