JP5031486B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は圧電振動子等の電子部品素子を誘電体基板上に搭載してケースで封止してなる電子部品に関するものである。
従来から、電子部品素子を誘電体基板上に搭載してケースで封止してなる電子部品が様々な分野で利用されている。例えば、通信機器や電子機器に用いられるマイクロコンピュータのクロック源には、電子部品素子として圧電振動素子を用いた電子部品が用いられている(例えば、特許文献1を参照。)。特許文献1に記載の電子部品は、圧電振動素子が誘電体基板上に搭載されるとともに、ケースにより収納された構造となっている。ケースと誘電体基板とは樹脂材からなる接着剤によって接着されている。搭載された圧電振動素子は、誘電体基板の上面から側面に渡って形成された導体膜と電気的に接続され、電子部品が実装される回路基板の電気回路の一素子として機能する。
特開2003−224221号公報
しかしながら、ケースと誘電体基板との接着においては、金属を主成分とする導体膜の表面に酸化膜が形成されていることなどにより、導体膜の上に位置する領域の接着力が他の領域の接着力よりも低くなってしまうので、ケースと導体膜との間に水等が浸入しやすいという問題点があった。気密性の低い圧電部品は、浸入した水等により圧電振動子の特性が変動しやすく、これを利用した通信機器や電子機器の寿命を短くすることになる。
このため、導体膜に対して酸化膜等のような接着を阻害する物質を取り除く処理が必要になり、電子部品の製造に要する工程を増やすこととなっていた。
本発明はこのような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、気密性が高く特性の変動を少なくした電子部品を提供することにある。
本発明の電子部品は、電子部品素子と、下側に開口する凹部が設けられ該凹部内に前記電子部品素子が収納されるケースと、上面が前記ケースの開口周縁面と接合するとともに、前記電子部品素子と電気的に接続される金属を主成分とする導体膜が上面から側面に渡って形成された誘電体基板とを具備する電子部品において、前記開口周縁面の前記導体膜の上に位置する領域の幅が、前記開口周縁面の他の領域の幅に比べて大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の電子部品は、上記構成において、前記ケースの下側が四角形状であるとともに、前記ケースの下側のいずれか一辺に沿った前記開口周縁面において、前記開口周縁面の前記導体膜の上に位置する領域の幅が、前記開口周縁面の他の領域の幅に比べて大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の電子部品は、上記構成において、前記ケースは、前記開口周縁面に接する外側の側面が前記誘電体基板の側面と同一面となることを特徴とするものである。
本発明の電子部品によれば、電子部品素子と、下側に開口する凹部が設けられこの凹部内に電子部品素子が収納されるケースと、上面がケースの開口周縁面と接合するとともに、電子部品素子と電気的に接続される金属を主成分とする導体膜が上面から側面に渡って形成された誘電体基板とを具備しており、ケースの開口周縁面の導体膜の上に位置する領域の幅が、開口周縁面の他の領域の幅に比べて大きいことから、水等がケースと導体膜との間を通過して電子部品素子が収納されている内部へ浸入することが少なくなるので、気密性が高く特性の変動を少なくした電子部品とすることができる。
また、本発明の電子部品によれば、ケースの下側が四角形状であるとともに、ケースの下側の一辺に沿った開口周縁面において、開口周縁面の導体膜の上に位置する領域の幅が、開口周縁面の他の領域の幅に比べて大きいときには、ケースの開口周縁面の導体膜の上に位置する領域の接合強度と、ケースの開口周縁面の他の領域の接合強度との差が小さくなるので、外部から圧力が加わった場合であっても、ケースの開口周縁面の導体膜の上に位置する領域に集中して水等が浸入することが起こりにくくなり、電子部品の気密性をより高くすることができる。
