JP5051029B2 - 排水の処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排水中に含まれる懸濁物を除去するための排水の処理方法及び装置に関するもので、特に、各種プラントで発生するタール等を懸濁物として含んだ排水を処理するのに適した排水の処理方法及び装置に関するものである。
プラントの化学プロセスではタールを含んだ排水(廃液)が発生することがある。又、石炭焚きやオイル焚きのボイラや排ガス処理プラントでは、燃焼排ガスをスプレー塔等で水洗浄して、該燃焼排ガス中に含まれているタール分を除去することが行われており、この場合、上記スプレー塔等で燃焼排ガスの水洗浄に使用された後の洗浄排水には、タールが含まれている。
上記のようなタールを含んだ排水は、排出基準を満たすレベルになるまで排水中に含まれているタールの除去処理を行う必要がある。なお、上記タールを含んだ排水中では、通常、タールは懸濁状態となっている。
ところで、水中に浮遊している油脂や懸濁している有機物等の水中の懸濁物を除去するための固液分離手法の1つとして、加圧浮上分離処理が知られている。
これは、被処理水に、予め、加圧ポンプで加圧された水にコンプレッサーで圧縮した圧縮空気を加圧下で溶解させて製造してなる加圧空気溶解水を混合し、この加圧空気溶解水が常圧に戻されるときに溶解していた空気が気化して微小な気泡となることを利用して、上記被処理水中に微小な気泡を発生させて、該被処理水中の懸濁物の浮上分離を行わせるようにしたものである。
又、被処理水に、予め分離対象物を吸着する凝集剤を添加し、その後、該凝集剤が添加された被処理水に対して上記と同様の加圧浮上分離処理を行なうことで、上記分離対象物を、該分離対象物を吸着すると共に凝集した凝集剤と一緒に浮上分離させるようにした凝集加圧浮上分離処理も知られている(たとえば、特許文献1参照)。
更に、分離槽に貯留した被処理水に、空気ノズルより気泡を直接吹き込んで該被処理水中の懸濁物を浮上させて分離するという単純な形式の浮上分離処理も広く一般的に知られている。
特開平10−211499号公報
ところが、上記加圧浮上分離処理及び上記凝集加圧浮上分離処理を行なうためには、加圧下で水に空気を溶解させてなる加圧空気溶解水を製造する必要があることから、該加圧空気溶解水の製造容器となる加圧タンクと、該加圧タンクへ水を供給するための加圧ポンプと、加圧容器へ空気を圧縮して供給するためのコンプレッサーが必要とされ、更には、上記加圧ポンプで加圧された水や、コンプレッサーで圧縮された空気を上記加圧容器へ供給するための配管、及び、加圧容器で製造した加圧空気溶解水を被処理水へ供給混合させるための配管として、圧力配管も必要となる。よって、装置を構成する機器の点数が多くなると共に、装置の構成が複雑化し、大型化し、更にコストが嵩むという問題がある
更に、電力でコンプレッサーを運転して空気を加圧し、この加圧された空気を加圧下で水に溶解させ、その後、大気圧に戻すことで、上記加圧水に溶解されていた空気を気化させて微小な気泡を発生させるようにしてあるため、電力を用いて上記微小な気泡を発生させる効率が低いという問題があると共に、被処理水中で発生させる微小な気泡の発生量の制御性が低いという問題もある。
一方、分離槽に貯留した被処理水に対し、ノズルを用いて細かい気泡を直接吹き込む浮上分離処理であれば、上記のような加圧タンクや加圧ポンプ、コンプレッサー、加圧配管は不要になると考えられるが、一般に、ノズルを用いて発生させる気泡は、上記加圧浮上分離処理で発生させる気泡よりも大きいため、分離効率が低いという問題があり、しかも、被処理水中の懸濁物がタールのような付着性を有する物質である場合は、空気ノズルが懸濁物によって詰まる虞が懸念される。更に、空気ノズルの摩耗も生じるため、空気ノズルの頻繁な交換が必要になるという問題もある。
