JP5040999B2 - 鋼の連続鋳造方法及び鋳型内溶鋼の流動制御装置 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法及び鋳型内溶鋼の流動制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、電磁ブレーキまたは電磁攪拌を選択的に作用させることが可能な電磁コイルを使用した鋼の連続鋳造方法、及びこの連続鋳造方法を実施するための鋳型内溶鋼の流動制御装置に関するものである。
一般的な鋼の連続鋳造では、2つの吐出孔を有する浸漬ノズルを用いて鋳型内に溶鋼を給湯する。図13は、この一般的な連続鋳造法における鋳型内溶鋼の流動状態を模式的に示す縦断面図である。浸漬ノズル1の吐出孔1aから出た溶鋼2は、鋳型3の短辺3a上の凝固シェル2cに衝突した後、上昇流2aと下降流2bに分岐する。このうちの上昇流2aは、さらにメニスカス(meniscus)下において、浸漬ノズル1へ向かう水平流となる。なお、図13中の4はモールドパウダーを示す。
この鋳型内における溶鋼の流動制御は、操業上ならびに鋳片の品質管理上、極めて重要である。この溶鋼の流動制御を実現する方法として、浸漬ノズルの形状を工夫する方法、鋳型内の溶鋼に電磁力を作用させる方法などがある。近年は、これらの方法の中で、溶鋼に電磁力を作用させる方法が広く利用されるようになった。この溶鋼に電磁力を作用させる方法には、浸漬ノズルから吐出される溶鋼流(以後、吐出流と言う。)に制動力を作用させる電磁ブレーキと、溶鋼を電磁力により攪拌する電磁攪拌の2つの方法がある。
電磁ブレーキは、前記吐出流が鋳型短辺上の凝固シェルに衝突することによる凝固シェルの再融解に伴うブレイクアウトの発生防止や品質低下の抑制、またはメニスカス下での溶鋼流速を抑制して鋳造速度を増加することを目的として用いられている。一方、電磁攪拌は、品質改善に効果があることが知られており、主として高品質材の鋳造に用いられている。
これらの電磁ブレーキ装置及び電磁攪拌装置は、それぞれ磁性体コアに巻き線を施した電磁コイル装置として構成されている。磁性体コアには、強磁性体である鉄材が用いられることが多く、鉄芯と呼ばれることも多い。本明細書では、以後、単にコアと呼称する。このコアは、電磁ブレーキには軟鉄が用いられることが多い。一方、交流電流を用いる電磁攪拌では、電磁誘導による鉄損を軽減するために、電磁鋼板が用いられる。
通常、これらの電磁コイル装置は、電磁ブレーキ又は電磁攪拌のどちらか単独の機能しか有していない。そこで、以前から電磁ブレーキと電磁攪拌の両機能の兼用化を可能となす電磁コイル装置(以後、兼用コイルと言う。)が開発されている。
例えば奇数個(3個以上)のティース部のうちの、中央のティース部を浸漬ノズルの吐出部に位置させ、兼用コイルに直流電流、多相交流電流、または交直重畳電流を選択的に印加する方法が特許文献1で開示されている。この方法により、電磁ブレーキまたは電磁攪拌を選択的に作用させることが可能になる。
日本特開昭63−188461号公報
しかしながら、特許文献1で開示された技術では、電磁ブレーキを作用させた場合に、浸漬ノズルを直接磁束が透過するので、縦割れと呼ばれる鋳造欠陥が発生することが多い。また、基本的に電磁ブレーキを作用させる場合には、鋳型を厚み方向に貫通する磁束の密度を高くする必要があるため、ティース部の幅を太くする必要がある。
一方、電磁攪拌を作用させる場合は、対向する鋳型壁面近傍の溶鋼の流れが互いに反対向きとなる流れ、すなわち旋回流を形成することが品質改善に効果的である。この場合、鋳型の厚み方向に貫通する磁束は効果的でないため、ティース部の幅を太くできない。
このように、兼用コイルでは、電磁ブレーキよりも電磁攪拌を実現する方が難しいので、電磁攪拌性能を優先して設計される。前記特許文献1で開示されている兼用コイル形状は、ティース部の幅が細いリニア型コイルであるので、電磁攪拌には適している。しかしながら、ティース部の幅が細いので、電磁ブレーキ性能を十分に確保することができない。
そこで、出願人は、この問題を解決するために、ティース部それぞれに巻き線を施し、更に2個のティース部の外側に巻き線を施して一つにまとめる電磁攪拌コイルの利用を特許文献2で提案した。
日本特開昭60−44157号公報
