JP5034185B2 - 撮像素子及び撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、受光素子を具備する撮像素子に関し、特に、受光素子の光入射側にカラーフィルタを配置し、観測対象の色成分の観測を可能とした撮像素子に関する。
近年、デジタルカメラやビデオカメラなどでは2次元イメージセンサが用いられている。また、ファクシミリや複写機などではリニアセンサ(一次元イメージセンサ)などが用いられている。
このようなイメージセンサ(撮像素子)は受光素子(光電変換素子)を具備し、この具備した受光素子によりイメージセンサに入射された入射光を検出する。入射光は、光電変換素子により電気信号に変換された後に検出される。
なお、CMOSやCCDなどの受光素子は、人間の視覚感度域である可視光波長域(例えば、400nm〜700nmの波長域)外の領域でも高い感度を有するものである。また、可視光波長域より長波長側の波長域(以下、「赤外域」という。例えば、700nm〜1100nmの波長域である。)についても高い感度を有する。
受光素子は、入射光を有機カラーフィルタ経由で受光する。すなわち、各受光素子の光の入射側には、入射光から特定の色成分を抽出して色分離を行うために、光の3原色の有機カラーフィルタが設置される。この有機カラーフィルタにより入射光は色分離され、観測対象とされている色成分が受光素子によって観測される。
なお、受光素子は、入射光の強さに応じて電気信号に変換するものである。換言すると、入射光の明るさのみを検知するものであり、入射光の色の判別は行わない。そこで、受光素子の光入射側に、光の三原色である赤(R)・緑(G)・青(B)の有機カラーフィルタを備えることにより、撮影対象からの光を色分離して特定の光を取り出している。
具体的には、赤・緑・青の各カラーフィルタを通過した光は、各カラーフィルタに対向する受光素子に入射されて、各受光素子により電気信号に変換される。そして、光電変換により得られた出力値(通常、電圧値が出力される。)が合成されて、撮影対象がカラー画像として再現される。
ところで、このようなカラーフィルタの透過率が低いと、受光素子に到達する光量が減り、画質が低下(暗い画像)することとなる。例えば、図16は赤・緑・青の光の3原色におけるカラーフィルタの分光透過率の一例を示すグラフであるが、緑や青の透過率の頂点部は80%前後しかない。
また、近年、撮像素子についての多画素化の要求が高まっており、画素の微細化が進んでいる。具体的には、画素ピッチ(画素間の距離)は3μmを下回り、2μm前後になりつつある。このように、画素ピッチが2μm近傍の微細画素になると、一画素当たりの面積が小さくなるので、受光素子への入射光量が減少する。このため、カラーフィルタの透過率が低いことは、受光素子の感度の低下を意味し、画質の低下(暗い画像となる)を引き起こす原因となる。
また、図17に示すように、受光素子のSPD感度は、700nm付近の波長域で高い値を示すが、短波長域にいくにつれて低下する。特に、青の波長域(400nm〜500nm)付近では、赤の半分程度の感度となる。
さらに、図16に示すように、青のカラーフィルタの透過率は、赤や緑のカラーフィルタの透過率より低い値を示す。
以上の観点から、赤・緑・青の3原色のカラーフィルタを有する撮像素子では、青の波長領域において受光素子の感度が低く、かつ、赤や緑のカラーフィルタの透過率よりも青のカラーフィルタの透過率の方が低いことが分かる。
このため、従来の撮像素子では、赤や緑よりも青の感度が低くなり、色のバランスを厳密に再現することが困難となる。
この点に関し、受光素子への光量の低下に対応するため、黄(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)からなる補色系のカラーフィルタを用いる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この技術では、黄(Y)のカラーフィルタを用いることで、赤と緑との合成光を取り出すことができる。また、マゼンタ(M)のカラーフィルタを用いることで、赤と青との合成光を取り出すことができる。また、シアン(C)のカラーフィルタを用いることで、緑と青との合成光を取り出すことができる。
すなわち、補色系のカラーフィルタでは2色ずつの光を透過するため透過率を高くすることができ、入射光の光量の低下を抑えることができる。
特開2002−51350号公報
しかしながら、黄・マゼンタ・シアンの補色系のカラーフィルタを透過した光から赤・緑・青の3原色の光を取り出すには、例えば青=(シアン+マゼンタ−黄)/2、緑=(シアン+黄−マゼンタ)/2、赤=(マゼンタ+黄−シアン)/2などのように、補色系のカラーフィルタを経由し、受光素子で観測された各値から赤・緑・青の3原色に相当する値を算出するための煩雑な計算を行う必要がある。
そのため、原色に近い鮮やかな色を表現することが困難な場合がある。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、色バランスと色再現性とがよい撮像素子を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
請求項1に対応する発明は、入射光のうち特定の色成分の抽出に用いられるフィルタと、前記入射光を前記フィルタ経由で観測する受光素子とを具備する撮像素子において、前記フィルタは、透明フィルタと、黄成分の抽出に用いられる黄フィルタと、赤成分の抽出に用いられる赤フィルタとを含み、前記黄フィルタと前記赤フィルタとを被覆する透明平坦化層を具備し、前記透明フィルタは前記透明平坦化層により形成される撮像素子である。
請求項2に対応する発明は、前記撮像素子は、前記受光素子に光を集光するためのマイクロレンズを更に備え、前記マイクロレンズは、前記透明平坦化層により形成される撮像素子である。
請求項3に対応する発明は、入射光のうち特定の色成分の抽出に用いられるフィルタと、前記入射光を前記フィルタ経由で観測する受光素子とを具備する撮像素子において、前記フィルタは、透明フィルタと、黄成分の抽出に用いられる黄フィルタと、赤成分の抽出に用いられる赤フィルタとを含み、前記黄フィルタの画素数と、前記透明フィルタ及び前記赤フィルタの合計の画素数とが等しい撮像素子である。
請求項4に対応する発明は、前記受光素子は、前記入射光を前記透明フィルタ経由で観測する入射光受光素子と、前記入射光を前記黄フィルタ経由で観測する黄受光素子と、前記入射光を前記赤フィルタ経由で観測する赤受光素子と、前記入射光受光素子で観測された観測結果から、前記黄受光素子で観測された観測結果を引き算し、青の観測結果を求める演算手段と、前記黄受光素子で観測された観測結果から、前記赤受光素子で観測された観測結果を引き算し、緑の観測結果を求める演算手段とをさらに具備する撮像素子である。
請求項5に対応する発明は、前記透明フィルタと、前記黄フィルタと、前記赤フィルタとを、マス目状に隣接配列して面を形成し、色分離の一単位を形成する撮像素子である。
請求項に対応する発明は、前記透明フィルタは、400nmより短波長域で紫外線を吸収する撮像素子である。
請求項に対応する発明は、前記入射光のうち前記受光素子に入射する光を除く他の光の反射及び透過を抑制するための遮光膜をさらに具備する撮像素子である。
