JP5028757B2 - スローアウェイチップ - Google Patents

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Description

本発明は旋削加工等に用いられるスローアウェイチップに関する。
ISO規格に規定されている旋削加工用の略菱形平板状のネガチップは、略菱形をなす上面および下面の鋭角コーナ部、鈍角コーナ部がそれぞれ4箇所ずつ形成されている。従来のスローアウェイチップにおいて、前記鋭角コーナ部と前記鈍角コーナ部には同一の切刃形状が適用されている。
この種の従来スローアウェイチップの平面図を図10に例示する。図示するように、このスローアウェイチップは、多角形平板状をなすチップ本体1の多角形面にすくい面2が形成され、このすくい面2が形成される前記多角形面の辺稜部に、該多角形面のコーナ部Cからそれぞれ延びる一対の切刃4が形成されており、前記すくい面2を前記切刃4から離間するに従い漸次陥没するように傾斜させるとともに、前記切刃4には該切刃4に沿ってランド7を形成して、このランド7を前記すくい面2の傾斜角βよりも小さな傾斜角αで前記切刃4から離間するに従い漸次陥没するように傾斜させ、かつこれらすくい面2とランド7の傾斜角が前記コーナ部Cの突端から前記切刃4に沿って離間する方向に向け小さくなるようにし、前記すくい面2上には、前記切刃4との間に間隔をあけて、前記コーナ部Cの突端側に凸球面状をなす主ドット8を形成するとともに、この主ドット8から前記一対の切刃4に沿ってそれぞれ離間した位置にも凸球面状をなす少なくとも一対の副ドット9を各々形成したものである(例えば、特許文献1参照)。
他の従来スローアウェイチップの平面図を図11に例示する。このスローアウェイチップは、CNMG型チップの80°コーナ部に旋削加工に適した切屑処理が主目的のブレーカを、100°コーナ部にフライス加工に適した切削抵抗低減が主目的のブレーカを、各々備えたものである。詳細には、図示するように、切刃1に沿ってフラットなランド2が設けられ、さらに、このランドの内端部から次第に落ち込んで中央陸部4の裾の部分に至るブレーカ溝3が全周にわたって設けられている。また、80°コーナaの部分には、図で説明したものと同じブレーカ突起5が設けられ、一方、100°コーナbの部分には、ブレーカ溝3を更に掘り下げてすくい面6のすくい角をきつくし、同時に、切刃を鋭利にするブレーカ凹部7が設けられている。このブレーカ凹部7は、片方の80°コーナ側に偏らせて切刃部から中央陸部4にまたがる範囲に設けてあり、このブレーカ凹部7の設置で鋭利になった切刃直線部1aを面取りなどのフライス切削に利用する(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−220503号公報 実登3009833号公報
前記したように、ISO規格に規定されたCNMG型、CNGG型に相当する旋削用スローアウェイチップにあっては、倣い加工および隅R加工等の用途に適用できる汎用性の高さを重視して80°の鋭角コーナ部が一般的に用いられる。そのため、鋭角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径は、前記用途における形状面の制約、あるいは、切削抵抗、切屑処理性の切削性能への配慮から0mm〜3.2mmの範囲に設定されることが多かった。特に、切込みが小さい仕上げ加工用途、ならびに連続型切屑が生じ、アルミニウム合金やねずみ鋳鉄等よりも切削抵抗が高くなる炭素鋼や合金鋼等の鉄基金属の旋削加工用途では、切削抵抗、切屑処理性に及ぼす影響への配慮から前記曲率半径は0.2mm〜1.6mmの範囲に設定されることが多かった。一方、100°の鈍角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径は、一般的に鋭角コーナ部のコーナ切刃と等しく設定されているものの形状的な制約から鋭角コーナ部と同一用途に用いることができない場合が多く、一般的には使用されていなかった。また、コーナ部および切刃に設けられたランドの形状、すくい面の傾斜角ならびにすくい面上のドットの位置および形状等については、主に使用される鋭角コーナ部の切削性能を重視した設定がなされていた。一方、鈍角コーナ部においては、前記のとおり使用頻度が低いことから鋭角コーナ部とほぼ同じ設定がなされていた。
