JP5038770B2 - 車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法 - Google Patents

車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車塗膜などの車両用塗膜面(塗装面)に対する粘着シートの接着方法に関する。
従来、自動車の外装、ボディーの保護や装飾のために、モール、プレートなどを貼着するために、発泡体を基材とした粘着テープ又はシート(以下、「テープ又はシート」を、単に「シート」と総称する)が用いられている。このような自動車用塗膜などの車両用塗膜面に接着させる粘着シートとしては、例えば、アクリル系粘着剤を用いた粘着シートなどが知られている(特許文献1、2参照)。
しかしながら、近年、環境面への配慮から、自動車塗膜のベース層が溶剤系から水系の塗膜に変更され、さらにこれに伴い塗膜表層に添加される表面調整剤(レベリング剤)の添加量の増加、種類の変更などが行われている(特許文献3、4参照)。このような自動車塗膜組成の変更の影響を受けて、従来の粘着シートでは、十分に接着力が得られない問題が生じてきている。
特開2001−49200号公報 特開2000−248241号公報 特開2002−66206号公報 特開2003−226834号公報
本発明者らは上記接着不良の原因が、塗布時の「はじき」を防止するために、自動車塗膜に添加されている表面調整剤が塗膜表面にブリードし、表面に凝集力の弱い層を形成するためであることを究明した。
そこで、本発明の目的は、表面調整剤がブリードアウトしている状態の自動車塗膜(車両用塗膜)表面に対しても、表面調整剤による接着力低下の影響を受けずに、優れた接着力が得られる、粘着シートの接着方法を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、自動車塗膜などの車両用塗膜に含まれる表面調整剤の溶解度パラメータと粘着シートの粘着剤層の溶解度パラメータを特定の関係とすることにより、該表面調整剤の影響を受けることなく、良好な接着性を発揮でき、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、表面調整剤を含有する車両用塗膜の表面に粘着シートを接着する方法であって、粘着シートの車両用塗膜表面に接触する粘着剤層(X)の溶解度パラメータ(SP値)と車両用塗膜に含まれる表面調整剤の溶解度パラメータ(SP値)の差(絶対値)が0.6(cal/cm31/2以下であることを特徴とする車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法を提供する。
また、本発明は、前記粘着シートが自動車塗膜保護シートであり、自動車塗膜面の保護方法である前記の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法を提供する。
また、本発明は、前記粘着剤層(X)が、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマー又はその部分重合物(a)、光重合開始剤(b)、多官能(メタ)アクリレート(c)を含有するアクリル系粘着剤組成物を活性エネルギー線硬化して形成されたものである前記の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法を提供する。
また、本発明は、前記粘着シートが、中空微小球状体を含む粘弾性体層(Y)を有する前記の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法を提供する。
また、本発明は、前記表面調整剤が数平均分子量が4000〜30000のアクリル系オリゴマーである前記の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法を提供する。
本発明の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法によれば、前記構成を有しているので、特に、表面調整剤が比較的多量に添加され、該表面調整剤がブリードアウトしている難接着性塗膜表面に対しても、表面調整剤による接着力低下の影響を受けずに、優れた接着性を得ることができる。このため、上記方法で粘着シートを接着することにより、使用中に剥がれなどのトラブルが発生しないため、上記方法は、自動車塗膜表面の保護用途などに有用である。
本発明は、車両用塗膜表面に粘着シートを接着する方法(以下、単に「本発明の接着方法」と称する)である。本発明にいう「車両用塗膜」とは、自動車、オートバイのボディー、鉄道車両の外装などの車両の外装に塗工されている塗膜を意味し、さらに、自動車、オートバイ、鉄道車両などの外装部品に塗工された塗膜も含むものとする。なお、以下では、「車両用塗膜」を代表して「自動車塗膜」について説明する場合がある。
本発明の接着方法においては、粘着シートの車両用塗膜(例えば、自動車塗膜)表面に接触する側の粘着剤層(以下、「粘着剤層(X)」と称する)の溶解度パラメータ(SP値)と車両用塗膜(例えば、自動車塗膜)に含まれる表面調整剤(「レベリング剤」ともいう)の溶解度パラメータ(SP値)の差(絶対値)は、0.6(cal/cm31/2以下であり、より好ましくは0.55(cal/cm31/2以下である。前記溶解度パラメータの差(絶対値)が0.6(cal/cm31/2を超える場合には、表面調整剤がブリードアウトした車両用塗膜(自動車塗膜)表面に対する接着性が低下する。
上記溶解度パラメータ(SP値)は、化合物の溶解性を示すものであり、フェドアーズ(Fedors)が提案した、化合物の基本構造より計算される値であり、具体的には、Δe(各原子または原子団の蒸発エネルギー)とΔv(各原子または原子団のモル容積)の値から、下記式に従って計算される値である(参考:山本秀樹著、「SP値 基礎・応用と計算方法」、第4刷、(株)情報機構、2006年4月3日、p.66−67)。なお、表面調整剤のSP値は、塗膜硬化後を示すものであり、希釈溶液を乾燥したものの組成分析(NMR)をもとに算出した。
SP値(δ)=(ΣΔe/ΣΔv)1/2
車両用塗膜(例えば、自動車塗膜)に対する粘着シートの粘着性を向上させる目的では、車両用塗膜自体の溶解度パラメータと粘着シートの粘着剤層の溶解度パラメータを近似させることが一般的である。しかし、この場合、従来の表面調整剤が少量しか含まれない塗膜に対しては良好な粘着性を得られるものの、比較的多量に表面調整剤を含有する塗膜に対しては、表面調整剤による接着力低下の影響を受けて、十分な接着性を得ることはできなかった。なお、「接着性」とは、必ずしも接着力の絶対的な大きさをいうものではなく、表面調整剤の影響による接着性の変化(ブリードに伴う変化など)が小さい特性も含むものである。この原因は、比較的多量に表面調整剤を含有する塗膜の場合には、塗膜中に含まれる表面調整剤が塗膜表面にブリードアウトし、凝集力の弱い難接着性の層を形成するためであると推定される。本願発明においては、粘着シートの粘着剤層の溶解度パラメータを当該表面調整剤と近似させることによって、表面調整剤による影響を小さくし、車両用塗膜表面との親和性を良化させ、両者の接着性を向上させることができたものと推定される。
本発明の接着方法は、粘着シートを自動車塗膜保護シートとして用いて、自動車塗膜を保護する保護方法として利用できる。また、粘着シートとして装飾を施したシートを用いて、自動車に装飾を付与する方法に利用してもよい。また、両面粘着シートを用い、自動車の外装、ボディーの保護や装飾のために、モール、プレートなどを貼着するために利用してもよい。さらに、サンルーフ、ピラーガーニッシュなどにも用いられる。
[車両用塗膜(自動車塗膜)]
本発明の接着方法において、粘着シートの被着体となる車両用塗膜(代表的には自動車塗膜)は、表面調整剤を含むものである。表面調整剤を含まない塗膜の場合には、本発明の効果を得ることはできない。自動車塗膜の構成としては、電着(下塗り)塗膜/中塗り塗膜/上塗りベース塗膜/上塗りクリア塗膜などが一般的であるが、本発明に用いられる塗膜としては、例えば、中塗り塗膜、上塗りベース塗膜、上塗りクリア塗膜に少なくとも表面調整剤を含む。中でも、中塗り塗膜および上塗りベース塗膜が水系である場合には、クリア塗膜の塗工性を保つために、中塗り塗膜および上塗りベース塗膜に多量の表面調整剤を添加する必要があるため、表面調整剤が塗膜表面にブリードアウトしやすく、本発明の効果が顕著にあらわれる。