請求項に対応する発明は、前記受光素子を配置する基板を具備し、前記遮光膜は、前記基板の前記入射光の入射側であり、前記受光素子に前記入射光を入射させる領域を除く他の領域に設けられる撮像素子である。
請求項に対応する発明は、前記遮光膜に紫外線吸収機能をもたせるか、もしくは、紫外線を吸収する膜を積層した撮像素子である。
請求項10に対応する発明は、前記遮光膜に近赤外線吸収機能をもたせるか、もしくは、近赤外線を吸収する膜を積層した撮像素子である。
請求項11に対応する発明は、入射光のうち特定の波長域に存する光の強度値を検出する撮像素子と、前記撮像素子が検出した光の強度値に基づいて入射光を再現する演算手段とを備えた撮像装置であって、前記撮像素子は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成され、入射光を受光するための光電変換素子と、前記光電変換素子上に形成され、前記入射光を透過する透明フィルタと、前記光電変換素子上に形成され、前記入射光のうち赤色成分の抽出に用いられる赤フィルタと、前記光電変換素子上に形成され、前記入射光のうち黄色成分の抽出に用いられる黄フィルタと、前記黄フィルタと前記赤フィルタとを被覆するように形成された透明平坦化層と、前記黄フィルタと前記赤フィルタとの上方に形成されたマイクロレンズとを備え、前記演算手段は、前記透明フィルタを経由して受光した入射光の強度値から、黄フィルタを経由して受光した入射光の強度値を引き算処理して、入射光の青色成分の値を演算する手段と、前記黄フィルタを経由して受光した入射光の強度値から、赤フィルタを経由して受光した入射光の強度値を引き算処理して、入射光の緑色成分の値を演算する手段と、前記赤フィルタを経由して受光した入射光の強度値に基づいて入射光の赤色成分の値を演算する手段とを備え、前記透明フィルタは前記透明平坦化層により形成される撮像装置である。
請求項12に対応する発明は、前記マイクロレンズは、前記透明平坦化層により形成される撮像装置である。
請求項13に対応する発明は、入射光のうち特定の波長域に存する光の強度値を検出する撮像素子と、前記撮像素子が検出した光の強度値に基づいて入射光を再現する演算手段とを備えた撮像装置であって、前記撮像素子は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成され、入射光を受光するための光電変換素子と、前記光電変換素子上に形成され、前記入射光を透過する透明フィルタと、前記光電変換素子上に形成され、前記入射光のうち赤色成分の抽出に用いられる赤フィルタと、前記光電変換素子上に形成され、前記入射光のうち黄色成分の抽出に用いられる黄フィルタと、前記黄フィルタと前記赤フィルタとを被覆するように形成された透明平坦化層と、前記黄フィルタと前記赤フィルタとの上方に形成されたマイクロレンズとを備え、前記演算手段は、前記透明フィルタを経由して受光した入射光の強度値から、黄フィルタを経由して受光した入射光の強度値を引き算処理して、入射光の青色成分の値を演算する手段と、前記黄フィルタを経由して受光した入射光の強度値から、赤フィルタを経由して受光した入射光の強度値を引き算処理して、入射光の緑色成分の値を演算する手段と、前記赤フィルタを経由して受光した入射光の強度値に基づいて入射光の赤色成分の値を演算する手段とを備え、前記黄フィルタの画素数と、前記透明フィルタ及び前記赤フィルタの合計の画素数とが等しい撮像装置である。
<作用>
従って、請求項1に対応する発明は、透明フィルタと、黄成分の抽出に用いられる黄フィルタと、赤成分の抽出に用いられる赤フィルタとを含み、黄フィルタと赤フィルタとを被覆する透明平坦化層を具備し、透明フィルタは透明平坦化層により形成している撮像素子であるので、煩雑な計算を行わなくても原色に近い鮮やかな色を表現でき、色バランスと色再現性とが良く、更に、透明フィルタのパターン形成工程を設ける必要がなく、製造プロセスを簡略化することができる撮像素子を提供できる。
請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する作用に加え、受光素子に入射光を集光するためのマイクロレンズを更に備え、マイクロレンズは透明平坦化層により形成しているので、撮像素子を薄くすることができる。
請求項3に対応する発明は、透明フィルタと、黄成分の抽出に用いられる黄フィルタと、赤成分の抽出に用いられる赤フィルタとを含み、黄フィルタの画素数と、透明フィルタ及び前記赤フィルタの合計の画素数とが等しい撮像素子であるので、煩雑な計算を行わなくても原色に近い鮮やかな色を表現でき、色バランスと色再現性とが良く、更に、一単位毎に緑と青との色成分を個別に演算することができる撮像素子を提供できる。
請求項4に対応する発明は、請求項1〜3に対応する作用に加え、入射光受光素子で観測された観測結果から黄受光素子で観測された観測結果を引き算して青の観測結果を求める演算手段と、黄受光素子で観測された観測結果から赤受光素子で観測された観測結果を引き算して緑の観測結果を求める演算手段とを備えているので、補色系のカラーフィルタに比べて、煩雑な計算を行わなくても原色に近い鮮やかな色を表現でき、色バランスと色再現性とがよい撮像素子を提供できる。
請求項5に対応する発明は、請求項1〜4に対応する作用に加え、透明フィルタ・黄フィルタ・赤フィルタを、マス目状に隣接配列して面を形成し色分離の一単位を形成しているので、一単位毎に緑と青との色成分を演算することができる。
請求項に対応する発明は、請求項1〜に対応する作用に加え、透明フィルタは400nmより短波長域で紫外線を吸収するので、人間が認識しない紫外線の影響を抑えることができる。
請求項7,8に対応する発明は、請求項1〜に対応する作用に加え、受光素子に入射する光を除く他の光の反射を抑制するための遮光膜を備えていることにより、迷光の影響を抑えることができる。
請求項に対応する発明は、請求項7,8に対応する作用に加え、遮光膜に紫外線吸収機能をもたせるか、もしくは紫外線を吸収する膜を積層しているので、人間が認識しない紫外線の影響を抑えることができる。
請求項10に対応する発明は、請求項7〜9に対応する作用に加え、遮光膜に近赤外線吸収機能をもたせるか、もしくは近赤外線を吸収する膜を積層しているので、人間が認識しない赤外線の影響を抑えることができる。
請求項11に対応する発明は、透明フィルタ・黄フィルタ・赤フィルタとを有し、黄フィルタと赤フィルタとを被覆する透明平坦化層を具備し、透明フィルタは透明平坦化層により形成する撮像素子と、入射光の青色成分の値を演算する手段・入射光の緑色成分の値を演算する手段・入射光の赤色成分の値を演算する手段を有する演算手段とを備えているので、煩雑な計算を行わなくても原色に近い鮮やかな色を表現でき、色バランスと色再現性とがよく、更に、透明フィルタのパターン形成工程を設ける必要がなく、製造プロセスを簡略化することができる撮像装置を提供できる。
請求項12に対応する発明は、請求項11に対応する作用に加え、マイクロレンズは透明平坦化層により形成しているので、撮像素子を薄くすることができる。