ところで、従来のCNMG型、CNGG型に代表されるような鈍角コーナ部を有するスローアウェイチップにおいて、当該鈍角コーナ部は切削加工時における切刃形状の制約が生じない単純な外周、端面の旋削荒加工用途に適している。しかしながら、前述したとおり鈍角コーナ部の切刃は、その態様が鋭角コーナ部とほぼ同一とされていることから、前記の旋削荒加工において、切刃の耐欠損性、切削抵抗および切屑処理等の切削性能について満足できるものとはいえなかった。特に、旋削仕上げ加工用途に用いられるスローアウェイチップにおいては、鈍角コーナ部は早期欠損、切屑詰まり等が発生し使用に耐えられないおそれがあった。旋削荒加工用途に用いられるスローアウェイチップにおいては、比較的鈍角コーナ部の適用が許容されるものの、その切削性能は鋭角コーナ部にくらべ向上するものではなく同等程度のものでしかなかった。一方、図11に示すスローアウェイチップでは、鈍角コーナ部は鋭角コーナ部とは用途的に異なる、フライス切削に好適な切刃形状に設計してあるものの、旋削荒加工に用いた場合には、切刃強度が不十分なため切刃のチッピングや欠損の発生により著しく短寿命となるおそれがあった。
本発明は前記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は鈍角コーナ部を鋭角コーナ部よりも強化し旋削荒加工における切刃寿命を改善することにより、当該鈍角コーナ部の使用頻度を高め経済性を向上させたスローアウェイチップを提供することにある。
前記の課題を解決するため、第1の発明は、略多角形平板状をなし、対向する多角形面の少なくとも一方がすくい面とされ、前記多角形面のコーナ部には円弧状をなすコーナ切刃と、このコーナ切刃からそれぞれ延びる一対の直線状をなす主切刃とが形成され、前記コーナ切刃および前記主切刃に連なる外周面が逃げ面とされたスローアウェイチップにおいて、前記すくい面のコーナ部の少なくとも1つが鈍角コーナ部とされ、前記鈍角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径Rdが、前記鈍角コーナ部を除くコーナ部に形成された鋭角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径Reよりも大きくしてあることことを特徴とするスローアウェイチップである。
また、第2の発明は、略多角形平板状をなし、対向する多角形面のコーナ部には円弧状をなすコーナ切刃と、前記コーナ切刃からそれぞれ延びる一対の直線状をなす主切刃とが形成されるとともに、前記コーナ切刃および主切刃の内側にランドを有するブレーカ溝が形成され、前記コーナ切刃および前記主切刃に連なる外周面が逃げ面とされたスローアウェイチップにおいて、前記すくい面のコーナ部の少なくとも1つが鈍角コーナ部とされ、前記鈍角コーナ部に設けたランドのランド幅Wdが、前記鈍角コーナ部を除くコーナ部に形成された鋭角コーナ部に設けたランドのランド幅Weよりも大きくしてあることを特徴とするスローアウェイチップである。
前記の第1および第2の発明において、直角をなす直角コーナ部については、前記鈍角コーナ部に含まれるものとする。
上記の第1の発明によれば、鈍角コーナ部は、鋭角コーナ部よりも曲率半径の大きいコーナ切刃が設けられたことによって切刃強度が高められ、外周、端面の旋削荒加工において長寿命となることから、当該鈍角コーナ部の使用頻度が高められ経済性が向上する。第1の発明において、当該鈍角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径Rdは、好ましくは0.8〜6.4mmの範囲、特に好ましくは1.6〜6.4mmの範囲とされる。前記曲率半径Rdが0.8mm未満になると、切刃寿命の延長効果が得られないおそれがあり、前記曲率半径Rdが6.4mmを超えると、コーナ切刃と被削材との接触長さが長くなり切削抵抗が増大するおそれがある。
上記の第2の発明によれば、鈍角コーナ部は、鋭角コーナ部よりも幅広のランドが設けられたことによって切刃強度が高められ、外周、端面の旋削荒加工において長寿命となることから、当該鈍角コーナ部の使用頻度が高められ経済性が向上する。鈍角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径Rdが鋭角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径Reよりも大きくしてある場合には、当該鈍角コーナ部はさらに切刃強度が向上することによりきわめて長寿命となる。
第2の発明において、前記鈍角コーナ部に形成されたブレーカ溝には、正のすくい角αdを有するすくい面が形成され、前記すくい角αdが5°〜30°の範囲とされているのが好ましい。すくい角αを前記の範囲とすることにより、鈍角コーナ部においては、切削抵抗が大幅に低減することとなり、切刃への負荷が軽減され耐欠損性が向上する。さらに、切削中の振動やびびりがおさえられ切削条件の限界領域が高くなりいっそう高能率な切削が可能となる。すくい角αを前記の範囲に限定したのは、切削抵抗の低減と切刃の耐欠損性に配慮したからであり、前記すくい角αが5°未満になると、切削抵抗の低減が不十分となり、前記すくい角αが30°を超えると、鈍角コーナ部の刃先強度が低下し耐欠損性が悪化するおそれがある。
