JP5038585B2 - セル、並びにこれを用いたスタック、燃料電池及び車両 - Google Patents

セル、並びにこれを用いたスタック、燃料電池及び車両 Download PDF

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本発明は、異常高温時における応答性と線形性を両立することのできる燃料電池に関し、詳細には、セル内部に異常な高温部が出現した場合等に、外部温度調整機能にかかわらず、流体流量を増やすこと等ができるセル、並びにこれを用いたスタック、燃料電池及び車両に関する。
従来から、燃料電池自動車等に有用な、PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell:固体高分子型燃料電池)等の燃料電池(FC)が開発されている。
PEFCセルは、一般的に出力電流を増やすと出力電圧が低下する。セルの基本性能は、出力電流を増やしたときの電圧低下の少なさで測られる。ところで、セルからその能力以上の電流を取り出した場合、つまり、外部電源等によりこのセル電圧がマイナスになる領域まで強制的に電流を取り出した場合には、電圧がセルの電気化学的な系で決まる電解開始電圧以下になると生成水やセル構成材料が電解を起こし、劣化が生じる。このため、セルは出力電圧が電解開始電圧以下にならないように運転する必要があり、実用上はマージンを持たせてプラス0.数V程度以下にならないよう出力電流を制限している。
FCスタックは単独セルより高い出力電圧を得るため多数のセルを電気的に直列に積み重ねたものであり、直列であるためスタック内の各セルの出力電流の値は必然的に同じになる。スタック中に他のセルより特性が低いセルがあり、同じ出力電流でもより低い出力電圧になるようなセルがあるとすると、スタックから電流を引き出したときに、このセルだけが電解開始電圧にまで電圧が低下し、他のセルはそのようなことがないということが起きる。このような事態によるセル劣化、破壊を防ぐために、スタックから取り出す電流は最も性能の低いセルの限界に合わせて制限する必要がある。つまり、一般的な直列スタックでは、1つの性能の低いセルがスタック全体の性能を制限する。
ところで、PEFCセルの性能は温度にも大きく左右されるため、上記の理由からスタック内に温度異常のセルが一つ現れただけでスタックの性能が低下する。このため、スタックを構成する各セルの温度を揃え、温度異常のセルを作らないことが重要であるが、数10〜数100枚のセルを重ねるスタックでは、セル個別の温度管理は非常に複雑な構成となるため実施されていなかった。
また、例えば、特開平7−249419号公報では、燃料電池を構成する各ユニットセルのセル面内における温度、電流密度の均一化を図ることを目的として、燃料ガス流路中に該燃料ガス流路内の温度に応じて開度が変化する流量調節弁等の燃料流量制御手段を設けた燃料電池が開示されている(特許文献1)。そして、該文献には、バイメタル又は形状記憶合金を含んで構成された弁を有する燃料流量制御手段を備えた燃料電池が開示されている。しかし、この燃料電池では、熱応答性と、温度に対する線形性の両立が困難であるという問題がある。
特開平7−249419号公報
本発明が解決しようとする問題点は、前述した従来技術の問題である。
従って、本発明の目的は、セル内部に異常な高温部が出現した場合等に、流体流量を増やすことのできるセルを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、異常高温時における応答性と線形性を両立することのできる燃料電池を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究した結果、セル内の流体流路上に、該流体の流量を調節するための特定の手段を設けたセルが、前記目的を達成し得ることの知見を得た。
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、下記1.のセルを提供するものである。
1.流体流路上に該流体の流量調節手段を備えたセルであって、
