JP5023734B2 - 圧電振動片の製造方法及び圧電振動素子 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電振動片の製造方法と、その製造方法により製造した圧電振動片を用いた圧電振動素子に関するものである。
従来からカーナビゲーション装置においては、車両の移動方向、及び移動距離を自立的に測位するために車両に加わる加速度や角速度等を検出するジャイロセンサ(角速度センサ)や加速度センサ等の慣性センサが搭載されている。また近年、モバイルコンピュータ等の携帯端末装置においては、誤って高所から落下したときに内蔵されているハードディスク等を保護するために、落下時の加速度を検知する加速度センサが搭載されているものもある。このようなジャイロセンサや加速度センサの角速度や加速度を検知する検知機構としては半導体プロセスにより作製したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサが良く知られている。
しかしながら、MEMSセンサは、周波数−温度特性が悪く、安定した周波数が得られない欠点があった。そこで、上記したような欠点がないジャイロセンサとして、例えば音叉型圧振動素子を用いたものが提案されている。
図8は従来の音叉型水晶振動素子の概略構成を示した斜視図である。
この図8に示す音叉型水晶振動素子100は、X検軸(電気軸)、Y軸(機械軸)及びZ軸(光軸)が図示する方向となるように水晶の単結晶から切り出され、所謂水晶Z板により形成されている。また音叉型水晶振動素子100は、基部101と、この基部101からY軸方向に突出するように形成された2本の振動腕102、103とを有している。2本の振動腕102、103の両主面及び側面には駆動電極104、105が形成されている。このように構成される音叉型水晶振動素子100では、各振動腕102、103の駆動電極104、105に駆動電圧を印加することにより、各振動腕102、103に電界を発生させて各振動腕102、103を屈曲振動させるようにしている。なお、音叉型水晶振動子の先行文献としては特許文献1等がある。
特開2005−333683公報
ところで、上記したような音叉型水晶振動素子に用いる水晶振動片を製造する際には、例えば1枚の水晶基板から多数の振動片を切り出させることが生産効率の観点から望ましい。しかながら、水晶基板のサイズ(口径)を大きくした場合は、水晶基板の強度が低下するため、製造時における取り扱いが難しくなるという問題点があった。
一方、水晶基板の強度を高めるために基板を厚くした場合は、水晶基板を音叉型にエッチング加工するのに時間を要するため、製造コストが高くなるという問題点があった。
また水晶はウエットエッチングを行った場合、結晶方向によってエッチング速度が異なる所謂異方性を有する。このため、水晶基板を厚くすると異方性の影響によって理想的な外形を形成することができなくなるという問題点があった。
本発明は上記したような問題点を鑑みてなされたものであり、製造時の扱いが容易な圧電振動片の製造方法を提供する。また低コストで実現できる圧電振動片の製造方法を提供する。また異方性の影響が小さい圧電振動片の製造方法を提供する。さらにこれらの圧電振動片を用いた圧電振動素子を提供する。
上記課題を解決するため、本発明の圧電振動片の製造方法は、圧電基板と、この圧電基板とはエッチングレートが異なるベース基板と、を貼り合わせる貼合工程と、貼合工程の後に圧電基板を研磨する研磨工程と、貼合工程の後にベース基板をエッチングするベースエッチング工程と、研磨工程の後に圧電基板をエッチングする圧電エッチング工程と、を含むことを特徴とする。
このような本発明によれば、圧電基板を薄く研磨加工した場合でも、圧電基板は貼り合わせたベース基板により支持されるので圧電基板の強度を保つことができる。よって、圧電基板を大口径化した場合でも、製造時において圧電基板を容易に取り扱うことができる。
また、圧電基板の大口径化により1枚の圧電基板から切り出すことができる圧電振動片の数を増やすことができるので圧電振動片の製造コストが下げることが可能になる。
また、圧電基板を薄くできるので、エッチング加工により圧電基板を、例えば音叉型の外形に加工する加工時間を短縮することができ、この点からも製造コストが下げることが可能になる。
さらに、圧電基板の薄型化したことにより異方性エッチングの影響が小さくなるので、圧電基板を例えば音叉型の外形に加工した際の外形精度を高めることができる。
本発明の圧電振動片の製造方法は、ベースエッチング工程によりベース基板のエッチングを行った後、圧電エッチング工程により圧電基板のエッチングを行うことを特徴とする。
