JP5033248B2 - 落石予防施設、落石予防構造及び落石予防工法 - Google Patents

落石予防施設、落石予防構造及び落石予防工法 Download PDF

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Description

本発明は斜面上に点在する単体で30t以下の中小規模の岩塊群の滑動又は落下等の各種挙動を抑制する、落石予防施設、落石予防構造及び落石予防工法に関する。
岩塊の各種挙動を抑制するための落石防止工法が種々知られている。
特許文献1には、岩塊の一部にロックボルトを介して吊りロープの下端を接続するとともに、吊りロープの上端を斜面側に設けたアンカーに接続して岩塊を複数本の吊りロープで支持する吊りロープ工法が開示されている。この工法は岩塊単体が30tfを超える巨大な岩塊に適した工法である
また特許文献2には、岩塊をロープ材で吊下げるに際し、プーリーと分散ロープとを併用することで斜面側のアンカーの吊り荷重を軽減することが開示されている。
特許文献1,2に記載の工法は基本的に概ね30tfを超える巨大な岩塊単体を対象としている。
また特許文献3には、0.5m〜2mの間隔で縦横に交差させロープ材と、これらロープ材に連結した金網とを備えた網体によって複数の岩塊が存在する斜面を覆い、該網体を構成するロープ材の交点をアンカーにより斜面に固定し、アンカーと網体とにより複数の岩塊の移動を抑える、覆い式ロープネット工法が開示されている。
特開2001−131923号公報 特許第4564592号公報 特開2009−203681
従来の落石防止工法にはつぎのような問題点がある。
<1>岩塊単体を対象とする特許文献1,2に記載の工法を、30tf以下の中小規模の岩塊が多数点在する現場へ適用する場合には、岩塊単位で施工を繰り返さなければならず、工費および工期の面で負担が大きい。
そのため、特許文献1,2に記載の工法を中小規模の岩塊が多数点在する現場へ適用することがが難しい。
<2>特許文献3に記載の工法は、最終的にアンカーの強度で大きな荷重負担に耐える構造
であるために、アンカーは4m〜5mもの地中の奥深くまで設置しなければならず、またロープ材は最大の岩塊を基準に強度計算をしなければならない。
そのため、工費が嵩み工期も長く要するだけでなく、抑止可能な岩塊が概ね5tf以下の小さな岩塊に限られる。
<3>特許文献3に記載の工法は、網体の被覆だけで岩塊の変位を拘束するものである。
そのため、網体と接していない一部の岩塊が網体の内側で変位を起し易い。一部の岩塊が変位すると周囲の岩塊が連鎖して変位するため、落石の変位抑止効果に問題がある。
<4>作業者は命綱等を使ってアンカー工や網体の覆い工等を行なっているが、この種の現場は作業中に突発的な岩塊落下の危険性が非常に高い。
従来の落石防止工法は斜面上における作業時間が長くかかるため、作業者の安全性が脅かされている。このような事情から、作業現場における作業者の安全確保が大きな課題となっている。
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは複数の岩塊の挙動をまとめて抑制できる落石予防技術を提供することにある。
具体的には本発明は、アンカー及びロープに過度の負担をかけずに斜面に点在する複数の岩塊の変位を拘束できる落石防止技術を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、工費の低減および工期の短縮が可能な落石予防技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、作業者の安全性確保が図れる落石予防技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、中小規模の岩塊に適した落石予防技術を提供することにある。