そこで、本発明は、上記加圧浮上分離で要するような加圧タンクやその他の加圧用機器を不要にできると共に、被処理水に空気を吹き込むための空気ノズルを用いることなく、被処理水中に微小な気泡を発生させて懸濁物の浮上分離を行って、該懸濁物の含有量の低減された処理水を得ることができ、しかも、上記浮上分離を行うために被処理水中に分散させる微小な気泡の発生効率を高めることができると共に、該微小な気泡の発生量の制御性を高めることができる排水の処理方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、浮上分離槽に貯留させる被処理水に対して高速パルス放電を行うことで該被処理水中に微小気泡を発生させ、該微小気泡を含んだ上記被処理水が、被処理水入口から上記浮上分離槽内へ流入し、該浮上分離槽内で上記微小気泡を分散されることで、上記被処理水中の懸濁物を浮上分離させ、該浮上分離した懸濁物を上記浮上分離槽から回収し、更に、上記被処理水から上記懸濁物が分離除去された処理水を、蒸発缶へ供給して、該蒸発缶で高温蒸気を熱源として蒸発させて、非蒸発分を濃縮させた濃縮液を回収するようにする排水の処理方法とする。
又、請求項2に対応して、浮上分離槽に、該浮上分離槽に貯留する被処理水に没する一組又は複数組の電極対と、上記電極対に高速高電圧パルスを印加する電源、該電源より高速高電圧パルスを印加する上記電極対の間で高速パルス放電を行わせることで、上記被処理水中に微小気泡を発生させ、該微小気泡を含んだ上記被処理水を上記浮上分離槽内に流入して分散させることで上記被処理水から浮上分離した懸濁物の浮上物を回収する浮上物回収装置と、上記浮上分離槽内で被処理水から懸濁物を分離除去された処理水を、高温蒸気を熱源として蒸発させて、非蒸発分を濃縮させて濃縮液を回収する蒸発缶と、を有する排水の処理装置とする。
更に、上記構成において、電極対を設ける位置を、浮上分離槽における被処理水入口における被処理水の流路を挟む位置とした構成とする。
本発明によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)浮上分離槽に貯留させる被処理水に対して高速パルス放電を行うことで該被処理水中に微小気泡を発生させ、該微小気泡を含んだ上記被処理水が、被処理水入口から上記浮上分離槽内へ流入し、該浮上分離槽内で上記微小気泡を分散されることで、上記被処理水中の懸濁物を浮上分離させ、該浮上分離した懸濁物を上記浮上分離槽から回収し、更に、上記被処理水から上記懸濁物が分離除去された処理水を、蒸発缶へ供給して、該蒸発缶で高温蒸気を熱源として蒸発させて、非蒸発分を濃縮させた濃縮液を回収するようにする排水の処理方法、及び、浮上分離槽に、該浮上分離槽に貯留する被処理水に没する一組又は複数組の電極対と、上記電極対に高速高電圧パルスを印加する電源、該電源より高速高電圧パルスを印加する上記電極対の間で高速パルス放電を行わせることで、上記被処理水中に微小気泡を発生させ、該微小気泡を含んだ上記被処理水を上記浮上分離槽内に流入して分散させることで上記被処理水から浮上分離した懸濁物の浮上物を回収する浮上物回収装置と、上記浮上分離槽内で被処理水から懸濁物を分離除去された処理水を、高温蒸気を熱源として蒸発させて、非蒸発分を濃縮させて濃縮液を回収する蒸発缶と、を有する排水の処理装置としてあるので、電極対間での高速パルス放電により被処理水中に発生させる微小気泡により、該被処理水中の懸濁物の浮上分離を行うことができるため、浮上したスカムを分離除去することで、上記浮上分離槽より懸濁物が分離除去されて清浄化された水を回収することができるようになる。
(2)したがって、加圧浮上分離処理を行なう場合に必要とされていた、加圧タンクやその他の加圧用機器を不要にでき、又、浮上分離処理を行なう際に懸濁物の付着による詰まりや摩耗が懸念されていた空気ノズルも不要にすることができる。
(3)しかも、上記電極対の間で高速パルス放電を行うと、該高速パルス放電が水分中のOHに作用して、少量のOHラジカルやオゾンの微小バブルを、各電極の表面と、それに接触している液体面との間で生じさせることができるため、被処理水中の懸濁物がタールのような付着性を有するものであっても、上記電極対を形成している各電極が懸濁物の付着の影響を受ける虞を抑制することができる。