前記流量調節手段が、温度−形状特性の異なる少なくとも二種の温度変形材料からなることを特徴とするセル。
セル内部に異常な高温部が出現した場合等に、流体流量を増やすことができる。
また、本発明は、以下の2.〜12.の発明をそれぞれ提供するものである。
2.二種の前記温度変形材料は、温度に対してリニアに変形する特性を有する一の材料と温度応答性の高い特性を有する他の材料である、前記1記載のセル。
3.前記一の材料がバイメタルであり、前記他の材料が形状記憶合金である、前記2記載のセル。
4.前記流体流路が、ガス流路及び温度調節媒体流路の少なくとも一つである、前記1〜3の何れかに記載のセル。
5.温度調節媒体流路上に該温度調節媒体の流量調節手段を備えたセルであって、
前記流量調節手段が、所定の温度−形状特性を有する温度変形材料からなることを特徴とするセル。
6.前記1〜5の何れかに記載のセルの二以上を、電気的に直列に積み重ねたことを特徴とするスタック。
このスタックによれば、スタック内の一部のセルが異常に高温になったり低温になったりすることを防ぐことができ、全体の温度分布が均一なスタックを提供できる。
7.流体流路を有する複数のセルがスタック状に積み重ねられてなる燃料電池であって、
複数の前記セルの少なくとも一部のセル内の流体流路上に該流体の流量調節手段を備え、
前記流量調節手段が、温度−形状特性の異なる少なくとも二種の温度変形材料からなることを特徴とする燃料電池。
この燃料電池によれば、スタック内の温度分布が均一で、性能に優れた燃料電池を提供できる。また、この燃料電池は、異常高温時における応答性と線形性を両立することができるものである。
8.二種の前記温度変形材料は、温度に対してリニアに変形する特性を有する一の材料と温度応答性の高い特性を有する他の材料である、前記7記載の燃料電池。
この燃料電池によれば、スタック内の温度分布がより均一で、性能により優れた燃料電池を提供できる。
9.前記一の材料がバイメタルであり、前記他の材料が形状記憶合金である、前記8記載の燃料電池。
この燃料電池によれば、スタック内の温度分布が更に均一で、性能に更に優れた燃料電池を提供できる。
10.前記流体流路が、ガス流路及び温度調節媒体流路の少なくとも一つである、前記7〜9の何れかに記載の燃料電池。
この燃料電池によれば、スタック内の温度分布が更に一層均一で、性能に更に一層優れた燃料電池を提供できる。
11.温度調節媒体流路を有する複数のセルがスタック状に積み重ねられてなる燃料電池であって、
複数の前記セルの少なくとも一部のセル内の温度調節媒体流路上に該温度調節媒体の流量調節手段を備え、
前記流量調節手段が、所定の温度−形状特性を有する温度変形材料からなることを特徴とする燃料電池。
この燃料電池によれば、冷却水等の温度調節媒体の流路に設けられた手段により、スタック内の温度分布が均一で、性能に優れた燃料電池を提供できる。
12.前記7〜11の何れかに記載の燃料電池を少なくとも備えた車両。
この車両によれば、性能に優れた燃料電池自動車等を提供できる。
本発明によれば、セル内部に異常な高温部が出現した場合等に、流体流量を増やすことのできるセルが提供される。また、本発明によれば、全体の温度分布が均一なスタックが提供される。また、本発明によれば、スタック内の温度分布が均一で、性能に優れ、異常高温時における応答性と線形性を両立することのできる燃料電池が提供される。また、本発明によれば、性能に優れた燃料電池自動車等の車両が提供される。
以下に、本発明の実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、斯かる実施例により何等制限されるものではない。
図1に、実施例1に係る燃料電池用セルを示す。実施例1に係る燃料電池用セル1は、セル面内の何れかの箇所に局所の異常高温部が発生した場合に、緊急に冷却水を増加させる構成のものである。尚、図1Aは、実施例1に係る燃料電池用セルを示す概略正面図であり、図1Bは、図1Aに示す燃料電池用セルの右側面図である。また、図1C及びDはそれぞれ、図1Bに示す燃料電池用セルの一部拡大図であって、異常高温部が発生した際に冷却水を増加させるコントロール機構を示す概略説明図である。