請求項13に対応する発明は、透明フィルタ・黄フィルタ・赤フィルタとを有し、黄フィルタと赤フィルタとを被覆する透明平坦化層を具備し、黄フィルタの画素数と、透明フィルタ及び赤フィルタの合計の画素数とを等しくする撮像素子と、入射光の青色成分の値を演算する手段・入射光の緑色成分の値を演算する手段・入射光の赤色成分の値を演算する手段を有する演算手段とを備えているので、煩雑な計算を行わなくても原色に近い鮮やかな色を表現でき、色バランスと色再現性とがよく、更に、一単位毎に緑と青との色成分を個別に演算することができる撮像装置を提供できる。
本発明によれば、色バランスと色再現性とが良い撮像素子を提供できる。特に、青の感度の低下を抑制し、色バランスを向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において同一の要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
<第1の実施の形態>
本実施形態では、CMOSやCCDなどの受光素子を具備し、特に、受光素子の光入射側にフィルタ層を設け、観測対象の色成分を観測する撮像素子について説明する。
図1は本実施形態に係る撮像素子におけるフィルタの配列状態の一例を示す平面図である。この図1では光入射側からみたフィルタの状態の例が表されている。
図2は本実施形態に係る撮像素子の一例を示す断面図である。この図2では、図1のI−I’断面が表されている。なお、この図2では受光素子がCMOSの場合を例として図示しているが、受光素子がCCDの場合も同様である。以下、撮像素子の他の断面図においても同様の構成である。
本実施形態に係る撮像素子1は、入射光のうち特定の色成分の抽出に用いられるフィルタ層2と、入射光をフィルタ層2経由で観測する受光素子3W・3Y・3Rと、演算部4とを具備する。
フィルタ層2は、透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rを含む。黄フィルタ2Yを2画素とし、透明フィルタ2Wと赤フィルタ2Rをそれぞれ1画素とした計4画素により色分離の一単位が形成される。すなわち、黄フィルタ2Yの画素数の割合と、透明フィルタ2W及び赤フィルタ2Rの画素数の合計の割合とを等しくしている。これにより、後述する(白)−(黄)及び(黄)−(赤)の演算処理を一単位ごとに実行することができる。
透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rは、マス目状に隣接配列されることにより面を形成する。これにより、透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rが適切に配置される。
透明フィルタ2Wは、主に400nm以降の長波長の光を吸収することなく、透過することが望ましい。例えば、透明フィルタ2Wとしては、屈折率nが1.5前後の透明ガラスをリファレンスとして、波長が400nm以降の光の透過率が95%以上となるフィルタが望ましい。このような透明フィルタ2Wは、フェノール系・ポリスチレン系・アクリル系などの樹脂により形成されるが、ポリスチレン系、望むらくはアクリル系により形成されるのが耐熱性などの観点から好ましい。
黄フィルタ2Yは、入射光のうち黄成分(赤成分と緑成分が合成された光)の抽出に用いられるフィルタである。この黄フィルタ2Yは補色系のフィルタである。一般的に、補色系のフィルタは、赤・緑・青の3原色系のカラーフィルタよりも光の透過率が高い。
赤フィルタ2Rは、入射光のうち赤成分の抽出に用いられる赤のカラーフィルタである。一般的に、赤のカラーフィルタは、3原色系の他のカラーフィルタである青のカラーフィルタや緑のカラーフィルタよりも透過率が高い。
受光素子である入射光受光素子3W・黄受光素子3Y・赤受光素子3Rは、フィルタ層2の光入射側の反対側に配置される。そして、カラーフィルタを経由した光を受け、受けた光を電気信号に変換し観測データ値を求めるものである。なお、受光素子とフィルタとの一対一の組み合わせが、画素に相当する。
入射光受光素子3Wは、透明フィルタ2Wに対応付けされており、入射光を透明フィルタ2W経由で観測する。
黄受光素子3Yは、黄フィルタ2Yに対応付けされており、入射光を黄フィルタ2Y経由で観測する。
赤受光素子3Rは、赤フィルタ2Rに対応付けされており、入射光を赤フィルタ2R経由で観測する。
演算部4は、青演算部4B・緑演算部4G・赤演算部4Rとを具備する。この演算部4は入射光受光素子3Wと黄受光素子3Yによる観測データ値DwとDyに基づいて、青の観測データ値Dbと緑の観測データ値Dgとを求める機能を持つ。
青演算部4Bは、入射光受光素子3Wで観測された観測データ値Dwから、黄受光素子3Yで観測された観測データ値Dyを引き算し、青の観測データ値Db(=Dw−Dy)を求める。
緑演算部4Gは、黄受光素子3Yで観測された観測データ値Dyから、赤受光素子3Rで観測された観測データ値Drを引き算し、緑の観測データ値Dg(=Dy−Dr)を求める。
すなわち、透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rに対応する色が、それぞれ白(W)・黄(Y)・赤(R)とすれば、以下の式(1)〜式(2)に基づいて、青(B)・緑(G)のデータ値を得ることができる。
青(B)=白(W)−黄(Y) …(1)
緑(G)=黄(Y)−赤(R) …(2)
なお、図2では、黄フィルタ2Yと透明フィルタ2Wとを横断するとともに、黄受光素子3Yと透明受光素子3Wとを横断する断面が表されているが、他のフィルタ及び他の受光素子を横断する断面についても同様の構成となる。
半導体基板5の光入射側には、入射光受光素子3Wと黄受光素子3Yと赤受光素子3Rとが形成されて配設される。
入射光受光素子3W・黄受光素子3Y・赤受光素子3Rの形成された半導体基板5の光入射側の面には平坦化層6が積層される。これにより、透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rを平坦な設置面に形成できる。なお、撮像素子1を薄くするために、平坦化層6は省略されてもよい。なお、平坦化層6の材料としては、アクリル系やエポキシ系・ポリイミド系・ウレタン系・メラミン系・ポリエステル系・尿素系・スチレン系などの樹脂を一つもしくは複数含んだ樹脂を用いることができる。
平坦化層6の光入射側には、入射光受光素子3W・黄受光素子3Y・赤受光素子3Rにそれぞれ対応する透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rが配置され、フィルタ層2が形成される。また、フィルタ層2の光入射側には、樹脂層(透明平坦化層)7が積層される。
樹脂層7の光入射側には、入射光受光素子3W・黄受光素子3Y・赤受光素子3Rに対応するマイクロレンズ8が備えられる。
マイクロレンズ8は、各透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rと対をなすように、各透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rの上方に配置されている。また、マイクロレンズ8は、アクリル樹脂などにより形成され、入肘光受光素子3W・黄受光素子3Y・赤受光素子3Rへの集光性を高める。
