JP5044857B2

JP5044857B2 - Manufacturing method of copper powder with oxide film

Info

Publication number: JP5044857B2
Application number: JP2001162156A
Authority: JP
Inventors: 美洋岡田; 宏昌三好; 和司佐野
Original assignee: Dowa Electronics Materials Co Ltd
Current assignee: Dowa Electronics Materials Co Ltd
Priority date: 2001-05-30
Filing date: 2001-05-30
Publication date: 2012-10-10
Anticipated expiration: 2021-05-30
Also published as: JP2002356702A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は，焼成温度の低い銅粉，特に導電ペーストの導電フイラーに用いるのに適した銅粉に関する。
【０００２】
【従来の技術】
各種基板の表面や内部或いは外部に導電回路や電極を形成する手段として導電ペーストが多く使用されている。そのさい，基板表面や内部等に導電ペーストを塗布または充填した状態で基板と共に適切な加熱処理が行なわれ，この加熱処理によって導電ペーストの揮発性媒体を気化させると共に導電フイラーとしての金属粉が互いに焼結して通電可能な回路が形成される。
【０００３】
このような導電ペーストの導電フイラー（金属粉）として，銀粉と銅粉の使用が一般化しているが，銅粉を導電フイラーとした導電ペースト（銅系ペースト）は，銀系ペーストに比べて，マイグレーションが起き難い，回路を微細化しやすい，耐半田性に優る，低コスト化が可能である，等の理由により，一層汎用化されつつある。このような利点をもつ銅系の導電ペーストは，粒径が０.１〜１０μｍ程度の銅粉を適切な樹脂バインダーに分散させることによって得られる。
【０００４】
基板に形成する回路の形態，回路の形成方法，基板の材料等の要因によって，導電ペーストに要求される物理的および化学的性質も異なる。このため，各種の性能をもつ銅系ペーストを用途別に作製することが一般的に行われており，フイラーとしての銅粉についてもその粒子形状，粒度分布，粒子表面性状，粒子の成分組成等を適切に調整し，用途別に諸要求を満たすようにすると共に，導電ペーストの塗布条件や焼結条件も各ペースト毎に最適範囲の条件化を行っている。
【０００５】
このうち，銅系ペーストの焼結性については，特別の事例を除いては低温で焼結できるものが好ましい。基板の表面や内部において，低温の加熱で導電回路が焼成できれば，導電ペーストと共に加熱される基板の加熱温度も低くでき，基板に対する熱的影響が軽減されると共に，熱エネルギー的，設備的にも有利となり，さらにはセラミツク製基板と銅回路との間の熱膨張差に基づく歪み発生も低減できるからである。
【０００６】
他方，実際の焼結処理にあたっては，該ペーストを塗布したセラミック製電子部品を数１０ｐｐｍの酸素を含む弱酸化性の不活性ガス雰囲気中で加熱処理することがある。一般に加熱処理は，ペースト中の樹脂や溶媒を気化させてから（この工程を脱バインダー工程と言う），残部の銅粉を基板の表面や内部で焼結させる（銅粉の焼結工程）という段階を経るが，脱バインダー工程においてペースト中の樹脂や溶媒の分解生成物（炭素質成分）が残留すると，後続の焼結工程での銅粉の焼結性を損なうので，脱バインダー工程では不活性ガス雰囲気中に微量の酸素を混入し，この酸素によって炭素質成分を炭酸ガスに燃焼させて排出させるという酸化・脱バイダー処理が行われることがあり，そのさい，雰囲気中に混入される酸素によって，銅粉の一部も酸化されることがある。
【０００７】
銅粉が酸化されると，粒子表面が酸化して焼結性に影響を与え，焼結が均一に進まないといった問題が生ずる。このために，銅粒子表面に耐酸化性皮膜を形成する表面処理がが行われたり，酸化した銅を還元する還元処理工程を脱バインダー工程の後，最終の焼結前に挿入したりして対処している。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
ペースト用フイラー銅粉のうち，焼結性に優れ，比較的低温から焼結を開始するものでは，一般に耐酸化性が劣り表面が酸化し易い。すなわち，焼結性に優れるものは銅系ペーストの脱バイダー処理工程で表面が酸化しやすく，このために脱バインダー処理後に還元処理工程を設けることが必要となる。この還元処理工程が増設されることは，それだけ，処理工数の増加と設備増加につながり，費用的にも設備的にも負担となる。
【０００９】
