JP5041200B2 - ステータコア及びその分割コア - Google Patents

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Description

本発明は、複数個が環状に並べられてモータのステータコアを構成する分割コア、及び、複数個の当該分割コアにより構成されるステータコアに関する。
多極ロータと、例えば三相などの複数相で励磁されるステータコアとを備えたブラシレスモータが知られている。このようなステータコアは、多極の突極が内周面に形成されており、各突極に対してコイルが巻回される。しかし、隣接する突極同士の間隔は狭く、均等な回転磁界を得るべくコイルを巻くことは容易ではない。
このような課題に鑑みて、それぞれが一つの突極を有するように環状のステータコアを分割した分割コア式ステータが実用化されている。分割コア式ステータでは、各分割コアごとに独立してコイルを巻くことができるので、多極の突極が内周面に形成された環状のステータと比べて巻回作業が容易である。
但し、ステータコアとして完成させるには、各分割コアを連結し、それぞれ同じ相に励磁されるコイルを結線しなくてはならない。
下記に出典を示す特許文献1には、このような分割コア方式のステータコアが記載されている。これは、分割コアの連結を簡単に行い、プリント配線板を用いることなく各分割コアのコイルの結線を行うために創案されたものである。
これによれば、円環状に配列させた分割コアにステータカバーを被せるだけで、分割コアが円環状に連結固定された状態を形成できるようにしている。ステータカバーの円環状板部分の外側端面には、各分割コアに巻かれたコイルに接続されるリード線を収めるための溝が形成されている。この外側端面の外側に分割コアのコイルの端部が引き出され、U、V、Wの各相ごとにスター結線される。駆動回路との接続用のリード線やコイルとリード線との接続部分は、上記溝に収められる。
特開2004−266982号公報(第2〜11段落、第27段落、図2、図3、図5)
特許文献1に記載された分割コア方式のステータコアは、分割コアの連結に溶接や加締めなどを伴わず、従来のものと比べて連結が容易となっている。また、コイルの結線にプリント配線板を用いないので、プリント配線基板の取り付け作業を省略することができる。
しかし、分割コアからはコイルの末端が不定形に出ているために、分割コアを連結する際の作業性には改善の余地がある。また、分割コアを連結した後に、不定形に伸びているコイルを結線し、駆動回路と接続されるリード線やコイルを上記溝に収める必要がある。プリント配線基板の取り付け作業は、省略できているが配線作業はやはり煩雑である。
本願発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、連結作業及び配線作業を簡単に行うことができる分割コアを提供することを目的とする。また、この分割コアを用いて、簡単な配線作業により構成されるステータコアを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る分割コアは、以下のように構成される。
本発明に係る分割コアは、磁性体から成るコア本体と、前記コア本体のバックヨーク部とロータに対面する磁極部とを連結する歯部に前記コア本体との絶縁を保って巻回されたコイルと、前記コア本体と前記コイルとを絶縁するインシュレータとを備え、当該分割コアの複数個が環状に並べられてモータのステータコアを構成するものであって、以下の特徴構成を備えるものである。
即ち、本発明に係る分割コアの特徴構成は、前記バックヨーク部側と前記磁極部側との間に架け渡され、巻回された前記コイルの始端と終端とをそれぞれ固定する2つの固定部を有したブリッジ体を、前記ロータの回転軸方向の何れか一方側に備え、前記インシュレータは、前記バックヨーク部側と前記磁極部側とのそれぞれに、前記ロータの回転軸方向に延伸し、前記ブリッジ体が架け渡される壁部を有し、前記壁部は、前記コイルの始端又は終端を前記歯部から前記ステータコアの径方向に誘導するための切欠部を有し、前記切欠部は、内側の対向する面に、絶縁体からなる凸部が形成されている点にある。
この特徴構成によれば、コア本体に巻回されたコイルを超えて掛け渡されたブリッジ体において、当該コイルの始端と終端とが固定される。つまり、コイルの末端処理がこのブリッジ体で完結するから、各分割コアごとに独立してコイルの末端処理が完結する。各分割コアからコイルの末端が不定形に出ていることはないから、周方向にコイルの末端を挟み込むようなこともなく、各分割コアを連結する際の作業性が大きく改善される。
また、分割コアを連結した後、各分割コアのコイル同士、及び駆動回路からのリード線と結線する必要があるが、コイルの末端が不定形に伸びていないため、配線作業の煩雑さが抑制される。また、配線作業の信頼性も向上する。
さらに、ロータの回転軸方向の何れか一方側に備えられるこのブリッジ体は、コア本体に巻回されたコイルを超えて、バックヨーク部側と磁極部側との間に架け渡される。従って、ステータコアの周方向にはみ出すことなく、また、ステータコアの径方向に膨らむことなく、コイルの末端処理が可能となる。このため、ステータコアの外形が大きくなることを抑制することができ、モータが大型化することもない。
さらに、本発明に係る分割コアは、前記コイルの始端及び終端が、前記ブリッジ体が前記コア本体と対向する側である前記ブリッジ体の下方から前記ブリッジ体の上方へ巻回されて固定されることを特徴とする。