また本発明の圧電振動片の製造方法は、ベースエッチング工程は、平面視において、ベース基板のうち少なくとも圧電基板の振動腕が形成される領域に重なるベース基板を除去し、ベース基板の一部を残してエッチングする工程を含み、圧電エッチング工程は、ベース基板の一部が圧電基板に貼り合わされた状態で、圧電基板をエッチングする工程を含むことを特徴とする。
このような本発明によれば、ベース基板を、圧電基板を補強する補強板として機能させることが可能になる。
本発明の圧電振動片の製造方法は、圧電エッチング工程により圧電基板のエッチングを行った後、ベースエッチング工程によりベース基板のエッチングを行うことを特徴とする。
また本発明の圧電振動片の製造方法は、ベースエッチング工程は、ベース基板に凹状の開口部を形成することを特徴とする。
このような本発明によれば、ベース基板を例えば圧電基板のパッケージとして利用することが可能になる。
本発明の圧電振動素子は、本発明の圧電振動片の製造方法により製造し、且つ、厚み方向を電気軸に沿って形成した圧電振動片を用いて構成されることを特徴とする。
このような本発明によれば、電気軸方向に強い電界をかけることが可能になり、クリスタルインピーダンス値を小さい圧電振動素子を実現することが可能になる。
また本発明の圧電振動素子は、本発明の圧電振動片の製造方法により製造した圧電振動片と、圧電振動片の振動腕の表面の両側縁にそれぞれ形成され、互いに異極となるようにされた第1の電極と、第1の電極の表面に形成した圧電薄膜と、圧電薄膜を挟んで第1の電極と対となるように圧電薄膜の表面に形成された第2の電極と、を有することを特徴とする。
このような本発明によれば、圧電振動片の軽量化を図ることができるので振動腕上に形成した圧電薄膜による駆動が容易になりクリスタルインピーダンス値を小さい圧電振動素子を実現することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の圧電振動片の製造方法の実施形態について説明する。
図1、図2は本発明の実施形態に係る圧電振動片の製造工程の一例を示した図である。
この場合は、先ず、図1(a)に示す貼合工程S1において、例えば、ウェハ状の水晶基板(圧電基板)1と、ベースとなるウェハ状のシリコン基板(ベース基板)2とを直接接合により貼り合わせる。なお、本実施形態ではベース基板としてシリコン基板2を例に挙げて説明するが、ベース基板は水晶基板1とエッチングレートが異なる基板であれば適用可能であり、例えばガラス基板やカット角が異なる水晶基板等を用いることが可能である。また直接接合とは、例えば水晶基板1とシリコン基板2とを接着剤を用いずに直接貼り合わせることであり、例えば、過酸化水素水やアンモニア等の酸と純水の混合液を用いて水晶基板1とシリコン基板2の接触面の洗浄と表面処理を行う。このような処理を行った基板表面は、水が非常に良く馴染んで基板表面に広がる性質(親水性)を示すようになる(以下、親水化処理と称する)。この後、親水化処理した表面同士を重ね合わせて接合することにより、基板の表面同士がお互いに引きつけ合う力(表面間引力)により自動的に接合することができる。
次に、図1(b)に示す研磨工程S2において、貼り合わせた水晶基板1側の面を研磨して、例えば100μm程度の水晶基板1を20μm程度まで薄板化する。
次に、図1(c)に示すベースエッチング工程S3において、シリコン基板2にマスキングを施すなどしてシリコン基板2の所望位置だけをウエットエッチングないしはドライエッチングする。このとき、水晶基板1とシリコン基板2とはエッチングレートが異なることから水晶基板1がエッチストップとなり、例えば、図1(c)に拡大して示すようにシリコン基板2には升目状に多数の貫通穴3を形成することができる。
この後、図2に示す水晶エッチング工程S4において、水晶基板1を音叉型の外形形状にエッチングする。これにより、図2に拡大して示すような音叉型水晶振動片4を製造することができる。なお、音叉型水晶振動片4を用いた水晶振動素子の共振周波数は、32.768×N(Nは正の整数)kHzとなるように設定することが好ましい。
このように音叉型水晶振動片4を製造すれば、水晶基板1を薄く研磨加工した場合でも、水晶基板1は貼り合わせたシリコン基板2により支持されるので、水晶基板1の強度を保つことができる。よって、水晶基板1を大口径化した場合でも製造時において水晶基板1を容易に取り扱うことができる。
また、水晶基板1の大口径化により1枚の水晶基板から切り出すことができる音叉型水晶振動片4の数を増やすことができるので音叉型水晶振動片4の製造コストが下げることが可能になる。