本発明は、斜面に点在する複数の岩塊の挙動を防止する落石予防技術であって、斜面を被覆するとともに、複数の岩塊に固定して静的荷重を吊り支持する吊り網体と、前記吊り網体を吊り支持し、荷重分散作用を有する吊りロープユニットと、前記吊りロープユニットの周囲の斜面に設置し、連結滑車を介して前記吊りロープユニットを斜面に固定する上位のアンカーおよび下位のアンカーを含む複数のアンカーとを使用し、斜面に点在する複数の岩塊を吊り網で被覆しつつ、前記吊りロープユニットを経由して吊り網体に作用する前記静的荷重を周囲のアンカーに分散して支持させたことを特徴とする。
前記吊りロープユニットは摩擦摺動式の荷重制御装置を有する複数の上部吊りロープと、前記吊り網に連結した無端構造の下部吊りロープと、前記両吊りロープの間に前記静的荷重を伝達可能に介装され荷重収束装置とを具備し、前記複数の上部吊りロープを上位のアンカーと荷重収束装置との間に配設し、前記下部吊りロープを荷重収束装置と下位のアンカーとの間に摺動可能に係留したことを特徴とする。
前記吊りロープユニットは摩擦摺動式の荷重制御装置を有する複数の上部吊りロープと、前記吊り網に連結した無端構造の下部吊りロープと、前記両吊りロープの間に前記静的荷重を伝達可能に介装され荷重収束装置とを具備し、前記複数の上部吊りロープを上位のアンカーと荷重収束装置との間に配設し、前記下部吊りロープを荷重収束装置と下位のアンカーとの間に摺動可能に係留したことを特徴とする。
さらに本発明は、斜面の上下、左右に設置する複数の吊りロープユニットの各上部吊りロープの上部および各下部吊りロープの一部をアンカーに共用させて固定したことを特徴とする。
本発明によれば以下に示す効果のうち少なくとも何れか一つを得ることができる。
(1)吊り網体および吊りロープユニットが協働して、斜面に点在する複数の岩塊の静的荷重を周囲のアンカーへ分散して伝達するので、複数の岩塊の挙動をまとめて予防することができる。
しかも岩塊を単に網体で覆うだけでなく、吊り網体に固定するので各岩塊の変位を確実に拘束できる。
(2)荷重分散作用を有する吊りロープユニットを介して吊り網体に作用する岩塊の静的荷重を周囲のアンカーに分散して支持させることが可能となる。
したがって、各アンカーが負担する静的荷重を軽減できる。
(3)吊りロープユニットを構成する下部吊りロープが、下位のアンカーに摺動可能に係留しているので、下部吊りロープにはその全長に亘って常に均等な荷重が作用する。
そのため、下部吊りロープの一部に静的荷重が偏倚して作用しても、下部吊りロープや下位のアンカーの何れか一方に過度の荷重が作用して破損することを防止できる。
(4)本発明では吊りロープユニットによる荷重分散作用に伴い、従来と比べてアンカー単体を小規模化できる。
さらに複数の吊りロープユニットの固定先のアンカーを共用した場合には、全体としてアンカーの設置数を大幅に削減できる。
したがって、従来のアンカー工と比較して施工性を向上できて、工期・工費の大幅短縮が可能となる。
(5)アンカー工を短期間に施工できるだけでなく、斜面を吊り網体で覆ってある程度の安全性を確保した後に、吊りロープユニットの設置工等の以降の作業を行なえる。
したがって、従来技術と比較して作業者が危険に晒される時間を大幅に短縮できるうえに、作業中においても安全な作業環境で施工することができる。
(6)中小規模の岩塊が点在する斜面に適した経済的な落石予防技術を提供できる。
(7)上部吊りロープが荷重制御装置を有するときは、多重に配設した各ロープの取り付け誤差を解消できる。
さらに、上部吊りロープを複数配置したときは、荷重制御装置の荷重制御作用により、各上部吊りロープの張力差を解消できるから、アンカーの配設位置や配設高さが多少ずれていても、静的荷重を均等に伝達することができる。