さらに、第2の発明において、前記鈍角コーナ部に形成したランドのランド幅Wdが0.2mm〜0.5mmの範囲とされているのが好ましい。これは、荒加工、特に高送り加工における鈍角コーナ部の耐欠損性を高めるためであり、前記強化ランドの幅Wdが0.2mm未満になると、耐欠損性を高める効果が得られないおそれがあり、前記強化ランドの幅Wdが0.5mmを超えると、切削抵抗が増大したり切屑処理性が悪化したりするおそれがある。
さらに、第2の発明において、前記鈍角コーナ部の2等分線上には、コーナ切刃側に配向し且つブレーカ溝の表面から上方へ***するブレーカ壁面が形成され、前記コーナ切刃の2等分点と前記ブレーカ壁面の***開始点までの水平方向の距離Ddが0.8mm〜5.0mmの範囲とされているのが好ましい。この場合、切屑は前記ブレーカ壁面に接触しカールすることにより切屑処理性が向上する。前記距離Ddが0.8mm未満では、荒加工時の切屑詰まりによる切削抵抗の増大を引き起こすおそれがあり、前記距離Ddが5.0mmを超えるとブレーカ壁面による切屑カールさせる作用が低下し切屑処理性が悪化するおそれがある。
さらに、上述した第1および第2の発明において、少なくとも前記鈍角コーナ部のコーナ切刃および主切刃には、当該切刃に直交する断面視で単一の円弧からなる丸ホーニングが当該切刃に沿って形成されるとともに前記円弧の曲率半径Rhが0.05mm〜0.50mmの範囲とされるのが好ましい。これは、切刃に断続的に高い負荷が加わる断続加工において鈍角コーナ部の耐欠損性を向上させるためである。前記円弧の曲率半径Rhが0.05mm未満になると、耐欠損性を高める効果が得られないおそれがあり、0.50mmを超えると、丸ホーニングの成形にかかるコストが高騰するおそれがあるほか、切れ味が低下し切削抵抗が増大するおそれがある。
あるいは、少なくとも前記鈍角コーナ部の切刃には、当該切刃に直交する断面視で曲線状をなし且つ前記曲線部のすくい面側の幅Lsが逃げ面側の幅Lnよりも大きい曲線状ホーニングが当該切刃に沿って形成されるとともに、前記曲線部のすくい面側の幅Lsが0.08mm〜0.50mmの範囲とされ、且つ、前記逃げ面側の幅Lnが0.04mm〜0.20mmの範囲とされるのが好ましい。これは、前述した丸ホーニングを形成した場合と同様に、切刃に断続的に高い負荷が加わる断続加工において鈍角コーナ部の耐欠損性を向上させるためである。前記曲線状ホーニングのすくい面側の幅Lsが0.08mm未満または逃げ面側の幅Lnが0.04mm未満のいずれかになると、耐欠損性を高める効果が得られないおそれがあり、前記すくい面側の幅Lsが0.50mmを超えるかまたは逃げ面側の幅Lnが0.20mmを超えるかのいずれかになると、当該曲線状ホーニングの成形にかかるコストが高騰するおそれがあるほか、切れ味が低下し切削抵抗が増大するおそれがある。
次に、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1および図2は第1の実施形態を説明する図であり、図1は平面図、図2は図1におけるS1−S1断面である。
図3〜図6は第2の実施形態を説明する図であり、図3は斜視図であり、図4は平面図であり、図5はコーナ部の拡大平面図であり、図6の(a)、(b)はそれぞれ図4におけるS2−S2線切断部端面図、S3−S3線切断部端面図である。図7は第1および第2の実施形態の使用状態を示す図であり、(a)は外周の旋削荒加工の状態、(b)は端面の旋削荒加工の状態を示す図である。
図1に図示したように、第1の実施形態のスローアウェイチップ1は、略菱形平板状をなし、前記菱形面が表裏対称に形成され、且つ当該菱形面の軸心を通ってスローアウェイチップ1の厚さ方向に延びる軸心と各コーナ部4の2等分線とを含む平面に対して対称形状に形成されてなる。さらに、本スローアウェイチップ1は、平坦な平面で構成されたそれぞれの菱形面が選択的にすくい面2とされ、当該菱形面に直交する方向からみたとき、それぞれのコーナ部4には、円弧状をなすコーナ切刃5aと、このコーナ切刃5aからそれぞれ延びた当該菱形面の外辺からなる一対の直線状の主切刃5bとが形成され、前記コーナ切刃5aおよび前記主切刃5bに連なる外周面が逃げ面3とされてなり、それぞれの菱形面には、80°をなす鋭角コーナ部4Aと、100°をなす鈍角コーナ部4Bとをそれぞれ2箇所備え、対向する菱形面を貫通する断面円形状の取付け穴12が形成された、ISO規格におけるCNMG型、CNGG型のスローアウェイチップである。以下の説明においては、各コーナ部4A、4Bに形成されたコーナ切刃5aおよび主切刃5bを総じて切刃5と称する。本スローアウェイチップ1において、少なくとも切刃5は、超硬合金、サーメット、セラミックス等の硬質材料、もしくは、ダイヤモンド焼結体または立方晶窒化硼素焼結体等の超高圧焼結体等の材料から構成される。