なお、本実施形態においては、各フィルタの膜厚はそれぞれ1.4μmであり、画素ピッチ(透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rのピッチ)は2.6μmである。平坦化層6は、紫外線吸収剤を添加した熱硬化型のアクリル樹脂によって形成され、膜厚は0.3μmに形成されている。
ここで、平坦化層6に対して紫外線吸収剤が添加されるとしたのは、感光性樹脂層にパターン露光や現像などを行い、所定部位に感光性樹脂を残存させる公知のフォトリソグラフィ法によりカラーフィルタを形成する際に、下地となる半導体基板5からの露光光のハレーションを防止することにより、形状の良いフィルタを形成するためである。
なお、本実施形態では、平坦化層6を形成するとしているが、撮像素子をさらに薄くすることを目的として平坦化層6を省略するとしてもよい。
なお、本実施形態において、透明フィルタ2Wは、アルカリ可溶型の感光性アクリル樹脂(屈折率n=1.55)を用いて約1μmの膜厚に形成されている。
黄フィルタ2Yと赤フィルタ2Rは、透明樹脂に色材(顔料・色素)を添付した着色感光性樹脂溶液を用いて形成される。なお、透明フィルタ2Wは、着色物を添加しない透明樹脂で形成されるとしてもよい。
本実施形態において、カラーフィルタである黄フィルタ2Yや赤フィルタ2Rは、透明フィルタ2Wの形成に用いられた透明樹脂(感光性アクリル樹脂)に、所定の有機顔料を添加し、分散させた着色感光性樹脂で形成される。例えば、黄フィルタ2Yの形成に用いられる有機顔料としては、C.I. Pigment Yellow150が挙げられる。または、C.I. Pigment Yellow150 とC.I. PigmentYellow139 との混合系顔料でもよい。また、赤フィルタ2Rの形成に用いられる有機顔料としては、C.I. Pigment Red177と、C.I. Pigment Red48:1と、C.I. PigmentYellow139との混合などが挙げられる。
図3は透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rについての分光透過率の一例を示すグラフである。
撮像素子1は、各受光素子による観測データ値Dw・Dy・Drに基づいて演算(引き算)を行い、赤・緑・青の3原色の観測データ値Db・Dg・Drを得る。すなわち、撮像素子1は、このような演算を行うことにより、見かけ上(仮想的に)、青フィルタと緑フィルタとを具備していると考えることができる。
図4は撮像素子1の演算によって得られる見かけ上の青フィルタと緑フィルタと、赤フィルタとについての分光透過率の一例を示すグラフである。この図4に示す撮像素子1の見かけ上の青フィルタと緑フィルタとの分光透過率と、図16に示す従来の青のカラーフィルタと緑のカラーフィルタとの分光透過率とを比較すると、撮像素子1の見かけ上の青フィルタと緑フィルタとの分光透過率には以下の特徴がある。
すなわち、撮像素子1の見かけ上の青フィルタと緑フィルタとの透過率は、それぞれの色の波長域において、従来の青のカラーフィルタや緑のカラーフィルタよりも透過率が高いという特徴を持つ。
特に、見かけ上の青フィルタの透過率は、青の波長域において、従来の青のカラーフィルタより透過率が高くなる。
このため、撮像素子1では、青の感度が向上し、色バランスが改善される。
以下、本実施形態に係る撮像素子1と従来の撮像素子とを比較して説明する。
まず、「見かけ上のカラーフィルタ」について説明する。
図5は従来の撮像素子の実際の分光特性の例を示すグラフである。
従来の撮像素子の分光特性は、受光素子の感度(図5(A))と、この受光素子の光入射側に配置されているフィルタの透過率(図5(B))とを掛け合わせた積の値と等価と考えられ、図5(C)に示すように表される。
この図5(B)に示すように、従来の撮像素子における青のカラーフィルタは、他の赤や緑のカラーフィルタよりも透過率が低い。また、図5(A)に示すように、青の波長域における受光素子の感度は他の赤や緑の波長域における感度よりも低い。このため、従来の撮像素子においては感度比を求めると、青/緑は赤/緑より小さくなりすぎる。すなわち、色再現性が低いという問題がある。
これに対し、本実施形態における撮像素子1は、3原色である赤・緑・青のカラーフィルタに代えて、透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rを備えている。
このため、本実施形態における撮像素子1の分光特性は、受光素子の感度と、この受光素子の光入射側に配置されている透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rの透過率をそれぞれ掛け合わせた積の値と等価と考えられる。
透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rの透過率は、青のカラーフィルタや緑のカラーフィルタよりも高い。
したがって、この透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2R経由で入射光受光素子3W・黄受光素子3Y・赤受光素子3Rにより観測された場合、その観測データ値Dw・Dy・Drに基づいて算出された観測データ値Db・Dgは、高い透過率により得られた観測結果といえる。
特に、青の観測データ値Dbについては、高い光強度で観測されたことと同等となり、青/緑の感度比を大きくすることができ、色再現性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、青の観測データ値Dbや緑の観測データ値Dgを、引き算という簡単な演算を一回行うのみで求めることができる。
したがって、従来の補色系のカラーフィルタを用いた撮像素子よりも演算を簡略化することができ、原色に近い鮮やかな色を表現できる。
次に、「暗電流によるノイズ」について説明する。
図5(C)に示すように、受光素子は、光が入射していない場合であっても、僅かに電流を発生させている。このような光が入射していないにもかかわらず受光素子から流れる電流は、暗電流(dark current)と呼ばれ、ノイズの原因となる。従来の赤・緑・青の3原色のカラーフィルタは、分光特性上、所定の波長域の光を透過させるものであるので、光を遮断する波長域も存在する。
しかしながら、受光素子は、光の遮断される波長域についても暗電流を発生させる。このため、従来の撮像素子の観測結果には、光を透過する波長域における光の観測結果に加えて、暗電流によるノイズも含まれており、このノイズにより色再現性が低下する場合がある。
これに対して、本実施形態に係る撮像素子1は、上述したように、入射光受光素子3Wの観測データ値Dwと黄受光素子3Yの観測データ値Dyとから、黄受光素子3Yの観測データ値Dyと赤受光素子3Rの観測データ値Drとを引き算するため、暗電流の値が相殺される。これにより、観測結果からノイズを除去できるので、色再現性を向上させることができる。
次に、「分光の浮き」について説明する。
図5(B)に示すように、従来の赤・緑・青のカラーフィルタの分光透過率において、赤や青のカラーフィルタの分光曲線の裾部の透過率は数%と低いが、緑のカラーフィルタの分光曲線の裾部の透過率は10%程度と高くなっている。このように、裾部の透過率が高いことを分光の浮きが大きいという。