コイルは、インシュレータを介してコア本体に巻回されているから、コイルの末端はブリッジ体とコア本体とが対向する側、即ちブリッジ体の下方から延出してくる。本特徴構成によれば、コイルの末端は、ブリッジ体の下方から上方へと巻回されて、ブリッジ体の上方で固定される。従って、ブリッジ体は、コイルによって巻き込まれて、コア本体と連結される。上述したように、本発明では、コイルの末端処理を各分割コアにおいて完結させる。この際、コイルの末端処理の中核部品であるブリッジ体と、コア本体とが離間することを別個の部材を用いることなく抑制することができる。その結果、高い信頼性を持ってコイルの末端処理を各分割コアにおいて完結させることができる。
また、本発明に係る分割コアは、前記インシュレータが、前記バックヨーク部側と前記磁極部側とのそれぞれに、前記ロータの回転軸方向に延伸し、前記ブリッジ体が架け渡される壁部を有し、前記壁部が、前記コイルの始端又は終端を前記歯部から前記ステータコアの径方向に誘導するための切欠部を有することを特徴とする。
この特徴構成によれば、ロータの回転軸方向に延伸した壁部の間にブリッジ体が架け渡される。従って、ステータコアの周方向にはみ出すことなく、また、ステータコアの径方向に膨らむこともなくブリッジ体が架け渡され、モータが大型化することがない。
また、コイルの始端及び終端はインシュレータの壁部に設けられた切欠部を通って、歯部から径方向に誘導される。分割コアの組み立て途上において、コイルの始端と終端とが、無秩序にばらつくことがなく、切欠部を経由して径方向に揃えられる。また、歯部へのコイルの巻回方向は切欠部によって誘導される径方向と直交する関係にあるので、コイルが仮止めされる効果が期待できる。その結果、コア本体に巻回されたコイルが緩むことなく、組み立て時の作業性や生産性が向上する。
ここで、切欠部の内側の対向する面に、凸部が形成されているとさらによい。この凸部は、切欠部の中に収められたコイルの抜け止めとなるから、一層、仮止めの効果を高めることができる。
また、本発明に係る分割コアは、前記磁極部側の前記壁部が1つの前記切欠部を有し、前記バックヨーク部側の前記壁部が、2つの前記切欠部を有することを特徴とする。
この特徴構成によれば、コイルをバックヨーク部から巻き始めた場合に、磁極部側で巻き終えても、再びバックヨーク部まで戻って巻き終えても、切欠部を介してコイルの末端を誘導することができる。つまり、2つの切欠部を有する側から巻き始めれば、1つの切欠部を有する側で巻き終えても、巻き始め側に戻っても、始端と終端とが共に切欠部を介して誘導される。
また、バックヨーク部側と磁極部側とでは、バックヨーク部側の方がステータコアの外周側であるから、周方向の長さを確保でき、複数の切欠部を設け易い。
また、本発明に係る分割コアは、前記2つの固定部が、前記ステータコアの径方向及び周方向において互いに偏移した位置に形成されることを特徴とする。
ここで、2つの固定部が互いに周方向に偏移しているということは、2つの固定部が互いに異なる径方向の線上に配置されていることである。この場合、例えば、バックヨーク部から巻き始めたコイルを磁極部側で巻き終えた場合でも、再びバックヨーク部まで戻って巻き終えた場合でも、両端部が重なることなく、良好に固定部へ導くことができる。また、2つの固定部が周方向に偏移していなければ、固定部での固定後にコイルの始端と終端とが、径方向の同じ線上にあるので、分割コア組み立て時には注意を要する。しかし、上記のように偏移させることによって、コイルの始端と終端との接触を気にすることなく作業ができ、生産性が向上する。
また、2つの固定部が互いに径方向に偏移しているということは、2つの固定部が互いに異なる円周上に配置されていることである。この場合、分割コアを複数個、環状に並べてコイルの末端を電気的に接続する場合の作業性が容易になる。コイルの末端は各分割コアに2つずつあり、始端は始端同士で、終端は終端同士で接続される。固定部が径方向で偏移していない場合には、始端の固定部と終端の固定部とが同一円周上において並ぶことになる。ステータが三相励磁される場合には、少なくとも三相それぞれに対応する固定部は、始端の固定部あるいは終端の固定部の何れか一方に揃うのが一般的で、他方は中性点に対応する固定部となる。従って、固定部が周方向で偏移していない場合には、三相分に中性点を加えた4つが、同一円周上で電気的に絶縁されるべきものとなる。つまり、絶縁が必要な配線間が1つ増化する。これは、多少ではあっても、配線の作業性を低下させる可能性がある。しかし、本特徴構成によれば、三相の配線間を絶縁すれば足り、配線の作業性が低下しない。
また、本発明に係る分割コアは、前記固定部において前記コイルの始端又は終端と前記ブリッジ体とを固定すると共に各分割コアを電気的に接続する配線部材との接点となる固定端子を備えることを特徴とする。
この構成によれば、固定部に備えられる固定端子は、コイルの固定と、各分割コアを電気的に接続する配線部材の接点との2つの機能を兼ね備える。各分割コアにおけるコイルの末端は、他の分割コアとの電気的接続のために利用されることはないから、コイルの末端処理がブリッジ体で完結する。また、ステータコアとしての配線を行うことも極めて容易となる。
また、本発明に係るステータコア、即ち、上記本発明に係る分割コアを複数個、環状に並べて構成され、複数の異なる位相に励磁されるステータコアは、下記の特徴を備える。
即ち、前記配線部材が、前記分割コアをそれぞれの前記2つの固定部の一方において、前記各位相ごとに接続すると共に互いに絶縁を保って前記ロータの回転軸方向に重ね合わされる複数の相別配線部材と、それぞれの前記2つの固定部の他方において、全ての前記分割コアを一括して接続する共通配線部材とであることを特徴とする。