この電磁攪拌コイルは、2個のティース部とヨーク部がギリシア文字のπ(PAI)に似ているため、PAI型電磁攪拌コイル(以下、PAI型コイルと言う。)と呼ばれている。
また、発明者らは、特許文献3でPAI型コイルを利用した兼用コイルの技術を提案している。前述の通り、このPAI型コイルは、2個のティース部の外側に巻き線を施して一つにまとめている。従って、電磁ブレーキを作用させる場合には、2個のティース部をまとめて磁化することにより、ティース部の幅が細いという問題を解決することができる。
日本特開2007−7719号公報
本発明の兼用コイル形状も基本的にこの特許文献3と同じであり、この兼用コイル形状を図14に示す。
図14は、鋳型3の長辺3b側に2つのPAI型コイル5が連続している構造である。
このような構造の場合、目的とする鋳型3のサイズによって、最適なティース部5aの個数と幅が存在する。従来、これら個数と幅は、経験的に設定し、さらに数値解析により性能を確認するという作業を行っていた。つまり、これらのティース部5aの個数と幅を適切に選択するには、長い経験と多くの時間が必要であった。なお、図14中の5bはコア、5cは内側の巻き線、5dは外側の巻き線を示す。
また、鋳片の表面品質を改善するためには、メニスカス下の溶鋼を電磁攪拌する必要がある。しかしながら、メニスカス下の溶鋼を上手く攪拌することは困難な技術である。これを実現するためには、まず、電磁力が制御されていない元来の鋳型内流動分布を知っておく必要がある。
鋳型内溶鋼の流動分布の垂直断面は図13に示す通りであり、図15にメニスカス下(a図)と浸漬ノズルの吐出孔位置(b図)における水平断面図を示す。先に図13で説明したように、浸漬ノズル1の吐出孔1aから噴出した溶鋼2は鋳型3の短辺3a上の凝固シェル2cに衝突した後に、メニスカスに向かう上昇流2aと引き抜き方向へ向かう下降流2bに分かれる。
このため、吐出孔1aの位置では、図15(b)に示すように、浸漬ノズル1から前記短辺3aに向かう溶鋼流となる。一方、メニスカスの下では、図15(a)に示すように、前記短辺3aから浸漬ノズル1に向かう溶鋼流となる。
ここで、図16に示すように、時計回り方向に旋回流を形成するように電磁力を作用させると、元来の溶鋼流と順方向の領域(以後、順方向領域と言う。)と逆方向の領域(以後、逆方向領域と言う。)が現れる。
このうち、逆方向領域では、流れを反転させるために大きな電磁力が必要となる。しかしながら、逆方向領域に必要な電磁力を、鋳型長辺方向に一様に作用させると、順方向領域における溶鋼流が更に加速されるという問題が生じる。
吐出孔位置の溶鋼流が過度に加速されると、凝固シェルが薄くなって、やがて破れ、ブレイクアウトが発生する。ブレイクアウトが発生するに至らなくても、上昇流が増加するため、メニスカス下で鋳型短辺から浸漬ノズルに向かう流れが強くなる。そのために、メニスカス下で旋回流を得ることが難しくなる。しかも、メニスカス下で流れを逆転させるために付与すべき電磁力の方向は、吐出孔位置では溶鋼流を加速する方向と一致する。このように、適切な電磁力の付与は、大きな課題である。
この課題を解決するため、鋳型3の長辺3b方向の電磁攪拌コイル6を、EMS−AとEMS−B、EMS−CとEMS−Dのそれぞれ2つに分割し、さらに分割されたコイル毎の印加電流を調整する技術が、特許文献4で開示されている(図16参照)。
日本特許第2965438号公報
また、特許文献5では、浸漬ノズル1から鋳型3の短辺3a方向に向かう電磁力(図16のEMS−BとEMS−C)を前記短辺3aから浸漬ノズル1に向かう電磁力(EMS−AとEMS−D)よりも大きくする技術が開示されている。しかしながら、この技術は、メニスカス下における旋回流を形成する電磁力を優先しているので、吐出孔位置の溶鋼流速を加速するという問題がある。
日本特許第2948443号公報
さらに、特許文献6では、吐出孔位置における鋳型長辺方向の1/4長辺幅点における起点側の長辺方向の流速をVs、終点側の長辺方向の流速をVeとした場合に、Vs≧Veとなる電磁力を溶融金属に与える技術が開示されている(図16参照)。
日本特許第3577389号公報
この特許文献6の技術は、図16に示すEMS−BとEMS−Cに印加する電流を、EMS−AとEMS−Dよりも0.5倍以下とすることで実現できる(特許文献6の請求項5)。この方法は、前記の特許文献4とは逆に、吐出孔位置における溶鋼流の加速を抑えることを優先している。その結果、メニスカス下における逆方向領域の電磁力が不足し、鋳型の隅部まで十分に攪拌できないという問題がある。