また、本発明の電子部品によれば、ケースが、開口周縁面に接する外側の側面が誘電体基板の側面と同一面となるときには、電子部品の側面全体が平坦になって水等の異物が溜まるところがなくなるので、水等が浸入しようとする機会が少なくなり電子部品の気密性をより高くすることができる。
以下に、本発明の電子部品について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の電子部品の実施の形態の一例を示す外観斜視図であり、図2は図1の電子部品のA−A’線断面図である。本例においては、電子部品として圧電部品の例で説明する。これらの図に示す電子部品10は、基本的な構成として、誘電体基板7上に搭載された圧電素子1がケース2で封止され、外部回路と電気的に接続するための入出力端子電極4およびグランド端子電極5が形成されたものとなっている。
電子部品素子1は、例えば、圧電基板1cの上下面に振動電極1a,1bが形成されてなる圧電振動素子である。圧電基板1cは、例えば、長さが0.4mm〜4mm程度、幅が0.2mm〜3mm程度、厚みが40μm〜1mm程度の四角形状の平板として形成され、厚み方向、幅方向、もしくは長さ方向に分極処理されたものである。圧電基板1cの材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛,ニオブ酸ナトリウム,ニオブ酸カリウム,ビスマス層状化合物等を基材とする圧電セラミックスや、水晶,タンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶を用いて形成することができる。振動電極1aは圧電基板1cの上面の中央部分から一方の端部に亘る領域に形成されたものであり、振動電極1bは圧電基板1cの下面の中央部分から他方の端部に亘る領域に形成されたものである。振動電極1a,1bの材料としては、例えば、金,銀,銅,アルミニウム等の金属を用いることができ、それぞれ0.1μm〜3μm程度の厚みに形成される。このような電子部品素子1は、両端部に電圧を印加したとき、振動電極1a,1bが対向する領域において特定の周波数で厚み振動もしくは厚みすべり振動を発生させる共振部品素子である。
図3(a)は図1の電子部品10のケース2を下方から見た斜視図であり、図3(b)は図1の電子部品10のケース2を取り除いた外観斜視図である。図2および図3に示すように、本発明の電子部品10においては、先述の電子部品素子1が、両方の端部に形成された導電性接着剤6a,6bを用いて誘電体基板7の上面に形成された素子搭載用導体膜3bと電気的に接続され、かつ固定されたものとなっている。
導電性接着剤6a,6bは、誘電体基板7の上面と電子部品素子1との間に所定の間隙を保持する機能も有している。このような導電性接着剤6a,6bの材料としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の信頼性の高い樹脂材中に、銀,銅,ニッケル等の金属粉末を75〜95質量%含有させたものを用いることができる。
誘電体基板7は、例えば、長さが0.6mm〜5mm程度、幅が0.5mm〜4mm程度、厚みが0.05mm〜1mm程度の四角形状の平板として形成された誘電率が高い基板である。誘電体基板7の材料としては、例えば、フォルステライト,アルミナ,酸化チタン,酸化マグネシウム,チタン酸バリウム,チタン酸鉛,チタン酸ジルコン酸鉛等の誘電体セラミック材料を用いることができる。
