JP5017893B2 - 自動水栓 - Google Patents

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Description

本発明は、自動水栓及び自動水栓機能付き洗面装置に関し、特にマイクロ波ドップラセンサを用いた自動水栓及び自動水栓機能付き洗面装置に関する。
従来より、センサによって人体検出を行い自動的に吐水や止水を行う自動水栓機能付き洗面装置が広く用いられている。この種の装置において、人体の検出を行う方法は、赤外線センサを用いたものが一般的である。すなわち、洗面ボウルなどの洗面器の空間内に使用者の手が挿入されたことを赤外線センサによって検出して水栓から吐水を行い、その後使用者の手が洗面器から離れると水栓からの吐水を止めるように動作するのである。
ところが、上記赤外線センサは光の反射を利用しているため、光を透過する窓が必要であり、この窓が汚れることによって人体検出精度が劣化する問題があった。また、センサを水栓本体の露出している部分に組み込まなければならない為に、デザインの制約が大きかった。
そこで、陶器を透過するマイクロ波を用いたドップラセンサ(以下、「マイクロ波ドップラセンサ」と呼ぶ。)を用いることによって、センサを水栓内に組み込んで窓をなくし、その検出精度やデザイン性を向上させた自動水栓機能付き洗面装置が提案されている。
ところが、マイクロ波ドップラセンサを自動水栓における人体検出に用いる場合、水栓からの吐水及びその吐水の洗面器での跳ね返りなどをあたかも人の手が洗面器の中で動いているように誤検出してしまう恐れがある。すなわち、人体検出して水栓からの吐水を行っている状態で人体が遠ざかっても、水栓からの吐水やその跳ね返りを人の手の動きとして検出してしまい、人体が洗面器から離れたこと(以下、「人体離反」という。)を検出することができない恐れがある。
このような問題を解決するために、たとえば、特許文献1には、マイクロ波ドップラセンサを洗面器の下側に配置し、洗面器の前半側に向ってマイクロ波を出力することにより、マイクロ波ドップラセンサによる水栓からの吐水の検出をしにくくして、人体検出精度が高くする洗面設備が記載されている。
また、特許文献2には、マイクロ波ドップラセンサから出力されるドップラ信号の信号レベル(振幅)の変化率によって、人の行動パターン(ここでは主に手)を学習し、マイクロ波ドップラセンサから出力されるドップラ信号に関して、水栓からの吐水やその跳ね返りと人の手の動きとを区別する洗面台が記載されている。
特開2004−232282号公報 特開2001−311191号公報
しかし、多種の洗面器及び多種の水栓との組合せによって自動水栓機能付き洗面装置を作る場合、マイクロ波ドップラセンサによって水栓からの吐水の検出をしにくい位置に配置することが困難な場合が多い。また、水栓や洗面器との組み合わせによって吐水の性質(水流量や速度など)や吐水の跳ね返りが異なることから、ドップラ信号の信号レベルが異なりその跳ね返りをドップラセンサが手や腕の動きとして検出してしまうことにより、人体離反を検出することができない恐れがある。
したがって、多種の洗面器及び多種の水栓との組合せ可能な自動水栓機能付き洗面装置に関して、特許文献1や特許文献2のような技術を適用したとしても、洗面器と水栓の組み合わせ毎にマイクロ波ドップラセンサの位置や感度調整を行う必要があり、自動水栓洗面器システムの開発や製造に時間がかかってしまう。
そこで、請求項1に記載の発明は、水栓と、前記水栓の中途部に設けられた電磁弁と、マイクロ波の送受信によりドップラ信号を生成するマイクロ波ドップラセンサと、前記マイクロ波ドップラセンサによって生成されたドップラ信号に対して、人体を検出したか否かの判断値である人体近接判断値と、人体を検出しなくなったか否かの判断値である人体離反判断値とを記憶する記憶部と、前記ドップラ信号と前記人体近接判断値とに基づいて人体を検出したら前記電磁弁を制御して前記水栓からの吐水を行い、人体を検出しなければ前記電磁弁を制御して前記水栓からの吐水の停止を行なう制御部と、を備えた自動水栓であって、前記制御部は