上記自動車塗膜である上塗りクリア塗膜としては、特に制限されず、例えば、ポリエステル・メラミン系、アルキド・メラミン系、アクリル・メラミン系、アクリル・ウレタン系、アクリル・多酸硬化剤系などの各種塗膜が挙げられる。中でも、アクリル・多酸硬化剤系の場合に、本発明の接着方法が特に有効である。
上記表面調整剤は、塗膜の表面欠陥を調節する添加剤をいう。中でも、特に消泡やレベリング性改良に用いられる。表面調整剤としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系、ビニル系、シリコーン系、フッ素系などの表面調製剤が挙げられるが、特に、数平均分子量4000〜30000(より好ましくは、4000〜20000)のアクリル系オリゴマーである表面調整剤であり、さらに具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレートから選ばれた少なくとも一つを単量体成分として構成されるアクリル系オリゴマー(単独重合体または共重合体)などが挙げられる。上記表面調整剤の市販品としては、例えば、ディスパロンLF−1900シリーズ(楠本化成(株)製)、ポリフローシリーズ(共栄社化学(株)製)などが挙げられる。
上記表面調整剤の車両用塗膜(自動車塗膜)全体中の含有量は、特に限定されないが、0.01〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.02〜3重量%である。表面調整剤の含有量が0.01重量%未満である場合には、本発明の接着方法を用いる効果が小さい。
上記表面調整剤の溶解度パラメータは、特に限定されないが、例えば、表面調整剤がアクリル系表面調整剤の場合には、9.2〜9.8(cal/cm31/2程度である。
[粘着シート]
本発明の接着方法において用いられる粘着シートは、前述の溶解度パラメータを満たす粘着剤層(X)を少なくとも有する粘着シートである。
上記粘着剤層(X)を構成する粘着剤の種類としては、溶解度パラメータが上記の関係を充足する限り、特に制限はなく、例えば、ゴム系粘着剤(天然ゴム系粘着剤;スチレン−ブタジエン共重合体系、ポリイソブチレン系、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体系などの合成ゴム系粘着剤など)、アクリル系粘着剤など、任意の粘着剤が使用できる。これらの粘着剤の中でも、粘着力等の観点から、特にアクリル系粘着剤が好ましい。
上記アクリル系粘着剤(アクリル系粘着剤組成物)は、一般に、炭素数2〜14のアルキル基を有する(メタ)アルキルアクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマー又はその部分重合物(a)(以下、「成分(a)」と称する)を構成成分として含む。なお、本発明にいう「(メタ)アクリル」とは「アクリル及び/又はメタクリル」を意味し、他も同様である。また、「アクリル系粘着剤組成物」とは、アクリル系粘着剤を形成する組成物をいうが、以下、アクリル系粘着剤と同義に用いる場合もある。
また、本発明においては、特に記載がない限り、「主成分」とは、当該全成分の総重量に対して60重量%以上(60〜100重量%)であることをいい、好ましくは65重量%以上であることをいう。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性であることが好ましく、さらに好ましくは紫外線硬化性である。
上記アクリル系粘着剤組成物に用いる成分(a)は、主として粘着性を担う粘着剤成分であり、ビニル系モノマー又はその部分重合物である。上記成分(a)として用いられるビニル系モノマーは、炭素数2〜14のアルキル基(シクロアルキル基を含む)を有する(メタ)アルキルアクリレート(a1)(単に「モノマー(a1)」ともいう)を主成分とする。ビニル系モノマーは、単一のモノマー(a1)のみから構成されていてもよいし、複数のモノマー(a1)の混合物またはモノマー(a1)とそれ以外の共重合性モノマー(a2)との混合物であってもよい。また、成分(a)は、上記ビニル系モノマー混合物を予備重合した部分重合物であってもよい。ここでいう「部分重合物」とは、ビニル系モノマー混合物を一部重合させたものであり、ビニル系モノマーを単量体成分とする低重合度の重合体、又は、該重合体と未反応のビニル系モノマーの混合物をいう。
上記ビニル系モノマーに用いられる(メタ)アルキルアクリレート(a1)は、炭素数2〜14の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。中でも、接着性の観点から、炭素数は2〜10が好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a1)としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、接着性の観点から、特に好ましくは、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレートである。これらの(メタ)アルキルアクリレート(a1)は1種または2種以上を用いることができる。
また、本発明のビニル系モノマーとして用いられる共重合性モノマー(a2)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホプロピルアクリレート等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の燐酸基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミド(例えば、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなど)等のアミド系モノマー;N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマーなどが挙げられる。さらに、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマー;メチル(メタ)アクリレートやオクタデシル(メタ)アクリレート等の上記炭素数2〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)とは異なるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートなども共重合性モノマー(a2)として用いられていてもよい。上記共重合性モノマー(a2)は、1種又は2種以上が用いられる。
共重合性モノマー(a2)としては、上記の中でも、SP値制御及び接着性の観点などから、カルボキシル基含有モノマー、アミド系モノマーなどが好ましく、特に、アクリル酸、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドが好ましい。また、N−ビニルピロリドンが好ましい。
上記(メタ)アルキルアクリレート(a1)および共重合性モノマー(a2)を用いる場合、モノマー(a1)とモノマー(a2)の比率は、所望する溶解度パラメータなどにより適宜選択できるが、モノマー(a1)を60〜99.9重量%、モノマー(a2)を0.1〜40重量%とすることが好ましい。より好ましくは、モノマー(a1)が65〜99重量%、モノマー(a2)が1〜35重量%であり、さらに好ましくは、モノマー(a1)が70〜95重量%、モノマー(a2)が5〜30重量%である。
本発明の成分(a)は、アクリル系粘着剤組成物の粘度調整などの観点から、上記ビニル系モノマー混合物を予備重合した部分重合物であってもよい。なお、部分重合は、通常、酸素との接触を避けて活性エネルギー線(特に紫外線)を照射することにより行われる。
本発明の成分(a)がビニル系モノマー混合物の部分重合物である場合、その重合率は、含まれる重合体の分子量等よっても異なり特に限定されないが、2〜40重量%程度であり、好ましくは5〜35重量%程度である。なお、部分重合物の重合率は、部分重合物約0.5gを精秤し、これを130℃で2時間乾燥した後の重量を精秤して重量減少量[揮発分(未反応モノマー重量)]を求め、得られた数値を以下の式に代入して算出した。