誘電体基板7の上面および下面には、金属を主成分とする素子搭載用導体膜3b、入出力用導体膜3cおよびグランド用導体膜3dが形成されている。素子搭載用導体膜3b,入出力用導体膜3c,グランド用導体膜3dの材料としては、金,銀,銅,アルミニウム等の金属粉末を樹脂中に分散させてなる導電性樹脂や、上述の金属粉末にガラス等の添加物を加えて焼き付けた厚膜導体等を用いることができる。誘電体基板7の上面に形成された素子搭載用導体膜3bは、先述したように電子部品素子1を搭載する電極パッドとしての機能を有しており、誘電体基板7の側面へ最短距離で到達する延出部3eが設けられ、この延出部3eと入出力端子電極4とが電気的に接続されている。また、素子搭載用導体膜3bには誘電体基板の中央部に向かって伸びる容量形成部3fが設けられており、この容量形成部3fが誘電体基板7の下面中央に形成されたグランド電位のグランド用導体膜3dとの間で静電容量を得られるようになっている。なお、このグランド電位のグランド用導体膜3dは、誘電体基板7の側面に到達しグランド端子電極5と電気的に接続されている。また、誘電体基板7の下面に形成された入出力用導体膜3cは、誘電体基板7を間に挟んで素子搭載用導体膜3bおよび延出部3eと略対向する領域に位置しており、誘電体基板7の厚み方向に伸びるように形成された入出力端子電極4と電気的に接続されている。このように、誘電体基板7には、電子部品素子1と電気的に接続される金属を主成分とする導体膜である、素子搭載用導体膜3b、素子搭載用導体膜3bの延出部および入出力端子電極4が上面から側面に渡って形成されている。なお、グランド端子電極5は、誘電体基板7の側面に、一対の入出力端子電極4に対して略中間位置で平行に形成されている。
また、本発明の電子部品10は、圧電振動素子としての電子部品素子1の両方の端部に、誘電体基板7を間に挟んで素子搭載用導体膜3bの容量形成部3fおよびグランド電位のグランド用導体膜3dの間で得られる静電容量がそれぞれ付与されたものとなっている。なお、誘電体基板7の下面に形成された入出力用導体膜3c,グランド用導体膜3dは、特に導電性樹脂を用いて形成されているときには、外部回路を構成する回路基板等から誘電体基板7に加わる応力を緩和して誘電体基板7を保護する機能を持たせることができるので好ましい。
図4は本発明の電子部品10の等価回路図である。図4に示すように、本発明の電子部品10は、圧電共振素子の両端にグランドとの間で負荷容量が形成された圧電共振回路が構成されており、例えば、通信機器や電子機器に用いられるマイクロコンピュータのクロック源に用いる発振部品とすることができる。
図5は図1の電子部品10のB−B’線断面図である。図2および図5に示すように、本発明の電子部品10においては、ケース2の下側には開口する凹部2aが設けられており、誘電体基板7の上面に搭載された電子部品素子1がこの凹部2a内に収納されている。
ケース2は、収納している電子部品素子1を外部からの物理的な影響や化学的な影響から保護する機能と、水等の異物の浸入を防ぐための気密封止機能を有している。このようなケース2の材料としては、例えば、樹脂,ガラス,セラミックス等を用いることができる。本発明の電子部品10においては、電子部品素子1としてバルク振動の圧電振動素子を用いていることからエポキシ樹脂等の絶縁性樹脂材料を用いており、さらに、無機フィラー25〜80質量%の割合で含有させて誘電体基板7との熱膨張係数の差を小さくして、温度変化によってケース2と誘電体基板7との間に生じる熱膨張・熱収縮の差を小さくすることにより、信頼性を向上させている。
そして、本発明の電子部品10によれば、図3(a)および図5の要部Zに示すようにケース2の開口周縁面2bの素子搭載用金属膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sの幅W1が、開口周縁面2bの他の領域の幅W2に比べて大きいものとしている。ケース2と誘電体基板7との接着においては、金属を主成分とする導体膜の表面においては、露出している金属の表面に酸化膜が形成されていることなどにより、導体膜の上に位置する領域Sの接着力が他の領域の接着力よりも低くなってしまうので、ケース2と素子搭載用導体膜3bの延出部3eとの間に水等が浸入しやすいという問題点があるものであるが、本発明の電子部品10によれば、素子搭載用金属膜3bの延出部3eとその上に位置するケース2の開口周縁面2bとの間に水等が浸入しようとするときに、電子部品素子1が収納されている空間へ到達する距離が長くなっている。すなわち、本発明の電子部品10は、水等がケース2と素子搭載用導体膜3bの延出部3eとの間を通過して電子部品素子1が収納されている内部へ浸入することが少なくなるので、気密性が高く特性の変動を少なくしたものとなり、本発明の電子部品10を利用した通信機器や電子機器の寿命を長くすることができる。
