JP5055412B2 - 断電時オートロック機能を備えた磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ - Google Patents

断電時オートロック機能を備えた磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ Download PDF

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Description

本発明はマニピュレートアーム関節のアクチュエータに関し、とりわけ断電時オートロック機能を備えた磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータに関する。
1984年、ISO/TC184/SC2/WG1にてロボットについて「ロボットとはプログラミング可能な機械であって、自動制御により、操作または移動動作を含む課題を実行するものである」と定義されている。一般的な産業用ロボットはマニピュレータ(manipulator)および記憶装置を備えており、そして記憶装置は順序が可変である制御装置か、または順序が固定されている制御装置とすることができる。このように、ロボットは記憶装置から信号を送信することで、ロボットの操作において各種移動、旋回、または伸縮などの関連する動作を実行させることができる。また、1994年、ISO8373の「産業用マニピュレーティングロボット−用語」において、ロボットはマニピュレータ(manipulator)、アクチュエータ(actuator)、および、ソフト・ハードウェアと含む制御システムであると説明されている。
ロボットにおける核心技術の研究・開発はこれまでヨーロッパ、アメリカ、日本などの先進国における重要な発展方向となっていた。過去において、ロボットは産業用ロボット(industrial robot)およびマシン化制御システムを主に発展してきており、近年では、人工知能化および多様化の方向に発展してきている。従来の人型ロボットでは駆動機構の多くがモータを主体としており、現在では、ステッピングモータ、減速機とモータとの結合、そしてハイトルク型ブラシレスモータの三つが採用されている。
ステッピングモータの種類は構造によって、永久磁石型(permanent magnet、PM)、可変リラクタンス型(variable reluctance、VR)およびハイブリッド型(hybrid)の三つに分けることができる。永久磁石型ステッピングモータのロータは永久磁石製であり、その特性としては、コイルを励起していないときには、ロータ自体が磁性を持っているため、トルクを維持するものである。可変リラクタンス型ステッピングモータのロータは、高透磁率材料を加工して製作されており、ステータコイルに吸着力を発生させてロータを回転させるため、コイルを励起していないときにトルクを維持することはできない。また、ロータは設計により効率を高めることができるので、可変リラクタンス型ステッピングモータでは比較的大きなトルクを提供することもできる。可変リラクタンス型ステッピングモータのステップ角は一般的に15度であり、通常はより大きなトルクと位置決め精度が求められる工作機械に運用される。ハイブリッド型ステッピングモータは構造上、ロータの周囲にギヤ状の突出電極を複数設け、同時にその軸方向に永久磁石も設けており、永久磁石型および可変リラクタンス型の複合型と見なすことができるため、ハイブリッド型ステッピングモータと呼ばれる。ハイブリッド型ステッピングモータは同時に永久磁石型ステッピングモータと可変リラクタンス型ステッピングモータの両者の長所を備えているので、高精度で、高いトルクの特性を備えている。ハイブリッド型ステッピングモータのステップ角は小さめで、一般的には1.8度〜3.6度の間である。ステッピングモータを採用することで、システム構造を簡素化し、回転速度とデジタルパルスの周波数を正比例させることができ、制御がしやすく、位置フィードバックを必要とせず、廉価で(位置検出センサを必要としないため)、コンピュータおよびデジタル機器との統合しやすく、スリップリング、ブラシなどがなく、信頼性が高く、寿命は主に軸受けに左右されるという特長があるものの、効率が悪く、高速または高トルクにてミスステップが起こりやすく、特定周波数で共振が発生しやすく、高負荷では信頼性が落ちるという欠点がある。
減速機をモータに結合することは、ロボット応用における最も普遍的な構造である。一般的な減速機では、軸方向およびラジアル負荷がかなり大きいときに、バックラッシュを極めて小さくすることで、高速の入力回転を低速の出力回転に変換するととともに大きな出力トルクを伝達する必要がある。減速機はモータへ取り付けやすく、しかも位置を正確に維持でき、システムから生じる騒音および振動を最小にまで抑えることができる。一般的には、この減速機とモータとの結合構造が低速・高出力の場合に適用され、モータは高効率領域で設計でき、制御しやすく、簡易なフィードバック制御を採用しやすく、コンピュータおよびデジタル機器と統合しやすく、そしてブラシレスモータを応用することができ、信頼性が高く、寿命は主に軸受けに左右されるという特長があるものの、この構造を採用することによる欠点として、システム構造を薄くしにくく、位置決め性能も減速機構に左右され、しかも機構は常に保守が必要となり、システム構造が複雑で、減速機のコストが嵩み、そして海外の大手メーカがその鍵となる技術を握っているということが挙げられる。
