JP5055306B2 - 半導体光増幅システム - Google Patents

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Description

この発明は,半導体光増幅システムに関する。
波長分割多重通信(WDM:Wavelength Division Multiplexing)の光増幅器において,各波長成分をもつ信号光を増幅したとき,波長成分ごとの出力(パワー)に差があると,S/N比の劣化,伝送特性の劣化等が生じる。特許文献1には,信号光を増幅した後,光減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator )を用いて光強度を減衰することによって,すべての波長成分の光強度を,すべての波長成分の光強度のうちの最小の光強度に揃えることが記載されている。
特許第3298404号公報
しかしながら,増幅した信号光をVOAを用いて減衰するので,増幅効率を考えると好ましいものではない。
この発明は,信号光を減衰させることなく,複数の波長成分を含む信号光に含まれるすべての波長成分の信号光のそれぞれの出力を均一化することを目的とする。
この発明による半導体光増幅システムは,第1の入出力ポートから入力される複数の波長成分を含む信号光を該波長成分ごとに分波して,当該複数の分波光を第2の入出力ポートからそれぞれ出力し,かつ前記第2の入出力ポートからそれぞれ入力される複数の分波光を合波して,当該複数の波長成分を含む信号光を前記第1の入出力ポートから出力する合分波器,前記複数の分波光のそれぞれについて設けられ,前記合分波器の第2の入出力ポートから出力されて第1の端面に入力する分波光を,光搬送方向に沿って形成された活性層を含む光導波路を伝播させて増幅するとともに,第2の端面において少なくとも一部を反射させて前記光導波路を逆方向に伝播させて再び増幅して,前記合分波器の第2の入出力ポートに入力させる半導体光増幅器群,前記複数の分波光のそれぞれについて設けられ,前記半導体光増幅器群の第2の端面において反射されずに出力する光を受光して,受光光量に応じた電流を出力する受光素子(光電変換素子)群,および前記受光素子群から出力される複数の電流に基づいて,すべての分波光が前記第1の入出力ポートから出力される際に所定の出力となるように,前記半導体光増幅器群における分波光ごとの利得を独立に制御する制御装置を備えたことを特徴とする。
複数の波長成分を含む信号光を波長成分ごとの分波光に分波し,かつ分波光を合波して再び複数の波長成分を含む信号光とする合分波器は,好ましくは,アレイ導波路回折格子(AWG:Arrayed Waveguide Grating )によって構成される。一実施態様では,前記合分波器と半導体光増幅器群はモノリシックに作製される。結合損失の低減ができ,部品点数を少なくすることができ,小型化を図ることができる。
半導体光増幅器群は複数の半導体光増幅器によって構成される。半導体光増幅器は分波された信号光(分波光)が入射する第1の端面(前方端面)および分波光を反射する第2の端面(後方端面,反射端面)を備え,第1の端面と第2の端面との間に,光搬送方向に沿って形成された活性層を含む光導波路が形成されている。前記分波光のそれぞれは,前記活性層(光導波路)中を往復させられて独立に増幅された後,第1の端面から出射される。すなわち,半導体光増幅器の第1の端面から入射した分波光は,活性層を通過して第2の端面に到達し(前進光),第2の端面によって反射されて再び活性層を通って第1の端面に到達して出射される(後進光)。分波光が活性層を2回通過するので,1回のみ通過する場合に比べて大きな利得を得ることができる。
半導体光増幅器群の第2の端面においてほとんどの光は反射されるが,第2の端面からわずかに出力(出射)する光も存在する。半導体光増幅器群の第2の端面からわずかに出射する光が,前記複数の分波光のそれぞれについて設けられ,受光光量に応じた電流を出力する受光素子群によって受光される。受光素子群から出力される複数の電流(複数の分波光出力のそれぞれに応じた複数の電流)が,制御装置に与えられる。
