JP5045515B2 - スピーカアレイシステム - Google Patents

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Description

本発明は、複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイに関する。
この種のスピーカアレイシステムの一例としては、遅延アレイ方式のものが挙げられる(例えば、特許文献1:段落0014および図9)。遅延アレイ方式のスピーカアレイシステムにおいては、スピーカアレイを形成する複数のスピーカユニットの各々に与えるオーディオ信号の遅延量を適宜調整することによって、スピーカアレイから放射される音波の指向性の制御(すなわち、進行方向や波面の広がり角の制御)や音場の制御が行われる。例えば、仮想的に設定された音響中心FV1から各スピーカユニットへ至る経路差に応じた遅延を各スピーカユニットに供給するオーディオ信号に与えることによって、あたかも上記音響中心FV1に位置する音源から等方的に放射される音(すなわち、球面波状に広がる音)を再現することができる。
特開2006−109343号公報
図19は、上記遅延アレイ方式のスピーカアレイシステムの各スピーカユニットから出力される音波(以下、素元波)の重なり具合を示す図である。図19に示すように、遅延アレイ方式のスピーカアレイシステムでは、各素元波の重なり具合に粗密が生じる。素元波の重なりが密なところほど音圧が高くなるのであるから、遅延アレイ方式のスピーカアレイシステムでは、そのスピーカアレイから出力される音を聴く受聴者とそのスピーカアレイとの位置関係によって、それら受聴者の各々が聴き取る音の大きさにばらつきが生じる。つまり、遅延アレイ方式のスピーカアレイシステムには、音響サービスを提供するエリアとして任意の形状または広さのエリアがユーザにより設定された場合、そのエリア内の全域に亘って略均一な音響サービスを提供することが難しい、といった問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたものであり、ユーザが設定した任意の形状または広さのエリア内の何れの場所においても略均一な音量で聴き取ることができる音を簡素な構成のスピーカアレイシステムに放射させることを可能にする技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、複数のスピーカユニットを配列してなるスピーカアレイと、入力オーディオ信号を遅延させて前記複数のスピーカユニットの各々に与える遅延オーディオ信号を生成し、各スピーカユニットへ与える遅延手段と、前記スピーカアレイによる音響サービスの提供範囲であるターゲットエリアの形状、大きさおよび前記スピーカアレイのアレイ面から見た配置位置を表すエリア情報を入力する入力手段と、前記エリア情報の表すターゲットエリアに重ね合わせて前記スピーカアレイのアレイ面の投影像であるカバーエリアを設定するとともに、前記複数のスピーカユニットの各々に与える遅延オーディオ信号の遅延をそのスピーカユニットから出力される音波が前記カバーエリア内での目標到達点に至るまでに辿る経路に応じて算出し、前記遅延手段に与える制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記ターゲットエリアのうちカバーエリアからはみ出している部分の面積に対する前記ターゲットエリアのうちカバーエリアによって覆われている部分の面積の比、または、前記カバーエリアのうち前記ターゲットエリアからはみ出している部分の面積に対する前記カバーエリアのうち前記ターゲットエリアを覆っている部分の面積の比、が最大になるように前記カバーエリアの形状、大きさ、または前記カバーエリアの配置位置を調整することを特徴とするスピーカアレイシステムを提供する。このようなスピーカアレイシステムによれば、入力手段へ入力されたエリア情報の表すターゲットエリアを最大限に被覆して略均一な音響サービスを提供するためのカバーエリアが自動設定される。
また、別の好ましい態様においては、前記スピーカアレイシステムの制御手段は、前記スピーカアレイにて互いに隣り合うスピーカユニットから前記ターゲットエリアに向けて出力される音波の位相が揃い、かつ、前記各スピーカユニットから出力される音波の包絡面を前記ターゲットエリアに近づくほど前記ターゲットエリアに対向するように球面から歪ませる遅延を算出し、前記遅延手段に与えることを特徴とする。このようなスピーカアレイシステムにおいては、上記ターゲットエリアに対して、前記スピーカアレイにて互いに隣り合うスピーカユニットからターゲットエリアに向けて出力される音波(すなわち、素元波)の位相が揃い、かつ、ターゲットエリアに近づくほどそのターゲットエリアに対向するように歪んだ非球面波上の波面を有する合成波面が形成される。本態様に係るスピーカアレイシステムによりターゲットエリアに向けて放射される音響ビームの波面はターゲットエリアに近づくほどそのターゲットエリアに対向するように歪んでいるため、球面状の合成波面を形成する従来の遅延アレイ方式のスピーカアレイに比較して音圧分布が略均一になる。
例えば、前記スピーカアレイが、前記複数のスピーカユニットをライン状に配列して構成されている場合には、以下に述べる4つの処理を前記制御手段に実行させて前記複数のスピーカユニットの各々に対応する遅延を算出させるように前記スピーカアレイシステムを構成すれば良い。すなわち、前記カバーエリアを前記エリア情報に基づいて前記ターゲットエリアを覆うように設定するとともに、前記複数のスピーカユニットの各々から出力される音波の前記カバーエリア内での目標到達点を前記スピーカアレイにおける各スピーカユニットの配置位置に応じて設定する第1の処理と、前記複数のスピーカユニットの各々について、そのスピーカユニットの配置位置と目標到達点とを通過する第1の直線と、そのスピーカユニットの次に前記カバーエリアからの距離が長いスピーカユニットの配置位置とその目標到達点とを通過する第2の直線と、の交点を求める第2の処理と、前記カバーエリアからの距離が最も長いスピーカユニットについて前記第2の処理にて求まった交点を前記合成波面についての音響中心とし、当該音響中心から前記複数のスピーカユニットの各々へ至る経路を定める処理であって、前記複数のスピーカユニットの各々について、当該スピーカユニットよりも前記カバーエリアからの距離が長いスピーカユニットについて前記第2の処理にて求まった交点をその距離の長い順に全て経由するように前記音響中心から当該スピーカユニットへ至る経路を定める第3の処理と、前記複数のスピーカユニットの各々に対応する遅延を、前記第3の処理にて定められた経路のうちで最短の経路と当該スピーカユニットについて前記第3の処理にて定められた経路との経路差に応じて演算する第4の処理と、を前記制御手段に実行させるのである。