また、特許文献7では、電磁攪拌コイルのコアをメニスカス付近のみに設置する技術が開示されている。この技術では、メニスカス下にしか電磁力を与えないので、吐出流を加速する問題は回避できる。しかしながら、電磁ブレーキは吐出孔位置に磁束を発生させる必要があるので、この技術を兼用コイルに適応することはできない。
日本特開平07−314104号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来の電磁ブレーキと電磁攪拌の両機能の兼用を可能とする電磁コイル装置を使用した連続鋳造では、電磁ブレーキ性能を優先するので、メニスカス下の電磁攪拌性能に改善の必要性があるという点である。
本発明の鋼の連続鋳造方法は、
メニスカス下の電磁攪拌性能をも優れたものとするために、
鋳型長辺の外周に配置した電磁コイルに直流電流又は3相交流電流を通電することにより、鋳型内の溶鋼に電磁ブレーキ又は電磁攪拌を選択的に作用させて鋼を連続鋳造する方法であって、
前記電磁コイルは、
各長辺に2n個(nは2以上の自然数)のティース部を有し、
これら各ティース部は、外側に夫々巻き線を施し、かつこれら巻き線を施したティース部は、さらに2個宛、外側に巻き線を施してひとまとめになすと共に、
これらの各ティース部を有する磁性体である電磁コイルのコア部を、メニスカスから浸漬ノズルの吐出孔位置までの鉛直方向の範囲に配置し、
鋳型内の溶鋼を電磁攪拌する際には、メニスカス下の溶鋼中に誘起される電磁力を、浸漬ノズルの吐出孔位置に誘起される電磁力の2倍以上とすることを最も主要な特徴としている。
この本発明の鋼の連続鋳造方法は、
鋳型長辺の外周に配置した電磁コイルに直流電流又は3相交流電流を通電することにより、鋳型内の溶鋼に電磁ブレーキ又は電磁攪拌を選択的に作用させて鋼を連続鋳造する鋳型内溶鋼の流動制御装置であって、
この流動制御装置は、
電磁コイルと直流電源と3相交流電源を有し、
電磁コイルは、各長辺に2n個(nは2以上の自然数)のティース部を有し、
これら各ティース部は、外側に夫々巻き線を施し、かつこれら巻き線を施したティース部は、さらに2個宛、外側に巻き線を施してひとまとめになして、各長辺にn個配置すると共に、
これら各ティース部を有する磁性体である電磁コイルのコア部を、メニスカスから浸漬ノズルの吐出孔位置までの鉛直方向の範囲に配置し、
各ティース部の幅をW(mm)、鋳型幅をL(mm)とした場合に、2個のティース部をひとまとめにすべく巻き線を施した電磁コイルの各長辺当たりの数nが、下記(3)式を満たすことを最も主要な特徴とする本発明の鋳型内溶鋼の流動制御装置を使用することによって実施できる。
(L−80)/(3W+400)≦n≦(L+200)/(3W+200)…(3)
本発明では、電磁ブレーキと電磁攪拌の兼用化が可能な兼用コイルにおいて、電磁攪拌時のメニスカス下の電磁力を、浸漬ノズル吐出孔位置の電磁力よりも大きくする。従って、メニスカス下において、良好な溶鋼の攪拌流を形成することができる。また、兼用コイルの基本形状を簡便に決定することができ、兼用コイルの設計に必要な時間を大幅に短縮することができる。
本発明の電磁場解析の計算モデルを示す図で、(a)は全体像を示す図、(b)は水平断面図、(c)は垂直断面図である。 本発明の、吐出孔位置の電磁力に対するメニスカス下の電磁力の比(電磁力比)とコア上端から銅鋳型上端までの距離の関係を示した図である。 本発明の、電磁力比が2.0倍以上となるコア上端から銅鋳型上端までの距離と周波数の関係を示した図である。 本発明の兼用コイルの形状パラメータを示した図である。 ティース部の幅と鋳型厚み方向の中央における、本発明による磁束密度の関係を示した図である。 メニスカスにおける鋳型長辺近傍の、本発明による流速分布を示した図である。 本発明の電流位相パターンXまたはYの場合におけるメニスカス下または浸漬ノズル吐出孔位置における流速分布を示す図である。 メニスカス下と浸漬ノズル吐出孔位置における鋳型長辺壁面から10mmの位置の、本発明による水平方向流速を示す図である。 リニア型コイルを適用した場合の流動解析結果を示す図である。 