活性層に供給される駆動電流を制御することによって,半導体光増幅器群における波長成分ごとの利得が制御される。前記制御装置によって,前記半導体光増幅器群を構成する複数の半導体光増幅器に供給する駆動電流がそれぞれ調整され,これにより前記半導体光増幅器群における波長成分ごとの分波光に対する利得が制御される。
この発明によると,制御装置によって,すべての波長成分ごとの分波光が所定出力(目標値)に達することになるように,前記半導体光増幅器群における波長成分ごとの利得が独立に制御される。光減衰器を用いた光減衰は一切行われず,光増幅のみによって光出力の均一化が図られる。すべての波長成分の分波光の出力を効率よく揃えることができる。
一実施態様では,前記制御装置は,前記受光素子群から出力される複数の電流に基づいて,前記半導体光増幅器群によって第1の端面から第2の端面に向かって導波されて増幅された後の,波長成分ごとの分波光出力を検知する検知手段,前記検知手段によって検知される波長成分ごとの分波光出力と,前記半導体光増幅器群に分波光ごとに現在供給されている駆動電流とに基づいて,前記分波光が前記第2の端面において反射されて第2の端面から第1の端面に向かって導波されて再び増幅が行われたときに前記所定出力となるかを判定する判定手段を備えている。
上述したように,分波光は半導体光増幅器群の活性層を2回通過してその度に増幅される。ここで,半導体光増幅器群の第2の端面からわずかに出射する光は半導体光増幅器群の活性層を1回通過したものであり,1度の増幅のみが行われたものである。半導体光増幅器群の第2の端面からわずかに出射する光は1度の増幅が行われた後の分波光出力に比例するので,第2の端面から出射する光に基づいて,半導体光増幅器群によって1度増幅された後の波長成分ごとの分波光出力を検知することができる。また,半導体光増幅器群を構成する複数の半導体光増幅器に現在供給されている駆動電流に基づいて波長成分ごとの活性層による現在の利得も把握することができる。したがって,検知された1度目の増幅後の波長成分ごとの分波光出力と,半導体光増幅器群(複数の半導体光増幅器のそれぞれ)に現在供給されている駆動電流(駆動電流に対応する利得)とに基づいて,2度目の増幅が行われたときの波長成分ごとの分波光出力を推定することができる。
2度目の増幅が行われた後の波長成分ごとの分波光出力が所定出力となるかどうかが判定される。この判定は,検知される1度目の増幅が行われた後の分波光出力を用いて行うこともできるし,推定される2度目の増幅が行われた後の分波光出力を用いて行うこともできる。1度目の増幅が行われた後の検知された分波光出力を用いて判定を行う場合には,2度目の増幅が行われることによって前記所定出力に達することになる出力(中間出力)を,前記所定出力および現在供給されている駆動電流(駆動電流に対応する利得)に基づいて算出して,この中間出力と1度目の増幅が行われた後の検知された分波光出力とを比較すればよい。推定される2度目の増幅が行われたときの分波光出力を用いて判定する場合には,検知された1度目の増幅が行われた後の分波光出力および現在供給されている駆動電流(駆動に対応する利得)に基づいて2度目の増幅が行われたときの分波光出力を推定し,推定した分波光出力と前記所定出力とを比較すればよい。
前記検知手段および判定手段はハードウェアによって構成してもよいし,コンピュータ(制御装置,制御回路)を,検知手段および判定手段として機能させるソフトウエアによって実現してもよい。
好ましくは,前記制御装置は,再び増幅されたときの波長成分ごとの分波光出力が前記所定出力とならないと判定された場合に,再び増幅されたときの分波光出力が前記所定出力に一致するように,前記半導体光増幅器群において分波光ごとに供給される駆動電流を増減させる。駆動電流の増減によって分波光出力が増減されて,前記所定出力に一致させられる。