この特徴構成によれば、各配線部材を固定端子の接点と接続するだけの容易な作業により、分割コアの配線を行ってステータコアを構成することができる。半田付けや溶接なども伴わず、コイルの末端処理も必要ないので、非常に作業性のよい組み立てを実現することができる。
また、これら余計な作業を伴わないことにも関連し、ステータコアの径方向、及び周方向にはコイルの末端処理に関わる余分な構成がない。従って、ステータコアの径を不必要に大きくすることもなく、小型なモータを構成することができる。
以下、インナーロータ型の三相ブラシレスモータのステータコア及びステータコアの分割コアを例として、本発明を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、8極のロータ8に対応して、ステータコア9aは12極の突極を有する。8極のロータは4対のNS極対からなる。ロータ8に対して回転磁界を与えるステータコア9aは三相励磁されるため、磁極となる12(=4×3)個の突極を有する。一つの突極は一つの分割コア10に相当し、ステータコア9aは12個の分割コア10から構成される。
以下図2〜図7を利用して一つの分割コア10の構成を説明する。図2〜4は、分割コア10をその組み立て手順に沿って示した分解斜視図である。図5〜7は、主として図3及び図4の分解斜視図に対応する分割コア10の上面図である。
図2〜4に示すように、一つの分割コア10は、磁性体から成るコア本体1と、コア本体1の歯部1cにコア本体1との絶縁を保って巻回されたコイル3と、コア本体1とコイル3とを絶縁するインシュレータ2とを備える。図2に示すように、歯部1cは、コア本体1のバックヨーク部1bと、ロータ8に対面する磁極部1aとを連結する部分である。
樹脂成形されたインシュレータ2は、上側インシュレータ5と下側インシュレータ6との2つの部品に分割されている。これらにはそれぞれ、溝24(54、64)が形成されており、この溝24の中にコア本体1の歯部1cを挟み込んで歯部1cを絶縁する。つまり、インシュレータ2は、コア本体1の磁極部1aとバックヨーク部1bとは露出させつつ、歯部1cと、磁極部1a及びバックヨーク部1bの歯部1c側とのほぼ全てを覆うようにコア本体1に取り付けられる。
上側及び下側インシュレータ2(5、6)は、バックヨーク部1bの側と磁極部1aの側とのそれぞれに、ロータ8の回転軸8aの方向に延伸する壁部21(51、61)を有している。つまり、上側インシュレータ5は、バックヨーク部側壁部5b(51、21)と磁極部側壁部5a(51、21)とを有している。下側インシュレータ6は、バックヨーク部側壁部6b(61、21)と磁極部側壁部6a(61、21)とを有している。
上側インシュレータ5と下側インシュレータ6とは、ほぼ同形状であるが壁部21(51、61)の形状が相違する。図2に示すように下側インシュレータ6の壁部61はフラットであるが、上側インシュレータ5の壁部51には切欠部52や係合突起53が形成されている。この切欠部52は、後述するようにコイル3の末端処理に利用される。また、この係合突起53は、後述するブリッジ体(符号4)の位置決めに利用される。
図2に示すように、上側インシュレータ5と下側インシュレータ6とは、ロータ8の回転軸8aに沿った上下方向からコア本体1に被せられる。そして、図3及び図5に示すように、インシュレータ2を介してコア本体1の歯部1cにコイル3が巻回される。ここでは、バックヨーク部1bの側からコイル3が巻き始められ、磁極部1aの側で巻き終えられている。従って、バックヨーク部1bの側にコイル3の始端3aが出ており、磁極部1aの側にコイル3の終端3bが出ている。
尚、当然、コイル3の始端3a及び終端3bは、便宜的な呼称であり、巻き始めと巻き終わりとが逆になってももちろん構わない。
この時、始端3aは上側インシュレータ5の壁部51のバックヨーク部1bの側に設けられた切欠部5d(52)を通って、歯部1cから径方向外側(バックヨーク部1bの側)に誘導される。終端3bは磁極部1aの側に設けられた切欠部5c(52)を通って、歯部1cから径方向内側(磁極部1aの側)に誘導される。つまり、始端3a、終端3b共に、歯部1cから径方向に沿って歯部1cから離れる方向に誘導される。
分割コア10の組み立て途上において、コイル3の始端3aと終端3bとが、無秩序にばらつくことがなく、切欠部52を経由して径方向に揃えられる。また、歯部1cへのコイルの巻回方向は切欠部52によって誘導される径方向と直交する関係にあるので、コイル3が仮止めされる効果が期待できる。従って、コア本体1に巻回されたコイル3が緩むことなく、組み立て時の作業性や生産性が向上する。
分割コア10の組み立て途上において、コイル3の始端3aと終端3bとは、切欠部52によって仮止めされる。従って、コア本体1に巻回されたコイル3が緩むことなく、組み立て時の作業性や生産性が向上する。
切欠部52の内側の対向する面には、凸部55(図5〜図7参照。)が形成されている。この凸部55は、切欠部52の中に収められたコイルの抜け止めとなるから、一層、仮止めの効果を高めることができる。凸部55の設け方は、点状であってもよいし、線状であってもよい。凸部55が対向する線状に設けられ、切欠部52の対向面の最小距離がコイル3の線径よりも短かければ、コイル3は切欠部52において狭持される。従って、仮止めの効果を一層増すことができる。また、凸部55が点状の場合には、コイル3の弾性力によって、切欠部52から、ロータ8の回転軸8aの方向へとコイル3が抜けてしまうことを、少なくとも防止することができる。