(4)更に、上記電極対に高速高電圧パルスを印加して発生させる高速パルス放電という電気放電によって微小気泡を発生させるようにしてあるため、上記高速高電圧パルスの電気的な制御を行うことで、上記微小気泡を発生させるための高速パルス放電を直接制御できることから、微小気泡の発生量の制御性を優れたものとすることができる。
(5)電極対を設ける位置を、浮上分離槽における被処理水入口における被処理水の流路を挟む位置とした構成とすることにより、浮上分離槽に供給される被処理水の全量に対して確実に微小気泡を分散させることができ、被処理水中の懸濁物の分離効率をより高いものとすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は本発明の排水の処理方法及び装置の実施の一形態として、石炭焚き又はオイル焚きのボイラ1の燃焼排ガス2を排ガス処理設備にて水洗浄する際に発生するタール等が懸濁された洗浄排水3を被処理水として処理する場合を示すもので、該被処理水としての洗浄排水3を受け入れて所要期間貯留できるようにしてある浮上分離槽4の所要個所に、少なくとも一組の対をなす電極(電極対)5aと5bを設け、且つ該各電極5a,5bに、高速高電圧パルスを印加するための電源6を接続してなる構成を備えて、上記浮上分離槽4内に貯留される洗浄排水3中に、上記各電極5a,5b間における高速パルス放電に伴う微小気泡7発生させて、この微小気泡7により、上記洗浄排水3中に含まれている上記タール等の懸濁物を浮上分離させるようにする。
詳述すると、上記ボイラ1の排ガス処理設備は、たとえば、上記ボイラ1より燃焼排ガス2を導く排ガスライン8上に、廃熱回収ボイラ9の熱交換部9aと、燃焼排ガス2を水洗浄するためのスプレー塔10と、燃焼排ガス2の温度を低下させるためのガス冷却器11とを順に備えた構成としてある。
上記スプレー塔10は、後述する沈殿槽12における沈降分離処理後に上澄み液として回収される沈降分離処理水3aを洗浄水として使用して、上記燃焼排ガス2を水洗浄するようにしてある。
上記スプレー塔10より燃焼排ガス2の洗浄に供された後の洗浄排水3を取り出す洗浄排水取出ライン13の下流側には、上記沈殿槽12が設けてあり、上記洗浄排水3を上記浮上分離槽4へ送る前に、該沈殿槽12にて、上記洗浄排水3中に含まれる懸濁物のうち、重質タール等の比重の大きい粒子を予め沈降分離処理できるようにしてある。したがって、上記沈殿槽12からは、上記洗浄排水3より上記比重の大きい粒子が分離除去されてはいるが、上記沈降分離処理では分離し得ない軽質タール等の懸濁物を含んだ状態の沈降分離処理水3aと、重質タール等を含む沈殿槽汚泥(沈降分離処理汚泥)14を、それぞれ回収できるようにしてある。
上記沈殿槽12における沈降分離処理水3aを回収する処理水回収部12aには、循環ポンプ15を介して洗浄水循環ライン16の上流側端部となる一端部が接続してあり、且つ該洗浄水循環ライン16の下流側端部となる他端部を、上記スプレー塔10に接続した構成として、上記循環ポンプ15の運転により、沈殿槽12で回収される沈降分離処理水3aの一部を、洗浄水循環ライン16を経て上記スプレー塔10に燃焼排ガス2を洗浄するための洗浄水として用いることができるように循環供給させるようにしてある。
又、上記沈殿槽12における上記処理水回収部12aには、沈降分離処理水回収ライン17を介して上記浮上分離槽4の被処理水入口4aを接続して、上記スプレー塔10に洗浄水として循環供給する以外の余剰の沈降分離処理水3aを、上記沈降分離処理水回収ライン17を経て上記浮上分離槽4へ被処理水入口4aより流入させることができるようにしてある。
更に、上記沈殿槽12より沈殿槽汚泥14を回収する汚泥回収ライン18の下流側には、遠心分離機19を設けて、該遠心分離機19にて上記沈殿槽汚泥14を遠心分離処理することで、上記重質タール等を含む固形分20と、液体部分である遠心分離処理水3bとに固液分離できるようにしてあり、このうち遠心分離処理水3bは、図示しないポンプを備えた遠心分離処理水回収ライン21を通して、上記沈降分離処理水回収ライン17を経て上記浮上分離槽4へ導かれる沈降分離処理水3aに混入させるようにしてある。