このような構成によれば、音響中心から各経路を通った音波の波面に至るまでの距離が互いに等しくなるように各経路が定められるため、各スピーカユニットから出力される音波の放射角は、目標到達位置からの距離が短いスピーカユニットほど大きく、その距離が長くなるにつれて小さくなる。このため、上記音波の同時刻における波面の包絡面はターゲットエリアからの距離が短いほどそのターゲットエリアに対向するように歪むこととなる。また、互いに隣りあうスピーカユニット間の遅延は、音響中心からそれらスピーカユニットの各々へ至る経路の経路差に応じたものであるため、それらスピーカユニットから出力される音波の位相が揃うのである。
また、前記スピーカアレイが前記複数のスピーカユニットを面状に配列して構成されている場合には、前記複数のスピーカユニットの各々について、前記スピーカアレイにおける鉛直方向の配置位置に応じた第1の遅延と前記スピーカアレイにおける水平方向の配置位置に応じた第2の遅延とを別個に演算し、当該第1および第2の遅延の和を当該スピーカユニットについての前記遅延として前記遅延手段に与える処理を制御手段に実行させるように構成すれば良い。より詳細に説明すると、前記カバーエリアを前記エリア情報に基づいて前記ターゲットエリアを覆うように設定するとともに、前記複数のスピーカユニットの各々から出力される音波の前記カバーエリア内での目標到達点を前記スピーカアレイにおける各スピーカユニットの配置位置に応じて設定する第1の処理と、前記複数のスピーカユニットを前記スピーカアレイにおける鉛直方向の配置位置に応じて複数の仮想スピーカラインに分類するとともに、各仮想スピーカラインについてその仮想スピーカラインに属するスピーカユニットを代表する仮想スピーカユニットとその仮想スピーカユニットについての前記目標到達点とを定め、各仮想スピーカユニットについて、その仮想スピーカユニットとその目標到達点とを通過する第1の直線と、当該仮想スピーカユニットの次に前記カバーエリアからの距離が長い仮想スピーカユニットとその目標到達点とを通過する第2の直線の交点を求める第2の処理と、前記カバーエリアからの距離が最も長い仮想スピーカユニットについて前記第2の処理にて求まった交点を前記合成波面についての音響中心とし、当該音響中心から前記各仮想スピーカユニットへ至る経路を定める処理であって、前記複数の仮想スピーカユニットの各々について、当該仮想スピーカユニットよりも前記カバーエリアからの距離が長い仮想スピーカユニットについて前記第2の処理にて求まった交点をその距離の長い順に全て経由するように前記音響中心から当該仮想スピーカユニットへ至る経路を定める第3の処理と、前記複数の仮想スピーカラインの各々について、その仮想スピーカラインに属するスピーカユニットについての前記第1の遅延を前記第3の処理にて定められた経路のうちで最短の経路と当該仮想スピーカラインに対応する仮想スピーカユニットについて前記第3の処理にて定められた経路との経路差に応じて演算する第4の処理とを実行し、前記第2の遅延については、前記各仮想スピーカラインの各々について、その仮想スピーカライン内での各スピーカユニットの配置位置に応じて求める処理を前記制御手段に実行させるのである。
また、好ましい態様においては、前記カバーエリアの形状若しくは大きさ、または、前記カバーエリア内での前記各目標到達点の位置をユーザに調整させる調整手段を前記スピーカアレイシステムに設け、前記スピーカアレイシステムの制御手段は、前記調整手段による調整が施されたカバーエリアに基づいて前記複数のスピーカユニットの各々に対応する遅延を演算することを特徴とする。このような態様によれば、カバーエリアの形状若しくは大きさ、または、カバーエリア内での各目標位置を調整するといった直感的な操作で、スピーカアレイから放射される合成波面の進行方向および広がり角を制御することが可能になる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(A:第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るスピーカアレイシステム1の構成例を示す図である。
このスピーカアレイシステム1は、図1に示すように、スピーカアレイ10、遅延手段20、増幅手段30、ユーザインタフェイス(以下、「UI」)提供手段40および制御手段50を有している。
スピーカアレイ10は、スピーカユニットSP−i(i=1〜N:Nは3以上の自然数)の各々のスピーカ軸が互いに平行になるように各スピーカユニットSP−iを平面状のバッフル面を形成するように並べて構成されている。前述したように、これらスピーカユニットSP−iから出力される音波の同時刻における波面の包絡面により一定の進行方向へ伝播する合成波面(すなわち、スピーカアレイ10から放射される音響ビームの波面)が形成されるのである。スピーカユニットSP−iとしては、例えばコーン型スピーカなどの広い指向性を有するスピーカを用いれば良い。スピーカアレイ10の構成態様としては、同一の音響特性を有するスピーカユニットSP−iのみで構成する態様や、例えば出力音域等の音響特性や大きさの異なる複数種のスピーカユニットSP−iを組み合わせて構成する態様が考えられる。前者の態様であれば、図2(A)に示すように、各スピーカユニットSP−iをマトリクス状に等間隔に配列してスピーカアレイ10を構成すれば良い。一方、後者の態様にあっては、図2(B)に示すように、例えば小型のスピーカユニットSP−iをマトリクス状に配列した周囲に大型のスピーカユニットSP−iを配列してスピーカアレイ10を構成すれば良い。また、図2(C)に示すように、各スピーカユニットSP−iを折れ線(図2(C)では点線で表記)の端点および頂点に配置してスピーカアレイ10を構成しても良い。ただし、スピーカユニットSP−iを平面状に配列してスピーカアレイ10を構成する際には、少なくとも1つの方向(本実施形態では、鉛直方向)に沿って3個以上のスピーカユニットSP−iが配列されている必要がある。その理由については後に明らかにする。
遅延手段20は、例えばDSP(Digital Signal Processor)である。遅延手段20は、音源2から与えられる入力オーディオ信号INに遅延処理を施して遅延オーディオ信号X−i(i=1〜N)を生成し、増幅手段30に与える。ここで、音源2から与えられる入力オーディオ信号INがアナログ信号である場合には、A/D変換器によってその入力オーディオ信号INをデジタル信号に変換して遅延手段20に与えれば良い。本実施形態では、上記遅延処理として所謂1タップディレイ処理が実行される。この1タップディレイ処理は、複数のシフトレジスタを用いて実施される態様であっても良く、また、RAM(Random Access Memory)を用いて実施される態様であっても良い。例えば、RAMを用いた態様であれば、入力オーディオ信号INを上記RAMへ書き込み、その書き込みを行った時から、スピーカユニットSP−i(i=1〜N)の各々に対応する遅延に応じた時間が経過した時にRAMから入力オーディオ信号INを読み出し、遅延オーディオ信号X−iとして増幅手段30に与える処理を遅延手段20に実行させるようにすれば良い。このように本実施形態では、遅延オーディオ信号X−iの各々を1タップディレイ処理により生成するため、FIR(Finite Impulse