したがって，焼結性に優れ，比較的低温から焼結を開始すると共に，耐酸化性にも優れる銅粉が要求される。本発明の課題はこの要求を満たすことにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決すべく、本発明は、第１に、ミキサー内を最初は８０℃次いで１００℃に昇温して酸化処理することによって銅粉に対し１．５〜５０重量％の銅酸化物の薄膜が粒子表面に形成された導電ペースト用酸化膜付き銅粉を製造する方法を、第２に、ミキサー内を最初の２４０分は８０℃次いで１００℃に昇温して合計１２００分の酸化処理することによって銅粉に対し１．５〜５０重量％の銅酸化物の薄膜が粒子表面に形成された導電ペースト用酸化膜付き銅粉を製造する方法を、第３に、酸素含有量０．１２重量％の銅粉をミキサーに装填し撹拌を付与し空気を通気しながら反応させ、且つ該ミキサー内を最初の２４０分は８０℃次いで１００℃に昇温して合計１２００分の酸化処理することによって銅粉に対し１．５〜５０重量％の銅酸化物の薄膜が粒子表面に形成された導電ペースト用酸化膜付き銅粉を製造する方法を提供する。
【００１１】
【発明の実施の形態】
これまで銅系ペーストに用いる銅粉は，表面が酸化していると，該ペーストの印刷性，半田付け性，焼成後の導電性，密着性などを劣化させるので，できるだけ表面酸化しないことが重要であるとされていた。このために，銅粉の最終製造工程のあと直ちに酸化防止のための処置を施すのが通常であった。酸化防止の処置としては銅粉の粒子表面に耐酸化性皮膜を形成する方法が一般化している。耐酸化性皮膜には種々のものが知られているが，粒子表面を硼素の薄い融膜で被覆する方法や，シランカップリング剤で被覆する方法（特開昭５７−１５５３８６号公報）などが知られている。
【００１２】
高品質の銅系ペーストを得るには，銅粉の酸化をできるだけ防止しなければならない，というこれまでの常識に反し，本発明者らは，銅粉の粒子表面に均一な銅酸化物の層（酸化膜）を積極的に形成することを試みた。その結果，酸化銅の皮膜が均一で且つ適切な量比である場合には，該ペーストの品質を劣化させるような実害はなく，かえって銅粉の焼結温度を著しく低下させることができる点で有利に作用することがわかった。しかも，銅系ペーストの焼成にさいしての前述の脱バインダー工程において，銅粒子表面に存在する銅酸化物が樹脂バインダーや溶媒の分解生成物（炭素質物質）を酸化させる酸化剤として働き，該炭素質物質を炭酸ガス等のガス成分に変えて系外に排除できると共に，表面の銅酸化物の一部は銅に還元されたような状態で次の焼結処理に供されることになる。
【００１３】
すなわち，脱バインダー工程で粒子表面に付着する分解生成物（炭素質物質）が粒子表面に均一に形成されている銅酸化物中の酸素と反応し，炭素質物質をガス化させると同時に銅酸化物の一部が還元されるような反応が進行し，この反応によって銅粒子表面は活性化された状態となる。このことが，次の焼結工程では粒子同士の接合を促す起因となり，焼結開始温度の低下に寄与するのではないかと考えられる。
【００１４】
銅粒子表面に対して銅酸化物の薄膜を均一に形成するには，空気，酸素ガス，オゾンガス等を銅粉に作用させる乾式法，或いは銅粉を水または有機溶媒中に懸濁させて酸化剤（空気等）をバブリングさせる湿式法によって行い得る。乾式法による場合は，銅粉を流動状態に維持しながら所定の温度で酸化剤ガスと反応させるのがよく，例えば攪拌用ミキサーやロータリーキルン内で銅粉を流動化しながら６０〜１５０℃，好ましくは８０〜１００℃で酸化剤ガスと反応させることにより，その雰囲気中の酸素濃度または処理時間を調整することによって，銅粉に対し１.５〜５０重量％の銅酸化物の薄膜を粒子表面に形成させるのが便宜である。別法として真空乾燥炉を使用し，炉内に減圧下に静置した銅粉に対し，酸化性ガスを適量通気する方法でも同様に銅酸化物の薄膜を形成できる。
【００１５】
銅酸化物の量が銅粉に対し１.０重量％未満では，粒子表面の全体に均一にその薄膜を形成するには酸素量が不足し，局部酸化の状態になったり酸化皮膜の厚みの不均一性が発生したりして，脱バインダー工程での炭素質物質の分解反応が不十分となったり，焼結開始温度を低下させる作用が不十分となったりするし，焼結開始温度にバラツキを生ずる原因にもなる。
【００１６】
他方，銅酸化物の量が銅粉に対し５０重量％を超えるようになると，炭素質物質の分解に必要な酸素量が過剰になり，その分解反応に消費されなかった銅酸化物の残存量が多くなって焼結開始温度にバラツキを発生させたり，焼結体の導電性を低下させたりするようになるので，銅酸化物の量が銅粉に対し５０重量％以下，好ましくは３０重量％以下，さらに好ましくは１５重量％以下とするのがよい。形成する銅酸化物の皮膜がＣｕＯであるか，またはＣｕ₂Ｏであるかによって，銅粉に含有される酸素量は相違することになるが，銅酸化物の皮膜中の酸素量は銅粉に対し，一般に０.１〜５重量％，好ましくは０.３〜３重量％の範囲にあるのがよい。
