JP5018072B2 - 光学シートとそれを用いたバックライト・ユニットおよびディスプレイ - Google Patents

光学シートとそれを用いたバックライト・ユニットおよびディスプレイ Download PDF

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Description

本発明は、液晶パネルに代表される、画素単位での透過/非透過あるいは透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される表示素子を背面側から照射するバックライトシステムを備えた表示装置の改良に関する。
液晶パネルが用いられる前記表示装置としては、
(1)バックライト,エッジライトなどの内蔵光源を有さず、太陽光や室内照明光などの周辺光により表示光を生成するタイプの反射型液晶表示装置。
(2)太陽光や室内照明光などの周辺光だけでなく、液晶パネルの前面側(観察者側)に配置したフロントライトを、装置の内蔵光源として用いるタイプの反射型液晶表示装置。
(3)太陽光や室内照明光などの周辺光によらず、バックライト,エッジライトなどの内蔵光源からの照明光を、主として表示光を生成するために用いるタイプの透過型液晶表示装置。
(4)バックライト,エッジライトなどの内蔵光源からの照明光、および太陽光や室内照明光などの周辺光の双方を、表示光を生成するために用いるタイプの半透過型液晶表示装置。
があり、本発明は、(3),(4)のタイプに適用される。
近年、TFTやSTNからなる液晶パネルを使用した液晶表示装置は、主としてOA分野の(カラー)ノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されつつある。
このような液晶表示装置においては、従来から、液晶パネルの背面側(反観察者側)に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照射する方式、いわゆる、バックライト方式が採用されている。
このようなバックライトシステムとしては、大別して冷陰極管(CCFT)等の光源ランプを、光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板の側端部に沿って取り付け、光源ランプからの光を導光板内で多重反射させる、「導光板ライトガイド方式(所謂、エッジライト方式)」と、導光板を用いない「直下型方式」とがある。
導光板ライトガイド方式のバックライトシステムが搭載された液晶表示装置としては、例えば図1に示すような構成のものが一般的に知られている。
これにおいては、上部に偏光板71,73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板79が配設されており、該導光板の上面(光射出面)に拡散フィルム(拡散層)78が設けられている。
さらに、この導光板79の下面に、導光板79に導入された光を効率よく上記液晶パネル72方向に均一となるように散乱して反射させるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられる(図示せず)と共に、散乱反射パターン部下方に反射フィルム(反射層)77が設けられている。
また、上記導光板79には、側端部に沿って光源ランプ76が取り付けらており、さらに、光源ランプ76の光を効率よく導光板79中に入射させるべく、光源ランプ76の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクタ81が設けられている。上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO2)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定のパターン、例えばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板79内に入射した光に指向性を付与し、光射出面側へと光を導くようになっており、高輝度化を図るための一手段である。
さらに、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るべく、図2に示すように、拡散フィルム78と液晶パネル72との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)74および75を設けることが提案されている。このプリズムフィルム74,75は、導光板79の光射出面から射出され、拡散フィルム78で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
しかしながら、図1,図2に例示したこれらの方法では、視野範囲のコントロールは、拡散フィルム78の拡散性のみに委ねられており、そのコントロールは難しく、拡散方向の中心部が明るく周辺部にいくほど暗くなる特性は避けられない。
そのため、液晶画面を横から見た時の輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
さらに、図2に例示したプリズムフィルムを用いる方法では、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