、前記ドップラ信号と前記人体近接判断値とに基づいて人体を検出していない状態で前記電磁弁を強制的に開弁して前記水栓からの吐水を行って強制的な吐水状態を形成し、当該吐水状態で検出した前記ドップラ信号に基づいて、前記人体離反判断値を設定することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御部は、前記強制的な吐水状態を所定期間継続させた後、前記ドップラ信号の信号レベル以上の値を前記人体離反判断値として設定することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記制御部は、前記強制的な吐水状態を所定期間継続させた後、前記ドップラ信号の信号レベルの変動が一定範囲内になったときに、前記人体離反判断値設定することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記制御部は、記ドップラ信号の信号レベルが所定閾値以下となる状態を継続して検出したとき、前記強制的な吐水状態を形成することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は請求項に記載の発明において、前記制御部は、前記人体離反判断値の設定を所定周期で行うことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記人体近接判断値と前記人体離反判断値とは同一の値であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、人体を検出していない状態で電磁弁を強制的に開弁して水栓から吐水を行って強制的吐水状態を形成し、当該吐水状態で検出したドップラ信号に基づいて、人体離反判断値を設定するので、洗面器の形状や、水栓の位置や種類等によって吐水状態や吐水の跳ね返り状態が異なる場合であっても、マイクロ波ドップラセンサの感度調整などの手間をかけることなく、吐水状態や吐水の跳ね返り状態に応じた調節を動的に行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、前記制御部は、吐水状態を所定期間継続させた後、マイクロ波ドップラセンサから出力されるドップラ信号の信号レベル以上の値を人体離反判断値として設定するので、吐水状態がより安定した状態でのドップラ信号を人体離反の判断値として設定することができ、より正確に手と吐水の検出を行うことが出来る。
請求項3に記載の発明によれば、マイクロ波ドップラセンサから出力されるドップラ信号の信号レベルの変動が一定範囲内になったときに人体離反の判断値として設定するので、より安定したレベルを人体離反の判断値として設定することができ、より正確に手と吐水の検出を行うことが出来る。
請求項4に記載の発明によれば、マイクロ波ドップラセンサから出力されるドップラ信号の信号レベルが所定閾値以下となる状態を継続して検出したとき、すなわち、洗面器の手が離れた吐水状態の安定したレベルを設定することができるため、より正確に手と吐水の検出を行うことが出来る。
請求項5に記載の発明によれば、人体離反判断値の設定を所定周期で行うので、水圧の変化等で水の飛び跳ねが変わっても、人体離反判断値を更新することができ、より正確に手と吐水の検知を行うことが出来る。
また、マイクロ波ドップラセンサを水栓内に配置したので、洗面器のボウル面からの距離を確保できる。したがって、水の飛び跳ねの影響を少なくすることができ、より正確に手と吐水の検知を行うことが出来る。