本発明の電流位相パターンYにおける長辺近傍の流速分布を示す図である。 本発明の兼用コイルを、鋳型幅が1100mm、鋳込み速度が2.0m/minの電磁攪拌に適応した場合の流動解析結果を示した図である。 本発明の電磁ブレーキ時の磁化方式を示す図で、(a)はNNSS方式、(b)はNSNS方式を示す。 一般的な連続鋳造法における鋳型内溶鋼の流動状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の兼用コイルの形状を説明する図で、(a)は水平断面図、(b)は垂直断面図である。 (a)はメニスカス下の、(b)は浸漬ノズル吐出孔位置の流動分布を説明する図である。 長辺方向に電磁攪拌コイルを2つに分割した場合の説明図である。
符号の説明
1 浸漬ノズル
1a 吐出孔
2 溶鋼
2a 上昇流
2b 下降流
3 鋳型
3a 短辺
3b 長辺
5 PAI型コイル
5a ティース部
5b コア
5c 内側巻き線
5d 外側巻き線
電磁ブレーキと電磁攪拌の両機能の兼用を可能とする兼用コイルを用いた連続鋳造では、浸漬ノズルの吐出孔位置の溶鋼流は加速せず、メニスカス下では良好な溶鋼の攪拌流を得たいという課題があった。本発明は、この課題を、メニスカス下の電磁力が吐出孔位置の電磁力よりも大きくなる電磁力分布を与えることで実現した。
以下、本発明の着想から課題解決に至るまでの過程と共に、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図12を用いて説明する。
先に説明したように、従来の兼用コイルでは、浸漬ノズルの吐出孔位置の溶鋼流は加速したくないが、メニスカス下の溶鋼流には大きな電磁力を与えて良好な溶鋼の攪拌流を得たいという課題を解決することができない。
課題を解決できない理由は、従来の兼用コイルによって発生する電磁力が垂直方向に一様であることが原因である。すなわち、メニスカス下の電磁力が吐出孔位置の電磁力よりも大きくなる電磁力分布を与えることができる兼用コイルであれば、この課題を解決することができる。
そこで、発明者らは、メニスカス下の電磁力を吐出孔位置の電磁力よりも大きくできる兼用コイルを考えた。また、従来は経験により決定してきた兼用コイルのティース部の個数と幅を、目的とする鋳型幅を考慮した数式により求めることを考えた。
発明者らは、電磁場解析の数値解析から、メニスカス下の電磁力が、吐出孔位置の電磁力よりも大きくなる条件を模索した。その結果、発明者らは、コア上端部から上方の銅鋳型上端までの長さと電流周波数を調整することにより、メニスカス下の電磁力が吐出孔位置の電磁力の2倍以上となる電磁力分布を実現できることを見出した。
図1に電磁場解析の計算モデルを示す。図1(a)が全体像を示し、図1(b)が水平断面図、図1(c)が垂直断面図を示す。銅鋳型3の外側に非磁性ステンレスをバックアッププレート7として設置し、コア5bの上端をメニスカスと同じ高さとした。巻き線5c、5dの幅は50mmである。
本願発明における電磁コイルは、前述の通り、銅鋳型3の各長辺3bに2n個(nは2以上の自然数)のティース部5aを有している。そして、これら各ティース部5aは、外側に夫々巻き線5cを施し、かつこれら巻き線5cを施したティース部5aは、さらに2個宛、外側に巻き線5dを施してひとまとめにしている。
各ティース部5aは、外側に夫々巻き線5cを施されているが、この巻き線5cであるコイルを、励磁コイルと称する。また、これら巻き線5cを施したティース部5aは、さらに2個宛、外側に巻き線5dを施されているが、これも励磁コイルと称する。従って、これら3つの励磁コイルをひとまとめになしたものが、1つの電磁コイル、つまりpai型コイル5を意味する。
巻き線5c、5dの各励磁コイルに45000ampere turn(以下、ATと言う。)の電流を印加し、コア5bは電磁鋼板を積層したものとして数値解析を行った。以後の電磁攪拌の数値解析条件は、この条件を基本とし、変更箇所のみ記述する。
図1(c)に示すコア5bの上端から銅鋳型3の上端までの距離をh(mm)とする。また、電流周波数をf(Hz)とする。これらのhとfを変化させた場合の吐出孔位置の電磁力に対するメニスカス下の電磁力の比(以後の電磁力比はこの比を意味する。)を図2に示す。ここで、電磁力は、メニスカス下または吐出孔位置のそれぞれの面内において、鋳型長辺壁面の長辺方向の電磁力成分を評価した。また、浸漬ノズル吐出孔位置はメニスカスから270mm下流側の位置とした。
