JP5046344B2 - 医療機器 - Google Patents

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Description

本発明は、医療機器、特には携帯型の医療機器に関する。
近年、医療機器の小型化が促進され、例えば、血糖値計、血圧計、心拍計等にあっては、携帯が可能な程度にまで小型化が図られている。このうち、特に、血糖値計は、糖尿病患者にとって必須の医療機器であり、常に患者に持ち歩かれることから、非常にパーソナル性の高い医療機器となっている。
また、このパーソナル性の高さから、血糖値計のような携帯型の医療機器においては、外観から、それを使用する患者が特定できることが求められている。このため、例えば、特許文献1は、患者の氏名等の情報が表示された保護カバーを開示している。特許文献1の保護カバーを医療機器に取り付ければ、簡単に外観から医療機器の使用者が特定される。また、特許文献2も、特許文献1と同様の保護カバーを開示している。特許文献2に開示された保護カバーに患者の氏名等を表示することによっても、特許文献1の保護カバーと同様の効果が得られると考えられる。
特開2003−107092号公報(第5頁、第2図) 特開2004−313269号公報(第5頁、第6図)
しかしながら、上記の特許文献1及び2に開示の保護カバーは、医療機器の前面及び側面を全て覆う構造を備え、その作製には金型が必要となる。このため、コストが高く、患者に経済的負担を与えてしまう。また、上記の特許文献1及び2に開示の保護カバーは、構造上、嵩張るため、医療機器の小型化を妨げてしまう。
更に、上記の特許文献1及び2に開示の保護カバーは、取り付け対象となる医療機器の外形に合わせて作製された専用品である。よって、患者が別の医療機器や新しい機器に変更した場合は、それに合わせて、保護カバーも新しくする必要があり、この点からも、上記の保護カバーは患者に経済的負担を与えてしまう。
本発明の目的は、上記問題を解消し、コストの増大化及び機器の大型化を抑制しつつ、使用者に関する情報を外観に表示し得る、医療機器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明における医療機器は、生体の状態を計測するための医療機器であって、測定装置を内部に含む本体と、シート状の部材とを備え、前記シート状の部材は、一方の主面において使用者に関する情報を表示し、他方の主面において前記本体の外表面に貼付されている、ことを特徴とする。
本発明における医療機器では、情報はシート状の部材に表示されるので、従来のような保護カバーを用いる必要はない。また、本発明は、医療機器の本体の形状に左右されることなく適用できる。よって、本発明によれば、医療機器のコストの増大化が抑制され、患者の経済的負担が軽減される。また、本発明によれば、医療機器の大型化の抑制も図られる。
また、上記本発明における医療機器は、前記シート状の部材の一方の主面に、凸部及び凹部のいずれか又は両方が形成され、形成されている前記凸部及び前記凹部が、その配置、形状、及び大きさの少なくとも一つによって、当該医療機器の操作に関する情報を表現している態様(第1の態様)であるのが好ましい。第1の態様によれば、特に、使用者である患者の視力が弱い場合に、患者における利便性の向上が図られることとなる。
また、上記本発明における医療機器は、前記シート状の部材が、前記測定装置との間で情報の交換が可能な記憶装置を備えている態様(第2の態様)であるのも好ましい。第2の態様によれば、例えば、医療機関は、患者から、使用している医療機器のシート状の部材だけを集めることによって、患者の管理を行うことができる。また、その際、患者に、新しいシート状の部材を医療機器に貼付してもらうようにすれば、患者は、医療機器を預けることなく、計測を続行することができる。このことは、患者が糖尿病患者であり、医療機器が血糖値計である場合に特に有効である。
更に、上記本発明における医療機器は、前記シート状の部材が、シート状の基材と、前記基材の一方の主面に形成された保護層と、前記基材の他方の主面に形成された粘着材層とを備え、前記保護層は、光透過性を有する材料によって形成されている態様(第3の態様)であるのも好ましい。第3の態様によれば、表示された情報の耐久性の向上が図られる。
また、第3の態様においては、前記シート状の部材が、前記保護層の内部で分散している粒状の識別部材を有し、前記識別部材は、それが存在している領域が前記基材の法線方向において前記情報と重ならないように分散し、且つ、発光性材料、熱変色性材料、及び光反射性材料のいずれかによって形成されているのが好ましい。この場合は、シート状の部材に表示される情報が外部から目立つため、使用者において、情報の位置の把握が容易となる。また、情報の認識が困難な環境下においては、使用者における情報の認識が補助される。
更に、第3の態様においては、前記シート状の部材が、前記基材と前記保護層との間に識別層を更に備え、前記識別層は、発光性材料または光反射性材料によって形成されているのが好ましい。この場合も、シート状の部材に表示される情報が外部から目立つため、使用者において、情報の位置の把握が容易となる。また、情報の認識が困難な環境下においては、使用者における情報の認識が補助される。
また、第3の態様では、前記シート状の部材が、前記保護層を覆う識別層を更に備え、前記識別層は、前記基材の厚み方向において前記情報と重なる箇所に開口を備え、且つ、発光性材料、熱変色性材料、及び光反射性材料のいずれかによって形成されているのが好ましい。この場合も、シート状の部材に表示される情報が外部から目立つため、使用者において、情報の位置の把握が容易となる。また、情報の認識が困難な環境下においては、使用者における情報の認識が補助される。
また、第3の態様においては、前記シート状の部材が、無線または光によって外部と通信可能な電子回路を有しているのも好ましい。この場合は、医療機関は、患者(使用者)の病棟での入退出や位置を管理することができる。また、医療機関は、患者それぞれの医療機器の病棟内での移動の履歴を管理することもできるため、患者が自己の医療機器をどこかに忘れてきても、即座に、忘れてきた場所の特定を行うことができる。更に、シート状の部材に、電子マネー機能を付加することもできるため、患者における利便性の向上を図ることも可能となる。
また、第3の態様においては、前記シート状の部材が、芳香成分を含む芳香成分含浸層を更に備え、前記芳香成分含浸層は、前記基材の一方の主面に配置され、前記保護層は、前記芳香成分含浸層を覆うように形成され、且つ、前記芳香成分を外部に放出するための通気孔を備えているのが好ましい。この場合は、使用者は、芳香成分により、リラックスすることができる。特に、使用者が疾患を患った患者である場合は、芳香成分により、苦痛の緩和が図られる。
更に、第3の態様においては、前記シート状の部材が、前記保護層に加わる圧力を検知可能な圧力センサと、スピーカと、回路基板とを更に備え、前記回路基板は、前記基材の一方の主面に配置され、且つ、前記圧力センサからの信号に応じて前記スピーカを駆動する信号処理回路を備え、前記保護層は、前記回路基板、前記圧力センサ、及び前記スピーカを覆うように形成されているのが好ましい。この場合は、患者(使用者)の押圧に応じて、音を出力できるため、特に指先の触覚が鈍くなってしまった患者に対して有効となる。
以上のように本発明における医療機器によれば、コストの増大化の抑制と、機器の大型化の抑制とを図りながら、使用者に関する情報を外観に表示することができる。