また、水晶基板1を薄くできるので、エッチング加工により水晶基板1を、例えば音叉型の外形に加工する加工時間を短縮することができ、この点からも製造コストが下げることが可能になる。
さらに、水晶基板1の薄型化したことにより異方性エッチングの影響が小さくなるので、水晶基板1を例えば音叉型の外形に加工した際の外形精度を高めることができる。
さらにまた、従来は水晶基板1の板厚が例えば100μm程度と厚いため、水晶基板1のエッチング加工を行う際にはエッチングレートの高い(エッチング速度が速い)ウエットエッチングを行うようにしていたが、本実施形態では水晶基板1の板厚を20μm程度まで薄板化できるのでエッチング加工をエッチングレートの低い(エッチング速度が遅い)ドライエッチングを行った場合も従来と同等の生産効率を確保することができる。またレーザ加工により水晶基板1を音叉型に形成することも可能である。
また、本実施形態では、ベースエッチング工程S3おいてシリコン基板2のエッチングを行った後、水晶エッチング工程S4により水晶基板1のエッチングを行うようにしている。このようにすればシリコン基板2を、水晶基板1を補強する補強板として機能させることが可能になる。
また上記した製造工程においては、ベースエッチング工程S3によりシリコン基板2のエッチングを行った後、水晶エッチング工程S4により水晶基板1のエッチングを行うようにしているが、ベースエッチング工程S3と水晶エッチング工程S4の順序を入れ替えるようにしても良い。即ち、水晶エッチング工程により水晶基板1のエッチングを行った後、ベースエッチング工程によりシリコン基板2のエッチングを行うようにしても良い。この場合は、音叉型に形成した水晶基板1の上方から選択的にシリコン基板2のエッチングを行うことで、図3(a)に示す上面図及び(b)に示すA−A断面図に示すようにシリコン基板2に凹状の開口部5を形成することができる。このようにすれば、シリコン基板2を例えば水晶基板1のパッケージとして利用することが可能になる。
なお、これまで説明した本実施形態では音叉型圧電振動片のる基板材料として、水晶を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系圧電セラミック、ランガサイト(La3Ca5SiO14)、リン酸ガリウム(GaPo4)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)またはBNT−BT−ST系無鉛圧電セラミックなどを用いることができる。
なお、特開平7−46072号公報には、厚い基板に水晶板を直接接合することにより厚いキャリアでの研磨を可能とし、水晶板を15μm以下に研磨し100MHz以上の基本振動数を有する水晶振動子を歩留まり良く生産する水晶振動子の製造方法が開示されている。また特開平7−86106号公報には、熱膨張率の異なる基板同士を直接接合した際にも、反りのない接合ウェハを得るための複合基板材料の製造方法が開示されている。また特開平9−92895号公報には、直接接合する2つの基板の少なくとも一方に溝を形成することにより接合界面における熱応力緩和して複合基板の剥離等の問題を防止した圧電素子とその製造方法が開示されている。しかし、これらの技術は、厚みすべり振動子において高周波化を図るために、厚い基板に水晶基板を貼り合わせることにより、水晶板の薄型化を図るようにしたものであり、屈曲振動する音叉型水晶振動子の低コスト化を図ることを目的とした本発明とは異なるものである。
次に、上記のようにして製造した音叉型水晶振動片を用いた水晶振動素子の構造例について説明する。
図4は、本実施形態の音叉型水晶振動素子の構成を示した図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)に示すB−B断面図である。なお、図4に示した音叉型水晶振動素子10においてはベースとなるシリコン基板2の図示は省略する。
この図4に示す音叉型水晶振動素子10の音叉型水晶振動片11は、基部16と、この基部16から突出するように形成された2本の振動腕12、13とを有する。2本の振動腕12、13の両主面には、図4(b)に示すように互い異なる駆動電極14、15がそれぞれ対向するように形成されている。そして、この場合は、図4(a)に示すように音叉型水晶振動片11の厚み方向がX軸(電気軸)、振動腕12、13の突出方向がY軸(機械軸)、振動腕12、13と直交方向がZ軸(光軸)となるように音叉型水晶振動片11が形成されている。即ち、図4に示す音叉型水晶振動素子10は、音叉型水晶振動片11が、その板厚方向がX軸(電気軸)となる所謂X板と呼ばれる水晶基板を用いて形成されている点に特徴がある。