Response)型の処理で上記遅延オーディオ信号を生成する場合に比較して、遅延手段20を小規模なDSPで構成することが可能になる。
増幅手段30は、図1に示すように、スピーカユニットSP−i(i=1〜N)の各々に対応する乗算器31−i(i=1〜N)を含んでいる。乗算器31−iには、遅延オーディオ信号X−iが遅延手段20から与えられる。乗算器31−i(i=1〜N)の各々は、遅延手段20から与えられた遅延オーディオ信号X−iに所定の乗算係数(制御手段50から与えられる乗算係数)を乗算して出力することにより、その遅延オーディオ信号X−iの増幅を行うものである。増幅手段30から出力される遅延オーディオ信号X−iの各々は、D/A変換器(図1では図示略)によってアナログオーディオ信号に変換され、対応するスピーカユニットSP−iに与えられる。
スピーカアレイシステム1は、前述した遅延アレイ方式で指向性制御を行うものであり、遅延手段20によって各遅延オーディオ信号X−iに付与する遅延によってスピーカユニットSP−iの各々から出力される音波の合成波面の進行方向や広がり角が定まる。球面状の合成波面を形成する従来の遅延アレイ方式のスピーカアレイシステムでは、音響サービスの提供範囲であるターゲットエリアの法線方向とスピーカアレイのスピーカ面の法線方向とが一致している場合(すなわち、スピーカアレイのスピーカ面とターゲットエリアとが対向している場合)には、音圧分布のばらつきが少ない音響サービスを提供することが可能である一方、ターゲットエリアの法線方向とスピーカ面の法線方向とが異なる場合には、そのターゲットエリア内での音圧分布にばらつきが生じていた。これに対して、本実施形態に係るスピーカアレイシステム10は、スピーカアレイ10のアレイ面の法線方向とは異なる方向に法線を有するターゲットエリアに向けて非球面状の波面を有する音響ビームを放射することによって、音圧分布が略均一な音響サービスを提供するのである。ここで、非球面状の波面とは、図3に示すように、波面とターゲットエリアとの距離が短くなるほどそのターゲットエリアに対向するように歪んだ波面のことである。
スピーカユニットSP−iの各々から出力される音波の合成波面が、図3に示す非球面状の波面になるようにするためには、各スピーカユニットSP−iに対応する遅延を適切に定めなければならない。しかし、球面状の合成波面を形成する場合に比較して上記遅延を定めるための計算は複雑になり、かかる計算を人手で行うことには多大な労力を要する。そこで、本発明に係るスピーカアレイシステムでは、図3に示す非球面状の合成波面を手軽に形成することを可能にする工夫が為されている。具体的には、本実施形態に係るスピーカアレイシステム1では、図1に示すUI提供手段40と制御手段50とがこの役割を果たすのである。
図1のUI提供手段40は、スピーカアレイ10とターゲットエリアとの位置関係やそのターゲットエリアの形状および大きさを示す情報(以下、エリア情報AI)、およびそのターゲットエリア内での音量(以下、ターゲット音量)などの各種情報をユーザに入力させる入力手段の役割を担うものである。一方、制御手段50は、遅延手段20に与えるべき遅延、すなわち、スピーカユニットSP−iの各々から出力される音波が上記エリア情報AIで示されるターゲットエリアに向う非球面状の合成波面を形成するようにするための遅延D−i(i=1〜N)をそのエリア情報AIに基づいて演算し遅延手段20に与えるとともに、各乗算器31−iにおける乗算係数の設定を行うものである。この乗算係数は、ターゲット音量に応じた増幅率やサイドローブを減らすための窓、或いはその両者に対応する。
以下、本発明の特徴を顕著に示すUI提供手段40および制御手段50の構成、および、それらの機能について詳細に説明する。
UI提供手段40の具体例としては、各種入力画面を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ)とその駆動制御を行う駆動回路、スピーカアレイシステム1のユーザに各種情報の入力操作を行わせるための操作部(例えば、キーボードやマウスなど)などが挙げられる。上記エリア情報AIをユーザに入力させる手法としては、種々の態様が考えられる。例えば、コンサートホールなどスピーカアレイ10が設置され、ターゲットエリアが設けられる空間内に3次元座標(例えば、スピーカアレイ10のアレイ面の法線方向をz軸、鉛直(垂直)方向をy軸、これら2つの軸に直交する方向をx軸とする3次元座標)を想定し、スピーカアレイ10やターゲットエリアの配置位置を示す座標値をキーボードで入力させる態様が考えられる。また、図4に示すような仮想3次元座標空間の画像を表示部に表示させ、ポインティングデバイスを用いたドラッグアンドドロップなどの操作によってエリア情報AIを入力する態様であっても良い。このように、UI提供手段40を介して入力されたエリア情報AIやターゲット音量はUI提供手段40から制御手段50に与えられる。
制御手段50は、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)501と、例えばFlashROMなどの不揮発性メモリ502と、RAMなどの揮発性メモリ503とを含んでいる。この不揮発性メモリ502には、本発明に係るスピーカアレイシステムに特徴的な遅延演算処理を上記CPU501に実行させる制御プログラム502aとアレイ情報502bとが予め格納されている。ここで、アレイ情報502bとは、スピーカアレイ10を構成するスピーカユニットSP−i(i=1〜N)の各々のスピーカアレイ10における配置位置を示す情報(例えば、スピーカアレイ10のスピーカ面の中心を原点とした場合の各スピーカユニットSP−iの座標位置を示す情報)である。一方、揮発性メモリ503は、制御プログラム502aをCPU501が実行する際のワークエリアとして利用される。制御プログラム502aにしたがってCPU501が実行する遅延演算処理は、図5に示すように、エリア設定処理S01、鉛直方向演算処理S02、水平方向演算処理S03および遅延設定処理S04の4つの処理に大別される。
以下、これら4つの処理について詳細に説明する。
エリア設定処理S01は、スピーカユニットSP−iの各々から出力される音波の合成波面の目標到達エリアとなるカバーエリアを、エリア情報AIの示すターゲットエリアを覆うように設定し、さらに、各スピーカユニットSP−iから出力される音波の上記カバーエリア内での目標到達点をそのスピーカユニットSP−iのスピーカアレイ10における配置位置に応じて決定する処理である。例えば、図6に示すように、スピーカアレイ10の鉛直方向の中心線(図2(A)、(B)および(C)におけるC−C´線)を通る平面と水平面との交線上に中心線を有し、かつ、スピーカアレイ10の法線方向に直交する方向の法線を有するターゲットエリアを示すエリア情報AIがUI提供手段40より与えられた場合には、図6に示すように、スピーカアレイ10の平行な二辺(図6では、辺SA−SDおよび辺SB−SC)に平行な二辺(図6では、辺TA−TDおよび辺TB−TC)を有する矩形状で、上記ターゲットエリアを覆う大きさのカバーエリアが設定される。