図1は、本発明の実施の形態1における医療機器を示す斜視図である。 図2(a)及び図2(b)は、図1に示した医療機器に備えられたシート状の部材を示す図である。図2(a)は、シート状の部材の上面を示す平面図であり、図2(b)は、図2(a)中の切断線X−X´に沿って得られた断面を示す断面図である。 図3は、本発明の実施の形態2における医療機器を示す斜視図である。 図4(a)及び図4(b)は、図3に示した医療機器に備えられたシート状の部材を示す図である。図4(a)は、シート状の部材を立体的に示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)中の切断線Y−Y´に沿って得られた断面を示す断面図である。 図5(a)〜(c)は、本発明の実施の形態2で用いられるシート状の部材の他の例を示す図である。図5(a)〜(c)は、それぞれ異なる例を立体的に示す斜視図である。 図6(a)及び図6(b)は、本発明の実施の形態2で用いられるシート状の部材の他の例を示す図である。図6(a)は、シート状の部材の他の例を立体的に示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)中の切断線Z−Z´に沿って得られた断面を示す断面図である。 図7は、本発明の実施の形態3における医療機器を示す斜視図である。 図8は、図7に示した医療機器に備えられたシート状の部材を示す断面図である。図8に示す断面は、図7中の切断線W−W´に沿って得られる断面である。 図9は、図7に示した医療機器の内部構成を示すブロック図である。 図10は、本発明の実施の形態4において用いられるシート状の部材を示す平面図である。 図11(a)は、図10中の切断線A−A´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図であり、図11(b)は、図10中の切断線B−B´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図である。 図12(a)〜図12(c)は、本発明の実施の形態4で用いられるシート状の部材の作製方法の一例(第1例)を示す断面図であり、図12(a)〜図12(c)はそれぞれ主な一連の工程を示している。 図13(a)〜図13(c)は、本発明の実施の形態4で用いられるシート状の部材の作製方法の他の例(第2例)を示す断面図であり、図13(a)〜図13(c)はそれぞれ主な一連の工程を示している。 図14は、本発明の実施の形態5において用いられるシート状の部材を示す平面図である。 図15(a)は、図14中の切断線C−C´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図であり、図15(b)は、図14中の切断線D−D´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図である。 図16は、本発明の実施の形態6において用いられるシート状の部材を示す平面図である。 図17(a)は、図16中の切断線E−E´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図であり、図17(b)は、図16中の切断線F−F´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図である。 図18は、本発明の実施の形態7において用いられるシート状の部材を示す断面図である。 図19は、本発明の実施の形態8において用いられるシート状の部材を示す断面図である。 図20は、本発明の実施の形態9において用いられるシート状の部材を示す平面図である。 図21(a)は、図20中の切断線G−G´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図であり、図21(b)は、図20中の切断線H−H´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図である。
符号の説明
1 医療機器(実施の形態1)
2 本体
3 シート部材(実施の形態1)
3a、3b シート部材の主面
4 使用者(患者)に関する情報
5 保護層
6 シート状の基材
6a、6b シート状の基材の主面
7 粘着材層
8 センサ挿入口
9 センサ
10 表示画面
11 医療機器(実施の形態2)
12 シート部材(実施の形態2)
13 凸部
14 シート状の基材
15 粘着材層
16a、16b、16c、16d 凸部
17 医療機器(実施の形態3)
18 シート部材(実施の形態3)
18a シート部材の主面
19 端子
20 樹脂層
21 シート状の基材
22 粘着材層
23 記憶装置
24 外部電極
25 導通路
26 電極パッド
27 表示部
28 測定装置
29 管理装置
31 シート部材(実施の形態4)
32 存在領域
33 情報表示領域
34 保護層
35 シート状の基材
35a、35b 基材の主面
36 粘着材層
37 識別部材
38 プレート
41 シート部材(実施の形態5)
42 識別層
43 プレート
44 保護層
45 シート状の基材
45a、45b 基材の主面
46 粘着材層
51 シート部材(実施の形態6)
52 識別層
52a 開口
53 プレート
54 保護層
55 シート状の基材
55a、55b 基材の主面
56 粘着材層
61 シート部材(実施の形態7)
62 ICチップ
63 プレート
64 保護層
65 シート状の基材
65a、65b 基材の主面
66 粘着材層
71 シート部材(実施の形態8)
72 芳香成分含浸層
73 プレート
74 保護層
75 シート状の基材
75a、75b 基材の主面
76 粘着材層
77、78 通気孔
79 分離層
81 シート部材(実施の形態9)
82 回路基板
83 プレート
84 保護層
85 シート状の基材
85a、85b 基材の主面
86 粘着材層
87 圧力センサ
88 スピーカ
89 貫通孔
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における医療機器について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1における医療機器を示す斜視図である。図2(a)及び図2(b)は、図1に示した医療機器に備えられたシート状の部材を示す図である。図2(a)は、シート状の部材の上面を示す平面図であり、図2(b)は、図2(a)中の切断線X−X´に沿って得られた断面を示す断面図である。
図1に示すように、医療機器1は、生体の状態を計測するための医療機器、例えば、血糖値計、血圧計、乳酸値計、ケトン体測定装置、体温計、尿試験紙計、脂質測定装置などである。医療機器1の本体2内部には、用途に応じた測定装置(図1において図示せず)が収納されている。また、医療機器1は、手の平サイズで形成されており、患者、医師、看護師等の使用者によって携帯されることを前提としている。
本実施の形態1では、医療機器1は、携帯型の血糖値計であり、患者の血液の血糖値を測定する。また、本実施の形態1では、患者の血液は、センサ9によって提供され、本体2は、短冊状のセンサ9を挿入するためのセンサ挿入口8を備えている。センサ9は内部に試薬を有しており、血液は予めセンサ9内部で試薬と反応する。本体2内部の測定装置は、比色方式又は電気化学方式によって、試薬と反応した血液から血糖値を測定する機能を備えている。測定装置による測定は、センサ9がセンサ挿入口8に挿入されると直ちに開始される。測定結果は、本体2に設けられた表示画面10に表示される。
また、図1、図2(a)及び図2(b)に示すように、医療機器1は、このような従来からの構成に加え、更にシート状の部材(以下、「シート部材」という。)3を備えている。シート部材3は、一方の主面3aにおいて使用者に関する情報4を表示し、他方の主面3bにおいて本体2の外表面2a(図2(b)参照)に貼付されている。
使用者に関する情報4としては、使用者となる患者の氏名、患者の病院でのID番号、患者が通院している病院名、病院における担当病棟、担当医師の氏名等が挙げられる。本実施の形態において、使用者に関する情報4は特に限定されるものではない。
このように、本実施の形態1における医療機器1は、特許文献1及び2が開示するような保護カバーを用いることなく、患者の氏名等の情報を機器の外部に向けて表示できる。また、シート部材3は、特許文献1及び2に開示された保護カバーに比べて、安いコストで作製できる。更に、シート部材3は、その底面積に相当する平面であればどこにでも取り付けることができるので、医療機器1の本体2の形状が変わっても容易に対応できる。