第1の実施形態では、菱形面に直交する方向からみた状態で、鋭角コーナ部4Aのコーナ切刃5aを構成する円弧の曲率半径Reは0.8mmとされる一方で、鈍角コーナ部4Bのコーナ切刃5aを構成する円弧の曲率半径Rdは前記鋭角部4Aよりも大きい1.6mmにしてある。これは、鋭角コーナ部4Aよりも鈍角コーナ部4Bのコーナ切刃5aの強度を高め、外周、端面の旋削荒加工における切刃寿命を延長させるためである。したがって、従来スローアウェイチップの鈍角コーナ部を前記旋削荒加工に用いたときに切刃寿命が短くなるという問題が解消される。切込みに対してコーナ切刃5aの曲率半径Rdが相対的に大きくなるほど、当該コーナ切刃5aにおける平均的な切削厚みおよび最大切削厚みが小さくなり切刃寿命の延長効果が高くなることから、旋削荒加工における切込み最小値を0.5mmと見込むと、前記曲率半径Rdは0.8mm以上であればよく、且つ、コーナ切刃4Aと被削材との接触長さの増加による切削抵抗の増大を防止するため、6.4mm以下であればよい。切込みが1mmを超える旋削荒加工における切刃寿命の延長効果を確実に得るため、前記曲率半径は1.6mm以上とするのが特に好ましい。なお、本発明の主旨からいえば、鋭角コーナ部4Aのコーナ切刃5aの曲率半径Reは、鈍角コーナ部4Bのコーナ切刃5aの曲率半径Rdとの相対的な大小関係を満足していれば、当該鋭角コーナ部4Aの用途に応じて任意に決定でき、一般的にいえば、倣い加工や隅R加工等における形状面の制約、あるいは、切削抵抗、切屑処理性の切削性能への配慮から、0mm〜3.2mmの範囲とされ、切込みが小さい仕上げ加工用途、ならびに連続型切屑が生じ、アルミニウム合金やねずみ鋳鉄等よりも切削抵抗が高くなる炭素鋼や合金鋼等の鉄基金属の旋削加工用途に用いられる場合には、0〜1.6mmの範囲とされる。
さらに、少なくとも鈍角コーナ部4Bに形成された切刃5には、当該切刃5に沿ってホーニング6が形成されている。これは、当該切刃5の刃先に高い負荷が断続的に加わる断続加工における耐欠損性を配慮したからである。図2の(a)に図示するように、このホーニング6は、切刃5に直交する断面において、すくい面2と逃げ面3とをなめらかにつなぐ円弧状とし前記円弧の曲率半径Rhを0.05mmとした丸ホーニング6Aである。前記円弧の曲率半径Rhは、刃先のチッピングや欠損を確実に防止するため0.05mm以上とするとともに、切削抵抗の増大、当該丸ホーニング6Aの加工コスト低減のため、0.50mm以下とするのが好ましい。また、図2の(b)に図示するように、すくい面2に連なる曲率半径Rsの円弧と、逃げ面3に連なり前記曲率半径Rsと同等以下の曲率半径Rnの円弧とをなめらかにつないだもの、または、これら円弧の間を直線でなめらかにつないだ曲線状ホーニング6Bを適用した場合にも、前記の丸ホーニング6Aと同様の効果が得られる。曲線状ホーニング6Bでは、切削抵抗の増大および切削当初の逃げ面摩耗幅の増大を避けるため、すくい面側の幅Lsが逃げ面側の幅Lnよりも大きくしてあるとともに、すくい面側の幅Lsを0.08mm〜0.50mmの範囲、且つ、逃げ面側の幅Lnを0.04mm〜0.20mmの範囲とするとともに、逃げ面3に連なる円弧の曲率半径Rnを0.03mm〜0.20mmの範囲とするのが好ましい。ホーニング6は、鋭角コーナ部4Aを含めてすくい面3の周縁に形成した切刃5全周にわたって形成されてもよい。以上のように、鈍角コーナ部4Bに形成された切刃5に丸ホーニング6Aまたは曲線状ホーニング6Bは、切刃5の刃先の強度を高めるとともに、切削抵抗による集中荷重を緩和させ、さらに、被削材の凝着物の脱落による損傷を抑制するため、当該切刃5のチッピングや欠損をきわめて有効に防止する。
次に、第2の実施形態について説明する。以下の説明において、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略し、図面には同一の符号を付す。第2の実施形態のスローアウェイチップ1は、その構成材料および外郭形状に関して第1の実施形態とほぼ共通しているが、以下のような特徴的な構成を有する。対向する関係にあるそれぞれの菱形面の周縁に形成された切刃5の内側には、ランド7を有するブレーカ溝8が当該切刃5に沿って形成されている。さらに前記ブレーカ溝8の内側には、当該ブレーカ溝8から斜め上方に立ち上がるブレーカ壁面10bを介してボス面11が形成されている。このボス面11は、切刃5よりも高位の平坦な平面から構成されており、取付け穴12を取り囲むように形成されている。このボス面11は、当該スローアウェイチップ1を工具本体に装着するとき、着座面として作用する。さらに、鈍角コーナ部4Bおよび鋭角コーナ部4Aにおける双方のコーナ切刃5aは、ともに曲率半径0.8mmの円弧から形成されている。