図2より、hが小さく、fが大きいほど吐出孔位置の電磁力に対するメニスカス下の電磁力の比が大きくなることが分かる。そして、この電磁力比が2倍となるhとfの関係を調査した結果、図3に示す関係が得られた。図3の斜線部の領域であれば、メニスカス下の電磁力を浸漬ノズルの吐出孔位置の電磁力の2倍以上とすることができる。この領域を下記(1)式、(2)式の2本の直線で定義した。
1.8<f<3.0のとき、h≦102f−185…(1)
3.0≦f≦5.0のとき、h≦18f+68 …(2)
次に兼用コイルのティース部の幅とPAI型コイルの個数の決定方法について説明する。
一般的に連続鋳造用鋳型は、鋳型短辺が鋳片幅方向に可動で、鋳造中も鋳型長辺長さ(以後、鋳型幅という。)を調整可能な構造となっている。従って、鋳造中であっても異なるスラブ幅の鋳片を鋳込むことができる。この鋳型幅の変化は500mm程度であり、兼用コイルが、鋳型幅の変化に適応できることが望ましい。
兼用コイルを設計する場合、従来は、対象の鋳型の幅、厚み、高さなどから経験的にティース部の個数と幅を選択し、数値解析により妥当であるか否かの検証を行っていた。しかしながら、この数値解析には長時間の計算が必要であり、さらに、鋳型幅が変化することもあることから、兼用コイルの最適設計には長時間にわたる検討が必要であった。
発明者らは、兼用コイルの開発を重ねることにより、目的とする鋳型サイズに最適なティース部の個数と幅を下記(3)式で整理できることを見出した。
(L−80)/(3W+400)≦n≦(L+200)/(3W+200)…(3)
ここで、Lは鋳型幅(mm)、Wはティース部の幅(mm)、nはPAI型コイルの数である。ティース部の幅Wは80〜200mm程度、望ましくは120〜170mmである。
図4に兼用コイルの設計で決定すべき因子である形状パラメータを示す。以下に、前記(3)式が導出された過程を説明する。
先ず、電磁ブレーキ性能を確保するためには、ある程度のティース部の幅が必要である。ティース部の幅と鋳型厚み方向の中央における磁束密度の関係を図5に示す。
図5では、銅鋳型3の厚みを40mm、バックアッププレート7の厚みを70mmとして、鋳型の厚さ方向長さt(図4参照)を270mmまたは300mmにした場合の数値解析結果を示す。
電磁ブレーキ性能を確保するためには、少なくとも2000Gauss以上、望ましくは2500Gauss以上の磁束密度が必要である。よって、図5より兼用コイルのティース部の幅Wは、少なくとも80mm以上、望ましくは120mm以上とすることが適切であることが分かる。
次に、電磁攪拌性能から、兼用コイルの形状を整理する。
兼用コイルでは、n個のPAI型コイルを長辺側にヨーク部が連続するように並列に設置する。PAI型コイルのティース部の間隔Dは、ティース部の幅Wと等しい場合に電磁ブレーキ性能と電磁攪拌性能のバランスが良い。
よって、鋳型長辺において、n個のPAI型コイルの占める幅は3Wnである。この3Wnに、PAI型コイル間の距離Mと、最も外側のティース部端から鋳型短辺までの距離Sを加算した値が、鋳型幅Lと等しくなり、下記(4)式が得られる。
3Wn+M(n−1)+2S=L…(4)
この(4)式をnについて整理すると、下記(5)式となる。
n=(L+M−2S)/(3W+M)…(5)
電磁攪拌が十分に機能するW、M、Sの範囲を知るために、発明者らは、下記表1に示す8つのケースの流動解析を行った。流動解析は、鋳込み速度を1.6m/minとして計算した。電磁攪拌の際の励磁コイル電流位相を幾つか検討した結果、下記表2、3に示す組合せが良好であった。表2を電流位相パターンXとし、表3を電流位相パターンYと称する。
下記表2、3中のA、B、Cは、互いに位相差が120度である3相交流電流の各位相を示す。この表2、3では、図4中に示す励磁コイル番号に相当する各励磁コイルに印加する電流位相の組合せを示す。形状パラメータの検討計算には、表2に示す電流位相パターンXを用いた。電流周波数fは4.0Hz、電磁コイルのコア上端から銅鋳型上端までの距離hは100mmとした。
Figure 0005040999
Figure 0005040999
Figure 0005040999
