JP5020604B2 - Src造柱と梁鉄骨との接合部構造及びそれを用いた架構 - Google Patents

Src造柱と梁鉄骨との接合部構造及びそれを用いた架構 Download PDF

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Description

本発明は柱鉄骨とその回りを被覆する鉄筋コンクリートからなるSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造の柱と梁鉄骨から構成される柱・梁の架構において、柱・梁の接合部を貫通して梁鉄骨が配置される形式の接合部構造、及びそれを用いた架構に関するものである。
SRC造の柱と梁鉄骨から構成される柱・梁架構の接合部においては、柱鉄骨のフランジに対し、現場において梁鉄骨のフランジの端部を突き合わせて溶接する方法と、スプリットティー金物やエンドプレート等の接合金物を梁鉄骨のフランジに接合しておき、現場において接合金物を柱鉄骨にボルト接合する方法とに大別される。
前者の方法では梁鉄骨のフランジ端面に対する開先の形成、梁鉄骨のウェブに対するスカラップの形成等の処理を要することから、加工コストが高く、品質の確保が難しいため、後者の高力ボルトを用いた引張接合による方法の採用が増加している(非特許文献1参照)。
高力ボルトを用いた引張接合は図11に示すように接合部を貫通して柱鉄骨を配置することにより柱鉄骨を接合部において連続させ、その柱鉄骨のフランジに例えばスプリットティー金物のフランジをボルト接合し、ウェブを梁鉄骨のフランジにボルト接合することが行われる(非特許文献1、特許文献1、2参照)。
図11において鎖線はコンクリートの外形線を示すが、このように柱が鉄骨鉄筋コンクリート造で、梁が鉄骨造である架構では、柱の寸法から柱のコンクリート内に配置される柱鉄骨の寸法が決められる。
このとき、コンクリート中に配筋される鉄筋間のあきやかぶりを確保する関係から、SRC造の柱の寸法に対して柱鉄骨の寸法が相対的に小さくなり、梁鉄骨の寸法に対しても小さくなる。一方、梁鉄骨の柱鉄骨への引張接合部分における必要な耐力を確保する関係から、柱鉄骨の寸法を一定の限度以下に小さくすることもできない。一般的には成と幅がそれぞれ600mm、200mmのH形鋼の梁鉄骨に対し、成と幅が300〜400mmのH形鋼の柱鉄骨が使用されることが多い。
これに対し、接合部を貫通して梁鉄骨を配置し、梁鉄骨を接合部において連続させる場合には(特許文献3参照)、梁鉄骨と柱鉄骨との接合部分には柱鉄骨を貫通する場合程の耐力が要求されないため、柱鉄骨の寸法を小さくすることが可能である。
「鋼構造接合部設計指針2001」、日本建築学会、P.171−179(4.4高力ボルト引張接合を用いた柱梁接合部の設計) 特開平8−291556号公報(段落0008、図2) 特開平8−291561号公報(段落0009、図1) 特開2000−160686号公報(請求項1、請求項3、段落0019〜0020、0022〜0032、図1〜図5)
特許文献3では柱鉄骨(柱状仮設部材)を柱コンクリートの打設に先立って架設される梁鉄骨を仮支持するための仮設部材として使用しているため(段落0019)、梁鉄骨に対してはL形のブラケットを用いた軽微な接合をしている。
この結果、柱鉄骨の梁鉄骨への接合状態は剛接合程の応力の伝達が行われない半剛接合となり、接合部における耐力を期待できない構造になる。従って柱鉄骨自身の耐力は柱の耐力上、無視されるため、柱鉄骨がコンクリート中に内蔵されながらも、完成する柱の構造は鉄筋コンクリート造とみなされ、鉄骨鉄筋コンクリート造とはならない。
本発明は上記背景より、SRC造の柱と梁鉄骨から構成される柱・梁の架構において、柱鉄骨を小型化しながら、柱鉄骨の耐力を柱の耐力に算入し得る接合部構造とそれを用いた架構を提案するものである。
請求項1に記載の発明は、柱鉄骨とその回りを被覆する鉄筋コンクリートからなるSRC造の柱と梁鉄骨との接合部において、前記接合部を貫通して前記梁鉄骨が配置され、前記梁鉄骨の下の、少なくとも接合部の区間に補剛部材が接合され、