本実施例1の燃料電池用セル1は、図1に示すように、冷却水流路2及び反応ガス流路3が設けられたもので、セル面内の該冷却水流路2上に該冷却水の流量調節手段4を備えるものである。そして、流量調節手段4は、温度−形状特性の異なる少なくとも二種の温度変形材料からなる。
流量調節手段4を構成する温度変形材料としては、温度に対しリニアに形状が変化するバイメタル又はワックス構造物と、温度に対する形状変化がリニアでないかある閾値温度で急激に変形する形状記憶合金又は相転移変形するポリマのアクチュエータとを組み合わせたもの等を用いることができる。図1では、バイメタルからなる感温オリフィス5と形状記憶合金ワイヤ(バネ)6とを組合せたものを示している。
形状記憶合金ワイヤ6は、その一端が感温オリフィス5に接続され、もう一端がセル1に固定されている。この形状記憶合金ワイヤ6は、ある閾値温度以上で、コイル状あるいは波状に変形するように作成されている。また、形状記憶合金ワイヤ6は、冷却水流路2に沿って、セル1の発電部全体にかかるように張られている。一方、感温オリフィス5には、引張りによって、全開となる機構が内蔵されている。
形状記憶合金ワイヤ6と接続された感温オリフィス5による制御の機構は、次の通りである。即ち、図1C及びDに示すように、セル1の何処か局所が高温になり、それによって形状記憶合金ワイヤ6の一部Pが高温になると、そこがコイル状に変形して縮み(図1D)、感温オリフィス5を強制的に開く全開機構を作動させ、冷却水を増加させて温度上昇を防ぐことができる。
かかる構造の燃料電池用セル1によれば、セル内部に異常な高温部が出現した場合等に温度調整機能にかかわらず、冷却水量を増やすことのできる燃料電池を提供することができる。
そのような燃料電池としては、図1に示す燃料電池用セル1を少なくとも一部に用いて、複数のセルをスタック状に積み重ねたもの等が挙げられる。かかる燃料電池は、PEFC等として用いられ、また燃料電池自動車等の車両等に使用することができる。
図2に、実施例2に係る燃料電池用セルを使用した例を示す。図2Aは、実施例2に係る燃料電池用セルを用いた燃料電池スタック(一例)の要部を示す概略構成図である。
具体的には、図2Aに示すように、実施例2の燃料電池用セル10を複数用いて、電気的に直列に積み重ねた燃料電池スタック20である。また、図2Bは、図2Aに示す燃料電池スタックを構成するセルの一部拡大図である。
実施例2に係る燃料電池用セル10は、水を温度調節媒体として冷却により温度調節を行い、燃料電池用スタック20内の各セルの温度制御を行うものである。
燃料電池スタック20は、図2Aに示すように、冷却水流路11及び反応ガス流路12が設けられた複数の本実施例2に係るセル10がスタック状に積み重ねられてなるものである。そして、複数のセル10それぞれの冷却水流路11上に、該冷却水の流量調節手段13を備えている。この流量調節手段13は、所定の温度−形状特性を有する温度変形材料からなるものである。
図2Bに示すように、セル10における冷却水流路11の出口側には、流量調節手段13である前記温度変形材料としての湾曲した金属板が取り付けられており、この金属板をオリフィス(感温オリフィス)としている。この金属板は、バイメタルを内蔵し、温度に感応して曲率を変化させるようになっている。バイメタルは、高温で曲率が低くなり、低温で曲率が高くなるように構成されている。
本実施例2に係る燃料電池用セル10によれば、前述した構成を備えているため、次に示す働きをする。即ち、冷却水流路11から出てくる冷却水の温度が高い場合には、流量調節手段13としてのオリフィスが開く方向(図2Bの矢印X方向:高温時変位方向)に変形して冷却水量を増やす。逆に、冷却水流路11から出てくる冷却水の温度が低い場合には、流量調節手段13としてのオリフィスが閉じる方向(図2Bの矢印Y方向:低温時変位方向)に変形して冷却水量を減らす。
かかる構造の燃料電池用セル10によれば、セルの冷却水(又は冷却用流体)出口部の冷却水温度に応じて開度が変化するオリフィスを内蔵し、スタックを構成した、温度分布を自律的に制御できる燃料電池を提供することができる。