本発明に係る落石予防施設の概略図 図1におけるII−IIの断面図 吊り網体と岩塊の固定部の断面図 吊りロープユニットの斜視図 図1におけるV−Vの断面図 荷重制御装置の説明図 荷重制御装置単体の作用を説明するためのモデル図 一対の荷重制御装置の作用を説明するためのモデル図
以下に図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
<1>落石予防施設のモデル図
図1,2に本発明に係る落石予防施設の概要を示し、図3に落石予防施設の荷重分散モデルを示す。
落石予防施設は斜面Gに点在する複数の岩塊Rの挙動を防止するための施設であって、斜面Gに被覆し、複数の岩塊Rと固定する吊り網体10と、吊り網体10を覆い、該吊り網体10を吊り支持する吊りロープユニット20と、連結滑車30を介して吊りロープユニット20を斜面Gに固定する複数のアンカー40とを具備する。
落石予防施設は覆い式ロープネット工法と吊りロープ工法の優れた特性を併有する施設であり、吊り網体10の一部を岩塊Rに一体に固定するとともに、吊りロープユニット20を周囲のアンカー40に係留して吊り網体10を吊り上げることで、斜面Gに点在する岩塊R群の挙動を予防することができる。
さらに、滑車と多重ロープの組合せを採用したのは、アンカー40及び吊りロープユニット20に過度の荷重負担を回避するためである。
本発明において「吊る」とは、吊り網体10に大きな弛みのない状態で張設されている状態を指すものである。
<2>吊り網体
吊り網体10は金網、ワイヤメッシュ、又はこれらを重合したネット状物であり、現場に分割搬入したものを全体として一枚ののの網に組立てる。
吊り網体10は単にで複数の岩塊Rを覆うだけの目的で設置するものではない。
後述するように吊り網体10の一部を斜面に点在する複数の岩塊Rと一体に固定することで複数の岩塊R群をひとつの連続した構造体とみなし、複数の岩塊Rの静的荷重を支持するために機能する。
<3>連結滑車
連結滑車30は吊りロープユニット20を構成する吊りロープ21,22をアンカー40へ連結するための滑車で、例えば図4,5に示すように滑車31と、滑車31の支軸32の両端に接続したU字形の取付フック33等で構成されている。
滑車31を用いたのは各吊りロープ21,22の摺動抵抗を小さくするためである。
支軸32に枢支する滑車31の数は係留予定のロープ本数と同数であり、シングル、ダブル、トリプル、またはそれ以上を含む。
連結滑車30をアンカー40へ接続するには、取付フック33をアンカー40に一体に設けた分散盤41の接続孔42に挿通して掛止する。
<4>アンカー
図1,2に示すように斜面Gの縦横方向へ向け所定の間隔を隔てて複数のアンカー40を構築する。本発明では1組の吊りロープユニット20に対し、その四方を少なくとも4つのアンカー40で支持する。アンカー40は自穿孔式アンカー等の公知のアンカー体を適用でき、現場の状況に応じて適宜選択する。
図4に示すように、各アンカー40の頭部には分散盤41が一体に取り付けてあり、該分散盤41および分散盤41に連結した連結滑車30を介して吊りロープユニット20の四方が各アンカー40と接続する。
分散盤41の周縁には複数の接続孔42が開設されていて、該接続孔42を通じて複数の連結滑車30や補助ロープ11等を連結し得る。
図5を基にアンカー40の上部構造について説明すると、地中にアンカー40を打ち込み、地表から約40cmの範囲に補強管43を外装して設置する。さらに地表に突出した補強管43に円盤状の分散盤41を貫挿して設置する。分散盤41の上方にカプラ44を被せ、カプラ44から突出するロッド43の頭部に定着ナット45を取着することで、アンカー40の頭部に分散盤41を一体に取り付ける。
上記した分散盤41の取付構造は一例であり、公知の取付手段が適用可能である。
<5>吊りロープユニット
図4に吊りロープユニット20のモデル図を示す。