第2の実施形態では、切刃5の全周にわたって、曲線状ホーニング6Bが形成されている。この曲線状ホーニング6Bは、切刃5の刃先に高い負荷が断続的に加わる断続加工における耐欠損性を配慮したものであり、その詳細な形態は前記の第1の実施形態において説明した形態と同様である。図6の(a)および(b)に示すように、切刃5に直交する断面において、鈍角コーナ部4Bの曲線状ホーニング6Bは、鋭角コーナ部4Aの曲線状ホーニング6Bとは異なる大きさに形成されている。すなわち、鋭角コーナ部4Aでは、曲線状ホーニング6Bのすくい面側の幅Lsが0.08mm、逃げ面側の幅Lnが0.04mm、逃げ面3に連なる円弧の曲率半径Rnが0.04mmとされているのに対し、鈍角コーナ部4Bでは、前記幅Lsが0.10mm、前記幅Lnが0.05mm、前記曲率半径Rnが0.05mmと一回り大きい曲線状ホーニング6Bが形成されている。これは、鈍角コーナ部4Bにおける刃先のチッピングや欠損の阻止をいっそう効果の高いものにするためである。ホーニング6の形態は、曲線状ホーニング6Bに限定されず、第1の実施形態で説明した丸ホーニング6Aとしてもよい。
さらに、切刃5の全周にわたって、当該切刃5とブレーカ溝8の間には、曲線状ホーニング6Bの端部となめらかに接続するランド7が形成されている。鋭角コーナ部4Aの切刃5に沿って形成されたランド7は、そのランド幅Weが0.20mmとしてあるとともに、内側にいくにしたがって下方へ陥没するように傾斜した、いわゆるポジランドとしてある。一方、鈍角コーナ部4Bの切刃5に沿って形成されたランド7は、そのランド幅Wdが鋭角コーナ部4Aよりも大きい0.25mmとしてあるとともに、ほぼ水平方向(図6において水平方向)に延びるように形成されたネガランドとしてある。これは、外周、端面の旋削荒加工、特に高送り加工における鈍角コーナ部4Bの耐欠損性を高めるためである。鈍角コーナ部4Bのランド幅Wdは、鋭角コーナ部4Aのランド幅Weよりも大きいことに加え、0.2mm〜0.5mmの範囲とするのが特に好ましい。これは、鈍角コーナ部4Bのランド幅Wdが0.2mm未満になると、耐欠損性を高める効果が得られないおそれがあり、前記ランド幅Wdが0.5mmを超えると、切削抵抗が増大したり切屑処理性が悪化したりするおそれがあるからである。本実施形態では、鈍角コーナ部4Bにおけるランド7は、切刃5の刃先に対して水平方向(図4において左右方向)に延びた、いわゆるネガランドとしたが、これに限らず、刃先から内側に向かうにしたがって漸次***するように傾斜し、好ましくはこの傾斜角度を0°よりも大きく且つ30°以下の範囲としたネガランドとしてもよい(図示しない)。この場合には、切刃5の耐欠損性を高める効果がいっそう高められる。あるいは、刃先から内側に向かうにしたがって漸次陥没するように傾斜し、好ましくはこの傾斜角を0°よりも大きく且つ20°以下としたポジランドとしてもよい(図示しない)。この場合には、切刃5に作用する切削抵抗が低減されることから当該切刃5の耐欠損性が悪化することを防止できる。
ブレーカ溝8のランド7に連なる部分には、すくい面2が形成されている。このすくい面2は、ランド7から内側へ向かうにしたがって漸次陥没するように傾斜した平坦な平面から構成された傾斜すくい面2aを有する。図6の(a)および(b)に図示するように、鋭角コーナ部4Aでは、前記傾斜すくい面2aと水平線とのなす角度、いわゆるすくい角αeは15°としてあるのに対し、鈍角コーナ部4Bでは、すくい角αdは20°としてある。このように、鈍角コーナ部4Bの傾斜すくい面2aに正のすくい角を付与したのは、加工時の切削抵抗を大幅に低減することにより、切刃5への負荷を軽減し耐欠損性を向上させるとともに、切削中の振動やびびりをおさえ切削条件の限界領域を高めて高能率切削を可能にするためである。好ましくは、鈍角コーナ部4Bの傾斜すくい面2aと水平面とのなすすくい角αdは5°〜30°の範囲とされる。これは、前記すくい角αdが5°未満になると、切削抵抗の低減が不十分となり、前記すくい角αdが30°を超えると、鈍角コーナ部4Bの刃先強度が低下し耐欠損性が悪化するおそれがあるからである。傾斜すくい面2aは、すくい角αdが一定となる平坦な平面に限定されず、上方に向かって凸状または凹状をなす曲面状すくい面としてもよい(図示しない)。この場合、曲面状すくい面と切刃5、ホーニング6またはランド7との接続部における接線と水平線とのなすすくい角αdを15°〜30°の範囲とするのが好ましい。