【００１７】
銅酸化物を被覆する銅粉そのものは湿式還元法，アトマイズ法，機械粉砕法等によって製造された各種のものが使用でき，導電ペーストのフイラーとして適するものであれば平均粒径０.１〜１０μｍの粉体であればよい。いずれにしても銅粉の各粒子全体に銅酸化物皮膜が形成され，その皮膜も粒子表面の全体に均一に形成されているのが好ましい。
【００１８】
【実施例】
〔実施例１〕
粒度分布測定装置による銅粉の粒度分布測定において，Ｄ10＝2.34μｍ，Ｄ50＝3.12μｍ, Ｄ90＝4.07μｍの粒度分布をもち，平均粒径が 3.1μｍの銅粉を供試材とした。ここで，Ｄ10，Ｄ50およびＤ90は，横軸に粒径Ｄ（μｍ）をとり，縦軸に粒径Ｄμｍ以下の粒子が存在する容積（Ｑ％）をとった累積粒度曲線において，Ｑ％が１０％，５０％および９０％に対応するそれぞれの粒径Ｄの値を言う。供試材の銅粉は湿式還元法に製造されたものであり，粒子形状はほぼ球形である。
【００１９】
前記の供試材銅粉をヘンシエルミキサーに２６Ｋｇ装填し，空気を２リットル／分の流量で通気しながら周波数２０Ｈｚで攪拌を付与し，ミキサー内を最初の２４０分は８０℃，次いで１００℃に昇温して合計１２００分の酸化処理を行った。その結果，Ｄ10＝2.17μｍ，Ｄ50＝3.43μｍ, Ｄ90＝5.63μｍの粒度分布をもち，平均粒径が 2.0μｍの酸化膜付き銅粉を得た。供試材（対照例）と酸化膜付き銅粉の比表面積 (ＢＥＴ法), タップ密度, 酸素含有量，炭素含有量を表１に示した。表１の酸化膜付き銅粉の酸素含有量＝1.13重量％は，銅酸化物の全てがＣｕ₂Ｏとすると，銅酸化物の含有量は銅粉に対し１０.１重量％となる。
【００２０】
【表１】

【００２１】
これらの供試材銅粉と酸化膜付き銅粉について，以下に述べる焼結開始温度の測定に供した。
〔焼結開始温度の測定〕：測定用の銅粉0.97±0.001gを採取し，これに 0.03 〜0.05g のターピネオールと4.5 重量％のエチルセルロースを加えてメノウ乳鉢で約５分混合し，この混合物を直径５ｍｍの筒体に装填し，上部からポンチを押し込んで１６２３Ｎで１０秒保持する加圧を付与し，高さ約１０ｍｍ相当の円柱状に成形する。この成形体を，軸を鉛直方向にして且つ軸方向に１０ｇの荷重を付与した条件で，昇温炉に装填し，窒素流量中で昇温速度１０℃／分，測定範囲：常温〜１０００℃に連続的に昇温してゆき，成形体の高さ変化（膨張・収縮の変化）を自動記録する。そして，成形体の高さ変化が始まったところの屈曲点を焼結開始温度とする。なお，前記の高さ変化の自動記録において，横軸に昇温してゆく温度（昇温速度が一定である場合には経過時間に対応する）を採り，縦軸に高さ変化の割合（膨張率または収縮率）を記録したものをＴＭＡ曲線と呼ぶ。
【００２２】
両粉体について得られたＴＭＡ曲線を図１に示した。図１のＴＭＡ曲線から計測される焼結開始温度は，供試材銅粉では７４６.２℃，酸化膜付き銅粉では４０６.２℃と算出され，後者の銅粉は前者に比べて焼結開始温度が３４０℃低下したことになる。
【００２３】
【発明の効果】
以上説明したように，本発明によると，焼結開始温度が低下した銅粉が得られる。そして本発明の銅粉が粒子表面に有する銅酸化物は，導電ペーストの脱バインダー工程で炭素質物質の酸化剤として機能するので，導電ペーストの焼結性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】供試材銅粉と酸化膜付き銅粉のＴＭＡ曲線を対比して示した図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a copper powder having a low firing temperature, particularly a copper powder suitable for use in a conductive filler of a conductive paste.
[0002]
[Prior art]
A conductive paste is often used as a means for forming conductive circuits and electrodes on the surface, inside or outside of various substrates. At that time, an appropriate heat treatment is performed together with the substrate in a state where the conductive paste is applied or filled on the surface or inside of the substrate, the volatile medium of the conductive paste is vaporized by this heat treatment, and the metal powder as the conductive filler is mutually bonded. A circuit that can be energized by sintering is formed.