吊りロープユニット20は吊り網体10に負荷する静的荷重を複数のアンカー40へ分散して伝達するためのユニットで、逆ハ字に配設される左右一対の上部吊りロープ21と、略二等辺三角形の形態で配設される無端構造の下部吊りロープ22と、これらの吊りロープ21,22の間に配設される荷重収束装置50とを具備する。
<5.1>荷重収束装置
荷重収束装置50は下部吊りロープ22に加わる静的荷重を均等にするための装置で、一対の基板51の間に3軸の滑車52〜54を枢支ている。上位2つの滑車52,53は横一列に位置し、下位の滑車54は上位の滑車52,53の中央下位に位置する。
<5.2>上部吊りロープ
上部吊りロープ21は上位のアンカー401,402と荷重収束装置50の上位2つの滑車52,53との間に配索し、荷重収束装置50に負荷する静的荷重を均等に分散して上位のアンカー401,402へ伝えるためのロープ材である。
上部吊りロープ21は例えば1本のロープ材を使用し、その両端部を分離不能に接続した無端ループで構成される。
上部吊りロープ21はその全長が変化しない完全ループと、荷重制御装置25を介してループ長が僅かに変化する不完全ループのふたつの形態を含み、本例では上部吊りロープ21が後者である場合について説明する。
本例では左右各組の上部吊りロープ21を構成するロープ数が2本(ダブル)のロープ21a,21bである場合について説明するが、1本または3本以上であってもよい。
また連結滑車30を介装せずに、図8に示すように上部吊りロープ21の上部をアンカー40の頭部に直接固定する場合もある。
<5.3>荷重制御装置
上部吊りロープ21を構成する各ロープ21a,21bの重合させた両端部に配備される荷重制御装置25は、両ロープ21a,21bの張力を均等化して上部吊りロープ21の張設時の取り付け誤差の影響を解消するだけでなく、各ロープ21a,21bに加わる荷重を、ロープの破断強度およびアンカー40の破断荷重より小さく制御するための装置である。
換言すれば荷重制御装置25は、ロープ21a,21bの破断防止およびアンカー40の破壊防止のためのリミッタとして機能する。
図6に例示した摩擦摺動式の荷重制御装置25について説明すると、荷重制御装置25はロープ21a(21b)を把持可能なように帯状板をふたつに折り曲げて筒状に形成した一対の拘束板26,26と、これら一対の拘束板26,26の裾部を貫通して締め付ける複数組のボルト27、ナット28とからなる。
拘束板26はばね鋼をロープ21a(21b)の径より小さい径で円弧状に屈曲成形し、一対の裾部を閉じることでロープ21a(21b)を把持可能な構造になっている。
各ロープ21a(21b)の両端部を把持するふたつの拘束板26,26の摩擦力は共に等しく設定してあって、静的荷重を受けて各ロープ21a,21bに張力差を生じたときに、両ロープ21a,21a(21b,21b)の張力が等しくなるまで、何れか一方のロープ21a,21a(21b,21b)が拘束板26,26との間で摺動するようになっている。
本発明ではロープに作用する岩塊の荷重が動的荷重ではなく静的荷重であるため、摺動が生じるのは各ロープ21a,21bに張力差が解消して等しくなるまでであり、両ロープ21a,21bの張力差がなくなった以降は摺動を生じない。
荷重制御装置25は上記した形態に限定されるものではなく、各ロープ21a(21b)の両端部を所定の張力が作用したときに僅かにロープ長を伸長して両ロープ21a,21bに張力を等しくできる構造であればよい。
<5.4>下部吊りロープ
図4,8に示すように、下部吊りロープ22は吊り網体10に作用する岩塊の静的荷重を荷重収束装置50へ伝えるためのロープ材であり、下位のアンカー403,404と荷重収束装置50の下位の滑車54との間に略二等辺三角形の形態で摺動(移動)可能に係留されている。
無端構造の下部吊りロープ22は荷重制御装置25を具備せず、そのループ長は変化しない。