流動解析の結果として、メニスカスにおける鋳型長辺近傍の流速分布を図6に示す。図6より、ケース1からケース8のいずれも、鋳型長辺近傍の溶鋼が流動していることが確認される。よって、ティース部の幅Wが120mm〜170mmの場合に、鋳型内溶鋼の電磁攪拌が可能であると言える。
しかしながら、鋳片の品質を向上させるためには、鋳型の隅部で流速が反転することや(ケース1、2)、浸漬ノズル付近の流速が10cm/s以下となる(ケース6、8)ことは好ましくない。
よって、表1中の不適切なコイル形状(ケース1、2、6、8)を除外すると、Sは240mm以下、Mは400mm以下が適している。ここで、ケース5ではMは500mmで適しているが、ケース8ではMは500mmで適していないので、Mは400mm以下とした。また、PAI型コイル間には巻き線のための空間が必要であり、この空間は最低200mm必要であるため、Mの範囲は200mmから400mmとなる。これらの値を前記(5)式に代入して前記(3)式を得た。
本発明に基づいて兼用コイルの設計を行った事例を以下に説明する。
対象とする鋳型の厚みtは270mm、鋳型幅Lは1100mmと1620mmである。前記(3)式と(4)式に適当なW、M、Sの値を代入すると、S≦200、200≦M≦400となる条件は下記表4のように簡単に絞り込むことができる。表4の判定欄において、記号○は適切の判定結果を、記号×は不適切の判定結果を意味する。
Figure 0005040999
表4より、L=1620mm、1100mmのどちらの場合も、良好な判定結果が得られた兼用コイルの形状パラメータは、n=2個、W=140mmで、その場合のMは260mm〜380mmが適切であることが分かる。
その後、数値解析による詳細な検討から、兼用コイルの最適な形状パラメータを、n=2、W=140mm、M=320mm、h=100mmと決定した。この兼用コイルを用いて、鋳込み速度1.6m/minで鋳型内溶鋼を電磁攪拌した場合の流動解析結果を図7、図8に示す。
PAI型コイルのコア上端から銅鋳型上端の距離hおよび周波数fを、請求項2を満たす条件のh=100mm、f=4.0Hzとし、表2、3に示した電流位相パターンX、Yで流動解析を行った結果を図7に示す。
図7(a)が電流位相パターンXの条件におけるメニスカス下の流速分布を示し、図7(b)が電流位相パターンXの条件における浸漬ノズル吐出孔位置の流速分布を示す。また、図7(c)が電流位相パターンYの条件におけるメニスカス下の流速分布を示し、図7(d)が電流位相パターンYの条件における浸漬ノズル吐出孔位置の流速分布を示す。
また、図8(a)(b)は、図7(a)中にA−A’線、及び図7(b)中にB−B’線として示す鋳型長辺壁面から10mm離れた位置の水平方向の流速分布を示す。図8(a)が電流位相パターンXの条件における水平方向の流速分布を示し、図8(b)が電流パターンYにおける水平方向の流速分布を示す。
図7(a)〜(d)より、電流位相パターンXと電流位相パターンYは、どちらもメニスカス下で旋回流を形成することができている。しかしながら、電流位相パターンY(図7(d))の方が、逆方向領域の流れが良好であった。これは、隣接したPAI型コイル同士の干渉により発生する電磁力が、電流位相パターンYの場合の方が電磁攪拌に適していたからである。
図8(a)(b)より、本発明では、殆どの領域において、メニスカス下における流速が、浸漬ノズルの吐出孔位置における流速よりも大きく、鋳型の隅部まで攪拌できていることが確認できる。
本発明との比較として、前記特許文献6等に開示されているリニア型コイルを適用した場合の流動解析結果を図9に示す。ただし、特許文献6に開示されている左右の電磁コイルの電磁力に差を与えるという技術は適用せずに、左右の電磁コイルの電流値は同じ値として計算した。
図7、図8に示した本発明の計算結果と比較するために、メニスカス下における鋳型長辺近傍の流速が、図7、図8と同程度の55cm/s程度となるように、リニア型コイルの電流条件として、電流は40000AT、周波数は3.0Hzとした。
図9(c)より、リニア型コイルの場合には、浸漬ノズル吐出孔位置における順方向領域の流速が大きく加速されており、更にメニスカス下における鋳型の隅部で流速が反転していることが確認できる。