部分重合物の重合率(%)=[1−(重量減少量)/(乾燥前の部分重合物の重量)]×100
本発明の成分(a)のガラス転移温度(Tg)は、接着性の観点から、−70〜−30℃が好ましく、より好ましくは−60〜−30℃である。
本発明のアクリル系粘着剤組成物が活性エネルギー線硬化性(例えば、紫外線硬化性)の粘着剤組成物である場合には、アクリル系粘着剤組成物には、活性エネルギー線重合開始剤(b)(以下「光重合開始剤(b)」と称する)を添加することが好ましい。光重合開始剤(b)としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンゾインエーテル;アニソールメチルエーテルなどの置換ベンゾインエーテル;2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトンなどの置換アセトフェノン;2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換αケトール;2−ナフタレンスルホニルクロライドなどの芳香族スルホニルクロライド;1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどの光活性オキシムなどが挙げられる。
上記光重合開始剤(b)の使用量は、前記成分(a)100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量部である。
また、上記アクリル系粘着剤組成物には、粘着剤に適度なゲル分率を付与する観点から、多官能(メタ)アクリレート(c)を添加することが好ましい。多官能(メタ)アクリレート(c)としては、少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を使用でき、特に限定されないが、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能(メタ)アクリレート(c)は、単独で使用されていてもよいし、2種以上組み合わせて使用されていてもよい。
多官能(メタ)アクリレート(c)の使用量は、その分子量や官能基数によっても異なるが、前記成分(a)100重量部に対して、0.001〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.05〜5重量部である。
上記アクリル系粘着剤組成物には、本発明の効果を損ねない範囲で、上記成分の他の添加剤を添加してもよい。そのような添加剤としては、例えば、粘着付与剤(例えば、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂など)、石油樹脂(脂肪族系、脂環式系、芳香族系)、ロジン系樹脂(ロジン、水添ロジンエステルなど)、クマロン・インデン系樹脂、スチレン系樹脂など)、顔料などの着色剤や充填剤(例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタンなど)、架橋剤(例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、ウレア系架橋剤、メラミン系架橋剤、カルボン酸又は酸無水物系架橋剤、金属化合物系架橋剤など)、難燃剤、老化防止剤、帯電防止剤、軟化剤(例えば、プロセスオイルや石油系軟化剤など)、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤、発泡剤(熱膨張性微小球など)等が挙げられる。
上記添加剤の使用量は、所望する溶解度パラメータや接着力等により適宜選択できる。例えば、架橋剤の使用量は、アクリル系粘着剤のベースポリマー100重量部に対して、1〜5重量部程度である。
本発明における車両用塗膜面に接触する粘着剤層(X)の厚さは、特に限定されないが、良好な接着強度保持の観点から、10μm以上(例えば、10〜400μm)が好ましく、より好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上である。
本発明における車両用塗膜面に接触する粘着剤層(X)の溶解度パラメータは、特に限定されないが、例えば、9.2〜9.8(cal/cm31/2程度である。
本発明の粘着剤層(X)の形成方法としては、公知慣用の粘着層形成方法を用いることが可能であり、特に限定されないが、例えば、剥離フィルムや基材等の適当な支持体上に、アクリル系粘着剤組成物を塗布し、活性エネルギー線(特に、紫外線)を用いて硬化させることにより形成させる方法が好ましい。また、該形成方法では、必要に応じて、乾燥工程があってもよい。さらに、活性エネルギー線による硬化(光硬化)を行う際には、光重合反応は空気中の酸素に阻害されるため、アクリル系粘着剤組成物の塗布層上に剥離フィルム等を貼り合わせたり、また窒素雰囲気下で光硬化を行うこと等により、酸素を遮断することが好ましい。
活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に紫外線が好適である。活性エネルギー線の照射エネルギーやその照射時間などは、特に制限されず、光重合開始剤を活性化させて、モノマー成分の反応を生じさせることができればよい。このような活性エネルギー線の照射としては、例えば、波長300〜400nmにおける照度が1〜200mW/cm2である紫外線の光量400〜4000mJ/cm2程度の照射が挙げられる。
また、アクリル系粘着剤組成物に、活性エネルギー線を照射して、粘着剤層(X)を形成させる際、粘着剤層(X)の重合率は90重量%以上とすることが好ましい。また、未反応モノマーは、通常の乾燥工程により除去することもできる。なお、粘着剤層(X)の重合率は、前述の部分重合物の重合率の算出方法と同様の方法により算出できる。
本発明の接着方法に用いられる粘着シートの層構成は、特に限定されないが、例えば、(1)粘着剤層(X)のみからなる基材レスタイプの粘着シート;(2)基材の少なくとも一方の面側に粘着剤層(X)を有する粘着シートであってもよい。また、上記粘着シートは、両面が粘着面(接着面)となっている両面粘着シートの形態を有していてもよく、片面のみが粘着面となっている片面粘着シートの形態を有していてもよい。中でも、基材レスタイプまたは基材の両側の表面に粘着剤層を有する両面粘着シートが好ましい。なお、基材の両側の表面に粘着剤層を有する場合には、少なくとも一方の層(自動車塗膜に接触する側)が粘着剤層(X)であればよく、もう一方は、公知慣用の粘着剤層であってもよい。
上記粘着シートが基材を有している場合、基材としては、ポリオレフィン(ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)などのプラスチックフィルム、通気性等を有する多孔質フィルム、中空微小球状体を含む粘弾性体層(以下、「粘弾性体層(Y)」と称する)、紙、布、不織布、金属箔などの支持基材が例示される。中でも、基材として中空微小球状体を含む粘弾性体層を有することが好ましい。粘着剤層(X)の車両用塗膜と接しない面側に上記粘弾性体層(Y)を設ける場合には、接着性が向上し、特に凹凸のある被着体(車両用塗膜)に対する接着性が向上する。なお、上記基材は1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい(例えば、プラスチックフィルムと粘弾性体層(Y)の積層体からなる基材など)。
なお、上記粘着剤層(X)、粘弾性体層(Y)やその他の基材は、単層の形態を有していてもよいし、積層の形態を有していてもよい。また、粘着剤層(X)と粘弾性体層(Y)またはその他の基材は直接積層されていてもよいし、接着性層等の中間層を介して積層されていてもよい。さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、下塗り層など)を有していてもよい。また、粘着シートは、接着に用いられるまでの間は、粘着面を保護する目的などで、粘着面上に剥離フィルム(セパレータ)が設けられていてもよい。
上記粘弾性体層(Y)は、粘弾性体を構成するベースポリマーと中空微小球状体とを少なくとも含んでなる。