下部吊りロープ22は上部吊りロープ21と同様に1本または2本以上の多重ロープで構成し、本例では2本のロープ22a,22bで構成している。
下部吊りロープ22は、底辺と2つの斜辺を有する略二等辺三角形を呈していて、少なくともその底辺に相当するロープが吊り網体10に対し荷重を伝達可能に連結されている。
連結手段としては、吊り網体10の網目にロープを挿通したり、連結コイル等の連結具を用いることができる。
下部吊りロープ22を移動可能に係留したのは、下部吊りロープ22の底辺に作用する静的荷重を下部吊りロープ22の2つの斜辺に均等に分散するためである。
また略二等辺三角形を呈する連結滑車30に係留したのは、下位のアンカー403,404による過大な荷重負担を回避するためである。
仮に下部吊りロープ22の下部の両角部を棒状の固定部材(図示せず)に係留すると、棒状の固定部材には下部吊りロープ22の底辺に作用する静的荷重を倍加した荷重が作用するためである。
[落石予防施設の構築方法]
つぎに落石予防施設の構築方法について説明する。
<1>アンカー工
図1,2に示すように複数の岩塊Rが点在する斜面Gの縦横方向へ向け複数のアンカー40を構築し、各アンカー40の頭部に図5に示す分散盤41を設置する。アンカー40は岩塊Rを避けた斜面Gに設置する。
本発明では吊りロープユニット20による荷重分散効果に伴い、アンカー40は小規模アンカーを採用することが可能である。
すなわち、従来工法と比較してアンカー単体の規模を小さなものとへと変更することができる。
したがって、削孔用重機や、仮設足場等の構築が必要であった大型アンカーから、上記作業が不要な小規模のアンカーを使用できるため、従来のアンカー工と比較して施工性を向上できて、工期・工費の大幅短縮が可能となる。
<2>吊り網体の敷設工
つぎに現場に搬入した吊り網体10を展開して斜面Gを被覆し、吊り網体10の最上辺と最上位のアンカー40の間に接続した補助ロープ11を通じて吊り網体10を仮支持する。
<3>岩塊の固定工
図3に例示するように、岩塊Rに穿設した孔12内に棒鋼等のロックボルト13を挿入し、間に吊り網体10を位置させて取付板14を被せ、取付板14を貫通させたロックボルト13の頭部にナット15を螺着して吊り網体10を各岩塊Rと一体化する。
吊り網体10を斜面に点在する複数の岩塊Rと一体化することで、複数の岩塊R群をひとつの連続した構造体として形成できる。
固定位置や固定数は岩塊Rの形状や大きさ等を考慮して適宜選択する。
また岩塊Rへの固定手段はロックボルト13に限定されず、公知の固定手段が適用可能である。
岩塊Rへの固定手段として一般のアンカーではなく、ロックボルト13を使用すれば、岩塊Rへの振動が少なくて済むため、より安全に穿孔作業が行なえる。
尚、図中の符号16は孔12内に充填した固結材である。
<4>吊りロープユニットの係留工
つぎに吊りロープユニット20を周囲の複数のアンカー40に配索して係留するとともに、下部吊りロープ22の底辺および斜辺に相当するロープを吊り網体10に連結する。
図4を参照して吊りロープユニット20の設置構造について詳しく説明すると、荷重制御装置25を具備した無端構造の各上部吊りロープ21の上部は連結滑車30を介して上位のアンカー401,402に接続し、各上部吊りロープ21の上部は荷重収束装置50の上位2つの滑車52,53にそれぞれ係留する。
無端構造の下部吊りロープ22の上部は荷重収束装置50の下位の滑車54に係留し、下部吊りロープ22の下部は連結滑車30を介して下位のアンカー403,404に係留する。
下部吊りロープ22の底辺に相当するロープを吊り網体10に対し荷重を伝達可能に連結する。
連結手段としては、吊り網体10の網目にロープを挿通したり、連結コイル等の連結具を用いることができる。