前記制御装置は,すべての波長成分の分波光が飽和光出力に達することになるように,前記半導体光増幅器群における分波光ごとの利得を独立に制御するものであってもよい。半導体光増幅器群を構成する複数の半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier )には,それ以上引き上げることができないパワーの限界(飽和光出力)が存在することを利用するものである。
この場合,前記制御装置は,1度目の増幅後の分波光出力が,2度目の増幅が行われたときに飽和光出力に達することになる出力に達していないと判定すると,その波長成分に対応する前記半導体光増幅器に供給する駆動電流を増加させる。駆動電流が増加することによって活性層における利得が高くなるので,1度目の増幅後の分波光出力および2度目の増幅後の分波光出力が大きくなる。2度目の増幅後の分波光を,飽和光出力に達するようにすることができる。
さらに,1度目の増幅後の分波光出力が,2度目の増幅が行われたときに飽和光出力を超えることになる出力に達していると判断された場合に,その波長成分に対応する前記半導体光増幅器に供給する駆動電流を減少させてもよい。上述のように,半導体光増幅器は飽和光出力以上の出力を持つ光を出力しないものであるから,必要以上に半導体光増幅器群に大きな駆動電流を供給して必要以上に高い利得を得る必要は必ずしもない。1度目の増幅後の分波光出力が2度目の増幅が行われたときに飽和光出力を超えることになる出力に達していると判断された場合に,その波長成分に対応する前記半導体光増幅器に供給する駆動電流を減少させることによって,無駄な電力消費を抑制することができる。
半導体光増幅システムの全体的構成を示す。 第1実施例の制御回路の処理動作の流れを示すフローチャートである。 制御回路による処理を説明するためのグラフを示す。 制御回路の処理動作の変形例を示すフローチャートである。 変形例における制御回路による処理を説明するためのグラフを示す。 第2実施例の制御回路の処理動作の流れを示すフローチャートである。 (A),(B)は第2実施例の制御回路による処理を説明するためのグラフを示す。
[第1実施例]
図1は半導体光増幅システムの全体的構成を示している。
半導体光増幅システムは,半導体光増幅器モジュール1および制御回路2を備えている。
半導体光増幅器モジュール1は半導体基板(たとえば,n型InP基板)10を備え,半導体基板10上に,入出力ポート11,アレイ導波路回折格子(AWG:Arrayed Waveguide Grating)12(以下,AWG12という),入出力ポート13,半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)(以下,SOAと言う)アレイ14,およびフォトダイオードアレイ15が形成されたものであり,フォトダイオードアレイ15を除いて,モノリシックに作製されたものである。入出力ポート11,AWG12,入出力ポート13,SOAアレイ14,およびフォトダイオードアレイ15は,半導体基板10上において光学的に接続されている。
半導体基板10上の上述の複数種類の光学要素のうち,入出力ポート11,AWG12および入出力ポート13は,半導体基板10上に積層された複数種類の半導体層(コア層およびクラッド層を含む)を所定形状にパターニングすることによって形成され,スラブ導波路12a,12bおよびアレイ導波路12cによってAWG12が構成されている。SOAアレイ14は,半導体基板10上に積層される半導体層中に活性層(量子井戸構造を有していてもよい)を持つように形成され,電流制御によって光増幅を行う。フォトダイオードアレイ15はSOAアレイ14の後方端面に対向する受光面を持つように形成され,受光した光の光量に応じた値の電流を出力する。この実施例では,SOAアレイ14は4つのSOA14a〜14dから構成され,フォトダイオードアレイ15は4つのフォトダイオード15a〜15dから構成されているものとする。