以上の電子部品10は、例えば、以下のような方法により製造することができる。
最初の工程では、電子部品素子1としての圧電振動素子、および誘電体基板7を準備する。
圧電振動素子を構成する圧電基板1cは、圧電セラミックスを用いる場合であれば、例えば、原料粉末にバインダを加えてプレスする方法、あるいは原料粉末を水や分散剤と共にボールミルを用いて混合した後に乾燥し、バインダ,溶剤,可塑剤等を加えてドクターブレードを用いて成型する方法等によってグリーンシート状として、これを1100℃〜1400℃程度のピーク温度で焼成して基板を形成した後に、80℃〜200℃程度の温度にて厚み方向に3kV/mm〜6kV/mm程度の電圧をかけて分極処理を施すことによって形成する。圧電基板1cの上下面に形成される振動電極1a,1bは、例えば、真空蒸着法,PVD法,スパッタリング法等を用いて圧電基板1cの上下面に金属膜を被着し、厚みが1μm〜10μm程度のフォトレジスト膜をそれぞれの金属膜上にスピンコート法等を用いて形成した後に、フォトエッチングによってパターニングすることによって、圧電基板1cの上下面に形成する。
誘電体基板7は、例えば、原料粉末にバインダを加えてプレスする方法、あるいは原料粉末を水,分散剤と共にボールミルを用いて混合および乾燥し、バインダ,溶剤,可塑剤等を加えてドクターブレードを用いて成型する方法等によってグリーンシートを作製し、そのグリーンシートを1100℃〜1400℃程度のピーク温度で焼成することによって作製することができる。
素子搭載用導体膜3b,入出力用導体膜3c,グランド用導体膜3dは、導電性樹脂を用いる場合であれば、例えば、導電性フィラーとして銀,銅,ニッケル等の金属粉末を75〜95質量%程度の量でエポキシ樹脂中に分散させた導電性樹脂ペーストを準備しておいて、この導電性樹脂ペーストを誘電体基板7に対して、例えば、スクリーン印刷法やローラー転写法等を用いて塗布した後に加熱や紫外線照射により硬化させることによって、素子搭載用導体膜3b,入出力用導体膜3c,グランド用導体膜3dを形成することができる。その厚みは、例えば10μm〜60μm程度とすればよく、半田付け性向上のために、表面に銅,ニッケル,錫,金等を用いてメッキ膜を形成してもよい。また、金属粉末を焼き付けた厚膜導体を用いる場合は、銀粉末にガラス粉末や溶剤等を添加して成る厚膜導体用ペーストを、スクリーン印刷法等を用いて誘電体基板7の上面に塗布した後に、400℃〜800℃程度のピーク温度で焼成することによって、例えば5μm〜30μm程度の厚みに形成することができる。
次の工程では、誘電体基板7上に、導電性接着剤6a,6bを用いて電子部品素子1を搭載する。
導電性接着剤6a,6bは、金属粉末を樹脂中に分散させてなる導電性接着剤をディスペンサー等を用いて素子搭載用導体膜3b上に塗布しておいて、この上に電子部品素子1を載せ、加熱または紫外線照射により硬化させる。導電性接着剤が硬化する前の状態で、導電性接着剤6a,6bが電子部品素子1のそれぞれの端部において下面側から上面側へと回り込むようにしておくことにより、導電性接着剤6aが振動電極1aと電気的に接続し、導電性接着剤6bが振動電極1bと電気的に接続することとなる。
次の工程では、電子部品素子3を覆うようにしてケース2下側の凹部2aの開口周縁面2bを誘電体基板7の上面に接合する。