以下、本実施形態に係るカバーエリアの設定手法について詳細に説明する。
エリア設定処理S01では、ターゲットエリアが設定される平面上にスピーカアレイ10のアレイ面を投影し、その投影像を上記ターゲットエリアを被覆するようにx方向およびz方向に伸縮することでカバーエリアを設定する処理が実行される。より詳細に説明すると、エリア設定処理S01では、まず、各スピーカユニットSP−iについてアレイ面上での配置位置を表す同次座標Punit(数1参照)をアレイ情報502bから求める処理と、スピーカアレイ10の中心の座標をターゲットエリアの中心の座標に写像するアフィン変換T(数2参照)を求める処理とが実行される。なお、以下の数2において、(Pcx、Pcy、Pcz)はターゲットエリアの中心の座標、(vfx、vfy、vfz)は、図7(A)に示す移動先ターゲットエリアの上方向ベクトルvの各成分、(vrx、vry、vrz)は、同移動先ターゲットエリアの右方向ベクトルvの各成分、(vux、vuy、vuz)は、同移動先ターゲットエリアの前方向ベクトルνuの各成分である。
Figure 0005045515

Figure 0005045515
次いで、エリア設定処理S01では、各スピーカユニットSP−iについての同次座標Punitに対してアフィン変換Tを施すことにより、各スピーカユニットSP−iの投影像の同次座標Punitfloorを算出する処理が実行される。図7(B)は、上記アフィン変換によって写像された各スピーカユニットSP−iの投影像とターゲットエリアとの関係を示す図である。これら各スピーカユニットSP−iの投影像が前述した目標到達点となるのである。そして、エリア設定処理S01では、図7(C)に示すように上記各投影像のz軸方向の間隔とターゲットエリアのz軸方向の長さの比(図7(C)ではa/b)からz軸方向の伸縮率を求め、上記各投影像のx軸方向の間隔とターゲットエリアのx軸方向の長さの比(図7(C)では、c/d)からx軸方向の伸縮率を求め、それら伸縮率にしたがって上記アレイ面の投影像をx軸およびz軸方向の夫々について伸縮するアフィン変換を各同次座標Punitfloorに施すことにより、ターゲットエリアを被覆するカバーエリアが設定され、各スピーカユニットSP−iから出力される音波の目標到達点の座標が求まるのである(図7(D)参照)。
また、図6に示すように曲線状の外周を有するターゲットエリアや、例えば6角形などの多角形状の外周を有するターゲットエリアがスピーカアレイ10の正面に設定される場合は、図7(E)に示すように、ターゲットエリアの中心(例えば、そのターゲットエリアの外周を為す多角形の重心)をカバーエリアの中心線が通るように目標到達点を写像するアフィン変換を各ユニット座標に施し、そのカバーエリアを覆うようにx方向およびz方向に伸縮するアフィン変換を施してカバーエリアを設定しても良く、図7(F)に示すようにターゲットエリアのx軸方向およびz軸方向の長さに合わせてカバーエリアをx軸方向およびz軸方向の長さを伸縮しつつ各目標到達点を写像することによりカバーエリアを設定しても良い。
以上に説明したように本実施形態では、カバーエリア内における上記各目標到達点の位置は、カバーエリアとスピーカアレイ10との位置関係、カバーエリアとスピーカアレイ10の水平方向の辺の長さの比(すなわち、辺TA−TDの長さと辺SA−SDの長さの比)、他方の辺の長さの比、およびアレイ情報502bの示す各スピーカユニットSP−iの配置位置に基づいて幾何学的に決定される。このようにしてカバーエリア内における各目標到達点の位置が決定されるため、カバーエリア内における各目標到達点の配列についての幾何学的関係(例えば、各スピーカユニットが格子状に配列されている等)は、スピーカアレイ10における各スピーカユニットSP−iの配列についての幾何学的関係に一致することになる。例えば、スピーカ面にて水平方向に一列に並ぶスピーカユニットの配列と、それらスピーカユニットの各々に対応する目標到達点の配列とは平行になる。ここで、カバーエリアの形状を矩形状とし、スピーカアレイ10における各スピーカユニットSP−iの配列についての幾何学的関係が維持されるように各目標到達点を配列するようにしたのは、後段の鉛直方向演算処理S02および水平方向演算処理S03における演算を容易にするためである。
後段の鉛直方向演算処理S02〜遅延設定処理S04では、エリア設定処理S01にて設定されたカバーエリアに対して非球面状の波面(図3参照)を有する音響ビームが放射されるように各スピーカユニットSP−iに対応する遅延が演算される。このカバーエリア内では、上記のような非球面状の波面を有する音響ビームが放射されることによって、音圧分布が略均一な音響サービスを享受することができる。そして、エリア情報AIで示されるターゲットエリアは上記カバーエリアによって被覆されるのであるから(図6参照)、そのターゲットエリア内でも、音圧分布が略均一な音響サービスを享受することができるのである。
鉛直方向演算処理S02は、スピーカユニットSP−i(i=1〜N)の各々について、スピーカアレイ10のスピーカ面における鉛直方向の配置位置に応じた遅延(以下、第1の遅延)D1−iを演算する処理である。この鉛直方向演算処理S02では、まず始めに、演算量を削減するため、スピーカアレイ10を構成するスピーカユニットSP−iの各々をアレイ情報502bの示す鉛直方向の配置位置に応じてグループ分けする処理が実行される。具体的には、鉛直方向の配置位置が同一であるスピーカユニットSP−i同士を1つのグループとする処理が実行されるのである。上記グループに属するスピーカユニットSP−iの鉛直方向の配置位置は同一であるため、上記グループの数分だけ上記第1の遅延を演算すれば、全てのスピーカユニットSP−iについての第1の遅延が算出されるのである。
上記グループの各々に属するスピーカユニットSP−iは、スピーカアレイ10における鉛直方向の配置位置が同一であるから、水平方向に一列(すなわち、ライン状)に並んでいる。以下では、上記各グループのことを「仮想スピーカラインVSL−j」と呼ぶ。ただし、添え字jは、スピーカアレイ10のスピーカ面において最上段に位置するものから数えた仮想スピーカラインのライン番号である。例えば、各スピーカユニットSP−iが図2(A)に示すようにマトリクス状に配置されている場合には、仮想スピーカラインVSL−jの各々は、スピーカアレイ10において鉛直方向に並ぶ実際のスピーカラインの各々に一致する。また、各スピーカユニットSP−iの配置態様が図2(B)に示す態様であれば、図8に示すように、9本の仮想スピーカラインVSL−j(j=1〜9)に分類され、図2(C)に示す態様であれば、3本の仮想スピーカラインVSL−j(j=1〜3)に分類される。
