JP5049551B2

JP5049551B2 - Ｅｔｃ通信監視装置及びｅｔｃ通信監視方法

Info

Publication number: JP5049551B2
Application number: JP2006291847A
Authority: JP
Inventors: 裕和下牧; 幸弘上村; 康浩安藤; 伸小野寺
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 2006-10-26
Filing date: 2006-10-26
Publication date: 2012-10-17
Anticipated expiration: 2026-10-26
Also published as: JP2008108146A

Description

本発明は、自動料金収受システム（以下、ＥＴＣ：Electronic Toll Collection System）の車載器側のアンテナから発射される電波の質と、その車載器の電波発射源の配置箇所等を特定して、通信状態を監視するＥＴＣ通信監視装置に関する。

昨今、有料道路の料金所には、料金収受による渋滞を緩和するため、ＥＴＣの導入が進められている。このＥＴＣは、車両に設置されたＥＴＣ車載器にＥＴＣカードを挿入し、有料道路の料金所に設置された路側アンテナとの間の無線通信により、車両を停止することなく通行料金を電子的に支払うシステムである。このＥＴＣは、ノンストップで料金所を通過することができるため、ドライバーにとって非常に便利である。

ところが、実際にはＥＴＣ車載器側のアンテナ設置箇所によって電波の通信環境が適切でない場合があり、車両がＥＴＣレーンを通過する際に、路側機と通信を行うことができないことがある。この場合は、ゲートに遮断機が降りて通行を停止させるように機能するが、ドライバーは不正な行為を行っていないことから、そのまま遮断機を折って通過してしまうケースが多い。このようなことから、車両がＥＴＣレーンを通過する際に、ＥＴＣ車載器の電波の質と車両の搭載箇所等を監視する必要が高まっている。

尚、本発明は電波発射源の方向及び位置を特定するために、特許文献１に記載される電波発射源を可視化するためのアルゴリズムを利用する。
特願２００６−０３１０７７

以上述べたように、昨今、急速に普及されつつあるＥＴＣにあっては、車両がＥＴＣレーンを通過する際に、ＥＴＣ車載器の電波の質と車両での搭載位置等を監視することが要望されている。

本発明は上記の事情を考慮してなされたもので、車両がＥＴＣレーンを通過する際に、ＥＴＣ車載器の電波の質とアンテナ設置箇所等を監視することのできるＥＴＣ通信監視装置及びＥＴＣ通信監視方法を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するために、本発明に係るＥＴＣ通信監視装置は、自動料金収受システム（以下、ＥＴＣ：Electronic Toll Collection System）レーンの車両に搭載されたＥＴＣアンテナから発射される電波を受信する受信手段と、前記受信手段で受信された電波の周波数を特定する周波数特定手段と、前記周波数特定手段で特定された周波数の電波発射源の位置を判別し、その判別結果に基づいて前記電波発射源での発射電波の強度を計算する電波強度計算手段とを具備することを特徴とする。

また、本発明に係るＥＴＣ通信監視方法は、自動料金収受システム（以下、ＥＴＣ：Electronic Toll Collection System）レーンの車両に搭載されたＥＴＣアンテナから発射される電波を受信する受信し、前記受信された電波の周波数を特定し、前記特定された周波数の電波発射源の位置を判別し、その判別結果に基づいて前記電波発射源での発射電波の強度を計算することを特徴とする。

本発明では、ＥＴＣ車載器側アンテナから発射される電波を受信してＥＴＣに割り当てられる複数の周波数の中のいずれの周波数であるかを特定し、例えば、特定された電波発射源を可視化して、ＥＴＣ車載器のアンテナ方向・位置を判定し、判定された方向・位置から路側アンテナと電波発射源との距離を推定し、推定距離から電波の強度を計算する。この計算結果をＥＴＣ車載器の電波の質として監視する。

以上のように、本発明によれば、車両がＥＴＣレーンを通過する際に、ＥＴＣ車載器の電波の質とアンテナ設置箇所等を監視することのできるＥＴＣ通信監視装置及びＥＴＣ通信監視方法を提供することができる。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。

図１は本発明に係るＥＴＣ通信監視装置の構成を示すブロック図、図２は本発明に係る装置が配置される有料道路のＥＴＣゲート部分を示す概念図である。

図１において、１１はＥＴＣ車載器側のアンテナから送出される電波を受信するアンテナ部で、図２に示すように、ＥＴＣレーンのゲート上部にあるＥＴＣ路側アンテナの近傍に配置される。このアンテナ部１１は、複数のアンテナ素子を平面に配列させたアレーアンテナであり、個々のアンテナ素子出力の位相差から電波到来方向を計測可能となっている。