また、凸部55は、対向する両面に形成されてもよいし、一方の面にのみ形成されてもよい。
図3及び図6に示すように、コイル3が巻回されたコア本体1には、その巻回されたコイル3をまたいで、バックヨーク部1bの側と磁極部1aの側との間に、ブリッジ体4が架け渡される。つまり、ステータコア9aの周方向にはみ出すことなく、また、ステータコア9aの径方向に膨らむこともなく、ブリッジ体4が架け渡される。
ブリッジ体4は、ロータ8の回転軸8aの方向の何れか一方側に備えられればよく、本例では上側インシュレータ5の壁部51の間に架け渡される。磁極部側壁部5a(51)と、バークヨーク部側壁部5b(51)には、それぞれブリッジ体4の位置決めをするために、係合突起53(5f、5g)が設けられている。ブリッジ体4にはこれらの係合突起53と係合する係合穴46(4f、4g)が形成されている。ブリッジ体4は、係合突起5fと係合穴4fとを係合させると共に、係合突起5gと係合穴4fとを係合させて、両壁部51の間に架け渡される。
ブリッジ体4には、巻回されたコイル3の始端3aと終端3bとをそれぞれ固定する2つの固定部41が形成されている。本例では、磁極部1aの側に第一固定部42が形成され、バックヨーク部1bの側に第二固定部43が形成されている。
固定部41は、コイル3の始端3a及び終端3bを案内する案内溝44を周壁部45に有すると共に、コア本体1と対向する側に底部(不図示)を有する穴状に形成されている。本例において、周壁部45は、開口端部が四角形状に形成されている。案内溝44は、ステータコア9aの径方向において対向する2つの辺に相当する周壁部45に設けられており、ステータコア9aの径方向にコイル3を誘導する。
図4に示すように、コイル3の始端3a及び終端3bは、ブリッジ体4の下方(コア本体1の側)からブリッジ体4の上方へ巻回される。従って、上述した係合に加えて、コイル3によって巻き込まれてブリッジ体4がインシュレータ2を介してコア本体1と連結される。
上述したように、本発明では、コイル3の末端処理を各分割コア10において完結させる。この際、コイル3の末端処理の中核部品であるブリッジ体4と、コア本体1とが離間することを別の部材を用いることなく抑制することができる。
図4及び図6に示すように、コイル3が穴状の固定部41の中を中空状態で通過している状態で、固定部41に固定端子7が圧入される。図7は、固定端子7の圧入後の分割コア10の上面図である。固定端子7は、図4に示すように、U字型に折り曲げられた金属片の屈曲部側において、コイル3の線径よりも狭幅の狭持溝7aを形成されたものである。また、図4及び図8に示すように、開口部側において、対向する金属片の少なくとも何れか一方が開口部の内側に折り曲げられ、板バネ7bが形成される。これにより、対向する金属片同士が当接する、又は後述する配線プレート(符号90)の端子(符号90a:第一屈曲端子)の厚みよりも短い距離で対向する。
図8(a)に示すように、この対向する金属片の間に第一屈曲端子90aが挿入される。このとき、図8(b)に示すように、板バネ7bは、配線プレート90の第一屈曲端子90aとの接点71となる(詳細は、図18、19を参照して後述する。)。
屈曲部側から固定部41に挿入される固定端子7は、狭持溝7aでコイル3の被覆を剥ぎつつコイル3を狭持して、固定部41に圧入される。図8(b)に示すように、狭持溝7aにおいてコイル3と固定端子7とが導通される。固定端子7を構成する金属片の側部には、屈曲部側に斜辺、開口部側に対辺を有する略直角三角形状の抜け止め突起7cが形成されている。抜け止め突起7cは、その斜辺に案内されて頂部を固定部41の内壁に当接させながら、固定部41に圧入される。一旦、固定部41に圧入された固定端子7は、抜け止め突起7cの対辺が強い抵抗力となって、固定部41の内部に保持される。
固定端子7が、狭持溝7aにコイル3を狭持した状態で固定部41に保持されるから、コイル3はブリッジ体4を巻き込んだ状態で固定される。固定部41の先に延出するコイル3の始端3a及び終端3bは、必要に応じて切断される。その結果、コア本体1と、インシュレータ2と、コイル3と、ブリッジ体4とを有する分割コア10が、強い独立性を保って構成される。
この構成によれば、コイル3の末端処理がブリッジ体4で完結する。つまり、各分割コア10ごとに完全に独立してコイル3の末端処理が完結する。各分割コア10からコイル3の末端が不定形に出ていることはないので、各分割コア10を連結する際の作業性は大きく改善される。
また、分割コア10を連結した後、各分割コア10のコイル3を相互に結線し、駆動回路からのリード線と結線する必要があるが、この配線作業の煩雑さも抑制される。つまり、各分割コア10から、無秩序にコイル3の端部が延びておらず、分割コア10ごとに末端処理が完結しているから、ステータコア9aの組み立ての作業性も改善される。
さらに、ブリッジ体4は、コア本体1に巻回されたコイル3を超えて、バックヨーク部1bの側と磁極部1aの側との間に架け渡される。従って、ステータコア9aの周方向にはみ出すことなく、また、ステータコア9aの径方向に膨らむこともなく、コイル3の末端処理が可能となる。このため、ステータコア9aの外形が大きくなることを抑制することができ、モータを小型にすることができる。
尚、本例においては、固定端子7は、コイル3の固定と、配線の接点との2つの機能を兼ね備える。後述するように、固定端子7を、後述する配線プレートとの接点とすることで、分割コア10を連結し、ステータコア9aとしての配線を行うことが極めて容易となる。