上述したように、周囲四箇所のアンカー401〜404に係留しつつ、上位に逆ハ字形に一対の上部吊りロープ21,21を位置させ、下位に略二等辺三角形の形態で下部吊りロープ22を位置させ、これらの吊りロープ21,22の間に荷重収束装置50を介挿して吊りロープユニット20を設置する。
複数の吊りロープユニット20を上下、左右に設置するにあたり、最上位のアンカー40を除いたすべてのアンカー40を両吊りロープ21,22の固定先として共用できるので、アンカー40の設置数を大幅に削減できる。
したがって、工費の低減および工期の短縮が可能となる。
さらに本発明では、複数の岩塊Rが点在する斜面G全面を吊り網体10で覆って仮支持した安全な環境下で吊りロープユニット20を短時間のうちに設置できるから、従来と比べて作業の安全性を確保できる。
[岩塊の挙動予防方法]
つぎに落石予防施設による岩塊の挙動予防方法について説明する。
<1>静的荷重の伝達
斜面Gに点在する複数の岩塊Rの静的荷重は、岩塊Rと固定した吊り網体10に伝達される。
吊り網体10に伝達された静的荷重の大半は、吊りロープユニット20を構成する下部吊りロープ22、荷重収束装置50および上部吊りロープ21を経由して上位のアンカー401,402へ伝達されて支持される。
すなわち、下部吊りロープ22に作用した荷重は荷重収束装置50に集められて上部吊りロープ21に均等に分配される。
また吊り網体10に伝達された一部の静的荷重は、吊りロープユニット20を構成する下部吊りロープ22を経由して下位のアンカー403,404へ伝達されて支持される。
本発明では吊り網体10および吊りロープユニット20が協働して、斜面Gに点在する複数の岩塊Rの静的荷重を周囲のアンカー40へ分散して伝達するので、複数の岩塊の挙動をまとめて予防することができる。
しかも岩塊Rを単に網体で覆うだけでなく、吊り網体10に固定するので各岩塊Rの変位拘束効果が高くなる。
<2>吊りロープユニットの荷重分散作用
各組の吊りロープユニット20による静的荷重の分散作用について説明する。
吊りロープユニット20を構成する下部吊りロープ22は荷重収束装置50と連結滑車30に移動可能に係留されているため、下部吊りロープ22には常に均等な荷重が作用する。
そのため、下部吊りロープ22の底辺に静的荷重が偏倚して作用しても、下部吊りロープ22の2つの斜辺に均等に分散されるので、下部吊りロープ22の一部や下位のアンカー403,404の何れか一方に過大な荷重が作用して破損することがない。
略二等辺三角形を呈する下部吊りロープ22の頂部に集められた静的荷重は、荷重収束装置50を通じて一対の上部吊りロープ21,21へ伝達され、さらに上部吊りユニット21を経由して上位のアンカー401,402へ均等に分散して支持される。
したがって、上位の各アンカー401,402は静的荷重Pの1/2を負担するだけで済み、アンカー40の荷重負担を軽減できる。
さらに本発明では吊りロープ21,22を多重ロープで構成すると、ロープ1本当たりの荷重負担を低減できるから、小径ロープの使用が可能となるだけでなく、ロープの小径化に伴いロープが係留する滑車も併せて小径に設計できるから、連結滑車30および荷重収束装置50を軽量で低コストに製作できる。
<3>荷重制御装置の作用
図7,8を参照して上部吊りロープ21に配備した荷重制御装置25の作用について詳しく説明する。
図7は2つのロープ21a,21bで構成する上部吊りロープ21の配索形態を展開した図であり、2本のロープ21a,21bは上位のアンカー40に接続した滑車31と、荷重収束装置50の上位の滑車52(53)との間に張設されている。
各ロープ21a,21bに設けた荷重制御装置25の摩擦力(静的荷重の上限)は共に等しく設定できるものの、2本のロープ21a,21bを現場で同一状態(同一張力、同一長さ)で張設することは困難であり、各ロープ21a,21bの長さや張力に差を生じる。
同図の(a)は、左方のロープ21aが右方のロープ21bに対して僅かに弛んだ状態で張設された状態を示している。