一方、直下型方式は、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの表示装置に用いられている。
直下型方式の液晶表示装置としては、図3に例示する構成が一般的に知られている。これにおいては、上部に偏光板71,73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、蛍光管等からなる光源51の列が配設されており、該光源の上面(光射出面)に拡散フィルム(拡散層)74が設けられている。
さらに、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るべく、図2の場合と同様に拡散フィルム74と液晶パネル72との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)を設けることが提案されている。
このプリズムフィルムは、光源51から射出され、拡散フィルム74で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
しかしながら、図3に例示する構成でも、視野範囲のコントロールは、拡散フィルム74の拡散性のみに委ねられており、そのコントロールは難しく、拡散方向の中心部が明るく周辺部にいくほど暗くなる特性は避けられない。
そのため、液晶画面を横から見た時の輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。さらに、プリズムフィルムを用いる方法では、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
また、光源間の間隔が広すぎると、画面上に輝度ムラが生じやすく、光源の数を減らせず、消費電力の増加およびコストの増加を招く原因となっていた。
ところで、このような液晶表示装置では、軽量,低消費電力,高輝度であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴い、液晶表示装置に搭載されるバックライトシステムも、軽量,低消費電力,高輝度であることが要求されている。
特に、最近、目覚ましい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライトシステムの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須の課題となっている。
しかしながら、上記したような従来の構成では、液晶表示装置のさらなる薄型化が図られる今日、高輝度,低消費電力の要請に充分に応えられているとは言い難く、ユーザからは、低価格,高輝度,高表示品位で、かつ、低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライトシステムの開発が待ち望まれている。
上記の状況を鑑みて本出願人は、
液晶パネルと、この液晶パネルに背面側から光を照射する光源手段とを備え、
この光源手段に、光源からの光を液晶パネルへと導くレンズ層が設けられ、該レンズ層焦点面近傍に開口をもつ遮光部を有することを特徴とする液晶表示装置について提案している。(例えば、特許文献1参照)
特開2000−284268号公報
上記特許文献1には、図4に示されるように、液晶パネルとバックライトユニットの間に、遮光部を有するレンズシートを配置してなる構成が開示されている。
上記構成のレンズシートを介在させたことによる作用効果は、導光板から射出する光が有する拡散性をレンズ作用により変調(コリメート)して、液晶パネル側に方向を揃えて射出させることが可能となる点にある。
加えて、特定箇所に開口を持つ遮光部を形成したことにより、液晶パネルの画素に入射する光量を選択的に多くすることが可能となり、バックライトの利用効率が向上することと、前記開口の形状を制御することで表示光の視域も制御することが可能となることが挙げられる。
また、エッジライト式の面光源を構成する導光板を採用しない直下型方式のバックライト・ユニットに上記レンズシートを採用する場合には、光源とレンズシートとの間に光拡散層(光拡散板単独、又は光拡散フィルムの併用)を介在させた構成が採用される。
光拡散層を介在させることにより、冷陰極線管(CCFL)又はLEDによる光源のシルエット(ランプ・イメージ)が強く視覚され、ホットスポットあるいはホットバーと呼ばれる画面内の一部が局所的に明るく見えてしまう現象が解消され、画面内での表示輝度分布を一様にすることが出来る。
上記レンズシートの反レンズ部側の平面に光拡散層を設けた場合、互いに平坦なレンズシートと光拡散層では、明確な段差のない平坦面同士が接触することにより、境界が明確にならず、両者が屈折率の近い物質である場合には、入射光が、意図する角度で単位レンズに入射せず、単位レンズによる設計通りの光学特性を奏することが難しくなる。
特に、レンズシートと光拡散層とを粘着層又は接着層を介して積層一体化する構成を採用する場合には、予期せぬ入射光成分の発生(又は、光拡散層による機能の低下)を招きやすくなり、設計通りの光学特性を奏することが一層難しくなる。
本出願人は、さらに上記のような事情に鑑みて、図5に示される構成の光学シート(バックライト・ユニットおよびディスプレイ)を提案している。(特許文献2参照)
尚、以後の本願明細書においては、光学特性の「拡散」と「散乱」、「接着層」と「粘着層」、および本願による「光学シート」と「光学フィルム」は、同義語として混在して用いることとする。