以上に説明したように、鈍角コーナ部4Bと鋭角コーナ部4Aとは、ホーニング6、ランド7およびすくい面2の形状が相違している。そのため、隣り合った鈍角コーナ部4Bと鋭角コーナ部4Aとの間には前記形状の相違を解消するための中間部9が形成される。すなわち、図5の左側に位置する鈍角コーナ部4Bと、右側に位置する鋭角コーナ部4Aとに挟まれ中央部に位置する主切刃5bには、鈍角コーナ部4Bおよび鋭角コーナ部4Aのそれぞれに設けられたホーニング6、ランド7およびすくい面2と一致した形態でそれぞれ接続する中間部9が当該主切刃5bに沿って形成されており、この中間部9において、ホーニング6、ランド7およびすくい面2は、鈍角コーナ部4Bから鋭角コーナ部4Aに向かうにしたがってゆるやかに形態が変化することによって、双方のコーナ部4A、4Bにおける形態の相違を解消している。
各コーナ部4には、すくい面2の表面から上方に向かって***するチップブレーカ10A、10Bが形成されている。鋭角コーナ部4Aでは、図4の平面視からわかるように、チップブレーカ10Aはボス面11から鋭角コーナ部4Aの2等分線方向でコーナ切刃5a側に向かって突出しており、その突出方向の先端部には、傾斜すくい面2aの表面から上方に向かって***する半球状突起10aが形成されている。図6の(b)に図示するように、前記2等分線切断面において、コーナ切刃5aの刃先から半球状突起10aの***開始位置までの水平方向の距離Deは、例えば0.5〜0.7mmの範囲の小さめの距離に設定してあるとともに、半球状突起10aの最高点はコーナ切刃5aよりも低くしてある。そのため、仕上げ切削加工から中切削加工における切屑処理性に優れるとともに切屑との擦過による負荷がおさえられる。
一方、鈍角コーナ部4Bに設けたチップブレーカ10Bは、図4の平面視からわかるように、ボス面11から鈍角コーナ部4Bの2等分線方向にコーナ切刃5a側に向かって突出しており、前記突出方向先端にいくにしたがって先細り形状に形成してある。詳細には、図6の(a)に図示するように、前記2等分線切断面において、正のすくい角を有した傾斜すくい面2aから連続して水平方向内側に向かって延びる平坦な平面で構成された底面2bが形成され、この底面2bの表面からチップブレーカ10Bが上方に向かって***している。チップブレーカ10Bは、すくい面の底面2bの表面から上方且つ内側に向かって***するブレーカ壁面10bを有しており、このブレーカ壁面10bの最高点はコーナ切刃5aよりも高位のボス面11に交差しており、コーナ切刃5aの刃先から当該ブレーカ壁面10bの***開始位置までの水平方向の距離Ddは、2.0mmとしてある。以上の構成は外周、端面の旋削荒加工における切屑処理性を配慮したものである。好ましくは、前記距離Ddは0.8mm〜5.0mmの範囲の比較的大きめの距離とされる。これは、前記距離Ddが0.8mm未満では、旋削荒加工時の切屑詰まりによる切削抵抗の増大を引き起こすおそれがあり、前記距離Ddが5.0mmを超えるとブレーカ壁面10bと切屑とが接触せず切屑処理性が悪化するおそれがあるからである。前記距離Ddを2.5mm以下にすると、ブレーカ壁面10bが切屑を確実にカールさせるためきわめて高い切屑処理性が得られる。なお、前述した鋭角コーナ部4Aに設けた半球状突起を鈍角コーナ部4Bにも適用可能であり、その半球状突起の最高点がコーナ切刃5aよりも低位とされてもよい。この場合にも、コーナ切刃5aの刃先から半球状突起の***開始位置までの水平方向の距離は0.8mm〜5.0mmの範囲とされるが好ましい。さらに、切刃5よりも低位の位置に設けたすくい面の底面2bは、切屑との擦過をおさえることにより切刃5への負荷を軽減する効果を奏する。すくい面の底面2bは、水平方向に延びる平坦な平面に限定されず、上方に向かって凹状をなす曲面または切刃5から遠ざかるにしたがって漸次陥没するように傾斜した平坦面としても同様な効果を奏する。
以上に説明した第1および第2の実施形態に基づいて超硬合金により作製したスローアウェイチップ1を用いて実際に外周、端面の旋削荒加工を行った実施例について説明する。図7の(a)、(b)はそれぞれ外周の荒旋削加工、端面の旋削荒加工の状態を模式的に示した図である。図8、図9は前記旋削荒加工における第1および第2の各実施形態の切刃寿命を示す棒グラフである。まず、第1の実施形態のスローアウェイチップ1を用いて、鈍角コーナ部4Bによる端面の旋削荒加工を行った。比較用のスローアウェイチップ(以下、「比較品1」という。)は、鈍角コーナ部におけるコーナ切刃を構成する円弧の曲率半径が0.8mmであることを除いて第1の実施形態と同一である。