この状態で2本のロープ21a,21bに岩塊による静的荷重Pが作用すると、静的荷重Pが右方のロープ21bのみに負荷するために、右方のロープ21bと右方の荷重制御装置25との間で僅かな摺動を生じる。
左右両ロープ21a,21bのループ長および張力が等しくなった時点で、右方側の摺動が停止する。
図7の(b)は左右両ロープ21a,21bの張設長および張力が等しく調整された状態を示していて、この状態において左右両ロープ21a,21bは静的荷重Pを均等に分散支持することになる。
荷重制御装置25は上部吊りロープ21,21を張設する時のロープ長の誤差を解消するだけでなく、各ロープ21a,21bに加わる荷重を、ロープの破断強度およびアンカー40の破断荷重より小さく制御することができる。
したがって、仮に設計値以上の静的荷重Pが加わっても荷重制御装置25の荷重制御作用により各ロープ21a,21bおよびアンカー40の破損を防止することができる。
また、図8に示すように、上位のアンカー401,402に接続した左右各組の上部吊りロープ21,21は荷重制御装置25を具備している。
そのため、荷重制御装置25の荷重制御作用により、左右各組の上部吊りロープ21,21の間で張力差を解消できる。
したがって、斜面に設置するアンカー40の配設位置や配設高さが多少ずれていても、一対の上部吊りロープ21,21による静的荷重の均等な伝達作用を維持することが可能となる。
本例のように上部吊りロープ21が一対の場合は、上位の各アンカー401,402はP/2の静的荷重を負担するだけでよい。
図1において、斜面Gに点在する岩塊Rの静的荷重を概ね0.1〜30.0tfと想定する。
許容耐力200KNの自穿孔式のアンカー40を横3m間隔、縦10m間隔で構築する。
吊り網10には、φ5mm100×100で全体寸法が3m×10mの金網を使用する。金網の継部は連結コイル等を使用して連結する。
吊り網10を岩塊Rの固定するロックボルト13には、異形棒鋼D16を用い、樹脂系接着剤にて固定し、引抜き耐力を50kN以上する。
上部吊りロープ21および下部吊りロープ22には、直径12mm6×24(破断荷重65KN)のワイヤロープを使用し、二巻き(ダブル)の形態で配置すると、各吊りロープ21,22の破断荷重は260KN(65KN×2×2)となる。
荷重制御装置25の静的荷重の上限を40KNに設定する。
したがって、荷重制御装置25は片側の上部吊りロープ21および上位のアンカー40に加わる荷重を40KN×2巻、すなわち、80KN以下に制御することができる。
よって、本発明に係る落石予防施設は、中小規模(概ね30tf未満)の岩塊に適している。
[他の変形例]
吊りロープユニット20を構成する上部吊りロープ21は左右二組に限定されず、一組、または3組以上であってもよい。
後者の場合は上位のアンカー40の荷重負担をさらに軽減することができる。
また以上は荷重収束装置50と下位のアンカー403,404の間に下部吊りロープ22を略三角形に配設した形態について説明したが、荷重収束装置50の下位の滑車を複数並列に設けて下部吊りロープ22を略台形、または略四角形の形態に配設してもよい。
要は荷重収束装置50と下位のアンカー403,404の間に下部吊りロープ22が多角形の形態で摺動自在に配設してあればよい。
G・・・・・・斜面
R・・・・・・岩塊
10・・・・・吊り網体
11・・・・・補助ロープ
13・・・・・ロックボルト
14・・・・・取付板
20・・・・・吊りロープユニット
21・・・・・上部吊りロープ
22・・・・・下部吊りロープ
30・・・・・連結滑車
40(401〜404)・・・アンカー
41・・・・・分散盤
50・・・・・荷重収束装置

Claims (5)

  1. 斜面に点在する複数の岩塊の挙動を防止する落石予防施設であって、