しかし、固定端子7が接点機能を有してなくとも、各分割コア10において、コイル3の末端処理を完結させるという目的は充分に達成できるものである。つまり、分割コア10相互の配線に半田付けや溶接などを要しても、コイル3の末端が不定形に出ていることに起因する作業性の低下は、充分改善されている。従って、固定端子7は、固定機能のみを有していてもよい。
〔ブリッジ体の別実施形態〕
上述した実施形態では、ブリッジ体4の固定部41が、ステータコア9aの径方向及び周方向において互いに偏移した位置に形成される場合を例示した。このように、偏移した位置に形成されることにより、さらに優れた作用効果を奏するものであるが、本発明はもちろんそのような形態に限定されるものではない。つまり、固定部41が、ステータコア9aの径方向又は周方向に沿って整列して配置される場合も、本発明に含むものである。
以下、上記固定部41を偏移させる場合の作用効果についての説明に先立ち、図9〜12に基づいてブリッジ体4の別実施形態を説明する。
図9は、2つの固定部41がステータコア9aの径方向に偏移せず、同一の円周上に配置されたブリッジ体4Aを示している。磁極部1aの側から第一固定部42への距離が長くなるが特に問題はない。
図10は、2つの固定部41が、ステータコア9aの周方向に偏移せず、同一の径方向の線上に配置されたブリッジ体4Bを示している。この場合には、コイル3の始端3aと終端3bとが、接触する可能性が生じる。しかし、上述したようにコイル3の余りは切断されるために、接触する可能性を充分に低下させることが可能である。
図11は、コア本体1へのコイル3の巻回方向と同じ方向から、ブリッジ体4Cにコイル3を固定させた例を示している。この場合には、インシュレータ2(5)の壁部21(51)に設けた切欠部52を経由することなく、コイル3が固定部41へと導かれる。従って、ブリッジ体4Cをインシュレータ2(5)に係合させるまでの間に、コイル3が仮止めされるという効果は期待できない。しかし、コイル3にストレスを掛けることなく、ブリッジ体4Cにコイル3の末端を巻き付けることができる。
図12は、図11と同様にコイル3をコア本体1への巻回方向と同じ方向から、ブリッジ体4Dに固定させた例を示している。但し、この場合には、インシュレータ2(5)の壁部21(51)に設けた切欠部52を経由して、コイル3が固定部41へと導かれる。従って、ブリッジ体4Dをインシュレータ2(5)に係合させるまでの間に、コイル3の仮止め効果を期待することができる。
以上、ブリッジ体4やコイル3の巻回方法について、4つの別実施形態を示した。これらより、当業者であれば本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることが容易に理解できる。
〔ブリッジ体の固定部の配置〕
図3〜図7に示したブリッジ体4に備えられた2つの固定部41は、ステータコア9aの径方向及び周方向において互いに偏移した位置に形成されている。また、バックヨーク部1bの側のインシュレータ2(5)の壁部21には、第一の切欠部5dと、第二の切欠部5eとの2つが形成されている。
図3及び図5に基づいて上述したように、コイル3は、バックヨーク部1bの側から巻き始められ、磁極部1aの側で巻き終えられている。このため、バックヨーク部1bの側にコイル3の始端3aが出ており、磁極部1aの側にコイル3の終端3bが出ている。
この時、始端3aは、上記第一の切欠部5dに誘導され、終端3bは、磁極部1aの側の切欠部5cに誘導される。
図5に相当する図13に示した上面図は、コイル3の終端3bが、磁極部1aの側ではなく、バックヨーク1bの側に出ている点で、図5と相違する。図13に示す巻回例では、バックヨーク部1bの側から巻き始められ、磁極部1aの側まで巻かれたコイル3が、磁極部1a側で折り返し、再びバックヨーク部1bの側へと戻って巻き終えられている。従って、コイル3の終端3bは、磁極部1aの側ではなくバックヨーク部1bの側に出ている。
この時、始端3aは、上記と同様に、第一の切欠部5dに誘導されるが、終端3bは、磁極部1aの側の切欠部5cではなくバックヨーク部1bの側の第二の切欠部5eに誘導される。
このようにバックヨーク部1bの側のインシュレータ2(5)の壁部21に2つの切欠部52(5d、5e)が形成されていると、コイル3の始端3aと終端3bとを同じ側にすることができる。これは、同じコア本体1をベースとして、コイル3の巻き数(アンペアターン)を可変にできることを意味している。つまり、同一の部品を用いて、回転磁界やトルクを調整することが可能となる。
ここで、磁極部1aの側の切欠部5cと、バックヨーク1bの側の何れかの切欠部52(本例では第二の切欠部5e)とは、ステータコア9aの径方向の同じ線上に形成されている。従って、終端3bが何れの側になっても、終端3bは径方向の同じ線上に沿う。さらに、これと同一の線上にブリッジ体4の一方の固定部41(本例では第一固定部42)が形成されている。従って、磁極部1aの側及びバックヨーク部1bの側の何れの側からも終端3bが、固定部41(第一固定部42)へ良好に導かれる(図14参照)。
以上のことより、ブリッジ体4の2つの固定部41が、少なくともステータコア9aの周方向に互いに偏移して配置されると優れた作用効果を奏することがわかる。
さらに、2つの固定部41が径方向においても互いに偏移した位置に形成されると、2つの固定部41は互いに異なる円周上に配置される。この場合には、図18及び図19に基づいて後述するように、分割コア10を複数個、環状に並べてコイル3の末端を電気的に接続する場合の作業性が向上する。