一方、上記遠心分離機19より回収される上記重質タール等を含む沈殿槽汚泥14の固形分20は、上記ボイラ1へ送って焼却処理できるようにしてある。
上記浮上分離槽4は、下部所要位置、たとえば、側壁の下部位置に上記被処理水入口4aを設けた構成としてある。更に、図2(イ)(ロ)に示す如く、上記電極対を形成させるための電極5aと5bのうちの一方の電極としての中心部に所要径の貫通孔23を備えた筒状の外周電極5aの上記貫通孔23の内側に、該貫通孔23の内径よりも所要寸法小さい外径を有する他方の電極としての円柱形状の中心電極5bを軸心方向に沿わせて配置すると共に、該中心電極5bの所要個所を、たとえば、放射方向に延びる固定部材24を介して上記外周電極5aの対応する個所に絶縁状態で取り付けて、上記外周電極5aと中心電極5bとの間に、筒形の液体の流路25を設けてなるノズル22を形成し、該ノズル22を、上記浮上分離槽4における被処理水入口4aに設置すると共に、該ノズル22に対して上記沈降分離処理水回収ライン17の下流側端部を接続した構成としてある。これにより、上記沈降分離処理水回収ライン17より浮上分離槽4へ供給される上記沈降分離処理水3aは、その全量が上記被処理水入口4aに設けたノズル22の両電極5aと5b間の流路25を通過してから上記浮上分離槽4内へ流入するようにしてある。
更に、上記ノズル22の外周電極5aと中心電極5bには、高速高電圧パルスを印加するための電源6が接続してある。これにより、上記沈降分離処理水3aが、沈降分離処理水回収ライン17より上記ノズル22の両電極5aと5bの間の流路25を経て上記浮上分離槽4へ流入するようにした状態で、上記電源6より上記ノズル22の両電極5aと5bに高速高電圧パルスを印加することで、該ノズル22の両電極5aと5b間の流路25を通過して上記浮上分離槽4へ流入させる沈降分離処理水3aに対して高速パルス放電を行うことができるようにしてある。よって、上記高速パルス放電に伴う衝撃波で、水中に溶存している溶存気体を気化させたり、熱膨張させることによって微小な気泡を発生させると共に、上記高速パルス放電による水の蒸発によっても微小な気泡を発生させることで、上記浮上分離槽4に流入させる沈降分離処理水3aの水中に、数十μmから数百μm程度の直径を有する微小気泡7を存在させることができるようにしてある(なお、図1及び図2では、図示する便宜上、上記微小気泡7のサイズを大きく記載してある)。
又、上記浮上分離槽4には、上記ガス冷却器11にてボイラ1の燃焼排ガス2を冷却する際に発生するドレン水26を、ドレンライン27を通して導いて、該浮上分離槽4に貯留される上記沈降分離処理水3aに混入させることができるようにしてある。
したがって、上記浮上分離槽4内では、貯留される上記沈降分離処理水3a(上記遠心分離処理水3b及びドレン水26を含む)の水中に、上記ノズル22の流路25を通過する際に上記高速パルス放電によって発生させた微小気泡7を含んだ沈降分離処理水3aを、被処理水入口4aより所要流量で順次流入させることで、該浮上分離槽4内の被処理水に対して、上記微小気泡7を分散させることができるため、該浮上分離槽4内にて分散された微小気泡7により、上記沈降分離処理水3aに含まれている軽質タール等の懸濁物の浮上分離処理を行うことができるようにしてある。
上記浮上分離槽4の上端部には、上記浮上分離処理によって固液分離されて浮上した改質タールを含む懸濁物のスカム(浮上物)28を回収するための図示しないスカム回収装置が設けてあり、該スカム回収装置によって回収されるスカム28は、上記ボイラ1へ送って焼却処理できるようにしてある。
上記浮上分離槽4における浮上分離処理によって軽質タールを含む懸濁物が分離除去された後の清浄化された処理水3cを取り出す処理水取出口の下流側には、ポンプ30を備えた処理水ライン29を介して蒸発缶31が接続してある。