この補剛部材が接合された前記梁鉄骨の上下に突き合わせられる形で前記柱鉄骨が配置され、上側の柱鉄骨が前記梁鉄骨に接合金物を介してボルトにより剛接合されると共に、下側の柱鉄骨が前記補剛部材に接合金物を介してボルトにより剛接合され、前記接合金物の全体が前記柱鉄骨と共に前記鉄筋コンクリート中に埋設されていること構成要件とする。接合部を貫通する梁鉄骨の形状は、接合部近傍で梁部材との接合部を有する所謂ブラケットの形状をなしている場合がある。
柱は柱鉄骨回りへの配筋とコンクリートの打設によって、または後述のように柱鉄骨がプレキャストコンクリート製の柱部材に覆われることによりSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の柱となるが、梁鉄骨はそのままの状態で鉄骨造(S造)の梁になる場合と、現場打ちコンクリート、もしくはプレキャストコンクリート製の柱部材で被覆されてSRC造の梁になる場合がある。プレキャストコンクリート製の柱部材や梁部材には予め必要な鉄筋が埋設されている場合もある。
SRC造の柱に内蔵される柱鉄骨が梁鉄骨にボルトにより剛接合されることで、両者の接合部分の耐力を、SRC造の柱と梁鉄骨との間の接合部の耐力として期待することが可能になる。この結果、柱鉄骨の耐力を柱の耐力に算入することが可能になり、柱鉄骨を内蔵した鉄筋コンクリート造の柱をSRC造の柱とみなすことができるため、柱をSRC造の柱として設計することが可能になる。
梁鉄骨は接合部を貫通して配置されることにより接合部において連続し、この連続する梁鉄骨の上下に柱鉄骨の端部が接合される。この接合状態により、柱鉄骨が接合部を貫通する場合より柱鉄骨の寸法が抑えられるため、柱鉄骨の小型化が図られ、架構の構成に必要な全鉄骨の質量の低減が図られる。
請求項1では柱鉄骨と梁鉄骨が溶接ではなく、ボルト接合されることで、加工の手間が省かれ、接合部において一定の品質を確保することが可能になる。特に高力ボルト引張接合をすれば、柱鉄骨のフランジを梁鉄骨のフランジに突き合わせ溶接することなく、鋼構造接合部設計指針に基づいた剛接合にすることができるため、梁鉄骨と柱鉄骨に対する加工を不要にしながら、接合部に一定の品質を確保することが可能になる。
請求項1では接合金物の、梁鉄骨と柱鉄骨の少なくともいずれか一方への接合が現場においてボルトにより行われればよいため、接合金物は現場において梁鉄骨と柱鉄骨の双方にボルト接合される他、予め柱鉄骨、または梁鉄骨に溶接やボルトにより接合されていることもある。
本発明における柱鉄骨は特許文献3の柱鉄骨とは異なり、SRC造柱の芯材として機能するため、柱鉄骨には梁鉄骨の寸法と同等程度、もしくはそれに近い寸法が与えられることもあり、梁鉄骨に対して柱鉄骨の寸法が相対的に小さくならないこともある。
請求項2に記載の発明は請求項1に記載の発明において、柱鉄骨が鉄筋コンクリートであるプレキャストコンクリート製の柱部材に被覆され、この柱部材の端面から柱主筋が突出し、接合部を挟んで上下に位置する前記柱部材の端面から突出した前記柱主筋が互いに接続されていることを構成要件とする。
この場合、柱鉄骨が柱部材に被覆され、柱が予め柱鉄骨とその周りに配筋される柱主筋を含んだ鉄筋コンクリートからなる柱材として製作されることで、現場での柱鉄骨周りへの配筋とコンクリートの打設が不要になるため、施工性が向上し、施工期間の短縮が図られる。
柱主筋の内、柱断面の隅角部に配筋される柱主筋は梁鉄骨との干渉を回避しながら、対向する柱部材中の柱主筋と直接、接続されることが可能である。このため、柱主筋が柱断面の隅角部に集約して配筋されれば、下階の柱上に上階の柱部材を設置し、その柱部材の位置決め調整をした状態で、その後の施工、例えば接合部へのコンクリートの充填作業へ移行することが可能になり、施工効率の向上が図られる。
柱部材は全断面がプレキャストコンクリートである場合と、周辺部分等、一部の断面のみがプレキャストコンクリートである場合があり、コンクリートの量が多い程、現場での作業数を削減することが可能である。
逆にコンクリートの量が少なければ、1本の柱部材の質量が小さくなるため、現場への搬入から設置に至るまでの各工程での作業性が向上する他、1本の柱部材を長くする、または柱部材の断面を拡大することが可能になる。一部の断面のみがプレキャストコンクリートの場合は、コンクリート中に柱主筋が埋設(配筋)される場合と、埋設されない場合がある。柱鉄骨はいずれの場合もプレキャストコンクリート中に埋設される。