入出力ポート11に複数の波長成分を含む波長多重信号光が入力(入射)する。波長多重信号光はAWG12によって波長ごとに分波される(この実施例では,4分波されるものとする)。異なる波長を持つ4つの分波信号光(以下,分波光という)が,入出力ポート13に入力する。
入出力ポート13からの4つの分波光は,SOAアレイ14を構成するSOA14a〜14dにそれぞれ入射する。後述するように,SOA14a〜14dではその利得が独立に制御され,4つの分波光のそれぞれは独立して増幅される。
SOAアレイ14(SOA14a〜14d)の前方端面に光反射防止膜14Aが,後方端面に高光反射膜14Bがそれぞれ形成されている。SOAアレイ14の前方端面から入射した分波光は,後方端面(高光反射膜14B)において高い反射率で反射される。後方端面において反射された分波光はSOAアレイ14の前方端面から出射される。
すなわち,分波光は,SOAアレイ14の前方端面から入射して活性層を通って後方端面に到達し,後方端面において反射されて再び活性層を通り,前方端面から出射する。分波光はSOAアレイ14において活性層を往復するので,一方向にのみ分波光を通過させる(前方端面から入射した光を後方端面から出射させる)ものに比べて,大きい増幅を行うことができる。
SOAアレイ14の後方端面において反射された分波光は,上述と逆方向,すなわち,入出力ポート13,スラブ導波路12b,アレイ導波路12cおよびスラブ導波路12aを経て,入出力ポート11から外部に出射される。逆方向への進行時に,分波光は,スラブ導波路12b,アレイ導波路12cおよびスラブ導波路12aにおいて合波される。入出力ポート11から出射される光は,再び波長多重信号光となる。
上述したように,フォトダイオード・アレイ15はその受光面がSOAアレイ14の後方端面に対向している。SOAアレイ14の前方端面に入射して後方端面に到達した分波光は,後方端面(高光反射膜14B)によってほとんど反射されるが(たとえば,90%の反射率),反射されずに後方端面から出射する光(以下,参照光と呼ぶ)もわずかに存在する。フォトダイオードアレイ15(フォトダイオード15a〜15d)は,SOAアレイ14の後方端面からわずかに出射する参照光を受光する。後方端面から出射する参照光の光量は,後方端面に到達した分波光の光量と比例するので,フォトダイオード15a〜15dからは分波光のそれぞれの光量に応じた値を持つ電流が出力される。
フォトダイオードアレイ15を構成するフォトダイオード15a〜15dと,SOAアレイ14を構成するSOA14a〜14dは,いずれも制御回路2と電気的に接続されている。制御回路2は電源回路(図示略)を含み,フォトダイオード15a〜15dから出力される参照光(分波光)の光量に応じた値を持つ電流に基づいて,SOAアレイ14を構成するSOA14a〜14dのそれぞれの利得(SOA14a〜14dに与える駆動電流)を制御する(詳しくは後述する)。
SOAは,入射した光を増幅し,増幅された光を出射する光増幅器であるが,あらゆるパワーの光が線形的に増幅されるのではなく,それ以上引き上げることができないパワーの限界(飽和光出力)が存在する。たとえば,SOAの飽和光出力が10mWであるとすると,SOAから10mWを超えるパワーを持つ光は出射されない。換言すると,10mWをわずかに下回るパワーの光がSOAに入射したとしても,10mWのパワーを持つ光がSOAから出射される。
第1実施例の半導体光増幅システムでは,次に説明するように,SOAの飽和光出力の存在を利用して,波長多重信号光に含まれる複数の波長成分の信号光のすべてが飽和光出力に達することになるように,SOA14a〜14dのそれぞれの利得(SOA14a〜14dに与えられる駆動電流)を制御する。
図2は制御回路2の処理動作の流れを示すフローチャートである。図3は制御回路2による増幅処理を説明するためのグラフを示している。