従来の撮像素子においては、緑のカラーフィルタの分光曲線の裾部が赤や青の波長域に存在し、かつ、緑の裾部の分光は大きい。そのため、緑の観測結果に赤や青が混色することになり、緑の再現性が低下するという問題があった。
これに対して、本実施形態に係る撮像素子1では、上述したように、入射光受光素子3Wの観測データ値Dwと黄受光素子3Yの観測データ値Dyとから、黄受光素子3Yの観測データ値Dyと赤受光素子3Rの観測データ値Drとを引き算する。そのため、分光の浮きを小さくすることができ、色再現性を向上させることができる。
次に、「紫外線吸収剤及び赤外線吸収剤」について説明する。
CMOSやCCDなどの受光素子は、人間の感じない紫外線域にも若干の感度を有する。
そのため、本実施形態に係る透明フィルタ2Wは、400nm以下の光を不透過とし、主に400nm以降の波長の光を吸収することなく通すことが望ましい。そこで、本実施形態に係る透明フィルタ2Wに紫外線吸収剤や、樹脂の硬化に用いる光開始剤や硬化剤を添付し、透明フィルタ2Wに紫外線吸収機能を付加してもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物やペンゾフェノン系化合物・サルチル酸系化学物・クマリン系化合物を用いることができる。また、紫外線吸収剤に、例えばヒンダードミン系化合物などの光安定化剤やクエンチャーなどを添加して用いてもよい。
さらに、透明フィルタ2Wの形成に用いる樹脂のポリマーやモノマーあるいは硬化剤に、紫外線吸収機能を有する官能基をペンダントしたり、ポリマーに取り込まれるような基を持たせて重合したりしても良い。例えば、キノン類やアントラセンをポリマーに導入しても良いし、紫外線吸収性の基を持つモノマーを添加しても良い。なお、ペンダントとは、反応型吸収剤などの形で樹脂分子鎖に組み込むことをいう。
また、赤外線吸収性化合物や赤外線吸収剤を、透明フィルタ2Wを構成する樹脂に添加してもよい。具体的には、ペンダント方式により透明フィルタ2Wを構成する樹脂に添加することができる。
さらに、本実施形態によれば、フィルタ層2は、黄フィルタ2Yを2画素とし、透明フィルタ2Wと赤フィルタ2Rをそれぞれ1画素とした計4画素により色分離の一単位が形成されている。このため、青及び緑のデータ値を得る際に、黄色のデータ値を重複して使用する必要がない。すなわち、(白)−(黄)及び(黄)−(赤)の演算処理を一単位内で個別に実行することができ、演算処理の高速化を実現できる。
以上説明した本実施の形態に係る撮像素子1においては、見かけ上、高透過の緑・青のフィルタを具備した場合と同等の効果を得ることができ、特に従来の撮像素子よりも青の観測精度を向上させることができる。
<第2の実施形態>
本実施形態においては、第1の実施形態に係る撮像素子の変形例について説明する。なお、本実施形態に係る撮像素子9は、第1の実施形態に係る撮像素子1において、透明フィルタ2Wと樹脂層7とを一体構成としている。
図6は本実施形態に係る撮像素子の一例を示す断面図である。この図6は図1のI−I’断面に対応するものである。また、透明フィルタ10Wは、第1の実施形態の透明フィルタ2W及び樹脂層7に相当する。
本実施形態に係る撮像素子9は、第1の実施形態に係る透明フィルタ2Wの位置に、透明フィルタ10Wの一部を記置している。
透明フィルタ10Wの他の部分は、黄フィルタ2Yや赤フィルタ2Rの光入射側の面を覆う。すなわち、透明フィルタ10Wは、第1の実施形態に係る透明フィルタ2Wと樹脂層7とを一体とした構成を持ち、透明平坦化層としての役割も果たす。
撮像素子9は、透明フィルタ10Wと黄フィルタ2Yと赤フィルタ2Rとを具備する。
入射光受光素子3W・黄受光素子3Y・赤受光素子3Rは、それぞれ透明フィルタ10W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rを通過した光を受け、電気信号に変換する。
撮像素子9は、上記第1の実施形態と同様に、各受光素子による観測データ値Dw・Dy・Drに基づいて演算(引き算)を行い、赤・緑・青の3原色の観測データ値DbやDgを得る。すなわち、撮像素子9は、各受光素子による観測データ値に基づいて演算(引き算)を行うことにより、見かけ上(仮想的に)、青フィルタ・緑フィルタと、赤フィルタとを具備していると考えることができる。
撮像素子9の演算によって得られる見かけ上の青フィルタ・緑フィルタと、赤フィルタとについての波長400nm〜800nmの分光透過率の一例は、図4と同様である。
撮像素子9の見かけ上の青フィルタや緑フィルタの透過率は、それぞれの色の波長域において、従来の青のカラーフィルタや緑のカラーフィルタよりも透過率が高くなるという特徴を持つ。
以上説明した本実施形態においては、黄フィルタ2Yと赤フィルタ2Rとを形成した後、各フィルタを被覆するように透明平坦化層である透明フィルタ10Wが形成される。これにより、黄フィルタ2Yと赤フィルタ2Rとの光入射側の面を透明フィルタ10Wで覆い、透明フィルタ10Wと透明平坦化層とを一体化した構成としている。
すなわち、透明フィルタ10Wと透明平坦化層との形成工程とを一体化しているので、フィルタの形成において、透明フィルタのパターン形成工程を独自に設ける必要がなく、撮像素子9の製造プロセスを簡略化させることができる。
詳しくは、第1の実施形態において透明フィルタ2Wが形成されていた部分に、透明平坦化層である透明フィルタ10Wの一部が配置されることにより、透明フィルタ10Wが透明平坦化層としての役割を果たす。そのため、例えばフォトリソグラフィなどの手法によって透明フィルタを独自に形成する工程を省略できる。すなわち、2色分(黄・赤)のフィルタ形成分の労力で3色分のフィルタを構成でき、フィルタ形成工程を1色分へらすことができる。
<第3の実施形態>
本実施形態においては、第1及び第2の実施形態に係る撮像素子の変形例について説明する。本実施形態に係る撮像素子11は、第2の実施形態に係る撮像素子9において、透明フィルタ10Wとマイクロレンズ8とを一体構成としている。
図7は本実施形態に係る撮像素子の一例を示す断面図である。
本実施形態に係る撮像素子11は、第2の実施形態に係る撮像素子9のマイクロレンズ8と透明フィルタ10Wとを一体構造とした透明フィルタ12Wを具備する。すなわち、透明フィルタ12Wは、入射光受光素子3Wや黄受光素子3Y・赤受光素子3Rへの集光性を高める機能をも持つ。
以下に、この撮像素子11の製造工程を図8〜図12を用いて説明する。
まず、入射光受光素子3W・黄受光素子3Y・赤受光素子3Rが形成された半導体基板5上に、透明樹脂からなる平坦化層6を形成する(図8)。具体的には、受光素子が二次元的に配設された半導体基板5上に、アクリル樹脂を主成分とする塗布液を、2000rpmの回転数でスピンコートする。そして、200℃の熱処理をして硬膜させることにより、膜厚0.2μmの平坦化層6を形成する。アクリル樹脂の塗布液には、固形比が約3%のクマリン系紫外線吸収剤を添加したものを使用することができる。
なお、感光性樹脂からなるカラーフィルタの形成において、感光性樹脂へのパターン露光に紫外線を用いるため、パターン露光時のハレーションを防止するために、平坦化層6に紫外線吸収剤を添加するとしてもよい。また、撮像素子11を薄くするために、平坦化層6は省略されてもよい。