ここで、本実施形態の音叉型水晶振動素子10の構造と従来の音叉型水晶振動素子の構造とを対比しておく。図6は、図8に示したような従来の音叉型水晶振動素子100のX−X断面を示した図である。
図6に示す従来の音叉型水晶振動素子100においては、2本の振動腕102、103の両主面及び側面に駆動電極104、105がそれぞれ形成されている。このような従来の音叉型水晶振動素子100では、音叉型水晶振動片の外形をウエットエッチングにより形成しているため、生産効率の観点から、通常はエッチング速度が速いZ軸(光軸)が厚み方向となるように切り出した水晶基板(所謂Z板)を用いるようにしていた。しかしながら、Z板を用いた場合は、図6に示すように駆動電極104、105間の距離が離れているため、図6に矢印で示した電界の効率が悪い。このため、振動腕102、103の屈曲振動が弱く、クリスタルインピーダンス(以下、CI値と称する)が高くなってしまうという問題点があった。
これ対して、図4に示した本実施形態の音叉型水晶振動素子10では、水晶基板1の厚みを従来に比べて薄くできるため、エッチング速度が遅いものの電界効率の観点から好ましいX軸(電気軸)を厚み方向となるようにした。つまり、所謂X板を用いるようにした。これにより、本実施形態の音叉型水晶振動素子10ではX軸方向に強い電界をかけることが可能になり低CI値化を図ることが可能になる。
また、図7は従来の従来の音叉型水晶振動素子の他の断面構造を示した図である。
図7に示す音叉型水晶振動素子110は、振動腕112、113の各主面に、その表裏から溝114、114、溝115、115がそれぞれ形成されており、これら溝114、115に夫々駆動電極116、117が形成されている。また振動腕112及び113の両側面にもそれぞれ駆動電極117、116が形成されている。このように構成される音叉型水晶振動素子110では、各振動腕112、113の駆動電極116、117に駆動電圧を印加することにより、各振動腕102、103に、例えば矢印で示すように電界を発生させて各振動腕112、113を屈曲振動させるようにしている。このような音叉型水晶振動素子110は、図6に示した音叉型水晶振動素子100に比べて強い電界をかけることができる。しかしながら、この場合は、各振動腕112、113に溝114、114、115、115を形成していることから剛性が低下してしまい、電界効率をより高めて且つ小型化を図ろうとすると安定した屈曲振動が得られなくなるという問題点があった。
これ対して、図4に示した本実施形態の音叉型水晶振動素子10では、X軸方向に強い電界をかけることが可能になるため、溝形成が不要なため、剛性が低下することなく、電界効率を高めることが可能になる。また溝を形成しなくて済む分だけ加工コストを安くすることができ低コスト化が図られる。さらに、溝形成により振動腕の断面形状が理想形状からずれることにより屈曲振動以外の成分が発生するといったことも回避することができる。
図5は、本実施形態の音叉型水晶振動素子の他の構成を示した断面図である。なお、この場合の音叉型水晶振動素子の概略構造は振動腕における電極配置以外は図4と同一なので図示は省略する。
この場合、振動腕22表面の外側側縁には、振動腕22が延びる方向に沿って細い電極26aが形成されている。また、振動腕22表面の内側には振動腕22が延びる方向に沿って細い電極26bが形成されている。この電極26a、26bは振動腕22の第1の電極を構成している。一方、振動腕23表面の外側側縁には振動腕13が延びる方向に沿って細い電極27aが形成されている。また、振動腕23表面の内側には、該振動腕23が延びる方向に沿って細い電極27bが形成されている。この電極27a、27bは振動腕23の第1の電極を構成している。
電極26aと電極27aは、図示しない導電部により接続されている。電極26bと電極27bも図示しない導電部により接続されている。なお、以上の電極は、水晶の上に例えば、クロムによる下地をスパッタリングで形成し、その上に金を成膜することにより形成した電極膜をフォトリソグラフイの手法などによって処理することにより得られる。
次に、各振動腕22、23の第1の電極26、27の上に圧電薄膜24、25を成膜する。好ましくは、電極26a、電極26b、電極27a、電極27bのそれぞれに個別に圧電薄膜を形成する。この圧電薄膜としては、酸化亜鉛(ZnO)を好適に使用することができるが、他に、AIN、PZTなどを使用することができ、さらに水晶薄膜を用いるようにしてもよい。圧電薄膜24、25の成膜は、スパッタリングなどにより行うことができる。次に、圧電薄膜24と25を挟んで第1の電極26、27の上に第2の電極28、29を形成する。詳しくは、電極26a上に電極28aを、電極26b上に電極28bを、電極27a上に電極29aを電極27b上に電極29bを形成する。なお、電極28aと電極29aは、電極26bと27bと接続されている。電極28bと電極29bは電極26aと電極27aと接続されている。