請求項に記載の発明によれば、人体近接判断値と人体離反判断値とは同一の値であるので、記憶部の記憶領域を小さくすることができ、自動給水機能動作の処理も簡素化できる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態における自動水栓機能付き洗面装置Aの全体構成図、図2は自動水栓機能付き洗面装置Aの制御部8の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態における自動水栓機能付き洗面装置Aは、洗面器1と、この洗面器1のボウル面1a内に吐水する水栓2と、給水路3の中途部に設けられ、洗面器1のボウル面1a部への吐水及びその止水を行う給水バルブ4と、洗面器1のボウル面1a内に吐水した水を排水する排水路5と、水栓2から吐水される水がボウル面1aに向かう経路に対して電波を送信し、その反射波を受信してドップラ信号を生成するマイクロ波ドップラセンサ7と、このマイクロ波ドップラセンサ7から出力されるドップラ信号に基づいて人体検出を行い、この人体検出の結果に応じて給水バルブ4を制御し、洗面器1のボウル面1a内への吐水及びその吐水の停止を制御する制御部8とを有している。なお、給水バルブ4は、電磁弁などから構成される。
マイクロ波ドップラセンサ7は、図1に示すように、水栓2内に配置され、やや斜め下前方に向けて電波を放射して送信し、この電波の反射波を受信することにより人体を検出するためのドップラ信号を生成するものであり、図2に示すように構成されている。
すなわち、マイクロ波ドップラセンサ7は、水栓2内から正面側のボウル面1aに向けて電波を送信するために10.525GHzの電気信号である送信信号S1を生成する発振器10と、発振器10から出力される送信信号S1を10.525GHzのマイクロ波として送信する送信手段11と、送信手段11から送信されたマイクロ波が検出対象物によって反射され、その反射波を受信して電気信号に変換した受信信号S2を出力する受信手段12と、送信信号S1の周波数と受信信号S2の周波数との差分信号であるドップラ信号S3を出力する差分検出手段13から構成される。
このマイクロ波ドップラセンサ7は、ドップラ効果を利用して以下の式(1)に基づいて検出対象物である人体の動きを検出するために用いられるものである。
基本式:ΔF=FS―Fb=2×FS×ν/c ・・・(1)
ΔF:ドップラ 周波数(ドップラ信号S3の周波数)
FS:送信周波数(送信信号S1の周波数)
Fb:反射周波数(受信信号S2の周波数)
ν:物体の移動速度
c:光速(300×106m/s)
すなわち、送信手段11から送信された周波数FSのマイクロ波は、速度νで移動している物体に反射する。この反射波は、相対運動によるドップラ周波数シフトを受けているためその周波数はFbとなり、受信手段12によって受信される。そして、差分検出手段13によって、送信波と反射波の周波数差ΔFであるドップラ信号S3が検出信号として取り出され、このドップラ信号S3に基づいて、人体検出が行われる。
制御部8は、マイクロ波ドップラセンサ7から出力されるドップラ信号S3を増幅する増幅器14と、この増幅器から出力される増幅後のドップラ信号S4をデジタル信号に変換するA/D変換手段としてのA/Dコンバータ回路20と、このA/Dコンバータ回路20でデジタル化されたドップラ信号S5のうち、人体検出に必要な帯域(ここでは、120Hz以下であるとする。)以外の周波数成分を除去するフィルタ回路21と、このフィルタ回路21でフィルタリングされたドップラ信号S6に基づいた制御を行う人体検出処理部22と、人体検出処理部22によって制御され、水栓2からボウル面1a内への吐水及びその吐水の停止を制御する給水バルブ制御部23とを備えている。また、人体検出処理部22による人体の検出に用いられる人体近接判断値Vaと人体離反判断値Vbとは記憶部24に記憶されている。なお、A/Dコンバータ回路20、フィルタ回路21、人体検出処理部22、給水バルブ制御部23、記憶部24は、マイクロコンピュータ15に内蔵されている。なお、本実施形態においては、人体近接判断値Vaは人体を検出したか否かの判断値であり、人体離反判断値Vbは人体を検出しなくなったか否かの判断値とするが、後述のように人体近接判断値Vaと人体離反判断値Vbとを同一の値の人体検出判断値とするようにしてもよい。すなわち、人体を検出したこと、及び人体を検出しなくなったことを人体検出判断値によって判断するのである。