上記粘弾性体層(Y)に用いられるベースポリマーとしては、特に制限されず、公知のベースポリマーから適宜選択して用いることができ、例えば、アクリル系ポリマー、ゴム系ポリマー、ビニルアルキルエーテル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、ウレタン系ポリマー、フッ素系ポリマー、エポキシ系ポリマーなどを用いることができる。特に、本発明においては、これらのベースポリマーのうち、接着性の点から、アクリル系ポリマーが好適に用いられる。これらのベースポリマーは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
上記アクリル系ポリマーは、直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートをモノマー主成分とするポリマーである。前記アクリル系ポリマーにおいて、モノマー主成分として用いられるアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(好ましくは炭素数2〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、さらに好ましくは炭素数2〜10のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート)が挙げられる。これらのアルキル(メタ)アクリレートは、単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
また、直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレート、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル基を有するシクロアルキル(メタ)アクリレートなどをモノマー成分として用いることも可能である。
上記直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、アクリル系ポリマーのモノマー主成分として用いられているので、アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分全量に対して、60重量%以上含まれることが好ましく、より好ましくは80重量%以上である。
前記アクリル系ポリマーでは、モノマー成分として、極性基含有モノマーや多官能性モノマーなどの各種共重合性モノマーが用いられていてもよい。モノマー成分として共重合性単量体を用いることにより、粘弾性体層(Y)において、弾性や柔軟性などの特性を改良することができる。なお、共重合性モノマーは、単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
前記極性基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー又はその無水物(無水マレイン酸など);(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホプロピルアクリレート等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の燐酸基含有モノマーなどが挙げられる。また、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミノ基含有モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレートなどのグリシジル基含有モノマー;アクリロニトリルやメタアクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール等の複素環含有ビニル系モノマーなどが挙げられる。極性基含有モノマーとしては、上記の中でも、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー又はその無水物が好適である。このような極性基含有モノマーは、1種又は2種以上を用いることができる。
極性基含有モノマーの使用量としては、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して、40重量%以下(例えば、0.1〜40重量%)が好ましく、より好ましくは0.1〜35重量%、さらに好ましくは1〜35重量%である。極性基含有モノマーの使用量が40重量%を超えると、例えば、粘弾性体層(Y)の柔軟性が損なわれ、粘着シートとして凹凸を有する被着体(車両用塗膜面)に対する接着性の低下を生じるおそれがある。一方、極性基含有モノマーの使用量が少なすぎると(例えば、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して0.1重量%未満であると)、粘弾性体層(Y)の凝集力が低下し、粘着シートとしての保持性能(外力に対して被着体との接着状態を維持する性能)が低下する(例えば、被着体であるモールやエンブレムが落下する等の不具合が生じる)おそれがあり、また、粘着シートを加工(例えば、切断や打ち抜きなど)する際に、加工性が低下するおそれがある。
前記多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジブチル(メタ)アクリレート、ヘキシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
多官能性モノマーの使用量としては、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して、2重量%以下(例えば、0.01〜2重量%)が好ましく、より好ましくは0.02〜1重量%である。多官能性モノマーの使用量が2重量%を超えると、例えば、粘弾性体層(Y)の柔軟性が損なわれ、粘着シートとして凹凸を有する被着体に対する接着性の低下を生じるおそれがある。一方、多官能性モノマーの使用量が少なすぎると(例えば、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して0.01重量%未満であると)、粘弾性体層(Y)の凝集力が低下し、粘着シートとしての保持性能が低下するおそれがあり、また、粘着シートを加工(例えば、切断や打ち抜きなど)する際に、加工性が低下するおそれがある。
また、極性基含有モノマーや多官能性モノマー以外の共重合性モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニル;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマー;フッ素原子含有(メタ)アクリレート;ケイ素原子含有(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記粘弾性体層(Y)のベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)の調製は、従来公知の重合方法(例えば溶液重合や乳化重合、塊状重合など)を用いることができるが、特に重合開始剤を用いて熱や活性エネルギー線による硬化を利用する重合方法を用いることが好ましい。熱や活性エネルギー線による硬化反応利用によれば、中空微小球状体が混合された形態のまま、粘弾性体層(Y)を構成する樹脂組成物を硬化させ粘弾性体層(Y)を形成することができる。このため、粘弾性体層(Y)中に中空微小球状体を均一に安定して含有された構造を形成させることができる。
上記、重合開始剤の種類は特に限定されず、例えば、熱重合開始剤や光重合開始剤などを用いることができるが、特に重合時間を短くすることができる観点で、光重合開始剤を好適に用いることができる。また、これらの重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物に光重合開始剤が含まれる場合には、粘着剤層(X)、粘弾性体層(Y)はともに活性エネルギー線の照射による硬化が可能となるため、本発明の粘着シートの作製の際に、粘着剤層(X)、粘弾性体層(Y)を同時に形成することが可能となる。