[0003]
As the conductive filler (metal powder) of such conductive paste, the use of silver powder and copper powder is common, but conductive paste (copper paste) with copper powder as the conductive filler is compared to silver paste, It is becoming more and more versatile because it is difficult to migrate, it is easy to miniaturize circuits, it has excellent solder resistance, and it can be reduced in cost. A copper-based conductive paste having such advantages can be obtained by dispersing copper powder having a particle size of about 0.1 to 10 μm in an appropriate resin binder.
[0004]
The physical and chemical properties required for the conductive paste differ depending on factors such as the form of the circuit formed on the substrate, the method of forming the circuit, and the material of the substrate. For this reason, it is a common practice to prepare copper-based pastes with various performances for different applications. The copper powder as a filler also has its particle shape, particle size distribution, particle surface properties, particle composition, etc. In addition to making appropriate adjustments to meet various requirements for each application, the application conditions and sintering conditions of the conductive paste are conditioned in the optimum range for each paste.
[0005]
Among these, the sinterability of the copper-based paste is preferably one that can be sintered at a low temperature except in special cases. If the conductive circuit can be baked on the surface and inside of the substrate by low temperature heating, the heating temperature of the substrate heated with the conductive paste can be lowered, the thermal influence on the substrate can be reduced, and the thermal energy and equipment can be reduced. This is because it is advantageous, and furthermore, the generation of strain due to the difference in thermal expansion between the ceramic substrate and the copper circuit can be reduced.