このように、リニア型コイルの場合は、左右の電磁コイルの電流を調整する等の処置を行わないと、吐出流が加速され過ぎることによってブレイクアウトが発生し、また、メニスカス下で鋳型の隅部まで攪拌できないために品質が劣化するという問題がある。
また、本発明の電流位相パターンYの条件で、電流周波数fを1.0Hz、2.0Hz、3.0Hzとした場合の鋳型長辺近傍の流速分布を図10に示す。
本発明の請求項2を満たす周波数が3.0Hzの場合は、メニスカス下の電磁力が浸漬ノズルの吐出孔位置の電磁力の2倍以上となっている(図3参照)。従って、図10(c)に示すように、鋳型の隅部まで流速が反転せずに、メニスカス下を攪拌することができる。
これに対し、図10(a)に示す周波数fが1.0Hzの場合、および図10(b)に示す周波数が2.0Hzの場合は、本発明の請求項2を満たさない条件の場合である。従って、メニスカス下の電磁力が浸漬ノズルの吐出孔位置の電磁力の2倍以上になっていないので(図3参照)、メニスカス下の鋳型の隅部では流速が反転し、攪拌が不十分となって品質が劣化した。
つまり、本発明では、メニスカス下の電磁力を浸漬ノズルの吐出孔位置の電磁力の2倍以上とすることにより、左右の電磁コイルの電流を調整しなくても、吐出孔位置の流速を加速し過ぎるということがない。また、メニスカス下においても鋳型の隅部まで流速を反転させずに攪拌できる。
図1に示した本発明の兼用コイルを、鋳型幅Lが1100mm、鋳込み速度が2.0m/minの電磁攪拌に適応した場合の流動解析結果を図11に示す。
図11(a)はメニスカス下、(b)は浸漬ノズル吐出孔位置における流速分布を示し、(c)はメニスカス下と浸漬ノズル吐出孔位置における鋳型長辺面から10mmの位置の水平方向流速を示す図である。
図11(a)より、鋳型幅が1100mmの場合にも、メニスカス下において旋回流が得られていることが確認できる。また、図11(c)より、鋳型幅が1620mmの場合と同様に、浸漬ノズル吐出孔位置の流速を過分に加速することなく、メニスカス下を鋳型の隅部まで攪拌できていることが確認できる。
本発明の兼用コイルを電磁ブレーキとして、鋳型幅が1620mmと1100mmに適用した場合の実施例を下記表5に示す。電磁ブレーキ性能は、電磁ブレーキを作用させない場合と比べて、メニスカス下における最大流速と流速変動がどの程度小さくなっているかで評価できる。この最大流速が5cm/s以上、流速変動が10cm/s以上小さくなっているので、電磁ブレーキとして十分な性能があると言える。
Figure 0005040999
図1の兼用コイルにおける電磁ブレーキ時の磁束密度発生方法は、基本的に図12(a)に示すNNSS方式であるが、図12(b)に示す、磁束密度発生方向を交互とするNSNS方式も可能である。
発明者らは、前記特許文献3で、同程度の磁束密度が得られるならば、電磁ブレーキ性能としては、流速変動抑制の点で優れるNNSS方式よりも、最大流速をより効果的に抑えることが可能な、NSNS方式の方が良いことを開示している。
PAI型コイルの数nが4以上の場合では、2個のティース部をひとまとめに磁化することで、大きな磁束密度を交互に発生することが可能である。しかしながら、図1に示したn=2の場合において、磁束密度を交互に発生するNSNS方式を実施するには、ティース部1個のみを磁化するため、2個のティース部をひとまとめに磁化する場合よりも磁束密度が著しく低下する。
ちなみに、NNSS方式では、n=2の場合に、54000ATの電流を印加して、3000Gauss以上の磁束密度を得ることができる。しかしながら、NSNS方式では、54000ATの電流を印加しても、1060Gaussの磁束密度しか得ることができなかった。
表5より、NNSS方式の場合には、電磁ブレーキを作用させない場合よりも最大流速が5cm/s程度、流速変動が16cm/s程度低下している。一方、NSNS方式の場合には、磁束密度が小さいにも関わらず、最大流速が8cm/s程度、流速変動が12cm/s程度低下している。よって、本発明における兼用型コイルの電磁ブレーキは、磁化方式がNNSS方式、NSNS方式のどちらでも十分な性能があることが確認できた。
本発明は上記した例に限らないことは勿論であり、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば、a)上記の本発明では、浸漬ノズルが鋳型中心に位置する場合について説明したが、必ずしも浸漬ノズルが鋳型中心に位置しなくても良い、b)交流電流は3相でなくても、電流位相差が90度から120度であればそれ以上の多相交流でも良い。