ブラシレスではネオジム・鉄・ホウ素(NdFeB)磁石を採用しており、小型で、高効率および高トルク密度特性を備え、さらにはカーボン・ブラシがない設計により、電磁干渉およびシステム保守を低減するなどの長所を備えている。しかしロボット応用において、特に高い回転トルク設計が前提となる場合、この構造を採用すると、必要なモータが大型化し、電流が流れやすく派生的に過熱も問題も生じやすくなり、モータの運転効率は低くなりがちなどの欠点がある。
したがって、永久磁石が互い吸着するコギング現象を利用して、前記アクチュエータが高いコギングトルク状態にあるとき、大きな制止力を発生させる一方で、断電時には、前記アクチュエータが高いコギングトルク状態になるよう自動的に切り替えて、大きな制止力を発生させて、インナロータの回転状態をロックする断電時オートロック機能を備えた磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータをどのように設計するか、ということが、本願発明者が克服し解決すべき一大課題となっていた。
上記目的を達成するために、本発明では断電時オートロック機能を備えた磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータを提供するものであって、前記アクチュエータはインナステータと、インナロータと、アウタロータと、アウタステータと、固定軸とを備えている。前記インナステータは鉄芯と、前記鉄芯に巻回されている巻線とを備えている。前記インナロータは前記インナステータの外側に嵌設されており、前記インナロータは複数のN極永久磁石と、複数のS極永久磁石と、複数の鉄材料体とが交互に設けられてなる。前記アウタロータは前記インナロータの外側に嵌設されており、前記アウタロータは複数のN極永久磁石と、複数のS極永久磁石と、複数の鉄材料体とが交互に設けられてなる。前記アウタステータは前記インナロータの外側に嵌設されるとともに、前記アウタロータに重なって設けられており、前記アウタステータは複数のN極永久磁石と、複数のS極永久磁石と、複数の鉄材料体とが交互に設けられてなる。前記固定軸は前記インナステータ内に貫設されている。
前記アクチュエータはアウタロータ上部カバーと、インナーローラ上部カバーと、インナーローラ下部カバーと、アウタステータ下部カバーとをさらに備えている。前記アウタロータ上部カバーは前記アウタロータを覆うとともに、前記アウタロータ上部カバーの上面にはU字状開口部が設けられている。前記インナロータ上部カバーは前記インナロータの一方の側を覆うとともに、前記インナロータ上部カバーの上面には突出部が設けられている。前記インナロータ下部カバーは前記インナロータの他方の側を覆っている。前記アウタステータ下部カバーは前記アウタステータを覆っている。このうち、前記インナロータ上部カバーにおける前記突出部は前記アウタロータ上部カバーの前記U字状開口部に貫設されるとともに、前記インナロータの回転により前記突出部を前記U字状開口部内で回転させることで、前記アクチュエータの回転ストロークを決定する。また、前記インナロータ上部カバーには第1の中心開口部が設けられており、前記インナロータ下部カバーには第2の中心開口部が設けられている。
前記アクチュエータは第1の軸受けと、第2の軸受けとをさらに備えている。前記第1の軸受けは前記第1の中心開口部内に嵌設されており、しかも前記固定軸が前記第1の軸受け内に貫設されている。前記第2の軸受けは前記第2の中心開口部内に嵌設されており、しかも前記固定軸が前記第2の軸受け内に貫設されている。
これにより、前記アウタロータおよび前記アウタステータの前記複数の永久磁石が互いに吸着するコギング現象により、断電時において、前記アクチュエータを高いコギングトルク状態になるよう自動的に切り換えて、大きな制止力を発生させて、前記インナロータの回転状態をロックする。
本発明の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータの分解図である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータの断面図である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおけるアウタロータがアウタステータに対して回転運転する前の組付け図である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおける前記アウタロータが前記アウタステータに対して回転角が7.5度となるように運転したときの組付け図である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおける前記アウタロータが前記アウタステータに対して回転角が15度となるように運転したときの組付け図である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおける前記アウタロータが回転した後ロックトルクを発生したときの波形図である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータの組付け図である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおける前記インナステータの鉄芯の形式および巻線方式の第1の実施例である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおける前記インナステータの鉄芯の形式および巻線方式の第2の実施例である。 本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおける前記インナステータの鉄芯の形式および巻線方式の第3の実施例である。