次いで、鉛直方向演算処理S02では、仮想スピーカラインVSL−jの各々について、その仮想スピーカラインVSL−jに属する各スピーカユニットSP−iを代表するスピーカユニットを定める。本実施形態では、以降の処理における演算を簡略化するために、仮想スピーカラインVSL−jにて中央に位置するスピーカユニット(すなわち、図8のC−C´線上に位置するスピーカユニット)をその仮想スピーカラインVSL−jに属する各スピーカユニットSP−iの代表とする。ここで、図8に示す仮想スピーカラインVSL−1、VSL−3、VSL−7およびVSL−9のように、中央にスピーカユニットが存在しない仮想スピーカラインについては、その中央にスピーカユニットを仮想し、この仮想したスピーカユニットをその仮想スピーカラインに属する各スピーカユニットSP−iの代表とする。以下では、仮想スピーカラインVSL−jに属するスピーカユニットSP−iを代表するスピーカユニットのことを、実際に存在するものであるか仮想のものであるかを問わず、「仮想スピーカユニットVSP−j」と呼ぶ。以降、CPU501は、仮想スピーカユニットVSP−jと、その仮想スピーカユニットVSP−jについての目標到達点TP−jとを用いて、その仮想スピーカユニットVSP−jについての第1の遅延を以下の手順で演算する。
すなわち、CPU501は、仮想スピーカユニットVSP−jとその目標到達点TP−jとを通る直線L−jと、その仮想スピーカユニットVSP−jの次にカバーエリアからの距離が長い仮想スピーカユニットVSP−m(ただし、m=j+1、以下、同じ)とその目標到達点TP−mとを通る直線L−mと、の交点Kjmの座標を求める。例えば、スピーカアレイ10が図2(B)に示すように構成されている場合には、そのスピーカアレイ10に属する各スピーカユニットSP−iは9本の仮想スピーカラインVSL−jにグループ分けされる。このため、図9(A)および(B)に示すように、9個の仮想スピーカユニットVSP−jとその各々に対応するカバーエリア内の目標到達点TP−jとを通る9本の直線L−jが描かれ、図10(A)および(B)に示すように交点K12からK89までの8個の交点の座標が求まる。
次いで、CPU501は、図10(A)に示すように、カバーエリアからの距離が最も長い仮想スピーカユニット(すなわち、仮想スピーカユニットVSP−1)について上記処理により求まった交点(すなわち交点K12)を、ターゲットエリアへ向けて放射する音響ビームについての音響中心FV1として仮想スピーカユニットVSP−jの各々へ至る経路を定める。より詳細に説明すると、CPU501は、仮想スピーカユニットVSP−jの各々について、当該仮想スピーカユニットVSP−jよりもカバーエリアからの距離が長い仮想スピーカユニットVSP−jについて上記処理により求まった交点をその距離の長い順に全て経由するように上記音響中心から当該仮想スピーカユニットへ至る経路を定める処理を実行する。
例えば、仮想スピーカユニットVSP−1については、図10(A)に示すように、音響中心FV1から直線L−1に沿って仮想スピーカユニットVSP−1に至る経路r1が定められ、仮想スピーカユニットVSP−2については、音響中心FV1から直線L−2に沿って仮想スピーカユニットVSP−2に至る経路r2が定められる。同様に、仮想スピーカユニットVSP−3については、音響中心FV1から、交点K23を経て仮想スピーカユニットVSP−3に至る経路が定められる。そして、仮想スピーカユニットVSP−9については、図10(B)に示すように、音響中心FV1から交点K23,K34・・・K89を経てその仮想スピーカユニットVSP−9に至る経路r9が定められる。これにより、音響中心FV1から各仮想スピーカユニットVSP−jに至る経路として、上記各交点で屈折しつつ伝播する屈折波的な経路が求められるのである。ここで注目すべき点は、スピーカアレイ10においてスピーカユニットSP−iが鉛直方向に2個だけ並んでいる態様の場合には、上記手順より求められる経路(すなわち、音響中心から上記2つのスピーカユニットSP−iの各々に至る経路)は、球面状の波面を有する音響ビームを形成するための従来の遅延アレイ方式により算出される経路と同一になる点である。このため、本実施形態に係るスピーカアレイシステム1のスピーカアレイ10においては、鉛直方向に3個以上のスピーカユニットSP−iが配列されていなければならないのである。
次いで、CPU501は、仮想スピーカユニットVSP−jの各々に対応する遅延を、上記のようにして定めた経路のうちで最短のもの(本実施形態では、r1)と、各仮想スピーカユニットVSP−jについて定めた経路との経路差に応じて演算する(例えば、その経路差を音速で除算して遅延を算出する)。このようにして、各仮想スピーカユニットVSP−jについて演算した遅延を、その仮想スピーカユニットVSP−jと鉛直方向の配置位置が同一である各スピーカユニットSP−iについての第1の遅延D1−iとするのである。
以上にようにして求まる第1の遅延D1−iを入力オーディオ信号INに与えて遅延オーディオ信号X−iを生成し各スピーカユニットSP−iに与えることによって、上記各経路を通って各スピーカユニットSP−iから出力される音波の波面と音響中心FV1との距離は上記経路によらずに等しくなるとともに、カバーエリアからの距離が短いスピーカユットSP−iから出力される音波ほどその波面の開き角(すなわち、放射角)は大きくなる。このため、各スピーカユニットSP−iから出力される音波の波面の包絡面はカバーエリアからの距離が短いほどそのカバーエリアに対向するように歪むこととなる。また、スピーカアレイ10において鉛直方向に隣り合う2つのスピーカユニットSP−iについての第1の遅延D1−iの差は音響中心FV1からの経路差に応じたものであるため、これら2つのスピーカユニットSP−iの各々から出力される音波の同時刻における位相が揃うことは言うまでもない。
次いで、水平方向演算処理S03について説明する。水平方向演算処理S03は、スピーカユニットSP−i(i=1〜N)の各々について、スピーカアレイ10のスピーカ面における水平方向の配置位置に応じた遅延(以下、第2の遅延)D2−iを演算する処理である。この水平方向演算処理S03では、前述した仮想スピーカラインVSL−jの各々について以下の処理を行うことによって、その仮想スピーカラインVSL−jに属する各スピーカユニットSP−iについての第2の遅延を演算する。すなわち、仮想スピーカラインVSL−jに属するスピーカユニットSP−iの各々について、そのスピーカユニットSP−iとその目標到達点とを通る直線を求め、それら直線の交点を当該仮想スピーカラインVSL−jについての水平方向の焦点として求める。このようにして求まった焦点から上記仮想スピーカラインVSL−jに属する各スピーカユニットSP−iへ至る経路の経路差に応じて上記第2の遅延D2−iを演算するのである。