そのような燃料電池としては、燃料電池用セル10を少なくとも一部に用いて、複数のセルをスタック状に積み重ねた燃料電池等が挙げられる。かかる燃料電池は、PEFC等として用いられ、また燃料電池自動車等の車両等に使用することができる。
尚、実施例2では、冷却水を利用した冷却媒体(冷却液体等の冷却用流体)による作用を示しているが、温度調節媒体(温度調節液体等の温度調節用流体)が燃料電池より高温で暖める作用をする場合は、バイメタルの構成を実施例2に係る前記構成とは逆とし、逆の制御が働くようにすることもできる。
また、流量調節手段13としてのオリフィスの流量調節の必要範囲によっては、バイメタルの構成材料に熱膨張の大きい樹脂や、熱膨張の小さい無機材料を使用してもよい。
更に、オリフィスは、同様にその流量調節の必要範囲に応じて、図5に示すような実施例2とは別構造の構成としても良い。図5に示すセル50に設けられた流量調節手段51としてのオリフィスは、温度調節媒体流路52の幅に応じて可変できるような構造となっている。
図3に、実施例3に係る燃料電池用セルを示す。実施例3の燃料電池用セル30は、前述した実施例2の温度制御機構を、セル面内でもできるように拡張したものである。
尚、図3Aは、実施例3に係る燃料電池用セルを示す概略正面図であり、図3Bは、図3Aに示す燃料電池用セルの右側面図である。
本実施例3の燃料電池用セル30は、図3に示すように、複数の反応ガス流路32とともに、セルに独立に並行して冷却水が流れるための複数の冷却水流路31が設けられたもので、セル面内の複数の冷却水流路31それぞれの出口に、該冷却水の流量調節手段33としての感温オリフィスが備えられ、各流路31に自律温度調節機構をもたせた構造を有している。
流量調節手段33を構成する感温オリフィスとしては、前述した実施例2に係るセルに使用されるオリフィスと同様のものが用いられる。従って、各冷却水流路31におけるそれぞれの流量調節手段33としてのオリフィスの温度制御機構については、実施例2で説明した機構と同様である。
かかる構造の燃料電池用セル30によれば、上記オリフィス構造が内蔵された冷却水流路31をセルに並列に複数有するため、セル面内の温度分布を自律的に制御でき、特に図面上の上下方向の温度分布をコントロールできる燃料電池を提供することができる。
そのような燃料電池としては、燃料電池用セル30を少なくとも一部に用いて、複数のセルをスタック状に積み重ねた燃料電池等が挙げられる。かかる燃料電池は、PEFC等として用いられ、また燃料電池自動車等の車両等に使用することができる。
図4に、実施例4に係る燃料電池用セルを示す。実施例4の燃料電池用セル40は、実施例2の温度制御機構をセル面内でもできるように拡張したもので、前述した実施例3とは別の構成のものである。尚、図4Aは、実施例4に係る燃料電池用セルを示す概略正面図であり、図4Bは、図4Aに示す燃料電池用セルの右側面図である。
本実施例4の燃料電池用セル40は、図4に示すように、複数の反応ガス流路42とともに、セルに独立に所定のルートで冷却水が流れるための複数の冷却水流路41が設けられたもので、セル面内の複数の冷却水流路41の出口またはその近辺に、該冷却水の流量調節手段43としての感温オリフィスが備えられ、各流路41に自律温度調節機構をもたせた構造を有している。
流量調節手段43を構成する感温オリフィスとしては、前述した実施例2に係るセルに使用されるオリフィスと同様のものが用いられる。従って、各冷却水流路41におけるそれぞれの流量調節手段43としてのオリフィスの温度制御機構については、実施例2で説明した機構と同様である。
かかる構造の燃料電池用セル40によれば、上記オリフィス構造が内蔵された冷却水流路41をセルに所定のルートが形成されるように複数有するため、セル面内の温度分布を自律的に制御でき、特にセル面内の中央及び周辺の温度分布のコントロールできる燃料電池を提供することができる。
そのような燃料電池としては、燃料電池用セル40を少なくとも一部に用いて、複数のセルをスタック状に積み重ねた燃料電池等が挙げられる。かかる燃料電池は、PEFC等として用いられ、また燃料電池自動車等の車両等に使用することができる。