本発明が所定の目的を達成するために採用する技術、手法および効果がより詳しく理解できるようにするために、下記する本発明についての詳細な説明および図面を参照されたい。これにより本発明の目的、特徴および特長がより一層、しかも具体的に理解できるものと信じる。しかしながら図面は参考および説明用に過ぎず、本発明を限定するためのものではない。
ここに本発明の技術内容および詳細な説明について、図面を合わせて以下のとおり説明する。
それぞれ本発明の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータの分解図および断面図である図1および図2を参照されたい。前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100は主にインナステータ10と、インナロータ20と、アウタロータ30と、アウタステータ40と、固定軸50とを備えている。
前記インナステータ10は鉄芯102と、前記鉄芯上に巻回されている巻線104とを備えている。しかも、前記インナステータ10は多極巻線ステータ構造となっている。前記インナロータ20は前記インナステータ10の外側に嵌設されており、前記インナロータ20は複数のN極永久磁石(図示しない)と、複数のS極永久磁石(図示しない)と、複数の鉄材料体(図示しない)とが交互に設けられてなる。このうち、前記インナロータ20における交互配設とは、前記N極永久磁石の各々、前記鉄材料体の各々、前記S極永久磁石の各々および前記鉄材料体の各々の順で繰り返して配列されており、つまり、前記N極永久磁石の各々と、前記S極永久磁石の各々が前記鉄材料体に隣接して、前記複数のN極永久磁石と、前記複数のS極永久磁石と、前記複数の鉄材料体とでリング状を形成し順に繰り返している配列を意味する。
前記アウタロータ30は前記インナロータ20の外側に嵌設されており、前記アウタロータ30は複数のN極永久磁石(図示しない)と、複数のS極永久磁石(図示しない)と、複数の鉄材料体(図示しない)とが交互に設けられてなる。同様に、前記アウタロータ30の交互配設も、前記N極永久磁石の各々と、前記S極永久磁石の各々が前記鉄材料体に隣接して、前記複数のN極永久磁石と、前記複数のS極永久磁石と、前記複数の鉄材料体とでリング状を形成し順に繰り返している配列を意味する。前記アウタステータ40は前記インナロータ20の外側に嵌設されるとともに、前記アウタロータ30に重ねて設けられており、前記アウタステータ40はN極永久磁石(図示しない)と、複数のS極永久磁石(図示しない)と、複数の鉄材料体(図示しない)とが交互に設けられてなる。同様に、前記アウタステータ40の交互配設も、前記N極永久磁石の各々と、前記S極永久磁石の各々が前記鉄材料体に隣接して、前記複数のN極永久磁石と、前記複数のS極永久磁石と、前記複数の鉄材料体とでリング状を形成し順に繰り返している配列を意味する。前記固定軸50は前記インナステータ10内に貫設されている。したがって、図2における前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータの断面図から明確なように、前記インナステータ10、前記インナロータ20、前記アウタロータ30、前記アウタステータ40は前記固定軸50が同時に貫設されて同軸配置を構成している。
本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータの組付け図である図4を合わせて参照する。前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100はアウタロータ上部カバー302と、インナロータ上部カバー202と、インナロータ下部カバー204と、アウタステータ下部カバー402とをさらに備えている。前記アウタロータ上部カバー302は前記アウタロータ30を覆うとともに、前記アウタロータ上部カバー302の上面にはU字状開口部3022が設けられている。前記インナロータ上部カバー202は前記インナロータ20の一方の側を覆うとともに(本実施例については、前記インナロータ上部カバー202は前記インナロータ20の軸方向上半部を覆っている)、前記インナロータ上部カバー202の上面には突出部2022が設けられている。前記インナロータ下部カバー204は前記インナロータ20の他方の側を覆うとともに(本実施例については、前記インナロータ下部カバー204は前記インナロータ20の軸方向下半部を覆っている)。前記アウタステータ下部カバー402は前記アウタステータ40を覆っている。このうち、前記インナロータ上部カバー202の前記突出部2022は前記アウタロータ上部カバー302の前記U字状開口部3022に貫設されるとともに、前記インナロータ20の回転により前記突出部2022を前記U字状開口部3022内で回転させることで、前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100の回転ストロークを決定する。しかも、前記インナロータ上部カバー202の前記突出部2022が前記U字状開口部3022内で回転することで、磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100の実際の動力出力を提供している。また、前記アクチュエータ100の回転ストロークの多寡は、動力補助器具の要求に応じて柔軟に調整できる。しかも、前記固定軸50に対して前記アウタロータ30との間に溝を設計することで、前記アウタステータ40と前記アウタロータ30との切り換え角度を規制することができる。