梁鉄骨の耐力を特に大きくするために、梁鉄骨の下に補剛部材を接合し、この補剛部材に下側の柱鉄骨を接合することが行われる。この場合、梁鉄骨には水平ハンチを形成したことになる。下側の柱鉄骨は補剛部材に剛接合され、接合金物を用いる場合は接合金物を介して補剛部材にボルト接合される。
請求項1、もしくは請求項2に記載の接合部構造は、柱鉄骨とその回りを被覆する鉄筋コンクリートからなるSRC造の柱と梁鉄骨から構成される架構の接合部に適用されることにより、柱鉄骨の耐力が柱の耐力に算入される架構として成立する。
SRC造の柱に内蔵される柱鉄骨を梁鉄骨に剛接合することで、接合部に耐力を期待することができる。この結果、柱鉄骨の耐力を柱の耐力に算入することができ、柱鉄骨を内蔵した鉄筋コンクリート造の柱を鉄骨鉄筋コンクリート造の柱とみなすことができるため、柱をSRC造の柱として設計することが可能になる。
また梁鉄骨が接合部を通り、梁鉄骨に柱鉄骨が接合されることで、柱鉄骨が接合部を通る場合より柱鉄骨の寸法を小さくすることができるため、柱鉄骨の小型化と、それに伴う全鉄骨質量の低減を図ることができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は柱鉄骨1とその回りを被覆する鉄筋コンクリート2からなるSRC造の柱3と梁鉄骨4との接合部において、接合部を貫通して梁鉄骨4が配置され、この梁鉄骨4の上下に突き合わせられる形で柱鉄骨1が配置され、この柱鉄骨1が梁鉄骨4に剛接合されている接合部構造の具体例を示す。
柱鉄骨1と梁鉄骨4には主としてH形鋼が使用されるが、SRC造の柱3と梁鉄骨4からなる架構が平面上、2方向に架設される部位ではH形鋼、またはT形鋼を組み合わせた、例えば十字形断面やH形が並列した形の鋼材の他、鋼管や角形鋼管も使用される。
図1は梁鉄骨4の上下のフランジ4a、4bにスプリットティー金物のようなT形断面の接合金物5をそのフランジにおいて接合し、そのウェブに柱鉄骨1のフランジをボルト(高力ボルト)6により接合した場合を示している。接合金物5の柱鉄骨1への接合方法はボルト6であるか、溶接であるかを問わない。
図1の場合、工場において予め接合金物5を梁鉄骨4に接合しておき、現場において柱鉄骨1を接合金物5に接合することにすれば、接合金物5の梁鉄骨4への接合方法はボルト6であるか、溶接であるかを問わない。梁鉄骨4の上下のフランジ4a、4b間には局部変形を防止するためのスチフナ7が配置される。
図2は柱鉄骨1の端面にエンドプレートとなる、平坦なプレートである接合金物5を予め接合しておき、この接合金物5を現場において梁鉄骨4のフランジ4a、4bに重ね、ボルト接合(高力ボルト引張接合)した場合を示す。この場合も現場では柱鉄骨1に一体化している接合金物5を梁鉄骨4のフランジ4a、4bに接合することになるから、接合金物5の柱鉄骨1への接合方法はボルト6であるか、溶接であるかを問わない。
図1、図2では接合金物5の例としてそれぞれT形断面の金物と平坦なプレート(エンドプレート)を例示しているが、ボルト6による引張接合が可能であれば、接合金物5は任意の形態に形成される。
図3は梁鉄骨4の耐力を増すために、梁鉄骨4の下に補剛部材8を接合し、この補剛部材8に接合金物5を介して下側の柱鉄骨1を接合した場合を示す。補剛部材8の形態と梁鉄骨4への接合方法は問われないが、ここでは梁鉄骨4がH形鋼であることに対応し、H形鋼をウェブで2分割した形のT形鋼を使用し、ウェブにおいて梁鉄骨4のフランジ4a、4bに溶接している。補剛部材8にも必要によりスチフナ7が溶接される。
梁鉄骨4の下側の接合金物5は補剛部材8のフランジにボルト6や溶接により接合され、この接合金物5に柱鉄骨1がボルト6により接合される。図3では補剛部材8が柱鉄骨1を被覆する鉄筋コンクリート2から突出しているが、鉄筋コンクリート内に納まることもある。
図1〜図3では柱・梁の架構が1方向に形成される様子を示しているが、架構が2方向に架設される場合、接合部を貫通している梁鉄骨4には直交する方向の梁鉄骨4が突き合わせられる形で継手金物等を用いてボルト6により接合され、柱鉄骨1は2方向に曲げ剛性を有する断面形状に形成される。