前述した各実施例に係る燃料電池用セルを使用した燃料電池は、全て、スタック内の各セル温度をモニタし、外部機構により各セルの温度をコントロールする代わりに、各セルに自律的、つまり外部コントロール等が不要で単独で温度調節が可能な機能をもたせたものである。このようなセルを用いてスタックを構成すれば、スタックに複雑なコントロール系を付加させることなく、簡易な構成にて一部のセルに温度異常が出現するのを防ぐことができる。
かかる燃料電池における温度調節機構は、FCスタック内の一つのセルモジュールに内蔵した温度調節用流体量のコントロール機構、具体的には、セル内蔵の、流体温度に応じて開度が自律的に変化する小型の流体流路絞り機構である。スタックを構成する各セルにこの機能をもたせると、各セルの発熱具合により温度調節用流体の各セルへの分配が自動的に調節されてスタックの温度分布が均一化し、スタック内の一部のセルが異常に高温になったり低温になったりすることを防ぐことができる。また、セルに温度調節用流体通路を並列に複数本作り、それぞれの通路にこの絞り機構を設けると、セル面内の温度分布を均一化できる。この機構により、一部のセルや、更にセル内の一部分の温度異常によるスタック全体の性能低下を防ぐことができる。
本発明は、セル内部に異常な高温部が出現した場合等に、外部温度調整機能にかかわらず、流体流量を増やすこと等ができるセル、並びにこれを用いたスタック、燃料電池及び車両として、産業上の利用可能性を有する。
図1Aは、実施例1に係る燃料電池用セルを示す概略正面図であり、図1Bは、図1Aに示す燃料電池用セルの右側面図であり、図1C及びDはそれぞれ、図1Bに示す燃料電池用セルの一部拡大図であって異常高温部が発生した際に冷却水を増加させるコントロール機構を示す概略説明図である 図2Aは、実施例2に係る燃料電池用セルを用いた燃料電池スタック(一例)の要部を示す概略構成図であり、図2Bは、図2Aに示す燃料電池スタックを構成するセルの一部拡大図である。 図3Aは、実施例3に係る燃料電池用セルを示す概略正面図であり、図3Bは、図3Aに示す燃料電池用セルの右側面図である。 図4Aは、実施例4に係る燃料電池用セルを示す概略正面図であり、図4Bは、図4Aに示す燃料電池用セルの右側面図である。 図5は、本発明の燃料電池用セルが備える流量調節手段としての感温オリフィスの一例を示す概略図である。
符号の説明
1…燃料電池用セル、2…冷却水流路、3…反応ガス流路、4…流量調節手段、5…感温オリフィス、6…形状記憶合金ワイヤ(バネ)、10…燃料電池用セル、11…冷却水流路、12…反応ガス流路、13…流量調節手段、20…燃料電池スタック、30…燃料電池用セル、31…冷却水流路、32…反応ガス流路、33…流量調節手段、40…燃料電池用セル、41…冷却水流路、42…反応ガス流路、43…流量調節手段、50…セル、51…流量調節手段、52…温度調節媒体流路

Claims (5)

  1. 冷却水流路上に該冷却水の流量調節手段を備えたセルであって、
    前記流量調節手段は、温度−形状特性の異なる少なくとも二種の温度変形材料である、温度に対してリニアに変形する特性を有する一の材料と、温度応答性の高い特性を有する他の材料とからなり、
    前記一の材料によって、温度変化に応じて流路面積を調整する感温オリフィスが形成される一方で、
    前記他の材料によって、閾値温度以上になると収縮変形するワイヤが形成され、
    前記感温オリフィスに前記ワイヤが繋がれており、前記ワイヤの収縮変形に応じて前記感温オリフィスが全開となるように構成されていることを特徴とするセル。
  2. 前記一の材料がバイメタルであり、前記他の材料が形状記憶合金である、請求項1記載のセル。
  3. 請求項1又は2に記載のセルの二以上を、電気的に直列に積み重ねたことを特徴とするスタック。
  4. 請求項1又は2に記載のセルの二以上を、スタック状に積み重ねられてなる燃料電池。
  5. 請求項に記載の燃料電池を少なくとも備えた車両。
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