例えば、図11(A)は、図8に示す仮想スピーカラインVSL−1(すなわち、スピーカ面の最上段に位置する仮想スピーカライン)に属するスピーカユニットSP−iについて求まる焦点および経路を示す図であり、図11(B)は、図8に示す仮想スピーカラインVSL−9(すなわち、スピーカ面の最下段に位置する仮想スピーカライン)に属するスピーカユニットSP−iについて求まる焦点および経路を示す図である。このようにして求まる経路差に応じた第2の遅延D2−iを入力オーディオ信号INに与えて遅延オーディオ信号X−iを生成すると、図11(A)および(B)に示すように、カバーエリアからの距離が長い仮想スピーカラインから放射される音波の包絡面ほど水平方向の開き角(すなわち、水平方向の放射角)が狭くなり、その距離が短いほど上記開き角が大きくなる。なお、この水平方向演算処理S03についても鉛直方向演算処理S02と同様の処理を行って図11(C)に示すように、1つの音響中心から各スピーカユニットSP−iに至る屈折波面的な経路を求め、その経路差に応じて上記第2の遅延D2−iを求めても勿論良い。
そして、遅延設定処理S04においては、以上のようにしてスピーカユニットSP−i(i=1〜N)の各々について演算された第1の遅延D1−iと第2の遅延D2−iの加算値がそのスピーカユニットSP−iに対応する遅延D−iとして遅延手段20に与えられるのである。ここで注目すべき点は、各仮想スピーカラインVSL−jと、その仮想スピーカラインVSL−jに属するスピーカユニットSP−iについての目標到達点列は平行であるため、上記のようにして求まる水平方向の各焦点は前述したC−C´線断面上に存在することとなる点、すなわち、上記水平方向の各焦点は前述した鉛直方向の各交点と同一平面上に存在することとなる点である。このため、スピーカアレイ10を構成する各スピーカユニットSP−iの各々から出力される音波の同時刻における波面の包絡面が2次元的に描かれ、それら音波により形成される合成波面は図12にて矢印で示すように伝播する。
以上説明したように、本実施形態に係るスピーカアレイシステム1によれば、ユーザにより指定されたターゲットエリアに向けて図3に示す非球面状の波面を有する音響ビームがスピーカアレイ10から放射されるため、そのターゲットエリア内では略均一な音量で音響サービスを享受することが可能になる。また、本実施形態では、スピーカアレイ10とターゲットエリアとの位置関係およびそのターゲットエリアの形状や大きさから、上記音響ビームを形成するための遅延が演算され、ユーザに複雑な計算作業等を強いることがないといった特徴もある。さらに、本実施形態に係るスピーカアレイシステム1の遅延手段20で実行される遅延処理は1タップディレイ処理であるため、遅延手段20を小規模なDSPで構成することが可能であり、スピーカシステム1の構成が簡素になるといった特徴もある。
(B:他の実施形態)
上述した第1実施形態では、スピーカアレイ10のアレイ面の正面かつ水平面上にターゲットエリアを指定させ、そのターゲットエリアを覆うように、カバーエリアを設定し、各スピーカユニットSP−iについての目標到達点をそれらスピーカユニットSP−iの配列についての幾何学的関係を保ちつつ定めて、各スピーカユニットSP−iに対応する遅延を求めた。しかし、カバーエリアの形状は矩形に限定されるものではなく、図13(A)に示す平行四辺形状などの非対称な形状であっても良く、また、図13(B)や図13(C)に示すように水平面に対して1乃至2つの軸方向に傾斜した平面上にターゲットエリアを指定し、そのターゲットエリアを覆うようにカバーエリアを設定しても良い。要は、そのカバーエリア内に各スピーカユニットSP−iについての目標到達点を設定する際に、上記幾何学的関係を保ちつつ設定するようにすれば、上述した鉛直方向演算処理S02および水平方向演算処理S03と同一のアルゴリズムで各スピーカユニットSP−iに対応する遅延を求めることができる。以下、本第2実施形態では、図13(A)から(C)に示すようにターゲットエリアが指定された場合のカバーエリアの設定手法について説明する。
(B−1:ターゲットエリアがアレイ正面からはずれている場合)
図13(A)に示す平行四辺形状のカバーエリアは、図14(A)に示すようにスピーカアレイ10の正面から外れた位置にターゲットエリアが指定された場合に設定される。このようなターゲットエリアに対するカバーエリアの設定は以下の手順で行えば良い。まず、前述した第1実施形態におけるカバーエリアの設定手法と同様、図14(B)に示すように、スピーカアレイ10のアレイ面の投影像の中心とターゲットエリアの中心とが一致するようにアフィン変換によってアレイ面を投影し、図14(C)に示すように、その投影像をx軸およびy軸方向に伸縮してターゲットエリアにフィッティングする。なお、図14(B)〜(D)において点線で示した矢印はターゲットエリアの中心線方向を示している。そして、図14(D)に示すように、x軸に平行に並んだ各目標到達点の列の中心がターゲットエリアの中心線上に位置するように上記投影像を平行四辺形状に変形させるアフィン変換を施すことによって、上記ターゲットエリアを覆う平行四辺形状のカバーエリアが設定される。
(B−2:1乃至2つの軸方向に傾斜する傾斜面にターゲットエリアが設定される場合)
図15(A)に示すように1つの軸方向(図15(A)では、z軸方向)に傾斜したターゲットエリアに対するカバーエリアの設定は以下の手順で行えば良い。まず、図15(A)に示すターゲットエリアをxz平面(すなわち、水平面)に投影する。そして、図15(B)に示すように、上記ターゲットエリアの投影像を被覆するようにスピーカアレイ10のアレイ面の投影像を前述した第1実施形態および上記(B−1)にて説明した手法により投影する。かかるアレイ面の投影像を上記傾斜面に射影することによって上記ターゲットエリアを被覆するカバーエリアが設定される。また、図15(C)に示すように2つの軸方向(図15(C)では、z軸およびy軸方向)に傾斜したターゲットエリアに対するカバーエリアの設定は以下の手順で行えば良い。まず、ターゲットエリアの法線ベクトルvが以下の数3で表される場合、まず、そのターゲットエリアの中心を通り法線ベクトルv´が以下の数4で表される平面plに上記ターゲットエリアを投影する(図15(D)参照)。次いで、図15(D)に示すように、上記ターゲットエリアの投影像に対して上記手順によりスピーカアレイ10のアレイ面を投影し、当該アレイ面の投影像を上記傾斜面に投影することで、上記ターゲットエリアを覆うカバーエリアが設定される。
Figure 0005045515

Figure 0005045515
(B−3:xz平面またはyz平面に平行なターゲットエリアが設定される場合)
xz平面に平行なターゲットエリアが指定された場合は、前述した第1実施形態にて説明したカバーエリアの設定演算におけるx成分とz成分を入れ替えた関係の演算を行うことで、そのターゲットエリアを被覆するカバーエリアを設定することができる。同様に、yz平面に平行なターゲットエリアが指定された場合も、前述した第1実施形態にて説明したカバーエリアの設定演算におけるx成分とz成分を入れ替えた関係の演算を行うことで、そのターゲットエリアを被覆するカバーエリアを設定することができる。
(B−4:ターゲットエリアの形状、大きさまたは方向の調整)