図4は図3に示す接合部を採用した柱・梁の架構の構成例を、図5は図4のB−B線の断面を示す。図5に示すように柱鉄骨1の回りには柱主筋9とせん断補強筋10が配筋され、その回りにコンクリートが打設されることにより、または予め製作されたプレキャストコンクリートの柱部材が配置されることによりSRC造の柱3が構築される。
図5は梁鉄骨4に、材軸方向に間隔を隔てて小梁11を接続した様子を示している。小梁11は柱鉄骨1に接続される場合もある。最下部の柱鉄骨1はアンカープレート12によって基礎等のコンクリートに定着される。
図6は柱鉄骨1がプレキャストコンクリート製の柱部材30に被覆され、この柱部材30の端面から柱主筋9が突出し、接合部を挟んで上下に位置する柱部材30、30の端面から突出した柱主筋9、9が互いに接続されている接合部の例を示す。
柱主筋9は図8に示すように柱3の周囲の、梁鉄骨4との干渉が生じない領域に配筋され、上下に対向する柱部材30、30の柱主筋9、9はカプラーその他の継手部材9aによって、または重ね継手等によって接続される。上下の柱主筋9、9は必ずしも同一軸線上に位置する必要はない。
柱鉄骨1はその端面が柱部材30の端面に露出した状態で、鉄筋コンクリート2中に配置され、柱鉄骨1の端面に、梁鉄骨4のフランジ4a、4bとの接合のための接合金物5としてのエンドプレートが溶接されている。接合金物5にはナットの締結のみで接合金物5と梁鉄骨4フランジ4a、4bとの接合が行えるよう、ボルト6が付属する。
ボルト6は軸部において接合金物5側から梁鉄骨4側へ接合金物5を貫通し、頭部においてコンクリート中に埋設されている。ボルト6の軸部は接合金物5と梁鉄骨4のフランジ4a(4b)を貫通する長さを持つ。
柱鉄骨1の端面に接合されている接合金物5は梁鉄骨4のフランジ4a、4bに重なることができればよく、柱部材30の端面に露出していればよい。下階側の柱部材30の接合金物5はその上に梁鉄骨4が載置されたときに下部フランジ4bに重なり、上階側の柱部材30の接合金物5はその柱部材30が梁鉄骨4上に載置されたときに上部フランジ4aに重なる。
接合金物5は柱部材30の端面から突出している場合と、そうでない場合があり、突出しない場合は柱部材30の周囲が接合部の一部を包囲する形になり、接合部へのコンクリート充填時の型枠を兼ねる。
図面では梁鉄骨4を挟んで対向する柱部材30、30の端面から突出する柱主筋9、9が同一軸線上に位置することに対応し、図7に示すようにいずれか一方の柱主筋9に継手部材9aを螺合させ、この継手部材9aに他方の柱主筋9をねじ式に接続している。柱主筋9、9を重ね継手や圧接等により接続する場合には、継手部材9aは接続されない。
図7は上階側の柱部材30の、下階側の柱部材30への接合時の要領を、図8は図6のC−C線の平面を示す。図8では上階側の柱部材30の鉄筋コンクリート2と柱主筋9、及び継手部材9aを省略している。
この場合、柱・梁の接合部は下階側の柱3(柱部材30)上に梁鉄骨4を落とし込み、その上から上階側の柱部材30を落とし込み、梁鉄骨4を下階側の柱3に接合し、上階側の柱部材30を梁鉄骨4に接合すると共に、柱主筋9、9を互いに接続することにより完成する。梁鉄骨4の上下のフランジ4a、4b間には補剛のためのスチフナ7が配置される。
梁鉄骨4の下部フランジ4bは下階側の柱部材30の上端に定着されている接合金物5にボルト(高力ボルト)6により接合され、上部フランジ4aは上階側に柱部材30の下端に定着されている接合金物5に同様に接合される。ボルト6は前記のように柱部材30のコンクリート中に埋設されているため、ナットのボルト6への緊結のみにより接合金物5と梁鉄骨4のフランジ4a、4bとの接合が行われる。
接合金物5と梁鉄骨4フランジ4a、4bとの接合と並行して柱主筋9、9同士の接続が行われる。接合金物5の接合と、柱主筋9、9の接続の前後は問われない。図示するように継手部材9aを用いる場合には、例えば継手部材9aを回転させることにより柱主筋9、9の接続が行われる。