フォトダイオードアレイ15には,SOAアレイ14の活性層を通過することによって増幅された後の分波光(参照光)が入射する。ここで上述したように,分波光はSOAアレイ14の後方端面において反射されるので,分波光はSOAアレイ14の活性層を往復することになる(2度の増幅が行われる)。以下,フォトダイオードアレイ15によって受光される分波光(1度の増幅のみが行われた後の光)を「前進光」と呼び,SOAアレイ14から出力されて波長多重光となる分波光(2度の増幅が行われた後の光)を「後進光」と呼んで区別することにする。
カウンタi(i=1〜4)が初期化およびインクリメントされる(ステップ30,ステップ31)。4つのフォトダイオード15a〜15dのうちの一つから出力される受光された前進光の光量に応じた電流に基づいて,前進光出力(パワー)pi が検知される(ステップ32)。
制御回路2では,検知した前進光出力pi が,それが後進光となったときにSOA飽和光出力Mに達することになる出力(以下,これを「前進光飽和光出力m」と呼ぶ)に達しているかどうかが判断される(ステップ33)。SOA飽和出力Mは,たとえば制御回路2のメモリ(図示略)に記憶される。前進光飽和光出力mは,SOA飽和出力Mおよび駆動電流に対応する現在利得から算出することができる。
制御回路2はSOA14a〜14dのそれぞれに現在供給されている駆動電流を把握しているので,SOA14a〜14dのそれぞれの現在利得を把握することができる(たとえば,駆動電流値とそれに対応するSOA利得との対応関係が規定されたルックアップテーブルが,制御回路2のメモリ(図示略)に記憶されている)。したがって,前進光出力を検知することによって,現在の駆動電流(現在利得)のままSOA14a〜14dを駆動させることで後進光出力がどのような値になるのかを予測(推定)することができる。
たとえば,制御回路2において,フォトダイオードから供給される電流に基づいてあるSOAからの前進光出力がa(dBm)であることが検知され,そのSOAに現在供給されている駆動電流に対応する現在利得がG1 であるとする。この場合,次式によって,後進光出力bを推定することができる。
後進光出力b=前進光出力a×G1
前進光飽和光出力mは,次式によって算出される。
前進光飽和光出力m=SOA飽和出力M/G1
制御回路2は,上述のように,前進光が,後進光となったときにSOA飽和光出力Mに達することになる出力(前進光飽和光出力m)に達しているかどうかを判断することによって,後進光出力bがSOA飽和光出力M以上となるかどうかを判断する。もちろん,後進光出力bを推定して,推定された後進光出力bを用いて,SOA飽和光出力M以上であるかどうかを判断するようにしてよい(推定された後進光出力bとSOA飽和光出力Mとの比較)。なお,推定される後進光出力bとしてSOA飽和光出力M以上の値が算出された(そのような前進光出力aが検知された)としても,上述のように,SOAはSOA飽和光出力M以上のパワーの光を出力しないので,後進光出力はSOA飽和光出力Mに一致する。
前進光出力pi が前進光飽和光出力m以上である場合(ステップ33でYES ),制御回路2は特段の処理を行わない。制御回路2は,前進光出力pi を出力するSOAに現在供給している駆動電流Ii をそのまま継続して供給する(ステップ34)。
他方,前進光出力pi が前進光飽和光出力m未満である場合(ステップ33でNO),現在供給している駆動電流Ii をそのまま継続供給すると,後進光出力がSOA飽和光出力Mを下回る可能性がある。この場合,制御回路2はそのSOAに供給している駆動電流Ii を増加させる(ステップ35)。駆動電流の上げ幅は,前進光出力pi が前進光飽和光出力mに達する程度とされる。もちろん,余裕を持たせて,前進光出力pi が前進光飽和光出力mを超えることになる上げ幅としてもよい。
SOAアレイ14を構成するSOA14a〜14dのすべてについて,上述の処理が行われる(ステップ36でNO,ステップ31〜35)。すべて(この実施例では4つ)のSOA14a〜14dに対する処理が終わると,さらに次のターンに進む(ステップ36でYES )。このようにして,SOA14a〜14dから出力される前進光出力pi (i=1〜4)は常時監視される。