このように構成された圧電振動素子20においては、圧電薄膜24、25をそれぞれ挟む各電極に駆動電圧を印加することにより、振動腕22と振動腕23において、それぞれ仮想の中心線Clを挟んで一方の側縁の水晶材料がY方向に沿って僅かに延伸すると、他方の側縁の材料はY方向に沿って収縮する。これを交互に繰り返すことにより、各圧電薄膜が形成された振動腕22と振動腕23は、互いの先端を接近・離間させるように、屈曲振動し、通常の音叉圧電振動素子と同様に所定の周波数を発生することができる。
そして、このような構造の音叉型水晶振動素子において、本実施形態の製造方法により製造した音叉型水晶振動片4を用いるようにすると水晶振動片4の薄型化により軽量化を図ることができるので、振動腕22、23上に形成した圧電薄膜による駆動が容易になりCI値を小さい圧電振動素子を実現することが可能になる。
なお、本実施形態では、本実施形態の製造方法により製造した音叉型水晶振動片を用いて音叉型水晶振動素子を構成する場合を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、本実施形態の製造方法により製造した音叉型圧電振動片を用いてジャイロ素子や輪郭振動子といった各種屈曲振動素子を構成することが可能になる。
本実施形態の圧電振動片の製造工程を示した図である。 本実施形態の圧電振動片の製造工程を示した図である。 圧電振動片を他の製造工程により作製した場合の構造を示した図である。 本実施形態の音叉型水晶振動素子の構成を示した図である。 本実施形態の音叉型水晶振動素子の他の構成を示した図である。 従来の音叉型圧電振動素子の構成を示した断面図である。 従来の音叉型圧電振動素子の他の構成を示した断面図である。 従来の音叉型圧電振動素子の概略構成を示す斜視図である。
符号の説明
1…水晶基板、2…シリコン基板、3…貫通穴、4…音叉型水晶振動片、5…開口部、10…音叉型水晶振動素子、11…基部、12、13…振動腕、14…駆動電極、20…圧電振動素子、24、25…圧電薄膜、26、27、228、29…電極

Claims (5)

  1. 圧電基板と、該圧電基板とはエッチングレートが異なるベース基板と、を貼り合わせる貼合工程と、
    前記貼合工程の後に前記圧電基板を研磨する研磨工程と、
    前記貼合工程の後に前記ベース基板をエッチングするベースエッチング工程と、
    前記研磨工程の後に前記圧電基板をエッチングする圧電エッチング工程と、
    を含み、
    前記ベースエッチング工程により前記ベース基板のエッチングを行った後、前記圧電エッチング工程により前記圧電基板のエッチングを行うことを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  2. 前記ベースエッチング工程は、平面視において、前記ベース基板のうち少なくとも前記圧電基板の振動腕が形成される領域に重なる前記ベース基板を除去し、前記ベース基板の一部を残してエッチングする工程を含み、
    前記圧電エッチング工程は、前記ベース基板の前記一部が前記圧電基板に貼り合わされた状態で、前記圧電基板をエッチングする工程を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の製造方法。
  3. 前記ベースエッチング工程は、前記ベース基板に凹状の開口部を形成することを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の製造方法。
  4. 請求項1乃至の何れか一項記載の圧電振動片の製造方法により製造され、且つ、厚み方向を電気軸に沿って形成した圧電振動片を用いて構成されることを特徴とする圧電振動素子。
  5. 請求項1乃至の何れか一項記載の圧電振動片の製造方法により製造した圧電振動片と、
    該圧電振動片の振動腕の表面の両側縁にそれぞれ形成され、互いに異極となるようにされた第1の電極と、
    該第1の電極の表面に形成した圧電薄膜と、該圧電薄膜を挟んで前記第1の電極と対となるように前記圧電薄膜の表面に形成された第2の電極と、
    を有することを特徴とする圧電振動素子。
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