ケース2は、無機フィラーを樹脂中に分散させて成る熱硬化性樹脂の射出成形により予め作製して準備しておく。準備しておいたケース2の下側の開口周縁面2bに熱硬化性の絶縁性接着剤を塗布し、電子部品素子1が凹部2aの内側に位置するようにしてケース2を誘電体基板7の上面に載せる。しかる後に、ケース2を、樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱して絶縁性接着剤を硬化させつつ、素子搭載用金属膜3bの延出部3eと接する領域Sの樹脂を素子搭載用金属膜3bの延出部3eの厚みの分だけ押し広げるように下方に向かって加圧する。このように、ケース2の開口周縁面2bの素子搭載用金属膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sの幅W1を、開口周縁面2bの他の領域の幅W2に比べて大きくなるようにして、ケース2を誘電体基板7の上面に接合する。また、このようにすれば、導体膜に対して酸化膜等のような接着を阻害する物質を取り除く処理が不必要になり、電子部品10の製造に要する工程を少なくすることができる。なお、ケース2の樹脂材料として例えば、ガラス転移点が155℃のエポキシ樹脂を用いた場合であれば、156℃以上の温度に加熱する必要がある。また、ケース2の温度が高くなりすぎると、凹部2aの内部で導電性接着剤6a,6bが変形することがあるので、この場合は160℃程度に加熱するのがよい。なお、ケース2のうち誘電体基板7の上面からはみ出た部分は研磨して取り除いておき、後述する入出力端子電極4およびグランド端子電極5を形成されやすくしておくことが好ましい。
そして、最後の工程では、電子部品10の側面に、入出力端子電極4およびグランド端子電極5を形成する。
入出力端子電極4およびグランド端子電極5は、金属粉末を樹脂中に分散させた導電性樹脂ペーストを準備しておいて、この導電性樹脂ペーストを電子部品10の側面に、例えば、スクリーン印刷法やローラー転写法等を用いて導電性樹脂ペーストを塗布し、しかる後に、加熱や紫外線照射により硬化させることによって形成することができる。また、入出力端子電極4の形成においては、素子搭載用導体膜3bの露出部および入出力用導体膜3cの端部を覆うように導電性樹脂ペーストを塗布し、グランド端子電極5の形成においては、グランド用導体膜3dの端部を覆うように導電性ペーストを塗布する。
なお、ケース2下側の凹部2aの開口周縁面2bの外周を、誘電体基板7の上面の外周よりも内側に位置するようにしておけば、素子搭載用導体膜3bの延出部3eの露出部を大きく確保することができるので、入出力端子電極4と素子搭載用導体膜3bの延出部3eとの電気的な接続を安定させることができる。また場合、ケース2下側の凹部2aの開口周縁面2bの素子搭載用導体膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sは、凹部2aの内側だけでなく、ケース2の外側にも広げた構成とすることができる。すなわち、ケース2下側の凹部2aの開口周縁面2bの素子搭載用導体膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sの幅W1をケース2の外側と凹部2a側の両方に広く形成することができる。
また、本発明の電子部品10によれば、ケース2の下側が四角形状であるとともに、ケース2の下側の一辺に沿った開口周縁面2bにおいて、開口周縁面2bの素子搭載用金属膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sの幅が、開口周縁面2bの他の領域の幅に比べて大きいときには、ケース2の開口周縁面2bの素子搭載用金属膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sの接合強度と、ケース2の開口周縁面2bの他の領域の接合強度との差が小さくなるので、外部から圧力が加わった場合であっても、ケース2の開口周縁面2bの素子搭載用金属膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sに集中して水等が浸入することが起こりにくくなり、電子部品10の気密性をより高くすることができる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更や改良等が可能である。
例えば、前述の本発明の電子装置10の一例において、誘電体基板7に形成される導体膜としての素子搭載用導体膜3b,入出力用導体膜3c,グランド用導体膜3d、入出力端子電極4およびグランド端子電極5は、同じ組成の導電性樹脂を用いても構わない。