図3のグラフを参照して,制御回路2の処理を具体的に説明する。
ケース1では,前進光出力p1 が前進光飽和光出力mを超えている。この場合,前進光出力p1 を持つ前進光が後進光となったとき,後進光出力はSOA飽和光出力Mに達することになる。制御回路2は,そのSOAに対して現在供給されている駆動電流をそのまま継続して供給する。
ケース2では,前進光出力p2 が前進光飽和光出力mを下回っている。この場合,前進光出力p1 の前進光が後進光となったとき,後進光出力はSOA飽和光出力Mを下回る可能性がある。制御回路2は,前進光出力p2 が前進光飽和光出力mに達するように,そのSOAに供給している駆動電流を増加させる。これにより,前進光出力p2 が前進光飽和光出力mまで引き上げられる(ケース2のグラフの破線部分参照)。そのSOAに供給する新たな駆動電流値が決定される。
このようにして,半導体光増幅器モジュール1に入射した波長多重信号光に含まれるすべての波長成分の分波光(後進光)の出力(パワー)が,SOA飽和光出力Mに揃えられる。光減衰を行うことなく,波長ごとに光出力にばらつきのない波長多重信号光を得ることができる。
図4は,制御回路2の処理動作の変形例を示すフローチャートである。図5は変形例における制御回路2による処理を説明するためのグラフを示している。図4において,図2に示すフローチャートと同一処理には同一符号を付し重複説明を省略する。
図5を参照して,ケース3は,上述したケース1(図3参照)と同様に,前進光出力p3 が前進光飽和光出力mを超えているので,後進光出力はSOA飽和光出力Mに達することになる。しかしながら,ケース3では,前進光出力p3 は既にSOA飽和光出力Mに近いパワーを有している。このため,前進光出力p3 をある程度下げたとしても,それが後進光となったときには飽和光出力Mに達する。
図4を参照して,前進光出力p3 が前進光飽和光出力mに達している場合(前進光飽和光出力mを,所定パワー以上超えている場合でもよい),制御回路2によってそのSOAに供給されている駆動電流が減少される(ステップ33でYES ,ステップ37)。駆動電流の下げ幅は,前進光出力p3 が前進光飽和光出力mを下回らない程度とされる。SOAアレイ16に供給される電流が減少するので,消費電力の効率化が図られる。
[第2実施例]
上述した第1実施例の制御回路2は,すべての波長成分の前進光出力が前進光飽和光出力mに達することになるようにSOAに供給する駆動電流を制御することによって,すべての波長成分の後進光出力をSOA飽和出力Mに一致させている。第2実施例では,すべての波長成分の前進光出力が前進光目標値nに達することになるようにSOAに供給する駆動電流を制御することによって,すべての波長成分の後進光出力を後進光目標値Nに一致させるものである。
図6に示す第2実施例の制御回路2の処理動作を示すフローチャート,ならびに図7(A)および(B)のグラフを参照して,第2実施例における制御回路2の処理を説明する。なお,図6に示すフローチャートにおいて,図2に示すフローチャートの処理と同一の処理には同一符号を付し,重複説明を避ける。
第2実施例では,上述したように,すべての波長成分の後進光出力を後進光目標値Nに一致させるように,制御回路2が動作する。後進光目標値Nはあらかじめ制御回路2のメモリに記憶される。後進光出力が後進光目標値Nになることになる前進光についての目標出力(前進光目標値n)は,第1実施例と同様に,後進光目標値NおよびSOAに現在供給されている駆動電流に対応する現在利得から算出することができる。
前進光出力pi が前進光目標値nと一致しているかどうかが判定される(ステップ41)。
前進光出力pi が前進光目標値nと一致している場合,制御回路2は,前進光出力pi を出力するSOAに現在供給している駆動電流Ii をそのまま継続して供給する(ステップ34)。