加工形態は、図7の(b)に図示するように、オーステナイト系ステンレス鋼SUS316(JIS G4303)からなる略四角柱状の被削材において、その四角形をなす端面を加工することによって、切刃の食い付きによる衝撃回数を積極的に増加させる形態とした。加工条件は、切削速度(Vc)が160m/min、切込み(ap)が1.0mm、送り(f)が0.15mm/revで、水溶性切削油剤を用いた湿式切削とした。それぞれのスローアウェイチップの鈍角コーナ部の切刃が欠損するまでの衝撃回数を図8の棒グラフに示す。このグラフからわかるように、第1の実施形態は、切刃寿命に至るまでの衝撃回数が比較品1の約2.2倍に向上した。コーナ切刃の曲率半径Rdと切込みapとの関係から、比較品1では、コーナ切刃に高い負荷が集中するため早期に欠損が生じたのに対し、第1の実施形態では、コーナ切刃5aにおける平均的な切削厚みおよび最大切削厚みが比較的小さくなり当該コーナ切刃5aへの負荷が軽減することから前記のとおり長寿命化が実現可能となった。
次に、第2の実施形態のスローアウェイチップ1を用いて、鈍角コーナ部4Bによる外周および端面の旋削荒加工を行った。比較のために用いた従来のスローアウェイチップ(以下、「比較品2」という。)は、第2の実施形態のスローアウェイチップ1において、鋭角コーナ部に設けたホーニング、ランド、すくい面(すくい角)およびチップブレーカの形態を鈍角コーナ部にも適用したものである。外周の旋削荒加工の形態は、図7の(a)に図示するように、機械構造用炭素鋼S50C(JIS G4051)からなる被削材の黒皮外周面を加工するものである。加工条件は、切削速度(Vc)が180m/min、平均的な切込み(ap)が2.5mm、送り(f)が0.20mm/revで、水溶性切削油剤を用いた湿式切削とした。それぞれのスローアウェイチップの鈍角コーナ部の切刃が欠損するまでの加工数を図9の(a)の棒グラフに示す。黒皮外周面の旋削荒加工では、切込みの変動が大きいため切刃に突発的に高い負荷が加わる。そのため、仕上げ加工から中切削までの用途に適用される比較品2においては、当該荒加工に十分に耐え得る切刃強度を有しないため早期欠損により短寿命であった。さらに、コーナ切刃に近接した半球状突起に切屑が強く衝突したため、切屑が詰まり気味になるとともに前記衝突による切削抵抗が増大する問題が生じた。一方、第2の実施形態の鈍角コーナ部4Bは、前記の切込み変動に対応した高い切刃強度を確保しているため、比較品2の約2.2倍の切刃寿命が得られた。さらに、チップブレーカ10Bのブレーカ壁面10bの***開始位置を荒加工用途に適した位置に設けたことから、適当な巻数で切断する切屑が生成し切屑処理性が良好となった。しかも、切屑のブレーカ壁面10bへの衝突の緩和および正のすくい角αが付与された傾斜すくい面2aは、切削抵抗増大の防止に非常に有効であった。
端面の旋削荒加工の形態は、第1の実施形態と同様に、図7の(b)に図示するように、オーステナイト系ステンレス鋼SUS316(JIS G4303)からなる略四角柱状の被削材において、その四角形をなす端面を加工することによって、切刃の食い付きによる衝撃回数を積極的に増加させる形態とした。加工条件は、切削速度(Vc)が150m/min、切込み(ap)が1.0mm、送り(f)が0.30mm/revで、水溶性切削油剤を用いた湿式切削とした。切刃が欠損するまでの衝撃回数を図9の(b)の棒グラフに示す。この加工形態は、切込みは特に大きくないが、強断続の加工であることに加えて送りが高いことから、鈍角コーナ部の比較的狭い範囲に高い負荷が集中する加工形態である。鈍角コーナ部の切刃強度が低い比較品2は、やはり早期に欠損が生じて短寿命であったのに対し、第2の実施形態の鈍角コーナ部4Bは、ランド7およびホーニング6による切刃強度の強化が、切刃寿命の向上に寄与し、比較品2の約1.8倍の切刃寿命に延長できた。
以上に説明した実施形態のスローアウェイチップは、ISO規格に規定されたCNMG型、CNGG型等スローアウェイチップであったが、ISO規格のスローアウェイチップの形状をあらわす記号が、C、D、E、M、V等の菱形のスローアウェイチップにも適用可能である。または、A、B、K等の平行四辺形のスローアウェイチップ、もしくは、Wの変形六角形のスローアウェイチップにも適用可能である。さらに、ISO規格に規定されない特殊形状のスローアウェイチップにおいても、すくい面となる多角形面に少なくとも1つの鈍角コーナ部が形成されたものであれば、本発明を適用することができる。また、ネガチップだけでなくポジチップにも適用可能であることはいうまでもない。
以上、本発明の実施形態を図面に基づいて説明したが、これらはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