上記蒸発缶31は、上記ボイラ1の燃焼排ガス2より廃熱の回収を行う上記廃熱回収ボイラ9で発生させる高温蒸気33を循環流通させる伝熱管32を備えてなる構成として、上記浮上分離槽4より処理水ライン29を通して蒸発缶31へ導かれる上記処理水3cを、上記廃熱回収ボイラ9で発生させた高温蒸気33を熱源として伝熱管32壁を介し間接加熱して、該処理水3c中の水分及びその他の蒸発分34を蒸発させることで、非蒸発成分を縮させて濃縮液35として回収できるようにしてある。なお、上記蒸発缶31より回収される濃縮液35は、上記ボイラ1へ供給して燃焼処理させる構成としてもよい。
一方、上記蒸発缶31で発生する水分及びその他の蒸発分34は、蒸発分ライン36を通して上記ボイラ1とスプレー塔10との間の排ガスライン8へ導いて、該部分の排ガスライン8を流通する燃焼排ガス2に混入させることで、水分を上記排ガスライン8上に設けてある上記スプレー塔10、あるいは、ガス冷却器11で回収して循環利用できるようにしてある。
37は上記廃熱回収ボイラ9より蒸発缶31の伝熱管32へ高温蒸気33を供給する蒸気供給ライン、38は上記蒸発缶31にて処理水3cの加熱用熱源に供された後の温度低下した蒸気や凝縮水33aを上記廃熱回収ボイラ9へ戻すためのポンプ39付きの戻しラインである。
以上の構成としてある排水の処理装置を用いて、上記ボイラ1の燃焼排ガス2をスプレー塔10で水洗浄することで発生するタール等が懸濁された洗浄排水3を処理する場合は、該洗浄排水3を、先ず、上記沈殿槽12に供給して沈降分離処理すると、重質タール等の比重の大きい粒子が、沈殿槽汚泥14として分離除去される。
次に、上記沈降分離処理後に沈殿槽12より回収される軽質タール等の懸濁物が懸濁された状態の沈降分離処理水3aを、上記沈殿槽汚泥14に含まれていた水分を遠心分離機19で回収して得られる遠心分離処理水3bを混入させた状態で、上記浮上分離槽4へ被処理水入口4aに設けてあるノズル22の外周電極5aと中心電極5bとの間の流路25を通して供給するときに、上記各電極5aと5bに電源6より高速高電圧パルスを印加して、該各電極5aと5b間に高速パルス放電を発生させると、該ノズル22の流路25を流通して上記浮上分離槽4内へ流入する上記沈降分離処理水3aの水中には、上記高速パルス放電によって発生した微小気泡7が確実に含まれるようになるため、上記浮上分離槽4に貯留された上記沈降分離処理水3aの全量に対して上記微小気泡を分散されるようになる。これにより、上記沈降分離処理水3aの水中では、該沈降分離処理水3a中に懸濁されている軽質タール等の懸濁物に、上記微小気泡7が付着、あるいは、タールの場合はその内部に上記微小気泡7が入り込むようにして付着することで、該微小気泡7を含めた懸濁物の比重が小さくなるため、懸濁物の浮上分離が行われるようになる。
よって、浮上したスカム28を回収して分離除去することで、上記浮上分離槽4からは、上記沈降分離処理水3a中に懸濁していた懸濁物が分離除去されて清浄化された処理水3cを回収することができるようになる。
更に、上記実施の形態では、上記回収された処理水3cを、蒸発缶31へ供給し、上記ボイラ1に付設してある廃熱回収ボイラ9にて発生させた高温蒸気33を熱源として蒸することで、水分及びその他の蒸発分34と、非蒸発分を濃縮させてなる濃縮液35を分離させるようにしてある。
このように、本発明の排水の処理方法及び装置によれば、ボイラ1の燃焼排ガス2の水洗浄で生じる洗浄排水3を予め沈降分離処理してなる沈降分離処理水3aに懸濁している軽質タール等の懸濁物を浮上分離処理する際、ノズル22に設けた外周電極5aと中心電極5bからなる電極対の間で、高速パルス放電を行わせることで、上記懸濁物の浮上分離を行わせるために必要とされる微小気泡7を発生させることができる。
したがって、従来の加圧浮上分離処理を行なう場合に必要とされていた、加圧タンクやその他の加圧用機器を不要にできる。又、従来の浮上分離処理を行なう際に懸濁物の付着による詰まりや摩耗が懸念されていた空気ノズルも不要にすることができる。