上記光学シートは、
ディスプレイ用バックライト・ユニットにおける照明光路制御に使用される光学シートにおいて、
照明光の入射側から順に、少なくとも、
前記照明光を、非入射面側である出射面側に散乱する光散乱層と、
接着層又は粘着層と、
前記接着剤又は粘着材によって前記光散乱層に接着又は粘着され、前記光散乱層の出射面側に面して光反射性の高い表面を有しており、前記光散乱層によって散乱された光を光散乱層側に反射する光反射層と、
平坦である裏面が前記光反射層の他方の面に固定され、表面に複数の単位レンズが配置されてなるレンズシートとを備え、
前記光反射層には、前記単位レンズそれぞれに1:1に対応した開口部を有すると共に、前記接着層又は粘着層の厚さは、前記光反射層よりも薄いことを特徴とする。
WO2006/080530
図5に示す光学シート10は、光源20からの光Lを、入射面11から導き入れ、出射面12側に散乱する光拡散層13を備えている。
光拡散層13の出射面12には、光反射層14を接着層18により固定している。この光反射層14は、例えば白色インキ,金属箔,金属蒸着層からなり、例えば空気層からなる複数の開口部15が規則的に設けられる。
接着層18を光反射層14よりも薄くすることにより、光反射層14に接触しない部分の接着層18が開口部15に入り込んで埋め切ってしまうことが回避され、好適である。
図5に示す光学シート10を用いたバックライト・ユニットにおける光の挙動を説明する。
光源20からの光Lが、光拡散層13の入射面11から入射する。
光拡散層13に入射した光Lは、ここでランダムに散乱される。
このように散乱された光のうち、開口部15を通過した光γのみが、レンズシート17へと導かれる。
各開口部15は、レンズシート17に設けられた各単位レンズ16の頂点に対向するようにそれぞれ設けられているので、各単位レンズ16には、対応する各開口部15によって絞られた光のみが導かれる。
つまり、各開口部15が、スリットのような働きをすることによって、散乱角度が絞られた光γのみが各単位レンズ16に入射することになるので、単位レンズ16に斜めから入射する光がなくなり、もって、視聴者の視覚方向Fに進むことなく横方向に無駄に出射されてしまう光をなくすことができる。
一方、開口部15を通ることができなかった光βは、光反射層14で反射され、光拡散層13側に戻される。
そして、光拡散層13において同様に散乱された後に、いずれは散乱角度が絞られた光γとなった後に開口部15を通って単位レンズ16に入射し、単位レンズ16によって所定角度φ内に拡散された後に出射される。
このように、光源20からの光Lを散乱させ、散乱角度が絞られた光γのみを単位レンズ16に入射させることができるとともに、単位レンズ16に入射できなかった光については、無駄に出射させることなく再利用することができるので、光源20からの光の利用効率を高めつつ、拡散範囲を制御して出射させることが可能となる。
特許文献2に係る提案により、光源からの光を、無駄に出射される分を増やすことなく、均一化して、かつ拡散範囲を制御して出射させることが可能となるが、上記のように、開口部15を通ることができなかった光βは、光反射層14で反射され、光拡散層13側に戻され、光拡散層13や光源20で反射され、再度開口部15に向かう挙動を繰り返すことになる。
開口部15を通って視聴者の視覚方向Fに進んだ光(図示していない液晶パネルを通過した後、表示光となる)は、光反射層14での反射に伴って発生する色調の変化を含んだ表示光として視聴者に視覚される現象が確認されている。
色調の変化は、光学シートの構成部材が持つ色相に依存する場合や、多重反射の際に干渉現象が発生する可能性も推測されるが、光反射層14の反射特性(スペクトル)を評価したところ、可視波長全域に渡っての反射率が一定でないことが大きな要因であると考えた。
本発明は、光源からの光が表示光として生成される過程での不要な着色を解消して、最終的に視聴者に視覚される際に、違和感なく設計通りの色相での表示光が出射する上で有効な光学シートおよびバックライト・ユニットを提供することを主目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち、本発明による光学シートは、
ディスプレイ用バックライト・ユニットにおける照明光路制御に使用される光学シートにおいて、
単位レンズ群が並列形成されてなるレンズ部と前記レンズ部の反対側の表面とを有するレンズシートの前記表面に、前記レンズ部による非集光面を含む領域に光反射部を、前記光反射部以外の領域に光透過部をそれぞれ備えており、
光反射部(および/または、光反射部を構成する層の上部または下部)には、着色顔料あるいは着色染料を含む構成であることを特徴とする。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図5を参照しながら説明する。
光拡散層13としては、当該技術分野で良く知られているように、透光性樹脂中に屈折率の異なる樹脂ビーズや微粒子(フィラー)を含んだ構成のものや、何れか一方の表面をマット状に処理した構成のものが用いられる。
また、光拡散層13の出射面12には、光反射層14を接着層18により固定している。この光反射層14は、例えば白色インキ,金属箔,金属蒸着層を主材料とし、本発明においては、着色顔料あるいは着色染料が添加される。
