JP5052462B2 - 花粉アレルゲン低減化壁紙 - Google Patents

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Description

本発明は、天然由来の壁紙、襖等のシート状内装材に、天然由来のアレルゲン低減化機能剤を付与するようにした技術に関するものである。
近年、住宅の高気密化にともない、臭いやハウスダストといわれる塵が室内にこもりやすい構造の住宅になっており、これらの塵がアレルギーを引き起こす原因であるアレルゲンとなり、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の症状を多く発症しているといわれている。
アレルゲンには種々なタイプがあり、ダニ(虫体、死骸、抜け殻、糞)、カビ、ペット(毛、フケ)、花粉などがあげられ、アレルギー疾患の主な原因物質として考えられている。これらのアレルゲン対策としては、アレルゲンを室内に入れないようにしたり、入ってしまったアレルゲンを取り除いたり、不活性化する方法が開示されている。
例えば、エアコンや空気清浄機等を使った消臭、脱臭、集塵が行なわれるようになり、フィルター等によって空気中のアレルゲンを捕集する方法が提案されている。しかし、これらの方法は、室内の空気中に浮遊するアレルギー疾患の原因物質には有効ではあるが、床表面や壁表面にある原因物質にまで効果が発揮されることはない。
また、ダニ(虫体、死骸、抜け殻、糞)、カビ、ペット(毛、フケ)等のアレルゲンは床面に堆積することが多く、出願人は特許文献1においては、カーペットの基布上面にアレルゲン低減化物質を塗布し、カーペットに集積する様々なアレルゲンを低減するのに有効な方法を開示している。
また、特許文献2においては、消臭、抗菌効果を奏するカテキン等の可溶性有機物からセラミック可溶性有機物を作成し、和紙や塩化ビニール、不織布等からなる壁紙のトップコート剤に混合して使用することにより、強固に固着して、長期にわたって抗菌、消臭効果を奏することが可能な技術を開示している。
特開2008−54898号公報 特開2003−13372号公報
しかしながら、上記の方法では、壁紙等の壁装材に付着するアレルゲンに対しては、必ずしも有効なものではなかった。本発明は、近年の自然志向の考え方の高まりを踏まえ、天然素材からなる壁紙の表面層の上側に、柿渋を塗布することによって、抗菌性や消臭性とアレルゲン低減化機能を同時に発揮させ、特に空気中を浮遊して室内に侵入し壁紙に付着しやすい花粉のアレルゲンに対し、有効なアレルゲン低減化機能を発現する壁紙を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を達成するために、以下の手段を提供する。
[1]基材層に表面層を積層した壁紙において、前記基材層がセルロース系繊維からなり、前記表面層が天然繊維からなる織編物からなり、該表面層に、柿渋を塗布したことを特徴とする壁紙。
[2]前記柿渋の壁紙への塗布量が0.05〜0.5g/mである請求項1に記載の壁紙。
[1]の発明では、基材層と表面層からなる壁紙において、前記基材層がセルロース系繊維からなり、前記表面層が天然繊維からなる織編物であるので、天然素材で統一した壁紙とすることができ、天然素材の風合いを生かした壁紙とすることができる。また、該表面層に、柿渋を直接塗布するので、従来塗布していた表面層のほつれ防止用の樹脂層が不要になり、柿渋のもつ抗菌性能とアレルゲン低減化機能を同時に確実に発揮することができる。また、柿渋は、空気中に浮遊して室内に入り込んだ花粉アレルゲンに特に有効であって、室内の空気流によって壁に接触したアレルゲンを低減化することができる。
[2]の発明では、前記柿渋抽出物の壁紙への固着量が0.05〜0.5g/mであるので、天然素材の風合いを生かしたまま、十分なアレルゲン低減化機能を発揮することができる。
以下本発明をさらに詳しく説明する。本発明は、基材層と表面層からなる壁紙において、表面層に、柿渋を直接塗布することを特徴とする壁紙である。
基材層は、天然パルプやセルロースからなる紙を用いるのが好ましい。基材層は接着剤を介してコンクリートや木製板等の壁に貼着されるが、水分を放出しにくくカビが発生しやすいので、防カビ、抗菌加工が施されているものを使用することが好ましい。また、一般に接着剤は揮発性有機溶剤を含んでいることが多く、使用中に接着剤自身からVOC(揮発性有機化合物)が発生することになることから、デンプン糊等揮発性有機溶剤を含まない接着剤が好ましい。