第1の実施形態の平面図である。 図1におけるS1−S1線切断部端面図である。 第2の実施形態の斜視図である。 第2の実施形態の平面図である。 第2の実施形態の拡大平面図である。 (a)は図4におけるS2−S2線端面図であり、(b)は図4におけるS3−S3線端面図である。 第1および第2の実施形態の使用状態を示す図であり、(a)、(b)はそれぞれ外周旋削加工の状態、端面旋削加工の状態を示す図である。 第1の実施形態の切刃寿命を示す図である。 第2の実施形態の切刃寿命を示す図である。 従来のスローアウェイチップの平面図である。 他の従来のスローアウェイチップの平面図である。
符号の説明
1 スローアウェイチップ
2 すくい面
2a 傾斜すくい面
2b すくい面の底面
3 逃げ面
4 コーナ部
4A 鋭角コーナ部
4B 鈍角コーナ部
5 切刃
5a コーナ切刃
5b 主切刃
6 ホーニング
6A 丸ホーニング
6B 曲線状ホーニング
7 ランド
8 ブレーカ溝
10A、10B チップブレーカ
10b ブレーカ壁面
11 ボス面
Re 鋭角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径
Rd 鈍角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径

Claims (6)

  1. 略多角形平板状をなし、対向する多角形面の少なくともいずれか一方がすくい面とされる
    とともに他方が着座面とされ、前記すくい面のコーナ部には円弧状をなすコーナ切刃と、
    このコーナ切刃からそれぞれ延びる一対の直線状をなす主切刃とが形成され、前記コーナ
    切刃および前記主切刃に連なる外周面が逃げ面とされたスローアウェイチップにおいて、
    前記すくい面のコーナ部の少なくとも1
    つが鈍角コーナ部とされ、前記鈍角コーナ部の
    コーナ切刃の曲率半径Rdが、前記鈍角コーナ部を除くコーナ部に形成された鋭角コーナ
    部のコーナ切刃の曲率半径Reよりも大きく、
    少なくとも前記鈍角コーナ部のコーナ切刃および主切刃には、当該切刃に直交する断面視
    で曲線状の曲線状ホーニングが形成され、
    その曲線状ホーニングは、すくい面につながる曲率半径Rsの円弧と、その曲率半径Rn
    が前記円弧の曲率半径Rsよりも小さく且つ逃げ面につながる円弧と、が滑らかにつなが
    って構成される形状であり、
    その曲線状ホーニングを断面視したとき、曲線状ホーニングとすくい面との接続部から逃
    げ面までの幅Lsが、曲線状ホーニングと逃げ面との接続部からすくい面までの幅Lnよ
    りも大きく、
    前記コーナ切刃および主切刃の内側にランドを有するブレーカ溝が形成され、
    前記鈍角コーナ部に設けたランドのランド幅Wdが、前記鈍角コーナ部を除くコーナ部に
    形成された鋭角コーナ部に設けたランドのランド幅Weよりも大きいことを特徴とするスローアウェイチップ。
  2. 前記鈍角コーナ部に形成されたブレーカ溝には、正のすくい角αdを有するすくい面が形
    成され、前記すくい角αdが5°以上30°以下の範囲とされていることを特徴とする請
    求項1記載のスローアウェイチップ。
  3. 前記鈍角コーナ部に形成したランドのランド幅Wdが0.2mm以上0.5mm以下の範
    囲とされていることを特徴とする請求項1または2記載のスローアウェイチップ。
  4. 前記鈍角コーナ部の2等分線上には、コーナ切刃側に配向し且つブレーカ溝の表面から上
    方へ***するブレーカ壁面が形成され、前記コーナ切刃の2等分点と前記ブレーカ壁面の
    ***開始点までの水平方向の距離Ddが0.8mm以上5.0mm以下の範囲とされてい
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のスローアウェイチップ。
  5. 前記鈍角コーナ部のコーナ切刃の曲率半径Rdが0.8mm以上6.4mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のスローアウェイチップ。
  6. 少なくとも前記鈍角コーナ部に形成されたコーナ切刃および主切刃には、当該切刃に直交
    する断面視で円弧状をなす丸ホーニングが当該切刃に沿って形成されるとともに、前記円
    弧の曲率半径Rhが0.05mm以上0.50mm以下の範囲であることを特徴とする請
    求項請求項1から5のいずれか1項記載のスローアウェイチップ。
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