上記光重合開始剤は、特に制限されず、例えば、上述の光重合開始剤(b)と同様の光重合開始剤を用いることができる。また、光重合開始剤の使用量は、特に制限されないが、例えば、粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物に含まれる全モノマー成分100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.05〜3重量部である。
光重合開始剤の活性化に際しては、活性エネルギー線を照射にすることが重要である。このような活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線が好適である。また、活性エネルギー線の照射エネルギーや、その照射時間などは特に制限されず、光重合開始剤を活性化させて、モノマー成分の反応を生じさせることができればよい。
本発明の粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物に熱重合開始剤が用いられる場合には、熱重合開始剤としては、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなどのアゾ系熱重合開始剤;ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエートなどの過酸化物系熱重合開始剤;レドックス系熱重合開始剤などが挙げられる。
上記粘弾性体層(Y)は、中空微小球状体を含有してなる。なお、中空微小球状体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記中空微小球状体としては、無機又は有機の中空微小球状体が好ましく用いられる。具体的には、中空の無機系微小球状体としては、例えば、中空ガラスバルーン等のガラス製の中空バルーン;中空アルミナバルーン等の金属化合物製の中空バルーン;中空セラミックバルーン等の磁器製中空バルーンなどが挙げられる。中空の有機系微小球状体としては、例えば、中空のアクリルバルーン、中空の塩化ビニリデンバルーン等の樹脂製の中空バルーンなどが挙げられる。
上記中空ガラスバルーンの市販品としては、例えば、商品名「ガラスマイクロバルーン」(富士シリシア株式会社製);商品名「セルスターZ−25」「セルスターZ−27」「セルスターCZ−31T」「セルスターZ−36」「セルスターZ−39」「セルスターT‐36」「セルスターSX−39」「セルスターPZ‐6000」(東海工業株式会社製);商品名「サイラックス・ファインバルーン」(有限会社ファインバルーン製)などが挙げられる。
上記中空微小球状体の粒径(平均粒子径)としては、特に制限されないが、例えば1〜500μm(好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは10〜100μm)の範囲から選択することができる。
本発明の中空微小球状体の比重としては、特に制限されないが、例えば、0.1〜0.8g/cm3(好ましくは0.12〜0.5g/cm3)の範囲から選択することができる。比重が0.1g/cm3より小さいと、中空微小球状体を粘弾性体層(Y)を構成する組成物に配合して混合する際に、浮き上がりが大きくなり、微小球状体を均一に分散させることが難しい場合があり、一方、0.8g/cm3より大きいと、高価になり、コストが高くなる。
上記中空微小球状体の使用量としては、特に制限されず、例えば、粘弾性体層(Y)の全体積に対して5〜50容積%(体積%)が好ましく、より好ましくは10〜50容積%、さらに好ましくは15〜40容積%である。中空微小球状体の使用量が5容積%未満では中空微小球状体を添加することによる効果が低下する場合があり、50容積%を超えると粘着力が低下する場合がある。
上記粘弾性体層(Y)には、クッション性や密着性が向上の観点から、中空微小球状体の他に、気泡を含有していてもよい。
粘弾性体層(Y)に気泡を含有する場合、混合可能な気泡量としては、接着特性等を損なわない範囲で適宜選択することができるが、例えば、粘弾性体層(Y)の体積に対して5〜50体積%が好ましく、より好ましくは10〜40体積%、さらに好ましくは12〜30体積%である。気泡量が5体積%未満であると応力緩和性が得られにくく、耐反発性に劣ることが多い。また、50体積%を超えると、粘弾性体層(Y)を貫通する気泡が形成される場合が生じ、接着性が低下したり、粘弾性体層(Y)が軟らかくなりすぎ、剪断力が低下するおそれがある。
上記粘弾性体層(Y)に混合される気泡は、基本的には、独立タイプの気泡であることが望ましいが、独立気泡タイプの気泡と半独立気泡タイプの気泡とが混在していてもよい。また、このような気泡としては、通常、球状の形状を有しているが、いびつな形状の球状を有していてもよい。前記気泡において、その平均気泡径(直径)としては、特に制限されず、例えば、1〜1000μm(好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは30〜300μm)の範囲から選択することができる。
なお、気泡を形成するガス成分としては、特に制限されず、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの不活性ガスの他、空気などの各種気体成分を用いることができる。気泡を形成するガス成分としては、ガスを混合した後に重合反応等を行う場合には、重合反応を阻害しないものを用いることが重要である。気泡を形成するガス成分としては、反応を阻害しないことや、コスト的な観点などから、上記の中でも窒素が好適である。
上記粘弾性体層(Y)には、ベースポリマーと中空微小球状体に加え、フッ素系界面活性剤が配合されていることが好ましい。中でも、分子中にオキシC2-3アルキレン基及びフッ素化炭化水素基を有するフッ素系界面活性剤が好ましく用いられる。オキシC2-3アルキレン基を有するフッ素系界面活性剤を用いることにより、粘弾性体層(Y)中の中空微小球状体とポリマーとの間の密着性や摩擦抵抗が低減され、高い応力分散性が発現する。これにより、粘着シートの接着性が向上する。また、フッ素化炭化水素基を有することにより、上記効果に加えて、気泡を混合する場合には、気泡の混合性や安定性を高める効果も得られる。
さらに、特に限定されないが、上記フッ素系界面活性剤の中でも、ベースポリマーに対する分散性の観点から、非イオン型界面活性剤が好ましい。また、フッ素系界面活性剤は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記オキシC2-3アルキレン基は、式:−R−O−(Rは炭素数2又は3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基)で表される。オキシC2-3アルキレン基としては、末端の酸素原子に水素原子が結合したアルコール、他の炭化水素基と結合したエーテル、カルボニル基を介して他の炭化水素基と結合したエステル等、何れの形態でも良い。また、環式エーテル類やラクトン類等、環状構造の一部に該構造を有する形態でもよい。具体的には、例えば、オキシエチレン基(−CH2CH2O−)、オキシプロピレン基[−CH2CH(CH3)O−]等が挙げられる。これらは何れか1種を有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
上記フッ素化炭化水素基としては、特に限定されないが、パーフルオロ基が好適である。該パーフルオロ基は、1価であってもよく、2価以上の多価であっても良い。また、フッ素化炭化水素基は二重結合や三重結合を有していても良く、直鎖でも枝分かれ構造や環式構造を有していても良い。フッ素化炭化水素基の炭素数としては特に限定されず、1又は2以上、好ましくは3〜30、さらに好ましくは4〜20である。これらのフッ素化炭化水素基が界面活性剤分子中に1種又は2種以上導入されている。
フッ素系界面活性剤としては、特に制限されないが、例えば、オキシC2-3アルキレン基を有する単量体及びフッ素化炭化水素基を有する単量体をモノマー成分として含む共重合体を好適に用いることができる。このような共重合体としては、例えば、ブロック共重合体、グラフト共重合体などが好適に用いられる。