次に、黄フィルタ2Y,赤フィルタ2Rをフォトリソグラフィの手法により形成する(図9)。
詳しくは、露光・現像可能な感光性アクリル樹脂に色材を混合する2種のカラーレジスト(黄・赤)を用い、約1μm膜厚の黄色フィルタ2Yと赤色フィルタ2Rとをそれぞれ形成する。なお、黄色フィルタ2Yの色材には、有機顔料C.I. PigmentYellow150を用いることができる。この黄色フィルタ2Yは、色材(有機顔料)の固形比が約33%となる。また、赤色フィルタ2Rの色材には、C.I. PigmentRed177、C.I. Pigment Red48:1とC.I. PigmentYellow139との混合顔料を使用することができる。この赤色フィルタ2Rは、色材(有機顔料)の固形比が約48%となる。
次に、半導体基板5上に、黄フィルタ2Y及び赤フィルタ2Rを被覆するように透明樹脂層をスピンコートして塗布する。そして、この透明樹脂層を180℃で3分のあいだ熱硬化して、透明フィルタ12Wを含む平坦化層12を形成する(図10)。平坦化層12は平坦化層6とほぼ同じ材料が用いられるものであり、厚膜用に固形比を高くした熱硬化タイプのアクリル樹脂の塗布液により形成される。なお、アクリル樹脂にはクマリン系の紫外線吸収剤が2%含有されている。また、平坦化膜12は、およそ2μm膜厚とする。
そして、平坦化層12上に、露光・現像可能な感光性フェノール樹脂層13を形成する。なお、感光性フェノール樹脂層13は、熱処理で溶融して表面張力でレンズ状に丸くなるといった”熱リフロー性”を有する樹脂である。
次いで、感光性フェノール樹脂層13にパターン露光・現像・硬膜処理等を行い、所定のパターンの感光性フェノール樹脂とする。
次に、200℃の加熱処理を行い、所定パターンの感光性フェノール樹脂13を流動化させる。これにより、約0.6μmの厚さの半球状のレンズ母型13aが形成される(図11)。
次に、レンズ母型13aをマスクとして異方性のドライエッチングをすることにより、レンズ母型13aの形状を平坦化層12に転写して、マイクロレンズを形成する(図12)。すなわち、エッチングによりレンズ母系13aはなくなるが、レンズ母系13aが透明フィルタ12Wへのマスクとなり、レンズ母系13aの半球状の形状が透明フィルタ12Wに転写される。これにより、マイクロレンズ8及び透明フィルタ12Wは同時に形成されることとなる。なお、ドライエッチング量(エッチング深さ)は、約1μmである。また、黄フィルタ2Yと赤フィルタ2Rとは、その表面までのエッチング深さとして実行的に1.2μm膜厚となるようにする。
以上説明したように、透明フィルタ12Wの一部がマイクロレンズとして機能する撮像素子11を得ることができる。また、透明フィルタ12Wとマイクロレンズが一体化しているので、撮像素子11を薄くすることができる。
なお、本実施形態においては、透明平坦化層としての役割を持つ透明フィルタ12Wをマイクロレンズ形状としているが、マイクロレンズを形成することなく透明平坦化層としての役割を持つ透明フィルタ12Wのままでもよい。この場合、図10の第3工程において透明フィルタ12Wを形成した後は、感光性フェノール樹脂13の形成以降の工程を行わずに撮像素子を得ることができる。
また、上述したように、平坦化層6には、感光性樹脂へのパターン露光の際のハレーション防止のために、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
また、受光素子が紫外線域に感度を有することに基づく紫外線によるノイズの発生を防止するために、透明フィルタ12Wに、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
紫外線吸収剤としては、酸化セリウムや酸化チタンなどの金属酸化物からなる微粒子が挙げられる。ただし、上述したように、透明フィルタ12Wにレンズ形状が転写され、透明フィルタ12Wが転写型のマイクロレンズとなる場合において、紫外線吸収剤が無添加の場合には、転写レンズの樹脂中で無機材料が光学的な異物となる。そのため、光が遮断される場合があり、撮像素子11で得られた画像に黒い部分が生じる。
したがって、染料系の紫外線吸収剤を使用することが好ましい。例えば、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系・トリアジン系・サリシレート系・クマリン系・キサンテン系・メトキシケイ皮酸系有機化合物などを用いるとよい。
なお、上記各実施形態において、黄色については、赤色の共通色としてもよい。すなわち、透明部を除き、黄色は赤色部に共通に含まれるものとし、透明部を除き、他の色部の下引きの色として用いてもよい。この場合、例えば、黄色の樹脂により黄の形成位置に黄フィルタ2Yを形成すると同時に、赤の形成位置にも黄フィルタ2Yを形成し、その後、赤の形成位置に赤フィルタ2Rを形成する。
<第4の実施の形態>
本実施形態では、入射光のうち受光素子に入射する光を除く他の光の反射や光の拡散、回り込みを抑制する反射抑制フィルタを、基板の入射光の入射側であり受光素子に入射光を入射させる領域を除く他の領域に設けた撮像素子について説明する。
図13は本実施形態に係る撮像素子の遮光膜の配置位置の第1例を示す平面図である。この図13に示す撮像素子17は、受光素子の光入射側であり、分光フィルタの設置されている有効画素部18の外周部に、光の反射や透過を抑制する遮光膜19を具備する。なお、撮像素子17は外部との電気的接続をとるためのアルミニウム等からなる電極部20を有し、電極部20には遮光膜19は形成しない。
遮光膜19は色材として、例えば、有機顔料(C.I. Pigment violet23 及びC.I. Pigment Red177,C.I. Pigment Red48:1,C.I. PigmentYellow139の混合)を分散混合した樹脂液を塗布して硬膜することにより形成する。ただし、色材はこれに限定するものではなく、他の顔料を用いてもよい。また、単層であっても、異なる色の積層であってもよい。 遮光膜19を、撮像素子17の有効画素部18の外周部に配設することは、撮像素子17の観測結果がノイズの影響を受けることを防ぐことができ、画質を高める点で有効である。
また、本実施形態においては、遮光膜19に可視光をカットする機能に加えて、赤外光をカットする機能をもたせることが望ましい。赤外光カット機能は、遮光膜19を、例えば、固形比40%のカーボンブラック等の黒色顔料を用いて、0.8μmの膜厚に形成することで実現できる。
撮像素子17は、半導体基板5上であって受光素子の開口部外に、可視光波長域において透過抑制特性を持つ遮光膜19を配設している。
補足すると、従来の撮像素子においては、受光素子以外の部分に入射した光が撮像素子内で迷走し、迷光となる場合がある。この迷光は、受光素子に入射するとノイズとなる。また、受光素子の周辺領域に不要な光が入射するとノイズの原因となる。しかし、本実施形態においては、受光素子の有効開口部周辺や、半導体基板5の一部(例えば半導体基板5の外周)に、可視光波長域において透過抑制特性を持つ遮光膜19を配置している。そのため、この遮光膜19により、受光素子を除く他の部分に入射した光が吸収される。