[0006]
On the other hand, in the actual sintering process, the ceramic electronic component coated with the paste may be heat-treated in a weakly oxidizing inert gas atmosphere containing several tens of ppm of oxygen. In general, the heat treatment is to vaporize the resin and solvent in the paste (this process is called debinding process) and then sinter the remaining copper powder on the surface and inside of the substrate (copper powder sintering process) However, if the decomposition product (carbonaceous component) of the resin or solvent in the paste remains in the debinding process, the sinterability of the copper powder in the subsequent sintering process is impaired. Oxidation / debinder treatment may be performed in which a trace amount of oxygen is mixed in the active gas atmosphere, and the carbonaceous components are burned into carbon dioxide gas and discharged by this oxygen. As a result, part of the copper powder may be oxidized.
[0007]
When copper powder is oxidized, the surface of the particles is oxidized to affect the sinterability, resulting in a problem that sintering does not proceed uniformly. For this purpose, surface treatment to form an oxidation-resistant film on the copper particle surface is performed, or a reduction treatment step for reducing oxidized copper is inserted after the binder removal step and before the final sintering. It is addressed.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Among paste copper copper powders, those that have excellent sinterability and that start sintering at a relatively low temperature generally have poor oxidation resistance and are easily oxidized on the surface. That is, those having excellent sinterability are liable to oxidize in the copper paste debinding process, and for this reason, it is necessary to provide a reduction process after the binder removal process. The extension of this reduction treatment process leads to an increase in processing man-hours and an increase in equipment, which is a burden in terms of cost and equipment.
[0009]
Therefore, there is a demand for copper powder that has excellent sinterability, starts sintering at a relatively low temperature, and has excellent oxidation resistance. The object of the present invention is to satisfy this requirement.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present invention is as follows. First, the inside of the mixer is first heated to 80 ° C. and then to 100 ° C. to oxidize the copper powder to 1.5 to 50% by weight of the copper oxide. The second method is to produce copper powder with oxide film for conductive paste with the thin film formed on the particle surface. Second, the temperature in the mixer is increased to 80 ° C for the first 240 minutes and then to 100 ° C for a total of 1200 minutes. Third, a method for producing a copper powder with an oxide film for a conductive paste in which a thin film of copper oxide of 1.5 to 50% by weight with respect to the copper powder is formed on the particle surface by treating, the oxygen content is 0 . 12% by weight of copper powder was charged into the mixer, stirred and allowed to react while ventilating the air, and the inside of the mixer was heated to 80 ° C for the first 240 minutes and then to 100 ° C for a total of 1200 minutes of oxidation treatment 1.5 to 50 weights to copper powder % Of a thin film of copper oxide to provide a method for producing a conductive paste with an oxide film of copper powder formed on the particle surface.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Until now, copper powder used in copper-based pastes has an oxidized surface that degrades the printability, solderability, conductivity after firing, and adhesion of the paste. It was supposed to be. For this reason, it was usual to take measures to prevent oxidation immediately after the final production process of copper powder. As an antioxidant treatment, a method of forming an oxidation-resistant film on the surface of copper powder particles has become common. Various types of oxidation resistant coatings are known, but there are a method of coating the particle surface with a thin melt film of boron, a method of coating with a silane coupling agent (Japanese Patent Laid-Open No. 57-155386), and the like. Are known.
[0012]
Contrary to the conventional wisdom that the oxidation of copper powder must be prevented as much as possible in order to obtain a high-quality copper-based paste, the present inventors have formed a uniform copper oxide layer on the surface of the copper powder particles. An attempt was made to actively form (oxide film). As a result, when the copper oxide film is uniform and in an appropriate quantity ratio, there is no actual harm that deteriorates the quality of the paste, and the sintering temperature of the copper powder can be significantly reduced. It has been found to be advantageous. In addition, in the above-described binder removal step during the firing of the copper-based paste, the copper oxide present on the surface of the copper particles acts as an oxidizing agent that oxidizes the resin binder and the decomposition product (carbonaceous material) of the solvent. The carbonaceous material can be changed to gas components such as carbon dioxide and removed from the system, and part of the copper oxide on the surface will be used for the next sintering process as if it has been reduced to copper. .