しかも、上記各電極5aと5bの間で高速パルス放電を行うと、該高速パルス放電が水分中のOHに作用して、少量のOHラジカルやオゾンの微小バブルが、各電極5a,5bの表面と、それに接触している液体面との間で生じるため、懸濁物がタールのような付着性を有するものであっても、上記各電極5a,5bが懸濁物の付着の影響を受ける虞を抑制することができる。
更に、上記各電極5a,5bに電源6より高速高電圧パルスを与えることで発生させる高速パルス放電という電気放電により、上記微小気泡7を発生させるようにしてあるため、上記電源6より各電極5a,5bに与える高速高電圧パルスの制御により、上記微小気泡7を発生させるための各電極5a,5b間の高速パルス放電を直接制御できることから、微小気泡7の発生量の制御性を優れたものとすることができる。
なお、上記各電極5aと5bの間での高速パルス放電による微小気泡7の発生は、主に、衝撃波、熱膨張、水の蒸発によるものであって、水の電気分解が生じるとしてもその量を抑えることができるため、水素や酸素が大量に発生する虞はない。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、浮上分離槽4の被処理水入口4aに設けるノズル22は、中心部とその外周に電極5bと5aを備えてなる構成として示したが、上記浮上分離槽4へ流入させる被処理水の流路を挟むようにして電極対を設けて、該流路を流通して浮上分離槽4へ流入する被処理液に対して上記電極対の間で高速パルス放電を行うことができるようにしてあれば、たとえば、一対の平行平板電極を設けて該各電極間に扁平な流路を形成する等、流路形状及び電極形状は適宜変更してもよい。
又、浮上分離槽4の内部における被処理水入口4aの付近や、浮上分離槽4の内部の下部所要位置に、上記高速パルス放電を行わせるための電極対を、一組、あるいは、浮上分離槽4のサイズに応じて複数組設けるようにしてもよい。
本発明の排水の処理方法及び装置は、懸濁物の浮上分離が望まれる排水であれば、いかなる排水を被処理水として上記浮上分離槽4で浮上分離処理を行なわせる場合に適用してもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の排水の処理方法及び装置の実施の一形態を示す概要図である。 図1の装置の浮上分離槽の被処理水入口部分を拡大して示すもので、(イ)は切断側面図、(ロ)は(イ)のA−A方向矢視図である。
符号の説明
3 洗浄排水(被処理水)
3a 沈降分離処理水(被処理水)
4 浮上分離槽
4a 被処理水入口
5a 外周電極(電極)
5b 中心電極(電極)
6 電源
7 微小気泡
25 流路

Claims (3)

  1. 浮上分離槽に貯留させる被処理水に対して高速パルス放電を行うことで該被処理水中に微小気泡を発生させ、該微小気泡を含んだ上記被処理水が、被処理水入口から上記浮上分離槽内へ流入し、該浮上分離槽内で上記微小気泡を分散されることで、上記被処理水中の懸濁物を浮上分離させ、該浮上分離した懸濁物を上記浮上分離槽から回収し、更に、上記被処理水から上記懸濁物が分離除去された処理水を、蒸発缶へ供給して、該蒸発缶で高温蒸気を熱源として蒸発させて、非蒸発分を濃縮させた濃縮液を回収するようにすることを特徴とする排水の処理方法。
  2. 浮上分離槽に、該浮上分離槽に貯留する被処理水に没する一組又は複数組の電極対と、上記電極対に高速高電圧パルスを印加する電源、該電源より高速高電圧パルスを印加する上記電極対の間で高速パルス放電を行わせることで、上記被処理水中に微小気泡を発生させ、該微小気泡を含んだ上記被処理水を上記浮上分離槽内に流入して分散させることで上記被処理水から浮上分離した懸濁物の浮上物を回収する浮上物回収装置と、上記浮上分離槽内で被処理水から懸濁物を分離除去された処理水を、高温蒸気を熱源として蒸発させて、非蒸発分を濃縮させて濃縮液を回収する蒸発缶と、を有することを特徴とする排水の処理装置。
  3. 電極対を設ける位置を、浮上分離槽における被処理水入口における被処理水の流路を挟む位置とした請求項2記載の排水の処理装置。
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