コイル3の末端は各分割コアに2つずつあるが、始端3aは始端3a同士で、終端3bは終端3b同士で接続される。固定部1が径方向で偏移していない場合には、始端3aの第二固定部43と終端3bの第一固定部42とが同一円周上において並ぶことになる。ステータが三相励磁される場合には、少なくとも三相それぞれに対応する固定部41は、始端3aの第二固定部43あるいは終端3bの第一固定部42の何れか一方に揃うのが一般的である。固定部41の他方は、中性点に対応する固定部41となる。
従って、固定部41が周方向で偏移していない場合には、三相分に中性点を加えた4つが、同一円周上で電気的に絶縁されるべきものとなる。つまり、絶縁が必要な配線間が1つ増化する。これは、多少ではあっても、配線の作業性を低下させる可能性がある。しかし、本例の構成によれば、三相の配線間を絶縁すれば足り、配線の作業性が低下しない。
〔固定端子の別実施形態〕
図15及び図16は、固定端子7の別実施形態を示す断面図である。
両別実施形態は、固定端子7が、U字型に折り曲げられた金属片の屈曲部側において、コイル3の線径よりも狭幅の狭持溝7aが形成されている点では、図4及び図8に示すものと同様である。また、金属片の側部に、屈曲部側に斜辺、開口部側に対辺を有する略直角三角形状の抜け止め突起7cが形成されている点も同様である。両別実施形態は、金属片の開口部側における形状が相違する。
図15に示す固定端子7Aは、金属片の開口部側において、対向する当該金属片の双方が当該開口部の内側に折り曲げられ、板バネ7dが形成されている。
図16に示す固定端子4Bは、金属片の開口部側において、対向する当該金属片の双方が当該開口部の内側に突起7eを形成されている。
これら板バネ7dや突起7eにより、対向する金属片同士が当接する、又は後述する配線プレート(符号90)の端子(符号90a:第一屈曲端子)の厚みよりも短い距離で対向する。板バネ7dや突起7eは、第一屈曲端子90aとの接点71となる(図18、19参照)。
これらより、当業者であれば本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることが容易に理解できる。
〔ステータコアの組み立て及び配線〕
以下、本発明の分割コア10を複数個、環状に並べて、複数の異なる位相に励磁されるステータコア9aを組み立て、各分割コア10を相互に配線する手順を、図17〜19に基づいて説明する。
図1に基づいて上述したように、本例のモータは、8極のロータ8に対応して、ステータコア9aは12極の突極を有する。8極のロータ8は4対のNS極対からなる。つまり、ロータ8に対して回転磁界を与えるステータコア9aのコイル3が励磁される電気角360度に対して、ロータ8は機械角で90度(=360/4)回転する。ロータ8を一回転させるためには、4対のNS極対に対応する励磁が必要である。U相、V相、W相に三相励磁されるコイル3は一つの相について4回線が必要となる。また、この4回線は、上記機械角より、それぞれ90度ずつ離れた位置に配置された凸極に巻かれたコイル3が対応する。
図17は、この動作原理に基づき、ステータコイル(コイル3)を三相駆動する回路を模式的に示す回路ブロック図である。
図に示すように、並列接続された4回線のコイル3からなる並列回路が3つ形成され、これら3つの並列回路がY(スター)結線される。本例では、上述したコイル3の終端3bを中性点として、Y結線される。コイル3の始端3aは、三相励磁の各相(U相、V相、W相)に対応して、駆動回路と接続される。
ここで、1回線のコイル3は、1つの分割コア10に巻回されたコイル3に相当する。図17に従えば、4つの分割コア10をコイル3の始端3aにおいて相互に接続して三相のそれぞれに対応する並列回路を構成しなければならない。また、中性点を定めるために、12個全ての分割コア10を終端3bにおいて相互に接続しなければならない。また、始端3aが接続された三相それぞれの端部には、駆動回路から各相別に供給される駆動信号を接続しなければならない。
尚、駆動回路は、マイクロコンピュータ(MPU)などにより構成された制御手段99と、スイッチング手段97を用いて構成されたインバータ回路98とを備える。スイッチング手段97は、パワートランジスタや、パワーMOSFET(metal oxide silicon field effect transistor)やIGBT(insulated gate bipolar transistor)、IPS/IPD(intelligent power switch/device)などである。また、これらは、適宜、フライホイールダイオード/フリーホイールダイオード(fly wheel diode / free wheel diode)を並列に備えてスイッチング手段97を構成する。
図18は、分割コアと配線部材との関係を示す分解斜視図である。また、図19は、配線完了後のステータ9の上面図である。本発明の分割コア10は、上述したように、コイル3の末端処理が各分割コア10において完結している。そのため、特別な作業を伴うことなく、12個の分割コア10を環状に並べることができる。
本例では、円筒状のホルダ9bの内部に分割コア10が環状に並べられてステータコア9aが構成され、全体としてステータ9を構成する。尚、この円筒状のホルダ9bは、本例では説明を容易にするために簡略化しており、単一の部材に限定されるものではない。