これにより、受光素子に迷光及び不要な光が入射することを防止することができる。すなわち、ノイズを低減させることができ、撮像素子17によって得られる画質を向上させることができる。
また、カーボンブラック等の黒色顔料を用いた遮光膜19の赤外線、紫外線吸収性能が不足する場合は、受光素子の有効開口部ではない部分の半導体基板5上に、遮光膜19を配置する。さらに、この遮光膜19上に赤外線及び紫外線を吸収する膜16を積層しても構わない。これにより、受光素子ではない部分に入射した赤外線及び紫外線が迷走し、迷光となり、ノイズが発生することを防止することができる。なお、この赤外線及び紫外線を吸収する膜16には、マイクロレンズ8の形成に用いる透明樹脂に赤外線吸収剤及び紫外線吸収剤を添加した樹脂を用いれば、材料費を軽減させることもできる。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態に係る撮像素子1に、遮光膜19と膜16とを備えた場合を例として説明しているが、他の実施形態に係る撮像素子に対して、遮光膜19と膜16を備えるとしてもよい。また、撮像素子に対して、遮光膜19のみを備えるとしてもよい。また、遮光膜19に紫外線吸収剤や赤外線吸収剤を添加することであっても構わない。
<第5の実施形態>
本実施形態における撮像素子1Uは、少なくとも2以上のフィルタを備え、第1の波長より短波長側の光について透過抑制特性を持ち、第1の波長より長波長側の光について透過特性を持つ第1フィルタと、第1の波長より長波長側で第2の波長より短波長側の光について透過抑制特性を持ち、第2の波長より長波長側の光について透過特性を持つ第2のフィルタとを備える。なお、本実施形態に係る各フィルタは、短波長域で透過抑制特性を持ち、長波長域で透過特性を持つ。また、分光特性上、略S字状の透過率曲線を持つことが望ましい。
第1フィルタ及び第2フィルタ経由で入射された光は、それぞれ第1受光素子及び第2受光素子により受光され、電気信号に変換される。
具体的には、撮像素子1Uは350nm〜750nmの波長域で10%以下の透過率を示す第1波長域を有し、かつ、当該第1波長域より長波長域であって450nm〜1100nmの波長域で90%以上の透過率である波長域を有するフィルタF1〜フィルタF7を備える。補足すると、第1フィルタ及び第2フィルタは相対的な関係を表す名称であり、フィルタF1〜フィルタF7のそれぞれが第1フィルタ及び第2フィルタになりうる。
フィルタF1〜フィルタF7は、それぞれ、白色光(透明)、緑みの青色光、黄緑色光、黄色光、橙色光、赤色光、赤外光(便宜上、黒と表す)を捉えるためのものである。詳しくは、各フィルタF1〜F7の分光特性は、それぞれ図14のL1〜L7に示される。
なお、本実施形態ではフィルタF1・F4・F6は、それぞれ透明フィルタ2W・黄フィルタ2Y・赤フィルタ2Rに該当する。
次に、各フィルタF1〜フィルタF7において受光した入射光を再現するためのデータ値を求める方法を説明する。
まず、光が撮像素子1Uに入射されると、フィルタF1〜フィルタF7のいずれかである第1フィルタ及び第2フィルタを経由して対応する第1受光素子及び第2受光素子により入射光が受光される。そして、受光された光は電気信号に変換される。
続いて、図15に概念を示すように、第1フィルタにより受光された光のデータ値D1と、第2フィルタにより受光された光のデータ値D2とから第1フィルタ及び第2フィルタが受光する光の波長域の差に対応した波長のデータ値DCを求める。
換言すれば、第1フィルタと第2フィルタとは、それぞれの波長域の差に対応した色の見かけ上のカラーフィルタを構成する。
例えば、フィルタF1(白)とフィルタF4(黄)とに基づいて青色のデータ値を得ることができる。フィルタF4(黄)とフィルタF6(赤)とに基づいて緑色のデータ値を得ることができる。フィルタF6(赤)とフィルタF7(黒)とから赤外線の影響を受けない赤色のデータ値を得ることができる。
これにより、光の3原色のデータ値を得ることができるので、受光した入射光を再現することができる。
さらに、例えばフィルタF2(緑みの青)とフィルタF3(黄緑)とを引き算処理することにより、緑みの青色(緑かがった青色)のデータ値を得ることができる。フィルタF3(黄緑)とフィルタF4(黄)との引き算処理により、黄緑色のデータ値が得られる。フィルタF4(黄)とフィルタF5(橙)との引き算処理により、黄色のデータ値が得られる。フィルタF5(橙)とフィルタF6(赤)との引き算処理により、橙色のデータ値が得られる。
すなわち、上述した方法によれば、フィルタF1〜フィルタF7のうち第1フィルタと第2フィルタとを構成する2つのフィルタを用いることにより、受光した入射光を再現するだけでなく、よりきめの細かい色の抽出ができる。
なお、本実施形態においてはフィルタF1〜F7の7種類を例示したが、これに限られるものではないことは言うまでもない。すなわち、350nm〜750nmの波長域で10%以下の透過率を示す第1波長域を有し、かつ、当該第1波長域より長波長域であって450nm〜1100nmの波長域で90%以上の透過率である波長域を有するカラーフィルタであれば、本実施形態はこれを除外するものではない。
また、本実施形態に係る撮像素子1Uは、カラーフィルタのうち最も色材含有比率の高い高比率カラーフィルタをドライエッチングにより形成し、高比率カラーフィルタ以外の低比率のカラーフィルタをフォトリソグラフィ法により形成することにより製造することができる。
本発明の第1の実施形態に係る撮像素子におけるフィルタの配列状態の一例を示す正面図。 第1の実施形態に係る撮像素子の一例を示す断面図。 透明フィルタ・黄フィルタ・赤フィルタについての分光透過率の一例を示すグラフ。 第1の実施形態に係る撮像素子の演算によって得られる見かけ上の青フィルタと緑フィルタ・赤フィルタとについての分光透過率の一例を示すグラフ。 従来の撮像素子の実際の分光特性の例を示すグラフ。 第2の実施形態に係る撮像素子の一例を示す断面図。 本発明の第3の実施形態に係る撮像素子の一例を示す断面図。 第3の実施形態に係る撮像素子の製造プロセスの第1工程の例を示す断面図。 第3の実施形態に係る撮像素子の製造プロセスの第2工程の例を示す断面図。 第3の実施形態に係る撮像素子の製造プロセスの第3工程の例を示す断面図。 第3の実施形態に係る撮像素子の製造プロセスの第4工程の例を示す断面図。 第3の実施形態に係る撮像素子の製造プロセスの第5工程の例を示す断面図。 本発明の第4の実施形態に係る撮像素子の遮光膜の配置位置の第1例を示す正面図。 本発明の第5の実施形態に係るフィルタF1〜フィルタF7の分光特性の一例を示す図である。 第5の実施形態に係る見かけ上のカラーフィルタの概念を説明するための図である。 人間の視覚感度、受光素子の感度、受光素子の感度に対して好ましい近赤外域カットフィルタの透過率の関係の例を示すグラフ。 赤・緑・青の3原色のカラーフィルタの分光透過率の一例を示すグラフ。
符号の説明
1,1U,9,11,17…撮像素子、2…フィルタ層、2W,10W,12W…透明フィルタ、2Y…黄フィルタ、2R…赤フィルタ、2V…バイオレットのフィルタ、3W…入射光受光素子3W、3Y…黄受光素子、3R…赤受光素子、4…演算部、4B…青演算部、4G…緑演算部、4R…赤演算部、5…半導体基板、6…平坦化層、7…樹脂層、8…マイクロレンズ、12…平坦化層、13…感光性フェノール樹脂、13a…レンズ母型、16…膜、18…撮像素子の有効画素部、19…遮光膜、20…電極部。