以上では、ユーザにより指定されたターゲットエリアを覆うようにカバーエリアを設定し、スピーカユニットSP−iとそのカバーエリア内での目標到達点との位置関係から各スピーカユニットSP−iに対応する遅延を求めた。しかし、上記カバーエリアの大さや形状を調整したり、カバーエリアの配置位置やアレイ面から見た方向を調整する(すなわち、カバーエリアを移動させる)調整手段を設け、その調整後のカバーエリアについて前述した遅延演算処理を行って各スピーカユニットSP−iに対応する遅延を求めても良い。例えば、カバーエリアの形状を変形させる態様の一例としては、図16(A)に示すように、スピーカアレイ10からの距離が短いほどそのカバーエリアの幅が狭く、その距離が長いほどカバーエリアの幅が広い台形状に変形させたり、図16(B)に示すように、各仮想スピーカラインに対応する目標到達点群の間隔を変更する態様が考えられる。このようなことを実現する調整手段としては、前述したUI提供手段40を用いれば良い。このような調整手段を設けることによって、低域から高域になるにしたがって音圧分布の中心がターゲットエリアの中心に一致するなど聴感に寄与する周波数帯域を中心に音圧分布を改善するなどの微調整をカバーエリアの形状等を介した直感的な操作で行うことが可能になる。
また、図17(A)に示すように、台形状のカバーエリアを設定する場合には、ターゲットエリアのうちカバーエリアからはみ出している部分(図17(A)では点描のハッチングで示した部分)の面積に対するターゲットエリアのうちカバーエリアによって覆われている部分(図17(A)では斜線のハッチングで示した部分)の面積の比が最大になるように、または、カバーエリアのうちターゲットエリアからはみ出している部分(図17(A)にて符号C01およびC02で示す部分)の面積に対するカバーエリアのうちターゲットエリアを覆っている部分(すなわち、図17(A)にて斜線のハッチングで示した部分)の面積の比が最大になるように、カバーエリアの中心線の方向や、上記台形の上辺および底辺の長さ等のパラメータを調整してカバーエリアの最適化を行う処理を制御手段50に実行させても良い。このようにすることで、ターゲットエリアの多くの部分を包含しつつ、そのターゲットエリア内で均一な音響サービスを提供することが可能になる。また、図17(B)および図17(C)に示すように、ターゲットエリアがスピーカアレイ10の正面からはずれて設定される場合も同様である。
ここで、ターゲットエリアのうちカバーエリアからはみ出している部分の面積に対するターゲットエリアのうちカバーエリアによって覆われている部分の面積の比、または、カバーエリアのうちターゲットエリアからはみ出している部分の面積に対するカバーエリアのうちターゲットエリアを覆っている部分の面積の比が最大になるようにカバーエリアの形状や大きさ、カバーエリアの中心線の方向を調整する手法としては様々なものが考えられるが、具体例を挙げれば以下の通りである。例えば、カバーエリアの中心線がターゲットエリアの中心線と一致するようにカバーエリアを設定し、上記各面積比が最大になるようにx軸方向およびz軸方向の各目標到達点の間隔を調整する手法が挙げられる。また、ターゲットエリアの中心線の方向を基準に所定の角度範囲(例えば、当該基準となる角度方向に対して±10度の角度範囲)内でカバーエリアの中心線方向を変えつつ上記各面積比が最大になるz軸方向およびz軸方向の各目標到達点の間隔を探し、それらのうちで上記各面積比が最大になる中心軸方向およびx軸方向およびz軸方向の各目標到達点の間隔でカバーエリアを設定する手法であっても良い。
また、矩形状のターゲットエリアに対しては、図17(D)に示すように、ターゲットエリアの外周を形成する各辺の中点を通る平行四辺形状のカバーエリアを設定するようにしても良い。このようにすることで、ターゲットエリアのうちカバーエリアからはみ出している部分の面積に対するターゲットエリアのうちカバーエリアによって覆われている部分の面積の比、または、カバーエリアのうちターゲットエリアからはみ出している部分の面積に対するカバーエリアのうちターゲットエリアを覆っている部分の面積の比、を最大にすることができる。
以上説明した各態様によって設定したカバーエリア(およびそのカバーエリア内での各目標到達点の位置)に基づいて前述した鉛直方向演算処理S02〜遅延設定処理S04を実行して各スピーカユニットSP−iについての遅延量D−iを算出すれば、前述した第1実施形態と同様、ユーザにより指定されたターゲットエリアに向けて図3に示す非球面状の合成波面を各スピーカユニットSP−iから出力される音波によって形成することが可能になる。なお、本実施形態では、スピーカユニットSP−iの各々から出力される音波によって非球面状の合成波面が形成されるようにするための遅延量D−iを、その合成波面によって音響サービスが提供されるターゲットエリアを覆うように設定したカバーエリアおよびそのカバーエリア内での各目標到達点と各スピーカユニットSPI−iの配置位置とから算出した。しかし、スピーカユニットSP−iの各々から出力される音波によって球面状の合成波面を形成するようにするための遅延量を、その合成波面によって音響サービスが提供されるターゲットエリアを覆うように設定したカバーエリアおよびそのカバーエリア内での各目標到達点と各スピーカユニットSPI−iの配置位置とから算出しても勿論良い。カバーエリアおよびそのカバーエリア内での目標到達点の設定と、そのカバーエリアまたはそのカバーエリア内での目標到達点の配置位置を用いた遅延の算出とは各々独立に実行し得るため、その遅延量が非球面波状の合成波面を形成させるためのものであるか、それとも、球面状の合成波面を形成させるためのものであるかに依らずに、本実施形態にかかるカバーエリア(およびカバーエリア内の目標到達点)の設定方法を適用することができるからである。
(C:変形)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、かかる実施形態に以下に述べる変形を加えても勿論良い。
(1)上述した各実施形態では、スピーカアレイ10を構成する各スピーカユニットSP−iの鉛直方向の配置位置に応じて仮想スピーカラインを形成させたが、ターゲットエリアとスピーカアレイ10のスピーカ面との位置関係によっては、このようなグループ分けでは音圧分布の中心をターゲットエリアの中心に一致させることができない場合がある。そこで、ターゲットエリアとスピーカアレイ10のスピーカ面との位置関係によっては、例えば図18に示すように、仮想的な行および列方向を定め、その行方向に並んだスピーカユニットSP−i同士で仮想スピーカラインを形成させて、その列方向については上記鉛直方向演算処理S02により遅延を求め、その行方向については上記水平方向演算処理S03により遅延を求めるようにしても良い。