    斜面に被覆するとともに、複数の岩塊に固定して静的荷重を吊り支持する吊り網体と、
    前記吊り網体を吊り支持し、荷重分散作用を有する吊りロープユニットと、
    前記吊りロープユニットの周囲の斜面に設置し、連結滑車を介して前記吊りロープユニットを斜面に固定する上位のアンカーおよび下位のアンカーを含む複数のアンカーとを具備し、
    斜面に点在する複数の岩塊を吊り網で被覆しつつ、前記吊りロープユニットを経由して吊り網体に作用する前記静的荷重を周囲のアンカーに分散して支持させ
    前記吊りロープユニットは摩擦摺動式の荷重制御装置を有する複数の上部吊りロープと、前記吊り網に連結した無端構造の下部吊りロープと、前記両吊りロープの間に前記静的荷重を伝達可能に介装され荷重収束装置とを具備し、
    前記複数の上部吊りロープを上位のアンカーと荷重収束装置との間に配設し、
    前記下部吊りロープを荷重収束装置と下位のアンカーとの間に摺動可能に係留したことを特徴とする、
    落石予防施設。
  2. 斜面に点在する複数の岩塊の挙動を防止する落石予防構造であって、
    斜面に被覆するとともに、複数の岩塊に固定して静的荷重を吊り支持する吊り網体と、
    前記吊り網体を吊り支持し、荷重分散作用を有する吊りロープユニットと、
    前記吊りロープユニットの周囲の斜面に設置し、連結滑車を介して前記吊りロープユニットを斜面に固定する上位のアンカーおよび下位のアンカーを含む複数のアンカーとを使用し、
    斜面に点在する複数の岩塊を吊り網で被覆しつつ、前記吊りロープユニットを経由して吊り網体に作用する前記静的荷重を周囲のアンカーに分散して支持させ
    前記吊りロープユニットは摩擦摺動式の荷重制御装置を有する複数の上部吊りロープと、前記吊り網に連結した無端構造の下部吊りロープと、前記両吊りロープの間に前記静的荷重を伝達可能に介装され荷重収束装置とを具備し、
    前記複数の上部吊りロープを上位のアンカーと荷重収束装置との間に配設し、
    前記下部吊りロープを荷重収束装置と下位のアンカーとの間に摺動可能に係留したことを特徴とする、
    落石予防構造。
  3. 請求項において、上位のアンカーと荷重収束装置との間に前記上部吊りロープユニットを逆ハ字形に配設し、荷重収束装置と下位のアンカーとの間に前記下部吊りロープを略三角形に配設したことを特徴とする、落石予防構造。
  4. 請求項またはにおいて、斜面の上下、左右に設置する複数の吊りロープユニットの各上部吊りロープの上部および各下部吊りロープの一部をアンカーに共用させて固定したことを特徴とする、落石予防構造。
  5. 斜面に点在する複数の岩塊の挙動を防止する落石予防方法であって、
    斜面に被覆するとともに、複数の岩塊に固定して静的荷重を吊り支持する吊り網体と、
    前記吊り網体を吊り支持し、荷重分散作用を有する吊りロープユニットと、
    前記吊りロープユニットの周囲の斜面に設置し、連結滑車を介して前記吊りロープユニットを斜面に固定する上位のアンカーおよび下位のアンカーを含む複数のアンカーとを使用し、
    前記吊りロープユニットは摩擦摺動式の荷重制御装置を有する複数の上部吊りロープと、前記吊り網に連結した無端構造の下部吊りロープと、前記両吊りロープの間に前記静的荷重を伝達可能に介装され荷重収束装置とを具備し、
    前記複数の上部吊りロープを上位のアンカーと荷重収束装置との間に配設し、
    前記下部吊りロープを荷重収束装置と下位のアンカーとの間に摺動可能に係留し、
    斜面に点在する複数の岩塊を吊り網で被覆しつつ、
    前記吊りロープユニットを経由して吊り網体に作用する前記静的荷重を周囲のアンカーに分散して支持することを特徴とする、
    落石予防方法。
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