また、前述の本発明の電子装置10の一例において、ケース2と誘電体基板7とは接着剤を用いて接合しているが、接着剤を用いない方法で接合することも可能である。例えば、ケース2の材料として接着性を有する樹脂を用いることにより誘電体基板7と接合することができる。
また、本発明の電子部品10によれば、ケース2が、開口周縁面2bに接する外側の側面が誘電体基板7の側面と同一面となるときには、電子部品10の側面全体が平坦になって水等の異物が溜まるところがなくなるので、水等が浸入しようとする機会が少なくなり電子部品10の気密性をより高くすることができる。このような電子部品10は、誘電体基板7として多数個取りの集合基板、およびケース2として下側に複数の凹部2aを有する多数個取りの集合ケース部材を用いて、各誘電体基板7の上面に電子部品素子1をそれぞれ搭載した後に、それぞれの電子部品素子1に一対一に凹部2aが対応するようにして集合ケース部材を集合基板に載せ、集合ケース部材を樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱しながら下方に向かって加圧することにより集合ケース部材を集合基板に接合し、各電子部品10の境界に沿ってダイシング等により切断し、得られた個々の電子部品10の側面に入出力端子電極4およびグランド端子電極5を形成することにより製造することができる。また、このような電子部品10の製造方法によれば、集合ケース部材を加圧することにより誘電体基板7の素子搭載用金属膜3bの延出部3eと接する部分の樹脂はケース2の凹部2aの内側へのみ押し広げられることになるので、電子部品10の外表面のうちケース2の開口周縁面2b付近に水等を溜まりにくくしていることとの相乗効果により、水等がケースと素子搭載用金属膜3bの延出部3eとの間を通過して電子部品素子1が収納されている内部へ浸入することを極力少なくすることができるので、特に気密性が高く特性の変動を少なくした電子部品とすることができる。
本発明の電子部品10のサンプルを作製し、気密状態を評価した。
電子部品素子1としてはチタン酸鉛を主成分とする四角形状の圧電基板1cの長辺方向に分極処理した厚み滑りモードの基本波を使用するエネルギー閉じ込め型の圧電振動素子を用いた。また、ケース2としては、エポキシ樹脂中に、全体の80質量%を占める無機フィラーとしての二酸化珪素の粉末、および全体の3質量%を占めるアルミナ珪酸ガラスの粉末を分散させてなる絶縁性樹脂を、射出成形することにより下側に複数の凹部2aを設けた集合ケース部材として加工した。
誘電体基板7としては、チタン酸バリウムを主成分とする四角形状の平板を多数個取りする集合基板を作製し、エポキシ樹脂中に全体の85質量%を占める銀粉末を分散させて成る導電性樹脂を用いて、上面に素子搭載用導体膜3bを形成し、下面に入出力用導体膜3cおよびグランド用導体膜3dを形成した。また、誘電体基板7の上面の素子搭載用導体膜3bの厚みは30μmを目標値として形成し、搭載される電子部品素子1の振動が阻害されない程度の高さを素子搭載用導体膜3b単独で確保しつつ、ケース2を加圧したときに素子搭載用金属膜3bと接する部分の樹脂が充分に押し広げられるようにしている。
準備した誘電体基板7の上面のそれぞれの素子搭載用導体膜3b上に、シリコーン樹脂中に全体の80質量%を占める銀粉末を分散させた導電性接着剤6a,6bをディスペンサーを使って塗布し、さらにこの上にそれぞれ電子部品素子1を載せ、しかる後に導電性接着剤6a,6bを硬化させることにより誘電体基板7上に電子部品素子1を搭載した。次に、ケース2の下側の開口周縁面2bにエポキシ樹脂からなる絶縁性接着剤を塗布し、それぞれの電子部品素子1が対応する凹部2aの内側に位置するようにしてケース2を誘電体基板7の上面に載せ、しかる後に、ケース2を160℃に加熱しながら下方に向かって0.2MPaで40分間加圧することにより絶縁性接着剤を硬化させた。そして、各電子部品10の境界に沿ってダイシングソーを使って切断し、切断することにより露出した電子部品10の側面に、入出力端子電極4およびグランド端子電極5を形成することにより本発明の電子部品10のサンプルを作製した。得られたサンプルは、ケース2の開口周縁部が素子搭載用金属膜3bの延出部3eの形状に沿って変形すると共に、ケース2の開口周縁面2bの素子搭載用金属膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sの幅が、開口周縁面2bの他の領域の幅に比べて5〜10%大きなものとなった。