よって、本実施の形態1における医療機器1によれば、医療機器のコストの増大化を抑制でき、患者の経済的負担を軽減することができる。また、本実施の形態1における医療機器1によれば、医療機器の大型化を抑制することもできる。更に、本実施の形態1において用いられるシート部材3は、特許文献1及び2に開示された保護カバーと異なり、嵩張らないため、複数個を管理する場合の管理スペースが少なくて済み、その管理は容易である。
また、本実施の形態1においては、図2に示すように、シート部材3は、シート状の基材6と、基材6の一方の主面6aに形成された保護層5と、基材6の他方の主面6bに形成された粘着材層7とを備えることができる。この場合、使用者に関する情報4は、基材6の一方の主面6aに表示され、保護層5によって覆われる。そして、保護層5は、光透過性を有する材料によって形成されるので、使用者に関する情報4は、シート部材3の主面3aに表示されることとなる。
具体的には、保護層5は、樹脂材料やゴム材料によって形成できる。保護層5を形成するための樹脂材料としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、AS樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化樹脂といった樹脂材料が挙げられる。また、保護層5を形成するためのゴム材料としては、シリコンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴムといったゴム材料が挙げられる。
基材6としては、シート部材3に可撓性を付与する場合は、ポリエチレンフィルムやポリカーボネイトフィルムといった樹脂フィルム、又は紙等を用いるのが好ましい。シート部材3に可撓性を付与する必要がない場合は、基材6としては、可撓性に乏しい材料、例えば、金属、ガラス、又は硬質の樹脂材料によって形成されたシートを用いることもできる。使用者に関する情報4は、レーザプリンタやインクジェットプリンタ等を用いた印刷によって、基材6に表示することができる。印刷された情報4は、保護層5によって保護されるので、その耐久性は高いものとなっている。
粘着材層7の形成材料、その厚み等は、特に限定されるものではない。粘着材層7の形成材料としては、本体2の形成材料に応じて、既存の材料から適宜選択したものを用いることができる。また、粘着材層7の厚みは、求められる粘着力が得られるように適宜設定すれば良い。なお、表示すべき情報4に変更が生じた場合は、シート部材3を剥離する必要があることから、粘着材層7の形成は、その粘着力が強くなりすぎないように行うのが好ましい。
本実施の形態1において、シート部材3は、図1、図2(a)及び図2(b)に示した例に限定されるものではない。例えば、シート部材3は、基材6と粘着材層7のみによって形成されていても良い。また、シート部材3は、粘着材以外のもの、例えば、マジックテープ(登録商標)等によって、本体2の外表面2aに貼付されていても良い。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における医療機器について、図3〜図6を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施の形態2における医療機器を示す斜視図である。図4(a)及び図4(b)は、図3に示した医療機器に備えられたシート状の部材を示す図である。図4(a)は、シート状の部材を立体的に示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)中の切断線Y−Y´に沿って得られた断面を示す断面図である。
図3に示すように、本実施の形態2における医療機器11は、携帯型の血糖値計であり、実施の形態1における医療機器1と同様の構成を備えている。但し、医療機器11は、シート部材12の構造の点で、実施の形態1における医療機器1(図1及び図2参照)と異なっている。以下に具体的に説明する。
図3及び図4(a)に示すように、本実施の形態2においては、シート部材12の一方の主面12aには、凸部13が形成されている。また、凸部13は複数個形成され、その配置によって、医療機器11の操作に関する情報を表現している。具体的には、図4(a)に示すように、複数個の凸部13は、それらを使用者が指で触ったときに、使用者が、任意の方向を示す矢印を知覚するように配置されている。そして、シート部材12は、凸部13が形成する矢印がセンサ挿入口8側を向くようにして、本体2の外表面に貼付されている。
つまり、本実施の形態2では、医療機器1の操作に関する情報は、センサ挿入口8の位置である。使用者はシート部材12からセンサ挿入口8の位置を知ることができる。このように、本実施の形態2によれば、使用者となる患者は、シート部材12を触ったときの感触からセンサ挿入口8の位置を知ることができる。本実施の形態2における医療機器11は、特に、患者の視力が弱い場合に有効であり、この場合における患者の利便性の向上を図ることができる。
また、図4(b)に示すように、シート部材12においては、凸部13は、シート状の基材14の一方の面に一体的に形成されている。粘着材層15は、基材14の凸部13が設けられていない側の主面に形成されている。なお、使用者に関する情報4は、基材14の一方の面における、凸部13が形成されていない領域に印刷されている。
本実施の形態2において、複数個の凸部13の配置は、図4(a)に示した態様に限定されるものではない。ここで、本実施の形態2において用いられるシート部材12の他の例について、図5及び図6を用いて説明する。図5(a)〜図5(c)は、本発明の実施の形態2で用いられるシート状の部材の他の例を示す図である。図5(a)〜(c)は、それぞれ異なる例を立体的に示す斜視図である。
図5(a)〜(c)に示す例においても、複数個の凸部13を使用者が触ったときに、使用者は、任意の方向を知覚することができる。よって、図5(a)〜(c)に示されたシート部材12が本体2(図3参照)に貼付された場合も、使用者となる患者は、シート部材12を触ったときの感触からセンサ挿入口8の位置を知ることができる。
ところで、図4(a)〜図5(c)に示した例では、凸部13の配置によって、医療機器11の操作に関する情報が表現されているが、本実施の形態2は、これに限定されるものではない。例えば、凸部13の形状や大きさによって、医療機器11の操作に関する情報(センサ挿入口8の位置)が表現されていても良い。この点について図6を用いて説明する。
図6(a)及び図6(b)は、図5(a)〜(c)と同様に、本発明の実施の形態2で用いられるシート状の部材の他の例を示す図である。図6(a)は、シート状の部材の他の例を立体的に示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)中の切断線Z−Z´に沿って得られた断面を示す断面図である。
図6(a)及び(b)に示すように、本例では、凸部の形状と大きさとによって情報を表現している。具体的には、本例では、シート部材12の一方の主面12aには、形状及び大きさの異なる4種類の凸部、即ち、凸部16a、凸部16b、凸部16c、及び凸部16dが形成されている。
具体的には、凸部16aは、図4(a)〜図5(c)に示した凸部13と同様に半球状に形成されている。凸部16b〜凸部16dは、半球と円柱とを組み合わせることによって得られる形状を呈しているが、それぞれの円柱状の部分の高さが異なっている。円柱状の部分の高さは、凸部16bにおいて最も低く、凸部16dにおいて最も高くなっている。このように、凸部16a〜16dは、形状及び大きさの点で異なっている。
そして、凸部16a〜凸部16は、高さの順に一列に配置されている。また、凸部16a、16b、16c及び16それぞれ一つずつで構成された各列は、互いに平行であって、且つ、高さが同じ凸部が隣り合うように、複数条設けられている。このため、使用者が凸部16a〜凸部16を触った場合も、使用者は、任意の方向を知覚することができる。よって、図6(a)及び図6(b)に示されたシート部材12が本体2(図3参照)に貼付された場合も、使用者となる患者は、シート部材12を触ったときの感触からセンサ挿入口8の位置を知ることができる。