あるいは、光反射層14の上部または下部には、同様の着色顔料あるいは着色染料を主材料とする層が形成される。(図6参照)
光拡散層13には、例えば空気層からなる複数の開口部15が規則的に設けられる。
更に、光反射層14の他面(図中に示す光反射層14の上面)には、表面に複数の単位レンズ16が配置されてなるレンズシート17を固定している。
接着層18は、例えば紫外線硬化性樹脂(以後、「UV硬化粘着剤」とも称する)か、他の種類の粘着剤を使用し、光拡散層13の拡散性を向上させるために、拡散材を混入することもある。
光学シート10の製造後にも残る粘着性を考慮した場合、経時的な耐性や光学特性の低下を招く可能性が低いため、紫外線硬化性樹脂の重合接着力を用いる方が好ましい。
また、紫外線硬化性樹脂による接着層18をレンズシート17の全面に渡って形成する場合、接着層18が硬化していると、光反射層14に接触しない部分が開口部15に入り込むことが回避されやすく、好適である。
なお、単位レンズ16は、半円柱状凸シリンドリカルレンズに限定されるものではなく、凸レンズが2次元配列されたレンズシートや、単位レンズ16として半円柱状凸シリンドリカルレンズが1方向に並列してなるレンズ部を有するレンチキュラーシートや、他のレンズシートの場合も、本発明の主旨を逸脱するものではない。
また、レンズシート17と光拡散層13とは、接着層18を介して積層一体化された構成であることも、本発明においては必須要件ではなく、両者は離間していても良い。
このようなレンズシート17は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート),PC(ポリカーボネイト),PMMA(ポリメチルメタクリレート),COP(シクロオレフィンポリマー)等を用いて、当該技術分野では良く知られている熱可塑性樹脂を用いたプレス成形又は押し出し成形によって成形されたモノリシックな成形体である。又は、PET(ポリエチレンテレフタレート),PP(ポリプロピレン),PC(ポリカーボネイト),PMMA(ポリメチルメタクリレート),PE(ポリエチレン)等を基材として、その上に紫外線固化樹脂を配置する紫外線キュアリング成型法によって形成しても良い。
このような規則的に配置された複数の開口部15によって部分的に貫通されてなる光反射層14は、当該技術分野では良く知られている印刷法,転写法又はフォトリソグラフィー法等を用いて形成する。
又は、金属フィラーを分散混合してなるインキ層の塗布形成、転写形成又は金属箔のラミネート形成等によって形成する。
又は、フォトリソグラフィー法の一方式として、レンズ自身の集光特性を利用して開口部15の形成箇所を規定する所謂「セルフアライメント手法」も採用される。
セルフアライメント手法には、レンズシートの反レンズ部側に全面的に形成した光反射層から開口部15に相当する箇所の光反射層を選択的に除去する手法と、開口部15に相当する箇所を除いた箇所にのみ光反射層を選択的に形成する手法の何れもが採用可能であり、実施にあたり、レンズシートの反レンズ部側に形成する感光性樹脂層(集光に応じて何らかの変性が生じる)の特性や形成する光反射層の種類に応じて適宜に使い分けられる。
セルフアライメント手法により開口部15を規定するにあたっては、各単位レンズ16に対応する開口部15が、単位レンズ16の頂部からレンズシート17の裏面に引いた垂線を含むようにするため、レンズシート17には単位レンズ16側から全面に平行光を照射することが要求される。
また、規定される開口部15には、セルフアライメント手法の際に用いる感光性樹脂層が残る場合もあり得るが、光学シート10の製造後の光学特性や耐性を考慮した場合、透明性が維持されるタイプの感光性樹脂の採用が好ましく、その屈折率はレンズシート17よりも低い(例えば、空気に近い)タイプが一層好ましい。
ところで、本出願人は、光反射層14として、二酸化チタンを顔料としてバインダー中に分散混合してなる白色インキを転写シートの形態にして、主に採用していた。
光反射層14(白色転写層)としては、重量割合で30%以下のビニルアセテートを含み、メルトフローレートを毎分あたり10g以上としたエチレンビニルアセテートからなるバインダーと、バインダーよりも体積比で1倍以上4倍以下の白色顔料とを混合した組成で、厚みが10×10-6m以上となるように形成している。
白色転写層は顔料リッチな処方ではあるが、入射光は、白色転写層内で顔料の間(バインダー内)を通過する成分も有するため、入射光は光反射層14で100%が反射するわけではない。
上記の光反射層14の反射特性(スペクトル)を評価したところ、可視波長全域に渡っての反射率が一定でないことが確認されたが、その特性を図7のグラフに示す。
図7(a)は反射率であり、図7(b)は透過率である。
700nm近傍の長波長の光について、反射率が低く透過率が高い評価結果であった。
バックライト・ユニット内での光線の挙動に伴う減衰もあり、多重反射を繰り返す度合が大きい短波長の光に比べ、開口部15だけでなく光反射層14を通過して表示光となる度合が大きい長波長の光が視聴者の視覚方向に多く進むため、赤味がかった表示光として感じられた大きな要因であると推定される。