柱主筋9、9の接続後、接合部の周りに型枠を組み、その内部にコンクリートを充填し、コンクリート中に梁鉄骨4と接合金物5、及び柱主筋9、9を埋設することが行われる。図6中、二点鎖線はスラブ(床版)13の天端を示すが、接合部のコンクリートは接合部周りに形成されたスラブ13の切欠き14を通じて充填される。スラブ13はプレキャストコンクリート製の床版を敷設することにより、または現場打ちコンクリートを打設することにより構成される。
図9は梁鉄骨4と柱部材30を用いた架構の構成例を示す。梁鉄骨4は柱・梁の接合部を貫通することから、ここでは梁鉄骨4に、隣接する柱3、3間距離にブラケット分の長さを加えた長さを与えているが、梁鉄骨4は接合部から張り出すブラケット分の長さで形成される場合もある。その場合、隣接する各接合部に配置される梁鉄骨4、4間に、双方に接合されて連続する梁鉄骨41が架設される。
図10は図1に示すSRC造の柱・梁接合部の試験体に対し、柱3からせん断力を繰り返し、作用させたときの荷重−変形曲線を示す。図10中、縦軸上の一点鎖線は柱鉄骨1を考慮しない場合の局部支圧耐力の計算値を、破線は柱鉄骨1を考慮した場合の局部支圧耐力の計算値を表し、黒丸は試験体の最大耐力を示す。
黒丸で示す値は柱鉄骨1を考慮した場合の計算値にほぼ一致しているため、図10から、本発明の接合部が柱鉄骨1の耐力を考慮できること、すなわち柱鉄骨1の耐力を柱3の耐力に算入できることが分かる。
(a)は梁鉄骨への柱鉄骨の接合にT形断面の接合金物を用いた場合の、本発明の基本的な接合部の構成例を示した立面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。 梁鉄骨への柱鉄骨の接合にエンドプレート形の接合金物を用いた場合の、本発明の接合部の構成例を示した立面図である。 梁鉄骨の下に補剛部材を接合した場合の、本発明の接合部の構成例を示した立面図である。 図3に示す接合部を用いた柱・梁の架構の構成例を示した立面図である。 図4のB−B線断面図である。 柱鉄骨がプレキャストコンクリート製の柱部材に被覆された場合の接合部の構成例を示した立面図である。 図6に示す接合部の施工要領を示した立面図である。 図6のC−C線断面図である。 図6に示す接合部を含む柱・梁の架構を示した立面図である。 図1に示す接合部の試験体にせん断力を作用させたときの荷重−変形曲線を示した図である。 接合部を貫通して柱鉄骨が配置された従来の接合部の構成例を示した立面図である。
符号の説明
1………柱鉄骨
2………鉄筋コンクリート
3………SRC造の柱
30……柱部材
4………梁鉄骨
41……梁鉄骨
4a……上部フランジ
4b……下部フランジ
5………接合金物
6………ボルト
7………スチフナ
8………補剛部材
9………柱主筋
9a……継手部材
10……せん断補強筋
11……小梁
12……アンカープレート
13……スラブ(床版)
14……切欠き

Claims (3)

  1. 柱鉄骨とその回りを被覆する鉄筋コンクリートからなるSRC造の柱と梁鉄骨との接合部において、前記接合部を貫通して前記梁鉄骨が配置され、前記梁鉄骨の下の、少なくとも接合部の区間に補剛部材が接合され、
    この補剛部材が接合された前記梁鉄骨の上下に突き合わせられる形で前記柱鉄骨が配置され、上側の柱鉄骨が前記梁鉄骨に接合金物を介してボルトにより剛接合されると共に、下側の柱鉄骨が前記補剛部材に接合金物を介してボルトにより剛接合され、前記接合金物の全体が前記柱鉄骨と共に前記鉄筋コンクリート中に埋設されていることを特徴とするSRC造柱と梁鉄骨との接合部構造。
  2. 柱鉄骨はプレキャストコンクリート製の柱部材に被覆され、この柱部材の端面から柱主筋が突出し、接合部を挟んで上下に位置する前記柱部材の端面から突出した前記柱主筋が互いに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のSRC造柱と梁鉄骨との接合部構造。
  3. 柱鉄骨とその回りを被覆する鉄筋コンクリートからなるSRC造の柱と梁鉄骨から構成される架構において、前記SRC造の柱と梁鉄骨との接合部は請求項1、もしくは請求項2に記載の接合部構造とされていることを特徴とするSRC造柱と梁鉄骨からなる架構。
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