なお、図4(a)〜図6(c)においては、シート部材12の一方の主面12aに凸部が設けられた例が説明されているが、本実施の形態2は、この例に限定されるものではない。本実施の形態2は、シート部材12の主面に、凸部の代わりに凹部が設けられた態様や、凸部と凹部とが設けられた態様であっても良い。このような態様であっても、使用者は、指等で接触することによって情報を知覚することができる。
また、図4(a)〜図6(c)は、高さ方向に垂直な断面が円形である凸部のみを例示しているが、本実施の形態2において、凸部や凹部の断面はこれに限定されるものではない。本実施の形態2は、例えば、高さ方向に垂直な断面が矢印形や星形となった凸部や凹部が、シート部材12に形成された態様であっても良い。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における医療機器について、図7〜図9を参照しながら説明する。図7は、本発明の実施の形態3における医療機器を示す斜視図である。図8は、図7に示した医療機器に備えられたシート状の部材を示す断面図である。図8に示す断面は、図7中の切断線W−W´に沿って得られる断面である。なお、図8においては、断面に現れた線のみが図示されている。
図7に示すように、本実施の形態3における医療機器17は、携帯型の血糖値計であり、実施の形態1における医療機器1と同様の構成を備えている。シート部材18は、実施の形態1におけるシート部材3(図1及び図2参照)と同様に、一方の主面18aにおいて、使用者に関する情報4を表示している。
但し、医療機器17において、シート部材18の構造は、実施の形態1におけるシート部材3の構造と異なっている。また、それに伴い、医療機器17は、その本体2の内部に備えられた測定装置の機能の点でも、実施の形態1における医療機器1(図1及び図2参照)と異なっている。以下に具体的に説明する。
図8に示すように、本実施の形態3においては、シート部材18は、その内部に、測定装置28(図9参照)との間で情報の交換が可能な記憶装置23を備えている。記憶装置23には、使用者に関する情報4の電子データが予め格納されている。また、図7に示すように、医療機器17の本体2におけるシート部材18の貼付が予定された領域には、記憶装置23と本体2の内部の測定装置28とを接続するための端子19が設けられている。
具体的には、図8に示すように、シート部材18は、記憶装置23と、シート状の基材21と、樹脂層20と、基材21を貼付するための粘着材層22とを備えている。樹脂層20は、記憶装置23と共に基材21を被覆している。使用者に関する情報4は、樹脂層20の外側の面に印刷されている。また、図8において、樹脂層20、基材21及び粘着材層22のハッチングは省略している。
基材21は、それを厚み方向に貫通する導通路25を備えている。導通路25は、基材21に設けられた貫通孔に導電性の材料を充填することによって形成されている。なお、基材21には、導通路25の代わりに、導電性を有するスルーホールが形成されていても良い。
記憶装置23は、基材21の一方の面上に、その電極パッド26が導通路25の一端に接触するようにして搭載される。また、基材21の他方の面上には、導通路25の他端に接触するように外部電極24が形成されている。この外部電極24が、本体2に設けられた端子19に接続されると、測定装置28(図9参照)と記憶装置23との間で、情報のやり取りが可能となる。粘着材層22は、基材21の面上の外部電極24が設けられていない領域に形成されている。
ここで、図9を用いて、本実施の形態における測定装置28の構成及び機能について説明する。図9は、図7に示した医療機器の内部構成を示すブロック図である。図9に示すように、測定装置28は、測定部26と、演算部25とを備えている。測定部26はセンサ9から血糖値を特定するための情報を取得する。
例えば、測定装置28の測定方式として、電気化学方式が採用されている場合は、センサ9において、血液と試薬との反応によりフェロシアンイオンが発生する。そして、測定部26は、血糖値特定のための情報として、フェロシアンイオンの酸化電流の電流値を測定する。測定された電流値は、測定部26から演算部25へと出力される。
演算部25は、測定された電流値から血糖値を算出する。このとき、血糖値の算出は、検量線を用いて電流値を血糖値に変換することによって行われる。検量線は、電流値と血糖値との関係を示す関数であり、予め実験によって求められている。また、演算部25は、キャリブレーションによって得られた補正値を用いて、算出された血糖値に対して補正を行う。そして、演算部25は、算出した血糖値を表示画面10(図7参照)に表示するため、表示部27に、表示用のデータを出力する。表示部27は、表示画面10を備えるディスプレイ装置である。
また、演算部25は、算出した血糖値を特定する情報を、記憶装置23に出力する。本実施の形態3では、演算部25は、測定日時、算出に用いた検量線、補正値、キャリブレーションを行った時期、医療機器17の製造番号(又は機器に設定されたID番号)、及び測定時に生じたエラー等を特定する情報を出力することもできる。更に、医療機器17が、故障診断機能を備えている場合は、演算部25は、故障診断に関する情報を記憶装置23に出力することもできる。
このように、測定装置28からの情報の出力により、記憶装置23は、測定値を含め、医療機器17に関する情報を蓄積することができる。この場合に、例えば、医療機関の管理装置(管理用のコンピュータ)29が、記憶装置23から情報を引き出せるようにすれば、医療機関は、患者から、使用している医療機器17のシート部材18だけを集めることによって、患者の管理を行うことができる。また、その際、患者に、新しいシート部材18を医療機器17に貼付してもらうようにすれば、患者は、医療機器17を預けることなく、測定を続行することができる。
また、本実施の形態3は、医療機関が、管理装置29を介して、例えば、検量線や補正値に修正を加えることができる態様であるのが好ましい。更に、この場合は、修正された検量線や補正値を格納する記憶装置23が、測定装置28に接続されると、演算部25が、修正された検量線や補正値を読み出し、読み出した情報を用いて測定を行うのが好ましい。このような態様とすれば、医療機器17における測定精度の向上がいっそう容易なものとなる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4における医療機器について、図10〜図13を参照しながら説明する。本実施の形態4における医療機器は、シート状の部材(シート部材)31の構成が異なる以外は、実施の形態1、2又は3における医療機器と同様に構成されている。以下においては、主にシート部材31の構成について説明する。
図10は、本発明の実施の形態4において用いられるシート状の部材を示す平面図である。図11(a)は、図10中の切断線A−A´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図であり、図11(b)は、図10中の切断線B−B´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図である。なお、図11(a)及び図11(b)においては、断面に現れた線のみが図示されている。
図10に示すように、本実施の形態4においても、実施の形態1〜3と同様に、シート部材31は、一方の主面において使用者に関する情報4を表示し、他方の主面において、医療機器の本体の外表面2aに貼付されている。また、シート部材31は、図2(b)に示した実施の形態1におけるシート部材3と同様に、シート状の基材35と、光透過性を有する保護層34と、粘着材層36とを備えている。そして、保護層34は、基材35の一方の主面(上面)35aに形成され、粘着材層36は、基材35の他方の主面(下面)35bに形成されている。このように、シート部材31は、実施の形態1で用いられるシート部材3と同様の構成を備えているが、以下の点で異なっている。
図10、図11(a)及び図11(b)に示すように、シート部材3においては、粒状の識別部材37が、保護層34の内部で分散している。また、図10に示すように、識別部材37は、それが存在している領域(存在領域)32が、基材35の法線方向において、シート部材3を上方から見たときに情報4を囲むように(即ち、情報4と重ならないように)分散している。また、保護層34の情報4と重なる領域(情報表示領域)33では、識別部材37は分散しておらず、外部からの情報4の識別が識別部材3によって阻害されないようになっている。