アンテナ部１１のＲＦ出力は、受信部１２で周波数変換された後、信号処理部１３に供給される。この信号処理部１３は、入力信号をデジタル信号に変換し、操作部１４から指定されるパラメータ等に従って周波数分析して受信電波の周波数を特定すると共に、特許文献１に示されるアルゴリズムを用いて電波発射源の可視化処理を行う。尚、受信部１２及び信号処理部１３は、取得する電波の特性により、全素子同時受信とアンテナ切替受信を選択することができるものとする。

一方、図２に示すＥＴＣゲート部分には、ＥＴＣレーンに入ってＥＴＣ通信を開始する車両に対し、上部（主にＥＴＣ車載器側のアンテナが設置されるフロント部分）を撮影するカメラと前部（主に車両ナンバーが設置されるフロント下部）を撮影するカメラが配置され、それぞれ図１に示す上部撮影部１５、前面撮影部１６によって管理される。上部撮影部１５及び下部撮影部１６は、受信部１２で受信が検出された時点でカメラによる撮影を行って、撮影された画像を取り込む。画像処理部１７は、各撮影部１５，１６で得られた画像を取り込んでデジタル化し、信号処理部１３に渡す。

上記信号処理部１３では、上部撮影部１５で撮影された画像と電波発射源の可視化像との重ね合わせを行い、オペレータの要求に応じて表示部１８に表示して、車両フロントのＥＴＣ車載器側アンテナの配置箇所を視覚的に識別可能とする。また、電波発射源の方向と位置を判定し、判定された方向・位置から路側アンテナと電波発射源との距離を推定し、推定距離から電波の強度を計算して、ＥＴＣ車載器の電波の質として監視し、オペレータの要求に応じて表示部１８に電波強度情報を表示する。さらに、電波強度が規格内にあるか判定し、規格外の場合には、電波発射源の方向及び位置、電波強度と共に前面撮影部１６で撮影された車両ナンバーを含む画像を保存する。

上記表示部１８は、図２に示すように、ＥＴＣゲートの監視所内に配置するか、あるいは料金所綜合監視センターに配置するものとする。

上記構成において、以下、図３を参照して本装置の具体的な処理手順を説明する。

まず、車両がＥＴＣレーンに近づき、ＥＴＣ車載器が路側アンテナから送出された電波を受信して応答電波が発射されたとする。この本装置はＥＴＣ応答電波の受信を監視しており（ステップＳ１）、電波を受信すると、受信した電波を用いて電波発射源の可視化処理を行い（ステップＳ２）、同時に上部撮影部１５で車両の上部フロント画像を撮影し（ステップＳ３）、前面撮影部１６で車両の下部フロント画像を撮影する（ステップＳ４）。

上記ステップＳ２で可視化処理が行われると、その処理結果から電波発射源の方向・位置を特定すると共に、電波発射源の方向に基づいてＥＴＣ路側アンテナから電波発射源までの距離を推定し、車載アンテナから発射される電波の強度を計算する（ステップＳ５）。また、可視化処理結果と上部撮影部１５で撮影された車両の上部フロント画像とを重ね合わせた合成画像（図２参照）を作成する（ステップＳ６）。

上記ステップＳ４〜Ｓ５の処理が終了した場合には、可視化処理結果と車両の上部フロント画像との合成画像、車載アンテナの出力電波強度、及び前面撮影部１６で撮影された下部フロント画像を表示部１８に表示する（ステップＳ７）。ここで、自動的にまたはオペレータの指示に従って、電波の強度が規格内にあるか判断し（ステップＳ８）、規格内にある場合にはＥＴＣ通信が正常に行われたものとしてデータを破棄する（ステップＳ９）。これに対し、規格外の場合には、ＥＴＣ通信が正常に行われなかった可能性があることから、ステップＳ７の表示情報をエビデンス（証拠）として記録装置（図示せず）に保存する。

以上の処理を実行することで、可視化処理結果と車両の上部フロント画像との合成画像から、電波発射源であるＥＴＣ車載器側のアンテナ設置箇所を識別することができる。また、電波強度情報から通信の良否判定を行うことができる。さらに、下部フロント画像から車両ナンバーを判別することができるため、車両所有者にアンテナの取付箇所が不適切であることを指摘することが可能となる。