環状に並べられた分割コア10は、図18に示すように、配線プレート90(配線部材)によって相互に電気的に接続される。配線プレート90には、相別配線プレート90p(相別配線部材)と、中性点プレート90n(共通配線部材)とがある。
相別配線プレート90pは、分割コア10をそれぞれの2つの固定部41(42及び43)の一方において、各相(U、V、W相)ごとに接続するものである。従って、相別配線プレート90pは、U相プレート90u、V相プレート90v、W相プレート90wとから構成される。図17によれば、コイル3の始端3aが、三相励磁の各相(U相、V相、W相)に対応して、並列接続され、さらに駆動回路と接続される。従って、相別配線プレート90pは、バックヨーク部1bの側の第二固定部43におけるこれらの接続に利用される。
三相励磁の各相は、上述したように90度ずつ回転した位置に配置された分割コア10のコイル3を相互に接続して、並列回路を構成する。各相は、全て第二固定部43において接続されるので、同一円周上において各相別配線プレート90p(90u、90v、90w)は競合関係となる。従って、各相別配線プレート90pは、互いに絶縁を保ってロータ8の回転軸8aの方向に重ね合わされる。この絶縁は、後述する絶縁プレート91によって行われる。
中性点プレート90nは、分割コア10をそれぞれの2つの固定部41(42及び43)の他方において、全ての分割コア10を一括して接続する。図17によれば、コイル3の終端3bが、中性点に対応して共通に接続される。従って、中性点プレート90nは、磁極部1aの側の第一固定部42におけるこの接続に利用される。
配線プレート90は、一部が開口した環状の板状導体(例えば金属板)により構成される。この金属板は、上述した固定端子7の接点71に嵌合する屈曲端子(第一屈曲端子90a)を有している。相別配線プレート90pはそれぞれ4つずつ、中性点プレート90nは12個の第一屈曲端子90aを有している。
従って、配線作業は、各配線プレート90を固定端子7の接点71に嵌め込んでいくだけの容易なものである。
配線プレート90の内、相別配線プレート90pは、上記第一屈曲端子90aとは180度異なった方向へ屈曲した第二屈曲端子90bを、1つずつ有している。この第二屈曲端子90bは、駆動回路と接続される端子である。第二屈曲端子90bには、例えば、駆動回路とハーネスなどで結ばれたコネクタが嵌合される(不図示)。勿論、半田付け、溶接など他の手段で駆動回路と接続されるものでもよい。
以下、図18を参照しながら、配線手順の一例を説明する。
図18に示すように、環状に分割コア10が並べられたステータコア9aに、環状の中性点プレート9nが取り付けられる。中性点プレート90nには、12個の配線端子90an(第一屈曲端子90a)が、30度刻みで形成されている。各配線端子90anは、磁極部1aの側の第一固定部42において、固定端子7の接点71と嵌合し、電気的に接続される。
次にU相プレート90uが取り付けられる。U相プレート90uには、4個の配線端子90au(第一屈曲端子90a)が、90度刻みで形成されている。各配線端子90auは、バックヨーク部1bの側の第二固定部43において、固定端子7の接点71と嵌合し、電気的に接続される。
駆動回路と接続される駆動端子90bu(第二屈曲端子90b)は、この状態において、ステータコア9aとは反対方向に形成されている。
次に、U相プレート90uを覆うように、環状の絶縁プレート91が取り付けられる。この絶縁プレート91の上に、V相プレート90vが取り付けられる。V相プレート90vには、4個の配線端子90av(第一屈曲端子90a)が、90度刻みで形成されている。
これら配線端子90avは、U相プレート90uの配線端子90auと比べて、U相プレート90uと絶縁プレート91との厚み分長く形成されている。各配線端子90avは、バックヨーク部1bの側の固定部43において、固定端子7の接点71と嵌合し、電気的に接続される。
駆動回路と接続される駆動端子90bv(第二屈曲端子90b)は、この状態において、ステータコア9aとは反対方向に形成されている。また、駆動端子90bvは、ステータコア9aへの取り付け時にU相プレート90uの駆動端子90buと所定の間隔を置いて隣り合うように形成されている。この駆動端子90bvは、U相プレート90uの駆動端子90buと比べて、U相プレート90uと絶縁プレート91との厚み分短く形成されている。
次に、V相プレート90vを覆うように、環状の絶縁プレート91が取り付けられる。この絶縁プレート91の上に、W相プレート90wが取り付けられる。W相プレート90wには、4個の配線端子90aw(第一屈曲端子90a)が、90度刻みで形成されている。
これら配線端子90awは、V相プレート90vの配線端子90avと比べて、V相プレート90vと絶縁プレート91との厚み分長く形成されている。U相プレート90uの配線端子90auと比べると、U相プレート90uと、V相プレート90vと、2枚の絶縁プレート91との厚み分長く形成されている。
各配線端子90awは、バックヨーク部1bの側の第二固定部43において、固定端子7の接点71と嵌合し、電気的に接続される。
駆動回路と接続される駆動端子90bw(第二屈曲端子90b)は、この状態において、ステータコア9aとは反対方向に形成されている。また、駆動端子90bwは、ステータコア9aへの取り付け時にV相プレート90vの駆動端子90bvと所定の間隔を置いて隣り合うように形成されている。
この駆動端子90bwは、V相プレート90vの駆動端子90bvと比べて、V相プレート90vと絶縁プレート91との厚み分短く形成されている。U相プレート90uの駆動端子90buと比べると、U相プレート90u、V相プレート90vと、2枚の絶縁プレート91との厚み分短く形成されている。