[0013]
That is, the decomposition product (carbonaceous material) adhering to the particle surface in the binder removal process reacts with oxygen in the copper oxide uniformly formed on the particle surface to gasify the carbonaceous material and simultaneously oxidize copper. A reaction in which part of the product is reduced proceeds, and the copper particle surface is activated by this reaction. This is considered to be a cause of promoting the joining of particles in the next sintering process, and may contribute to a decrease in sintering start temperature.
[0014]
In order to form a thin film of copper oxide uniformly on the surface of copper particles, a dry method in which air, oxygen gas, ozone gas, etc. are allowed to act on copper powder, or copper powder is suspended in water or an organic solvent and oxidized. It can be performed by a wet method in which an agent (air or the like) is bubbled. In the case of the dry method, it is better to react with the oxidant gas at a predetermined temperature while maintaining the copper powder in a fluid state. For example, 60 to 150 ° C. while fluidizing the copper powder in a stirring mixer or rotary kiln, preferably By adjusting the oxygen concentration or treatment time in the atmosphere by reacting with an oxidant gas at 80 to 100 ° C., a thin film of copper oxide of 1.5 to 50% by weight based on the copper powder is formed on the particle surface. It is convenient to form. Alternatively, a thin film of copper oxide can be similarly formed by using a vacuum drying furnace and ventilating an appropriate amount of oxidizing gas through copper powder that has been left in the furnace under reduced pressure.
[0015]
If the amount of copper oxide is less than 1.0% by weight with respect to the copper powder, the amount of oxygen is insufficient to form a thin film uniformly on the entire particle surface, resulting in localized oxidation or the thickness of the oxide film. Inhomogeneity may occur, the decomposition reaction of the carbonaceous material in the debinding process will be insufficient, and the action of lowering the sintering start temperature will be insufficient. It can also cause variations.
[0016]
On the other hand, when the amount of copper oxide exceeds 50% by weight with respect to the copper powder, the amount of oxygen necessary for decomposition of the carbonaceous material becomes excessive, and the remaining amount of copper oxide not consumed in the decomposition reaction Increases the sintering start temperature and decreases the conductivity of the sintered body, so the amount of copper oxide is 50 wt% or less, preferably 30 wt% with respect to the copper powder. % Or less, more preferably 15% by weight or less. Depending on whether the copper oxide film to be formed is CuO or Cu ₂ O, the amount of oxygen contained in the copper powder will differ, but the amount of oxygen in the copper oxide film is the copper powder. On the other hand, it is generally in the range of 0.1 to 5% by weight, preferably 0.3 to 3% by weight.
[0017]
The copper powder covering the copper oxide itself can be produced by various methods such as a wet reduction method, an atomizing method, a mechanical grinding method, etc., and if it is suitable as a filler for conductive paste, the average particle size is 0.1 to 10 μm. Any powder may be used. In any case, it is preferable that a copper oxide film is formed on the entire particle of the copper powder, and the film is also formed uniformly on the entire surface of the particle.
[0018]
【Example】
[Example 1]
In measuring the particle size distribution of copper powder with a particle size distribution measuring device, copper powder having a particle size distribution of D10 = 2.34 μm, D50 = 3.12 μm, D90 = 4.07 μm and an average particle size of 3.1 μm was used as a test material. Here, D10, D50, and D90 are the cumulative particle size curve in which the horizontal axis represents the particle size D (μm) and the vertical axis represents the volume (Q%) in which particles having a particle size of D μm or less are present. The respective particle size D values corresponding to 10%, 50% and 90% are said. The copper powder of the test material was manufactured by the wet reduction method, and the particle shape is almost spherical.
[0019]
The test material copper powder was charged into a Hensiel mixer at 26 kg, and agitation was applied at a frequency of 20 Hz while air was aerated at a flow rate of 2 liters / minute. The temperature was raised to 1,300 minutes for the oxidation treatment. As a result, a copper powder with an oxide film having a particle size distribution of D10 = 2.17 μm, D50 = 3.43 μm, D90 = 5.63 μm and an average particle size of 2.0 μm was obtained. Table 1 shows the specific surface area (BET method), tap density, oxygen content, and carbon content of the test material (control example) and copper powder with oxide film. The oxygen content of the copper powder with an oxide film in Table 1 is 1.13% by weight, and if the copper oxide is all Cu ₂ O, the content of the copper oxide is 10.1% by weight with respect to the copper powder.