以上の本発明は、浸漬ノズルを使用する連続鋳造であれば、湾曲型、垂直型など、どのような型式を用いて連続鋳造する際にも適用できる。また、スラブの連続鋳造だけでなくブルームの連続鋳造にも適用できる。

Claims (4)

  1. 鋳型長辺の外周に配置した電磁コイルに直流電流又は3相交流電流を通電することにより、鋳型内の溶鋼に電磁ブレーキ又は電磁攪拌を選択的に作用させて鋼を連続鋳造する方法であって、
    前記電磁コイルは、
    各長辺に2n個(nは2以上の自然数)のティース部を有し、
    これら各ティース部は、外側に夫々巻き線を施し、かつこれら巻き線を施したティース部は、さらに2個宛、外側に巻き線を施してひとまとめになすと共に、
    これらの各ティース部を有する磁性体である電磁コイルのコア部を、メニスカスから浸漬ノズルの吐出孔位置までの鉛直方向の範囲に配置し、
    鋳型内の溶鋼を電磁攪拌する際には、メニスカス下の溶鋼中に誘起される電磁力を、浸漬ノズルの吐出孔位置に誘起される電磁力の2倍以上とすることを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  2. 鋳型内の溶鋼を電磁攪拌する際、
    前記コア部の上端から鋳型上端までの距離h(mm)と、前記電磁コイルに印加する3相交流電流の周波数f(Hz)との関係が、下記(1)式および(2)式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造方法。
    1.8<f<3.0のとき、h≦102f−185…(1)
    3.0≦f≦5.0のとき、h≦18f+68 …(2)
  3. 前記自然数nが2であって、
    励磁コイル1〜3、4〜6、7〜9、10〜12が夫々1つの電磁コイルで、励磁コイル1、4、7、10が夫々2個のティース部をひとまとめにすべく巻き線を施した励磁コイルであり、
    励磁コイル1〜3を有する電磁コイルと、励磁コイル4〜6を有する電磁コイルが一方の長辺側に順に配置され、他方の長辺側の励磁コイル7〜9、10〜12を有する電磁コイルは、励磁コイル1〜3、4〜6を有する電磁コイルと向き合って配置するものとした場合、
    前記各電磁コイルの各ティース部に巻き線を施した励磁コイル1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12に、
    A、B及びCが、3相交流電流における120度の位相差を有する各位相とした場合に、前記励磁コイルの順番に、−C、+B、+A、+C、−B、−A、−C、+A、+B、+C、−A及び−Bを印加するか、
    または−C、+B、+A、−B、+A、+C、+B、−C、−A、+C、−A及び−Bを印加することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼の連続鋳造方法。
  4. 鋳型長辺の外周に配置した電磁コイルに直流電流又は3相交流電流を通電することにより、鋳型内の溶鋼に電磁ブレーキ又は電磁攪拌を選択的に作用させて鋼を連続鋳造する鋳型内溶鋼の流動制御装置であって、
    この流動制御装置は、
    電磁コイルと直流電源と3相交流電源を有し、
    電磁コイルは、各長辺に2n個(nは2以上の自然数)のティース部を有し、
    これら各ティース部は、外側に夫々巻き線を施し、かつこれら巻き線を施したティース部は、さらに2個宛、外側に巻き線を施してひとまとめになして、各長辺にn個配置すると共に、
    これら各ティース部を有する磁性体である電磁コイルのコア部を、メニスカスから浸漬ノズルの吐出孔位置までの鉛直方向の範囲に配置し、
    各ティース部の幅をW(mm)、鋳型幅をL(mm)とした場合、2個のティース部をひとまとめにすべく巻き線を施した電磁コイルの各長辺当たりの数nが、下記(3)式を満たすことを特徴とする鋳型内溶鋼の流動制御装置。
    (L−80)/(3W+400)≦n≦(L+200)/(3W+200)…(3)
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