ここで、人体検出処理部22は、人体接近検出により水栓2からの吐水を行った後、マイクロ波ドップラセンサ7が出力されるドップラ信号が人体離反判断値Vb以下になると人体離反検出を行って水栓2からの吐水の停止を行う自動吐水制御手段22aと、人体近接検出をしていない状態で水栓2から吐水を行って強制的に吐水状態を形成し、当該吐水状態を所定期間継続させた後、ドップラ信号S6の信号レベル以上の値を人体離反判断値Vbとして設定する人体離反判断値設定手段22bとを有している。なお、人体接近検出とは、洗面装置Aを利用するために利用者が洗面装置Aに近づいてきたことを検出することを意味する。洗面装置Aはこの人体接近検出を行うと水栓2からの吐水を行い、利用者へ洗浄水を提供するのである。また、人体離反検出とは、水栓2からの吐水を行い、利用者へ洗浄水を提供している状態で、利用者が洗面装置Aの利用を終了し、洗面装置Aから離れたことを検出することを意味する。洗面装置Aはこの人体離反検出を行うと水栓2からの吐水を停止し、利用者がいないにもかかわらず水栓2から吐水されるのを防止する。
以上のように構成されたる自動水栓機能付き洗面装置Aについて、まず、人体離反判断値Vbの設定動作に関して図面を参照して具体的に説明する。図3は、人体離反判断値Vbの設定動作のフローチャートである。
ここで、この設定動作に入る場合について記載するが、所定の操作SW等で、この設定動作に入ってもいいし、又、電源投入時に入ってもいい。ここでは、電源投入時の設定動作について説明する。
まず、洗面装置Aに電源が投入されると、マイクロ波ドップラセンサ7が動作を開始してドップラ信号S3を出力する。また、制御部8が動作を開始し、ドップラ信号S3を増幅器14で増幅し、A/Dコンバータ回路20でA/D変換する。さらに、A/D変換されたドップラ信号S5は、フィルタ回路21で人体検出に必要な帯域以外の周波数成分が除去され、人体検出処理部22に入力される。
また、人体検出処理部22の人体離反判断値設定手段22bは、タイマt1のカウントを開始(STEP11)し、タイマt1が所定時間T1になるまで待つ(STEP12)。タイマt1が所定時間T1になると(STEP12:Yes)、人体離反判断値設定手段22bは、フィルタ回路21から出力されるドップラ信号S6の信号レベルVoが所定閾値である設定動作判断値Vcよりも小さいか否かを判定し、これにより人体が不存在であるか否かを判定する(STEP13)。なお、ドップラ信号S6の信号レベルVoが設定動作判断値Vcよりも小さいことの判定を、ドップラ信号S6の信号レベルVoが所定期間設定動作判断値Vcよりも小さい状態が継続しているときに行うようにすることにより、人体が不存在である状態をより精度よく行うことができる。
ここで、設定動作判断値Vcは、通常に設定される人体近接判断値Vaよりも低い値とすることによって、人体の不存在判定の精度を上げている。すなわち、人体近接判断値Vaは、誤検出を防止するためにその設定値が高くなっているが、設定動作判断値Vcは、その逆の状態を判定するために用いられるものであり、その誤検出を防止するために、人体近接判断値Vaよりも低い値に設定される。また、この設定動作判断値Vcは、予め設定される値である。なお、設定動作判断値Vcとして、人体近接判断値Vaを用いるようにしてもよく、このようにすれば処理が簡単になる。
また、この人体近接判断値Vaは人体離反判断値Vbとともに更新される。そして、人体近接判断値Vaはヒステリシスを取るために、人体離反判断値Vbに所定の値を加算した値にする。
STEP13において、人体が不存在であると判定すると、人体離反判断値設定手段22bは、給水バルブ制御部23を制御して、水栓2からの吐水を行う。すなわち、給水バルブ制御部23は、人体離反判断値設定手段22bからの要求に従い、給水バルブ4を強制的に開弁し、水栓2からボウル面1aに向けて吐水を行う(STEP14)。図4(a)は、このように水栓2からボウル面1aに向けて吐水している状態を示している。
水栓2からの吐水の開始後、タイマt2のカウントを開始(STEP15)し、タイマt2が所定時間T2になるまで待つ(STEP16)。タイマt2が所定時間T2になると(STEP16:Yes)、人体離反判断値設定手段22bは、フィルタ回路21から出力されるドップラ信号S6の信号レベルVoを検出する(STEP17)。図4(b)は、このときのフィルタ回路21から出力されるドップラ信号S6の信号波形(ここでは、信号レベルをVo1とする。)を示している。