Claims (13)

  1. 入射光のうち特定の色成分の抽出に用いられるフィルタと、前記入射光を前記フィルタ経由で観測する受光素子とを具備する撮像素子において、
    前記フィルタは、
    透明フィルタと、
    黄成分の抽出に用いられる黄フィルタと、
    赤成分の抽出に用いられる赤フィルタと
    を含み、
    前記黄フィルタと前記赤フィルタとを被覆する透明平坦化層を具備し、
    前記透明フィルタは前記透明平坦化層により形成されることを特徴とする撮像素子。
  2. 前記撮像素子は、前記受光素子に光を集光するためのマイクロレンズを更に備え、
    前記マイクロレンズは、前記透明平坦化層により形成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 入射光のうち特定の色成分の抽出に用いられるフィルタと、前記入射光を前記フィルタ経由で観測する受光素子とを具備する撮像素子において、
    前記フィルタは、
    透明フィルタと、
    黄成分の抽出に用いられる黄フィルタと、
    赤成分の抽出に用いられる赤フィルタと
    を含み、
    前記黄フィルタの画素数と、前記透明フィルタ及び前記赤フィルタの合計の画素数とが等しいことを特徴とする撮像素子。
  4. 前記受光素子は、
    前記入射光を前記透明フィルタ経由で観測する入射光受光素子と、
    前記入射光を前記黄フィルタ経由で観測する黄受光素子と、
    前記入射光を前記赤フィルタ経由で観測する赤受光素子と、
    前記入射光受光素子で観測された観測結果から、前記黄受光素子で観測された観測結果を引き算し、青の観測結果を求める演算手段と、
    前記黄受光素子で観測された観測結果から、前記赤受光素子で観測された観測結果を引き算し、緑の観測結果を求める演算手段と
    をさらに具備する請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の撮像素子。
  5. 前記透明フィルタと、前記黄フィルタと、前記赤フィルタとを、マス目状に隣接配列して面を形成し、色分離の一単位を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の撮像素子。
  6. 前記透明フィルタは、400nmより短波長域で紫外線を吸収することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の撮像素子。
  7. 前記入射光のうち前記受光素子に入射する光を除く他の光の反射及び透過を抑制するための遮光膜をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の撮像素子。
  8. 前記受光素子を配置する基板を具備し、
    前記遮光膜は、前記基板の前記入射光の入射側であり、前記受光素子に前記入射光を入射させる領域を除く他の領域に設けられることを特徴とする請求項7に記載の撮像素子。
  9. 前記遮光膜に紫外線吸収機能をもたせるか、もしくは、紫外線を吸収する膜を積層したことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の撮像素子。
  10. 前記遮光膜に近赤外線吸収機能をもたせるか、もしくは、近赤外線を吸収する膜を積層したことを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項記載の撮像素子。
  11. 入射光のうち特定の波長域に存する光の強度値を検出する撮像素子と、
    前記撮像素子が検出した光の強度値に基づいて入射光を再現する演算手段とを備えた撮像装置であって、
    前記撮像素子は、
    半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成され、入射光を受光するための光電変換素子と、
    前記光電変換素子上に形成され、前記入射光を透過する透明フィルタと、
    前記光電変換素子上に形成され、前記入射光のうち赤色成分の抽出に用いられる赤フィルタと、
    前記光電変換素子上に形成され、前記入射光のうち黄色成分の抽出に用いられる黄フィルタと、
    前記黄フィルタと前記赤フィルタとを被覆するように形成された透明平坦化層と、
    前記黄フィルタと前記赤フィルタとの上方に形成されたマイクロレンズと
    を備え、
    前記演算手段は、
    前記透明フィルタを経由して受光した入射光の強度値から、黄フィルタを経由して受光した入射光の強度値を引き算処理して、入射光の青色成分の値を演算する手段と、
    前記黄フィルタを経由して受光した入射光の強度値から、赤フィルタを経由して受光した入射光の強度値を引き算処理して、入射光の緑色成分の値を演算する手段と、
    前記赤フィルタを経由して受光した入射光の強度値に基づいて入射光の赤色成分の値を演算する手段と
    を備え、
    前記透明フィルタは前記透明平坦化層により形成されることを特徴とする撮像装置。
  12. 前記マイクロレンズは、前記透明平坦化層により形成されることを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  13. 入射光のうち特定の波長域に存する光の強度値を検出する撮像素子と、
    前記撮像素子が検出した光の強度値に基づいて入射光を再現する演算手段とを備えた撮像装置であって、
    前記撮像素子は、
    半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成され、入射光を受光するための光電変換素子と、
    前記光電変換素子上に形成され、前記入射光を透過する透明フィルタと、
    前記光電変換素子上に形成され、前記入射光のうち赤色成分の抽出に用いられる赤フィルタと、
    前記光電変換素子上に形成され、前記入射光のうち黄色成分の抽出に用いられる黄フィルタと、
    前記黄フィルタと前記赤フィルタとを被覆するように形成された透明平坦化層と、
    前記黄フィルタと前記赤フィルタとの上方に形成されたマイクロレンズと
    を備え、
    前記演算手段は、
    前記透明フィルタを経由して受光した入射光の強度値から、黄フィルタを経由して受光した入射光の強度値を引き算処理して、入射光の青色成分の値を演算する手段と、
    前記黄フィルタを経由して受光した入射光の強度値から、赤フィルタを経由して受光した入射光の強度値を引き算処理して、入射光の緑色成分の値を演算する手段と、
    前記赤フィルタを経由して受光した入射光の強度値に基づいて入射光の赤色成分の値を演算する手段と
    を備え、
    前記黄フィルタの画素数と、前記透明フィルタ及び前記赤フィルタの合計の画素数とが等しいことを特徴とする撮像装置。
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