したがって、上記構成によるＥＴＣ通信監視装置によれば、車両がＥＴＣレーンを通過する際に、受信電波の強度を逐次計算してＥＴＣ車載器の電波の質として監視することができ、電波発射源の可視化画像と電波受信時の車両フロント画像との合成画像からＥＴＣ車載器側のアンテナ設置箇所等を監視することができる。さらに、監視の結果、受信電波の強度が十分に得られない場合には、監視結果を保存することで、後にその原因解明に寄与することができる。

尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

本発明に係るＥＴＣ通信監視装置の一実施形態の構成を示すブロック図。本発明に係る装置が配置される有料道路のＥＴＣゲート部分を示す概念図。上記実施形態の具体的な処理手順を示すフローチャート。

符号の説明

１１…アンテナ部、１２…受信部、１３…信号処理部、１４…操作部、１５…上部撮影部、１６…前面撮影部、１７…画像処理部、１８…表示部。

Claims

自動料金収受システム（以下、ＥＴＣ：Electronic Toll Collection System）レーンの車両に搭載されたＥＴＣアンテナから発射される電波を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された電波の周波数を特定する周波数特定手段と、
前記周波数特定手段で特定された周波数の電波発射源の位置を判別し、その判別結果に基づいて前記電波発射源での発射電波の強度を計算する電波強度計算手段と、
前記電波発射源を可視化する可視化手段と、
前記可視化手段で可視化された電波発射源の位置を表示する表示手段とを備え、
前記電波強度計算手段は前記可視化手段で可視化された前記電波発射源の方向及び位置を判別し、その判別結果に基づいて前記電波発射源までの距離を推定し、その推定距離から前記発射電波の強度を計算することを特徴とするＥＴＣ通信監視装置。
さらに、前記電波強度計算手段で計算された強度が所定の範囲内であるか判定し、範囲外のときに取得情報を保存する保存手段を備えることを特徴とする請求項１記載のＥＴＣ通信監視装置。
前記表示手段は、さらに前記発射電波強度計算手段で計算された発射電波の強度を表示することを特徴とする請求項１記載のＥＴＣ通信監視装置。
さらに、前記受信手段の所定の電波受信範囲を撮像する撮像手段を備え、前記表示手段は、この撮像手段の撮像出力と前記可視化された電波発射源を重ね合わせて表示することを特徴とする請求項１記載のＥＴＣ通信監視装置。
さらに、前記ＥＴＣレーンのゲート前に配置され、前記可視化手段で可視化された電波発射源を搭載する車両を撮影する車両撮影手段を備えることを特徴とする請求項１記載のＥＴＣ通信監視装置。
前記受信手段は、前記ＥＴＣアンテナから発射される電波をＥＴＣ路側アンテナとは別の監視用アンテナで受信することを特徴とする請求項１記載のＥＴＣ通信監視装置。
前記監視用アンテナは、前記ＥＴＣ路側アンテナに近接配置することを特徴とする請求項６記載のＥＴＣ通信監視装置。
自動料金収受システム（以下、ＥＴＣ：Electronic Toll Collection System）レーンの車両に搭載されたＥＴＣアンテナから発射される電波の通信状態を監視するＥＴＣ通信監視装置に適用され、
前記ＥＴＣアンテナから発射される電波を受信する受信し、前記受信された電波の周波数を特定し、前記特定された周波数の電波発射源の位置を判別し、その判別結果に基づいて前記電波発射源での発射電波の強度を計算し、前記電波発射源を可視化し、前記可視化された電波発射源の位置を表示する際に、
前記電波強度計算として、前記可視化された電波発射源の方向及び位置を判別し、判別結果に基づいて前記電波発射源までの距離を推定し、その推定距離から前記発射電波の強度を計算する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするＥＴＣ通信監視方法。
さらに、前記計算された強度が所定の範囲内であるか判定し、範囲外のときに取得情報を保存することを特徴とする請求項８記載のＥＴＣ通信監視方法。
前記電波発射源の表示は、さらに前記計算された発射電波の強度を表示することを特徴とする請求項８記載のＥＴＣ通信監視方法。
さらに、前記ＥＴＣアンテナから発射される電波の受信に際して所定の電波受信範囲を撮像し、この撮像出力と前記可視化された電波発射源を重ね合わせて表示することを特徴とする請求項８記載のＥＴＣ通信監視方法。
さらに、前記ＥＴＣレーンのゲート前で、前記可視化された電波発射源を搭載する車両を撮影することを特徴とする請求項８記載のＥＴＣ通信監視方法。