また、本実施の形態4においては、情報4は、紙又は樹脂材料等で形成されたプレート38の表面に印刷されており、プレート38は、基材35の一方の主面35a上に配置されている。このため、プレート38の印刷面と重なる領域が、情報表示領域33となっている(図11(b)参照)。なお、図11(a)及び図11(b)において、保護層34の断面のハッチングは省略している。
更に、本実施の形態4において、識別部材37は、発光性材料や、熱変色性材料、光反射性材料等によって形成することができる。ここで、発光性材料としては、例えば、蓄光材料や、蛍光材料が挙げられる。蓄光材料の具体例としては、アルミン酸ストロンチウム(SrAl)で形成された結晶母体に、ユウロピウム(Eu)やジスプロシウム(Dy)等の希土類元素を添加して得られたもの、硫化亜鉛(ZnS)に銅(Cu)を添加したもの等が挙げられる。蛍光材料としては、フルオレセインイソチオシアネートや、テトラメチルローダミンイソチオシアネート等が挙げられる。
また、熱変色性材料としては、ロイコ染料等の発色剤と、顕色剤と、変色温度調整剤とを含有し、ある温度になると発色剤と顕色剤とが結合して発色する材料が挙げられる。具体的には、パイロット社製のメタモカラー(登録商標)が挙げられる。反射性材料としては、金属材料、ガラス材料等が挙げられる。
このように、本実施の形態4における医療機器では、シート部材31は、それに表示される情報4が、識別部材37によって外部から目立つように形成されている。このため、使用者は、視力が弱い場合であっても、情報4の周辺の識別部材37によって情報4の位置を容易に把握できる。つまり、シート部材31において、識別部材37は、使用者(特に視力が弱い方)が情報4の開示位置を認識する際の補助となる。
また、シート部材31において、識別部材37は、使用者が情報4を認識しづらい環境下において、使用者による情報4の認識を補助する機能も有している。具体的には、識別部材37が、上述した発光性材料や光反射性材料によって形成されていると、使用者が比較的暗い場所で自己の医療機器を探さなければならない場合に有効となる。この場合は、識別部材37で反射した光、又は識別部材37から放出された光によって、情報の認識が補助されるからである。
また、識別部材37の形成材料として、上述の熱変色性材料を用いた場合は、識別部材37は、使用者の体温や周囲の温度を感知して変色する。そして、熱変色性材料が変色を開始する温度を、医療機器の使用可能な温度の上限(例えば40℃)と下限(例えば10℃)とに設定すれば、使用者は、識別部材37の色によって、医療機器が使用可能な温度にあるかどうかを判定できる。
ここで、図12及び図13を用いて、シート部材31の作製方法について説明する。図12(a)〜図12(c)は、本発明の実施の形態4で用いられるシート状の部材の作製方法の一例(第1例)を示す断面図であり、図12(a)〜図12(c)はそれぞれ主な一連の工程を示している。図13(a)〜図13(c)は、本発明の実施の形態4で用いられるシート状の部材の作製方法の他の例(第2例)を示す断面図であり、図13(a)〜図13(c)はそれぞれ主な一連の工程を示している。
なお、図12(a)〜図12(c)、図13(a)〜図13(c)に示された断面の切断位置は、図11(b)に示された断面のそれと同様である。また、図12(a)〜図12(c)及び図13(a)〜図13(c)においては、断面に現れた線のみが図示されている。
最初に、第1例について図12を用いて説明する。図12(a)に示すように、先ず、基材35の一方の主面35a上に、情報4が印刷されたプレート38が配置され、続いて、プレート38が覆われるように、光透過性を有する保護層34が形成される。このとき、保護層34の形成は、加熱によって流動性が付与された形成材料を型に流し込むことによって行われる。
次に、図12(b)に示すように、情報表示領域33を覆うマスク39を配置し、そして、保護層34を加熱し、その状態で、粒状の識別部材37を上方から打ち込み、識別部
材37を保護層34内に分散させる。続いて、図12(c)に示すように、保護層34が冷えて硬化した後、基材35の他方の主面35bに粘着材層36を形成すると、シート部材31が得られる。
また、第2例では、図13(a)に示すように、先ず、基材35の一方の主面35a上のプレート38が配置される領域以外の領域のみに、識別部材37が分散した状態の保護層34を形成し、続いて、プレート38を設置する。具体的には、プレート38が設置される領域への材料の流入が阻止された型に、識別部材37が分散した状態の材料を流し込み、図13(a)に示す凹部34aが設けられた保護層34が形成される。
次に、図13(b)に示すように、凹部34aに、凹部34aに整合する充填部材40を嵌め込み、プレート38の上方にも保護層34を形成する。その後、図13(c)に示すように、基材35の他方の主面35bに粘着材層36を形成すると、シート部材31が得られる。
なお、充填部材40は、識別部材37が分散していない保護層34の形成材料を溶融し、これを型に流し込むことによって形成できる。また、充填部材40の形成材料と、図13(a)に示す工程で流し込まれる材料とは同一であっても良いし、異なっていても良い。異なる場合、つまり、材料自体が異なる場合、又は重合度が異なる場合であって、図13(a)の工程で用いられる材料の融点が、充填部材40の形成材料の融点よりも高い場合は、充填部材40を予め形成しておく必要がない。この場合は、充填部材40の形成材料を溶融した状態で、凹部34aに流し込むことができる。
このように、図12(a)〜図12(c)に示す形成方法、又は図13(a)〜図13(c)に示す形成方法によれば、図10及び図11に示すシート部材31を形成することができる。本実施の形態4において、基材35及び保護層34の形成材料としては、実施の形態1で述べた基材6及び保護層5の形成材料を用いることができる。粘着材層36の形成材料、その厚み等は、特に限定されるものではない。また、本実施の形態4では、プレート38は、基材35に接地している必要はなく、基材35から離れた状態で配置されていても良い。例えば、プレート38は、保護層34内で浮遊している状態であっても良い。更に、本実施の形態4は、シート部材31がプレート38を備えていない態様であっても良い。この場合は、情報4は、基材5の一方の面に印刷される。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5における医療機器について、図14及び図15を参照しながら説明する。本実施の形態5における医療機器も、シート状の部材(シート部材)41の構成が異なる以外は、実施の形態1、2又は3における医療機器と同様に構成されている。以下においては、主にシート部材41の構成について説明する。
図14は、本発明の実施の形態5において用いられるシート状の部材を示す平面図である。図15(a)は、図14中の切断線C−C´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図であり、図15(b)は、図14中の切断線D−D´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図である。なお、図15(a)及び図15(b)においては、断面に現れた線のみが図示されている。
図14に示すように、本実施の形態5においても、実施の形態1〜3と同様に、シート部材41は、一方の主面において使用者に関する情報4を表示し、他方の主面において、医療機器の本体の外表面2aに貼付されている。また、シート部材41は、図2(b)に示した実施の形態1におけるシート部材3と同様に、シート状の基材45と、光透過性を有する保護層44と、粘着材層46とを備えている。そして、保護層44は、基材45の一方の主面(上面)45aに形成され、粘着材層6は、基材45の他方の主面(下面)45bに形成されている。このように、シート部材41は、実施の形態1で用いられるシート部材3と同様の構成を備えているが、以下の点で異なっている。