従って、U、V、W相の各駆動端子90bu、90bv、90bwは、同じ高さで等間隔に並ぶ。
このように、本発明の分割コア10を用いれば、極めて簡単に配線処理を行うことができる。また、図19に示す上面図からもわかるように、ステータコア9aの径方向、及び周方向にはコイル3の末端処理に関わる余分な構成がない。従って、ステータコア9aの径を不必要に大きくすることもない。
以上、説明したように本発明によって、連結作業及び配線作業を簡単に行うことができる分割コアを提供することができる。また、この分割コアを用いて、簡単な配線作業により構成されるステータコアを提供することができる。
本発明は、ステータコイルを有し、種々の用途に利用されるモータに適用することができる。
本発明に係る分割コアを複数個並べた本発明に係るステータコアの構成を模式的に示す上面図 分割コアのコア本体とインシュレータとの関係を示す分解斜視図 コイル巻回後の分割コアとブリッジ体との関係を示す分解斜視図 ブリッジ体とコイルの端部を固定する固定端子との関係を示す分解斜視図 ブリッジ体を取り付ける前の分割コアの上面図 ブリッジ体を取り付けた後の分割コアの上面図 固定端子を取り付けた後の分割コアの上面図 図4に示す固定端子の断面図 ブリッジ体に設けられた固定部の別の配置例1を示す上面図 ブリッジ体に設けられた固定部の別の配置例2を示す上面図 ブリッジ体に設けられた固定部の別の配置例3を示す上面図 ブリッジ体に設けられた固定部の別の配置例4を示す上面図 別の巻回方法によりコイルを巻回した場合の分割コアの上面図 図13に図3〜7に示すブリッジ体を取り付けた後の分割コアの上面図 固定端子の別の構成例1を示す断面図 固定端子の別の構成例2を示す断面図 ステータコイルを三相駆動する回路を模式的に示す回路ブロック図 分割コアと配線部材との関係を示す分解斜視図 配線後のステータコアの構成を模式的に示す上面図
符号の説明
10:分割コア
1:コア本体
1a:磁極部、1b:バックヨーク部、1c:歯部
2:インシュレータ
5:上側インシュレータ(インシュレータ)
6:下側インシュレータ(インシュレータ)
21、51、61:壁部
5a:磁極部側壁部(壁部)、5b:バックヨーク部側壁部(壁部)
6a:磁極部側壁部(壁部)、6b:バックヨーク部側壁部(壁部)
52:切欠部
5c:磁極部側切欠部(切欠部)
5d:バックヨーク部側第一の切欠部(切欠部)
5e:バックヨーク部側第二の切欠部(切欠部)
3:コイル
3a:始端、3b:終端
4:ブリッジ体
41:固定部
42:磁極部側の固定部、第一固定部(固定部)
43:バックヨーク側の固定部、第二固定部(固定部)
7:固定端子
8:ロータ
8a:回転軸
9a:ステータコア
90:配線プレート(配線部材)
90n:中性点プレート、共通配線プレート(共通配線部材)
90u(90p):U相プレート、相別配線プレート(相別配線部材)
90v(90p):V相プレート、相別配線プレート(相別配線部材)
90w(90p):W相プレート、相別配線プレート(相別配線部材)

Claims (6)

  1. 複数個が環状に並べられてモータのステータコアを構成する分割コアであって、
    磁性体から成るコア本体と、前記コア本体のバックヨーク部とロータに対面する磁極部とを連結する歯部に前記コア本体との絶縁を保って巻回されたコイルと、前記コア本体と前記コイルとを絶縁するインシュレータとを備える分割コアにおいて、
    前記バックヨーク部側と前記磁極部側との間に架け渡され、巻回された前記コイルの始端と終端とをそれぞれ固定する2つの固定部を有したブリッジ体を、前記ロータの回転軸方向の何れか一方側に備え、
    前記インシュレータは、前記バックヨーク部側と前記磁極部側とのそれぞれに、前記ロータの回転軸方向に延伸し、前記ブリッジ体が架け渡される壁部を有し、
    前記壁部は、前記コイルの始端又は終端を前記歯部から前記ステータコアの径方向に誘導するための切欠部を有し、
    前記切欠部は、内側の対向する面に、絶縁体からなる凸部が形成されている分割コア。
  2. 前記コイルの始端及び終端は、前記ブリッジ体が前記コア本体と対向する側である前記ブリッジ体の下方から前記ブリッジ体の上方へ巻回されて固定される請求項1に記載の分割コア。
  3. 前記磁極部側の前記壁部は1つの前記切欠部を有し、前記バックヨーク部側の前記壁部は2つの前記切欠部を有する請求項1又は2に記載の分割コア。
  4. 前記2つの固定部は、前記ステータコアの径方向及び周方向において互いに偏移した位置に形成される請求項1〜3の何れか一項に記載の分割コア。
  5. 前記固定部において前記コイルの始端又は終端と前記ブリッジ体とを固定すると共に各分割コアを電気的に接続する配線部材との接点となる固定端子を備える請求項1〜4の何れか一項に記載の分割コア。
  6. 請求項5に記載の分割コアを複数個、環状に並べて構成され、複数の異なる位相に励磁
    されるステータコアであって、
    前記配線部材は、
    前記分割コアをそれぞれの前記2つの固定部の一方において、前記各位相ごとに接続すると共に、互いに絶縁を保って前記ロータの回転軸方向に重ね合わされる複数の相別配線部材と、
    それぞれの前記2つの固定部の他方において、全ての前記分割コアを一括して接続する共通配線部材とであるステータコア。
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