人体離反判断値設定手段22bは、STEP17において検出したドップラ信号S6の信号レベルVo1に対して、所定値V1を加算した値を、人体離反判断値Vbとして記憶部24に人体離反判断値記憶領域24bに設定する(STEP18)。人体離反判断値Vbの設定が終了すると、人体離反判断値設定手段22bは、給水バルブ制御部23を制御して、水栓2からの吐水を停止する。すなわち、給水バルブ制御部23は、人体離反判断値設定手段22bからの要求に従い、給水バルブ4を閉弁し、水栓2からの吐水を停止する(STEP19)。
その後、人体離反判断値設定手段22bは、STEP11からの処理を繰り返す。このように人体離反判断値設定手段22bは、t1ごとに周期的に人体離反判断値Vbの設定を繰り返すことにより、人体離反判断値を更新し、給水路3における水圧の変動や洗面装置A周辺のノイズ状態が変動した場合であっても、その変動に合わせた適切な人体離反判断値Vbを設定し、より精度よく手と吐水の検知を行うことが出来ることになる。
なお、上記所定値V1は、給水路3の水圧変動やノイズの混入などによって信号レベルVoが変化した場合であっても、誤って人体離反検出してしまうことがない人体離反判断値Vbとなるような値とすることが望ましい。ただし、必ずしも所定値V1を加算しなければならないということはない。すなわち、給水路3が安定しているようなところに設置するような洗面装置Aにおいては、人体離反判断値として設定する値は、STEP17において検出したドップラ信号S6の信号レベルVo1と同等以上であればよく、必ずしも所定値V1を加算する必要はない。このようにSTEP19において、人体離反判断値設定手段22bが設定する人体離反判断値Vbは、マイクロ波ドップラセンサから出力されるドップラ信号の信号レベル以上の値であればよい。
なお、この人体離反判断値Vbの設定動作は、後述の自動給水機能動作を並列に行う。ただし、自動給水機能動作において、人体検出処理部22は、人体検出して吐水を開始した後においては、人体離反検出してその吐水が停止するまで、この人体離反判断値Vbの設定動作を行わない。また、人体離反判断値Vbの設定動作を開始し、STEP11からSTEP18のいずれかの処理が行われているときであっても、人体検出処理部22によってドップラ信号S6の信号レベルVoが人体近接判断値Va以上であると判定したときには、その処理を中止し、STEP11の処理へ強制的に移行させるようにする。このように、人体離反判断値の設定動作は、自動吐水機能に影響を与えないように人体離反判断値の設定が行われる。
また、STEP13における人体の不存在の判定を、ドップラ信号S6の信号レベルVoが設定動作判断値Vcよりも小さいか否かで行うのではなく、ドップラ信号S6の信号レベルVoの変動が一定範囲内か否かによって行うようにしてもよい。すなわち、所定期間内のドップラ信号S6の信号レベルVoが一定範囲の変動に収まっているときに、人体が不存在であると判定するのである。このようにすることによって、精度よく人体離反判断値Vbの設定を行うことができる。
次に、洗面装置Aにおいて、以上のように設定した人体離反判断値Vbを用いた自動給水機能動作について、図面を参照して具体的に説明する。図5は洗面装置Aにおける自動給水機能動作のフローチャートである。
まず、洗面装置Aに電源が投入されると、上述のようにマイクロ波ドップラセンサ7が動作し、ドップラ信号S6が人体検出処理部22に入力される。
人体検出処理部22の自動吐水制御手段22aは、記憶部24から人体近接判断値Vaを取り出し、ドップラ信号S6の信号レベルVoが人体近接判断値Va以上であるか否かを判定する(STEP20)。そして、ドップラ信号S6の信号レベルVoが人体近接判断値Va以上であると判定すると(STEP20:Yes)、自動吐水制御手段22aは、給水バルブ制御部23を制御して、水栓2からの吐水を行う。すなわち、給水バルブ制御部23は、自動吐水制御手段22aからの要求に従い、給水バルブ4を強制的に開弁し、水栓2からボウル面1aに向けて吐水を行う(STEP21)。