図14、図15(a)及び図15(b)に示すように、本実施の形態5においては、シート部材41は、基材45と保護層44との間に、識別層42と、プレート43とを備えている。図14に示すように、プレート43は、基材45の一方の主面45aの略中心に位置するように配置され、その表面には、実施の形態4において図10に示したプレート38と同様に、情報4が印刷されている。
また、図14に示すように、識別層42は、基材45の厚み方向において、情報4と重ならないように、具体的には、プレート43を囲むように形成されている。図14において、識別層42が形成されている領域にはハッチングが施されている。なお、本実施の形態5は、図14、図15(a)及び図15(b)に示された例に限定されず、例えば、識別層42が基材45の一方の主面45a全体を覆うように形成され、プレート43が識別層42の上に配置された態様であっても良い。また、図15(a)及び図15(b)において、保護層44の断面のハッチングは省略している。
また、識別層42は、発光性材料や光反射性材料等によって形成されている。ここで、発光性材料としては、実施の形態4において述べたものが挙げられる。但し、本実施の形態5においては、発光性材料は層状に成形される。また、光反射性材料としては、本実施の形態5においては、層状にされた金属材料や再帰性反射材料が挙げられる。金属材料の具体例としては、アルミニウムや銀等が挙げられ、これらの材料は箔状又は薄膜状に成形される。また、再帰性反射材料の具体例としては、直径が50μm〜500μm程度の多数のガラスビーズを面上に配列して形成されたシート材料が挙げられる。
このように、本実施の形態5においては、シート部材41に表示される情報4は、識別層42によって外部から目立つようになっている。このため、本実施の形態5を用いた場合も、実施の形態4を用いた場合と同様に、使用者は、例え視力が弱くても、情報4の周辺の識別層42によって情報4の位置を容易に把握できる。つまり、シート部材41において、識別層42は、使用者(特に視力が弱い方)が情報4の開示位置を認識する際の補助となる。
また、シート部材41の識別層42も、実施の形態4に示した識別部材37(図10参
照)と同様に、使用者が情報4を認識しづらい環境下において、使用者による情報4の認識を補助する機能を有している。具体的には、識別層42が、上述した発光性材料や光反射性材料によって形成されていると、使用者が比較的暗い場所で自己の医療機器を探さなければならない場合に有効となる。この場合は、識別層42で反射した光、又は識別層42から放出された光によって、情報の認識が補助されるからである。
本実施の形態5においても、基材45及び保護層44の形成材料としては、実施の形態1で述べた基材6及び保護層5の形成材料を用いることができる。粘着材層46の形成材料、その厚み等は、特に限定されるものではない。また、本実施の形態5は、シート部材41がプレート43を備えていない態様であっても良い。この場合は、情報4は、基材45の一方の面に印刷され、識別層42は、基材45に印刷された情報4を囲むように形成される。
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6における医療機器について、図16及び図17を参照しながら説明する。本実施の形態6における医療機器も、シート状の部材(シート部材)51の構成が異なる以外は、実施の形態1、2又は3における医療機器と同様に構成されている。以下においては、主にシート部材51の構成について説明する。
図16は、本発明の実施の形態6において用いられるシート状の部材を示す平面図である。図17(a)は、図16中の切断線E−E´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図であり、図17(b)は、図16中の切断線F−F´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図である。なお、図17(a)及び図17(b)においては、断面に現れた線のみが図示されている。
図16、図17(a)及び図17(b)に示すように、本実施の形態6においても、実施の形態1〜3と同様に、シート部材51は、一方の主面において使用者に関する情報4を表示し、他方の主面において、医療機器の本体の外表面2aに貼付されている。また、シート部材51は、図2(b)に示した実施の形態1におけるシート部材3と同様に、シート状の基材55と、光透過性を有する保護層54と、粘着材層56とを備えている。そして、保護層54は、基材55の一方の主面(上面)55aに形成され、粘着材層56は、基材55の他方の主面(下面)55bに形成されている。このように、シート部材51は、実施の形態1で用いられるシート部材3と同様の構成を備えているが、以下の点で異なっている。
図16、図17(a)及び図17(b)に示すように、本実施の形態6においては、シート部材51は、保護層54を覆う識別層52と、プレート53とを備えている。図16に示すように、プレート53は、基材55の一方の主面55aの略中心に位置するように配置され、その表面には、実施の形態4において図10に示したプレート38と同様に、情報4が印刷されている。また、識別層52は、基材55の厚み方向において情報4と重なる箇所に開口52aを備えている。よって、プレート53の表面に印刷されている情報4は開口52aを介して外部から観察可能となっている。なお、図17(a)及び図17(b)において、保護層54の断面のハッチングは省略している。
識別層52は、実施の形態5において図14に示した識別層42と同様に、発光性材料や光反射性材料等によって形成できる。本実施の形態6においても、実施の形態5と同様に、発光性材料としては、実施の形態4において述べたものが挙げられる。また、光反射性材料としては、実施の形態5と同様に、層状にされた金属材料や再帰性反射材料が挙げられる。
このように、本実施の形態6においても、シート部材51に表示される情報4は、識別層52によって外部から目立つようになっている。このため、本実施の形態6を用いた場合も、実施の形態4及び5を用いた場合と同様に、使用者は、例え視力が弱くても、情報4の周辺の識別層52によって情報4の位置を容易に把握できる。つまり、シート部材51において、識別層52は、使用者(特に視力が弱い方)が情報4の開示位置を認識する際の補助となる。
また、シート部材51の識別層52も、実施の形態4に示した識別部材37(図10参照)と同様に、使用者が情報4を認識しづらい環境下において、使用者による情報4の認識を補助する機能を有している。具体的には、識別層52が、上述した発光性材料や光反射性材料によって形成されていると、使用者が比較的暗い場所で自己の医療機器を探さなければならない場合に有効となる。この場合は、識別層52で反射した光、又は識別層52から放出された光によって、情報の認識が補助されるからである。
更に、本実施の形態6においては、識別層52は、実施の形態4で述べた熱変色性材料によって形成されていても良く、この場合も、上述の効果が発揮される。また、この場合は、識別層52は、使用者の体温や周囲の温度を感知して変色する。そして、熱変色性材料が変色を開始する温度を、医療機器の使用可能な温度の上限と下限とに設定すれば、使用者は、識別層52の色によって、医療機器が使用可能な温度範囲内にあるかどうかを判定できる。
また、本実施の形態6では、識別層52として、シート状の温度計が用いられていても良い。具体的には、シート状の温度計としては、温度に応じて色が変化するコレステリック液晶を備えた液晶温度計が挙げられる。液晶温度計は、例えば、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃のように、大体の温度を使用者に知らせることができる。よって、この場合も、識別層52が熱変色性材料を用いて形成されている場合と同様に、使用者は、医療機器が使用可能な温度範囲内にあるかどうかを判定できる。