光反射層14を通過して出射される光は、開口部15に対応する単位レンズによる屈折を受けず、隣(あるいは、それ以上隣)の単位レンズを通過して、表示光として視聴者に至るため、ディスプレイの正面方向(画面垂直方向)よりも斜め方向に出射する度合が高く、赤味がかった表示光として感じられる現象は、画面に対して斜め方向から視覚した場合に顕著であった。
言い換えれば、視聴者がディスプレイの正面方向から斜め方向に視点を移動した際に、表示色が変化して視覚される不具合でもあった。
従って、本実施形態では、赤の補色に近い青色の着色顔料を用いた。
図6に示すように、光反射層14のレンズシート側に、青色の着色顔料を含むインキ層を積層したサンプルを作製して、表示光の輝度,表示光の色特性(スペクトル)を評価した結果を図8に示す。
図6に示すサンプルは、光反射層14(白色転写層)の上に青色の着色顔料を含むインキ層を形成した転写シートを作製し、セルフアライメント手法により2色の転写層をレンズシート側に転移させて作製した。
図8(a)は、角度(画面垂直=0°)に応じた輝度分布を示すグラフであり、
図8(b)は、CIE−XYZ表色系によるxy色度図(CIE色度図)におけるx座標の色分布を、角度に応じた分布を示すグラフであり、
図8(c)は、CIE−XYZ表色系によるxy色度図(CIE色度図)におけるy座標の色分布を、角度に応じた分布を示すグラフである。
グラフ中で「Normal type」で示される比較対象が、光反射層14(白色転写層)が従来の単層の光学シートの場合であり、「Blue pigment」で示されるものが、青色の着色顔料を含むインキ層を積層したサンプルである。
図8(a)では、正面輝度(画面に垂直な方向)が高く、画面の斜め方向に対する輝度が低下するデータが得られた。
図8(b)では、画面に垂直な方向に対する表示光のx座標値の変化(0.345近傍→0.340近傍。0.005減少)に比較して、画面の斜め方向(特に、±45°付近)に対するx座標値の変化(0.355近傍→0.330近傍。0.025減少)が顕著となるデータが得られた。
図8(c)では、特に変化は見られなかった。
x座標値の減少により、赤味がかった表示が低減される方向に作用し、特に顕著だった斜め方向での解消の上で有効である。
本発明により、所定の色彩でのフルカラー表示が維持され、視点移動(正面→斜め)に応じて伴う表示色の変化も解消される。
上述したような本発明の実施形態に係る光学シートは、直下式光源を備える比較的大型な画面の液晶テレビへ適用する場合に限らず、エッジライト式光源又は冷陰極線管又はLEDによる光源,及び導光板を具備するバックライト・ユニットを有する中〜小型のディスプレイへ適用する場合も有効である。
導光板ライトガイド方式のバックライトシステムが搭載された液晶表示装置を示す説明図。(従来技術) 導光板ライトガイド方式のバックライトシステムが搭載された液晶表示装置を示す説明図。(従来技術) 直下型方式のバックライトシステムが搭載された液晶表示装置を示す説明図。(従来技術) 従来技術に係る光学シート(バックライト・ユニットおよびディスプレイ)を示す説明図。 従来技術に係る光学シート(バックライト・ユニットおよびディスプレイ)を示す説明図。 本発明による光学シートの一実施形態を示す説明図。 従来技術に係る光学シートの光学特性を示すグラフであり、図7(a)は反射率,図7(b)は透過率を示す。 本発明の光学シートによる表示光の輝度,表示光の色特性(スペクトル)を評価した結果を(従来技術に係る光学シートと対比して)示すグラフ。
符号の説明
10 光学シート
11 入射面
12 出射面
13 光拡散層
14 光反射層
15 開口部
16 単位レンズ
18 接着層
20,51 光源
71,73 偏光板液晶
72 パネル
74,75 プリズムフィルム(プリズム層)
76 光源ランプ
77 反射フィルム(反射層)
78 拡散フィルム(拡散層)
79 導光板
81 ランプリフレクタ
F 視聴者の視覚方向
L 光源からの光
γ 散乱角度が絞られた光

Claims (4)

  1. ディスプレイ用バックライト・ユニットにおける照明光路制御に使用される光学シートにおいて、
    単位レンズ群が並列形成されてなるレンズ部と前記レンズ部の反対側の表面とを有するレンズシートの前記表面に、前記レンズ部による非集光面を含む領域に光反射部を、前記光反射部以外の領域に光透過部をそれぞれ備えており、
    光反射部を構成する層の上部には、青色の着色顔料あるいは着色染料を含むインキ層が積層された構成であることを特徴とする光学シート。
  2. 表示画像を規定する画像表示素子の背面に、少なくとも、直下型光源と、請求項1に記載の光学シートとを備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニット。
  3. 表示画像を規定する画像表示素子の背面に、少なくとも、エッジライト式光源及び導光板からなる面光源と、請求項1に記載の光学シートとを備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニット。
  4. 画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する液晶表示素子からなる画像表示素子と、
    冷陰極線管又はLEDによる光源と、
    請求項2または3に記載の光学シートとを備えることを特徴とするディスプレイ。
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