また、前記インナロータ上部カバー202には第1の中心開口部(図示しない)が設けられており、前記インナロータ下部カバー204には第2の中心開口部(図示しない)が設けられている。
前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100は第1の軸受け206と、第2の軸受け208とをさらに備えている。前記第1の軸受け206は前記インナロータ上部カバー202の前記第1の中心開口部内に嵌設されており、しかも前記固定軸50が前記第1の軸受け206内に貫設されている。また、前記第2の軸受け208は前記インナロータ下部カバー204の第2の中心開口部内に嵌設されており、しかも前記固定軸50が前記第2の軸受け208内に貫設されている。
磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100の詳細な動作の説明は、下記を参照されたい。前記インナステータ10に巻回された前記巻線104が通電されて励起されると、前記インナロータ20にて交互に設けられている前記複数のN極、S極永久磁石が発生した磁場と、前記インナステータ10の巻線104が通電されて励起されて発生した磁場とが互いに横切る形になり、前記インナロータ20が回転し前記突出部2022が前記U字状開口部3022内で回転して、前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100が移動することで、動力出力を提供する。
それぞれ本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおけるアウタロータがアウタステータに対して回転運転する前、回転角が7.5度となるように運転したとき、および回転角が15度となるように運転したときの組付け図である図3Aないし図3Cを参照されたい。本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおけるロック動作原理は、前記アウタロータ30で交互に設けられている前記複数のN極、S極永久磁石と、前記アウタステータ40で交互に設けられている前記複数のN極、S極永久磁石が発生した磁場とが互いに横切る形となり、前記アウタロータ30は静止している前記アウタステータ40に対して回転角θが発生する。本実施例については、図3Cでは前記アウタロータ30が逆時計回り方向で15度(この回転角θ=15°)回転しており、図3Bでは前記アウタロータ30が逆時計回り方向で7.5度(この回転角θ=7.5°)回転しており、そして図3Aでは前記アウタロータ30が回転していない(この回転角θ=0°)ものを表している。
また、前記アウタロータ上部カバー302が前記アウタロータ30を覆うのは複数の位置決めピン(positioning pin)で互いに緊着固定するものである。前記アウタステータ下部カバー402が前記アウタステータ40を覆うのも複数の位置決めピンで緊着固定するものである。前記アウタロータ上部カバー302および前記アウタステータ下部カバー402のこれら位置決めピンは目印として用いることもでき、つまりアウタロータ30が回転していないときには、前記アウタロータ上部カバー302のこれら位置決めピンと前記アウタステータ下部カバー402のこれら位置決めピンとが揃っている。しかしながら、前記アウタロータ30が回転すると、これら位置決めピンはずれた状態となる。
前記アウタステータ40と前記アウタロータ30との磁場の位置が同じとき、前記アウタステータ40と前記アウタロータ30とが発生した磁路は閉じ状態となって、大きなコギング(dogging)現象が発生する。この特性により、前記インナステータ10は高いコギングトルク状態となり、大きな制止力が発生して、前記インナロータ20の回転状態をロックするので、断電していても大きな負荷に耐えることができる。前記アウタステータ40と前記アウタロータ30の磁極位置が電気角で180度ずれると、(つまり、24極構造の前記アウタステータ40および前記アウタロータ30については、15度空間角)、前記アウタステータ40と前記アウタロータ30との磁路は半閉じ状態となり、小さなコギング現象が発生して、前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100が低いコギングトルク状態となり、移動制御可能な状態となる。この運転状態では、前記インナステータ10に巻回されている巻線104が通電されて励起されると、前記インナロータ20が回転して前記突出部2022が前記U字状開口部3022内で回転することで、前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100がずれて、動力出力を提供する。