図6(a)は、このように人体を検出し、水栓2からボウル面1aに向けて吐水している状態を示している。また、図6(b)は、水栓2からボウル面1aに向けて吐水し、その吐水の流路に利用者の手があるときのドップラ信号S6の信号波形を示している。この図に示すように、吐水の流路に利用者の手があるときには、水が激しく飛び跳ね、また利用者によって手が擦られるために、ドップラ信号S6のレベルVoが図4(b)に示すような吐水状態にのみのとき信号レベルVo1に比べ大きな値となっている。
次に、自動吐水制御手段22aは、記憶部24から人体離反判断値Vbを取り出し、ドップラ信号S6の信号レベルVoが人体離反判断値Vb以下であるか否かを判定する(STEP22)。すなわち、利用者の手が吐水の流路から離れ、利用者が洗面装置Aから離れたか否かを検出するのである。そして、ドップラ信号S6の信号レベルVoが人体離反判断値Vb以下であると判定すると(STEP22:Yes)、タイマt3のカウントを開始(STEP23)し、タイマt3が所定時間T3になるまで待つ(STEP24)。タイマt3が所定時間T3になると(STEP24:Yes)、自動吐水制御手段22aは、給水バルブ制御部23を制御して、水栓2からの吐水を停止する。すなわち、給水バルブ制御部23は、自動吐水制御手段22aからの要求に従い、給水バルブ4を閉弁し、水栓2からの吐水を停止する(STEP25)。
このように人体検出処理部22は、人体近接判断値Vaに基づいて人体近接を検出して水栓2からの吐水を行い、その後人体離反判断値Vbに基づいて人体離反を検出して水栓2からの吐水を停止するようにしており、これにより自動吐水機能が実現される。
なお、本実施形態においては、マイクロ波ドップラセンサ7は、マイクロ波ドップラセンサ7の位置を水栓2内に配置するようにしたが、これに限られない。たとえば、マイクロ波ドップラセンサ7を洗面器1の裏側であって水栓2と対向する位置に設け、その指向性を水栓2方向へ設定するようにしてもよい。たとえば、図7に示すように、ボウル面1aの後側中央に水栓2を、ボウル面1aの前側中央にマイクロ波ドップラセンサ7を設けるようにする。なお、図7における左側をボウル面1aの前側とし、右側をボウル面1aの後側とするものとする。洗面装置Aはその後面側を壁側に設置されることが一般的であり、水栓2と対向する位置にマイクロ波ドップラセンサ7を配置することによって、マイクロ波ドップラセンサ7の指向方向が壁側となり、これによりマイクロ波ドップラセンサ7が受信するノイズを低減することが可能となる。
このように本実施形態における洗面装置Aは、人体を検出していない状態で水栓2から吐水を行って強制的に吐水状態を形成し、当該吐水状態において、マイクロ波ドップラセンサ7から出力されるドップラ信号の信号レベルを検出したあとに水栓からの吐水を停止し、その後、このように検出した信号レベルのドップラ信号がマイクロ波ドップラセンサから出力されても人体を検出しないこととしたため、洗面器の形状や、水栓の位置や種類等によって吐水状態や吐水の跳ね返り状態が異なる場合であっても、マイクロ波ドップラセンサの感度調整などの手間をかけることなく、吐水状態や吐水の跳ね返り状態に応じた調節を動的に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態のうちいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、上記記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて、種々の変形、改良を施した他の実施形態で実施をすることができる。
たとえば、本実施形態においては、10.525GHzのマイクロ波を用いたマイクロ波ドップラセンサについて説明したが、これに限られず、マイクロ波を利用するものであれば、その周波数は限られない。