上記ブロック共重合体(主鎖にオキシC2-3アルキレン基及びフッ素化炭化水素基を有する共重合体)としては、例えば、ポリオキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル、ポリオキシエチレンパーフルオロアルキレート、ポリオキシプロピレンパーフルオロアルキルエーテル、ポリオキシイソプロピレンパーフルオロアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンパーフルオロアルキレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーパーフルオロアルキレート、ポリオキシエチレングリコールパーフルオロアルキレート等である。
上記グラフト共重合体(側鎖にオキシC2-3アルキレン基及びフッ素化炭化水素基を有する共重合体)としては、モノマー成分として少なくとも、ポリオキシアルキレン基を有するビニル系化合物及びフッ素化炭化水素基を有するビニル系化合物を含む共重合体、特に、アクリル系共重合体が好適に用いられる。ポリオキシアルキレン基を有するビニル系化合物としては、例えば、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートが挙げられる。フッ素化炭化水素基を有するビニル系化合物としては、例えば、パーフルオロブチル(メタ)アクリレート、パーフルオロイソブチル(メタ)アクリレート、パーフルオロペンチル(メタ)アクリレートなどのパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート等、フッ素化炭化水素を含有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
フッ素系界面活性剤は、分子中に上記構造の他に脂環式炭化水素基や芳香族炭化水素基などの構造を有していてもよく、ベースポリマーへの分散性を阻害しない範囲内でカルボキシル基、スルホン酸基、シアノ基、アミド基、アミノ基等様々な官能基を有していてもよい。例えば、フッ素系界面活性剤がビニル系共重合体である場合は、モノマー成分として、ポリオキシアルキレン基を有するビニル系化合物及びフッ素化炭化水素基を有するビニル系化合物と共重合可能なモノマー成分が用いられてもよい。このようなモノマーは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記共重合可能なモノマー成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどの(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステル;シクロペンチル(メタ)アクリレートなどの脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;フェニル(メタ)アクリレートなどの芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好適に用いられる。その他、マレイン酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有単量体;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエンなどのオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリルアミド等のアミド基含有単量体;(メタ)アクリロイルモルホリンなどのアミノ基含有単量体;(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのグリシジル基含有単量体;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有単量体などが挙げられる。さらにまた、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどの多官能性共重合性単量体(多官能モノマー)が用いられてもよい。
フッ素系界面活性剤の分子量は特に制限されないが、重量平均分子量が20000未満(例えば500以上、20000未満)であると、ベースポリマーと中空微小球状体との間の密着性や摩擦抵抗を低減する効果が高い。さらに重量平均分子量20000以上(例えば20000〜100000、好ましくは22000〜80000、さらに好ましくは24000〜60000)のフッ素系界面活性剤を併用すると、気泡を含有する場合に、気泡の混合性や、混合された気泡の安定性が高まる。
上記重量平均分子量20000未満のフッ素系界面活性剤(オキシC2-3アルキレン基及びフッ素化炭化水素基を有するフッ素系界面活性剤)の具体例としては、商品名「フタージェント251」、商品名「FTX−218」(以上、(株)ネオス製)、商品名「メガファックF−477」、商品名「メガファックF−470」(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、商品名「サーフロンS−381、S−383、S−393、KH−20、KH−40」(以上、セイケミカル(株)製)などが挙げられる。重量平均分子量20000以上であるフッ素系界面活性剤(オキシC2-3アルキレン基及びフッ素化炭化水素基を有するフッ素系界面活性剤)の具体例としては、商品名「エフトップEF−352、EF−801」(以上、(株)ジェムコ製)、商品名「ユニダインTG−656」(ダイキン工業(株)製)などが好適に用いられる。
フッ素系界面活性剤の使用量(固形分)としては、特に制限されないが、例えば、粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物のベースポリマーを構成する全モノマー成分(特にアルキル(メタ)アクリレートを単量体主成分とするアクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分)100重量部に対して、0.01〜5重量部(好ましくは0.02〜3重量部、さらに好ましくは0.03重量部〜1重量部)の範囲で選択することができる。使用量が0.01部未満では接着性能に対する添加の効果が得られない場合があり、5重量部を超えると接着性能が低下する場合がある。
粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物には、前記成分(フッ素系界面活性剤、ベースポリマー、中空微小球状体、重合開始剤など)の他に、用途に応じて、適宜な添加剤が含まれていてもよい。例えば、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、シリコーン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤など)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノール樹脂などからなる常温で固体、半固体、あるいは液状のもの)、可塑剤、充填剤、老化防止剤、着色剤(顔料や染料など)などの適宜な添加剤を含んでもよい。例えば、光重合開始剤を用いて粘弾性体層(Y)を形成する場合、着色のためには、光重合を阻害しない程度の顔料(着色顔料)を使用することができる。粘弾性体層(Y)を黒色とする場合、例えば、カーボンブラックを用いることができる。着色顔料としてのカーボンブラックの使用量としては、着色度合いや光重合反応を阻害しない観点から、例えば、粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物のベースポリマーを構成する全モノマー成分100重量部に対して、0.15重量部以下(例えば0.001〜0.15重量部)が好ましく、より好ましくは0.02〜0.1重量部である。
粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物は、上記ベースポリマーを形成するモノマー成分(例えば、アルキル(メタ)アクリレートなど)、重合開始剤、各種添加剤等を公知の手法を用いて混合することにより調製することができる。また、粘度調整などの必要に応じて、モノマー成分を一部重合させてもよい。調整方法の具体例としては、例えば、下記の手順が挙げられる。(i)ベースポリマーを形成するためのモノマー成分(例えば、アルキル(メタ)アクリレートやその他の共重合モノマー)及び重合開始剤(例えば、光重合開始剤)を混合してモノマー混合物を調整し、(ii)該モノマー混合物に対して重合開始剤の種類に応じた重合反応(例えば、紫外線重合)を行って、一部のモノマー成分のみが重合した組成物(シロップ)を調製する。次いで、(iii)得られたシロップに中空微小球状体と、必要に応じて、フッ素系界面活性剤やその他の添加剤を配合する。さらに、粘弾性体層(Y)に気泡を含有させる場合には、(iv)(iii)で得られた配合物に、気泡を導入して混合させることにより、粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物を得ることができる。なお、粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物の調製方法はこれに限定されるものではなく、例えば、前記シロップの調製に際して、フッ素系界面活性剤や中空微小球状体を、モノマー混合中に予め配合するなどの調製方法でもよい。
粘弾性体層(Y)に気泡を含有させる場合には、粘弾性体層(Y)中に気泡を安定的に混合して存在させる観点から、例えば上記の調製方法のように、気泡は粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物中に最後の成分として配合し混合させることが好ましい。また、気泡を安定して混合させる観点では、気泡を混合する前の配合物(例えば、上記(iii)で得られた配合物)の粘度を高くすることが好ましい。気泡を混合する前の配合物の粘度としては、特に限定されないが、例えば、5〜50Pa・s(BH粘度計、ローター:No.5ローター、回転数:10rpm、測定温度:30℃)が好ましく、より好ましくは10〜40Pa・sである。粘度が5Pa・s未満では、粘度が低すぎて混合した気泡がすぐに合一して系外に抜けてしまう場合があり、50Pa・sを超えると、粘度が高すぎて粘弾性体層(Y)の塗工による形成が困難となる場合がある。なお、上記粘度は、例えば、アクリルゴム、増粘性添加剤などの各種ポリマー成分を配合する方法、ベースポリマーを形成するためのモノマー成分を一部重合させる方法などにより、調整することができる。
粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物の調製方法において、気泡を混合する方法としては特に限定されず、公知の気泡混合方法を利用することができる。例えば、装置の例としては、中央部に貫通孔を持った円盤上に、細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータとを対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置などが挙げられる。この装置におけるステータ上の歯とロータ上の歯との間に気泡を混合させる配合物を導入し、ロータを高速回転させながら、貫通孔を通して気泡を形成させるためのガス成分(気泡形成ガス)を導入させることにより、気泡形成ガスが細かく分散され混合された樹脂組成物を得ることができる。
なお、気泡の合一を抑制又は防止するためには、気泡の混合から、粘弾性体層(Y)の形成までの行程を一連の工程として連続的に行うことが好ましい。
粘弾性体層(Y)の形成方法は、特に制限されないが、例えば、剥離フィルムや基材等の適当な支持体上に、粘弾性体層(Y)を形成する樹脂組成物を塗布し、樹脂組成物層を形成させ、該層を、必要に応じて、硬化(例えば、熱による硬化や、活性エネルギー線による硬化)や乾燥させる方法などが挙げられる。中でも、前述のように、活性エネルギー線の照射による硬化が好ましい。
上記粘弾性体層(Y)の厚みとしては、特に制限されず、例えば、200〜5000μm(好ましくは300〜4000μm、さらに好ましくは400〜3000μm)の範囲から選択することができる。厚みが200μmよりも小さいと、クッション性が低下して、曲面や凹凸面に対する接着性が低下し、5000μmよりも大きいと、均一な厚みの層又はシートが得られにくくなる。なお、粘弾性体層(Y)は、単層、複層のいずれの形態を有していてもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下、「%」、「部」とある場合には、いずれも重量基準である。
(粘着シート1の作製)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート90重量部及びアクリル酸10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部、商品名「イルガキュア184」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度系No.5ローター、10rpm、温度30℃)が約15Pa.sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した部分重合物(シロップA)を作製した。
上記で得られた部分重合物(シロップA)100重量部に、ヘキサンジオールジアクリレートを0.08重量部添加した後、これらを均一に混合してアクリル系粘着剤組成物を得た。
上記アクリル系粘着剤組成物を、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製「ルミラー S−10」)上に、最終的な厚み(粘着剤の厚み)が60μmとなるように塗布し、塗布層を形成した。
次いで、上記塗布層上に、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを、剥離処理面が上記塗布層側になるように、塗布層を被覆して酸素を遮断した。
その後、このシートの上面(剥離フィルム側)からブラックライトランプ(東芝(株)製「TOSHIBA FL15BLB」)にて、照度4mW/cm2((株)トプコン製UVチェッカー「UVR−T1」(最大感度:約350nm)で測定)の紫外線を180秒間照射した。さらに、130℃の乾燥機で3分間熱処理を行い、残存モノマーを揮発させて、粘着剤層を形成し、粘着シート1を得た。
(粘着シート2の作製)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート100重量部に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部、商品名「イルガキュア184」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度系No.5ローター、10rpm、温度30℃)が約15Pa.sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した部分重合物(シロップB)を作製した。
上記で得られた部分重合物(シロップB)100重量部に、ヘキサンジオールジアクリレートを0.08重量部添加した後、これらを均一に混合してアクリル系粘着剤組成物を得た。
さらに、上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、粘着シート1と同様にして、粘着シート2を得た。
(粘着シート3の作製)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート70重量部及びジエチルアクリルアミド30重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部、商品名「イルガキュア184」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度系No.5ローター、10rpm、温度30℃)が約15Pa.sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した部分重合物(シロップC)を作製した。
上記で得られた部分重合物(シロップC)100重量部に、ヘキサンジオールジアクリレートを0.08重量部添加した後、これらを均一に混合してアクリル系粘着剤組成物を得た。
さらに、上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、粘着シート1と同様にして、粘着シート3を得た。
(粘着シート4の作製)