本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおける前記アウタロータが回転した後ロックトルクを発生したときの波形図である図3Dを合わせて参照されたい。図上の横座標は前記インナロータ20の回転角を表し、一方縦座標は前記アウタロータにより発生したロックトルクの大きさを表しており、しかも、図上に示す三本の曲線は、前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100が回転する前(第1の曲線Cv1)、回転角が7.5度となるよう運転したとき(第2の曲線Cv2)および回転角が15度となるよう運転したとき(第3の曲線Cv3)といったロックトルク変化図をそれぞれ表している。図3Dから明確なように、前記アウタステータ40と前記アウタロータ30との磁極の位置が同じとき(つまり前記アウタロータ30が前記アウタステータ40に対して回転する前)、前記第1の曲線Cv1からは、磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100が高いコギングトルク状態にあるとともに、最大回転トルクが約30N−mにまで達していることが判る。これに対して、前記アウタステータ40と前記アウタロータ30との磁極の位置が電気角で180度ずれると(つまり前記アウタロータ30が前記アウタステータ40に対して回転角が15度となるよう運転したとき)、前記第3の曲線Cv3からは、磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100が低いコギングトルク状態にあり、最大回転トルクはわずかに約5N−mであることが判る。また、もし前記アウタステータ40と前記アウタロータ30との磁極の位置が電気角で0度から180度まで間で偏移したとき、本例においては、前記アウタロータ30が前記アウタステータ40に対して回転角が7.5度となるよう運転したとき、前記第2の曲線Cv2からは、磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100が高いコギングトルク状態と低いコギングトルク状態との間にあって、しかも最大回転トルクは約20N−mであることが判る。
それぞれ本発明の前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータにおける前記インナステータの鉄芯の形式および巻線方式の三種類の実施例である図5Aないし図5Cを参照されたい。前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100の前記インナステータ10を異なる形式に設計することで、実行可能な鉄芯形式および巻線方式を提供する。磁路構造を変更することで、モータの磁路と構造上における元より存在する欠陥を補い、モータにて作動させやすく、しかも高い保持トルク(holding torque)を得るという要求を同時に満たすことができる。
簡単に言えば、本発明で提供する磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100は機構に統合するのに、モジュール化設計を採用するとともに、前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100に断電時のオートロック(auto−locking)機能を持たせている。断電時には、前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100内の磁石が互いに吸着するコギング(cogging)現象により、負荷の影響で位置ずれすることがないようにマニピュレートアーム関節を保持状態(holding status)として、磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ100全体を小型・軽量化し、かつ高いオートロックトルクの要求を持たすことができる。
上記をまとめるに、本発明は以下のような特長を備えている。
1.前記アクチュエータは低速で驚異的に高いトルク能力を備えており、高/低コギングトルクを切り換え可能である。断電時には、高いコギングトルクで前記アクチュエータを固定状態として、電力を節約する効果を持つ。
2.前記アクチュエータを薄型設計でき、減速機構は一切必要とせず、従来のアクチュエータの大きさおよびコストを効果的に改善するとともに、減速機構がないため、保守費用も抑えられる。
3.システムが断電したとき、前記アクチュエータは高いロックトルクモード、つまりオートロックに自動的に切り替わることで、システムの安全性および信頼性を高めることができる。
4.簡易なフィードバック制御だけで、前記アクチュエータに対する簡便な制御が実現できる。
上記したように、本発明の好ましい具体的な実施例の詳細な説明および図面は、本発明の特徴はこれに限定されないうえ、本発明を限定するためのものではなく、本発明の全ての範囲は別紙の特許請求の範囲を基準とするものであって、本発明の特許請求の範囲の技術的思想およびその類似変化に適合する実施例は、いずれも本発明の範囲に含まれるべきであり、当業者が本発明の範囲内で、容易に想到する変化または付加はいずれも本願の特許請求の範囲に含まれるものである。
100 磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ
10 インナステータ
102 鉄芯
104 巻線
20 インナロータ
202 インナロータ上部カバー
2022 突出部
204 インナロータ下部カバー
206 第1の軸受け
208 第2の軸受け
30 アウタロータ