また、本実施形態においては、周期的に人体離反判断値Vbの設定を行うことにしたが、これに限られるものではなく、たとえば、洗面装置Aにテストモードを実行するテストモード制御手段を設け、このテストモード制御手段によるテストモード動作時のみ上記STEP14〜19の動作を行わせるようにしてもよい。このようにテストモードで動作させることによって製造工程が簡易化できる。
また、上記STEP14〜19の動作を洗面装置Aの電源投入後にフィルタ回路21から出力されるドップラ信号S6の信号レベルVoの分散値が所定閾値である設定動作判断値Vcよりも小さいときに行わせるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、人体近接判断値Vaと人体離反判断値Vbとをそれぞれ異なるものとして説明したが、これらを人体検出判断値として同一の値にするようにしてもよい。このようにすることで、記憶部24の記憶領域を小さくすることができ、自動給水機能動作の処理も簡素化できる。ただし、人体近接判断値Vaと人体離反判断値Vbと同一にする場合、人体を検出していない状態でのドップラ信号S3の信号レベルをそのまま人体離反判断値Vbとせず、STEP18において説明したように所定値V1を加算して人体離反判断値Vbとすることが望ましい。また、STEP22において、ドップラ信号S6の信号レベルVoが人体離反判断値Vb未満であると判定したときに、タイマt3のカウントを開始するようにする。
本実施形態における自動水栓機能付き洗面装置の全体構成図である。 本実施形態における自動水栓機能付き洗面装置における制御部の概略構成図である。 人体離反判断値の設定動作のフローチャートである。 水栓からボウル面に向けて吐水している状態(人体不存在時)を示す図である。 自動給水機能動作のフローチャートである。 水栓からボウル面に向けて吐水している状態(人体存在時)を示す図である。 他の自動水栓機能付き洗面装置の全体構成図である。
符号の説明
1 洗面器
1a ボウル面
2 水栓
3 給水路
4 給水バルブ
5 排水路
7 マイクロ波ドップラセンサ
8 制御部

Claims (6)

  1. 水栓と、
    前記水栓の中途部に設けられた電磁弁と、
    マイクロ波の送受信によりドップラ信号を生成するマイクロ波ドップラセンサと、
    前記マイクロ波ドップラセンサによって生成されたドップラ信号に対して、人体を検出したか否かの判断値である人体近接判断値と、人体を検出しなくなったか否かの判断値である人体離反判断値とを記憶する記憶部と、
    前記ドップラ信号と前記人体近接判断値とに基づいて人体を検出したら前記電磁弁を制御して前記水栓からの吐水を行い前記ドップラ信号と前記人体離反判断値とに基づいて人体を検出しなければ前記電磁弁を制御して前記水栓からの吐水の停止を行なう制御部と、を備えた自動水栓であって
    前記制御部は、
    人体を検出していない状態で前記電磁弁を強制的に開弁して前記水栓から吐水を行って強制的吐水状態を形成し、当該吐水状態で検出した前記ドップラ信号に基づいて、前記人体離反判断値を設定する
    ことを特徴とする自動水栓。
  2. 前記制御部は、
    前記強制的な吐水状態を所定期間継続させた後、前記ドップラ信号の信号レベル以上の値を前記人体離反判断値として設定することを特徴とする請求項1に記載の自動水栓。
  3. 前記制御部は、
    前記強制的な吐水状態を所定期間継続させた後、前記ドップラ信号の信号レベルの変動が一定範囲内になったときに、前記人体離反判断値設定することを特徴とする請求項に記載の自動水栓。
  4. 前記制御部は、
    記ドップラ信号の信号レベルが所定閾値以下となる状態を継続して検出したとき、前記強制的な吐水状態を形成することを特徴とする請求項に記載の自動水栓。
  5. 前記制御部は、
    前記人体離反判断値の設定を所定周期で行うことを特徴とする請求項に記載の自動水栓。
  6. 前記人体近接判断値と前記人体離反判断値とは同一の値であることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓。
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