モノマー成分として、ブチルアクリレート100重量部に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部、商品名「イルガキュア184」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度系No.5ローター、10rpm、温度30℃)が約15Pa.sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した部分重合物(シロップD)を作製した。
上記で得られた部分重合物(シロップD)100重量部に、ヘキサンジオールジアクリレートを0.08重量部添加した後、これらを均一に混合してアクリル系粘着剤組成物を得た。
さらに、上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、粘着シート1と同様にして、粘着シート4を得た。
(粘着シート5の作製)
モノマー成分として、ブチルアクリレート90重量部及びアクリル酸10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部、商品名「イルガキュア184」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度系No.5ローター、10rpm、温度30℃)が約15Pa.sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した部分重合物(シロップE)を作製した。
上記で得られた部分重合物(シロップE)100重量部に、ヘキサンジオールジアクリレートを0.08重量部添加した後、これらを均一に混合してアクリル系粘着剤組成物を得た。
さらに、上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、粘着シート1と同様にして、粘着シート5を得た。
さらに、上記粘着シート1〜5について、粘着剤層を形成した面と反対側の面にも、粘着剤層の形成方法と同様の方法を用いて粘着剤層を設けることにより、両面粘着シートを得ることもできた。なお、実施例、比較例としては、片面に粘着剤層を設けた粘着シート1〜5を用いた。
(被着体A)
アクリルオリゴマー系表面調整剤1(楠本化成(株)製、商品名「ディスパロン LF1984」)を酢酸エチルにて固形分が0.5%となるように調整した溶液をポリプロピレン(PP)板にスピンコート(回転数:1000rpm、回転時間:10秒)し、130℃にて5分間乾燥させ、被着体Aを作製した。
(被着体B)
表面調整剤をアクリルオリゴマー系表面調整剤2(楠本化成(株)製、商品名「ディスパロン LF1983」)に変更した以外は、被着体Aと同様にして、被着体Bを作製した。
(溶解度パラメータ(SP値)の算出)
上記粘着シート1〜5の粘着剤層および表面調整剤1、2のSP値を表1に示す。
粘着剤層については、粘着剤層中(硬化後)の含有量が1重量%以上である化合物について、Fedors式を用いてSP値を算出した。なお、ポリマー(アクリル系ポリマーなど)の場合には、モノマー単位が、粘着剤層に対して1重量%以上含まれているモノマー単位のみを算出の対象とした。
例えば、アクリル系粘着剤の場合には、アクリル系ポリマー(モノマー単位)、架橋剤、各種添加剤等をもとに算出した(いずれも有機物を対象とし、含有量が1重量%未満のものは除く)。揮発する溶剤は硬化後の粘着剤層を構成しないため、SP値算出には用いない。
なお、SP値は、原則的には粘着剤組成物の配合組成(仕込組成)をもとに算出するが、配合組成が不明な場合には、硬化後の粘着剤層をNMR等により組成分析した結果に基づき算出することができる。
表面調整剤については、NMR(日本電子(株)製、「JNM−EX400」)を用いて固形分組成を求め、これよりFedors式を用いてSP値を算出した。
Figure 0005038770
上記において、例えば、粘着シート1は、硬化後の粘着剤層に1重量%以上含まれる2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)のモノマー単位およびアクリル酸(AA)のモノマー単位の2成分からSP値を算出した。
2EHAおよびAAのモノマー単位のモル比(2EHA/AA=78/22)、および、表2に示した各原子団の蒸発エネルギーおよびモル容積(「SP値 基礎・応用と計算方法」に記載の値を用いた)からSP値を算出した。
Figure 0005038770
(PP板に対する接着力の測定)
上記で得られた粘着シート1〜5から、25mm幅×80mm長さの短冊状サンプルを切り出した。
上記短冊状の粘着シートを、メタノール溶液にて洗浄したPP板(表面調整剤は塗布していないもの)に、2kgゴムローラー(ローラー幅45mm)を1往復して貼り合わせた。23℃、50%RHの条件下、1時間放置した後、引張試験機(島津製作所(株)社製、「AG−20kNG」)を用いて、JIS Z 0237に準拠して、180°剥離試験(引張速度:100mm/分)を行い、PP板に対する接着力(N/25mm)を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0005038770
実施例1
上記粘着シート1から、25mm幅×80mm長さの短冊状サンプルを切り出した。
上記短冊状の粘着シートを、被着体Aの表面調整剤塗布面に、上記PP板に対する接着力測定と同様にして、2kgゴムローラーを1往復して貼り合わせた。
上記PP板に対する接着力測定と同様にして、180°剥離試験を行い、粘着シート1と被着体Aの接着力を測定した。結果を表4に示す。
また、以下の計算式により、接着率を測定した。結果を表4に示す。
接着率(%)=(表面調整剤塗布面に対する接着力)/(PP板に対する接着力)×100
なお、上記接着率は表面調整剤の影響度の大きさを表す。
実施例2〜9、比較例1
表4に示すとおり、粘着シートと被着体の組合せを変更して、接着力および接着率を測定した。
なお、上記被着体A、Bに対する接着性の結果は、表面調整剤を含有する車両用塗膜面に対する接着性をモデル的に表すものである。
Figure 0005038770
表4からも明らかなように、表面調整剤と粘着剤層のSP値の差が本発明の範囲内である組合せとする場合には、表面調整剤が表面に存在する難接着性の車両用塗膜面(自動車塗膜面など)であっても、接着率が高く、即ち、表面調整剤の影響が少なく、良好な接着性が得られる。

Claims (5)

  1. 表面調整剤を含有する車両用塗膜の表面に粘着シートを接着する方法であって、粘着シートの車両用塗膜表面に接触する粘着剤層(X)の溶解度パラメータ(SP値)と車両用塗膜に含まれる表面調整剤の溶解度パラメータ(SP値)の差(絶対値)が0.6(cal/cm31/2以下であることを特徴とする車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法。
  2. 前記粘着シートが自動車塗膜保護シートであり、自動車塗膜面の保護方法である請求項1に記載の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法。
  3. 前記粘着剤層(X)が、炭素数2〜14個のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を主成分とするビニル系モノマー又はその部分重合物(a)、光重合開始剤(b)、多官能(メタ)アクリレート(c)を含有するアクリル系粘着剤組成物を活性エネルギー線硬化して形成されたものである請求項1又は2に記載の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法。
  4. 前記粘着シートが、中空微小球状体を含む粘弾性体層(Y)を有する請求項1〜3のいずれかの項に記載の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法。
  5. 前記表面調整剤が数平均分子量が4000〜30000のアクリル系オリゴマーである請求項1〜4のいずれかの項に記載の車両用塗膜面に対する粘着シートの接着方法。
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