本実施の形態6において、基材55及び保護層54の形成材料としては、実施の形態1で述べた基材6及び保護層5の形成材料を用いることができる。粘着材層56の形成材料、その厚み等は、特に限定されるものではない。また、本実施の形態6では、プレート53は、基材55に接地している必要はなく、基材55から離れた状態で配置されていても良い。例えば、プレート53は、保護層54内で浮遊している状態であっても良い。また、本実施の形態6は、シート部材51がプレート53を備えていない態様であっても良い。この場合は、情報4は、基材55の一方の面に印刷される。
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7における医療機器について、図18を参照しながら説明する。本実施の形態7における医療機器も、シート状の部材(シート部材)61の構成が異なる以外は、実施の形態1、2又は3における医療機器と同様に構成されている。以下においては、主にシート部材61の構成について説明する。
図18は、本発明の実施の形態7において用いられるシート状の部材を示す断面図である。なお、図18に示された断面の切断位置は、図11(b)、図15(b)、図17(b)に示された断面の切断位置と同様であり、図18に示された断面は、長方形状のシート部材の短辺と平行な切断線によって得られている。また、図18においては、断面に現れた線のみが図示されている。
図18に示すように、本実施の形態7においても、実施の形態1〜3と同様に、シート部材61は、一方の主面において使用者に関する情報(図18において図示せず)を表示し、他方の主面において、医療機器の本体の外表面2aに貼付されている。また、シート部材61は、図2(b)に示した実施の形態1におけるシート部材3と同様に、シート状の基材65と、光透過性を有する保護層64と、粘着材層66とを備えている。そして、保護層64は、基材65の一方の主面(上面)65aに形成され、粘着材層66は、基材65の他方の主面(下面)65bに形成されている。このように、シート部材61は、実施の形態1で用いられるシート部材3と同様の構成を備えているが、以下の点で異なっている。
図18に示すように、本実施の形態7においては、シート部材61は、基材65の一方の主面65aの上に配置されたICチップ62と、ICチップ62の上面に配置されたプレート63とを備えている。プレート63の表面には、実施の形態4において図10に示したプレート38と同様に、情報が印刷されている。なお、図18において、保護層64の断面のハッチングは省略している。
ICチップ62は、RFID(Radio Frequency Identification)に用いられるRFタグを実現するICチップであり、無線によって外部と通信可能な電子回路を有している。具体的には、ICチップ62は、図示されていないが、外部のリーダー・ライターとの間で情報の送受信を行うアンテナ部と、情報を記憶する記憶部と、情報の符号化及び復号化を行う制御部とを少なくとも備えている。なお、ICチップ62と外部との情報の送受信は、電波に限定されず、赤外線や可視光線等の光によって行われていても良い。
このような構成により、本実施の形態7では、シート部材61は、RFIDにおけるICタグとして利用することができる。例えば、本実施の形態7における医療機器を用いれば、医療機関は、患者(使用者)の病棟での入退出や位置を管理することができる。また、医療機関は、患者それぞれの医療機器の病棟内での移動の履歴を管理することもできるため、患者が自己の医療機器をどこかに忘れてきても、即座に、忘れてきた場所の特定を行うことができる。更に、シート部材61に電子マネー機能を付加することもできるため、患者における利便性の向上を図ることも可能となる。
本実施の形態7において、基材65及び保護層64の形成材料としては、実施の形態1で述べた基材6及び保護層5の形成材料を用いることができる。粘着材層66の形成材料、その厚み等は、特に限定されるものではない。また、本実施の形態7では、プレート63は、ICチップ62に接地している必要はなく、ICチップ62から離れた状態で配置されていても良い。例えば、プレート63は、保護層64内で浮遊している状態であっても良い。また、本実施の形態7は、シート部材61がプレート63を備えていない態様であっても良い。この場合は、情報は、ICチップ62の上面に印刷される。
(実施の形態8)
次に、本発明の実施の形態7における医療機器について、図19を参照しながら説明する。本実施の形態8における医療機器も、シート状の部材(シート部材)71の構成が異なる以外は、実施の形態1、2又は3における医療機器と同様に構成されている。以下においては、主にシート部材71の構成について説明する。
図19は、本発明の実施の形態8において用いられるシート状の部材を示す断面図である。なお、図19に示された断面の切断位置は、図11(b)、図15(b)、図17(b)に示された断面の切断位置と同様であり、図19に示された断面は、長方形状のシート部材の短辺と平行な切断線によって得られている。また、図19においては、断面に現れた線のみが図示されている。
図19に示すように、本実施の形態8においても、実施の形態1〜3と同様に、シート部材71は、一方の主面において使用者に関する情報(図19において図示せず)を表示し、他方の主面において、医療機器の本体の外表面2aに貼付されている。また、シート部材71は、図2(b)に示した実施の形態1におけるシート部材3と同様に、シート状の基材75と、光透過性を有する保護層74と、粘着材層76とを備えている。そして、保護層74は、基材75の一方の主面(上面)75aに形成され、粘着材層76は、基材75の他方の主面(下面)75bに形成されている。このように、シート部材71は、実施の形態1で用いられるシート部材3と同様の構成を備えているが、以下の点で異なっている。
本実施の形態8においては、シート部材71は、芳香成分を含浸している芳香成分含浸層72と、プレート73と、分離層79とを備え、これらは保護層74によって覆われている。プレート73は、芳香成分含浸層72の上方に配置され、その表面には、実施の形態4において図10に示したプレート38と同様に、情報4が印刷されている。なお、図19において、保護層74の断面のハッチングは省略している。
また、芳香成分含浸層72が保護層74によって完全に被覆されると、それに含まれる芳香成分が外部に放出されないため、保護層74には、通気孔77及び78が設けられている。分離層79は、芳香成分含浸層72に含まれる芳香成分が基材75や粘着材層76へと染み出さないように設けられている。具体的には、分離層79としては、アルミニウム箔等の金属箔を用いるのが好ましい。
芳香成分含浸層72は、多孔質材料に、芳香成分を含む材料を含浸させることによって形成されている。多孔質材料としては、実施の形態1において保護層5の形成材料として挙げられた、樹脂材料やゴム材料を出発材料とし、これらを発泡させて得られる多孔質材料が挙げられる。
芳香成分を含む材料としては、オレンジ油、レモン油、ライム油、ブチグレン油、ユズ油、ネロリ油、ベルガモット油、ラベンダー油、ラバジン油、アビエス油、ベイ油、イランイラン油、ラブダナム油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ペパーミント油、スアミン油、ユーカリ油、レモングラス油、パチュリ油、ジャスミン油、ローズ油、シダー油、ベチバー油、ガルバナム油、オークモス油、パイン油、樟脳油、白檀油、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、l−メントール、ボルネオール、β−フェニルエチルアルコール、n−ノニルアルデヒド、シトラール、シンナミックアルデヒド、リリアール、バニリン、カンファー、ヨノン、エチレンブラシレート、ガラクソリド、酢酸リナリル等が挙げられる。
このような構成により、使用者が、シート部材71を押圧等すると、シート部材71に設けられた通気孔77又は78から芳香成分が発散される。そして、使用者は、芳香成分により、リラックスすることができる。特に、使用者が疾患を患った患者である場合は、芳香成分により、苦痛の緩和が図られると考えられる。更に、使用者が香りを選択できるようにした場合は、使用者は、シート部材71からの香りによって、自己の医療機器を特定することができる。