また、本発明の電子部品10のサンプルと同じ材料を用いて、絶縁性接着剤を硬化させる際に、150℃に加熱しながら下方に向かって0.2MPaで40分間加圧することにより作製した比較例のサンプルを作製した。得られたサンプルは、ケース2の開口周縁面2bの素子搭載用金属膜3bの上に位置する領域の幅が、開口周縁面2bの他の領域の幅と変わらなかった。
本発明の電子部品10のサンプルおよび比較例のサンプルについて、素子搭載用導体膜2bを温度85℃、湿度85%の条件で48時間意図的に酸化処理を行なって作製したサンプルについて、温度121℃、湿度100%、2atmで96時間プレッシャークッカー試験を行ない、試験後に圧電特性の変化による不具合の発生頻度を各100個で比較したところ、本発明の電子部品10のサンプルについては不具合が発生しなかったが、比較例のサンプルについては7%の不具合が発生した。
すなわち、本発明の電子部品10のサンプルでは、ケース2の開口周縁面2bの素子搭載用金属膜3bの延出部3eの上に位置する領域Sの幅が、開口周縁面2bの他の領域の幅に比べて大きいことから、素子搭載用金属膜3bの延出部3eとその上に位置するケース2の開口周縁面2bとの間において、電子部品素子1が収納されている空間へ到達する距離が長くなり、水等が、接着力が比較的弱いケース2と金属を主成分とする導体膜である素子搭載用導体膜3bの延出部3eとの間を通過して電子部品素子1が収納されている内部へ浸入することが少なくなるので、気密性が高く特性の変動が少なくなることが確認できた。
本発明の電子部品の実施の形態の一例を示す外観斜視図である。 図1の電子部品のA−A’線断面図である。 (a)は図1の電子部品のケースを下方から見た斜視図であり、(b)は図1の電子部品のケースを取り除いた斜視図である。 本発明の電子部品の等価回路図である。 図1の電子部品10のB−B’線断面図である。
符号の説明
1・・・電子部品素子
1a,1b・・・振動電極
1c・・・圧電基板
2・・・ケース
2a・・・凹部
2b・・・凹部の開口周縁面
3・・・誘電体基板
3b・・・素子搭載用導体膜
3c・・・入出力用導体膜
3d・・・グランド用導体膜
3e・・・素子搭載用導体膜の延出部
3f・・・素子搭載用導体膜の容量形成部
4・・・入出力端子電極
5・・・グランド端子電極
6a,6b・・・導電性接着剤
10・・・電子部品

Claims (3)

  1. 電子部品素子と、
    下側に開口する凹部が設けられ該凹部内に前記電子部品素子が収納されるケースと、
    上面が前記ケースの開口周縁面と接合するとともに、前記電子部品素子と電気的に接続される金属を主成分とする導体膜が上面から側面に渡って形成された誘電体基板と
    を具備する電子部品において、
    前記開口周縁面の前記導体膜の上に位置する領域の幅が、前記開口周縁面の他の領域の幅に比べて大きいことを特徴とする電子部品。
  2. 前記ケースの下側が四角形状であるとともに、前記ケースの下側のいずれか一辺に沿った前記開口周縁面において、前記開口周縁面の前記導体膜の上に位置する領域の幅が、前記開口周縁面の他の領域の幅に比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記ケースは、前記開口周縁面に接する外側の側面が前記誘電体基板の側面と同一面となることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
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