(2)上述した各実施形態では、複数のスピーカユニットを平面状のバッフル面を形成するように配列して構成した2次元スピーカアレイに本発明を適用したが、複数のスピーカユニットを曲面状のバッフル面を形成するように配列して構成したスピーカアレイに本発明を適用しても勿論良い。また、複数のスピーカユニットがライン状に配列された1次元スピーカアレイ、すなわち、複数のスピーカユニットの各々が平面上の直線または曲面上の直線に沿って配列されたスピーカアレイに本発明を適用しても勿論良い。この種の一次元スピーカアレイに本発明を適用する場合には、前述した鉛直方向演算処理S02と水平方向演算処理S03の何れか一方の処理を実行して各スピーカユニットに対応した遅延を演算するようにすれば良い。
(3)上述した各実施形態では、ターゲットエリアの配置位置および大きさに応じて遅延手段20に与える遅延をCPU501に演算させた。しかし、例えば、幾つかの大きさおよび配置位置のターゲットエリアについての上記遅延を予め演算させておき、それらターゲットエリアの大きさや配置位置を示す情報に対応付けて不揮発性メモリ502に格納しておき、ユーザによりターゲットエリアの大きさおよび配置位置が指定された場合には該当する遅延を不揮発性メモリ502から読み出して遅延手段20に与える処理をCPU501に実行させても勿論良い。
(4)上述した各実施形態では、ユーザにより指定されたターゲットエリアを覆うようなカバーエリアを1つだけ設定したが、帯域別に異なる広さまたは形状のカバーエリアを設定し、帯域毎に遅延の算出を行っても良い。何故ならば、高域と低域とを同じ遅延量で制御すると、指向性制御が難しい低域については高域に比較して音圧分布が広がりが生じやすく、全帯域に亘っての音圧分布に偏りが生じてしまうからである。このため、例えば、高域については低域よりも広いカバーエリアを設定するようにすれば、全帯域に亘っての音圧分布をターゲットエリア内では略均一にすることが可能になる。
(5)上述した各実施形態では、本発明に係るスピーカアレイシステムに特徴的な遅延演算処理を制御手段50のCPU501に実行させる制御プログラム502aが同制御手段50の不揮発性メモリに予め格納されていた。しかし、この制御プログラム502aを例えばCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)などのコンピュータ装置読み取り可能な記録媒体に書き込んで配布しても良く、また、インターネットなどの電気通信回線経由のダウンロードにより配布しても良い。このようにして配布される制御プログラム502aを一般的なコンピュータ装置に記憶させ、そのコンピュータ装置を制御手段50として機能させることができる。
例えば、上記のようにして配布される制御プログラム502aをパーソナルコンピュータ(以下、PC)の不揮発性メモリ(ハードディスクなど)に記憶させ、そのPCのCPU、揮発性メモリおよび不揮発性メモリに制御手段50の役割を担わせるとともに、そのPCの表示部および操作部にUI提供手段40の役割を担わせるようにして、一般的な遅延アレイ方式のスピーカアレイ装置(スピーカアレイ10、遅延手段20および増幅手段30を有する装置)の遅延手段20における遅延を上記PCによって制御しても良い。このようにすると、一般的な遅延アレイ方式のスピーカアレイ装置と一般的なPCとを組み合わせて本発明に係るスピーカアレイシステムを構築することが可能になる。
この発明の一実施形態であるスピーカアレイシステム1の構成を示す図である。 同スピーカアレイシステム1のスピーカアレイ10の正面図である。 同スピーカアレイシステム1のスピーカアレイ10から放射される音響ビームの波面の伝播イメージの一例を示す図である。 同UI提供手段40によるターゲットエリアの設定例を示す図である。 同スピーカアレイシステム1の制御手段50のCPU501が実行する遅延演算処理の流れを示す図である。 ターゲットエリアとカバーエリアの関係を示す図である。 本実施形態に係るカバーエリアの設定手法を説明するための図である。 鉛直方向演算処理S02で設定される仮想スピーカラインの一例である。 鉛直方向演算処理S02の処理内容を説明する図である。 鉛直方向演算処理S02の処理内容を説明する図である。 水平方向演算処理S03の処理内容を説明する図である。 スピーカアレイ10から放射される音波の伝播イメージを示す図である。 第2実施形態に係るカバーエリアの設定態様を示す図である。 平行四辺形状のカバーエリアの設定手法を説明するための図である。 1乃至2つの軸方向に傾斜するカバーエリアの設定手法を説明するための図である。 同第2実施形態に係る調整手段を説明する図である。 同第2実施形態におけるカバーエリアの最適化を説明するための図である。 変形例(1)にかかる仮想スピーカラインを説明する図である。 従来の遅延アレイ方式のスピーカアレイの問題点を説明するための図である。
符号の説明
1…スピーカアレイシステム、2…音源、10…スピーカアレイ、SP−i(i=1〜N)…スピーカユニット、20…遅延手段、30…増幅手段、31−i(i=1〜N)…乗算器、40…UI提供手段、50…制御手段、501…CPU、502…不揮発性メモリ、502a…制御プログラム、502b…アレイ情報、503…揮発性メモリ。

Claims (2)

  1. 複数のスピーカユニットを配列してなるスピーカアレイと、
    入力オーディオ信号を遅延させて前記複数のスピーカユニットの各々に与える遅延オーディオ信号を生成し、各スピーカユニットへ与える遅延手段と、
    前記スピーカアレイによる音響サービスの提供範囲であるターゲットエリアの形状、大きさおよび前記スピーカアレイのアレイ面から見た配置位置を表すエリア情報を入力する入力手段と、
    前記エリア情報の表すターゲットエリアに重ね合わせて前記スピーカアレイのアレイ面の投影像であるカバーエリアを設定するとともに、前記複数のスピーカユニットの各々に与える遅延オーディオ信号の遅延をそのスピーカユニットから出力される音波が前記カバーエリア内での目標到達点に至るまでに辿る経路に応じて算出し、前記遅延手段に与える制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記ターゲットエリアのうちカバーエリアからはみ出している部分の面積に対する前記ターゲットエリアのうちカバーエリアによって覆われている部分の面積の比、または、前記カバーエリアのうち前記ターゲットエリアからはみ出している部分の面積に対する前記カバーエリアのうち前記ターゲットエリアを覆っている部分の面積の比、が最大になるように前記カバーエリアの形状、大きさ、または前記カバーエリアの配置位置を調整する
    ことを特徴とするスピーカアレイシステム。
  2. 前記制御手段は、
    前記スピーカアレイにて互いに隣り合うスピーカユニットから前記ターゲットエリアに向けて出力される音波の位相が揃い、かつ、前記各スピーカユニットから出力される音波の包絡面を前記ターゲットエリアに近づくほど前記ターゲットエリアに対向するように球面から歪ませる遅延を算出し、前記遅延手段に与える
    ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカアレイシステム。
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