基材層の上側に表面層を積層する。表面層は、綿、麻、レーヨン等の天然繊維からなる織編物であるのが天然素材である柿渋と相まって好ましい。基材層と表面層の接着は、接着剤を使う方法を採用することもあるが、接着剤に揮発性有機溶剤が使われると、VOC(揮発性有機化合物)が発生するので好ましくない。本発明では、基材層と表面層の間に熱可塑性樹脂を挿入し加熱して圧着する方法が、VOC(揮発性有機化合物)の発生を押える方法として好ましい。
柿渋は、柿の果実を粉砕し、圧搾して得られた汁液を発酵させたものでタンニンやシブオールを多量に含み、発酵によって生じた酢酸や酪酸の臭気を有する赤褐色半透明の液で、防腐剤や、強度を増すための補強剤として古くから用いられてきた。近年の研究で、染料や塗料としても用いられ、ホルムアルデヒドの吸着作用や、アレルゲン(特に花粉アレルゲン)を低減化する働きもあることが解ってきた。また、本発明のように室内で使用するものには、臭気を取り除いた無臭タイプの柿渋を塗布するのが好ましい。
柿渋の壁紙への固着量は0.05〜0.5g/mであるのが好ましい。0.05g/mを下回ると、十分な抗菌・消臭・アレルゲン低減化機能のある壁紙が得られない。また、0.5g/mを超えて塗布しても、徒に塗布量を増やすだけで、塗布量の増加に見合った効果が得られるわけではない。さらに好ましい柿渋の固着量は、0.1〜0.3g/mである
柿渋の壁紙への塗布する方法は、特に限定しないが、コーティング法を例示できる。例えばグラビアロール加工、スプレー加工、ロールコーター加工、ジェットプリント加工、転写プリント加工、スクリーンプリント加工等を挙げることができる。また、表皮層を基材層の上側に積層一体化する前に、表皮層を柿渋溶液に浸漬し、絞ってから乾燥し基材層と接着させてもよい。
次ぎに実施例により、本発明を具体的に説明する。なお実施例における各アレルゲン低減性能(不活性化性能)の評価は次のように行った。
<アレルゲン低減性能試験>
ELISA法のサンドイッチ法にて測定し、生成した発色物質の吸光度を吸光度計で読み取り、濃度既知の標準品を用いて作成した標準曲線から、サンプル中のアレルゲン量を定量して、アレルゲン低減化率を算出し、下記の4段階で評価し、評価「1」「2」を合格とした。
(判定基準)
「1」・・アレルゲンの汚染はない。(アレルゲン低減化率80%以上)
「2」・・ややアレルゲンに汚染されている程度である。(アレルゲン低減化率60%以上80%未満)
「3」・・アレルゲンに汚染されている。(アレルゲン低減化率40%以上60%未満)
「4」・・非常にアレルゲンに汚染されている。(アレルゲン低減化率40%未満)
<実施例1>
基材層としてクラフト紙を用い、その上に表面層として予め2倍に希釈した柿渋溶液に綿布(4番双糸の平織り)を浸漬し、絞って天日干で乾燥した綿布帛を、ホットメルト樹脂を散布したクラフト紙に重ね、過熱して接着して壁紙を得た。柿渋の壁紙表面層への固着量は0.3g/mであった。こうして得られたアレルゲン低減化壁紙の、アレルゲン低減性能は「1」の評価であった。
<実施例2>
実施例1において、柿渋を3倍に希釈した柿渋溶液にした以外は、実施例1と同様にして壁紙を得た。柿渋の壁紙表面層への固着量は0.2g/mであった。こうして得られたアレルゲン低減化壁紙の、アレルゲン低減性能は「2」の評価であった。
<比較例1>
実施例1において、綿布帛に柿渋を添着させない壁紙を得た。もちろん柿渋の壁紙表面層への固着量は0で、アレルゲン低減性能は「4」の評価であった。
本発明の技術は、壁紙の表皮層に柿渋を直接塗布させて、花粉アレルゲンを不活性化するもので、利用される分野は壁紙に限らず、家電製品等のパッケージ、インテリア用小物、車両の内装材等の加工に広く利用される。

Claims (2)

  1. 基材層に表面層を積層した壁紙において、前記基材層がセルロース系繊維からなり、前記表面層が天然繊維からなる織編物からなり、該表面層に、柿渋を塗布したことを特徴とする壁紙。
  2. 前記柿渋の壁紙への塗布量が0.05〜0.5g/mである請求項1に記載の壁紙。
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