本実施の形態8において、基材75及び保護層74の形成材料としては、実施の形態1で述べた基材6及び保護層5の形成材料を用いることができる。粘着材層76の形成材料、その厚み等は、特に限定されるものではない。また、本実施の形態8では、プレート73は、芳香成分含浸層72に接地している必要はなく、芳香成分含浸層72から離れた状態で配置されていても良い。例えば、プレート73は、保護層74内で浮遊している状態であっても良い。
(実施の形態9)
次に、本発明の実施の形態9における医療機器について、図20及び図21を参照しながら説明する。本実施の形態9における医療機器も、シート状の部材(シート部材)81の構成が異なる以外は、実施の形態1、2又は3における医療機器と同様に構成されている。以下においては、主にシート部材81の構成について説明する。
図20は、本発明の実施の形態9において用いられるシート状の部材を示す平面図である。図21(a)は、図20中の切断線G−G´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図であり、図21(b)は、図20中の切断線H−H´に沿って得られたシート状の部材の断面を示す断面図である。なお、図21(a)及び図21(b)においては、断面に現れた線のみが図示されている。
図20、図21(a)及び図21(b)に示すように、本実施の形態9においても、実施の形態1〜3と同様に、シート部材81は、一方の主面において使用者に関する情報4を表示し、他方の主面において、医療機器の本体の外表面2aに貼付されている。また、シート部材81は、図2(b)に示した実施の形態1におけるシート部材3と同様に、シート状の基材85と、光透過性を有する保護層84と、粘着材層86とを備えている。そして、保護層84は、基材85の一方の主面(上面)85aに形成され、粘着材層86は、基材85の他方の主面(下面)85bに形成されている。このように、シート部材81は、実施の形態1で用いられるシート部材3と同様の構成を備えているが、以下の点で異なっている。
図20、図21(a)及び図21(b)に示すように、本実施の形態9においては、シート部材81は、回路基板82と、保護層84に加わる圧力を検知する圧力センサ87と、スピーカ88と、情報が表面に印刷されたプレート83とを備えている。回路基板82は基材85の一方の主面85a上に配置されている。圧力センサ87は、保護層84内で浮遊した状態で配置される。プレート83も、保護層84内において、回路基板82の上方で浮遊した状態で配置されている。なお、図21(a)及び図21(b)において、保護層84のハッチングは省略されている。
回路基板82は、スピーカ88を実装している。更に、回路基板82は、図示されていないが、スピーカ88に電力を供給する電源回路、及び圧力センサ87からの信号に基づいてスピーカ88を駆動する信号処理回路等も実装している。電源回路には、電池(図示せず)も備えられている。また、保護層84には、スピーカ88から発せられた音を外部に伝播するため、貫通孔89が設けられている。
本実施の形態9において、圧力センサ87は、特に限定されず、保護層84に対する押圧を検知可能なものであれば良い。本実施の形態9では、圧力センサ87としては、例えば、ピエゾ抵抗素子が形成されたダイヤフラム(図示せず)が用いられる。この場合、保護層84が押圧され、それによってダイヤフラムが変形すると、ピエゾ抵抗素子の電気抵抗が変化し、同時に、圧力センサ87からの電気信号のレベルも変化する。
回路基板82に備えられた信号処理回路(図示せず)は、圧力センサ87からの電気信号のレベルを検知し、これによって、保護層84が押圧されたと判断する。そして、信号処理回路は、電源回路に、スピーカ88への電力供給を行わせ、スピーカ88から予め設定された音を出力させる。
また、出力される音を使用者によって選択できるようにすることで、使用者は、シート部材81からの音によって、自己の医療機器を特定することができる。更に、シート部材81から音楽が出力されるようにすれば、使用者は、それによってリラックスすることができる。また、特に、ユーザーが疾患を患った患者である場合は、音楽により、苦痛の緩和が図られると考えられる。更に、シート部材81が貼付された医療機器は、ユーザーが誤って落下させた場合も音を出力する。よって、特に、ユーザーが難聴や盲目である場合に、有効である。
本実施の形態9において、基材85及び保護層84の形成材料としては、実施の形態1で述べた基材6及び保護層5の形成材料を用いることができる。粘着材層86の形成材料、その厚み等は、特に限定されるものではない。また、本実施の形態9では、プレート83は、回路基板82に接地している態様であっても良いし、基材85上の回路基板82が配置されていない領域に配置されていても良い。更に、本実施の形態9は、シート部材81がプレート83を備えていない態様であっても良い。この場合は、情報4は、基材85上の回路基板82が配置されていない領域に印刷される。
以上のように、本発明は、医療機器、特に携帯可能な小型の医療機器に有効である。本発明の医療機器は、産業上の利用可能性を有している。

Claims (9)

  1. 生体の状態を計測するための医療機器であって、
    測定装置を内部に含む本体と、シート状の部材とを備え、
    前記本体は、試薬を含むセンサを挿入するためのセンサ挿入口を備え、
    前記シート状の部材は、一方の主面に形成された凸部及び凹部のいずれか又は両方を備え、他方の主面において前記本体の外表面に貼付され、
    前記凸部及び前記凹部は、その配置、形状、及び大きさの少なくとも一つによって、前記センサ挿入口の位置が表現されるように、形成されている、ことを特徴とする医療機器。
  2. 前記シート状の部材が、前記測定装置との間で情報の交換が可能な記憶装置を備えている、請求項1に記載の医療機器。
  3. 前記シート状の部材が、シート状の基材と、前記基材の一方の主面に形成された保護層と、前記基材の他方の主面に形成された粘着材層とを備え、
    前記保護層は、光透過性を有する材料によって形成されている、
    請求項1または2に記載の医療機器。
  4. 前記シート状の部材が、一方の面において使用者に関する情報を表示し、且つ、前記保護層の内部で分散している粒状の識別部材を有し、
    前記識別部材は、それが存在している領域が前記基材の法線方向において前記使用者に関する情報と重ならないように分散し、且つ、発光性材料、熱変色性材料、及び光反射性材料のいずれかによって形成されている、請求項3に記載の医療機器。
  5. 前記シート状の部材が、前記基材と前記保護層との間に識別層を更に備え、
    前記識別層は、発光性材料または光反射性材料によって形成されている、請求項3に記載の医療機器。
  6. 前記シート状の部材が、一方の面において使用者に関する情報を表示し、且つ、前記保護層を覆う識別層を更に備え、
    前記識別層は、前記基材の厚み方向において前記使用者に関する情報と重なる箇所に開口を備え、且つ、発光性材料、熱変色性材料、及び光反射性材料のいずれかによって形成されている、請求項3に記載の医療機器。
  7. 前記シート状の部材が、無線または光によって外部と通信可能な電子回路を有している、請求項3に記載の医療機器。
  8. 前記シート状の部材が、芳香成分を含む芳香成分含浸層を更に備え、
    前記芳香成分含浸層は、前記基材の一方の主面に配置され、
    前記保護層は、前記芳香成分含浸層を覆うように形成され、且つ、前記芳香成分を外部に放出するための通気孔を備えている、請求項3に記載の医療機器。
  9. 前記シート状の部材が、前記保護層に加わる圧力を検知可能な圧力センサと、スピーカと、回路基板とを更に備え、
    前記回路基板は、前記基材の一方の主面に配置され、且つ、前記圧力センサからの信号に応じて前記スピーカを駆動する信号処理回路を備え、
    前記保護層は、前記回路基板、前記圧力センサ、及び前記スピーカを覆うように形成されている、請求項3に記載の医療機器。
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