前進光出力pi が前進光目標値n未満である場合(ステップ41でpi <n),現在供給している駆動電流Ii をそのまま継続供給すると,後進光出力が後進光目標値Nに達しない(図7(A)参照)。この場合,制御回路2はSOAに供給している駆動電流Ii を増加させる(ステップ42)。駆動電流の上げ幅は前進光出力pi が前進光目標値nとなる上げ幅とされる。たとえば,前進光出力pi と前進光目標値nの差(dBm)が算出され,算出された差に応じた(算出された差を無くすための)SOA利得が算出される。得られたSOA利得に対応する駆動電流値(または駆動電流の上げ幅)が,制御回路2において得られる。
他方,前進光出力pi が前進光目標値nを超えている場合(ステップ41でpi >n),現在供給している駆動電流Ii をそのまま継続供給すると,後進光出力が後進光目標値Nを超えてしまう(図7(B)参照)。この場合,制御回路2はそのSOAに供給している駆動電流Ii を減少させる(ステップ43)。駆動電流の下げ幅は前進光出力pi が前進光目標値nとなる下げ幅とされる。
このようにして,第2実施例では,半導体光増幅器モジュールに入射した波長多重信号光に含まれるすべての波長成分の分波光(後進光)の出力(パワー)が,設定される後進光目標値Nに揃えられる。
1 半導体光増幅器モジュール
2 制御回路
11,13 入出力ポート
12 アレイ導波路回折格子
14 半導体光増幅器アレイ
15 フォトダイオードアレイ

Claims (3)

  1. 第1の入出力ポートから入力される複数の波長成分を含む信号光を該波長成分ごとに分波して,当該複数の分波光を第2の入出力ポートからそれぞれ出力し,かつ前記第2の入出力ポートからそれぞれ入力される複数の分波光を合波して,当該複数の波長成分を含む信号光を前記第1の入出力ポートから出力する合分波器,
    前記複数の分波光のそれぞれについて設けられ,前記合分波器の第2の入出力ポートから出力されて第1の端面に入力する分波光を,光搬送方向に沿って形成された活性層を含む光導波路を伝播させて増幅するとともに,第2の端面において少なくとも一部を光反射させて前記光導波路を逆方向に伝播させて再び増幅して,前記合分波器の第2の入出力ポートに入力させる半導体光増幅器群,
    前記複数の分波光のそれぞれについて設けられ,前記半導体光増幅器群の第2の端面において反射されずに出力する光を受光して,受光光量に応じた電流を出力する受光素子群,および
    前記受光素子群から出力される複数の電流に基づいて,すべての分波光が前記第1の入出力ポートから出力される際に上記半導体光増幅器群の飽和光出力となるように,前記半導体光増幅器群における分波光ごとの利得を独立に制御する制御装置を備え
    前記制御装置は,
    前記受光素子群から出力される複数の電流に基づいて,前記半導体光増幅器群によって,第1の端面から第2の端面に向かって導波されて1度目の増幅が行われた後の,波長成分ごとの分波光出力を検知する検知手段,および
    前記検知手段によって検知される1度目の増幅が行われた後の分波光出力と,前記半導体光増幅器群に分波光ごとに現在供給されている駆動電流とに基づいて,1度目の増幅が行われた分波光が,前記第2の端面において反射されて第2の端面から第1の端面に向かって導波されて2度目の増幅が行われることで前記半導体光増幅器群の飽和光出力に達することになる前進光飽和光出力に達しているかどうかを波長成分ごとに判定する判定手段を備え,
    前記判定手段によって1度目の増幅が行われた分波光が前記前進光飽和光出力に達していない波長成分の存在が判定された場合に,その波長成分について前記前進光飽和光出力に達するまで前記半導体光増幅器群に供給する駆動電流を増加させるものである,
    半導体光増幅システム。
  2. 前記合分波器がアレイ導波回折格子によって構成されている,
    請求項1または2に記載の半導体光増幅システム。
  3. 前記合分波器と前記半導体光増幅器群とがモノリシックに作製されている,
    請求項1からのいずれか一項に記載の半導体光増幅システム。
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