302 アウタロータ上部カバー
3022 U字状開口部
40 アウタステータ
402 アウタステータ下部カバー
50 固定軸
θ 回転角
Cv1 第1の曲線
Cv2 第2の曲線
Cv3 第3の曲線

Claims (10)

  1. 断電時オートロック機能を備えた磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータであって、
    鉄芯と、前記鉄芯に巻回されている巻線とを備えたインナステータと、
    前記インナステータの外側に嵌設されており、複数のN極永久磁石と、複数のS極永久磁石と、複数の鉄材料体とが交互に設けられてなるインナロータと、
    前記インナロータの外側に嵌設されており、複数のN極永久磁石と、複数のS極永久磁石と、複数の鉄材料体とが交互に設けられてなるアウタロータと、
    前記インナロータの外側に嵌設されるとともに、前記アウタロータに重なって設けられており、複数のN極永久磁石と、複数のS極永久磁石と、複数の鉄材料体とが交互に設けられてなるアウタステータと、
    前記インナステータ内に貫設されている固定軸と、を具備し、
    これにより、前記アウタロータおよび前記アウタステータの前記複数の永久磁石が互いに吸着するコギング現象により、断電時において、前記アクチュエータを高いコギングトルク状態になるよう自動的に切り換えて、大きな制止力を発生させて、前記インナロータの回転状態をロックすることを特徴とする断電時オートロック機能を備えた磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  2. 前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータが、
    前記アウタロータを覆うとともに、上面にはU字状開口部が設けられているアウタロータ上部カバーと、
    前記インナロータの一方の側を覆うとともに、上面には突出部が設けられているインナロータ上部カバーと、
    前記インナロータの他方の側を覆っているインナロータ下部カバーと、
    前記アウタステータを覆っているアウタステータ下部カバーと、を具備し、
    前記インナロータ上部カバーにおける前記突出部は前記アウタロータ上部カバーの前記U字状開口部に貫設されるとともに、前記インナロータの回転により前記突出部を前記U字状開口部内で回転させることで、前記アクチュエータの回転ストロークを決定することを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  3. 前記インナロータ上部カバーには第1の中心開口部が設けられており、しかも前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータは、前記第1の中心開口部内に嵌設されている第1の軸受けをさらに備えており、しかも前記固定軸が前記第1の軸受け内に貫設されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  4. 前記インナロータ下部カバーには第2の中心開口部が設けられており、しかも前記磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータは、前記第2の中心開口部内に嵌設されている第2の軸受けをさらに備えており、しかも前記固定軸が前記第2の軸受け内に貫設されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  5. 前記インナステータが多極巻線ステータ構造となっていることを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  6. 前記インナロータにおける交互配設とは、前記N極永久磁石の各々、前記鉄材料体の各々、前記S極永久磁石の各々および前記鉄材料体の各々の順で繰り返して配列されているものであることを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  7. 前記アウタロータにおける交互配設とは、前記N極永久磁石の各々、前記鉄材料体の各々、前記S極永久磁石の各々および前記鉄材料体の各々の順で繰り返して配列されているものであることを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  8. 前記アウタステータにおける交互配設とは、前記N極永久磁石の各々、前記鉄材料体の各々、前記S極永久磁石の各々および前記鉄材料体の各々の順で繰り返して配列されているものであることを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  9. 前記固定軸に対して前記アウタロータとの間に溝を設計することで、前記アウタステータと前記アウタロータとの切り換え角度を規制することができることを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
  10. 前記インナロータと、前記アウタステータと、前記アウタロータとに溝を設計することにより、エアギャップの磁束密度を増加させて、前記アクチュエータの回転トルク能力を高めることを特徴とする請求項1に記載の磁気制御式マニピュレートアーム関節のアクチュエータ。
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