[0020]
[Table 1]

[0021]
These test material copper powder and oxide-coated copper powder were subjected to the measurement of the sintering start temperature described below.
[Measurement of sintering start temperature]: Take 0.97 ± 0.001g of copper powder for measurement, add 0.03 ~ 0.05g of terpineol and 4.5% by weight of ethylcellulose and mix for about 5 minutes in an agate mortar. Is loaded into a cylinder having a diameter of 5 mm, a punch is pushed in from above, and a pressure is applied to hold it at 1623 N for 10 seconds to form a cylindrical shape corresponding to a height of about 10 mm. This molded body was loaded into a heating furnace under the condition that the shaft was set in a vertical direction and a load of 10 g was applied in the axial direction, and the temperature rising rate was 10 ° C./min in a nitrogen flow rate. As the temperature rises continuously, the height change (change in expansion / contraction) of the compact is automatically recorded. The inflection point where the change in the height of the compact begins is taken as the sintering start temperature. In the above-described automatic recording of the height change, the horizontal axis represents the temperature rising (corresponding to the elapsed time when the rate of temperature increase is constant), and the vertical axis represents the rate of height change ( What recorded the expansion rate or shrinkage rate is called a TMA curve.
[0022]
The TMA curves obtained for both powders are shown in FIG. The sintering start temperature measured from the TMA curve in FIG. 1 is calculated to be 746.2 ° C. for the sample copper powder and 406.2 ° C. for the copper powder with oxide film, and the latter copper powder is calcined compared to the former. This indicates that the starting temperature has decreased by 340 ° C.
[0023]
【Effect of the invention】
As described above, according to the present invention, copper powder having a reduced sintering start temperature can be obtained. And since the copper oxide which the copper powder of this invention has on the particle | grain surface functions as an oxidizing agent of a carbonaceous substance in the binder removal process of an electrically conductive paste, the sinterability of an electrically conductive paste can further be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a comparison of TMA curves of a test material copper powder and a copper powder with an oxide film.

Claims

ミキサー内を最初は８０℃次いで１００℃に昇温して酸化処理することによって銅粉に対し１．５〜５０重量％の銅酸化物の薄膜が粒子表面に形成された導電ペースト用酸化膜付き銅粉を製造する方法。 First, the inside of the mixer is heated to 80 ° C. and then heated to 100 ° C. to oxidize, and a copper oxide thin film of 1.5 to 50% by weight based on the copper powder is formed on the particle surface. A method for producing copper powder.

ミキサー内を最初の２４０分は８０℃次いで１００℃に昇温して合計１２００分の酸化処理することによって銅粉に対し１．５〜５０重量％の銅酸化物の薄膜が粒子表面に形成された導電ペースト用酸化膜付き銅粉を製造する方法。 In the first 240 minutes, the temperature is raised to 80 ° C. and then to 100 ° C. for a total of 1200 minutes, and a copper oxide thin film of 1.5 to 50% by weight based on the copper powder is formed on the particle surface. A method for producing copper powder with an oxide film for conductive paste .

酸素含有量０．１２重量％の銅粉をミキサーに装填し撹拌を付与し空気を通気しながら反応させ、且つ該ミキサー内を最初の２４０分は８０℃次いで１００℃に昇温して合計１２００分の酸化処理することによって銅粉に対し１．５〜５０重量％の銅酸化物の薄膜が粒子表面に形成された導電ペースト用酸化膜付き銅粉を製造する方法。A copper powder having an oxygen content of 0.12% by weight was charged into a mixer, agitated, allowed to react while aerating air, and the inside of the mixer was heated to 80 ° C. and then 100 ° C. for the first 240 minutes, for a total of 1200. The manufacturing method of the copper powder with an oxide film for electrically conductive paste in which the thin film of 1.5 to 50weight% of the copper oxide with respect to the copper powder was formed in the particle | grain surface by performing the oxidation process of a minute .